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図-1 重力式土留め模型(長方形)

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Academic year: 2022

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(1)第 40 回土木学会関東支部技術研究発表会. 第Ⅲ部門. 土留めに用いる方格木枠工の安定性解析 東京都市大学 ○学生会員 清 佑気 正会員 片田 敏行 学生会員 宮崎 哲生 1.はじめに 日本は京都議定書で定められた温室効果ガス削減量の約 70%を森 林による炭素吸収量によって達成しようとしている.そのため森林 管理が 重大な課題となっており,同時に木材利用の拡大も課題と なっている.そこで木材利用の一つとして,土留めの材料に,石や 木材等の自然材料を用いた方格木枠工法の利用が考えられる.方格 木枠工法を図-1 に示す.自然材料を使用する利点として,現代の工 法で使用される人工材料に比べ,生産・加工に消費するエネルギー. 図-1 重力式土留め模型(長方形). が小さいこと,運搬のコストが低いこと.木材は軽量の割に強度で, 景観になじみやすい等が挙げられる. しかし,材料に自然材料を用いた方格木枠工法の安定性は,十分 に明らかにされていないのが現状である.そこで本研究では,この 方格木枠工法の安定性を把握することを目的とする.本報告では, 傾斜装置を用いて方格木枠工と構造の異なる 2 種類のケーソンの傾 斜実験を行い,安定計算を行った結果について報告する. 2.各土留め模型の安定計算と実験概要. 図-2 重力式土留め模型(段型). 今回安定計算と傾斜実験に用いた 3 種類の模型を図-1(ケース 1), 図-2(ケース 2),図-3(ケース 3)に示し.この 3 つの土留め模型に関 して,安定計算を行うとともに,模型傾斜実験を行う. (1)安定計算 方格木枠工,重力式土留め模型(段型)ともに同体積かつ同重量の ため,同一の解析モデルを用いた.図-4 に解析に用いたモデルⅠを 示す.重力式土留め模型(段型)についても図-5 示した解析モデルⅡ. 図-3 方格木枠工模型. を用いた. 滑動に関する安定性 𝐹𝑇 =. 𝜇𝑊𝑚 𝑃𝐻. 転倒に関する安定性 𝐹𝑆 = (𝑌×𝐾. ・・・(1) 𝑊𝑚×𝑋. 𝐻 𝑊𝑚 )+𝑊𝑠×. 𝐻⁄ 3. ・・・(2). ここで μ:摩擦係数,KH:水平震度,WS:砂の重量,H:枠工の高さ,X: 重心までの距離,Y:重心までの距離,Wm:枠工の重量,PH:土圧(水 平成分)とする. (2)実験概要. 図 7 解析モデル. 図-4 解析モデルⅠ (方格木枠工). 実験に使用した装置を図-6 に示す.1 秒間に 0.06°傾くことが キーワード 連絡先. 方格木枠工,土留め,安定解析. 〒158-8557 東京都世田谷区玉堤 1-28-1 東京都市大学(世田谷キャンパス). TEL03-5707-0104.

(2) 第 40 回土木学会関東支部技術研究発表会. 第Ⅲ部門. できる装置を用いて水平震度を模擬し、方格木枠工模型と,構造 の異なる 2 種類の重力式土留め模型の計 3 ケースの傾斜実験を行 った.今回枠工底面には,摩擦係数 0.6 に設定した紙やすりを敷い た.斜面側の地盤に 247g の重りをのせ,装置の性能限界である 30°まで傾斜させ,構造物が滑動および転倒するまで行った. 3.安定解析結果と傾斜実験結果及び考察 (1)安定解析結果. 図-5 解析モデルⅡ. 式(1),式(2)より,設計震度 KH=0.0~0.6 における転倒・滑動. (重力式土留め). の安全率を算出した.図-7 に解析結果を示す. 重力式土留め模型(長方形)では,滑動に関して,水平震度 KH=0.3 付近で安全率 1 を下回り.転倒に関しては,水平震度 KH=0.43 付近 で安全率 1 を下回る. 重力式土留め模型(段型),方格木枠工模型では,滑動に関して,水 平震度 KH=0.45 付近で安全率 1 を下回り.転倒に関しては,水平震 度 KH=0.5 付近で安全率 1 を下回る. (2)実験結果. 図-6 傾斜装置. 4. 枠工(滑動). 重力式土留め模型(長方形)では, 水平震度 KH=0.23(傾き 16°)で 23°)で滑動した.方格木枠工模型では,水平震度 KH=0.33(傾き 26°) で急激に滑動した.. 枠工(転倒). 3 安全率. 滑動した.重力式土留め模型(段型)では,水平震度 KH=0.3(傾き. 重力式(長方形)滑動 2. 重力式(長方形)転倒. 1. (3)実験結果の考察. 0. 3 ケースの解析値・実験値のグラフを図-8,9 に示す.滑動に関し. 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4 0.45 0.5 0.55 0.6 水平震度KH. て,実験値・解析値を比較すると,似た傾向を示した. ケース 1 とケース 2 を比較すると,同一体積・重量であるが,構 より安全側に傾いたと考えられる.斜面崩壊対策としては,長方形 より段型の構造の方が効果的であると考えられる.. 0.5 水平震度(KH). 造上の違いから,解析値,実験値ともにケース 2 の方が大きくなり,. 図-7 解析結果. 0.6. 0.4 0.3 解析値 0.2. ケース 2 とケース 3 を比較すると,解析には同一のモデルを使用. 0.1. し,実験値では,ケース 2,ケース 3 と同程度の値となった.この. 0 1. 2 ケース. ことより,滑動に関して,方格木枠工について,今回使用したモデ. 図-8 解析値. ルⅠで解析を行うことが可能だと考えられる.. 0.4. 4.まとめ. 0.35. 型)では,構造上,重力式土留め模型(段型)の方が,より安定性の 高い構造物である.. 0.3 水平震度(KH). 構造の異なる重力式土留め模型(長方形)と重力式土留め模型(段. 0.25 実験値 0.2. 0.15. また,重力式土留め模型(段型)と同一体積・重量である方格木枠 工模型は,今回使用したモデルで解析を行うことができると考えら. 0.1 1. 2. ケース. 図-9 実験値. れる. 参考文献 1)国土交通省: http://www.mlit.go.jp. 3. /2)建築基礎構造設計指針第二版,日本建築学会,2002. 3)林野庁,森林土木木造構造物暫定設計指針,2000. 4)北海道水産林務部,土木用木材・木製品設計マニュアル,2002. 3.

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