一人ひとりが生き生きと取り組む学習活動をめざして
−意欲を高める指導の工夫−
長崎県琴海町立長浦小学校
山下辰夫
I 本校の概要 1)学校の概要
明治4年長浦郷校が開かれ,同7年文部省令に基づき長浦小学校と改称。以来,所在地,校区,
設置者の変遷,制度の変更などを経て,現在の長浦小学校となる。この間,体育,理科,算数,
特活などの研究を継続してきた。
そして,昭和61年2月に現在の新しい校舎落成によって現在地へ移転してきた。この校舎は新 しい発想,制度によって多目的ホール(オープンスペース)を備えたものである。2か月後の62 年度からさっそく,オープンスペースを利用した「個別学習」の研究を開始した。この年,個別 化にふさわしい機器としてコンピュータが導入され,オープンスペースと共に個別化の一環とし
て研究を始めた。
地区の住民も極めて学校での教育に熱心で育友会(PTA)総会の出席率は100%に近く,毎月 の授業参観日の出席率もたいへん高い。また,運動場のアスレチックも保護者総出の材料集めや 労力奉仕によって完成したものである。これらから,保護者の学校に対する熱意については多く
を語らずとも推し量ってもらえるものと思う。
本校は児童数103名,1学級11〜22名とややばらつきはあるものの他の学校に比べれば人数が少 なく,児童生徒の顔と名前が担任以外の教師からも覚えられ,場合によっては性格などまでよく 把握でき,全職員が全部の児童に対してきめ細かい指導ができる。
本校の児童は農村の子ども特有であろうか,純粋でおとなしい。そのため,はにかみやが多く,
学習などで積極性に欠ける面が感じられる。
2)教育計画
(1)教育方針
県や町の教育方針に基づき,地域社会と児童の実態に立ち,本校の歴史性をふまえ,教育環境 の整備とその十分な活用を図り,深い愛情と豊かな指導力をもって,自主的精神に富んだ人間性 豊かな児童を育成する。また,本校の施設・設備を生かした特色ある学校づくりを推進する。
(2)教育目標
・校訓
「自ら学ぶ子j .児童像
(ナ) (ガ) (ウ) (ラ) .学校像
仲よくあいさつをよくする子 (徳育) 学習中,よく聞いてしっかり学ぶ子(知育) 運動にはげみ,健康で明るい子 (体育) ラストまでがんばり責任を果たす子(労育)
明るく楽しい学校
清潔でよく整頓された学校 生き生きと活動する学校 (3) 努力目標
l 努 力 目 標 │ 重 点 事 項 │ 具 体 的 事 項
・教科及び特活の指│・自主的学習態度の│・基本的学習態度の訓練(聞く,話す学 導の充実につとめ│ 確立 │ 習の徹底)
る 。 ・ 毎 時 間 の 授 業 の 充 実
‑研究活動の推進 │・個別化学習の研究と実践
(オープンスペース,コンビュータの 活用を中心に)
‑心身ともに健康で│・保健体育学習活動 ‑保健学習の充実
豊かな人間性をも│ の推進 ・体力づくりの推進(業間,朝のランニ ング,一輪車のり等)
つ児童の育成をは かる。
‑道徳指導の充実 │・道徳指導の深化による実践力の育成
・生徒指導の充実 │・基本的行動様式の指導徹底
・同和教育の推進 │・いじめと差別のない学校(学級)づくり
・教育の場として望│・掲示教育の推進 │・校内・教室掲示板の活用とくふう ましい学校環境づ
くりにつとめる。
‑安全で楽しい生活│・施設・設備の充実活用と遊び方のくふ の場づくり │ う,指導(アスレチック等)
‑安全点検日(毎月 1日)
・清潔でおちついた│・校舎内での静かな歩行指導 学校(学級)づく│・学級園,飼育物の世話
り │・清掃指導の徹底
・人命尊重の精神と│・交通安全指導の徹│・安全教育の推進
安全教育の徹底を│ 底 │・交通安全の日(毎月
1
日と2 0
日) は か る 。 ・ 集 団 下 校 指 導 ( 毎 週 土 曜 日 )・教師・児童・父母
i
・ふれあいと対話の│・あいさつ,対話によるふれあい教育の とのうるわしい人間│ 確立 │ 実践関 係 の 育 成 を は か る ・ 学 級 集 会 の 充 実 と 活 性 化 を は か る
‑27‑
II 研 究 の 概 要 1 )研究の方針
本校では新築移転以来,町教育委員会の指定を受け,オープンスペースを利用した研究に取り 組み,個別指導の工夫をしてきた。昭和62年度にはコンビュータも導入され,一層個別化学習へ
と踏み込んだ。
本校職員の研究に対する熱意は他の学校に優とも劣らない熱心さを持っている。このエネル ギッシュな研究意欲を生かして,次のような方針を掲げて研究を推進してきた。
1 校訓「自ら学ぶ子」に迫るような子どもの育成を図る。
2
日々研修の積み重ねを重視し,自己研績に励む。3 授業研究を年間一人 2回ずつ実施し,実践力を高める。
4 教師聞の経験,実践を生かした相互研修を行なう。
5 教師対教師,教師対児童の信頼関係を親密なものとする。
2)研究主題
一人ひとりが生き生きと取り組む学習活動をめざして 一一意欲を高める指導の工夫一一
3 )主題設定の理由
「基礎的な知識・技能を身につけさせるとともに,一人ひとりの能力・適性,興味・関心等に一 層の配慮を加え,それぞれの持つ個性を伸長させることが必要である。
J r 2 1
世紀を目ざし,社会 の変化に自ら対応できる心豊かな人間の育成をはかることを基本的なねらい」とし,r
豊かな心」「自己教育力
J r
基礎基本を重視した,個性を生かす教育」など現在の学校での指導に対して大き な課題が出されている。これらを受けて,本町の教育努力目標の中にも
「生涯教育の推進と自己教育力の育成j
1 個人差に応じた学習方法を確立し,いきとどいた教育に努める。
2
自ら学ぶ意欲と創造的思考力の育成を図る。3 一人ひとりの能力と特性を啓発し,伸長させる。
と述べられているo
これを受け,本校では「自ら学ぶ子
J
という校訓を掲げ,児童一人ひとりの生活経験,性格,学習状況によるちがいを越えた個に応じた教育活動ができるようにしようと考えた。
4
)仮説「自ら学ぶ子」という校訓に迫るため,
r
学び方を学ぶ」即ち,自分で学習できるようにするoそのためには,基礎基本をしっかり身につけさせておくことであるo こうして,日々の学習が確 実に習得できるようにすれば,学習を楽しく,生き生きとできるのではないかと考えた。本校で は一人ひとりに十分な知識・理解・技能が定着するよう授業の中にオープンスペース,コンビュー タを利用することを考えた。オープンスペースでは広い空間を使って,それぞれの児童に応じた活
動を保証することでのびのび学習できるoまた,コンビュータによって,高学年になると開いてく る学習の理解度の差を克服し一人ひとりに応じた学習が保証されると考え,研究主題を設定した。
5 )研究組織 校 長
6 )研究の方法 (1) 研究の推進
オープンスペース活用部
コンビュータ活用部
オープンスペース,コンビュータの最適な利用方法を研究するため,研究テーマにそっ て,全教師がそれぞれの特徴を生かした活動を行なう。
先進校の視察,研修を積極的に行なう。
(2) 研究推進委員会
‑研究全般の企画・立案をするo
・各部会の連絡・調整を行なう0
.構成員
校長,教頭,研究主任,各部部長
・毎月第2金曜日に開く。
(3) 研究日
・毎週水曜日を研修日とする0
.研修内容
年鑑研修計画に基づくもの
推進委員会,個人から出された問題について 研究授業
‑指導者招蒋
等について研究討議する。
年間最低
2
回は指導者を招き,本校の研究についての指導を受けるo( 4 )
環境の整備教職員の豊かな創造性によって常に学習にふさわしい環境の整備を行なうD
児童の心を揺さぶり活動の意欲をわかせるような環境を工夫する。
I I I
コンビュータ部の研究1 )コンビュータ部の研究のあゆみ (1) コンピュータ部年次計画
0
第1年次(昭和63年度)・算数への利用法研究
・コースウェア作成技能研修 .授業研究
O
第2
年次(平成元年度)・利用教科の拡大
・教授学習過程の研究
・コースウェア作成研修 .コースウェア蓄積
・授業研究
0
第3年次(平成元年度)‑利用教科の防大
・コースウェア蓄積
・コンビュータ利用の機会拡大 4
自 主 学 習 へ .授業研究
( 2 )
本年度コンビュータ研究の経過月 日 曜 内
4 12 水
0
部会におけるこれからの研究のあり方 27 火0
研究授業の割り振り5 9 月
0
研究の進め方について容
.
1学期は算数を中心に行ない,コース作成および使わせ方につい て研究していく。.
コンビュータのコースを使って,一斉指導におけるのマイナス面 (つまずいている児童や進みすぎて退屈している児童などへの指 導)を補っていく。17 水
O
コースウェアの作成について6
2 水06
月7日の授業準備(コースウェア検討および作成)06
月21日の指導者招聴における質問事項検討。.
授業へのコンビュータ利用の留意点。.
コンビュータ導入の動向。.
コースウェアの中味について。‑30‑
13
I
水10
研究授業6年 算 数 (比と比の値)
まちがいに対し,
KR
や治療コースによって比例の適切な利用のし かたが身につくようにする。2 1 I
水10
指導者招鴨5年 算 数 「小数のわり算」
一反省一
指導案の中に,
r
コンビュータの取り扱い」がもりこんであるのは わかりやすい。コンビュータへ移る前の部分をもっと工夫する。
児童から引き出す部分と教師が教える部分とをはっきりしておく。
28
I
水10
先週の指導事項についての研究O
7月5日の授業準備7
I
5I
水10
研究授業4年 算 数 (わり算)
メッセージやヒントを与えながら,自らの誤りに気づかせ解決でき るようにする。
25 火
10
教 材 作 成 研 修 会 参 加 (2名 奈良県天理市) 27 木8
12 1
1木10
紀要原稿の割り振り0
教材作成研修会参加報告9
I 6│水1 0 9
月13日の授業準備(コースウェア検討および作成) 131
水1 0
研究授業4年 算 数 「計算のきまり
J
省反
教科書やノートの活用について考える。
指導案における「本時の目標」と「評価」の表現の仕方を工夫す る。(目標の裏返しにならない。)
コンビュータでの学習状況が把握できる方法を工夫するo
前半の部分を工夫すればコンビュータを扱う場面がもっと増えた。
27 I水
10
研究授業6年 理 科 「実やたねのでき方」
※ これまでの算数におけるドリル的な使い方とは違って理科において データベース的な使い方をした。コンビュータのコースをヒントに,
児童は,あさがおのっくりや実やたねのでき方についてまとめていっ 7こ。
一反省一
児童の動きを予想するのが難しかった。
コンビュータで調べるのではなしコンビュータが答えるみたい だった。
視点、を変えた使い方で面白かった。
コンビュータを「どこで
J
,r
なぜ」使うのかはっきりさせるD30
I
土10
新しくコンビュータ 5台設置合計,親機が1台,子機が12台,教材作成機が1台となる。
1 0
4 水0
研究授業5年 算 数 (四角形と=角形の面積)
ヒントを与えながら二角形の面積を求める式を導かせるo
25 水
O
指導者招聴6年 算 数 「比例j
一反省一
.
対応の関係と,変化の関係の両面から式化を指導していったほう カまよい。.
コンビュータのコースは,単線型ではなく,児童の多様な思考に 対応できるように複線型にしておく。一 2 )授業の中でのコンビュータの利用
児童一人ひとりの個性に応じることのできる学習方法のーっとして,私たちはコンビュータの 利用を考えてきた。一人ひとりの学習のペースに合うコースを準備して授業に取り入れていけば,
児童は,自分なりの考えをしっかりもって,進んで学習に参加し,
I
できた。jI
わかった。」とい う喜びを味わうことができるだろうと考えたのである。「個人差」とは,学習の速度,到達度,思考のしかたの違いなどが考えられる。
今年度の研究では,算数,理科を中心に,コースウエアを作成してきた。
授業の過程を,問題把握一一問題解決一一(練習)一一まとめという流れでとらえたとき,ま ず,練習の段階に注目して,主に学習の速度と到達度の差に応じられるように,コースウエアを 設定した。(ドリルコース)
6
年「比と比の値j,5
年「小数のわりざんj,4
年「わりざん j,I
計算のきまり」におけるコー スは,いずれも児童の学習速度,到達度の差に応じられるように設定したものである。練習問題 を各自が解いていきながら,必要に応じて助言を与えたり,学習内容をフィードパックさせるな どして,一斉指導の中で見落とされがちな,つまずいている児童への指導がー十分にできるように した。同時に問題の数を調整することで,学習内容の理解が十分である児童への対応をした。そして,次に注目したのが問題解決の段階である。一人ひとりが自分の考えをしっかりもち,
納得のいくまで問題を追求することができたときに,
I
できた。jI
わかった。」という喜びを感じ るはずであるo5年「四角形と三角形の面積j,6年「比例」におけるコースは,主に児童の思考のしかたの違 いに応じられるように設定していった。児童の学習速度,到達度には様々な差があるから,さら に児童の思考のしかたにまで応じようとすれば,非常に複雑な構成を持つコースが必要になって くる。このことの重要性は感じているものの,この時点では,単一のコースの中に分岐のコース や治療コースなどを設けることで対応しようと試みた。
一方,コンビュータをデータベース的に利用することも考えた。
6年理科「実や種のでき方
J
では,参考になるデータをコンビュータに入力しておき,単元の 学習のまとめをする際に,必要に応じてデータを呼び出せるようにした。以上のように,学習活動の中において,個人差に応じる方法のーっとしてコンビュータを位置 付けて,利用のしかたを考えているところである。コンピュータの持ついろいろな機能を生かす
ことができれば,このほかにもいろいろな利用が可能であろう。
例えば" SST変数」がある。学習課題に対しての児童の反応をコンビュータが把握して,個々 の児童に合わせた課題を次々に与えていくことができるというものである。こうして,一人ひと
りの児童が無理なく学習し,授業のねらいが達成できる。
児童は,コンビュータを利用する学習に関心をもち,意欲的に学習に取り組んでいる。この姿 にこたえるためにも,今後も実践を重ねながら,さらに効果的な利用のしかたについて研究を深 めていかなければならないと思う。
3
)その他のコンビュータ利用について 1. 4年生とコンビュータ本校では 4年生になって初めてコンビュータに触れるD コンピュータを取り扱う時間は,
主に月曜日の6時間目に組まれている裁量の時間である。今年度の4年生は, 5月にコンビュー タに初めて触れ,その後今までに4
・
5時間程度の時間を確保した。裁量の時間は1週間に 1 時間しか組まれておらず,それでは不十分であると考え,昼休みも児童に開放し自由に扱わせ た。昼休みのコンビュータの使用はもちろん強制ではなかったのだが,委員会などの仕事のあ る児童を除いては全員がコンビュータに向かっていた。コンビュータに対しては,性差なく男 子も女子も同じように臨んでいたようだ。児童は,先ず単純な線を描くことから始める。最初 は直線だけだが慣れてくると,自由に線を描き円を描いたり多角形を描いたりするo 次に線の 太さを変えて同じような作業を行なうo 太い線の円や,細い線の四角形などを同じ画面に描い ていくo 児童はそこのある形を見出し,それらを組み合わせて絵を描くようになるo 児童が書 いた絵の中で一番多かったのは,友達の顔であった。ほかにも動物を描いたりロボットを描い ている児童もいた。ある程度自分の,思った形や絵を描けるようになると,いろいろな色を使い 始めるo 赤や青や黄色の線で人の顔やロボットを描く。そのうち,線の色だけを変えるのでは なく,線の中を塗り潰すようになる。やがて,出来上がった自分の作品に,題を付けたり自分 の名前を入れたりして文字をコンビュータでうっといった段階へ発展していく。文字も,色を 変えたり字体を変えたりすることができる。今では,ほとんどの児童が文字までうてることが できる。文字をうつことができない児童は,いろいろな色で形を描いたり絵を描いたりするこ とができる。児童は,単純な線を描くことから次第にコンビュータの機能を習得して,文字を うつ段階まで発展していくわけだが,教師は 1番最初に線の描き方しか児童に教えていない。そのほかのほとんどの機能は,児童自身あるいは児童同士で見付けていった。
2.ノfソコンクラブについて
本校には
1 2
台のコンビュータが設置されており,それを利用してパソコンクラブがある。パソコンクラブは
6
年生.4
名5
年生.3
名4
年生.5
名,合計1 2
名で構成されてい る。主な活動内容としては,パソコンの扱い方を知る,絵を描く文字を書くと言うことが上げ‑33‑
られる。絵を描く際には,コンビュータツールの
ZsSTAFF
を利用する。ZsSTAFF
と言うの は,コンビュータに絵を描けるような機能を持たせるソフトの一種のことだ。そのフロッピー をコンビュータに入れることによって,児童が自由に絵を描くことができるようになる。絵を 描くときに使うものとして,マウスがある。マウスは,児童の手の動きをコンビュータの伝え るものだ。マウスを机の上で動かすと,そのマウスの動きと同じようにコンビュータの画面に 描くことができる。したがって絵を描くときは,先ず,ZsSTAFF
のフロッピーをコンビュータ にセットし,線や色の種類を選び,その後マウスを動かす。 4月・ 5月頃は,コンビュータに なれるために児童に,自由に線や絵を描かせた。自由に線や絵を描くことは,前述したように 4年生の段階でできるようになっている。そこでパソコンクラブでは,もう 1段高い所を目指 すために,コンピュータに慣れてきた所でポスター作りに取り組ませた。ポスターの題材とし て,交通安全や虫歯予防デーを取り上げた。一人ひとりの児童が興味を持って積極的に臨み,それぞれが創意工夫していた。その結果,いくつかの素晴らしい作品ができ上がった。 6年生 のある児童は,マンガのキャラクターを真似て自分の作品に取り入れているo また,ほかの児 童はタイルをデザインし人と違ったものを作り,それをポスターの背景の部分に利用している。
ポスターに字を入れたり,細かい所を描くようになると,とても45分と言う短い時間内では完 成することができなくなってきた。そのようなときには,児童の描いた絵をファイルに保存し ておく。ファイルに保存することによって,次の時間に前の時間の続きを描けるようになる。
細かい所まで描いた児童は 1カ月程かかって1枚のポスターを仕上げていた。パソコンクラ ブは9月までだったのだが,クラブ終了のときに児童が持った感想を参考のために書いてみた
しユ。
‑面白かった ・楽しかった ・書けて楽しかった
・いろいろなことが書けて楽しかった ・ポスター作りが楽しかった
・ポスターで工夫ができた ・絵を描くとき分からない所があった
・あまり上手にできなかったけど,パソコンの使い方がわかつて良かった
・絵が上手に描けた ・いろいろな色を使ってきれいになった
・絵の描き方がよかった ・色を塗るとき透き間があって色が外までもれた
‑文字をうてるようになった ‑タイルを作ることができた
‑フロッピーの取り扱いが難しかった 以上のような感想が出された。
IV 実践例
第6学年理科学習指導案
平成元年9月27日(水)
指導者教諭 山 下 辰 夫 1.単元 実やたねのでき方
2.目標
・ アサガオの花の雄しべの先には,花粉を作る袋があり,袋の中から出た花粉が雄しべの先 に付くと雌しべの元の方が育って実になり,実の中に種子ができることを調べさせる。
・花には,花粉が虫の体に付き,虫に運ばれて雌しべの先に付くものや,花粉が風に飛ばさ れて雌しべの先に付くものがあることを調べさせる。
3.単元について
・ アサガオは1年生からでてきた身近な教材である。種蒔きから世話をして育て,花を咲か せた経験がある。1年では花が咲いた後,実になるまでの過程を調べている。2年ではヒマ ワリを育て開花から結実までのようすを観察したり,種子を採ったりしている。また,3年 生でアブラナの花のつくり,実の育ち方を学習し,そのほかいろいろな花のつくりを調べた 経験がある。また,実のできるしくみと関連して,5年ではメダカの育ち方で雌雄と産卵に
ついて学習してきた。
・ 6年生の本学級は男子12名,女子7名である。学習態度は全体的に素直で指示されたこと はまじめに実行する。学習の準備もよくできている。しかし,一部を除いて科学的な探究心 を満足させようという意欲から活動している態度があまり感じられない。そのため,観察態 度も面白半分で重要な観察点を見逃すようなこともある。まわりにある豊富な生物を有効に 生かすようまわりの自然に目を向けさせたい。
・本単元ではアサガオの雄しべ,雌しべ,子ぼうといった花のつくりを表わす名称を実やた ねのでき方へ結びつけて学習させる。その過程において雄しべ雌しべによる受粉のしかたに
2通りあることに気づかせたい。
また,本時の展開にあたっては以上のような復習として単元のまとめをするだけでなく,
本単元と関係づけて植物の実やたねについて関心を持たせ,身近に存在する多くの自然の植 物に興味を向けさせたい。
5.指導計画(7時間)
第1次 雄しべと雌しべ
アサガオの花のつくり 雄しべ・花粉・雌しべ 第2次 花粉のはたらき
受粉と子ぽうの育ち方 花粉のはたらき 第3次 花粉の運ばれ方
虫によって運ばれる花粉 風によって運ばれる花粉 第4次 まとめ
まとめ
222l
間 間 問 間
時 1 1 時 1 1 時 1 1 時 1
6.コンピュータの取り扱い
コンピュータは問題を出し,答えを正解かどうか「判定させる機械」という考えから脱却し,
「わからないことをたずねる機械」と ̄いうデータベース的な物へと発想の転換をした使い方を考 えた。プリントによる単元のまとめをしながら,わからないところをコンピュータに手助けして もらいながらまとめをしあげていけるようにする。
7.本時の学習
(1)目標
・雄しべ,雌しべの働きを調べ,花粉が雌しべにつかなければ実やたねができないという 受粉のしくみを理解させたり,受粉には他の生物や風などが関係している自然のしくみの すばらしさに気づかせ,感動させる。
・一人ひとりにそれぞれの力に応じたまとめ方をさせる。
(2)展開
段 階 学 習 の 流 れ 指 導 上 の 留 意 点 備 考
問 題 把
・前 時 ま で の 復 習 。
・本 時 の 学 習 方 法 の 説 明 。
プ リ ン ト
図 書 問 題 提 示
0 握
問 題 解
・ プ リ ン ト に よ る 課 題 を 与 え る 。
・課 題 プ リ ン ト に よ っ て , 各 自 で ま と め さ せ る 。
問 題 解 決
コ ヽ ビ 1 夕 等
発 展 学 習 決
ま
独 力 で , 教 科 書
教 科 書 や そ の 他 の 図 書 で , コ ン ピ ュ ー タ コ ン ピ ュ ー タ で 課 題 に つ い て プ リ ン ト 調 べ て 記 録 さ せ る 。
・課 題 が 全 部 で き た か 。
で き て い な い 場 合 は 課 題 へ 。
・ プ リ ン ト の 課 題 を ま と め て し ま っ た な ら , 発 展 的 な 内 容 へ 進 ま せ る 。
・学 習 の ま と め を さ せ る 。
個 別 指 導
と め
本 時 に 学 習 し た 内 容 を ま と め て 発 表 さ せ , 各 自 が ま と め た こ と を 共 通 の も の と す る 。
(3)評価
・受粉から結実までのしくみがわかり,単元のまとめができたか。
・それぞれの力に応じてまとめを完成させることができたか。
○授業経過
この授業は「実やたねのでき方」の単元のまとめである。前時までの授業の復習及びまと めを自分でやれるようにした。研究授業としてははなはだ面白みに欠けるものだがコン ピュータを利用した授業として,今までの算数中心から抜け出せないものかとあえて挑戦し てみた。
最初,前時までの復習,本時の学習のしかたについて一斉指導した後,各々がプリントの 課題についてわからない点があったら,コンピュータから解決の方法のヒント等を与えられ るようにした。また,自分でできるか,あるいはコンピュータが足りなくて利用できない場 合は,調べる項目によって,書名,ページなどを記入した用紙を配り,1人で調べることが できるようにした。また,コンピュータのヒントの中にも教科書のページを示して,そこの 図や写真を説明として使えるようにした。
このような方法で,各自がプリントに単元のまとめをしていった。
○考察,反省
9月末の研究授業ということで,自分の体に関係のある「からだのつくりとはたらき」の 単元を使って研究授業を行なおうと考えていたのだけれども,9月始めに行事を考慮すると,
予定の時間だけ理科が確保できないことがわかり,変更を迫られた。単元を変更して,予定 の場所を授業することも考えたが,10月にアサガオの花が教材として使えなくなる心配も あったので,予定通り「実やたねのでき方」を進めた。専科の授業では研究授業のため時間 の変更をすると,後で時間不足や進度の遅れ等の心配があり,「まとめ」という不自然な内容 であったが,逆にその点をコンピュータを使っての一人学習できるようなコースウェアとし て作ることにした。
これまでのコンピュータから「問いかけ」られ「答える」パターンから,「分からないこと」
を「たずねる」型のコースウェアとした。
実察に使ってみると,最初ややとまどいがあったようだが,使い慣れるとスムーズに利用 できたようだった。
けれども,準備不足もあって,「教科書〇ページを見なさい。」などという指示もあって,
あまりていねいなコースとはいえなかった。
今後は,ビデオフロッピーなどを使って更にわかりやすいていねいなコースを準備したい ものだと思った。
6年理科 実やたねのできかたまとめ
1 アサガオの花のつくりを調べてみよう。
長浦小学校6年 氏名(
2 上の名前の中で実やたねができるのに関係があるものを答えなさい。
名前 どんな役目をしているか。
3 おしべ(花粉)がなかったら?
(
4 花粉がめしべの先につくとめしべはどう変化しますか。
(
5 今までの内容をまとめて,たねができるために,花はどのようなしくみになっていますか。
わかっていることを書いてみましょう。
6 虫の来る花にどんな植物がありますか。
1
3 5 7 9 11 13 15
2 4 6 8 10 12 14
7 虫の来ない花にはどんな植物がありますか。
1 3 5 7 9 11
13 15
2 4 6 8 10 12 14
8 虫の来る植物と虫の来ない植物を比べてみよう。
虫の来 る植物 (鳥な ども) 虫 の 来 な い 植 物 花 の大 きさ
花 の 色 に お い そ の 他