博士課程用(甲)
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清水 英雄氏から学位申請のため提出された論文の審査要旨
題 目 Allopregnanolone increases mature excitatory synapse along dendrite via protein kinase A signaling
(アロプレグナノロンによるProtein Kinase Aを介した興奮性シナプス増加効果)
学位論文(Thesis)
発表予定論文
Allopregnanolone increases mature excitatory synapse along dendrite via protein kinase A signaling
Neuroscience(投稿中)
著者名
Hideo Shimizu, Yuta Ishizuka, Hiroyuki Yamazaki, Tomoaki Shirao 論文の要旨及び判定理由
アロプレグナノロンはプロゲステロンの代謝に伴って産生されるステロイドホルモンであり、
従来、GABAA受容体のアゴニストとして作用すると考えられていた。一方、うつ病やアルツハイ マー病といった興奮性シナプス異常を伴うと考えられる疾患の症状を改善する効果を持つことも 提唱されているが、その分子メカニズムは明らかとなっていない。本研究では、アロプレグナノ ロンには興奮性シナプスの増強作用があるのではないかと考え、興奮性シナプスの指標の一つと してシナプス機能と関連性の強いタンパク質であるドレブリンに注目して、初代培養海馬神経細 胞に対するアロプレグナノロンの効果を検討した。培養神経細胞を用いた実験の結果、アロプレ グナノロンによって樹状突起スパイン密度とドレブリン集積クラスターの増加が観察された。樹 状突起スパインの形態に関しては異常が見られなかった。これらの結果は、アロプレグナノロン によって正常な興奮性シナプスが増加したことを示唆するものである。興味深いことに、アロプ レグナノロンによるドレブリン集積クラスターの増加はProtein Kinase A阻害剤の前処理により 抑えられた。以上の結果を総合すると、アロプレグナノロンはProtein Kinase Aを介して興奮性 シナプスを増加させていることが示唆された。GABAA受容体活性の増加はドレブリン集積クラス ター数を減少させることが知られていることから、本研究で示されたアロプレグナノロンの効果 はGABAA受容体を介したものとは異なると考えられる。
以上のことから、本研究はアロプレグナノロンのProtein Kinase Aを介した興奮性シナプス増 強効果を明らかとしたものであり、シナプス異常を伴う神経精神疾患に対するアロプレグナノロ ンの治療的効果のメカニズムの解明に寄与するものと認められ、博士(医学)の学位に値するも のと判定した。
平成27年2月10日
審査委員
主査 群馬大学教授(医学系研究科)
遺伝発達行動学分野担任 柳川 右千夫 印
博士課程用(甲)
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副査 群馬大学教授(医学系研究科)
応用生理学分野担任 鯉淵 典之 印
副査 群馬大学教授(医学系研究科)
神経精神医学分野担任 福田 正人 印
参考論文 1.
Histone deacetylase mediates the decrease in drebrin cluster density induced by amyloid beta oligomers.
Neurochemistry International, 76, 114-121, 2014
Ishizuka Y, Shimizu H, Takagi E, Kato M, Yamagata H, Mikuni M, Shirao T
最終試験の結果の要旨
アロプレグナノロンを合成するニューロンをどのように同定するかについておよびGABAA受容体 に関してアロプレグナノロンがどのような作用を有しているかについて
試問し満足すべき解答を得た。
平成27年2月10日
試験委員
群馬大学教授(医学系研究科)
神経薬理学分野担任 白尾 智明 印
群馬大学教授(医学系研究科)
遺伝発達行動学分野担任 柳川 右千夫 印
試験科目
主専攻分野 神経薬理学 A 副専攻分野 遺伝発達行動学 A