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i-Path ルータのフロー情報を用いた DoS 攻撃検知法

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Academic year: 2022

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(1)修 士 論 文 概 要 書 2010 年 専攻名. 情報理工学専攻. (専門分野). 研究指導名 研 題. 1. 究 目. 後藤. 滋樹. 氏 名 学籍番号. 指 導. 野上 晋平 CD. 5108B096-1. 後藤. 滋樹. 印. 教 員. i-Path ルータのフロー情報を用いた DoS 攻撃検知法. 概要. 3. 従来のインターネットではネットワーク内部の情報がほ とんど開示されない。その一方でネットワーク中立性の 観点から情報開示を求める声が高まっている。例えば米 連邦通信委員会(FCC) はインターネットの中立性に関 する規則の制定を目指している。本研究は様々な情報 を持つルータが内部の情報を開示する方法を提案して、 その情報を活用する例を示す。具体的には、ルータを 通過するフロー情報を用いて DoS 攻撃の検知を行う。 本論文ではフローの数や接続の状態から DoS 攻撃を 検知する手法を提案する。また複数のルータのフローの 情報を取得して比較することにより、従来は困難であっ た DoS 攻撃の送信元を絞り込むことができる。. 2. 2 月提出. i-Path ルータ. i-Path ルータとは産業技術総合研究所の小林克志 [1] がネットワーク内部の可視化を目的として開発したシ ステムである[2]。例えば図 1 のような通信が行われるとき、 i-Path ルータを使えばエンドノードが図 2 のような情報 を得ることができる。技術的には、IP ヘッダと TCP/UDP ヘッダの間にルータの持つ情報を書き込む SHIM ヘッ ダを挿入している。これによりエンドユーザは通信経路 上のルータが持つ様々な情報を得られる。一方で送受 信者と通過 ISP の開示ポリシを反映する機能を持つ。. DoS 攻撃. DoS (Denial of Service)攻撃とはサーバやネットワー ク機器に対して行われる、サービスの提供不能を目的と した攻撃である。DoS 攻撃はセキュリティホールを狙っ た攻撃と、大量のアクセスによって負荷をかける攻撃に 分けられる。本研究では後者の検知を目指す。ほとんど の DoS 攻撃は送信元アドレスが偽装されているため、 攻撃の発信源を見つけるのは容易ではない。. 4 検出法と実証実験 本論文で提案する技法は、ルータを通過するフロー 情報を用いてDoS 攻撃の検知と攻撃経路の絞り込みを 行う。i-Path ルータはEnd-to-End 原理に基づき、エン ドユーザが通信経路の情報を得ることを目的としている。 ただし今回の実験では、i-Path ルータが実現する機能 を確認するために、i-Path ルータの機能をLinux で実 装する。 実験環境を図3に示す。ルータの持つ情報は、図3に 示すように観測用のホストがSNMP を用いて取得する。 実験で使用するマシンのOS には、ルータも含めてすべ てUbuntu 9.10(Linux 2.6)を使用する。. 図 3: 実験環境 図 1: エンドノード同士の通信. 図 2: i-Path ルータによる可視化. 実験では SYN Flood、Connection Flood、UDP Flood、 ICMP Flood の 4 種類の DoS 攻撃を検知対象とする。 あらかじめ定常状態のときのフロー数を学習しておき、 定常状態から大きく外れたときに DoS 攻撃として検知す る。DoS 攻撃とその検知法を下に述べる。 ・SYN Flood 攻撃: 内部状態が SYN RECV (SYN/ACK フラグを持つ) のフロー数で判定.

(2) ・Connection Flood 攻撃: 内部状態が ESTABLISHED (TCP コネクションが確 立している)のフロー数で判定 ・UDP Flood 攻撃: UDP のフロー数で判定 ・ICMP Flood 攻撃: ICMP のフロー数で判定 SYN RECV、ESTABLISHED などの内部状態は従来 のルータでも一部の機種では得られるが、今回は Linux の持つ Connection Tracking 機能である nf conntrack を使用する。 実験の様子を図 4 に示す。ホスト A からルータ 4 台 を挟んだホスト B の間には、常に一定のトラフィックが流 れている。そして攻撃者が 4 台のルータのうち、ルータ 3 とルータ 4 を経由してホスト B に DoS 攻撃を行う。この ときのルータの情報から、フローの数が定常状態から外 れた場合に DoS 攻撃として検知する。. 図 6: SYN Flood 攻撃時のルータ 4 のフロー数 この情報を用いて、前述した規則に従って DoS 攻撃 を検知するプログラムを、4 台のルータで得たフロー情 報に適用する。結果を図 7 に示す。同時刻に 2 つのル ータで SYN Flood 攻撃が検知できた。これにより、DoS 攻撃がルータ 3 とルータ 4 を経由したことを示した。. 図 7: SYN Flood 攻撃の検知結果. 図 4: 実験時のトラフィックの流れ 実験結果として、SYN Flood 攻撃が行われたときのル ータ 2 とルータ 4 のフロー数を、それぞれ図 5、図 6 に 示す。ルータ 1 はルータ 2 と、ルータ 3 はルータ 4 と それぞれ大きな差異は認められないため省略してある。 図 5 と図 6 のそれぞれのフロー数と縦軸の数値の違いか ら、DoS 攻撃のフローがルータ 4 を通過したことは明ら かである。. 5. 結論. 本論文では i-Path ルータのフロー情報を用いて、 DoS 攻撃の検知が可能であることを示した。さらに、発 信源の特定が困難である DoS 攻撃に対して、本論文で 提案した検知法が有効であることも示した。 本研究より、ネットワーク内部の可視化を目的とする i-Path ルータは、セキュリティの分野でも有用である。. 謝辞 本研究は情報通信研究機構の委託研究「新世代ネッ トワークサービス基盤構築技術に関する研究開発」の一 環として行われた。. 参考文献. 図 5: SYN Flood 攻撃時のルータ 2 のフロー数. [1] Dai Mochinaga, Katsushi Kobayashi, Shigeki Goto, Akihiro Shimoda, Ichiro Murase, Collecting Information to Visualize Network Status, 28th APAN Network Research Workshop, pp.1–4, 2009. [2] i-Path Project: http://i-path.goto.info.waseda.ac.jp/trac/i-Path/.

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