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北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 平成 13 年 2 月 16 日

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Academic year: 2021

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title マルチプロトコルラベルスイッチングを用いたマルチ

キャストに関する研究

Author(s) 小柏, 伸夫

Citation

Issue Date 2001‑03

Type Thesis or Dissertation Text version author

URL http://hdl.handle.net/10119/1451 Rights

Description Supervisor:篠田 陽一, 情報科学研究科, 修士

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マルチプロトコルラベルスイッチングを用いた マルチキャストに関する研究

小柏 伸夫

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 平成 13 年 2 月 16 日

キーワード: インターネット,マルチキャスト,経路制御,MPLS.

インターネットの爆発的な普及とインターネット上における情報流通形態の多様化に伴 い、一対多、多対多の通信形態である「マルチキャスト型通信」への関心が高まりつつあ る。これまでにもマルチキャスト型通信に関する様々な研究や開発が行われてきた。現在 では、ネットワーク資源を効率的に利用できるマルチキャスト型通信技術として、IP層 においてマルチキャスト型通信を実現するIPマルチキャストが広く知られている。IPマ ルチキャストは、ネットワーク資源を効率的に利用できるマルチキャスト型配送を実現す るためのフレームワークを提供している。

マルチキャストアプ リケーションの要求事項は通信時の種々の信頼性、受信者群におけ る通信の公平性、通信品質など多岐にわたるものであり、これまでIPマルチキャストの フレームワークに沿ったかたちで様々なマルチキャスト技術が提案されてきた。これらの マルチキャストアプリケーション要求の中には、経路制御手法の変更によって充足できる ものも存在する。ところが、IPマルチキャストが提供しているフレームワークは単一の 構造の経路制御機構を前提としているため、多様化するマルチキャストアプ リケーション の要求を統括的かつ十分に充足することは極めて困難であった。

本研究では、マルチキャスト型通信における種々の要求を統括的に吸収できるマルチ キャスト配送機構の実現を目指す。本論文では、マルチキャスト型通信に関して現在指摘 されている問題やマルチキャストアプ リケーションの多様な要求への対応には、マルチ キャスト経路自体の制御によって解決できるケースがあることに着目し、これを解決し得 るマルチキャスト配送モデルの提案し、そのモデルの実現方法について論じた。

本論文では、種々のマルチキャストアプリケーション要求を統括的に吸収できるマルチ キャスト配送機構のモデルとして、多経路制御面型マルチキャスト(MRP-MC: Multi Routing Plane Multicast)モデルを提案した。既存のマルチキャスト配送は、何らか

Copyright c2001 by Nobuo Ogashiwa

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のアルゴリズムに基づくマルチキャスト経路制御機構の動作の結果、マルチキャスト配送 木が確立され、その配送木に沿ってデータが配送されるというモデルであった。これに対 し、本論文で提案したMRP-MCは、ある経路制御機構とそれによって確立されるマルチ キャスト配送木を仮想的に単一の面と見なし、複数の面を統括的に扱うことで種々のマル チキャストアプ リケーション要求の柔軟な吸収を目指したモデルである。

MRP-MCモデルを実現するためには、経路制御機構とパケット配送機構の分離、およ び複数の経路制御機構の存在を許容できるパケット配送機構が必要不可欠である。本研究 ではそのような特性を持つ基礎技術としてマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS:

Multiprotocol Label Switching) 技術に着目した。MPLS技術は、インターネットの基本 構成要素であるルータにおけるパケット転送処理の負荷を軽減できる技術として注目され ているが、もう一つの大きな特徴として、経路制御部とパケット転送部を明確に分離した 点が挙げられる。本論文では、後者の特徴に着目し、この特徴を利用したMRP-MCの実 現方法について論じた。

また本論文では、MPLS実験環境実装としてAYAMEを用いたMRP-MCの実装方法に ついても論じた。AYAMEは、MPLSの機構自体に関する研究だけでなく、MPLSを利用 した応用研究にも利用できるMPLS実験環境実装である。本論文では、AYAMEを用い たMRP-MCの実現に関して、AYAMEのパケット転送機構であるLSE(Label Switching Engine)のMRP-MC対応化、AYAMEの経路制御部とパケット配送部のインターフェー スであるラベルマッピング配布プロトコルのMRP-MC対応化の二点について論じた。

本論文では、主に定常状態にある静的なMRP-MCモデルについて論じている。これは、

多経路制御面の理論および技術の確立において、その実現が可能であるということを実 証し、基本的な実装を実現することを意図したからである。今後、MRP-MCモデルの静 的な側面だけでなく定常状態に至るまでの過程に関する議論や、日常的な管理や運用の 支持といった応用的な側面も含めた議論を行っていく必要がある。またAYAMEを用い たMRP-MC実装を実現し、実証実験や動作検証を通して、MRP-MCの応用や問題点に ついても議論していく必要がある。

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