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2-(2) マアジ新規加入量調査 石原

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Academic year: 2021

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2-(2) マアジ新規加入量調査

石原 幸雄

目的

長崎県五島周辺から鳥取県西部に至る海域で表 中層トロール網を用いたマアジ幼魚を採集し,そ の分布パターンと海洋環境との関係の解明及び水 塊の配置を考慮したマアジ幼魚の加入量を推定す ることを目的とした.

方法

水産総合研究センター(西海区水産研究所・日 本海区水産研究所),島根県水産技術センター及び 鳥取県水産試験場で分担し,長崎県五島周辺から 鳥取県西部の海域において,2015 年 5 月 25 日か ら 6 月 22 日に計 112 地点で中層トロール網を用い た漁獲調査を実施した(図 1).

鳥取県水産試験場担当として,隠岐諸島周辺海 域における生物分布特性を把握するために,第一 鳥取丸(199 トン)に設置された計量魚探(カイ ジョー,KFC-3000)を用い,マアジ当歳魚を対象 として音響データを収録し,中層トロール網を用 いて対象魚種の分布傾向と加入量を調べるととも に海洋環境調査を 26 地点で実施した.

①表層トロール調査

曳網水深は計量魚探調査において,マアジの魚 群反応が確認された層(10~30mの間),曳網速 度は 3 ノット,曳網時間は 30 分とした.採集した マアジは 100 個体以上無作為抽出し,尾叉長を測 定した.

②計量魚探調査

各調査点の南北ライン上にて計量魚探(38 kHz,120kHz)を用いて魚群反応(マアジ魚群)の 情報を収集した.

③海洋環境調査

中層トロール実施地点にて海洋観測を行った.

海洋観測はCTDを用いて海底直上までの水温と 塩分の測定を行うとともに,ノルパックネット(目 合 0.1mm,0.33mm)を行った.

結果

中層トロール網による試験操業の結果,マアジ

の大きさは,体長 2~4cm のものが多く採取され た.図 2 に 2015 年のマアジ幼魚と 50m 深水温の分 布を示した.2015 年はマアジ幼魚の適水温と考え られる 16~18℃(水深 50m)の水温帯が鳥取県か ら対馬海峡までの大陸棚上に広がっており,採集 されたマアジ幼魚の多くはこの海域に分布してい た.1 曳網当りの採集尾数が 1,000 尾を超える調 査地点は,島根沖東部から隠岐海域にかけての一 部に留まり,分布密度は全体的に低い状況であっ た.

マアジ幼魚の採集数と水温分布を勘案して求め たマアジ幼魚の加入量指標値(来遊量の多さ)は,

2003 年を 1 とすると,今年は 0.34 となり(図 3 の折れ線グラフ),前年を大きく下回まわった.

また,2015 年 6~12 月の境港におけるまき網 1 ヶ統あたりの当歳魚漁獲尾数は 74 万尾であり,加 入量指標値と同様に比較的低い漁獲となった.

1

(2)

図 1 中層トロール網調査地点

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図 2 2015 年のトロール網調査結果

円の大きさはマアジの採集量の多さを表し,+は採集されなかった点を表す.

カラー部分は水深 50m の水温分布を表す.

図 3 試験操業結果から求めた加入量と境港におけるまき網 1 ヶ統あたりの当歳魚漁獲尾数(6~12 月に水揚 げされたマアジ当歳魚の尾数を水揚げしたまき網の数で割った値)の年変化

図 2 2007 年のマアジの CPUE(1 網あたりの採集尾数)の分布と調査海域の水

深 50m の水温(℃)分布. 3

図 1  中層トロール網調査地点
図 2  2015 年のトロール網調査結果  円の大きさはマアジの採集量の多さを表し,+は採集されなかった点を表す.  カラー部分は水深 50m の水温分布を表す.  図 3  試験操業結果から求めた加入量と境港におけるまき網 1 ヶ統あたりの当歳魚漁獲尾数(6~12 月に水揚 げされたマアジ当歳魚の尾数を水揚げしたまき網の数で割った値)の年変化  図 2  2007 年のマアジの CPUE(1 網あたりの採集尾数)の分布と調査海域の水 深 50m の水温(℃)分布.  3

参照

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