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損傷パ ラメー タを用 いた劣化モル タルの力学特性評価手法

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Academic year: 2022

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(1)土木学会. 応 用 力 学 論 文 集Vol.11,pp.919‑928(2008年8月). 損傷パ ラメー タを用 いた劣化モル タルの力学特性評価手法 Evaluation method for mechanical properties of degraded mortar using damage parameter 山 本 清 仁*・ 小 林 晃**・ 青 山 成 康***. Kiyohito Yamamoto, Akira Kobayashi, and Shigeyasu Aoyama. *正会員 京都大学助教 大学院農 学研究科(〒606‑8502京 都 市左 京区北 白川追分町) **正会員 京都 大学准教 授 大学院農 学研究科(〒606 ‑8502京 都市左京 区北 白川 追分町) ***正会員 石川県立大学教 授 生物資源環境学部(〒921‑8836石 川県石川郡野々市町末松1丁 目308番 地). The change in mechanicalcharacteristicsof mortar due to degradationwas investigated. Degradedspecimens were prepared by mixing expanded polystyrene(EPS) beads with mortar,and soundspecimensincludeno beads.TheseEPS beadsareverysoftcomparedwith mortar;they have a diameterof 0.22 cm and a densityof 0.03 g/cm3.Uniaxialcompression test and a splittingtest were carriedout withthese specimens.The mechanicalbehaviorsare investigatedon the basis of the differencesbetween each type of material(degradedand sound),load(monotonicand cyclic),and failure(compressionand splitting).The stress-strain relationshipwas examined,by whichthe damageparametersare determined. Key Words:mortar,EPS beads,uniaxialcompressiontest,splittingtest. 1.は. 付 くと考え られ る.よ って,維 持管理 において,劣 化 が視. じめ に. 認 できる以前 に材料 内部の亀裂挙動 を把握 し,それ がもた らす力学 的影 響 を推 定す るこ とは重要 な課 題 の一 つで あ. 日本 の農 業従 事者数 は減少傾 向にあ り,国 内の食糧生 産. る と考える.. は減少 してい くことが予想 され る.農 業水利構造物 の維持. 本 論では,モル タル 内部 の空 隙量 が力学特 性に与える影. 管理 は,農 業従事者 の負担 による ところが大 きいので,今. 響 を把握 し,空隙量の増加 による力学的 な劣化 と損 傷パ ラ メータの変化 を比較す ることによ り,モル タル の劣化指標. 後放 置 され る水 利構 造物 が増加す る可能 性がある.現状 で は深刻 な事態 は考え難 いが,輸入食糧 が不足 して国内での 増 産が必要 となった場合,放 置 されていた水利施 設は使用 不能 にな り,新規に建設す る事態にな ることも予想 され る.. を検討 する.モ ル タルの空隙量増加 をEPS(発 泡 スチロー ル)ビ ー ズを混ぜ るこ とに よ り模擬す るが,こ の手法は リ サイ クル材利 用の研 究5),6)に おいて本論 とは別 な 目的 によ. その よ うな心配 がないに して も,経済的な食糧 生産を行 う ためには,既 存の施設 を大切 に長期 にわた り使 用す る工夫 が必要 であ る.既存の農業水利施 設 を維 持 して行 くために. り行 われ ている.そ の実用化 のための力学特 性の把握 にお いては,共 通す る面が あると考 えるが,こ こではモル タル. は施設材料 の劣化(損 傷)を 把握 し,劣 化度合いに応 じた. 劣化指 標の検討 を主題 として考察 を行 う.ま ず,劣 化試 料 と供試 体作製 方法 につ いて説明す る.次 に,強 度試 験方法. 経 済的な維 持 ・改修 を考え る必要 がある. コンク リー ト材料 の場 合,ほ とん どの劣化要 因(中 性. について述べ,変 形特 性を考察す る際に用 いる損傷パ ラメ ータについて説 明す る.最 後に,強 度試験結果 と試 験結果. 化・ 塩 害 ・凍結融解 ・化学的 侵食)に おいて部材表 面にひ び割れ が生 じてか ら著 しく劣化(強 度低 下 ・脆 性化)が 進. よ り求めた損傷パ ラメー タを用いて,劣 化供試 体 と健全供 試 体の変形 特性につ いて比較 を行い,モ ル タル の劣 化指標. 行す る1).表面 に亀裂 が現れ る ことを破壊 として捉 える と,. について検討 する.. 表面 に亀 裂が確認 され る以 前 に材料 内部で は微 小 な亀裂 が進展 してい る2)と推察 され る.ま た,岩 石(凝 灰岩)の 場合,凍 結融解 によって岩石内部の亀裂の量や幅 が減少す. 2.供 試 体. ると強度 が増加 して脆 性化 が低下す る現象 が起 こるこ と 一軸圧 縮試 験 お よび超 音 波計 測 のた め に直径5 .00±. が確 認 され てい る3).この よ うに,脆 性材料 の破壊特 性は 内部 の亀裂 挙動 と密接 な関係 がある と考 え られ る.. cm高 さ9.60±0.37cmの 円柱モル タル供 試体 を作製 0.01し. 脆 性材料 内部で進 展す る亀 裂は破壊 直前 まで材 料表面 に現れず,破 壊 後に亀裂 を視認す るこ とがで きる.こ の破 壊 が小規模 な場合,表 面に現れた亀裂 の観 察 より材料 の劣 化状態 を判 断 して対策 を講 じるこ とができるが,大 規模 に な ると予測 困難 な コンク リー トや岩塊 の崩落事故4)に結び. た.ま た,割 裂 引張試験のた めに直径10cm高. さ20cmの. 円柱 モル タル を切断 し,直 径10.02±0.01cm高 さ9.10± 0.26cmの 円柱 モル タル供試体 を作製 した.モ ル タル の配 合 を表‑1に 示す.14日 以上水 中養生 を行い,そ の後,端 面 は切断機で平滑 に整形 し,空 気 中に放 置 した.. ― 919―.

(2) 表‑1配. 合表. (b)割 裂引張試験 図‑2ひ ずみ ゲー ジの配置. (a)一 軸圧縮 試 験. μ/sec.,軸圧 縮応 力 速 度 は214〜375kPa/sec.で あ る.試 験 直 前 の 質 量測 定 に よ る含 水 比 は5.1〜9.5%で あ る.試 験 結 果 よ り,圧 縮 割 線 弾 性係 数E50c,圧 縮 割線 ポア ソン比V50c,圧. 図‑1劣. 縮 強 度fc,最 大 応 力 時軸 ひ ず み εamaxお よび 最 大 体 積 ひ ずみ. 化供試体(割 裂引張試験用)7). ξvmaxを 求 め た.こ こで,Ec50とVc50は. EPSビ ー ズ(発 泡 ビー ズ)を 用 い て 供 試 体 の 内 部 に 球 形 の 弱 部 を分 布 させ た.こ のEPSビ. ー ズ は,寝 具 の枕 や ク. の応. 2(a)(3)(4)の 平 均)に 平 均 周 ひ ず み(図‑2(a)(1)(2)の 平 均)の. ッシ ョンに利 用 され る もの で,指 先 で潰 す こ とがで き,柔. 2倍 した もの を足 して 求 めた.. 軟 性 に 富 む 球 形 の 材 料 で あ る.画 像 計 測 に よ り求 め た ビー ズ の 直 径 は0.220±0.045cmで あ り,質 量 測 定 よ り密 度 は. 3.2割. 030g/cm3と 求 め られ た.モ ル タル 打設 時 に,1つ. 圧 縮強 度50%時. 力 とひず み よ り求 め た.体 積 ひ ず み は 平 均 軸 ひ ず み(図‑. 裂 引 張 試験. 長 さ10mmの. の型枠 0.. ひず み ゲー ジ を 図‑2(b)の. よ うに供 試 体. に 入 れ る量 の 未 硬 化 モ ル タル を ビー ズ の容 積 を考 慮 して. 端 面 に設 置 し,割 裂 引 張 試 験 を行 っ た.健 全 供 試 体,2.55g. 取 り分 け,そ こに1C当 た り2.55gお よび5.09gのEPSビ. ー. 劣 化供 試 体 お よび5.09g劣 化供 試 体 を それ ぞれ3本 ず つ 用. ズ を投 入 し,ビ ー ズ を潰 さない よ うに小型 の シ ャベ ル で 混. 意 した.こ こ で用 い る供 試 体 は,ゲ ー ジ の設 置箇 所 に ビー ズ に よ る大 き な 凹 凸 が な い も の で あ り,気 泡 に よ る比 較 的. ぜ て 型 枠 に 流 し込 ん だ.図‑1の. よ うに,ビ ー ズ は ラ ンダ. ム に分 布 して お り,円 形 を保 っ て い る.ビ ー ズ の 分 布 に 偏 りが あ る場 合,著 しい 強 度 低 下 や 偏 心荷 重 に よ る座 屈 が 起 き る.こ こで は,著 しい 強 度 低 下 や 偏L荷 重 を起 こ さな い 供 試 体 に つ い て の 結 果 を 示 す こ と とす る.EPSビ ぜ な い健 全 供 試 体 と2種 化 供 試 体)の3パ. 類 のEPSビ. ーズを混. ー ズ 混 入 供 試 体(劣. 小 さな 凹 凸部 分 が そ の設 置 箇 所 に あ る場 合 は,そ こに接 着 剤 を満 た して ゲー ジ を貼 り付 け た.単 調 載荷 に お け る縦 ひ ず み 速 度 は1.7〜5.1μ/sec.,引 張 応力 速 度 は13〜36kPa/sec. で あ る.試 験 時 含水 比 は7.5〜13.7%で. あ る.試 験 結 果 よ り,. 引 張 強度ftと 最 大 応 力 時 縦 ひず みεymaxを 求 め た.圧 縮 を 正 と し,引 張 強度 の算 出 に は次 式 を用 い た.. ター ンに つ い て,試 験 お よび 計 測 を行 っ. (1). た. こ こで 応 力 の 単位 はPaで あ る.ま た,P(N)は 3.強. (m)は. 度試験. 供 試 体 の 奥 行 き 方 向 の 長 さ,d(m)は. る.式(1)のPに. 直径 で l あ. 荷 重 を代 入 した もの を引 張 応 力σxとす る.. 引張 弾 性係 数Etと 引 張割 線 ポ ア ソン比Vtは,ひ ず み ゲ ー 圧 縮 試 験 機 で 載 荷 され る供 試 体 の ひ ず み は ひ ず み ゲ ー ジ で,載 荷 重 は ロー ドセ ル で 計 測 した.ひ ず み ゲー ジ とロ ー ドセ ル はひ ず み 計 測 用 ア ン プ につ な ぎ,ア ン プ よ り出力. 最 大 荷 重,. ジ 上 の 平 均 応 力 と平 面 応 力 の 応 力 ひ ず み 関係 よ り算 出 し た.平 均 応 力 は,線 形 弾 性体 に 線 荷 重 が 作 用 した 場 合(図 2(b))を. され る電 圧 を記 録 した.劣 化 お よび健 全 供 試 体 につ い て 一. 仮 定 し,そ の応 力 分 布8)よ り次 式 の よ うに ‑ な. る.. 軸 圧 縮試 験 と割 裂 引張 試 験 を実 施 した.両 試 験 で は 単調 載. (2a). 荷 と繰 り返 し載 荷 を行 っ た. 3.1‑軸. 圧 縮試 験. 長 さ30mmの を図‑2(a)の 接 着剤)一. (2b). ひ ず み ゲ ー ジ(共 和 電業 製:KFGゲ. ー ジ) こ こで,圧 縮 は 正 で あ る.式 中の 各 定 数 の有 効 数 字 は3桁. よ うに供 試 体 中央 に貼 り付 けて(同 製:CC‑35. と して,全 供 試 体 の計 算 にお い て 直 径 をd=0.100mと. 軸 圧縮 試験 を行 っ た.健 全 供 試 体 は4本,EPS. ビー ズ含 有 量2.55g/C供. 試 体(2.55g劣. ビー ズ含 有 量5.09g/C供 試 体(5.09g劣. 化 供 試 体)とEPS 化 供 試 体)は それ ぞ. した.. (σy)x=0と(σx)x=0のx=0は,縦 ひ ず み ゲー ジ上(図‑2(b)(3) (4))の 応 力 を示 し,σyは 縦 方向 応 力,σxは 横 方 向応 力 を示. れ3本 用 意 した.単 調 載 荷 で の 軸 ひず み速 度 は11.4〜19.0. ― 920―. す.ま た,(σx)x=0は 引 張 応力σxと等 しい.同 様 に(σy)y=0と(σx)y=0.

(3) 式(6)〜(8)の. 値 は図‑3の. 点Aと 対応 す る と して,. 等 価 弾 性軸 ひず みεceqaは,εAaよ りεcraを 引 い た 値 とす る.ま た,等. 価弾性 横 ひ ず みεceqxに つ い て も同様 で あ る.. 割 裂 引 張 試験 の場 合,引 張等 価 ポ ア ソン 比Vteqは,式(5) 右 辺 の εxをεxに,εyをεyに. 変 更す る.ま た,引 張 等 価. 弾性係数Eceqも同様 に式(4)の. 右辺 を変更 し,点BのPか. ら点BのPを 引 いた もの を式(4)のPに. 代入す るこ とによ. り求 める.引 張残 留ひずみεtrは 式(8)の 軸 芯力 を引張応 力 に変更 し,右辺 のひずみ を求 めたい方 向のひずみ に変更 図‑3繰. して求 める.. り返 し載荷の概要. は,横 ひ ず み ゲ ー ジ 上(図‑2(b)(1)(2))の. 応 力 で あ る.. 4.膨 張 性 損 傷 モ デ ル. そ して,平 面 応 力 の 応 力 ひ ず み 関 係 は 次 式 で 表せ る.. (3a). εxは横 ひ ず み,εyは 縦 ひ ず み で あ る.式(2)を. 載荷 に伴 う弾 性係数 の減少 と膨 張す るひずみ に着 目し, (3b). 単調載荷時 の力学挙動 の把握 を行 う.こ こでは,実 験 結果 の応力―ひずみ 関係 に膨張 性損傷モデル9)を 適用 し,そ れ. 連 立 させ,. によ り得 られ る損傷パ ラメー タよ り,劣化お よび健全供試. 直 径0.100mを 考 慮 す る と引 張 弾 性係 数 お よび 引 張 ポ ア ソ. 体 の力学挙動 を把握す る.. ン比 はそ れ ぞ れ 次 式 の よ うに求 め られ る.. (4) (5). 4.1基 本概念 材 料内部 の損 傷が増加 して応 力伝達 に有 効 な断面積 が 減少す る と,見 か けの弾 性係数 は減少 し,大 きなひず みが 発生す る と考 え られ る.こ の挙動 を弾性係数 の減少 率であ る損傷 変数Dを 用 いて表 現す るのが損傷力学10)で ある.ま. 3.3繰. り返 し載 荷. た,本 モデルで導入す る膨張ひずみは,材 料 の変形 に とも. 除 荷 時 の応 力 ひ ず み 挙 動 を 把握 す る た め に繰 り返 し載. なって増加す る亀裂 や間隙 の量が等方 に膨張す る体積 ひ. 荷 を一 軸 圧 縮 試験 と割 裂 引張 試 験 で 行 っ た.各 試 験 に お い. ず み として現れ る と仮定 したひずみ である.そ して,過 去. て,健 全 供 試 体,2.55g劣 化 供 試 体 お よび5.09g劣 化 供 試 体. の経験 よ り大 きな損傷共 役力(弾 性エネル ギー)を 受ける. を それ ぞ れ3本 ず つ 用 意 した.繰. り返 し載 荷 で は,残 留 ひ. と損傷 変数 と膨 張ひずみ が発生 し,それ らの発 生量は損傷. ず み,等 価 弾 性係 数 お よび 等 価 ポ ア ソ ン比 を求 め た.一 軸. 共役力 との関係 に よ り決定 され る とい う仮定 に基づ き以. 圧 縮 試験 の軸 ひず み 速 度 は11.4〜21.0μ/sec.,軸圧 縮 応 力速. 下の よ うに式 を定める.. 度 は142〜508kPa/sec.,試. 験 時 含 水 比 は5.5〜9.6%で あ る.. 弾 性ひずみεeijと 材料 内部 の損傷 が原因 とな る等方 な膨. ま た,割 裂 引張 試 験 の縦 ひ ず み 速 度 は1.8〜5.5μ/sec.,引張. 張ひずみεvijの 和が全ひず みεijで ある と仮定す る.こ こで,. 応 力速 度 は17〜32kPa/sec.で あ る. 一軸 圧縮 試験 の場 合 ,単 調 載 荷 で 求 めた 点"と 原 点 の 勾. 膨 張ひずみは正で,圧 縮 は正値 とす る.. 配(図‑3(1))で. あ る割 線 弾 性係 数 に対 して,圧 縮等 価弾. 性 係数Eceqを 求 め る.Eceqは 図‑3(2)で 示 され る点Bと 点Cの. (9) 等方 な損傷進展 について,全 応 力σijと 全ひずみの関係 は次式に よって示 され る.. 勾 配 と して 次 式 で示 され る.. (10) (6) λとμは ラー メ定 数 で,ま. ま た,圧 縮 等価 ポ ア ソ ン比Vceqは 次 式 よ り求 めた.. た,等 方 膨 張 に よ る体 積 ひ ず. みεvkk(膨張 は負 値)は εvkk=3εV11の 関係 が あ る.相 当損 傷. (7) そ して,図‑3(3)に 相 当す る残留縦ひずみεcryと 残 留横 ひず. 共 役 力Yeqと εvkkおよびYeqとDの. 関係 を,そ れ ぞ れ 次 式 で. 表 す.. (11). みεcrxは それぞれ次式か ら求 め られ ることとした. (8a). (12). (8b). であ り,ndとKdは 損傷変数 の進展 を規 定す る損傷パ ラメ. nv とKvは 膨張ひずみ の進展 を規定す る損傷パ ラメー タ. ― 921―.

(4) や か に な る と考 え られ る.よ っ て,図‑2の. よ うに載 荷 面. よ り離 れ て配 置 され るひ ず み ゲ ー ジの 計 測 値 は,一 軸 圧縮 お よび 割 裂 引張 で 仮 定 され る応 力 分 布 の値 に 近 い と考 え, 計 測 値 を供 試 体 の代 表 値 と して 損 傷 パ ラメ ー タ の 同 定 に 用 い る こ と とす る. (1)一 軸 圧 縮 試 験 まず,膨 張 ひ ず み εvkkの計算 を行 う.軸 ひ ず み と横 ひ ず み の 関係(εe22=‑v0εe11)と 膨 張 ひ ず み の 関係(3εv11=3εv22 =εvkk)お よび 式(9)よ り次 式 が 求 め られ る.. (16) ここで,v0は 初期 ポア ソン比,εaは軸 ひずみ,εxは横ひず みであ る.次 に,損 傷変数Dは 次式 で評価す る.. (17) ここで,εaeは式(9)に よ り求 め られ る弾 性軸ひずみ,σa は軸応力,E0は 載 荷過程 で最大の割線弾 性係数 とす る.相 当損傷 共役力Yeqは 一軸 圧縮条件 においては軸方 向の損傷 図‑4損. 共役力Y11のみ考慮す るので次式 のよ うになる.. 傷 パ ラ メー タ 同定 の概 要12). ー タで あ る.. (18). 損 傷 変 数DはYeqが. 初 期 損 傷 ポテ ン シ ャルB0よ. り大 き. くな っ た と き に発 生 す る.こ の損 傷 規 準11)は ポテ ン シ ャ. 式(11),(12)の. ル の 増加 量 β と と もに 次 式 に よ り示 され る.. 4(a),(b)に. (13). パ ラ メー タ の 同定 は,図‑4(a)に. を決 定す る.損 傷 変 数Dに 関す る損 傷 パ ラ メー タ もほ ぼ 同. よ り大き くなった ときに発 生 し,膨 張規準 を次式 で表 す.. 様 に決 定す る.. こ こで,初 期 膨 張 ポ テ ンシ ャル はB0と 等 しい と し,パ ラ メー タの 同 定 に お い て はB0v=B0=0と 役 力Yeqと 損 傷 共 役力Yijは,次. 示 す グ ラ フ にお い て. プ ロ ッ トが線 形 に な る よ うにnvを決 め,線 形 近 似 式 よ りKv. また,膨 張 ひず みεvkkは,Yeqが初期膨張ポテ ンシ ャルB0v. (14). フ ィ ッテ ィ ン グの 概 要 を そ れ ぞ れ 図 示 す.膨 張 ひず み の進 展 を規 定 す る損 傷 ‑. した.相 当損 傷 共. 式 の よ うに表 され る.. (2)割 裂 引 張 試 験 まず,膨 張 ひ ず み εvkkの 計 算 を行 う.式(5)の を 用 い て整 理す る と次 式 が得 られ る.. (15a). (19) 次 に,損 傷 変 数Dは,式(4)か. ら得 る次 式 に よ り求 め る.. (15b) 式(15b)の. ひずみ を. 弾 性ひず み εeに,ポ ア ソ ン比 をv0に 置 き換 えて,式(9). (20). ラー メ 定数 を含 む 項 は,次 式 で 示 され る.. (15c). こ こで 弾 性ひ ず み は 式(9)よ. 上式 よ り,式(15b)は 応力 と弾 性ひずみの積であ り,‑Yij. 傷 共 役 力Yeqは,式(15a)に. は弾 性エネル ギー と等価であ ることがわか る.. る と,次 式 の よ うに な る.. り求 め る.そ. して,相 当損. つ い て 平 面 応 力 条 件 を考 慮 す. (21a). 4.2損 傷パ ラメー タの同定 損傷パ ラメー タを同定す る流れについて説 明す る.実験 結果 を式(11),(12)に フィ ッテ ィングす る ことで損傷 パ ラメー タを求 めるが,載 荷初期 におい ては供試体 に均一 な分布荷重が作用せず,不 安 定なひずみ挙動 が発生す る と 考 え られ るた めに,載荷 が安 定す る載荷 中期 か ら供試体表 面 に巨視的 な亀裂 が現 れ る以 前の最大応 力まで の応 力― ひずみ関係 につい てフィ ッテ ィングを行 う.ま た,応 力分. ここで,Yxお よびYyはそれぞれ次式に よ り求め られ る. (21b) (21c) 上式 はそれぞれ次式の平面応力 時の応力 か ら導 かれ る. (21d). 布 において供試体 ご とに変化す る(供 試 体固有 の)不 均一 な部分 は,載 荷面直下が著 しく,載 荷面 よ り離れ るほ ど穏. ― 922―. (21e).

(5) 4.3損. 傷 パ ラ メ ー タ に よ る 力学 特 性 評 価. 式(11),(12)に. つ い て,Bv0=B0=0を. 考 慮 して 変形 す. る とそれ ぞれ 次 式 の よ うに な る.. (22). (23) 上 式 か らわ か る よ うに,同 値 のYeqにお い てKvが 小 さい ほ ど 膨 張 量 が 大 き くな り(‑εvkkが大 き くな り),Kdが 弾 性 係 数 の 減 少 が大 き くな る(Dが D<1で. 小 さい と. 大 き くな る).ま. (2)2.55g劣化供試体. (1)健全供試体. (a)一. た,. (3)5.09g劣 化 供 試 体. 軸 圧 縮試 験. あ りεvkk<<1で あ る ので,nvとndが 大 きい ほ ど,膨. 張 量 お よび 弾 性係 数 の 減 少 が 大 き くな る.よ っ て,損 傷 パ ラ メー タ の評 価 にお い て,Kdが 小 さ くndが大 きい 場 合 は, 損 傷 しや す い材 料 で あ る とい え る.ま た,Kvが 小 さ くnvが 大 き い場 合 は,膨 張 しや す い 材 料 と評価 で き る.そ. して,. とKvの変 化 よ りもndとnv.の変 化 が 損 傷 変 数 と膨 張 ひ ずKdみ に大 き な影 響 を 与 え るの で,考 察 で はndとnvの 変 化 に注 目. (2)2.55g劣 化 供 試 体. (1)健全 供試体. (3)5.09g劣 化供 試 体. (b)割 裂 引張試験. す る こ と とす る.. 図‑5破 壊供試体(単 調載荷)7) び 有効 空 隙 率 は,強 度 試 験 終了 後 の供 試 体 を7日 間 水 中 に. 5.結. 果. 浸 漬 させ,水 中 重 量 と湿 潤 質 量 を測 定 し,炉 乾 燥 に よ る乾 燥 質 量 を測 定 す る こ と に よ り求 め た.. 5.1力. 学定数. EPSビ. 破 壊 供 試 体 の写 真 を図‑5に. 示 す.図‑5(a)(1)の. よう. ー ズ 体 積 の み が 空気 に相 当す る と仮 定 した場 合,. 2.55g劣 化供 試 体 の 空気 量 は8.5%,5.09g劣. 化供試体では. に健 全 供 試 体 で は両 端 面 に わ た り上 下 に 亀 裂 が 発 生 して. 17.0%と な るが,モ ル タル 中 に 混入 す る空 気 量 や 供 試 体 端. い る が,図‑5(a)(3)の. 場 合,供 試 体 中 心 部 分 の 膨 張 に. 面 整 形 時 に失 う ビー ズ 量 等 の 影 響 を受 け て供 試 体 の 空 気. よ り亀 裂 が 発 生 して い る こ とが確 認 で き,劣 化 供 試 体 で は. 量 は一 定 して い ない.し か しな が ら,ビ ー ズ混 合 量 に よ る. 破 壊 に伴 う膨 張 が 著 しい.ま た,図‑5(b)(1)を. 3区 分(健 全,2.55g劣. 破 断 面 は平 滑 で あ るが,図‑5(b)(3)で. 見 る と,. 化 お よび5.09g劣 化)は,そ. の空気. は粗 い凹 凸 が 見 ら. 量 の違 い を示 す の で,こ こで は こ の 区分 で 比 較 検 討 を行 う. れ る.こ れ は,ビ ー ズ に よ り骨 材 とセ メ ン トペ ー ス トの接. こ と とす る.ま た,ビ ー ズ量 の増 加 に伴 い 供 試 体 の有 効 空. 着 が阻 害 され る こ と,ひ ず み 分 布 が 不 均 一 に な る こ とに よ. 隙 率 お よび 吸 水 率 が 減 少 して い る.こ れ は圧 力 勾 配 を与 え. り破 断 面 が 荒 々 し くな る と考 え られ る. 一 軸 圧 縮 試験 の結 果 を表‑2に ,割 裂 引張 試 験 の 結 果 を. な い で飽 和 させ て い るた め にEPSビ. 表‑3に. 示 す.表 中 の供 試 体 名 にお い て左 よ り1番 目の文. 字 は,健 全 供 試 体(I)と. 劣 化 供 試 体(D)の. 2番 目は一 軸 圧縮 試験(C)と 劣 化 供 試 体 の場 合,3番 供 試 体 を表 し,2の. 区別 を示 し,. 割 裂 引張 試 験(T)を. 目の数 字 が1の. 表 す.. 表‑2,3よ 度(fc,ft)お. り圧 縮 と引 張 とも に ビー ズ量 の 増 加 に伴 い 強 よび 割 線 弾 性係 数(Ec50,Et50)が 減 少 してい. る.ま た,一 軸 圧縮 試験 結 果(表‑2)の. 最 大 体積 ひ ず み. もの は2.55g劣 化. (εvmax)および 最 大 応 力 時 軸 ひ ず み(εamax)は,ビ. ーズの. もの は5.09g劣 化 供 試 体 を表 す.ハ イ. 増 加 に よ り減 少 す るが,割 線 ポ ア ソ ン比(vc50)の. 変化は. フ ンで 囲 まれ る文 字 は,単 調載 荷(M)と. 繰 り返 し載 荷(C). の 区別 を表 す.表 中 の 試験 結 果 で は,材 令,空 気 量(A), 密 度(ρ),有. ー ズ内 部 に水 が 浸 入. しな い た めで あ る と考 え られ る.. 応 力 分 布 を仮 定 して 力 学 定数 を算 出 して い るの で,一 概. 示 して お り,一 軸 圧 縮 試 験 に お い て は 圧 縮 強 度. に比 較 はで きな い が,圧 縮 と引張 の比 較 にお いて,弾 性係. (fc),圧 ),最. 水 率(Q)お. 引張 試 験 結 果 にお け る最 大. 応 力 時 縦 ひ ず み(εymax)の 変 化 も認 め られ な い.. よび 含 水 比. (W)を. 効 空 隙 率(n),吸. 確 認 で き ない.ま た,表‑3の. 縮 割 線 弾 性係 数(Ec50),圧. 縮 割線 ポ ア ソ ン比. 大 応 力 時軸 ひず み(ε50c)お よび 最 大 体 積 ひ ず (v50c. 数 とポ ア ソ ン比 は 引 張 の もの が 大 き い傾 向 に あ るが,弾 性 係 数 につ い て は ど ち らに お い て も概 ね 同程 度 で あ る.割 裂. み(εvmax)を示 してい る.割 裂 引張 試 験 で は,引 張 強 度(ft),. 引 張 の 場 合,5.09g劣. 引張 割 線 弾 性係 数(Et50),引. 張 圧 縮 割 線 ポ ア ソ ン比(v50t). が 大 きな もの とな っ て い る.よ っ て,割 裂 引張 にお い て は,. お よび 最 大 応 力 時 縦 ひ ず み(εymax)を 示 して い る.表 中の. 空 隙 増 加 に よ り体 積 変 化 を 起 こ しに く く な る と考 え られ. 含 水 比 にお け る 「*」は欠 測 を示 して い る.湿 潤 密 度 は 水. る.ま た,表‑2,3に. 中養 生 直 後 の 供 試 体 質 量 よ り求 め,こ の値 と配 合 表(表‑. 違 い に よ る力 学 定数 の変 化 は認 め られ な い.. 1)の 密 度 よ り空気 量 を算 出 した.乾 燥 密 度,吸 水 率 お よ. ― 923―. 化 供 試 体 の ポ ア ソン比(表‑3のvt50). お い て 単調 と繰 り返 しの載 荷 形 式 の.

(6) 表‑2試. 表‑3試. 験 結果一覧(一 軸圧縮試験). 験結果一覧(割 裂引張試験). 5.2載 荷 に 伴 う力 学 定 数 の 挙 動 一 軸 圧 縮 試 験 に お け る載 荷 初 期 よ り破 壊 ま で の 力 学 挙. お い て,正 規 化 縦 ひ ず み レベ ル が0.8を 超 え た付 近 で 乱れ. 動 につ い て,単 調 載 荷 の もの を図‑6に,繰. 破 壊 が 起 こ っ て い る と予 測 され る.繰. もの を図‑7に. り返 し載 荷 の. 示 す.ま た,割 裂 引張 試 験 にお け る単 調 載. 荷 の もの を図‑8に,繰. り返 し載 荷 の もの を図‑9に. て い る もの が あ り,一 部 の 劣 化 供 試 体 に お い て は 局 所 的 な 5.09劣. り返 し載 荷 で の. 化供 試体 の横 ひず み(図‑9(b))も. 急激 に 増加. して お り,部 分 的 な破 壊 が 起 き て い る と考 え られ る.. 示 す.. 弾 性係 数 とポ ア ソ ン比 の挙 動 に つ い て,図‑6(c)よ. こ こで,横 軸 の ひず み は最 大 応 力 時 のひ ず み 値 で割 る こ と. り,. に よ り正 規 化 を してい る.繰 り返 し載 荷 の グ ラフ で は,載. 全 供 試 体 にお い て圧 縮 載 荷 に伴 い 弾 性係数 は減 少 し,弾 性. 荷 と除 荷 過 程 の 曲線 を描 く と大 変 煩 雑 とな るの で,各 載 荷. ひ ず み よ り求 めた 弾 性係 数(図‑7(c))に. お い て も同様. ス テ ップ で応 力 が 最 大 と な った 時 の値(一 軸 圧 縮 の 場 合,. に減 少 して い る.供 試 体 間 の 比 較 に お い て,2.55g劣. 図‑3●. 試 体 か ら5.09g劣 化 供 試 体 へ と弾 性係 数 は大 き く減 少 して. 印)の. み を示 して い る.そ して,ポ ア ソン比 につ. い て,各 供 試 体 パ ター ンに お け る典型 例 を 図‑10に 応 力 お よび ひず み挙 動 につ い て,図‑6(a)よ. 化供. い る.ま た,ポ ア ソ ン比 の 挙動(図‑6,7(d),図‑10(I),. 示 す.. (II))を 見 る と,ひ ず み レベ ル0.6を 超 えた と ころ で5.09g. り,劣 化. 供 試 体 の 中 で は 最 大応 力 付 近 を維 持 し,軸 ひ ず み が増 加 す. 劣 化 供 試体 の ポ ア ソン比 の増 加 が 著 しくな って い る.こ の. る延 性的 な破 壊 を示 す もの(DC1‑M‑3,DC2‑M‑3)が. こ と よ り,2.55g劣. ま た,図‑6(b)よ. あ る.. り,全 体的 に劣 化 供 試 体 の 体積 ひず み. 化 供 試 体 の力 学 挙 動 は健 全 な も の と同. 様 な 変形 を 呈す る が,5.09g劣. 化 供 試 体 で は著 しい変 形 を. 収縮 量 は 小 さい.こ れ は,軸 ひ ず み の 増 加 に伴 う劣 化供 試. 起 こす 脆 弱 な材 料 とな っ てい る とい え る,ま た,割 裂 引張. 体 の 体 積膨 張 量 が 大 きい た め で あ る と考 え られ,繰 り返 し. に お い て,弾. 載 荷(図‑7(b))に. 期 と破 壊 近傍 を 除 け ば,平 滑 な挙 動 で 一定 の値 とな っ て い. お い て も同 様 で あ る.こ の こ とは 前. 述 の劣 化 供 試 体 の破 壊 後 写 真(図‑5(a)(3))の 整 合す る.図‑8の. 考察 と. 割 裂 引張 試 験 で の 劣 化 供 試 体 の 挙 動 に. ― 924―. る.EPSビ. 性係 数 の 挙 動(図‑8,9(c))は,載. 荷初. ー ズの 混 入に よ り,健 全 供 試体 と比 べ 劣化 供 試. 体 の 弾 性係数 は減 少 して い る が,ば らつ きが 大 き く,ビ ー.

(7) 図‑7力 学 定数‑軸 ひ ず み 関係 (一軸 圧 縮 試 験 ・繰 り返 し載 荷). 図‑6力 学 定 数‑軸 ひ ず み 関係 (一軸 圧 縮 試 験 ・単 調 載 荷) ズ量 の 多 い5.09g劣 化 供 試 体 の 弾 性係 数 が2.55g劣 化 供 試. ま た,同 様 に割 裂 引 張 試験 にお け る縦 ひず み との 関係 を 図 ‑12に 示 す .. 体 の もの よ り大 き い場 合 が あ る.そ して,ポ ア ソ ン比 の 挙 動(図‑8,9(d),図‑10(III),(IV))に. 一 軸 圧 縮 に お い て ,弾 性軸 ひ ず み お よび 弾 性横 ひ ず み. お い て,健 全. 供 試体 よ り2.55g劣 化 供 試 体 の ポ ア ソ ン比 が 小 さい が,逆. (図‑11(a),(b))は,EPSビ. ー ズ の増 加 に伴 い減 少. に5.09g劣 化 供 試 体 の ポ ア ソ ン比 は 大 きい.ビ ー ズ 混 入に. して い る.し か しな が ら,残 留 ひ ず み(図‑11(c),(d)). よ り供 試 体 内 に仮 定 した応 力 分 布 とは 異 な る 不 均 一 な分. に お い て は,2.55g劣. 布 が 生 じて い る こ とが 予想 され,そ の こ とが この よ うな ば. 劣 化 供 試 体 で は 健 全 供 試 体 の レベ ル に は 達 しな い な が ら. 化 供 試 体 で は減 少 して い る が,5.09g. らつ き を発 生 させ る と考 え られ る が,定 性的 に議 論 す れ ば,. も増 加 して い る.2.55g劣. ポ ア ソ ン比 の 増加 は膨 張 量 の増 加 と関係 が あ り,5.09g劣. 体 と同程 度 の残 留 ひ ず み が 発 生 した と して も,EPSビ. 化 供 試 体 で は 載 荷 に伴 う亀裂 発 生 が著 しい た め に,ポ ア ソ. が 増加 す る こ と に よ り破 壊 軸 ひ ず み(表‑2)が. ン比 が 増加 した と考 え られ る.. の で,残 留 ひ ず み は見 掛 け上 減 少 す る と推 定 され る.そ し. 化 供 試 体 に お い て は,健 全 供 試 ーズ. 減少す る. て,ビ ー ズ量 が さ らに多 くな る と,モ ル タル に か か る応 力 5.3載 荷 に 伴 う弾性 ひ ずみ と残 留 ひず み の挙 動 一軸 圧 縮 試 験 に お け る繰 り返 し載 荷 に よ り求 め た 弾 性. が増 加 し,供 試 体 内 部 に発 生す る亀 裂 量 が急 激 に増 加 す る. ひ ず み お よび 残 留 ひ ず み 一 軸 ひず み 関係 を 図‑11に. と推 定 され る.. 示す.. ― 925―. と考 え られ,5.09g劣. 化供 試 体 の残 留 ひず み は 大 き くな る.

(8) 図 一9力 学 定数‑縦 ひず み 関係 (割裂 引 張試 験 ・繰 り返 し載 荷). 図‑8力 学 定 数‑縦 ひず み 関係 (割裂 引 張試 験 ・単調 載 荷) 割裂 引張 にお いて,ビ ーズ混 入の有無 に よる弾性ひずみ の違 いは認 め られ ない.残 留ひずみにおいては,ひ ずみ が. 際 の材 料 内部 の応 力 分 布 や 亀裂 挙 動 が 把 握 で き な い の で,. 非 常に小 さいので安定 した計測結果 を得 られ なかったが, 5.09g劣 化供試 体の残 留ひず みが若干大 きい傾 向が認 め ら. 加 に よ る膨 張 方 向 を考 慮 す る と,パ ラ メ ー タ が増 加 し,力. れ る.. に膨 張 ひ ず み と関係 して い る と仮 定 し,次 節 で 述 べ る損 傷. 圧縮 と引張 を比べ る と,圧 縮の残留ひずみは大 きく,全. 不 明 な とこ ろが 多 い.ま た,力 学 モ デ ル の 段 階 で,亀 裂 増. 学 特 性 の判 断 が 難 しくな るの で,こ こで は亀 裂 挙 動 が 単 純 パ ラ メー タ を用 い て 劣 化 指 標 の検 討 を行 うこ と とす る.. ひずみ に占める割合 が大 きいのに対 して,引 張の残留ひず みの大き さお よび全ひずみ に占める割合 は極 めて小 さい. また,残 留横ひずみ(図‑11,12(d))が. 破壊近傍で大. 5.4損. 傷 パ ラ メー タの 変 化. 単 調 載 荷 の一 軸圧 縮 試 験 結 果 よ り求 めた 損 傷 パ ラ メ ー. きな変化 を示す.こ れ は,供 試体内部の亀裂 が荷重 方向 と. タ を表‑4に,割. 垂 直に体積 を増加 させ るためである と考 え られ,こ の こと. す.損 傷 変 数 の 増 加 は,図‑6,8(c)の. は,破壊 の監視 において荷 重 と垂直方 向の変位 を計測す る. と対 応 してお り,膨 張 ひ ず み の増 加 は 図‑6,8(d)の. ことの有効 性を示唆 している と考 え られ る.. ア ソン比 の増加 と対応 して い る.よ っ て,表‑4,5の 損傷 パ ラ メー タ はそ れ ぞ れ 図‑6,8の 挙 動 を数 値 化 した もの. 以上 よ り,材料内部の亀裂 と体積膨張挙動 は密接 に関係 している と推察 され るが,そ の因果関係は複雑であ り,実. ― 926―. 裂 引 張 試験 よ り求 め た も の を表‑5に. と考 え る こ とが で き る.. 示. 弾 性係数 の減 少 ポ.

(9) 図‑10ポ. ア ソ ン 比‑縦. 表‑4,5のE0は,表‑2,3の. ひ ず み 関係 弾 性係 数 よ り若 干 大 き く,. は小 さい が,こ れ は,損 傷 パ ラ メー タ のE0とv0を 初 期 の値 と した た め で あ る 。EPSビ. 載 v0荷. ー ズ の増 加 に伴 うE0. とv0の 傾 向 は表‑2,3と 同様 で あ る. 一軸 圧縮 に つ い て ,ndは ビー ズ が増 加 す るに従 い減 少 す る傾 向 に あ り,載 荷 に 伴 う弾 性係数 の減 少 は穏 や か に な っ て い る.一 方,nvは. 図‑11弾. 増加 して お り;ビ ー ズ増 加 に よ り膨 張. ひず み の発 生 量 が大 き い.. 6.ま. 性 お よび残 留 ひず み‑軸 ひず み 関係 (一軸圧 縮 試 験 ・繰 り返 し載 荷). とめ. 直径0.22cmのEPSビ. ー ズ を モル タル に混 ぜ て,劣 化 供. 試 体 を作 製 した.ビ ー ズ混 入量 は,2.55g/lと5.09g/lの2 パ ター ン で あ る.そ れ ら劣 化 供 試 体 と ビー ズ未 混 入の健 全. と もに. 供 試 体 につ い て,単 調 載 荷 と繰 り返 し載 荷 の一 軸 圧縮 試 験. 増 加 して い る の で,空 隙 が増 加 す る と引 張 に お い て は 弾 性. お よび 割 裂 引 張 試 験 を行 っ た.試 験 結 果 よ り力 学 定 数 と損. 係 数 の低 下お よび 体 積 膨 張 が著 し くな る.. 傷 パ ラ メー タ を求 め,繰 り返 し載 荷 にお い て は弾 性ひ ず み. 割 裂 引 張 に お い て,ビ ー ズ増 加 に よ りndとnvは. 損 傷 パ ラ メー タ よ り圧 縮 と引張 を比 較 す る と,引 張 で は ビー ズ量 が増 加 す る と,弾 性 係数 の減 少 と体 積膨 張 が急 激. と残 留 ひ ず み を求 めた.そ の結 果,以 下 の知 見 が得 られ た. 1)一. 軸 圧 縮 試験 結 果 よ り,ビ ー ズ 混 入 に よ り強 度 は 確 実. に増 加 す る突 然 な破 壊 に な りや すい.ま た,ビ ー ズ量 増 加. に減 少 す るが,ビ ー ズ 混 入量2.55g/lの モ ル タル供 試. に伴 う膨 張 ひ ず み の増 加 が 圧 縮 と引 張 で 共 通 して お り,空. 体 の 弾 性係 数 とポ ア ソン 比 の 挙 動 は 健 全 供 試 体 と似. 隙 量 増 加 に よ る劣 化 指 標 にnvを. た 傾 向 が あ る.し か し,ビ ー ズ混 入量5.09g/lで. 用 い る こ とが 有 効 で あ る. と考 え られ る.. 弱 な 材料 とな る.. ― 927―. は脆.

(10) 表‑4損. 傷 パ ラ メー タ (一軸 圧 縮 試 験). 表‑5損. 傷 パ ラ メー タ(割 裂 引張 試 験). 支 部, pp.1‑24, 2003. 2) 吉 本 彰: コ ンク リー トの変 形 と破 壊, 学 献 社pp.23‑47, 1990. 3) 山本 清 仁 ・小 林 晃 ・藤居 宏 一: 凍 結 融 解 に よ る岩 石 の 力 学 定 数 の 変 化, 土 木 学 会 論 文集, III‑53,pp.35‑44, 2000. 4) 地 盤 工 学 会: 北 海道 古 平町 国 道229号. 岩 盤 崩落 調 査 委. 員 会 報 告 書, 地 盤 工 学 会, 1997. 5) 土 木 研 究所: 建 設 工 事 にお け る他 産 業 リサ イ クル 材 料 利 用 技 術 マ ニ ュア ル, 大成 出版 社, 2006. 6) 松 尾 栄 治, 玉 滝 浩 司, 保 井 渉: 発 砲 ス チ ロー ル 廃 材 を 細 骨 材 代 替 と した 超 軽 量 モ ル タル の材 料 分 離 性状 お よ び強 度 特 性,土 木 学 会 論 文集E, Vol.63, N0.3, pp.368‑378, 2007 7) 山本 清 仁, 小 林. 図‑12弾. 晃, 青 山 成 康: EPSビ. に よ るモ ル タル のAE挙. 性 お よび残 留 ひず み‑縦 ひ ず み 関係 (割裂 引 張試 験 ・繰 り返 し載 荷). ー ズ混 入 劣 化. 動, 材 料, Vol.57, No.10, 2008.. (印刷 中) 8) 中原 一 郎: 応 用 弾 性学, 実 教 出 版, pp.60, 1977.. り返 し載荷 の試験結果 よ り,圧縮 の残留ひずみ は大. 9) Yamamoto, K., Kobayashi,A. and Aoyama, S.: Change in. き く,全 ひずみに 占め る割 合が大きいのに対 して,引. damage parametrs of rocksdue todegradation, Proc. Of the. 張 の残 留 ひずみ の大 きさお よび全ひず み に占め る割. temational workshop on prediction and simulation methods in. 2)繰. 合 は極 めて小 さい. 3)荷 重 方向 と垂直 な変位挙動 が破壊時 に顕著 となる.こ. geomechanics,Athens,pp.49‑52, 2003. in 10) J.Lemaitre: A courseon damage mechanics,Springer, pp.11‑ 14, 1996.. の ことは,そ の観測 の有効 性を示唆 して いる. 4)損 傷パ ラメー タよ り,割裂引張においては ビーズ量が 増加す ると,突 然な破壊 にな りや すい.ま た,空 隙量 増加 に よる劣 化指標 に膨 張ひず みの発生度 合い を示. 11)Myrakami, S. and Kamiya, K.: Constitive and Damage EvolutionEquations of Elastic‑Brittle MaterialsBased on eversible Thermodynamics,Int.J.Mech.Sci.Vol.39(No. Irr 4),pp.473‑486,1997.. すnvを 用い ることが有効 である と考 え られ る.. 12)山 本 清 仁, 小 林. 晃, 青 山 威康: 異 物 混 入 劣 化 の 影 響. 参考文献. に よ るモ ル タル の 力 学 特性 の 変化, 第6回. 1) 土木 学会 関西 支部: コンク リー ト構 造の設計 ・施 工 ・. 学 シ ン ポ ジ ウム, pp.65‑72, 2005.. 維持 管理 の基 本 (施工 ・維持管理編),. 土木学会関西. ― 928―. (2008年4月14日. 環 境 地盤 工 受 付).

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参照

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