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今回のポイント 15/3 期 1Q の売上高は前年同期ほぼ同水準の 1,156 億円 賃貸事業が増収だった一方 建築請負事業は減収 販管費も増加したが 粗利益増加で吸収し 営業利益は 2 ケタの増益となった また 売上 利益ともに計画を上回った 15/3 期の業績予想は据え置き 売上高は前期比 4.

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Academic year: 2021

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Bridge Report

レオパレス21(8848)

- 株式情報 - 株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位 513 円 262,874,705 株 134,854 百万円 18.7% 100 株 DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実) 0.00 円 -% 45.65 円 11.2 倍 398.78 円 1.3 倍 *株価は 8/4 終値。発行済株式数は直近期決算短信より(発行済株式数から自己株式を控除)。ROE、BPS は前期末実績。 - 連結業績推移 - (単位:百万円、円) 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 EPS DPS 2010 年 3 月(実) 620,376 -29,727 -33,831 -79,075 -521.91 0.00 2011 年 3 月(実) 484,390 -23,607 -31,808 -40,889 -261.03 0.00 2012 年 3 月(実) 459,436 4,585 2,349 1,588 9.40 0.00 2013 年 3 月(実) 454,222 7,413 11,091 13,335 74.50 0.00 2014 年 3 月(実) 471,089 13,673 11,574 15,229 67.17 0.00 2015 年 3 月(予) 493,500 14,500 13,000 12,000 45.65 0.00 *予想は会社予想。 株式会社レオパレス21の 2015 年 3 月期第 1 四半期決算概要について、ブリッジレポートにてご報告致します。 ―目次― 1. 会社概要 2. 特長と強み 3. 2015 年 3 月期第 1 四半期決算概要 4. 2015 年 3 月期業績見通し 5. 今後の注目点 <参考:中期経営計画「EXPANDING VALUE」> 深山 英世社長 会社名 株式会社レオパレス21 証券コード 8848 市場 東証 1 部 業種 不動産業 社長 深山 英世 所在地 東京都中野区本町 2-54-11 事業内容 アパートの建築請負と賃貸を中心に、住まいに関するサービスをワンストップ で提供。全国に約 55 万室のアパートを管理。 決算月 3 月 HP http://www.leopalace21.co.jp

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今回のポイント

1.会社概要

保有地の有効活用を望む土地オーナーに対し、賃貸アパート等の建築と建築後の管理・運営を代行する「一括借上 げ」を業界で初めて導入。売上はアパート入居者からの受取家賃とアパート等の建築請負が中心。全国 3 大都市圏 (東京圏、名古屋圏、大阪圏)を中心に、2014 年 6 月末時点の管理戸数は 550,514 戸。 太陽光発電関連事業や海外での事業展開にも積極的。

【ビジネスモデル】

保有地の有効な活用方法を求める土地オーナーに対し、賃貸アパート等の建築および建築後の一括借上げを提案 する。 一括借上げとは、賃貸住宅の建築から管理運営まで、オーナーのアパート経営を総合的に支援するシステムで、具 体的には入居者募集、オーナーに対する賃料支払いや管理・修繕など、本来オーナーが行うべき業務を同社がアウ トソーサーとして代行してオーナーの負担を軽減し、かつ安定収入の確保に貢献するもの。 同社とオーナーとの契約期間は最長 30 年で、空室の有無に限らず一定期間は固定家賃をオーナーに払うもの。当 初の固定家賃期間終了後は、原則として 2 年毎に周辺の家賃相場実勢をベースに契約を更改していく。 「賃貸事業」における同社の売上は、入居者からの家賃収入となり、オーナーへの支払家賃が売上原価となる。 アパートの「建築請負事業」も主要収益源。 (同社資料より) ・15/3 期 1Q の売上高は前年同期ほぼ同水準の 1,156 億円。賃貸事業が増収だった一方、建築請負事業 は減収。販管費も増加したが、粗利益増加で吸収し、営業利益は 2 ケタの増益となった。また、売上、利益 ともに計画を上回った。 ・15/3 期の業績予想は据え置き。売上高は前期比 4.8%増の 4,935 億円。全セグメントでの増収を見込む。 営業利益は同 6.0%増の 145 億円。粗利率は 0.5%上昇するが、将来に向けた投資により販管費も増加 し、増益率は 1 ケタにとどまる。売上、利益ともに下期からの拡大を見込んでいる。無配を継続の予定。 ・賃貸事業及び建築請負事業共に 1Q の売上、利益は計画を上回った。また、進捗率を見ると、営業利益 は 2Q 予想に対しては 59.9%、通期予想に対し 16.5%となっている。2014 年 3 月期の実績ベースの 1Q の 営業利益は、2Q(累計)の 37.4%、通期の 14.7%であった事と比較すると、今期も高い入居率を背景に順 調なスタートを切ったようだ。規模的にはまだ小さいものの賃貸事業の海外展開も着実に拡大に向かって おり、今後の推移を注目したい。

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固定家賃期間に想定以上の空室が発生した場合、「逆ザヤ」が発生することとなる。 空室発生の抑制(入居率の向上)と適正家賃の獲得が同社の収益向上のための最重要ポイントとなっている。 「新規オーナーの開拓による賃貸アパート建設の供給増加と、入居者の安定的な獲得による家賃収入増大」が同ビ ジネスモデルにおける収益拡大ストーリーであったが、2008 年のリーマンショックを受けた企業収益の急速な悪化か ら各企業における人員削減が増加。同社においては法人契約物件を中心に退去が増加したため「逆ザヤ」となり、 賃貸事業の収益が悪化した。また金融機関のローン審査が厳格化したことでアパートの新規供給も急減し、建築請 負事業も大きな影響を受け、収益は低迷した。 こうした状況を受け、一括借上げの基本的な枠組みは維持しつつも、 「請負事業の縮小:高い入居率が見込めるエリアに絞り込んで新規供給」 「賃貸事業の収益改善:賃貸原価の削減、適正家賃の実現」 「一括借上げを行わない施設の建築請負」 「入居者満足度向上のための物件価値向上」 といった施策を取り込み、安定収益獲得のためのストックビジネスへの転換を進めている。

【市場環境】

① 世帯数動向 国立社会保障・人口問題研究所の推計(2013 年 1 月)によれば、2010 年に 5,184 万世帯だった日本の一般世帯総数 は 2019 年に 5,307 万世帯でピークに達し、その後 2035 年には 4,956 万世帯まで減少するが、単独世帯に限れば 2010 年 1,679 万世帯から増加が続き、2035 年には 1,846 万世帯に達し、総世帯に占める割合は 2010 年の 32.4%か ら、2035 年には 37.2%に上昇する。単独世帯数の増加は、従来からワンルームを中心に事業展開してきた同社にと ってはビジネスチャンスの広がりとも考えられる。従来の若年層中心から、高齢者まで対象を広げて、いかにしてニ ーズを取込んでいけるかがカギとなる。また、そのためには法人契約と並行して個人入居者の獲得も着実に進めて いく必要があるだろう。 <日本の世帯数の将来推計> *2013 年 1 月推計:国立社会保障・人口問題研究所資料より *2010 年以降は推計。単独世帯比率は右軸。 ② 住宅着工戸数の推移 2013 年度の新設住宅着工戸数は、前年度比 10.6%増の 987,254 戸と、4 年連続のプラス。2 ケタの伸びはバブル期 の 1987 年度(23.5%増)以来 26 年ぶりのこと。国交省は「消費マインドの改善や消費税増税前の駆け込み購入が需 要を押し上げた」(建設経済統計調査室)と分析している。 2020 年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた不動産需要の盛り上がりから、短・中期的には好調が持続 するとも見られるが、人口減少が不可避な現状では長期的に増加トレンドを辿るとは考えにくい。

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③借家の建替え需要 ただ、住宅、なかでも同社の事業ドメインである「借家」を「ストック」という観点から見てみると、異なった未来図が現 れる。 総務省統計局が発表した「平成 25 年住宅・土地統計調査速報集計結果(2014 年 7 月発表)」によると、日本全国に は約 1,450 万戸の民営借家があるが、1980 年以前に建築されたものは約 220 万戸となっている。 賃貸住宅市場においては、新築物件の人気が圧倒的に高く、入居率を高めようとすれば土地オーナーは一部改修 ではなく新築・建て替えを選択しなければならないのが現状であり、これら全国大都市の借家では今後継続的に建 替えニーズが生まれるものと同社では考えている。 こうした建替え需要に加え、相続税法の改正も大きな追い風となる。2015 年 1 月 1 日以降の相続については、相続 税の基礎控除が引き下げられ、課税対象者が大幅に増加する見通しであり、貸家建付地の土地評価減を利用した 相続税対策に起因する借家建築の需要も増大すると予想される。

【同業他社】

「賃貸住宅の一括借上げ」というビジネスモデルの観点からは以下の各社が比較対象となる。 企業名 市場 時価総額 売上高 営業利益 純利益 純資産 PER PBR (1766)東建コーポレーション 東証 1 62,779 266,610 9,475 5,895 53,076 10.6 1.2 (1878)大東建託 東証 1 1,014,883 1,345,000 91,000 59,800 222,005 17.0 4.6 (3276)日本管理センター JQ 11,228 30,668 1,302 784 2,333 14.3 4.8 (8848)同社 東証 1 134,854 493,500 14,500 12,000 104,860 11.2 1.3 *業績は今期予想。純資産は前期末。単位:百万円。PER および PBR は倍。時価総額は 2014 年 8 月 4 日終値ベース。 東証 1 部の予想PER15.7 倍を下回っている。中計による 2017 年 3 月期のEPS目標 71.7 円で計算するとPERは 7.2 倍にまで低下する。

【ROE 分析】

2012/3 期 2013/3 期 2014/3 期 ROE(%) 4.8 29.0 18.7 売上高当期純利益率(%) 0.4 2.9 3.2 総資産回転率(回) 1.6 1.7 1.7 レバレッジ(倍) 8.4 5.7 3.4 <参考:東証 1 部 業種別 ROE> 2012 年度 (13/3 期) 2013 年度 (14/3 期) 全産業(除く金融) 5.28 8.71 製造業 4.55 8.62 非製造業 5,69 8.55 不動産 5.62 8.67 *東証 HP「決算短信集計」より *ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産 ÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の 3 要素を掛け合わせたものとなる。 同社の ROE は東証 1 部全体及び業界を大きく上回っている。また、2013 年 12 月に実施した公募増資によりレバレッ ジが低下した一方利益率の向上により直近の ROE は 18.7%と高水準だが、今期 2015 年 3 月期は資本増強がフル で効いてくること、および当期純利益が減益となる予想であるため、10%台前半まで低下すると見込まれる。 同社は目標とする経営指標において「ROE 12.3%」を掲げている。

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【事業内容】

「賃貸事業」、「建築請負事業」、「シルバー事業」、「ホテル・リゾート事業」、「その他事業」の 5 事業から構成されてい る。 中心事業は「賃貸事業」、「建築請負事業」で両事業による売上構成比は約 96%にのぼる。 <賃貸事業> 売上高 388,768 百万円、セグメント利益 15,567 百万円 (2014 年 3 月期実績。) 同社の主力事業。建築請負したアパート等の一括借上げによる賃貸物件の賃貸及び管理等を行っている。 賃貸サービスの契約形態には、利用料月払いで初期費用の負担を軽減した「賃貸契約」と、利用料は一括前払いで 全室家具・家電付き、水道・光熱費不要の「マンスリー契約」の 2 種類がある。 同社の売上は入居者からの受取家賃。オーナーへの支払家賃が売上原価となる。 <建築請負事業> 売上高 63,135 百万円、セグメント利益 2,954 百万円 (2014 年 3 月期実績。) アパートなどの建築請負を行っている。近年は、同社が一括借上して賃貸及び管理を行う賃貸物件に加え、商業施 設や介護施設など同社が一括借上げしないアパート以外の請負にも前期から取組んでいる。 また、太陽光発電システムの販売にも力を入れ、2013 年 2 月からは「屋根借り太陽光発電事業」も開始した。 <シルバー事業> 売上高 10,171 百万円、セグメント利益 -610百万円 (2014 年 3 月期実績。) 「あずみ苑」の名称で、2014 年 3 月末現在、関東 1 都 6 県で 61 拠点の「有料老人ホーム」、「デイサービス」、「ショー トステイ」、「グループホーム」の運営、訪問介護・居宅介護支援など、地域社会に根差した介護事業を行っている。 マーケットが拡大する中で確実に需要を取り込むためにも、新規施設の開設を進めている。 <ホテル・リゾート関連事業> 売上高 7,571 百万円、セグメント利益 -1,118百万円 (2014 年 3 月期実績。) 海外子会社レオパレスグアムコーポレーションを通じてグアム島でゴルフ場や野球場などのスポーツ施設やホテル、 コンドミニアムなどのリゾート施設を運営している。 また、国内では全国 8 か所でホテルを運営している。 同事業は、賃貸事業、建築請負事業という同社の主力事業の拡大をサポートするという側面も有している。 例えば土地のオーナーへ提案営業を行う際、ホテルを運営しているという認知度や信頼度から商談がスムーズに進 むケースも多いということだ。 損益計算上の利益はマイナスとなっているが、営業 CF はプラスを維持しており減損処理のリスクは現時点では小さ い。 <その他> 売上高 1,442 百万円、セグメント利益 137 百万円 (2014 年 3 月期実績。) 子会社を通じた賃貸入居者向けに家財の少額短期保険の提供の他、ファイナンス事業、住宅等不動産販売事業、 太陽光発電事業等を含む。

2.特長と強み

「3 大都市圏への集中」

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全国約 55 万戸管理物件の内、約 70%が東京・名古屋・大阪の 3 大都市圏に集中。 この 3 大都市圏は人口流入が続いており、人口が集中するエリアに管理物件を集中させることで高い入居率を維持 している。 「高い商品開発力」 「ロフト付き」「一括借上げ」「マンスリー」「ブロードバンド装備」「家具・家電付き」という仕組みを業界で初めて導入し たことに現れているように、同社は時代のニーズに対応した新しい商品や仕組みを開発することに力を入れている。 家具・家電付き、自分好みの部屋にすることができる「お部屋カスタマイズ」、セキュリティシステムなど、入居者の目 線に立ったサービスやシステムの導入を入居率向上に結び付けている。 (同社資料より) 「ワンルームの優れた商品性」 同じ面積の土地にファミリータイプの住宅を 1 軒建てるよりも、入居率を一定程度に保つことができればワンルーム の方が通常は家賃総収入は多くなるため、土地オーナーの収益性は高くなる。 また、同社の管理物件が集中する都会には狭小地が多い。ファミリータイプでは建設自体難しい場合でも、ワンルー ムであれば柔軟な設計が可能であり、土地オーナーに有効なソリューションを提供することができる。 「全国規模での事業展開」 2014 年 6 月末現在で全国に直営 179 店、FC152 店の合計 331 の店舗を有している。このどこの店舗からでも全国ど この物件も契約することができるため、大学入学、入社や転勤などの際の利便性の高さを入居者に提供することが できる。 また全国規模で遊休地や土地オーナーの属性など豊富な土地情報を保有しており、この情報をベースに様々な提 案を行うことができるのも同社の大きな特長となっている。 お部屋カスタマイズ

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3.2015 年 3 月期第 1 四半期決算概要

(1)連結業績 (単位:百万円) 14/3 期 1Q 構成比 15/3 期 1Q 構成比 前年同期比 計画比 売上高 114,876 100.0% 115,626 100.0% +0.7% +2.0% 売上総利益 15,420 13.4% 17,051 14.7% +10.6% +8.6% 販売管理費 13,410 11.7% 14,657 12.7% +9.3% -1.6% 営業利益 2,009 1.7% 2,394 2.1% +19.1% +242.0% 経常利益 1,541 1.3% 2,175 1.9% +41.1% +443.8% 四半期純利益 1,371 1.2% 2,048 1.8% +49.4% +924.0% 前年同期比、計画比ともに増収・増益 売上高は前年同期実績ほぼ同水準の 1,156 億円。賃貸事業が増収だった一方、建築請負事業は減収だった。販管 費も前年同期を上回ったが、粗利益増加で吸収し、営業利益は前年同期比 19.1%の増益となった。固定資産税還付 金が発生した一方、支払利息が減少し経常利益は同約 4 割増加。法人税等の支払減少で四半期純利益も同じく約 5 割増加した。また、売上、利益ともに計画を上回った。 (2)セグメント動向 (単位:百万円) 売上高 セグメント利益 14/3 期 1Q 15/3 期 1Q 前年同期比 計画比 14/3 期 1Q 15/3 期 1Q 前年同期比 計画比 賃貸事業 96,142 98,530 +2.5% +0.7% 2,680 4,090 +52.6% +41.0% 建築請負事業 13,874 11,457 -17.1% +12.3% 89 -882 -971 +218 シルバー事業 2,477 2,599 +4.9% 4.0% -196 -132 +64 +68 ホテル・リゾート事業 2,037 2,386 +18.9% +3.7% 66 196 +197.0% -2.0% その他 343 652 +90.1% +30.4% 84 158 +88.1% +158 調整額 - - - - -714 -1,036 - - 損益計算書計上額 114,876 115,826 +0.7% +2.0% 2,009 2,394 +19.1% +242.0% <賃貸事業>  売上高は前年同期比微増の 985 億円。計画を約 7 億円上回った。セグメント利益は前年同期、計画を共に大き く上回った。  2015 年 3 月期第 1 四半期末の空室損失引当金は前期末比で 6 億円の戻入。通期計画は 33 億円の戻入。  2015 年 3 月期第 1 四半期末の入居率は前年同期比 2.27 ポイント上昇の 85.96%、期中平均でも同 2.44 ポイン ト上昇の 86.00%と好調が続いている。長期の賃貸契約による入居期間の長期化や稼動の安定化を実現してい る。2015 年 3 月期通期の平均入居率目標は 86.8%としている。  店舗数は、2014 年 6 月末で直営 187 店舗(2014年 3 月末比 +3。海外 8 店舗は変わらず。)、FCのパートナー ズ 152 店舗(同 -12 店舗)の合計 339 店舗(同 -9 店舗)。パートナーズに関しては量よりも「質」を追求し、研 修・指導を強化している。  外国人契約戸数は 2014 年 6 月末で 11,802 戸。2014 年 8 月よりカンボジア、ミャンマー、上海(不動産仲介業) の現地法人・支店が営業を開始した。  お部屋カスタマイズは引き続き評価が高く、他社との大きな差別要因となっている。2012 年 5 月からの累積契約 件数は 2014 年 6 月末 14,998 件で、7 月には 15,000 件を突破した。入居者の男女比は同社全体が 7:3 なのに 対し、お部屋カスタマイズは 5:5。女性顧客獲得に大きく寄与している。  LEONET(プロバイダ契約不要でインターネットを利用可能)、レオパレスオンラインショッピング、お掃除サービ ス、宅配クリーニングサービスなど、様々な入居者向けサービスを用意し、入居者専用サイト「MY PAGE」から の利用が可能になっている。賃貸住宅の常識を破る豊富な総合サービスの提供を目指している。  2014 年 6 月末のセキュリティシステムの設置件数は 196,381 戸で設置率は 35.7%。「2015 年 3 月末、設置戸数 19 万戸、設置率 35%」という計画は達成出来たため、今後は防犯カメラ、防犯シャッターなどより安心・安全な 住環境作りに力を入れて競争力を強化し、女性およびセキュリティ重視の大企業のニーズを取り込んでいく。防

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犯カメラは 3,617 棟で設置済。 <建築請負事業>  売上高は、114 億円と前年同期を下回ったが、計画は上回った。セグメント利益は第 1 四半期の季節特性もあり 損失となったが計画は上回った。受注環境は好転しており、営業人員増による組織強化を図り、エリア戦略を堅 持しつつ受注増を図る考えだが、当第 1 四半期の総受注高は前年同期比 22.0%減少の 187 億円。しかし太陽 光発電システムを除いたアパート等の受注は横ばい。四半期末の受注残高は同 6.6%減少の 467 億円にとどま った。  建築請負事業の支店数は 2014 年 6 月末で 60 支店。受注エリアを絞り込んでおり、建築請負売上の 41%を首 都圏が、59%を三大都市圏が占めている。  2014 年 4 月より、「初めての一人暮らし」に役立つ設備(無線 LAN、セキュリティシステム、バンクベッド、独立洗 面台、室内物干し金物、洗浄暖房機能付便座など)を採用した若年層向け商品「UNI・BIRTH」の販売を開始し た。  2013 年 4 月以降販売のアパートには標準仕様として防音、遮音性能を向上させた「ノンサウンドフロア」を「ノン サウンドシステム」として採用しているが、2013 年 7 月より鉄骨賃貸住宅にも「ノンサウンドフロア」を標準装備し ている。  高齢者施設、商業施設などアパート以外の事業用建物の建築請負売上は前年同期実績を上回った。  オーナー負担によって設置する太陽光パネルは 2014 年 6 月末で累計 6,690 棟。自社投資の屋根借り発電事業 の同 3,180 棟等と合わせ、9,870 棟への設置が完了した。(前期末比 869 棟増) <シルバー事業> デイサービス、ショートステイ、有料老人ホーム共に稼働率は前年実績および計画を上回った。営業利益は未だ赤 字だが、早期の黒字化を目指す。2015 年 3 月期は請負事業との連携による新規施設の開設を進める。 <ホテル・リゾート事業> 国内ホテルの売上は 562 百万円で前年同期および計画を若干上回り、稼動率も上昇した。営業損失は 21 百万円で ほぼ計画通りだったが、前年同期の黒字から赤字に転じた。 グアムリゾート施設の売上高は前年同期実績および計画を上回った。稼働率も好調だった。2014 年 4 月末に米軍と レオパレスリゾートの包括的利用契約を締結した。演習等でのグアム来島軍人の利用による稼動アップを図る。 <賃貸事業の海外展開> 韓国や台湾で日本人および日系企業向けの現地不動産仲介業を開始し、2013 年 12 月にはタイ、ベトナムに進出。 2014 年 8 月 1 日よりカンボジア、ミャンマー、上海(不動産仲介業)で営業を開始した。 また、今後成長が見込まれる韓国の賃貸管理市場に日本で培ったノウハウを輸出するために設立した合弁会社「ウ リレオ PMC」は 2014 年 2 月の現地法制定により本格的な営業活動を開始し、6 月末時点で 154 戸の管理を受託し ている。 海外支店および現地法人は、中国 5、韓国 3、台湾 1、タイ 1、ベトナム 1、カンボジア 1、ミャンマー1 の合計 13 支店・ 法人。

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(3)財政状態 (単位:百万円) 14 年 3 月末 14 年 6 月末 14 年 3 月末 14 年 6 月末 現預金 74,767 64,904 買掛金 2,685 2,648 売掛金 5,490 4,504 工事未払金 12,128 6,836 完成工事未収入金 1,651 917 短期有利子負債 3,500 3,500 前払費用 6,679 5,593 未払金 16,001 14,383 流動資産合計 102,324 88,827 前受金 45,051 41,507 建物・構築物 57,073 55,972 流動負債合計 92,560 81,599 土地 81,800 81,597 長期有利子負債 27,997 27,997 リース資産 5,167 5,766 長期前受金 27,628 25,430 投資有価証券 7,257 7,129 長期預り敷金保証金 8,492 8,373 長期前払費用 3,719 3,221 空室損失引当金 9,352 8,751 固定資産合計 185,100 186,463 退職給付に係る負債 10,050 8,504 資産合計 287,459 275,321 固定負債合計 90,037 86,025 負債合計 182,598 167,625 純資産合計 104,860 107,695 負債純資産合計 287,459 275,321 10 年 3 月末 11 年 3 月末 12 年 3 月末 13 年 3 月末 14 年 3 月末 14 年 6 月末 自己資本 70,890 33,025 33,804 58,133 104,829 107,669 自己資本比率 17.9% 11.1% 12.8% 22.2% 36.5% 39.1% 有利子負債残高 56,481 39,888 48,305 46,874 31,497 31,497 現預金 72,431 40,674 41,477 56,681 74,767 64,904 NDE レシオ -0.23 -0.02 0.20 -0.17 -0.41 -0.31 *有利子負債はリース債務含まない。*NDE レシオ=(有利子負債―現預金)/自己資本 2014 年 3 月末と比較して、太陽光発電事業に係る機械装置及び運搬具が 41 億円増加した一方、現預金、売掛金な どが減少し、資産合計は 121 億円減少の 2,753 億円となった。 負債は、有利子負債に変化はなかったが、工事未払金、空室損失引当金等の減少により同 149 億円減少の 1,676 億円となった。 純資産は為替換算調整勘定のマイナス残高が増加したが、利益増による株主資本の増加などで、同 28 億円増加の 1,076 億円となった。この結果、自己資本比率は 39.1%と 2014 年 3 月末に比べ 2.6%上昇した。

4.2015 年 3 月期業績見通し

(1)連結業績 (単位:百万円) 14/3 期 実績 構成比 15/3 期 予想 構成比 前期比 1Q 進捗 (対 2Q) 1Q 進捗 (対通期) 売上高 471,089 100.0% 493,500 100.0% +4.8% 49.5% 23.4% 売上総利益 69,579 14.8% 75,500 15.3% +8.5% 50.2% 22.6% 販管費 55,906 11.9% 61,000 12.4% +9.1% 48.9% 24.0% 営業利益 13,673 2.9% 14,500 2.9% +6.0% 59.9% 16.5% 経常利益 11,574 2.5% 13,000 2.6% +12.3% 62.1% 16.7% 当期純利益 15,229 3.2% 12,000 2.4% -21.2% 68.3% 17.1%

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<上・下推移> (単位:百万円) 15/3 期 上期 構成比 前年同期比 15/3 期 下期 構成比 前年同期比 売上高 233,500 100.0% +0.8% 260,000 100.0% +8.6% 営業利益 4,000 1.7% -25.5% 10,500 4.0% +26.4% 経常利益 3,500 1.5% -20.0% 9,500 3.7% +32.0% 当期純利益 3,000 1.3% -23.5% 9,000 3.5% -20.4% *下期数値は通期予想から上期予想を控除したもので、同社公表数値ではない。 業績予想に変更無し。小幅増収。将来に向けた投資もあり営業利益も小幅増。 業績予想に変更は無い。売上高は前期比 4.8%増の 4,935 億円。全セグメントにおいて増収を見込んでいる。営業利 益は同 6.0%増の 145 億円。粗利率は 0.5%上昇するが、建築請負事業における人員増、新たに導入した情報システ ムの稼働に伴う償却費増など、将来に向けた投資により販管費も増加し、増益率は 1 ケタにとどまる。2014 年 3 月に 発生した法人税等調整額 -51 億円を見込んでいないため、当期純利益は同 21.2%減少の計画。売上、利益ともに 下期からの拡大を見込んでいる。 無配を継続の予定。出来る限り早い段階で復配したいと考えている。 (2)セグメント別動向 (単位:百万円) 売上高 セグメント利益 14/3 期 15/3 期(予) 増減 14/3 期 15/3 期(予) 増減 賃貸事業 388,768 397,000 +2.1% 15,567 17,500 +12.4% 建築請負事業 63,135 75,000 +18.8% 2,954 4,000 +35.4% シルバー事業 10,171 10,500 +3.2%% -610 -1,000 -390 ホテル・リゾート事業 7,571 8,000 +5.7% -1,118 -700 +418 その他 1,442 3,000 +108.0% 137 -100 -237 調整額 - - - -3,256 -5,300 - 損益計算書計上額 471,089 493,500 +4.8% 13,672 14,500 +6.0% <賃貸事業> 前述のように、2015 年 3 月期の平均入居率目標は前期を 2%強上回る 86.8%としている。収益性も改善し、売上総 利益率は前期の 13.9%から 14.8%に上昇する。 <建築請負事業> 引き続き高い入居率が見込めるエリアに絞ってアパートを中心とした受注に力を入れる。 ただ、人手不足、建築コスト上昇により売上総利益率は前期の 23.7%から 22.7%へ1ポイント低下する。 シルバー事業は増収となるが、先行投資もありマイナス幅は拡大する。ホテル・リゾート事業は引き続き各種ステー クホルダーに対するサービス提供の側面も重視し、ホスピタリティの更なる向上に努める。

5.今後の注目点

賃貸事業及び建築請負事業共に第 1 四半期の売上、利益は計画を上回った。また、進捗率を見ると、営業利益は第 2 四半期予想に対しては 59.9%、通期予想に対し 16.5%となっている。2014 年 3 月期の実績ベースの第 1 四半期の 営業利益は、第 2 四半期(累計)の 37.4%、通期の 14.7%であった事と比較すると、今期も高い入居率を背景に順調 なスタートを切ったようだ。規模的にはまだ小さいものの賃貸事業の海外展開も着実に拡大に向かっており、今後の 推移を注目したい。

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<参考:新中期経営計画「EXPANDING VALUE」(2015 年 3 月期~2017 年 3 月期)>

2015 年 3 月期は、2010 年 5 月に発表した中期経営計画「Creating Future」の最終年度であるが、事業環境が発表時 と大きく変化していることから、新たに 3 か年の新中期経営計画「EXPANDING VALUE」を策定、スタートさせた。 <1.外的環境について>  リーマンショックにより大きく減少した新設住宅着工戸数はその後順調に増加している。2013 年度は消費増税 の駆け込み需要もあり、前年度比 10.5%増の 987 千戸となった。反動減も予想されるが当面は堅調に推移すると 見られる。  過去 3 年間連続して転入超過となった都道府県は、東京都、神奈川県、埼玉県、愛知県、福岡県、大阪府、沖 縄県の7つだった。  前述のように、四大都市圏(首都圏、中京圏、近畿圏、福岡圏)の大都市には約 80 万バブル時の民営借家があ り、今後、建替え需要の増大が見込まれる。加えて、貸家建付地の土地評価減を利用した相続税対策需要も増 大する事が見込まれる。  2020 年東京オリンピック開催に向けて不動産需要は増加するものと予想している。 <2.概要> ①スローガン 基本方針を、「コア事業を基軸とし、新たな事業領域への挑戦」とした。 時代が求める次の価値へ、その活動領域を広げていくことを目指し、「EXPANDING VALUE」と名付けた。 ②前中計の振り返り 前中期経営計画の基本方針「賃貸事業と建築請負事業の収益バランスを取った安定的な収益体制の確立」は概ね 達成できた。 達成できた点 課題  賃貸収益改善等による増益  太陽光発電システム・セキュリティシステム等の物 件価値向上施策の推進  アパート以外(高齢者施設・商業施設)の受注・建築 の推進  個人入居者の獲得  建築請負事業の採算性向上  新規事業(海外展開等)の拡大  シルバー事業の拡大 ③定量目標 <業績推移> (単位:億円) 13/3 期 14/3 期 15/3 期(計画) 16/3 期(計画) 17/3 期(計画) 売上高 4,542 4,710 4,935 5,250 5,400 営業利益 74 136 145 195 220 経常利益 110 115 130 180 210 当期純利益 133 152 120 160 190 EPS(円) 74.5 67.2 45.5 61.9 71.7 自己資本比率 22.2% 36.5% 41.0% 45.0% 48.0% ROE 29.0% 18.7% 10.0% 12.0% 12.3% ROA 5.1% 5.5% 4.2% 5.5% 6.0% *2015 年 3 月期以降では税効果会計は見込んでいない。 コア事業を軸とした業績向上により、新中期経営計画最終年度である 2017 年 3 月期は、2014 年 3 月期に比べ売上 高 14.9%増、営業利益 52.9%増、純利益 23.7%増を計画している。

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<セグメント別推移> 13/3 期 14/3 期 15/3 期(計画) 16/3 期(計画) 17/3 期(計画) 賃貸事業 売上高 3,835 3,887 3,970 4,070 4,145 営業利益 86 155 175 180 185 建築請負事業 売上高 533 631 750 925 1,000 営業利益 27 29 40 75 90 シルバー事業 売上高 94 101 105 135 150 営業利益 -7 -6 -10 -14 -6 ホテル・リゾート事業 売上高 66 75 80 80 80 営業利益 -10 -11 -7 -9 -9 その他 売上高 11 14 30 35 35 営業利益 0 1 -1 -1 0 引き続き賃貸事業による安定的な収益を上げる一方、建築請負事業での売上高・営業利益増加を見込む。 シルバー事業は施設スタッフの人員確保など先行的に費用が発生するため、3 年間は損失となる。 その他には、太陽光発電事業を含み、売上増の殆どが同事業によるもの。 <3.事業戦略> ①賃貸事業 12/3 期 13/3 期 14/3 期 15/3 期 16/3 期 17/3 期 期末管理戸数(千戸) 556 546 549 557 567 578 期中平均入居率(%) 81.2 82.9 84.6 86.8 88.0 89.0  管理戸数約 58 万戸、入居率 89.0%を目標としている。14/3 期からの増加は 3 万戸と借家建替え需要からすれ ばかなり保守的な数値と会社側は考えている。  そのために、自社運営の直営拠点のほか、フランチャイズ店舗「レオパレス・パートナーズ」および不動産業者 を活用し入居者を確保する。  また、入居者向けサービスの拡大により、ソフト面で他社との差別化を図る。  入居者専用サイト「MY PAGE」では、提携企業が入居者向限定で製品やサービスを販売するスキームがスタ ートした。現在約 15 社の提携企業が、製品プロモーションやテストマーケティングの場として活用している。55 万戸というストックを活用したビジネスとして、今後さらに拡大させていく。 ②建築請負事業 11/3 期 12/3 期 13/3 期 14/3 期 15/3 期 16/3 期 17/3 期 売上高(億円) 1,078 629 533 631 750 925 1,000 売上総利益率(%) 33.8 26.6 24.7 23.7 22.8 24.5 25.1  2020 年東京オリンピックの開催など今後の外部環境から、大都市圏における賃貸事業の入居率は高水準で推 移すると考え、このビジネスチャンスを確実に捉えるために強くアクセルを踏み、最終年度売上高 1,000 億円達 成を目指す。  そのために支店数を 60 店に拡大させると同時に、同事業のスタッフは 2014 年 4 月末で 510 名と、2 年前に比 べ倍増させた。  具体的な施策としては、入居者ニーズに対応した商品力の強化によりアパートを中心に受注・建築を増加させ る一方、高齢者施設・商業施設・注文住宅など商品ラインアップを充実させあらゆる土地活用ニーズに応えられ

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る体制を構築する。  注文住宅に関しては、以前より土地オーナーからの依頼に応じて年間 10 棟程度の実績があったが、本格的に 取組むために、木曾ヒノキの住宅建築で実績のある「株式会社もりぞう」と提携し、レオパレス 21 が元請となる 形での受注を開始した。広く顧客を開拓するのではなく、あくまでも土地オーナー向けに提案するラインアップを 充実させ、収益機会を拡大させることが目的である。 ③シルバー事業  今後増え続ける高齢者人口に対応するため、同事業を成長戦略事業と位置付け、2014 年 4 月より同事業部を コア事業と同じく「営業総本部」下に設置した。  建築請負事業との連携により土地オーナーに介護施設の建築を提案して新規施設の開設を進め、スケールメ リットを追求する。  2014 年 3 月現在 61 施設を運営しているが、最終年度には 90 施設を目標としている。  新規開設に際しての人員確保などによる経費増で 2015 年 3 月期、2016 年 3 月期は赤字が拡大するものの、 最終年度は共通経費配賦前営業利益での黒字転換を目指す。 ④ホテル・リゾート事業 レオパレスホテルズ、グアムリゾートでは、ステークホルダーへの最高のサービスと上質なホスピタリティの提供を目 指すとともに、コア事業(賃貸事業、建築請負事業)の販促的役割を担う。 ⑤太陽光発電事業  従来のフロー型太陽光発電事業に加え、発電子会社「レオパレス・パワー」を通じて自社による屋根借り太陽光 発電事業を推進する。  2014 年 3 月末までに、アパートオーナー自らがパネルを設置する「屋根貸し」、同社自らがパネルを設置する 「屋根借り」など、様々なタイプを合わせて累計 9,001 棟に太陽光発電パネルを設置した。  2013 年 12 月に実施した公募増資調達資金のうち約 150 億円によって約 3,000 棟にパネルを設置する計画だが、 現在の設置棟数は 1,047 棟。残り約 2,000 棟を 2014 年 11 月までに設置する計画だ。  「その他」セグメントの増収分は殆どが同事業によるもの。当初は減価償却負担が大きいため利益は計上でき ないが、4 年目から利益貢献すると計画している。 ⑥海外事業  東南アジアを中心に展開し、インバウンド・アウトバウンドを強化するとともに国内法人企業との関係を強化す る。  現在は 4 か国、10 拠点で事業を行っているが、最終年度には 20 拠点まで拡大させる。  また、建築請負事業、シルバー事業における人員確保も合わせて行っていく考えだ。 ⑦新規事業への取組み コア事業(賃貸事業、建築請負事業)に関連する周辺事業(屋根借り太陽光発電、介護施設の建築請負、シルバー 事業など)や新規事業(海外不動産仲介事業、アセアンでの不動産開発事業など)に対し、積極的に成長投資を行 う。 <4.財務> ①キャッシュ・フロー 営業キャッシュ・フローは事業収益と共に増加を見込んでいる。14 年 3 月期、15 年 3 月期は太陽光発電事業への投 資により投資活動によるキャッシュアウトが増加するが、16/3 期、17/3 期は大幅なフリーCF を生み出す。 (単位:億円) 13/3 期 14/3 期 15/3 期 16/3 期 17/3 期 営業 CF 60 155 180 220 260 投資 CF -0 -69 -110 -25 -25

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フリーCF 60 86 70 195 235 ②資本政策 純資産については、毎期の利益計上による強化を図る。強固となった資本を基に、新規事業への積極的な投資を進 めていく。 (単位:億円、%) 13/3 期 14/3 期 15/3 期 16/3 期 17/3 期 純資産 581 1,048 1,170 1,330 1,520 自己資本比率 22.2 36.5 41.0 45.0 48.0 ③配当政策 (単位:億円) 11/3 期 12/3 期 13/3 期 14/3 期 15/3 期 16/3 期 17/3 期 利益剰余金 -511 -497 -379 -233 -110 50 220 資本金 565 565 628 752 752 752 752 資本剰余金 337 332 394 515 515 515 515 利益の積み上げにより配当原資である利益剰余金をプラスにし、早期の復配を目指す。 <5.ガバナンス・CSR> ①コーポレート・ガバナンス コーポレート・ガバナンスの構築・強化を最も重要な経営課題のひとつと位置づけ、すべてのステークホルダーにと ってより高い企業価値を実現するため、効率的で、公正、かつ透明性の高い経営を目指している。 (同社資料より) ②CSR 「新しい価値の創造」という企業理念のもと、企業市民として、顧客をはじめ、あらゆるステークホルダーの期待に応 え、ともに発展することを目指すとともに、持続可能な社会づくりに貢献すると謳っている。 具体的には以下の様な取り組みを行っている。 ライフスタイルに合わせた住環境の提供 アパート管理の 24 時間受付 ISO9001 認証取得 アパート周辺のクリーンキャンペーン 太陽光発電システムの導入 ワークライフバランスの推進 外国人や女性を含む多様な人材の登用 積極的な IR 活動

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将来的な少子高齢化による労働力人口の減少に対応した人材確保の観点から多様な人材の登用(ダイバーシティ) に取り組む企業が増加しているが、同社も女性社員や外国人社員に対し、積極的に活躍の場を提供している。 前述のように、「Arma-L」や「Arma-L tri-EL(アルマーレ・トライ-エル)」といったワンルームの商品開発において、女 性社員のアイデア、意見を取り入れヒット商品に繋げている他、同社の強みとする法人営業においても、女性のみで 構成された営業部隊を組織し、女性のアプローチの方が適した業種に対する営業活動において着実な成果を上げ ているという事だ。もちろんそのチームリーダーも女性で、女性の管理職数も着実に増加している。 また、「国内→国外」、「国外→国内」双方向での事業を展開および拡大を進めている同社では、現地スタッフはもち ろんの事、日本国内においても外国籍社員数はここ数年急速に拡大しており、外国籍管理職も在籍している。 2012 年 3 月末 2013 年 3 月末 2014 年 3 月末 男性社員数 4,225 4,366 4,542 女性社員数 2,151 2,330 2,584 女性管理職者数 36 39 44 外国籍社員数 120 157 185 外国籍管理職者数 16 16 18 *連結ベース 本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び 見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源か ら入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当 性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッ ジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなさ れますようお願い申しあげます。 Copyright(C) 2014 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

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