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内部振動機の油圧測定によるダムコンクリートの締固め評価手法

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Academic year: 2022

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内部振動機の油圧測定によるダムコンクリートの締固め評価手法

ハザマ土木事業本部 技術第三部 正会員 ○天明 敏行 ハザマ土木事業本部 技術第三部 加藤 洋一 ハザマ東北支店 払川ダム作業所 川本 卓

1.はじめに

コンクリートダムの施工ではコンクリートの締固めが重要であるが,コンクリートが十分に締め固められた かどうかは,内部振動機搭載機のオペレータが目視で判断しているのが現状である。ここでは,内部振動機へ の負荷がコンクリートの締固め性状と関係があるという性質1)を利用し,内部振動機作動油の圧力を測定する ことにより,コンクリートの締固めを客観的に評価する手法を検討した。

2.内部振動機の油圧測定方法

写真-1 油圧計設置状況

内部振動機用油圧ポンプ

油圧計 油圧センサ

増幅器

データロガー

パソコン

電源装置

制御/記録

図-1 油圧計測システム 2.1 油圧測定概要

内部振動機の油圧測定は,宮城県で建設中の重力式コンクリート ダムの建設現場で行った。本ダムでは購入コンクリートを使用し,

トラックミキサで運搬をしている。まず,予備試験として試験用コ ンクリートを使用して内部振動機の油圧を測定した。次に,堤体中 標高部のダムコンクリート打込み現場において,内部コンクリート 配合を対象とし,コンクリート締固め時の内部振動機の油圧を測定 した。

2.2 搭載型内部振動機と油圧センサの設置方法

本ダムでのダムコンクリートの締固めは,φ150mm の内部振動 機を

4

本搭載した内部振動機搭載機を使用している。内部振動機搭 載機内のメインポンプから内部振動機用の油圧回路に接続されて いる油圧系統は独立しており,この独立した部分に油圧センサを設 置することにより,ブームやアームの使用の有無に関わらず,内部 振動機のみに作用する油圧を測定することが可能となる。

センサで検知された油圧は内部振動機(搭載機)のオペレータが 常時確認できるよう,油圧計を運転席から見やすい位置に設置する とともに,経時変化を記録するため検出した油圧を電圧変換し,

0.1

秒間隔でパソコンに記録した。内部振動機搭載機に設置した油圧計 の設置状況を写真-1に,油圧計測システムの概要を図-1に示す。

表-1 コンクリートの配合

5mm -0mm

石灰 砕石

60mm -40mm

40mm -20mm

20mm -5mm

(mm) (cm) (%) (%) (%) W C S1 S2 G1 G2 G3

予備試験 60 - - - - 110 0 604 210 433 459 583 - -

実施工(内部) 60 4±1 4±1 65.9 32 112 170 677 - 509 509 436 0.425 0.012 セメ

コンクリート配合 ント AE減水

空気量調 整剤

(C×%)

単位量(kg/m3 粗骨材

最大寸

スラン

空気量 水セメ ント比

細骨材

細骨材 粗骨材

キーワード:締固め,搭載型内部振動機,油圧,負荷トルク

連絡先 〒105-8479 東京都港区虎ノ門

2-2-5

ハザマ土木事業本部技術第三部

TEL:03-3588-5771

土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月)

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2.3 コンクリートの配合

0 5 10 15 20

0 60 120 180

経過時間(sec)

油圧(MPa

0 5 10 15 20

0 60 120 180

経過時間(sec)

油圧MPa

写真-2 予備試験状況

図-2 油圧の経時変化 (A) 予備試験 挿入開始

挿入開始 b 挿入 50 秒後 a 挿入直後

写真-3 実施工時の締固め状況 (B) 実施工

a 挿入直後

b 挿入 50 秒後 挿入 15 秒後

挿入開始 60 秒後

使用したコンクリートの配合を表-1 に示す。予備試験で実施した 試験用コンクリートの配合は,外部コンクリート配合を基本とした。

締固めを繰返して実施するため,セメントを使用しない試験用コンク リート配合とし,単位セメント量の不足分は同量の石灰砕石で置き換 えた。微粒分の少ないコンクリートではあったが,締固めた際の目視 による観察では通常のダムコンクリートと同様の挙動であり,締固め の進行とともに表面の沈下,気泡の発生,水が表面に現れて光沢が生 ずる等の状況を呈した。また,実施工では内部コンクリート配合の締 固め時に油圧測定を行った。

3.測定結果

予備試験の状況を写真-2 に示す。また,予備試験及び実施工で測 定した油圧の経時変化の一例を図-2 (A),(B)に示す。

図-2 (A)は予備試験の結果である。内部振動機の挿入とともに油圧 は上昇し,挿入開始から約

15

秒でピークとなった。その後は減少し ているが,徐々に減少の割合が小さくなり,挿入開始約

60

秒以降で はほとんど減少しなくなっている。このような経時変化は,岡本らに よる研究1)で示される内部振動機の負荷トルクの経時変化とよく一 致する傾向であり,これは「セメントペーストが液状化し,骨材の再 配列が行われる際の負荷の増加と更なる液状化の進行による内部振 動機とコンクリートの密着度が減少することによる負荷の低減」と説 明されている。

次に,実施工時に測定した油圧の経時変化を図-2 (B)に示す。挿入 直後には油圧が上昇し,ピークを過ぎた油圧が徐々に低下し,50 秒 を過ぎた付近から油圧の変化が少なくなっていることがわかる。また,

油圧の記録と同時に撮影したビデオ画像の一部を写真-3 に示す。写 真-3aは内部振動機を挿入した直後の状況であり,写真-3bは挿入

50

秒後の状況である。写真-3bでは仕上がり面の高さに若干の段差が確 認できるが,内部振動機の設置間隔である

60cm

の範囲においては,

目視により締固めがほぼ完了していることが確認できる。

実施工での油圧変化の傾向は予備試験での試験結果とほぼ同様で あることがわかり,これらの結果から測定した油圧の低減傾向が収束 することにより締固めの完了を評価することが期待できる。

4.まとめ

搭載型内部振動機の油圧を測定し,ダムコンクリートの締固め評価 手法を検討した。コンクリート配合などの条件にもよるが,一度上昇 した油圧が低減し,その後は変化なく安定した状況になることで,締 固めの完了を評価できる可能性を確認した。

【参考文献】

1)

岡本寛昭,鈴木立人,棒状バイブレータを用いたフレッシュコン クリートの振動締固めにおける挙動とその評価,コンクリート工 学年次論文集,Vol.22,No.2, pp.421-426,2000

土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月)

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参照

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