統計的仮説
定義
1 (統計的仮説
) statistical hypothesisある確率変数の分布に関する記述を統計的仮説という。
統計的仮説が分布の形を完全に指定する場合、この仮説 を単純仮説
simple hypothesisといい、それ以外の場合を 複合仮説
composite hypothesisという。
例
1を
からの無作為標本とする。
単純仮説:
複合仮説:
仮説検定
定義
2 (仮説検定
) test of a statistical hypothesisある統計的仮説を棄却
rejectするかどうかを決めるための手 順を仮説の検定という。
例
2を
からの無作為標本とする。
仮説:
検定法
:
のとき、
Hを棄却する
統計学 A第 12 講– p.3/14
棄却域
定義
3 (標本空間
) sample space
個の無作為標本
に対して、次の集合を標本空間 という。
が
の全ての取りうる値
定義
4 (棄却域
) critical regionを標本空間とし、
は
の部分集合で、
仮説を棄却する
と仮説を検定するとき、 をこの検定の棄却域という。
棄却域 : 例
例
3を
からの無作為標本とする。
仮説:
検定法
:のとき、
Hを棄却する 棄却域
:統計学 A第 12 講– p.5/14
帰無仮説・対立仮説
定義
5 (帰無仮説・対立仮説
) null hypothesis, alternative hypothesis検定すべき仮説を帰無仮説といい、通常
で表す。
帰無仮説と矛盾する仮説を対立仮説といい、通常
で表
す。帰無仮説と対立仮説は、どちらか一方必ず成り立つ
とする。
2 種類の誤り
定義
6 (2種類の誤り
) two types of error帰無仮説
が成り立つとき、
を棄却することを第
1種の誤り
type I errorといい、第
1種の誤りを犯す確率を
第
1種の誤りの大きさ
size of type I errorという。
対立仮説
が成り立つとき、対立仮説
を棄却するこ
とを第
2種の誤り
type errorといい、第
2種の誤りを
犯す確率を第
2種の誤りの大きさ
size of type errorと いう。
統計学 A第 12 講– p.7/14
検出力関数
定義
7 (検出力関数
) power function密度関数
を持つ母 集団からの無作為標本抽出を考える。帰無仮説
に対する 検定
の検出力関数は
を棄却
で定義される母数
の関数である。
になること
に注意する。
検出力関数 : 例
例
4を
からの無作為標本とする。
帰無仮説:
のとき、
を棄却する検定の検出力関 数は
統計学 A第 12 講– p.9/14
検出力関数(つづき)
with
0.2 0.4 0.6 0.8 1
検出力関数(つづき)
帰無仮説
: .検出力関数
の
の近くの 様子
15 16 17 18 19 20
0 0.2 0.4 0.6 0.8
統計学 A第 12 講– p.11/14
母数空間
定義
8 (母数空間
) parameter space確率変数 が密度関数
に従うとき、母数
の全ての取りうる値の集合
を母 数空間という。すなわち、
全て可能な
の値
例
5が二項分布
Biに従うとする。すなわち
このとき、母数空間は
が正規分布
に従うとする。すなわち
有意水準
定義
9 (有意水準
) size of test (significance level)密度関数
:からの標本抽出を考える
帰無仮説
に対する検定
の検出力関数が
のとき、
有意水準
¼
統計学 A第 12 講– p.13/14
有意水準 : 例
例
6を
からの無作為標本とする。
帰無仮説:
:
のとき、
を棄却する 検出力関数
:
有意水準