平 成 2 9 年 度
浦 安 市 予 算 編 成 方 針
平 成 2 8 年 1 0 月 4 日
市 長 決 定
○ 平 成 2 9 年 度 当 初 予 算 を 編 成 し て い く に あ た り 、以 下 の と お り 基 本 的 な 考 え 方 を 示 す 。
第 1 経 営 環 境
1 内 閣 府 が 9 月 に 発 表 し た 月 例 経 済 報 告 に よ れ ば 、 我 が 国 の 景 気 は 、 弱 さ
も み ら れ る が 、 緩 や か な 回 復 基 調 が 続 い て い る 。 た だ し 、 中 国 を 始 め と す
る ア ジ ア 新 興 国 等 の 景 気 が 下 振 れ し 、 我 が 国 の 景 気 が 下 押 し さ れ る リ ス ク
が あ り 、 英 国 の 欧 州 連 合 離 脱 問 題 な ど 海 外 の 政 治 的 、 経 済 的 不 安 定 要 因 の
影 響 に 留 意 す る 必 要 が あ る と し て い る 。
加 え て 、国 で は 引 き 続 き「 経 済 再 生 な く し て 財 政 健 全 化 な し 」を 基 本 に 、
双 方 を 一 体 と し て 実 現 す る と し 、 本 格 的 な 歳 出 改 革 と 安 定 し た 恒 久 財 源 を
確 保 し つ つ 取 り 組 む た め 、 国 庫 支 出 金 の 抜 本 的 見 直 し を は じ め 個 人 所 得 課
税 や 資 産 課 税 な ど 税 制 の 構 造 的 な 見 直 し に 着 手 し は じ め た 。
本 市 の 財 政 に 影 響 を 与 え る 要 因 も あ る こ と か ら 、 引 き 続 き 、 国 の 地 方 財
政 改 革 の 取 り 組 み に 注 視 し て い く 必 要 が あ る 。
2 東 日 本 大 震 災 か ら 5 年 半 が 経 過 し 、 本 市 で は 、 復 旧 、 復 興 が 着 実 に 進 み
そ の 集 大 成 と な る 市 街 地 液 状 化 対 策 事 業 が 進 め ら れ て い る 。
震 災 で 懸 念 さ れ て い た 基 準 地 価 は 、 平 成 2 7 年 に 引 き 続 き 平 成 2 8 年 も 全
地 点 の 変 動 率 平 均 で 対 前 年 度 1 . 0 ポ イ ン ト 上 昇 し 、ま た 、人 口 に つ い て も 、
平 成 2 8 年 8 月 末 で 1 6 万 6 , 0 5 2 人 と な り 、 震 災 前 の 水 準 を 超 え た 。
震 災 か ら の 復 旧 が 着 実 に 進 展 し て い る こ と や 、 都 心 へ の 利 便 性 の 高 さ 、
多 様 な 都 市 機 能 が 集 積 す る コ ン パ ク ト シ テ ィ と し て 本 市 の 有 す る 高 い ポ テ
ン シ ャ ル が 改 め て 評 価 さ れ た も の と 考 え る 。
こ の よ う な 状 況 の も と 、 平 成 29 年 度 は 、 新 庁 舎 を 核 と し た シ ビ ッ ク セ ン タ ー コ ア ゾ ー ン の 整 備 や 東 野 地 区 に お け る 複 合 福 祉 施 設 整 備 さ ら に は 東
西 線 浦 安 駅 周 辺 の 再 整 備 な ど に 加 え 、 様 々 な 本 市 の 取 り 組 み を 市 内 外 に 発
信 す る シ テ ィ プ ロ モ ー シ ョ ン を さ ら に 展 開 し 、 こ れ ま で の 懸 案 ・ 課 題 へ の
第 2 財 政 状 況
1 平 成 2 7 年 度 決 算 の 本 市 財 政 状 況 は 、 財 政 力 指 数 は 1 . 4 9 8 と 全 国 市 の な か
で は 依 然 と し て ト ッ プ ク ラ ス に 位 置 し て お り 、 経 常 収 支 比 率 は 8 1 . 4 % 、 実
質 公 債 費 比 率 は 5 . 0 % と 低 く 抑 え ら れ て お り 、 加 え て 財 政 調 整 基 金 残 高 は 約
1 2 0 億 円 を 確 保 し て お り 、 引 き 続 き 健 全 財 政 を 堅 持 し て い る 。
2 平 成 2 9 年 度 に お い て は 、 歳 入 面 で は 、 市 税 収 入 が 、 我 が 国 の 景 気 が 下 押
し さ れ る リ ス ク が 懸 念 さ れ る な か 不 透 明 要 因 も あ る こ と か ら 市 税 な ど の
徴 収 対 策 に 加 え 、 国 ・ 県 支 出 金 の ほ か 多 様 な 財 源 確 保 が 求 め ら れ る 。
3 歳 出 面 で は 、 こ ど も ・ 子 育 て ( ネ ウ ボ ラ ) 関 連 分 野 に お け る 事 業 や 高 齢
者 福 祉 事 業 、 各 公 共 施 設 の 長 寿 命 化 に 向 け た 改 修 事 業 、 浦 安 公 園 な ど 庁 舎
周 辺 整 備 事 業 の 推 進 な ど 財 政 需 要 の 増 加 が 見 込 ま れ る 。 ま た 、 少 子 高 齢 化
を 背 景 と し 、 社 会 保 障 な ど の 義 務 的 経 費 の 増 加 と と も に 市 民 サ ー ビ ス の 多
様 化 ・ 高 度 化 に 伴 い 、 経 常 的 経 費 も 増 大 し て い く も の と 考 え ら れ る 。
4 現 時 点 の 財 政 収 支 見 通 し で は 、 さ ま ざ ま な 施 設 整 備 や 改 修 事 業 に 伴 い 、
地 方 債 残 高 が 増 加 す る 傾 向 に あ り 、そ の 償 還 に 留 意 し て い く 必 要 が あ る 。加
え て 、今 後 、4 年 間 で 財 政 調 整 基 金 の 積 極 的 な 活 用( 約 7 5 億 円 )を 見 込 ん で
い る が 、全 庁 的 に 歳 入 の 確 保 と 歳 出 の 抑 制 を 図 り な が ら 、繰 入 金 の 圧 縮 に 努
め て い く 必 要 が あ る 。
第 3 平 成 2 9 年 度 予 算 編 成 の 基 本 方 針
(1 ) 基 本 方 針
① 市 民 ニ ー ズ ・ 行 政 課 題 へ の 対 応
本 市 の 抱 え る 各 種 の 市 民 ニ ー ズ や 行 政 課 題 へ 積 極 ・ 果 敢 に 対 応 し て
い く 。 ま た 、 大 詰 め を 迎 え た 東 日 本 大 震 災 か ら の 復 旧 ・ 復 興 関 連 事 業
に つ い て は 、 そ の 完 了 に 向 け て 全 力 を 傾 注 し て い く 。
② 行 財 政 改 革 の 推 進 と 健 全 財 政 の 堅 持
限 ら れ た 経 営 資 源 で 最 大 限 の 行 政 効 果 を 目 指 す と と も に 、 市 民 サ ー
ビ ス へ の 影 響 に 十 分 配 慮 し な が ら も 、 こ れ ま で 以 上 に コ ス ト 意 識 を 持
っ て 、 施 策 や 事 業 の 選 択 と 集 中 に 取 り 組 む 。
( 2 ) 重 点 施 策
グ プ ラ ン を 踏 ま え 、 予 算 編 成 を 行 う 。
1 ) 次 代 を 担 う 浦 安 子 ど も 未 来 プ ラ ン ( こ ど も ・ 子 育 て ・ 教 育 )
① 「 出 会 い 、 結 婚 、 妊 娠 、 出 産 か ら 学 童 ・ 思 春 期 ま で の 切 れ 目 の な い
支 援 」、「 子 ど も の 健 全 な 成 長 と 親 育 ち の 支 援 」、「 地 域・事 業 者・市 ・
関 係 機 関 な ど と の 協 働 に よ る 支 援 」に よ り 、子 ど も ・ 子 育 て 支 援 の
取 り 組 み を 推 進 す る 。
② 幼 保 小 中 連 携・一 貫 教 育 を 推 進 す る 中 で 、子 ど も た ち の 学 力 の 充 実 、
豊 か な 心 の 育 成 、 体 力 の 向 上 を 図 る と と も に 、 郷 土 愛 を は ぐ く み 、
社 会 を 生 き 抜 く 力 を 育 成 す る 。
2 ) 交 流 と や す ら ぎ に あ ふ れ る 地 域 づ く り プ ラ ン
( 健 康 、 医 療 、 福 祉 、 コ ミ ュ ニ テ ィ )
① 健 康 ・ 医 療 ・ 福 祉 施 策 と ま ち づ く り 施 策 と を 連 携 し 、 歩 く こ と を 基
本 と し た 健 康 づ く り を 推 進 、 先 進 予 防 型 社 会 の モ デ ル で あ る 「 ス マ
ー ト ・ ウ エ ル ネ ス ・ シ テ ィ 」 の 実 現 に 向 け た 取 り 組 み を 推 進 す る 。
② 市 民 の 主 体 的 な コ ミ ュ ニ テ ィ づ く り を 支 援 す る と と も に 、地 域 活 動
や 市 民 活 動 、 ス ポ ー ツ や 生 涯 学 習 活 動 な ど 、 様 々 な 場 面 を 通 じ て
市 民 相 互 の 交 流 の 促 進 や 協 働 の 環 境 づ く り を 推 進 す る 。
➂ 「 地 域 包 括 ケ ア シ ス テ ム 」 の 構 築 に 向 け て 、 高 齢 者 の ニ ー ズ に 対 応
で き る 社 会 づ く り と 、 高 齢 者 や 障 が い 者 の 地 域 で の 活 躍 や 生 き が い
づ く り を 推 進 す る 。
3 ) 安 心 ・ 安 全 と 快 適 を 実 感 で き る 浦 安
( 復 旧 ・ 復 興 、 防 災 、 環 境 、 元 町 、 市 民 利 便 )
① 災 害 の 被 害 を 最 小 限 に 抑 え 、早 期 の 復 旧 を 図 る「 減 災 」の 視 点 か ら 、
都 市 基 盤 施 設 の 強 化 ・ 充 実 を 図 り つ つ 、 ハ ー ド 、 ソ フ ト 両 面 か ら の
備 え を 強 化 す る 。
② 市 民 や 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ 、事 業 者 、行 政 な ど の 各 主 体 の 自 助・共 助 ・
公 助 の 体 制 確 立 と 連 携 強 化 を 図 り 、「 災 害 時 に も 支 え あ え る 体 制 の
➂ 水 辺 空 間 の 創 出 に 取 り 組 む と と も に 、「 み ど り の ネ ッ ト ワ ー ク 」 を
形 成 し 、水 や 緑 と ふ れ あ え 、潤 い と 安 ら ぎ の あ る ふ る さ と を つ く る 。
④ 都 市 に お け る 温 室 効 果 ガ ス の 排 出 抑 制 の 取 り 組 み を 進 め る た め 、都
市 計 画 や 環 境 に か か わ る 各 種 制 度 の 活 用 を 図 る と と も に 、 様 々 な
ま ち づ く り 事 業 と 連 動 し た 取 り 組 み を 進 め る 。
4 ) 未 来 に つ な が る 自 治 体 経 営 プ ラ ン ( 行 財 政 運 営 )
① 市 民 の 持 つ 英 知 や 豊 か な 社 会 経 験 を 行 政 へ の 取 り 組 み や ま ち づ く り
活 動 へ の 参 加 を 通 じ て 活 用 す る 。
② 公 共 施 設 や 住 宅 な ど 社 会 的 ス ト ッ ク を 、 長 期 的 観 点 で の 管 理 や 活 用
を 通 じ て 、 持 続 可 能 な 都 市 づ く り を 進 め る 。
③ シ テ ィ プ ロ モ ー シ ョ ン を 通 じ て 、 新 た な 都 市 ・ 地 域 の 魅 力 や 価 値 を
創 造 す る と と も に 、 市 内 外 へ の 発 信 に 取 り 組 む 。
④ 持 続 可 能 な 都 市 を 目 指 し 、 次 期 総 合 計 画 の 策 定 を 通 じ て 、 顕 在 化 す
る 都 市 課 題 の 解 決 に 向 け て 取 り 組 む 。
以 上 の 基 本 的 方 針 に 基 づ き 、 全 職 員 の 総 力 を 結 集 し 施 策 を 推 進 す る
と と も に 、 各 施 策 ご と の 優 先 度 ・ 重 要 度 を 十 分 に 吟 味 し て 予 算 編 成 を
行 う こ と と す る 。
( 3 ) 留 意 事 項
① 全 庁 的 に 行 政 改 革 を 推 進 し て い く 観 点 か ら 、 改 め て 事 業 の 見 直 し 、
経 常 的 経 費 の 圧 縮 、 歳 入 の 確 保 、 あ る い は 民 間 活 力 の 活 用 と い っ た 視
点 に 立 っ て 、 前 例 に と ら わ れ る こ と な く 、 事 業 の 必 要 性 か ら 実 施 方 法
に わ た っ て 見 直 し を 行 い 、 最 少 の 経 費 を も っ て 最 大 の 行 政 効 果 を 目 指
し 適 切 に 見 積 も る こ と 。
② 第 3 次 実 施 計 画 の 着 実 な 推 進 を 図 れ る よ う 、 各 年 度 の 事 業 量 や 積 算
根 拠 を 十 分 精 査 し た う え で 、 所 要 額 を 計 上 す る こ と 。
額 を 要 求 す る こ と 。
④ 政 策 的 経 費 は 、 事 業 の 必 要 性 な ど の 検 証 を あ ら ゆ る 角 度 か ら 徹 底 し
て 行 う と と も に 、 全 体 計 画 な ど 後 年 度 の 負 担 は も と よ り 、 過 去 の 決 算
等 の 分 析 ・ 検 証 を 踏 ま え て 規 模 ・ 単 価 等 積 算 根 拠 に つ い て も 十 分 精 査
し た う え で 、 必 要 な 経 費 を 適 切 に 見 積 も る こ と 。
⑤ 市 税 を は じ め と す る 未 収 債 権 は 、 個 々 の 事 情 に 配 慮 し た う え で 、 こ
れ ま で 以 上 に 適 切 な 回 収 に 努 め 、 引 き 続 き 徴 収 の 強 化 を 図 り 、 市 有 財
産 の 有 効 活 用 な ど 積 極 的 な 歳 入 確 保 に 努 め る こ と 。
⑥ す べ て の 事 業 ( 新 規 事 業 ・ 拡 充 事 業 ・ 既 存 事 業 な ど ) に つ い て 、
現 状 に と ら わ れ ず 、 活 用 可 能 な 国 ・ 県 支 出 金 の 補 助 メ ニ ュ ー 等 を 十 分
に 調 査 し 、 導 入 す る こ と に よ っ て 特 定 財 源 の 確 保 を 目 指 す こ と 。
⑦ 使 用 料・手 数 料 、無 料 サ ー ビ ス に つ い て は 、受 益 者 負 担 の 適 正 化 に 向
け て 、 他 市 や 民 間 の 類 似 サ ー ビ ス と の コ ス ト 比 較 を 行 い 、 そ の 検 証 ・
評 価 を 行 う こ と 。 ま た 、 設 定 根 拠 と な る 行 政 コ ス ト に つ い て 業 務 の 効
率 化 、合 理 化 と い っ た 面 か ら 点 検 を 行 い 、コ ス ト の 縮 減 に 努 め る こ と 。
⑧ 地 方 債 は 、 単 に 単 年 度 の 収 支 均 衡 を 図 る こ と の み を 理 由 に 依 存 す る
こ と な く 、 次 世 代 に 過 度 な 負 担 を 残 さ な い 範 囲 で 活 用 を 図 る こ と 。
⑨ 各 種 補 助 金 は 、 時 代 状 況 の 変 化 を 踏 ま え た 必 要 性 の 検 証 、 行 政 と 民
間 と の 役 割 分 担 、 費 用 対 効 果 、 補 助 率 の 適 正 化 な ど の 観 点 か ら 、 個 々
の 事 業 ご と に 必 要 性 ・ 効 率 性 等 に つ い て 十 分 に 精 査 ・ 検 証 し 、 積 極 的
に 見 直 す こ と 。
⑩ 議 会 及 び 監 査 委 員 等 の 指 摘 、 要 望 事 項 及 び 市 民 の 要 望 度 の 高 い 事 項
は 、 そ の 内 容 を 十 分 に 精 査 ・ 検 討 し 予 算 の 見 積 り に あ た る こ と 。
な お 、予 算 要 求 の 入 力 等 の 事 務 的 な 詳 細 は 、「 平 成 2 9 年 度 浦 安 市 予 算 編 成