イギリス会社法改正における 投資者の保護
池
島 宏 幸
一︑は じ め に
二︑総説的問題
三︑目論見書による開示の強化
四︑証券取引機構の構成員
一︑は じ め に
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イギリス会社法の改正に関して︑二年余の討論の成果をまとめた会社法委員会報告書︵日︐冨閃①℃o訴鼠チ①O︒ヨ
℃⇔家団ピ帥≦Ooヨ日乗①ρ6B昌P嵩お\H㊤①ド︶すなわちジェンキンズ・レポート︵↓冨冨コ賦pω刃①℃oコ︶︵−︶が公表さ
れたのが︑四年前の一九六二年六月二一日であったが︑その具体化たる法案の提出にはかなり手間どって︑ようやく
本年二月にこれが実現したが︵2︶︑これも同三月には︑議会解散によって廃案になってしまったといわれる︵3︶︒ しか
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しジェンキンズ・レポートは依然としてイギリス会社法改正の方向を指示する道標である?︶︒本稿では︑同報告書
の第七章投資者の保護︵↓げ︒℃δ8臼δpo︷ぎく①︒・8噌︒︒︶を中心として︑イギリス会社法上︑この投資者保護の問題が
どのようにとりあげられ︑どのような地位をしめるかなどについて︑考察することにする︒
同報告書の第七章︵パラグラフニ一九〜二九四︶の構成は︑総説︵パラグラフニ一九〜二一二四︶︑目論見書︵パラグラフニ 二
五〜二五二︶︑証券取引︵パラグラフニ五三〜二六四︶︑それにテーク・オーバー・ビッド︵↓婆Φ︐︒く葭じd募ーパラグラフニ六
五〜二九四︶の四つの部分からなっている︵5︶が︑本稿ではひとまず前三者についてその順序にしたがって右の問題点
をできるだけフォローしたい︒
︵注︶ ︵1︶ ジエソキソズ委員会発足の背景およびジエソキソズ・レポート成立の経緯については︑
星川長七﹁英国祉会法改正の課題﹂早稲田法学三七巻三・四冊三五頁︑同﹁イギリス会社法改正の動向﹂企業法研究八五雪目
頁︑北沢正啓﹁イギリス会杜法改正委員会報告書の要点﹂商事法務研究二六七号三六頁︑増田﹁イギリス会社法改正に関するジ
エソキソズ報告﹂興銀調査月報七五号一一頁︑︵海外経済︶﹁英国会社法改正の意味するもの﹂週刊東洋経済三〇六五号四四頁︑
特集﹁イギリス会杜法改正意見書︵黒沢・竹内・星川・北沢・山村・中村︶﹂産業経理二三巻九号七〇頁︒
会社法改正委員会議事録として︑︑コさζぎ二9巴ch国く乙e昌∩¢窟﹃oロ汀ho器二さOoヨ冨冨kピ二一60ヨ巳茸¢¢・一〜にC・一¢︹︸一〜︹いド
なお注︵4︶参.照︒
︵2︶ ︵トピック︶﹁英国の会祉法改正案発表さる﹂海外商事法務四四号一二頁︑︵トピック︶﹁イギリス会祉法改正順調に進む﹂商事
法務研究三七﹈号一九頁︒
︵3︶ ジェンキンズ・レポートの勧告事項全体について再検討がなされ︑さらに大幅な改正案が提出されると見られている︒武市春
男﹁廃案になったイギリス会杜法改正法案﹂海外商事法務五一号二一頁︒
︵4︶ 私は︑イギリス会社法を現代資本主義会社法の典型としてとらえうると思っている︒それは各国の会社法改正に対してその成
立と発展そしてその改正作業は︑資本主義法として一つの類型をもちつつ︑ 一歩先んじたものを結果せしめているようである︒
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このような考えから静岡大学在任中︵一九五八〜六六年︶に︑まず︑﹁イギリス会社法における近代的発展の傾向とその特徴﹂静
岡大学﹁心経論集﹂八号︵︻九五九・一〇︶︑﹁二〇世紀におけるイギリス企業法の変遷とその背景ω﹂同=一号︵一九六一・一
﹂︶︑﹁イギリス法における取締役の地位﹂同一五号︵一九六三・三︶︑ついでジニンキソズ・レポートを中心として﹇︐イギリス
会社法の取締役規定の改正.i会杜絶改正の動向⁝田1﹂同一六号︵︼九六三・一一︶︑﹁少数株主の保護問題−会社法改正の動向②
一﹂同国〇号︵一九六五・一︸︶︑それに静岡大学文理学部およびその後身である人文学部で﹁商法﹂および ﹁外国法﹂ の講義
を担当し︑イギリス会社法の講義案の一部である﹁イギリス会社法序論ω−外国法学についてのノートi﹂同一二号︵一九六六
・三︶などを発表してきたが︑本稿もその延長上のものであり︑とくにイギリス会社法改正の動向としては︑㈲にあたる︒
︵5︶ 第七章全体について︑北沢・前掲四一頁︑竜田節﹁投資者保護とイギリス法の改正方向﹂インベストメント昭三八・七・八合
減号二頁︑テーク・オーバー︒ビッドについては︑酒巻俊雄﹁会社支配を目的とする株式の買取﹂︵1×H︶法律のひろば=ハ巻
二号三三頁︑三号=二頁G
イギリスの文献としては︑Gっ07∋蚕砂︶︷戸︑一︑7¢︷コも露量二雷二〇コ加︒︷Ocヨ℃鶴鐸kピ¢≦閃︒♂門ヨ曽﹂.じd■ピこ﹀℃7εOO︵星川長七﹁外
国文献紹介﹂会社実務の友七〇輯三四頁︶俸︾℃﹁.6①ヨカ・園・℃①コ巳口αq8P↓70肉①℃O=O︷昏①OOヨ冨コ︽い餌乏OOヨヨ凶舞P
﹈≦︒ピ︒幻⊂<or謡讐Zoく.お①に︾℃℃.刈Oω〜一︹ご︾.=.〇四;乏碧7..℃8言︒臥8駄座く窃8﹃ω︑目ゲ①じd雪犀①﹁睾窪チ①臼①ロ﹃一票
幻①噂〇二〇ロ60ヨ冨コ楓門俘≦℃℃ヒC〜㏄O. 即≦⊂↓7①冷旨パぎ︒り幻①℃o円昏Q寓Ooヨ℃Qコ了い鋤≦︾い.旨く︒ド○×=唱℃■まQ︒もOγ笥お曾
二︑総説的問題
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日 証券流通機構における投資者保護のための現行法と実務
イギリスにおける﹁投資者保護﹂のための現行法および実務をめぐる諸制度は︑
かの点が検討される︒ 実際上うまく機能しているかどう
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まずここで︑投資者というのは︑会社の発行する証券について引受または買付・売付ないし取引の勧誘を受ける者
︵冨笏8︒・註5ヨ麸びΦぎく冨餌δωロびωaげ①h︒﹁︒目訂ざ・・①=︒富×︒冨コσq①ω︒2目三障︒h餌8導自身︶を指す︒
︵パラグラフニ一九︶︒
そして︑会社による︑または︑会社のためにする公衆に対する証券の引受または売付の申込証︵巷噂=8叶凶3す︐ヨq︒︶
には︑会社法の定める記載事項︵ぎ♂門ヨ鋤ユ^︶p︶を含む目論見書︵凛︒︒︒℃①9髪︶が添付されなければならない︵三八条︑
第四付則︑四五条︶︒株式取引所角訂ひD↓o集国×︒プき孫︶により上場が許可されるためには︑目論見書は︑さらに取引
所規則の課する︼そう厳格な要件を具備したものでなければならない︒株式取引所は︑上場が申請されない証券の発
行には関与しない︒他方︑会社法五﹈条は︑目論見書に︑取引所の上場株であること︑または︑上場株にするため取
引所に上場の許可を申請していることが︑記載してある場合に︑それが事実に反する場合︑または︑取引所が上場を
許可しなかった場合には︑割当は無効であ一3︑株式申込人は申込を取消し︑払込金の返還を請求することができる旨
を規定している︵パラグラフニニつ︶︒
証券の発行は︑既存の株主または社債権者に引受株を付与してなすのが通常である→︶︒その場合の目論見書には︑
会社法第四付則に定める詳細な記載事項を記載する必要がない︒所定の株式取引所にすでに上場されている証券とす
べての点で同一の証券の公衆に対する申込についても︑右と同様に免除されている︵三八条五項︶︒しかし︑株式取引
所は︑これら両者の場合にも︑通常︑最新の情報の配布を要求する︵パラグラフニニ﹈︶︒
上場の申請がなされず︑したがって株式取引所の管意外でなされる証券の発行は︑会社法上の投資者保護の規定の
対象になるだけであるので︑株式取引所の行なう上場証券についての厳格な調査を免れる︒しかし︑上場の申請がな
されない証券の発行は︑実際上まれであるし︑また︑社債などによる他人資本の借入れである借入資本︵一〇帥p魯且野望︶
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の発行は別として︑通常︑金額において比較的重要でないし︑会社法上の要件が果たす投資者保護も︑けっして無視
できないものである︒とはいえ︑上場証券の発行と非上場証券の発行との間にその保護の点について不均衡が存在す
ることは︑注意を喚起する問題である︵バラグラフニニニ︶︒
既発行株式の取引︵テーク・オーバー・ビヅドを含む︶は︑新規発行と異なり︑一九五八年詐欺︵投資︶防止法︵℃第︐
︿①三δ昌︒︷獄屋二傷︵一=<①oD什﹁戸①⇒侍︶﹀︒戸H8︒︒︶および一九六〇年免許ディーラー︵業務執行︶規則︵ご︒①多言
UΦ巴費ω︵直OOづ三二〇辞 O︷ じU口OD一コ①QOgD︶刃二一窃℃H霧O︶によって︑ある程度において規制されている︵二二三︶︒
株式取引所は︑証券の新規発行に関する問題に日々関与しているから︑いつでも個々の事件や大勢の変化に即応し
うるように︑その要件を採用したり強化することができるし︑その果たす重要な監督的機能は︑けっして新規発行の
証券の上場許可にのみ限定されていない︒すなわち︑取引所は︑望ましくない新事態を抑制するために必要な場合に
は︑既発行の証券に関する上場許可を撤回する権限を行使する︵パラグラフ雪笹四︶︒
また︑大部分の重要な新規発行証券を引受けて公衆に売出すイシューイング・ハウス︵引受業者目︒︒︒︒三p筑寓︒ロu・霧︶
の役割も重要であり︑それは︑自己の信用のために適正な基準がまもられるように注意を払っている︒それにくわえ
て︑必要な書類の作成に関して相談にあずかる弁護士︑事務弁護士および会計士︵8§・︒①r︒︒︒一一︒一8吋︒︒窓傷碧−
8鎚起三ω︶も︑その職業上の義務として︑すべてが正しく行なわれるように注意し最善をつくさなければならない
(.nラグラフニニ五︶︒
投資者によって現在享受しうる保護制度の重要なものは︑以上のほかに︑取締役およびその他会社法四三条一項な
らびに四四条一項に定める者が︑目論見書に不実の記載または誤解を招く記載をした場合には︑民事責任および刑事
責任を課せられる︒また︑詐欺︵投資︶防止法一三条は︑投資の詐欺的勧誘に対して罰則を適用することを定め︑︼
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八六一年窃盗罪法︵ぴ醇︒窪団﹀︒戸H︒︒①H︶八四条は︑取締役またはその他の役員が︑ある者を株主となるように勧誘
する意図をもって︑重要な事項について虚偽であることを知りながら文書を配布することを軽犯罪︵ヨ・一Qoじ.①5P①㊤コO自H︶
と規定している︒また︑コモン・ロi上の詐欺︵猪8δおよび会社法三八条の定める義務違反について民事責任が
課せられる︵パラグラフニニ六︶︒
口 証券流通機構の監督⁝機関
qう現状
前述の投資者保護のための現行制度は︑実際上充分に機能していると考え︑また制定法上の種々の要件は︑取引所
規則によって補充され︑それらが正当に充足されるならば︑ごく少数の例外を除き︑目論見書による重要事項の適正
な開示︵盛手一︒︒︒霞︒︶が充分に確保されうると委員会は考える︒しかし︑現行の制度は︑予定される株式または社債
の発行に関係のあるすべての事実および書類を調査する義務を負い︑かつ︑許可しない発行を差止めうる権限を付与
された中央の独立の制定法上の機関が存在しないという理由で批判された︒不正なもののチェックは︑民間︵取引所
・引受業者など︶に委ねられているわけである︒会社の登記官︵即①σq一ω#霞ohOoヨ智巳Φ㏄︶は︑届出られる目論見書お
よび付属書類によって予想される計画の価値を確認したり︑すべての関連事項がそれに公正に記載されていることを
保証したりする義務を負わないで︑ただ︑これらの書類がもっぱら形式上会社法の要件を充足していることを確認す
るにすぎない点が指摘された︒さらに︑株式取引所は︑前述のように︑上場が申請され︑または︑すでに上場されてい
る株式もしくは社債が︑上場を許可し︑または︑上場を継続するのに適することを確認する責任を負うだけであり︑上
場の申請されない証券の申込書類の当否には関与しない点も指摘された︒したがって︑株式取引所によって課される
効果的な制裁︵すなわち︑上場の不許可または停止︶は︑不完全なものであり︑独立の機関が望ましくない証券の発行
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を差止めうる制定法上の明確な権限を付与されている場合に比べて︑効果的でないと主張される︵パラグラZ三七︶︒
吻 アメリカ法制度︵S・E・C方式︶の導入問題
理論上は︑制定法⊥の独立の機関の設置を支持すべき論拠が多いと考えられる︒アメリカ合衆国の証券および取引
所委員会︵S・E・C︶は︑そのような機関であり︑アメリカ合衆国の規制制度は︑それを基礎として成り立ってい
る︒すぐれた機能を果しているといわれるS・E・Cのような独立機関の設置について︑アメリカ合衆国からも参考人
が呼ばれ︑説明や意見が求められた︒しかしアメリカ合衆国の諸条件によく適している同制度も︑イギリスでの諸条
件の異なる点が指摘され︑たとえば︑O麟三︒︒℃︒碍≦飴匙考①=も︒蟷昌︵ドΣ§篇讐窪閑三江︼法律事務所の準備覚書では︑
両国の相異点として︑つぎの二点が挙げられている︒︑
① 証券法︵器α︻﹁鼻︑箋︸翁舅︶が成立した︸九三三年当時のアメリカ合衆国には︑各地に活発な証券市場があった
が︑全国的規模の監督機構は全く存在しなかったし︑また非上場の新規発行の証券も多かった︒これに対して︑イギ
リスでは︑ロンドン株式取引所が実際上全国中を効果的に規制しており︑また︑許可をえて同所へ上場することが新
規発行の事実上の前提要件となっている︒
② アメリカ合衆国の広さ︑その証券市場の分散度︑五〇もの州政府の存在そして証券業の過去の歴史は︑ワシン
トンで集中的に強力な監督を必要なものとした︑
結局︑アメリカ合衆国のS・E・Cにならって独立機関による規制制度を︑イギリスに採用しても︑条件の異なる
ことから︑むしろイギリスで長い年月の問に成立している︑恐らく理論的にはより不完全なものであるが︑それだか
らこそより弾力的な制度以上によく機能するものとは思わない︵2︶︒ しかし︑イギリスの制度における規制について
︑広範な後進性がいぜんとして残存するとすれば︑現行制度は︑投資者保護に関与する商務省︵切8巳oh↓同論Φ︶およ
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びその他の諸機関の経験と見解の調整が不適切であるという理由によって︑批判されるであろう︵パラグラフ早口八︶︒
織 会社法審議委員会と商務省の規則制定権
右の点について︑コーエン委員会︵Oo﹃¢コOo臼藁葺①①︶は︑その報告書︵.︐︶のパラグラフ一七六において︑ある委
員会︵制定法上の機関である必要はない︶が︑会社法の運用において生起する問題につき商務省に助言することは
有用であると勧告した︒これに基づき商務省によって会社法審議委員会および会計業務諮問委員会︵巨さOo旨℃§一︐
oω︾窪Oo口︒・白田自︿¢ 6083岸竃き匹島①﹀︒︒〇二口什鋤po楓﹀︵オ冨oqOoヨB葺①o︶ の二つが設置されている︒会
社法審議委員会は︑付託された広範な事項について定期的に会合し︑調整および協同の機構を提供しうるものとする
︵パラグラフニニ九︶︒
目論見書およびテーク・オーバーの申込に関する要件などについて︑商務省に広範な規則制定権?︶を認めるよう
勧告し︑商務省の規則制定権に基づく規則の制定を含め法の運用上︑または現行の実務上︑望ましいと認める変更そ
の他の規制︑諸機関相互の調整および取引所の運営について︑会社法審議会が定期的に会合して︑投資者保護のため
に必要な答申をなすよう勧告している︒会社法・詐欺︵投資︶防止法など制定法そのものの改正についての問題は︑
従来どおリコーエン委員会・ジェンキンズ委員会のような部局委員会︵O¢℃窪日Φ目琶9ヨ自幕Φ︶の定期的な検討
に付託しておくべきであるが︑緊急に必要な場合には︑会社法審議委員会にも改正についての勧告をする権限を与え
らるべきである︵パラグラフニ三〇︶︒
倒 証券取引に関する制定法の整理統括
一九四八年会社法および一九五八年詐欺︵投資︶防止法の証券の発行および取引に関する現行規定には︑有効な一つ
の制定法に統括することの提案があり︑これは︑目論見書および売出発行に関する現行会社法の規定と投資について
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の勧誘文書の配布およびその内容に関する詐欺防止法に定める新規定を﹈緒にすることによってなすことができる︒
同時に契約型投資信託であるユニット・トラスト︵C巳辞︑一︑毎ω誘︶に関する規定は︑会社法に新部分として移す︑し
たがって詐欺︵投資︶防止法には︑証券取引業務に関する規定が残るだけになる︵パラグラフニ三一︶︒
四 払込済資本額の表示
イギリスでも日本と同じく最低資本額︵邑三三ロヨ麗こξ$甘8一 .ハラグラフニ七︶が法定されていない︵5︶こ
とと関連して︑会社が公衆に対して授権資本額または発行済資本額︵チ①麟β○信三〇︷島Φ餌三7霞冨巴oH一︒・・︒ρ亀舞嘗琶︶
を表示した広告もしくは配布文書を発行するときは︑事情に通じない公衆を誤解に導き危険であり投資者保護の立場
から︑このような文書には同時に必ず払込済資本額︵浮①⇔白〇二三︵︶h窟乙ξc巷冨一︶をも表示記載しなければな
らない︵パラグラフニ三三︶︒
固 勧告︵パラグラフニ三四︶
ジェンキンズ委員会は︑つぎのように勧告する︒
㈱ 会社法審議委員会は︑定期的に会合し投資者の保護に関与する種々の機関の経験を調整しなければならない︒
委員会は︑投資者の保護のため︑法の運用︵商務省の規則制定権の行使を含む︶上︑または現行の実務上︑望
ましいと認める変更を︑商務省に助言しなければならない︒委員会は︑また︑緊急の必要があると認めるとき
は︑会社法等の制定法の改正の助言をなすようにすべきである︒
㈲ 実施できるならば︑法は︑詐欺︵投資︶防止法に定める投資についての勧誘文書の配布およびその内容に関す
る規定ならびにユニット・トラストに関する規定を会社法に移すことによって︑統括すべきである︒
ω 公衆に対して授権資本額または発行済資本額を表示した広告もしくは配布文書を発行する会社は︑このような
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文書には同時に必ず会社の払込済資本をも表示記載しなければならない︒
︵注︶ ︵1︶ 株主以外の者から公募するには︑会社による直接募集か引受業者を通じる間接募集かを問わず︑完全な形式の目論見書
︵︷仁=℃目︒︒︒悔①oε︒︒︶が必要とされる︒しかしこの方法をとると費用がかさむために︑株主割当の方法が一般化している︒竜田・前
掲=頁︒
︵2︶ 取引所や引受業者などが自己の信用維持のために高度の自主規制を適正に行なっているといわれる︒ピ.O.じd.Oo≦Φご↓﹃Φ
軍ぎ鼠竺①︒︒〇二<︻9巽一μOoヨ冨コ冥ピpヨN匿玉こHOaメ℃卜︒︒︒㊤.
︵3︶ 日ゲΦ因①Oo二〇︷多¢Oo∋ヨ陣#①Φo二〇9つτ簿昌囮ピ9≦ ﹀ヨΦ口鎚ヨ⑦コ叶○∋︹管①︹5芝一〇ホ■ コ二軍ソ・レポートといわれ︑ コー
エソ会社法改正委員会が一九二九年会社法についてなした改正勧告であり 九四五年公表されたもの︒池島・前掲近代的発展の
傾向とその特徴=二頁︑同・前掲取締役規定の改正三〇頁︒
︵4︶ 詳しくは︑会社法第四付則目論見書の記載事項を改正する権限︑放送・映画による証券募集広告を規制する権限︑非上場証券
についても目論見書の要件に関する三九条の適用除外を認める権限︑テーク・オーバーを目的とする配布文書に関する規則の制
定権およびその適用除外を認める権限など︑現在の機構を前提としての権限強化による改善が考えられている︒
︵5︶ OO≦oさ£︶.︒搾ワ一︹二.小町谷操==.イギリス会社法概説﹂八四頁︑ 一二九頁.︑
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三︑目論見書による開示の強化
の 目論見書の定義
イギリス会社法は︑発起人︵鷲︒ヨ2巽︶が法の目的を潜りえないようにするために︑目論見書︵一︶の定義を非常に広
く規定し︑﹁会社のいっさいの株式︑社債の引受または買付を︑公衆に対して募集するいっさいの目論見書︑通知︑配
付文書︑広告︑その他いっさいの勧誘を︑目論見書という﹂としている︵四五五条︶︒しかし不明確な﹁公衆︵チΦ
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℃口げ一討︶Lを定義することは︑あまりに困難であることから︑会社法はその定義をしていない︒会社法五五条は︑幅の
広い規定を設けて︑これに対処している︒すなわち︑もしここに︑株式の申込をしょうとする者があるならば︑だれ
でも申込ができるような状態において︑株式の募集をしている振合には︑それが公衆に対する勧誘をしていることに
なる︵2︶などである︒同条が批判されてはいても︑なお実務上よく機能しているし︑用語を削除するような改正はす
べきでない︵パラグラフニ三五︶︒
﹁引受または買付︵︒・ロ訂︒ユ旨8︒吋玉湯79︒︒㊦︶﹂は︑金銭の支払によるものでなければならず︑したがって金銭以
外の対価︵たとえば株式︶による証券の募集のための文書は︑詐欺︵投資︶防止法の適用を受ける配布文書ではあっ
ても︑目論見書ではありえない︒詐欺︵投資︶防止法一三条は︑投資勧誘に関する情報を誤認させるような配布文書
の制限を規定しているので︑投資者を保護することとなる︵パラグラフニ三六︶︒
会社法四五五条の目論見書の定義をさらに拡張して︑金銭以外を対価として証券を募集する文書にもおよぼすべき
である︒しかし︑他の証券と交換に募集するテーク・オーバーの申込の場合には︑テーク・オーバーの規則に合致す
ることで︑会社法の目論見書に関する要件を具備するものとみなすべきである︵パラグラフニ︻二七︶︒
口 申込および割当︵ぞ℃=︒巴8ωp鼠餌ま辞旨9冨︶
ω 割当の開始の時間的制限
会社法五〇条一項は︑目論見書が最初に発行された日から三日後︑または︑目論見書において特定したそれ以上の
期間経過後の日までは︑目論見書によって証券の割当をしてはならないと定める︒コーエン委員会の勧告にもとづい
て設けられたこの規定の目的は︑新聞に論評の時間を与え︑また一般公衆に証券の申込の機会を与え︑かつ申込前に
専門家の助言をうるようにすることにある︒本条は︑いわゆる猶予期間が二目である点が右の目的にとっては不充分
65
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であるとの批判がなされたが︑しかし︑大幅な市場変動および取引所外での投機的取引の起りうる危険性を考慮して︑
この期間の延長は合理的ではない︒また︑すべての証券申込人が割当のときに同様な処遇をうけることをも保証しな
いとも批判がなされたが︑この目的の達成には︑制定法上の規則によるよりも︑銀行およびイシユーイング・ハウス
の実務上の解決にまかせうるとしている︵パラグラフニ一二八︶︒
ω 申込の撤回の時間的制限
会社が権利株屋︵ω寅σqω︶にふりまわされる弊害を除去しようとのコーエン委員会の勧告にもとづき設けられた現
行会社法五〇条五項目︑広く配布された目論見書にもとつく申込は︑目論見書の発行後三日目から証券申込人名簿
︵︒・信冨a冨8涜窪︶の公開後三日を経過するまでは撤回できないことにしている︵3︶︒ この凍結期間を改正して︑
申込は︑その時からただちに︑かつ目論見書の発行後七取引日が経過するまでは︑撤回できないものとすべきである
︵パラグラフニ三九︶︒
働 募集の時間的制限
会社法は︑証券申込人名簿の公開前に割当をしてはならないと定めてはいるけれども︑一般に発行された目論見書
にもとつく割当をいつまでできるかは規定していない︒時期はずれになってしまった︑または誤認をまねくような記
載事項を含む目論見書にもとづいて︑不確定な期間﹁いつまでも︵op蜜℃︶﹂公募が行なわれる上場を申請しない証
券の事例があるので︑目論見書が最初に発行された日から三ヵ月を経過した後は︑公募による証券の割当をしてはな
らないとすべきであると考える︵パラグラフニ四〇︶︒
m倒﹁オープン・エンド型﹂投資会社︵︑︑o冒︒口−Φコ自Φ餌︑︑ぼく︒︒︒叶日①暮oo営O帥巳①︒︒︶
この種の会社は︑イギリスでは設立を認めるべきでない︵パラグラフニ四一︶︒
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国記載事項
会社法三八条の適用をうける目論見書の記載事項は︑第四付則が詳細に規定している︒記載事項の主なものは︑株
式資本についての詳細︑取締役およびその利害関係︑監査役︑引受手数料︑設立費用︑重要な契約などである?︶︒
これらが記載されている目論見書は︑現在すでに大部で複雑なものになっているので︑これ以上に記載事項を追加す
ることには気乗りがしないが︑つぎのような若干の記載事項の追加が必要である︒第一に︑パラグラフニ五二㈲以下に
勧告するように︑ロンドン株式取引所規則に定めるものと同様の記載を必要とすること︒第二に︑売上高︵εヨ︒<興︶
の開示︵島︒︒90ω①︶をすること︒ただ第一〇章計算書類︵碧8自暮ω︶において︑年次計算書類︵p8自巴究8信艮ω︶に
は︑募集の対象となる公衆に会社の業務の進展について有用な手引を与えるために︑総売上高︵会社が売却または供
給した商品および会社が提供したサービスに対し︑その営業の通常の経過において会社の受領する総額︶の詳細︵過
去五営業年度の概要を含む︶の記載による開示を強制しているが︑もっとも売上高の開示が会社にとって有害である
と取締役が考えた場合には︑記載しないでもよいことを勧告︵パラグラフ三九三〜三九六︑三九七⑳〜㈲︶している︒し
かし︑証券募集の目論見書には︑計算書類の揚合と異なり︑そのような例外を認めず︑常にその開示を要する︒ただ︑
銀行および割引業者︵げ㊤口冨9⇒匙象︒︒8ロ暮﹃Oqω①⑭︶のように売上高を数字で開示することが有益でない附合につい
ては︑厳格な適用除外を設けるべきである︒売上高は︑過去五営業年度について記載すべきであるが︑経過規定を必
要としよう︵パラグラフニ四三︶︒
第三に︑社債︵自①び①葺農Φω︶募集の目論見書には︑利息︑償還期限︑担保︵︒・①︒母一¢︒陰①耳当︶などの記載を必要
とする︒
︑最後に︑商務省には︑会社法第四付則目論見書の記載事項を改正する権限が付与され︑前述の審議委員会に諮問す
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ることによって︑第四付則を最新なものとしなければならないと思う︵パラグラフニ四五︶︒
四 放送および映画による広告
イギリスにおける証券募集広告で実際上問題となるのは︑商業テレビ︵8ヨヨ霞ユ巴辞色①<芭︒コ︶による勧誘であ
る︒これについては︑独立テレビジョン公社︵Hコ急⑦℃窪脅三6色〇三︒︒一8>o跨︒葺団︶の規則が︑妥当な規制をなして
いる︒つまり同規則は︑政府発行の証券などわずかの例外を除いて︑テレビによる引受または買付の勧誘を禁止し︑
株式市姫または投資目論見書についての見解または助言を含む広告の発表をも禁止する︒さらに新聞および雑誌に目
論見書が公表されている旨を告げる場合にも︑証券の募集会社名︑募集額︑掲載出版物名およびその日付だけにかぎ
って許される︒これらの規則は︑濫用に対して適切な防護策をなしているので︑現在の制定法に新たな規定を設ける
必要はない︒しかし︑ラジオ・テレビまたは映画などのメデイァによる証券の募集広告に関する規則制定権を商務省
に付与されるべきである︵パラグラフニ四六︶︒
国 目論見書に代わる文書
一九四八年会社法四八条は︑目論見書を発行しない会社も︑それに代わる文書を会社登記官に届出なければ︑証券
の割当をしてはならないと定める︒これは︑私募を通じて︑証券が間接に公衆の手にわたる場合に︑目論見書による
情報提供義務が回避されるのに対処するために︑一九〇六年ローバーン委員会︵ピ︒おげ霞⇒OO8直射①Φ︶の報告書
︵ローバーン・レポートピ︒奉げ¢ヨ男①℃o鼻O青島G︒Oα①﹀ゆO①︶による勧告にもとづいて設けられた 九〇七年会社法
および一九〇八年会社︵統括︶法の規定に由来する︒
しかし︑現行会社法四五条︵士冗出の募集O臨①吋ω hOHω巴①︶および五五条︵引受巳霧ぎσq︒︒︶は︑このような場合に
も目論見書を必要としている︒さらに︑詐欺︵投資︶防止法および株式取引所規則によっても規制されている︒それ
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に加えて︑証券が公衆の手にとどくまでには︑届け出られた情報も︑一般に睡蓮おくれたものとなってしまう情況か
ら︑四八条の検討が必要である︵パラグラフニ四七︑二四入︶︒
㈹ 免除︵適用除外︶証明書
三九条にもとづき︑指定株式取引所な話︒︒舞ぴΦ匙ω8穿①×島曽旨σqΦ︶は︑その上場証券の発行について︑予定され
る発行の規模および情況ならびに募集の相手方の数および種類についての範囲などを考慮して︑第四付則の要件の遵
守が不当に負担となると思われる場合には︑三八条および第四付則の要件について︑適用除外の承認をなすことがで
きる︒同規定の有用であることが認められるので︑これらの取引所に上場申請のなされていない証券についても︑商
務省が同様な免除︵適用除外︶を承認できるようにすべきである︵パラグラフニ四九︶︒
囮 目論見書の届出
四一条にもとづいて︑目論見書は︑その謄本を会社登記官に届け出る前に発行してはならない︒株式取引所に上揚
申請中のものについては取引所の自主規制に委ねられるけれども︑取引所による自主規制の期待できない非上場証券
についての目論見書の受理については︑登記官に実質的審査権を認めることが必要である︒さらにまた︑目論見書の
法定記載事項︵匂・什讐三〇q凶罵霞B豊︒口い一斗日露餌まコ零ρ三器侮げ月跨①>2︶︵5︶に欠敏のある揚合のほか︑事情に通
じない投資者に虚偽の印象を与えるおそれのある記載方法の場合にも︑その受理を拒否する権限︵ただし裁判所への
異議申立に服する︶が付与されるべきである︒いずれも目論見書の記載内容の真実性ないし正確さまでも審査させよ
うとするのではなく︑形式的違法ないし無効の明白なもの︑誤認を招くおそれのあるものをチェックさせようとする
ものである︵パラグラフニ五一︶︒
囚 勧告︵パラグラフニ五二︶
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ジェンキンズ委員会は︑つぎのように勧告する︒
㈲ 金銭以外の対価として証券を募集する文書は︑もっともすべて他の点では会社法に定める目論見書であるが︑
これを目論見書として取扱うべきである︒しかし︑テーク・オーバーの規則に充分合致する証券の募集は︑目
論見書の規定に合致するものとみなすべきである︒
ω 広く配布された目論見書にもとつく申込は︑その時からただちに︑かつ目論見書の最初の発行後七取引日が経
過するまでは︑撤回できないものとすべきである︒
㈲ 公募による証券の割当は︑目論見書の最初の発行後三月を経過した後には︑これをなしてはならない︒
⑥ 会社法五〇条七項は︑削除されなければならない︒
㈲ 第四付則は︑つぎの事項について︵ロンドン株式取引所規則が定めるのと同様の︶記載事項を必要とするよう
に︑改正されなければならない︒
︵i︶ 授権資本︑発行済資本および払込済資本︒
︵11︶ 借入資本︑借超︵︒<㊤爵既諾︶および取締役の借入権限︒
︵﹁−.−︶ 会社の事業の性質︒
︵V■−︶ 従属会社および持株会社︒
㈹第四付則に定める営業についての記載事項は︑目論見書の発行直前五営業年度分の売上高を包含させるべきで
あり︑かつ売上高の計算方法を開示させるべきである︒開示することが有益でない銀行および割引業者のよう
な会社については︑適用除外を設けるべきであり︑かつ開示することが有効でない場合についての経過規定を
設けるべきである︒
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㈹
ω
(」) (i)
① (勾
第四付則は︑社債募集の目論見書には︑利息︑償還期限および担保などの事項の記載を包含することが必要と
されるよう︑改正さるべきである︒
商務省は︑会社法第四付則を制定法上の機関︵ω§仁ε曙冒ω↓コ日Φg︶によって改正する権限が付与されなけ
ればならない︒
商務省は︑ラジオ・テレビまたは映画による証券の募集広告を規制する権限が付与されなければならない︒
目論見書に代わる文書︵四八条三項による私会社︵唱二く讐Φ8ヨ冨鼠窃︶につき三〇条にもとづき現在必要と
される文書を含む︶に関する会社法の規定は︑削除さるべきである︒
免除証明書が︑三九条にもとづき付与される場合には︑募集につき発行される申込用紙には︑免除証明書の付
与を条件として︑公表されることを必要とする一定事項を記載した文書を添付することを必要とすべきであ
る︒三九条は︑免除は第四付則の要件の全部または一部を具備することによって認められうることを特別条項で設
けるべきである︒同条は︑第四付則の規定の要件を全部具備することが不当な場合には︑免除証明書が付与さ
れうるように拡張さるべきである︒
商務省は︑指定株式取引所によって証明書が付与されうる同一の情況において︑上場申請のなされていない証
券に関しても︑三九条にもとつく免除証明書を発行する権限を付与さるべきである︒
α⇒̀ω消却
ω 会社登記官は︑会社法の定める記載事項に欠敏がある場合︑または虚偽の印象を与えるおそれのある記載方法
の揚合には︑﹁非上揚﹂証券の募集の目論見書の届出に対して︑その受理を拒否する権限︵ただし裁判所への
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異議申立に服する︶を付与さるべきである︒
︵注︶ ︵1︶ 日本では目論見書に関する規制は主として証券取引法︵二条一〇項︑ =二条〜↓七条︶で行なっている︵商法二六六条
の三第︼.項あり︶︒イギリスでは︑会杜法橋に規定し︑詐欺︵投資︶防止法が補完している︒
︵2︶ 小町谷・前掲九三頁︒
︵3︶ Oo芝①♪ o勺.9叶←宰NG︒甜小町谷・前掲一〇三頁︑竜田・前掲一三頁︒
︵4︶O︒芝①び︒℃■窪こO.にし︒O.
︵5︶ イギリスの実務上︑目論見書の記載事項を︑この法定記載事.項と一般記載事項︵σqO昌Φ茜一﹃ho同二品口︒コ︶ との二項目に
分ける方法が一般化している︒小町谷・前掲八九頁︒
四︑証券取引機構の構成員
日 証券業者
① 証券取引業務を営みうる者
詐欺︵投資︶防止法は︑証券取引業務を営みうる者を︑つぎのように限定し︑これ以外の者がこれをなすことを違
法と規定している︒
︵i︶
(}
j P1
(…M︶
︵V﹁−︶
︵v︶ ロンドン株式取引所の会員︒商務省により承認された株式取引所の会員︒商務省により承認された証券業協会︵霧ωoo莚江︒⇒9鮎﹁¢巴畦︒・ぎ器2二二Φ︒・︶→︶イングランド銀行︒
特別法人︵ω巳ε8蔓p口侮日¢巳︒首鎚一8壱︒莚江︒コ︒・︶︒ の会員︒
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︵.W︶ 商務省により免除︵適用除外︶を認められたディーラー︵①×①旨冥&匙①蓮華ω︶︒
︵−V︶ 商務省により免許されたディーラー︵一一8霧①出自︒巴卑︒︒︶︒
(…o︶ 工業および共済組合ならびに建築組合︵ぼ晋︒・甫一p︒一p口置唱︒<一号艮︒︒︒9①叶一①ωき侮げロニ扇ぎσqω︒且9Φω︶︵2︶︒
︵Xo−︶ ユニット・トラスト計画の管理者および受託者︒
これらのうち︵i︶︑︵.坪︶︑︵v︶に関する法の改正は必要ない︒︵血︶についてはジェンキンズ委員会には付託さ
れていない︒︵X暫−︶は第九章で扱かわれる︵パラグラフニ五三︶︒
働 違法行為と責任
詐欺︵投資︶防止法=二条は︑誤認を招く︑虚偽の︑または欺岡的だったと知っている文書︑約束または予想によ
って︑もしくはそれらのものを︑不注意に作成すること︵器︒匹①ω︒︒日斎言αq︶によって︑他人に証券の取得または処分
をさせた者︵前述の証券取引業務を営みうる者の一つで授権ディーラー︵き匪︒目冨①侮傷①引攣︶を含む︶を︑七年以下
の懲役に処すことを規定している︒ここにいう﹁不注意﹂が︑不誠実︵ユ.一白ロげO一ρΦQo什︶と同じかどうかに解釈上疑問が存
在する︒不誠実の程度にまでいたらない行為にまで懲役を科すのは不適当である︒しかし︑=二条の適用になる配布
文書に不実の記載︑約束または予想をした者は︑そのために損害を蒙った者に対し︑民事責任を負うべきである︒た
だし︑記載が真実であったこと︑または約束ないし予想が正しいことと信ずべき相当の理由があり︑かっそう信じた
ことを立証した場合には︑免責が認められる︵パラグラフニ五四︶.︑
一四条は︑授権ディーラー以外の者が直接または間接に投資を勧誘することをもくろむ文書の配布を禁止してい
る︒そして一定の場合を除き︑投資の勧誘を内容とする文書の配布を違法として︑違反者には刑事責任を負わせる︒
︑一四条をつぎのように改正すべきである︒
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︵i︶ 投資の勧誘を内容とする新聞広告も︑本条の配布文書と同一に取扱われることを言許すること︒
︵11︶ 一四条四項が新聞・雑誌などの定期刊行物について認めている免除︵適用除外︶を︑もっとできるだけ狭く
規定して︑定期刊行物の装いの下に︑投資文書が配布されるのを防ぐこと︵パラグラフニ五五︶︒
口 株式取引所および承認された証券業協会
q⇒取引所の現況
現在イギリスには︑詐欺︵投資︶防止法自体によって承認されているロンドン株式取引所および同法にもとづき商
務省により承認されている二〇の株式取引所が存在する︒このうち商務省により指定された指定株式取引所︵胃Φ︑
ω臼8巴︒︒δ︒障①×︒冨コ㈹︒︶であるロンドンおよび九取引所は︑会社法三八条五項b号にもとづき︑その上場証券につい
て目論見書の要件が緩和されるという特典を︑また同じくロンドンおよび五株式取引所は︑同法三九条にもとづき︑
目論見書につき︑免除︵適用除外︶を定めうる権限を︑認められている︒三九条関係の指定を受けていない一五取引所
は︑ごく小規模で︑会員数も共同企業︵︷マヨ㏄︶が一社から一七社︑個人が一人目ら三九人までにすぎない︵パラグラフ
ニ五六︶︒顧客に補償するため︑取引所会員による違約損失︵餌Φ︷帥一〇P叶一〇︼ρ︶に対処する補償基金を積立てているのは︑
六取引所だけである︒また︑会員の懲戒および上場申請の調査という二つの重要な機能を果しえない状態である︒
鋤合理 化
株式取引所連合会議︵Ooき亀︒︷︾︒︒ω︒︒聾巴ω8豊国ぎ浮身①︒︒︶の代表者の提案による現存の取引所の合理化に
ついては︑その時期がきていると判断し︑小規模な取引所の合併によって︑これをなすべきである︒そしてまた︑取
引所会員による違約損失に対処する補償基金を積立てて︑会員と取引をする投資者の保護をはかることが必要であ
る︒商務省は︑再編成によって取引所の数を減少し︑規模を増大する見地から︑承認した株式取引所の現存の名簿を
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再検討すべきであり︑そして︑商務省が継続承認の条件として︑当該取引所が違約損失の補償基金の規定を設けてい
るか︑あるいは相当な期間内に設けようとしているかを確認すべきである︒また必要ならば︑承認された証券業協会
についても同一の要件を適用すべきである︵パラグラフニ五七︶︒
国 免除デイ⁝ラー
詐欺︵投資︶防止法=ハ条の定める免除の条件は︑広い︒
︵i︶ 主たる業務が証券業以外であるか︑証券業であっても個人たる公衆を相手としない卸売であること︒
︵ 11︶ 卸売以外の証券取引の大部分を取引所会員を通じてなすこと︒
銀行その他の金融機関︵8湾①讐ωω9ゲ霧げき犀︒︒ヨ魯島⇔白びp爵霞9蝕︒︒︒8葺ゴ8︒︒︒︒︒︾凶︒⁝三悪讐9匙瞭づ§8
ず︒島①︒︒︶が︑その業務の性質上︑干渉が好ましくないと老えられたために︵右の規定はボドキン委員会︵ゆ○︵まpO9
ヨ旨窪Φ①︶によって勧告されたもの︶︑この免除︵適用除外︶を受けている︒現在のこの定め方を続けるべきである︒
なお︑免除ディーラーにも配布文書についての免許ディーラー規則の適用を及ぼすべきだとする意見には賛成しない
(。nラグラフニ五入︶︒
免除の申請があった場合︑その承認について実際上は行なわれているのは別として現行詐欺︵投資︶防止法は︑商
務省に申請者の名声および業務上の信用について審査するよう明棄していないし︑免除の存続要件としても定めてい
ない︒もっとも︑免除を剥奪する場合には︑一六条三項b号により︑この点を考慮する必要があろう︒これら両者に
ついての商務省の権限を明定すべきである︵パラグラフニ五九︶︒
一六条を含む詐欺︵投資︶防止法は︑一九四四年に施行になったが︑施行後に設立された会社が︑免除ディーラー
になるためにせ︑まず初めに免許ディーラーにならなければならない︵パラグラフニ六〇︶︒
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四 免許ディーラー
もともと免許ディーラー制度は︑承認された証券業協会の会員でない小規模のブローカーのために設けられたもの
である︒現在︑免許ディーラーは︑わずか三五人置あり︑制度本来の範疇に属するものはほとんどいない︒発行業務
その他の金融業を営む者で︑免除ディーラーでない者が大部分をしめる︒免許は︑商務省によって付与され︑毎年更
新されるが︑これを受けるには︑五〇〇ポンドの供託および商務省によって定められた規則の遵守を必要とする︒一
九六か年の免.許デイーラーズ︵業務︶規則︵ピ一8蕊①匙UΦ巴Φ諺︵Oo⇒口口90旧しd禦ぎ窃ω︶菊巳窃︾H㊤①O︶により︑会
計帳簿および記録の保存などが定められている︵パラグラフニ六一︶︒
なかには︑テーク・オーバー用の配布文書の発行資格をうるだけのために︑この制度を利用している者がある︒こ
のような本来の制度とはちがった好ましくない状態から︑免.許ディーラーは︑直接公衆との証券取引を業とする者に
限定すべきであり︑新規の免許の対象はこの範囲の者に限定するとともに︑正常な業務に支障をきたさないかぎり︑
非該当者の免許更新を商務省は︑拒否すべきである︵パラグラフニ六二︶︒
田 投資顧問︵一コ︿ΦQ自丹ゴPΦ一一け ⇔包−<幽︒り①Hの︶
証券取引業務を営みうる者︵パラグラフニ五三︶以外の者が︑顧客に投資の助言をする文書を配布すると︑詐欺︵投
資︶防止法一四条違反となる︒もっとも︑配布文書が有料の場合には︑購読者に発行する定期刊行物であるというこ
とで︑同条の適用外であるという主張もなりたつ︒助言の結果に応じて報酬をとる投資顧問業は︑二六条の定義する
証券業に該当する︒投資コンサルタントの多くは︑証券業者の資格をもっている︒しかし︑同法には投資顧問業その
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ものについての規定が存在しない?︶︒善意の投資コンサルタントが︑この一四条違反の責任に問われる危険なしに︑
顧客に文書を配布げ.・きるよう新たな規定を設けるべきである︒したがって︑免許ディーラ:に現在適用されているの
と同 の要件で︑商務省が投資顧問に免許を付与し︑これを受けた免許投資顧問は︑一四条三項a号の免除︵適用除
外︶に包含されるべきである︒
因 勧告︵パラグラフニ六四︶︒
ジェンキンズ委員会は︑つぎのように勧告する︒
㈱詐欺︵投資︶防止法は︑一三条の適用になる配布文書に不実の記載︑約束または予想をした者は︑そのために
損害を蒙った者に対し︑民事責任を負う︑ただし︑記載が真実であったこと︑または約束ないし予想が正しいこ
とと信ずべき相当の理由があり︑かっそう信じたことを立証した場合には︑このかぎりでないと規定すべきであ
る︒ ㈲ 一四条は︑投資の勧誘および投資を勧誘することをもくろむ記載を内容とする新聞広告を包含することを勘定
すべく︑拡張さるべきである︒
㈲ 一四条四項が新聞・雑誌などの定期刊行物について認めている免除︵適用除外︶を︑もっとできるだけ狭く規
定すべきである︒
㈹ 商務省は︑取引所の数を減少し︑規模を増大する見地から︑承認した株式取引所の名簿を再検討すべきであ
る︒ ㈲ 同省は︑継続承認の条件として︑当該株式取引所が︑会員による違約損失によって生ずる公衆の損失に対処す
る適切な規定を設けているか︑あるいは相当な期間内に設けようとしているかを確認すべきである︒
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ω 同省は︑一六条にもとづき免除を承認する者の名声および業務上の信用に関して審査するよう要求されるべき
である︒
⑧ 同省は︑免除ディーラーが免除の条件を遵守し続けることを確認するために相当な調査をする権限が付与さる
べきである︒
ω 同省は︑同省の意見により︑たとえば二年内に免除の条件を遵守しそうな者に︑仮の免除︵鷲︒乱ωδづ9の辱
①ヨ98︶を承認する権限を付与さるべきである︒
ω 同省は︑新規の証券取引免許の発行を︑主に︑直接公衆との証券取引を業とする者に︑限定すべきである︒
⑦ 同省は︑正常な業務に支障をきたさないかぎり︑直接公衆との証券取引を業としない者の免許更新を拒否すべ
きである︒
αり@同省は︑免許ディーラーに適用されているのと同一の要件で︑投資顧問に免許を与える権限を付与さるべきで
ある︒これを受けた免許投資顧問は︑一四条三項a号の規定の適用除外を受けることによって顧客に文書を配布
する資格のある者の範疇に包含さるべきである︒
︵注︶ ︵!︶ 円げ①℃﹁oくぎ9鑑頃居︒犀ΦHωω80犀国×oげp昌σQoなど数個があり︑イギリスに代表都をもつニューヨーク株式取引所会員
連合も含まれるσ℃巴∋①圏.ωOOヨ旨⇒団門帥ξ︾鳴⊃筈O﹁戸一〇aOO︒図O㎝り戸QQ■
︵2︶ 竜田・前掲四頁②︒
︵3︶ アメリカには︑H昌︿Φq・叶ヨ①口帥諺ユ︿誹Φ話﹀︹酢v一〇駆O﹁がある︒
︵一九六六 ・﹁八︶
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