シンポジウム「日本の「戦後史」と東アジア」趣旨 説明
著者 福家 崇洋
雑誌名 社会科学
巻 44
号 3
ページ 1
発行年 2014‑11‑28
権利 同志社大学人文科学研究所
URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000013834
趣旨説明
1
シンポジウム
「日本の「戦後史」と東アジア」
趣旨説明
福 家 崇 洋
敗戦から 70 年を経て,「戦後」は思い出から歴史に変わろうとしている。その一方で,
今日ほど戦後の日本が抱えてきた様々な問題が噴出している時はない。55 年体制の終焉,
原発政策の行き詰まり,バブル崩壊と失われた 10 年,東アジア諸国との緊張関係。「戦 後史」を改めて振り返ることは,日本の「今」と向き合うことにほかならない。
このシンポジウムでは,占領期から高度経済成長期の日本を,自国だけに限らず,東 アジアの各国,各地域との連関に焦点を当てながら,改めて見つめ直すことを目指して いる。日本では 1945 年 8 月 15 日を境に「戦時」が終わったとされる一方で,東アジア 諸国は冷戦という新たな「戦時」に捲き込まれていった。本シンポジウムでは,冷戦下 で高度経済成長期へ突き進んだ日本が自国の繁栄を追い求めるなかで,この東アジアに おいて何を得て,何を失ったのかを明らかにしていきたい。
その方法として,本シンポジウムでは,東アジアにおける各国,地域との連関から日 本の「戦後史」を捉え直すという方法を取った。扱う地域とテーマは,中国,旧「満洲」,
沖縄,移民,失対労働者,在日朝鮮人などであり,それぞれの分野で気鋭の研究者を報 告者として招いた。