1
高密度プラズマエッチング装置 NE550 使用マニュアル
Ver. 7.1 2016/12/19 水島改訂 Ver.6.8 2014/3/28 野村作成 1. 画面説明 (図 1) 全ての操作は画面をタッチペンで突 付くことで行う。 ① メニューエリア メイン画面に表示するモードを選択 する。(図中は MODE SELECT) ② メインエリア メインの操作画面。モードを切り替え ると、この領域だけが切り替わる。 ③ アラーム表示他 アラームの状態・現在の時刻・動作モ ードを表示する。エラー時と、Cl 系ガス 使用時の立ち下げでのみ使用。 ④ 状態表示他 装置の運転状態・ユーザー情報を表示。操作することはない。 2. B3 ガス準備 He, O2、および他に使用する予定のガスシリンダーの元栓 と図2 赤丸のバルブを開ける。 このとき、レギュレータには触らないこと。 開けた時点で二次圧力が0.08MPa~0.10MPa になっている ことを確認する。範囲外となっていたら、ガスを流している状 態でレギュレータを回して調節する。 3. クリーニング準備(試料導入) ※ 試料の交換の手順 も、下記の通りに行う。L/UL Chamber 枠の Vent START(図 3 の①)をクリッ ク。(予備室の大気開放)
Complete したら、図 4 のように蓋を開ける。
Transfer 枠の Unload START(図 3 の②)をクリック。ア ームが伸びる(図 5)。
ダミーウェハを形が合うようにアームに乗せる。
図1 操作画面
図2 ガスシリンダー
2
Transfer 枠の Load START(図 3 の③)をクリック。アームがしまわれる。 アームが閉じたら、蓋を閉じる。 その際、蓋の付け根下側のつまみを下に引っ張る(図 6) ・クリーニングは使用開始時に必ず、また F 系のガスと Cl 系のガスを入れ替える際に毎回行う こと。 4. クリーニング (加工プロセス) メニューからMAIN を選択する (図 7) Recipe name の黄色い四角(図 7 の①)をクリック。 図8 の画面が出る “CLEAN25”を選択し、LOAD を押す START(図 7 の③)をクリック。ダイアログが 3 回 出るので、全てOK を選択。プロセス開始。 プロセス中、図7 の④に進行状況が表示される。 Process のところで実際に放電が起こるので、本体横の覗 き窓から放電を確認する (図 9) ※プラズマが見られない場合は、即時プロセスを中断す る。 すなわち、PAUSE(図 7 の⑦)を押して、 Done を選択した後、Layer SKIP(複数 Layer があるプロセスの場合は、次のLayer に進む) もしくは JUMP(Layer 数に依らずプロセス を終了させる)のいずれかを選択する。 図7 の⑥に進行状況時間が表示される 図7 の⑤をクリックすると、図 10 の小窓が 図6 閉蓋時のつまみ PULL PULL 図4 予備室 OPEN 図5 試料台を乗せるアーム
試料台置き場
試料台
試料台置き場
試料台
図7 MAIN 画面 ① ② ③ ④ ⑤ ① ② ③ ④ ⑤ 図8 プロセス選択画面 ⑥ ⑦ 図9 放電覗き窓 図10 Etch Status3
出て、設定値と現在のチャンバー内の状態とを確認できる。 (内容はメニューの Process Monitor 画面と同じ)
試料の搬出入、各種真空引きの時間、放電2 回(5 分+10 分)で 20 分程度の時間がかかる。 Pump Down まで Complete したら、「3. クリーニング準備(試料導入)」の手順に従い試料 を交換する。(この際、大気開放(L/UL Chamber の Vent)までは自動で行われている)
5. レシピの作り方 (Etching Recipe)
RECIPE EDIT から Etching Recipe を選ぶ。図 11 の画面になる LOAD(図 11 の①)をクリックし、元データ をロードする(図 8 のようなメニューが出る) Step1 下の数値を 2 度突付くと、図 12 の画 面が出るので、新しい数値を入力して、OK Step2 以降を使いたい場合は、一番上の APC に数値を入力する、と他の欄も入力可能になる 全て更新が終わったら、SAVE(図 11 の②) をクリック。 図 13 の画面が出るので、新規に保存する場 合は①をクリックし名前を入力(8 文字以内)、 コメントの変更は②をクリックし同様にする(字数制限なし)。最後に③の適当なところをク リックするとセーブされる。上書きの場合は、ファイル名をいじらずに③をクリック。 図11 Etching Recipe ① ダブルクリック で更新 ② ① ダブルクリック で更新 ②
図12 10key Pad 図13 Etching Recipe Save
① ② ③ ① ② ③
4 ・パラメータ (詳しくはマニュアル Book3 7-6 参照のこと) 圧力関係: APC プロセス中のガス圧。これを先に入力しないと他が入力できない Trigger 放電開始のため、初期に一時的にかける高い圧 PFC プロセス中、基板を冷却するため裏側から流す He の圧 マスクホルダ:900Pa (ただし、クリーニング時のみ 600Pa) Si ウェハ : 600Pa くらいが適当 放電関係: Antenna Power 放電を引き起こす電力量。高いほどエッチレートが上がる Antenna AMC NO. マッチングの初期値のセットの番号。
流すガスのマスフローコントローラの番号(2x)の 1 の位を入れる。 Bias RF Power 作った放電を、基板側に引っ張るパワー
Bias AMC NO. マッチングの初期値のセットの番号。 特殊: Star Electrode スター電極のクリーニングの際、1 を入力。 レシピ「1-CLEAN」を行う時以外は 0 で良い。 Bias Vpp Low/High 通好みのパラメータ。基板へのダメージが違うらしい。 0 で良い。 後は見たとおり。放電パワーや時間を調節して深さを調節する。
5 6. レシピの設定 (Process Recipe)
※プロセスは、この Process Recipe を選択して行う。 Process Recipe は 3 つまでの Etching Recipe から成る。 たとえ 1 つの Etching Recipe で加工を行う場合でも、 Process Recipe は作成する必要がある。
RECIPE EDIT から Process Recipe を選ぶ。図 14 の画面になる。
LOAD(図 14①)から元のデータをロードする。
Layer1 の黄色い枠(図 14②)をクリック。Etching Recipe を選択する。
SAVE(図 14③)をクリック。セーブする。操作は Etching Recipe の時と同じ。
7. 加工プロセス
加工に使用するガスを開ける。(Cl 系のガスの開け方は後述)
MAIN の Process 欄(図 7 の①)をクリックし、Process Recipe を選択。 エッチングに使用するガスが開いていることを確認し、Start をクリック クリーニング時と同様、放電が起こることを確認する。 8. 立ち下げ ※ Cl2ガスを使用した場合、先にガスラインを3 回パージする。(項目 13 塩素のコーナー 参照) プロセス後の試料を取り出したら、アームに試料台を乗せずにLoad し、蓋を閉じる。 MODE SELECT 画面の L/UL Chamber Pump Down Start をクリック
除害筒の指示剤の色を確認する。(通常は青紫色、橙色が見えたらクリーンルーム技術補佐 員に連絡。内線26730) ログノートに、使用したガスの残圧(レギュレータの右側)を記入し、ボンベとラインを閉じ る(図 2 丸印。レギュレータは触らない) 図14 Process Recipe ① ② ③ ① ② ③
6 ---ポンプ停止時の立ち上げ、立ち下げ--- 9. ログイン メニューからSECURITY を選ぶ。 Operator Name の右側の空欄(図中では文字が入って選択されている)を突付く。 キーボードが表示されるので、一文字ずつタップして入力する。終了したらENTER を押し て決定。Password も同様に入力する。
・Operator Name : OHTSUKEN
・Password : O ← “オー”。”ゼロ”ではない。
入力したら、Log On のボタンを押す。図 2 のように、Category に”Process engineer”と表 示されればOK。
ウィンドウをClose する。 10. ポンプ立ち上げ
通常はロータリーポンプ、ターボ分子ポンプは連続運転している。停電、連休後など、停止 状態から立ち上げるときはメニューからMODE SELECT を選択。
Etching Chamber の枠の Pump down をクリック。
自動でロータリーポンプ(DRP21)・ターボポンプ(TMP21)が立ち上がる。 完了すると、チャイムが鳴る。
11. ポンプ停止
プロセス後の試料を取り出したら、アームに試料台を乗せずにLoad し、蓋を閉じる。 MODE SELECT 画面の右側 Maintenance エリアから Shut Down Start をクリック。 ポンプが停止することを確認したら、SECURITY から Log Off
7
12 廃棄物処理
有害ガスは排気の際、除害筒を経由することで吸着される。 除害筒は一定量のガスを吸着する毎に中の薬剤を交換する必要があり、交換時期は指示剤の 色が紫から橙色に変わり始めた時とする。(項目 10 を参照) 交換した薬剤は、業者による洗浄を経て再利用する。業者の連絡先は以下の通り。 株式会社 巴商会 TEL : 042-552-6941 担当者 (2016 年 4 月時点) 寺田 光太郎 [email protected] 13 Cl2,BCl3 ガスの使い方 ※ Cl 系ガスは危険なので、使用直前に開け、使用後は直 ぐパージ作業を行うこと ※ 主な手順を Cl2 の場合について記す。BCl3 については、手順は同様でバルブ No.は〔 〕書き で記載。 12-1・開け方 図15 の丸印の、下の緑のボタン「VS-1 SET」〔BCl3 の場合は「VS-2SET」〕を押す。 キャビネットを開け、Cl2シリンダーの元栓を開ける。すなわち、 図16①のつまみを上側に完全に引き上げる(カチッと止まる)。 ②のバルブを、下段の表示を見ながら(全閉(赤)→緑色→黄色数字)、8 の数字まで回す 図17 V-1〔V-12〕を開ける。図15 の上の緑のボタン「AV-1 開」〔AV-2 開〕を押す。図17 V-13 を開ける レギュレータに圧力が表示されるので、適正(0.08~0.10)であることを確認 図17 V-2〔V-8〕を開ける 12-2・閉め方 図16 Cl2 ボンベ上部①
②
①
②
図15 キャビネット横 図17 キャビネット内部8 ラインを閉める前に、ログノートにガスの残量を記録しておく。 図17 の下、赤い「VS-1 閉〔VS-2 閉〕」を押す (図 16 のバルブが自動で閉まる) PC 操作で、VACUUM 画面(図 20)にし、①のボタンから MANUAL モードに変更する ②のバルブ(V28)の絵をクリックし、Close (イオンゲージの保護) ③のバルブ(PV25)を Open。 ④のCl2の前のラインを空ける(GV27〔GV28〕、GSV27〔GSV28〕をOpen)。また、0.0 と 表示されているマスフローコントローラをクリックし、FULL OPEN を選択。 (165 くらい 流れる) 流量が減り、0.2 程度に下がるまでしばらく待つ。(下がりきるところまで) ※ ガスラインのパージ 図19 V-2〔V-8〕を閉める 青丸のV-5 〔V-11〕, V-4 〔V-10〕を開ける レギュレータが上がりきったら(1 秒くらい)、V-4 〔V-10〕, V-5〔V-11〕を閉める V-2〔V-8〕を開け、PC のマスフローの表示が 0.2 程度に下がるまで待つ ログノートのチェック欄に1 回マーク。 ※ ←以上を3 度繰り返す。その後、ログノートのチェック欄に OK と記入。 図17 V-1〔V-12〕を閉じる。図15 の「AV-1 閉」〔「AV-2 閉」〕を押す。図17 V-2〔V-8〕、 V-13 を閉じる 図18 の④のバルブ・マスフローを全て閉じる ① をクリックし、操作モードをAUTO に戻す
続けてプロセスを行う場合は、MODE SELECT 画面で Etching Chamber Pump Down を 行う。
14 チラー使用法
チラーは常にRUN 状態にすること。また、使用後は 20℃とする。 SELECT ボタンを押すと設定画面に
そのままSETTING で ENTER ボタン、温度表示(20℃)が出たらまた ENTER ボタン 上下左右のボタンで設定したい温度を選択。3 桁目は±の表示になる ENTER で決定。SELECT を 2 回押して、最初の温度表示の設定に戻る。 温度を設定してから 30 分もかからずに希望温度に達する。クリーニング前に設定すれば、 終了するころには到達している。 プロセス終了後は20℃に戻し、ログノートにチェックする。 図18 VACUUM 画面 ① ② ③ ④ ① ② ③ ④
9 15 注意 ・F 系のガスと Cl 系のガスで連続してエッチングをしてはならない。ガスを切り替えたいと きは、間にクリーニングを行うこと ・PFC の圧力が低すぎると、チラーの温度が基板上に反映されないので注意すること。ただし、 高すぎるとステージが浮き上がってエラーが出る可能性があるのでそれも注意。 ・CHF3とC3F、SF6とCF4は同じラインを使っているので二者択一に使用する。ガスの元で 切り替えること。切り替えの際は、Cl2ガスラインの真空引きと同じ要領で真空引き(N2パージ は無いので、引くだけ)してから使用すると良い。 16 メモ
・Process Recipe: 3 つの LAYER から構成され、各 LAYER に 1 つずつ Etching Recipe が入 る ・Etching Recipe: 30 のステップから構成される ・MANUAL モードはインターロックがかかるので、変なバルブ操作をしても致命的なエラー が起こることは基本的に無い。はず。 ・他方、DIRECT モードは無理矢理動かすので、故障の危険もある。基本的に選択しないこと。 ・全電源を落とした後、再起動をするともれなくAlarm のブザーが鳴る。これは、チラーの電 源も一緒に落ち、再起動後RUN 状態になっていないためなので、主電源を入れたらチラーも RUN にすること。ブザーはソフトが立ち上がるまで止められない。 ・Lot-ID は後から Log を参照したときに、他人が分かりやすい文言が良い。使用ガスや時間 などの条件は表示されるので、それ以外。 ・アラームのブザーが鳴っていたらとりあえず五月蝿いので OFF して分かる人に報告。その 際、Buzzer Off の操作も Log On しないと出来ないので注意。
10 17 マニュアルプロセス (特殊操作) チャンバーが大いに汚れ、またはリークし、エッチングチャンバーが1.0 × 10-3 Pa 以下に 引けない場合などに行わざるを得ない作業であるが、作業内容が難解複雑であるため、装置の 扱いに慣れ、挙動を理解できる者のみが行うこと。 起動
通常操作と同じく、AUTO MODE で Etching Chamber を Pump Down する。
高真空(1.0 × 10-3 Pa)に達しないため Complete しないがターボポンプでエッチングチャ ンバーを引いている状態でHV23 が閉まったら(5.x × 10-3 Pa 程度)、MODE SELECT から Pump Down を STOP して良い。
ウェハーセット
通常の操作と同様にL/UL Chamber を Vent して Unload、サンプルを載せて Load、L/UL Chamber を Pump Down。
Etching Chamber の Pump Down が自動的に Run になったら、STOP する。 Wafer Set を START。
マニュアルプロセス ・準備
Equipment Mode を MANUAL にする。VACUUM 画面にする。 V28 を CLOSE(イオンゲージの保護)
PV25 を OPEN
使用ガスのマスフローコントローラの前後のバルブを OPEN (ex: O2ガスだったら、GV22 とGSV22)
Process Monitor 画面で、APC、PFC、ANTENNA Power、同 AMC No.、BIAS Power、同 AMC No.の黄色い枠を突いて、パラメータを入力する。
※ ここでAPC は Process 圧力でなく、Trigger 圧力にするのが吉 ・プロセス開始
使用するガス(先ほどバルブを開けたライン。ガス名の背景が水色で表示される)の流量を設 定。(→実際に流れる)
画面中央のESC を突き START。
VACUUM 画面に戻って HV27 を OPEN。 (→PFC の He が流れ出す)
Process Monitor 画面で APC21 を START。 (→APC が茶色になって、圧力が設定値通り になるのを確認)
11
ANTENNA を START。のぞき窓から放電を確認する。放電したら、AFC を Trigger の値に した場合はProcess に戻す。
BIAS を START する。 (→プロセスが開始となり、タイムカウントが増加する) ・プロセス終了
タイマーを見て、規定の時間に達した時にBIAS を STOP する。(→タイマーが止まる) ANTENNA も STOP。
APC21 を STOP。 (→Full Open 状態(水色)になる。圧力制御を STOP する、の意) 使用したガスの流量を0 にする。
※ Cleaning の STEP1 の時は、STAR も STOP (OFF?)にする。 ※ 続けて別のガスでプロセスをしたい人は、ここで別のガスに変更。
PFC の流量を 0 にし、ESC を OFF にする。 Equipment Mode を AUTO にする。
Etching Chamber を Pump Down。 試料取り出し
適当なところでEtching Chamber の Pump Down を STOP。
L/UL Chamber を Pump Down。Etching Chamber の Pump Down を STOP。 Wafer Back を START。L/UL Chamber を Vent して取り出す。
立ち下げ
L/UL Chamber を Pump Down。
Etching Chamber が十分引けたら、Equipment Mode を MANUAL にする。 V28、V29、PV27、HV26、APC21 を CLOSE。 (Etching Chamber を閉めきる) TMP21 を STOP。 (→黄色表示で BRAKE と出る。しばらくすると停止(灰色)) TMP21 が停止したら V22 を CLOSE して、DRP21 を STOP。