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環境心理調査手法 を活用 した海岸保全施設選定 に関す る研究

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Academic year: 2022

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(1)海 岸 工 学 論 文 集,第55巻(2008) 土 木 学 会,1311‑1315. 環境心理調査手法 を活用 した海岸保全施設選定 に関す る研究 A Study. on Application. of Environmental. Psychology. Method. to Decide. Coastal. Preservation. Facilities. 仁 木 将 人1・ 菊 地 拓 実2・ 石 原 尚3 Masato. NIKI,. Takumi. KIKUCHI. and Hisashi. ISHIHARA. Scenic beauty judgments depend on human perceptual responses, in environmental psychology the relationship between human perception and physical environment was investigated. This study deals with the methodology to decide landscape planning by environmental psychology. This method named Caption Evaluation Method was applied to evaluating of coastal landscape with various coastal preservation facilities as a case study. It was shown that this method is useful to understand how a citizen evaluates a coastal landscape and to grasp a diversity of people's image. And KJ-method analysis of result made the problems clear for landscape planning... 1.. 物 の評 価 を 実 施 す る場 合 に は,風 景 の 知 覚 は あ る ま と ま. は じ め に. り を も った 全 体 と して行 わ れ,評 価 者 は風 景 の一 部 とな 土 木 事 業 の多 くは,社 会 や環 境 に 直 接 働 き か け る た め. り,複 数 の 視 点 か ら環 境 を 経 験 し評 価 を 下 して い る.で. 社 会 との か か わ りの 中 で 問 題 が解 決 され る必 要 が あ る.. あれ ば,得. 海 岸 に お い て も例 外 で は な く,例 え ば 平 成18年1月. 対 象 を い くっ か の 要 素 に分 解 し要 素 ご との 評 価 を行 う こ. に策. られ た評 価 は全 体 と して の もの と な り,評 価. 定 さ れ た 「海 岸 景 観 形 成 ガ イ ド ラ イ ン」(国土 交 通 省,. とや,得. 2006)で は,海 岸 景 観 の 整 備 や 取 り組 み の方 向 が 示 さ れ. へ と適 用 す る こ と に は注 意 が 必 要 と な る.評 価 結 果 が 持. て い るが,そ. の 中 で 地 域 住 民 と専 門 家 が 参 加 ・協 働 して. つ 状 況 依 存 性 や,土 木 構 造 物 が 置 か れ た 環 境 の持 っ 文 脈. 検 討 を 進 め る こ とが 謳 わ れ て い る.し か し,合 意 形 成 を. 効 果,要 素 間 の 関 係 性 を十 分 に説 明 す る必 要 が 生 じ るか. 図 る有 効 な方 法 論 が 確 立 さ れ て い る と は言 え ず,多. くの. られ た 要 素 ご との 評 価 結 果 を 一 般 化 し他 の 事 例. らで あ る.説 明 に困 難 が伴 うの で あ れ ば,そ. の都 度 ア ン. 海 岸 で は住 民 の意 見 を 反 映 させ るた め の試 行 錯 誤 が 行 わ. ケ ー ト調 査 を 実 施 す る事 が 無 難 で あ り,そ の た め簡 便 な. れ て い る.. ア ンケ ー ト手 法 の 開 発 が求 め られ て い る.. と こ ろで 篠 原(2003)は,土. 木 構 造 物 の も っ大 きな 特 徴. 松 原 ら(2002,2003,2007)は. 感 性 工 学 的 手 法 を活 用 し. の一 つ と して,大 地 と共 に完 結 性(ゲ シ ュ タ ル ト質)を 獲. て 海岸 景 観 の 評価 や住 民 参 加 に よ る設 計 手 法 の 開発 を行 っ. 得 す る事 で あ る と指 摘 して い る.こ. て い る.ア. こで い うゲ シ ュ タ ル. ンケ ー ト調 査 で はSemantic Differential法(SD. ト質 と は,構 造 物 が 空 間(風 景)の 中 で 体 制 化(全 体 と し. 法)を 活 用 し,主 成 分 分 析 に よ りイ メ ー ジ形 容 詞 対 の 選. て ま と ま る 事)さ れ る能 力 を表 して い る.こ れ は人 間 が. 択 を 行 うな ど評 価 者 へ の過 度 の 負 担 が 掛 か ら な い よ う に. 形 を知 覚 す る場 合,個. 工 夫 が 行 わ れ て い る.し か し,多 様 な主 体 と の合 意 形 成. 々 の形 を知 覚 す る の で は な く,あ. る ま と ま り を も った 全 体 の 形 と して 見 て い る との 心 理 学. にお い て は,調 査 対 象 とな る評 価 の次 元 が 環 境,防. 的 知 覚 研 究 の成 果(例 え ば氏 原 ら,2000)に. 利 用,景. ま た,中 村(1982)は,風 一 つ の 手 が か り と して. 立 脚 して い る.. 観 と多 岐 に 渡 る た め,SD法. 災,. を 活 用 した 調 査 で. 景 的 な大 ス ケ ー ル の空 間 知 覚 の. は イ メ ー ジ形 容 詞 対 の量 は 増 加 す る.ま た,調 査 者 が 想. ,山 水 画 の 鑑 賞 方 法 で あ る臥 遊 を. 定 して い な い 評 価 次 元 を住 民 か ら聞 き出 す こ とが 出来 な. 取 り上 げて い る.山 水 画 に描 か れ た 風 景 の 中 を 周 遊 し,. い た め,対 象 地 域 が 独 自に 抱 え る問 題 点 を 見 過 ごす可 能. 仮 想 的 な行 動 を通 して 作 品 を楽 しむ こ の作 法 は,環 境 心. 性 が 生 じる.. 理 学 にお け る知 覚 者 の 役 割 と一 致 して い る(Gifford,200. そ こ で本 研 究 で は,住 民 参 加 を促 進 させ る た め の簡 便. 1).土 木 構 造 物 が 含 まれ る ス ケ ー ル で の情 報 収 集 が こ う. で 有 効 な ア ンケ ー トの 開発 を 目的 と し,そ の 有 効 性 を 示. した 知 覚 に よ って 行 わ れ て い る以 上,風 景 ス ケ ール に対. す べ く海 岸 保 全 施 設 選 定 に 対 す る適 用 実 験 を 実 施 した.. す る知 覚 の 特 徴 を 無 視 して 土 木 構 造 物 の評 価 や 査 定 は行 え な い.す. な わ ち,景 観 の評 価 や 景 観 の 中 で の土 木 構 造. 2. 調 査 手 法 の 概 要 ア ンケ ー トは環 境 心理 調 査 手 法 の一 つ で あ るキ ャプ シ ョ. 1正 会 員 2学 生会員 3学 生会員. 博(工)東海大学講師海洋学部海洋建設工学科 東海大学大学院海洋学研究科 東海大学海洋学部海洋建設工学科. ン評 価 法 を 活 用 し作 成 され た.キ. ャプ シ ョン評 価 法 とは,. 古 賀 ら(1999)に よ って景 観 に関 す る市 民 活 動 の た め に 作 成 さ れ た参 加 型 調 査 手 法 で あ り,「 写 真 投 影 法 」 お よ び.

(2) 1312. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 図‑2. す.ア. 海 岸利 用頻度(高 齢 者). ンケ ー ト用 紙 に は疑 似 海 岸 の写 真 の 他 に簡 単 な 断. 面 型 の 説 明,「 良 い 」 「悪 い」 の 判 断 と 自 由記 入 形 式 の コ メ ン ト欄 の み と し,評 価 者 の 自由 な 意 見 が書 き記 せ る よ う注 意 した. さ らに 世 代 間 の評 価 の 差 異 を確 認 す る た め に 東 海 大 学 の学 生 を 対 象 に 同様 の 調 査 を実 施 す る と と もに,従 来 一 図‑1. ア ン ケ ー ト用 紙. 般 的 に 用 い られ るSD法 を 同 時 に 実 施 した.SD法. に よる. ア ンケ ー トで 用 い た形 容 詞 対 は松 原 ら(2007)が 抽 出 した 「評 価 グ リ ッ ド法 」 を 参 考 に 開発 され て い る(日 本 建 築 学 会 編,2000).「. 23対 の感 性 ワ ー ドと した.. 写 真 投 影 法 」 とは,精 神 医 学 分野 にお い. て,評 価 者 が 撮 影 した 写 真 の読 解 か ら精 神 分 析 を 行 う手 法 で あ る.ま た 「評 価 グ リ ッ ド法 」 は臨 床 心 理 学 の 分 野 で 治 療 を 目的 に開 発 さ れ た 面 接 手 法 を ベ ー ス に改 良 発 展 させ た イ ン タ ビュ ー調 査 手 法 で あ る.ア 一 般 的 に用 い られ るSD法 で は が 決 定 さ れ るが,キ. ンケ ー ト調 査 で. ,調 査 者 に よ り評 価 項 目. ャプ シ ョ ン評 価 法 で は参 加 者 の生 の. 3. ア ン ケ ー ト結 果 と そ の 考 察 (1) 高 齢 者 を 対 象 と した 調 査 開 発 した ア ン ケ ー ト手 法 と簡 単 な利 用 状 況 の ア ンケ ー トを 実 施 し,高 齢 者 施 設 か ら31部 の ア ンケ ー ト結 果 を 回 収 した.図‑2に. 高 齢 者 の海 岸 の 利 用 頻 度 を 示 す が,半. 声 を 聴 く こ とが で き る た め 調 査 者 の主 観 が 排 除 さ れ,斬. 近 くに 立 地 し,最. 新 な 少 数 意 見 が 得 られ る利 点 が あ る.. しか 無 い.多. ま ず は調 査 手 法 の 有 効 性 を 確 認 す る た め に,東 海 大 学. 数. 以 上 が 海 岸 を全 く利 用 して い な い.ど ち らの 施 設 も海 の も海 に近 い 施 設 で は200mほ. どの距離. くの 老 人 が 海 辺 を利 用 して い な い 現 状 が 伺. え る.集 め られ た ア ン ケ ー トの コ メ ン ト覧 に は,ビ ー チ. 海 洋 学 部 が あ る静 岡 市 清 水 区 の 高 齢 者 施 設 利 用 者 を対 象. や緩 傾 斜 護 岸 に 関 して,車 椅 子 だ と歩 き に くい,手 す り. に 自由 記 述 形 式 の キ ャ プ シ ョ ン評 価 法 を実 施 した.た. が 無 くて 怖 い,連 れ て 行 って も らえ な い,整 備 した 方 が. だ. し,本 来 の キ ャプ シ ョ ン評 価 法 は,評 価 者 が 実 際 に現 地. よ い と言 った 意 見 が寄 せ られ,海 岸 整 備 で の ユ ニ バ ー サ. に行 き 「い い景 観 」 も し くは 「い や な景 観 」 と思 っ た景. ル デ ザ イ ンが 求 め られ て い る現 状 が 表 れ て い た.ま た,. 観 を 撮 影 し,そ の 景 観 の 「何 の(要 素)」 「どん な と こ ろ. そ の 他 の意 見 に は,昔 な が らの磯 の香 りが す る,こ れ は. (特徴)」 が 「ど う感 じ られ る(印 象)」 の か,の3点. 歩 くのが 苦 痛(階 段 で)足 が あ が らな い,(緩. を自. 傾 斜 護 岸 の). 由記 述 形 式 で 明 記 す る.し か し,今 回 の ア ンケ ー トは高. 穴 に足 が 躓 い て 大 変 等,ア. 齢 者 施 設 の 老 人 達 を対 象 に ア ンケ ー トを 行 う為,歩. 景 観 を 体 験 して い る と思 わ れ る意 見 が寄 せ ら れて い る.. 行が. 困 難 な人 も多 く,評 価 者 が 現 地 に お もむ き写 真 を取 る行 為 が 困 難 と思 わ れ た.そ. こで 今 回 は海 岸 の 断 面 型 に 関 す. る選 好 性 に 絞 り,代 表 的 な 断 面 型 をCGに. よ り作 成 した. 海 岸 景 観 に フ ォ トモ ン ター ジ ュす る こ とで 断 面 型 の み が. ン ケ ー トの過 程 で 与 え られ た. 得 られ た コ メ ン トか らKJ法 的 分 類 に よ り語 句 を 集 め デ ー タ ベ ー ス化 を 行 っ た.集 め られ た語 句 か ら護 岸 ご と に 図‑3に 示 す よ うな チ ャー ト図 を 作 成 した .図 は特 徴, 印象,判. 断 か らな る階 層 構 造 を有 し,一 目 で どの 要 素 に. 異 な る疑 似 海 岸 を 作 成 し これ を 評 価 して も ら う こ と と し. ど の よ う な特 徴 が あ るか,そ. た.評 価 対 象 とな る護 岸 断面 型 は,直 立 護 岸,張. 分 か る.こ れ に よ り,各 護 岸 に お け る問 題 点 が導 出 で き,. き直 立 護 岸,ビ. 出部 付. ー チ,緩 傾 斜 護 岸 お よ び 階 段 護 岸 の5つ. を抽 出 した.作 成 した ア ンケ ー ト用 紙 の一 例 を 図‑1に 示. れ が どん な 印象 だ っ たか が. 改 善 点 の 把 握 が 容 易 で あ る.例 え ば,張. 出部 付 き直 立 護. 岸 の チ ャー トで は,特 徴 と して テ ラス,柵,木. 造 が挙 げ.

(3) 環境心 理調 査手 法 を活用 した海岸 保全 施設 選定 に関 す る研 究. 図‑3. られ,テ. 1313. ア ン ケ ー ト結 果 の チ ャ ー ト図. ラ ス に対 して は良 い 印象 が 多 か っ た が,柵. に対. 断 面 と比 較 的 評 価 の 悪 い2断 面 に分 か れ る.直 立 護 岸,. して は 親 水 性,安 全 性 の 面 で 良 い と悪 い に 印象 が 別 れ て. 張 出部 付 き直 立 護 岸,ビ. い る.. 「悪 い」 の 判 断 で も過 半 数 の 人 が 「良 い」 を選 択 した.. 自 由 記 述 形 式 で あ る ため,任 意 の 評 価 次 元 の意 見 を抽 出 す る こ と も可 能 で あ る.図‑4はKJ法 結 果 を,景. 観,利. に よ り分 類 し た. 用 に 対 して5段 階 に 点 数 化 し整 理 した. ー チ は評 価 が 良 く,「 良 い」 か. 総 合 的 に評 価 が 高 か った の は張 出部 付 き直 立 護 岸 で あ り, 景 観,利 用 の 両 面 で バ ラ ンス の良 い 評 価 が 得 られ た.直 立 護 岸 は景 観 面 に対 す る評 価 が 高 く,き れ い,行. って み. もの で あ る.縦 軸 は 利 用 の しや す さを 示 す 利 用 評 価,横. た い と い った 評 価 が 寄 せ られ たが,利. 軸 は景 観 の 良 さ を示 す 景 観 評 価 とな って い る.散 布 図 の. コ メ ン トが 少 な か った た め 点 数 が 低 くな って い る.同 様. バ ブル の大 き さ は 「良 い」 「悪 い 」 の 判 断 で 「良 い 」 が. に 「良 い」 の 判 断 が 多 か った ビー チ だ が,コ. 多 い ほ ど大 き くな って い る.キ. ャプ シ ョ ン評 価 法 を 利 用. 用 面 に対 す る評 価. メ ン ト欄 か. らの 点 数 化 で は直 立 護 岸 と張 出部 付 き直 立 護 岸 の評 価 を. した調 査 に お い て も,コ メ ン トを 丁 寧 に解 析 す る こ と に. 下 回 った.景 観 面 に 関 して は良 好 な コ メ ン トも見 られ,. よ り,評 価 者 の感 性 を 視 覚 的 に整 理 す る こ と が可 能 で あ. 昔 を思 い 出 して 良 い な どの 郷 愁 に か られ た 意 見 も寄 せ ら. る こ とが 分 か る.ま た,あ. れ た が,利 用 面 に関 して は否 定 的 な コ メ ン トも多 く,歩. らか じめ 点 数 化 さ れ た 評 価 項. 目 を 統 合 す る の で は な く,コ メ ン ト欄 の言 葉 の 点 数 化 を. き に くい な どの 意 見 が 見 られ た.階 段 型 護 岸 は 「 良 い」. 可 能 とす る こ と で,少 数 派 の斬 新 な 意 見 も点 数 化 す る こ. 「悪 い 」 の判 断 が 同 程 度 で あ り,コ メ ン ト欄 の 点 数 化 で. と が で き る.. も利 用 面 で 否 定 的 な意 見 が 多 く,特 に 安 全 面 を不 安 視 す. 図‑4か ら5つ の護 岸 断 面 型 を比 較 す れ ば,評 価 の 良 い3. る コ メ ン トが 寄 せ られ た.緩 傾 斜 護 岸 は 「悪 い」 の 判 断 が 「良 い」 を 上 回 り,コ メ ン ト欄 の 点 数 化 で も唯一 景 観, 利 用 の両 面 で 否 定 的 な 評 価 と な った. 以 上 の よ う に本 手 法 にお いて も,提 示 され た複 数 案 の 比 較 を行 う こ と や 問題 点 を 抽 出す る事 が 可 能 で あ る こ と が 分 か る.住 民 参 加 に よ る合 意 形 成 の 現 場 で 行 わ れ る, 計 画 立 案 や 設 計 情 報 を 整 理 す る場 面 で は,本 手 法 の よ う な簡 便 な手 法 で も十 分 役 割 を 果 た す もの と考 え られ る. ま た,今 回 の 対 象 が 高 齢 者 と言 う こ と も あ り,過 度 な 負 担 の掛 か らな い本 手 法 は概 ね 好 評 で あ っ た. (2) 学 生 を対 象 と した調 査 さ らに,世 代 間 の 評 価 構 造 の差 異 が 本 手 法 に よ り確認 さ れ る の か の 検 証 を 行 った.対 象 は 東 海 大 学 海 洋 学 部 の 学 生 で あ り32部 を 回 収 し た.図‑5に. 図‑4. ア ンケ ー ト結 果 の バ ブ ル チ ャー ト(高 齢 者). す.海. 海 岸 の利 用 頻 度 を 示. に興 味 を持 っ 学 生 を 多 く抱 え る た め,月. に1度 以.

(4) 1314. 海. 図‑5. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻. (2008). 海岸 利用 頻度(若 年層). 上 海 岸 を 利 用 す る学 生 が 約 半 数 を 占 め て い る.そ の た め, コ メ ン ト覧 に は利 用 者 の 視 点 か らの評 価 が 多 く見 られ ,. 図‑7. キ ャ プ シ ョ ン評 価 法 とSD法. の評 価結 果の比 較. 厳 しい意 見 も多 か っ た. 高 齢 者 を 対 象 と し た調 査 と同 様 にKJ法 的 分 類 に よ り 語 句 を 集 め デ ー タ ベ ー ス化 を 行 っ た.図‑6に. 景 観 ・利 用. ン評 価 法,横. 軸 をSD法. の結 果 と して い る.景 観 評 価 点. の 低 か っ た 直 立 護 岸 や 緩 傾 斜 護 岸 はSD法 に 比 べ キ ャプ. の面 か ら整 理 し たバ ブ ル チ ャ ー トを示 す .高 齢 者 の評 価. シ ョ ン評 価 法 で高 い 値 と な って い る.キ. と比 べ る と(図‑3)景 観 面 で の 直 立 護 岸 の評 価 が 低 く,利. 法 で は 積 極 的 な意 見 の 表 明 が無 い 場 合 に は ど ち らで も無. 用 面 で の階 段 型 護 岸 の 評 価 が 高 い こ と が分 か る.直 立 護. い評 価 を 下 さ れ る.ま た,コ. 岸 に 関 して は,海 の 色 と の 関 係 で 石 垣 を冷 た く感 じる と. よ り も好 適 な意 見 を書 き込 む こ とが 多 い.そ の た め 否 定. の意 見 が 見 られ,背 景 が 影 響 し護 岸 が 評 価 され て い た.. 的 な評 価 の 対 象 に対 し総 合 点 を高 く与 え て しま う傾 向 が. ャプ シ ョ ン評 価. メ ン ト覧 へ は否 定 的 な意 見. 階 段 型 護 岸 は高 齢 者 ほ ど利 用 を 危 険 に感 じて い る評 価 者. あ る と思 わ れ る.平 均 的 な評 価 以上 の もの につ い て は キ ャ. が 少 な く,運 動 能 力 の 違 いが 世 代 間 の 違 い に な って い る. プ シ ョ ン評 価 法 とSD法 で の 評 価 点 に 相 関 が 高 く,全 体. こ と が分 か る.ど ち らの 世 代 に対 して も張 出部 付 き直 立. と して の相 関 係 数 は0.9で あ っ た.も ち ろ ん松 原 ら(2007). 護 岸 は評 価 が 高 く,逆 に緩 傾 斜 護 岸 は低 い.学 生 の ア ン. が 行 っ た よ う に感 性 ワ ー ドを 活 用 して,景 観 と い う言 葉. ケ ー ト結 果 で は植 物 や砂 の よ うな 自 然 に対 す る欲 求 が 高. が 持 っ 因 子 を 分 類 し,支 配 的 な 因 子 の推 定 や,住 民 に 影. く表 れ る傾 向 が あ り,張 出 部 付 き 直立 護 岸 の木 造 の 材 質. 響 を 与 え る 因 子 の 分 析 は行 え な いが,住. や ビ ー チ の 砂 浜 に意 見 が集 ま っ た.. 断 は可 能 で あ る こ とが 分 か る.両 手 法 を経 験 して の感 想. 次 に,キ. ャ プ シ ョ ン評 価 法 とSD法 に よ る評 価 の 差 異. を 確 認 す る た め 両 者 の比 較 を 行 っ た.図‑7に 景 観 評 価 の 散 布 図 を 示 す.SD法. 護 岸 ご との. の評 価 点 は5段 階 で 得 ら. に は,SD法. 民の嗜好性 の判. が 答 え 易 い と の 意 見 が 多 く見 られ た が,設. 問数 が 多 く疲 れ る,ニ ュ ア ンス の 意 味 が決 ま って い る の が良 くな い,な ど の 意 見 が あ った.. れ た 感 性 ワ ー ド23対 の 平 均 値 で あ り,縦 軸 を キ ャプ シ ョ 4. お わ り に (1) 高 齢 者 を 対 象 と した調 査 で は,本 手 法 は負 担 が か か らず,こ. ち ら の意 図 も伝 わ り易 か った 為,答. 評 で あ っ た.ま. たSD法. 評 価 が で き る為,よ. え易 く,好. よ り評 価 項 目 が 少 な く,自 由 な. り幅広 い意 見 の抽 出 が 可 能 で あ った.. (2) 本 手 法 に お いて も言 葉 を丁 寧 に解 析 す る事 で 「特 徴 」 や 「印 象 」の把 握 が 可 能 で あ り,総 合 的 な評 価 が 行 え る事 が わ か っ た.ま た,提 案 さ れ た 評 価 対 象 に 対 す る問 題 点 の抽 出 も可 能 で あ り,計 画 立 案 や 設 計 情 報 の 整 理 の段 階 で十 分 役 割 を果 た す と推 察 さ れ た. (3) 例 え ば,本 手 法 で 行 っ た問 題 の 整 理 や 解 析 を 住 民 自 身 が 行 え ば,計 画 段 階 で の 住 民 が抱 え て い る 問 題 点 へ の 気 づ き や 計 画 へ の理 解 の 促 進 に役 立 っ も の と考 え られ る. 図‑6. ア ン ケ ー ト結 果 の バ ブ ル チ ャ ー ト(若 年 層).

(5) 1315. 環境心理調査手法を活用 した海岸保全施設選定に関す る研究 謝 辞:本. 研 究 を 行 う に あ た り,ア. 頂 い た 養 護 老 人 ホ ー ム 松 風 荘,庵. ン ケ ー ト調 査 に 協 力 原 屋 日和 館 な ら び に東. 海 大 学 海 洋 学 部 海 洋 建 設 工 学 科 の 学 生 に感 謝 の 意 を 表 す る.. 参. 考. 氏 原 寛 ・松 島 恭 子 ・千 原 雅 代 編 創 元 社,. 文. 136p.. 学 論 文 集, 第49巻, pp.956‑960. 松 原 雄 平 ・青 木 俊 介 ・熊 谷 健 蔵 (2003): す る 研 究, 海 岸 工 学 論 文 集, 第50巻,. 海 岸 景観 評 価 に 関 pp.1301‑1305.. 松 原 雄 平 ・市 村 康 ・小 泉 和 義 (2007): 海岸 景 観 向上 のた め の 感 性 設 計 シ ス テ ム の 開 発 と活 用 に 関 す る検 討, 海 岸 工. 献. (2000):. 版,. 松 原 雄 平 ・大 櫃 剛 ・安 達 誠 ・南 本 浩 一 (2002): 海 岸 保 全 施 設 の 設 計 へ の 感 性 工 学 手 法 の 適 用 に 関 す る研 究, 海 岸 工. は じ め て の 心 理 学,. 355p.. 国 土 交 通 省 (2006): 海 岸 景 観 形 成 ガ イ ドラ イ ン, http://www. mlit.go.jp/river/kaigandukuri/keikan/index.html. 篠 原 修 (2003): 土 木 デ ザ イ ン論, 東 京 大 学 出 版 会, 331p. 中 村 良 夫 (1982): 風 景 学 入 門, 中 公 新 書, 244p. 日本 建 築 学 会 編 (2000): 環 境 心 理 調 査 手 法 入 門, 技 法 堂 出. 学 論 文 集, 第54巻, pp.1306‑1310. 古 賀 誉 章 ・高 明 彦 ・宗 方 淳 ・小 島 隆 矢 ・平 手 小 太 郎 ・安 岡 正 人(1999): キ ャ プ シ ョ ン評 価 法 に よ る 市 民 参 加 型 景 観 調 査,. 日本 建 築 学 会 計 画 系 論 文 集,. Gifford, R.. (2001): 535p.. 第517号,. pp.79‑84.. Environmental Psychology, Optimal Books.,.

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