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Auuttooeetthhnnooggrraapphhyy
濱名 潔(Kiyoshi Hamana)
認定こども園 武庫愛の園幼稚園/広島大学大学院博士課程後期
(Muko Ainosono Kindergarten / Graduate School of Hiroshima University)
A
ABBSSTTRRAACCTT
This study clarifies the changes of a novice Early Childhood Education and Care (ECEC) teacher’s consciousness of involvement with children in team teaching class from the perspective of ownership.
In previous studies, the changes of a novice ECEC teacher’s consciousness were examined only from the viewpoint of a third party. However, this study expects that discussions on the changes of a novice ECEC teacher’s consciousness will be developed by examining it from the complex perspective of ownership.
Moreover, this study focuses on the author himself through autoethnography. Autoethnography is a qualitative research methodology that aims to deepen the understanding of cultural and social contexts through exploring how, why, and what “I” felt (Imoto, 2013). By using Trajectory Equifinality Modeling (TEM ; Sato,2009) this study analyzes a diary I wrote when I was a novice teacher and a 2-year-old children’s homeroom teacher. Therefore, my consciousness of involvement with children fluctuated between “consciousness that emphasizes the child’s feelings” and “consciousness that emphasizes the intentions of the nursery teacher.” My consciousness has changed after the following five periods: (1) “Confusing period about not knowing the stage of development,” (2) “Impatient period about what I cannot do according to senior teachers’ advices,” (3) “The period during which I feel joy for the children for acting according to my instructions,” (4) “Turning point period in my value of involvement with children,” and (5) “The period when I start thinking about my involvement with children from various perspectives.”
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認定こども園 武庫愛の園幼稚園/広島大学大学院博士課程後期
(Muko Ainosono Kindergarten / Graduate School of Hiroshima University)
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This study clarifies the changes of a novice Early Childhood Education and Care (ECEC) teacher’s consciousness of involvement with children in team teaching class from the perspective of ownership.
In previous studies, the changes of a novice ECEC teacher’s consciousness were examined only from the viewpoint of a third party. However, this study expects that discussions on the changes of a novice ECEC teacher’s consciousness will be developed by examining it from the complex perspective of ownership.
Moreover, this study focuses on the author himself through autoethnography. Autoethnography is a qualitative research methodology that aims to deepen the understanding of cultural and social contexts through exploring how, why, and what “I” felt (Imoto, 2013). By using Trajectory Equifinality Modeling (TEM ; Sato,2009) this study analyzes a diary I wrote when I was a novice teacher and a 2-year-old children’s homeroom teacher. Therefore, my consciousness of involvement with children fluctuated between “consciousness that emphasizes the child’s feelings” and “consciousness that emphasizes the intentions of the nursery teacher.” My consciousness has changed after the following five periods: (1) “Confusing period about not knowing the stage of development,” (2) “Impatient period about what I cannot do according to senior teachers’ advices,” (3) “The period during which I feel joy for the children for acting according to my instructions,” (4) “Turning point period in my value of involvement with children,” and (5) “The period when I start thinking about my involvement with children from various perspectives.”
According to the results of this study, when I worried or struggled as a novice ECEC teacher, my consciousness—which was biased toward either “consciousness that emphasizes the child’s feelings” or “consciousness that emphasizes the intentions of the nursery teacher,”—was positioned in the middle. That is, my worries and struggles provided an opportunity to restore the bias of my consciousness of involvement with children. Advices from senior ECEC teachers were positioned as opportunities to cause such worries and conflicts. Heeding their advice may modify my consciousness about my involvement with children but may also cause impatience. In contrast, children’s reactions and praise from senior ECEC teachers are thought to have the effect of strengthening my consciousness of involvement with children. Moreover, it is suggested that not only successful experience but also the experience of accepting what one “cannot do” in ECEC is important in changing the consciousness of novice teachers. K
KEEYYWWOORRDDSS
novice teacher,changing consciousness,perspective of ownership, autoethnography, team teaching class
要 要旨旨 本研究は複数担任クラスにおける新任保育者の子どもとのかかわりに関する意識変容を 当事者の視点から明らかにすることを目的とする。先行研究では新任保育者の意識変容は 第三者の視点からの検討しかされてこなかったが,本研究での当事者視点から検討するこ とで,今後,新任保育者の意識変容に関する議論を複合的な視点から発展させることが期 待できる。 そこで本研究では筆者自身を対象にオートエスノグラフィーに依拠した研究を行う。オ ートエスノグラフィーとは自分の経験を振り返り,「私」がどのように,なぜ,何を感じた かということを探ることを通して,文化的・社会的文脈の理解を深めることを目指す(井 本2013)質的研究の方法論である。分析は筆者の新任保育者時代(2 歳児担任)の一年間 分の日記を対象に TEM を用いて行った。結果として,新任保育者であった“私”の意識 は「子どもの気持ちを重視する意識」と「保育者の意図を重視する意識」の間で揺れ動き ながら変容していた。それらの意識は(1)発達段階がわからず戸惑い期,(2)アドバイス 通りにできない焦り期,(3)自身のかかわりで子どもが動くことが手ごたえ期,(4)子ど もとのかかわり方に対する考えの転換期,(5)様々な視点から子どもとのかかわりを考え 始める期という5期を経て変容していた。
本研究の結果から,新任保育者である私が悩んだり,葛藤した時に「子どもの気持ちを 重視する意識」と「保育者の意図を重視する意識」の偏りが中間地点に位置づいており, 私が悩んだり,葛藤することが子どもとのかかわりに対する意識の偏りが元に戻される機 会となっていた。そして,そのような悩みや葛藤が生じる契機として先輩保育者からのア ドバイスが位置付けられていた。先輩保育者からのアドバイスとしての注意は新任保育者 の子どもとのかかわりに対する意識を修正させる反面,焦りを生じさせると考えられる。 一方で,子どもの反応や先輩保育者からの褒めは,新任保育者の子どもとのかかわりに対 する意識を強化させる働きがあると考えられる。また,新任保育者の意識変容においては 成功体験だけでなく自身が保育で「できないこと」を受け入れる経験も重要であることが 示唆された。 キ キーーワワーードド 新任保育者,意識変容,当事者視点,オートエスノグラフィー,複数担任クラス 1 1..問問題題とと目目的的 1 1))問問題題背背景景 新任保育者にとっての1 年間は保育者アイデンティティの芽生えの時期であり,新任保 育者は様々な揺らぎを経験(足立・柴崎2010)しながら,保育に関する様々な意識が変容 していく(上田2014,谷川 2013,寺見・西垣 2000)。つまり,新任保育者にとっての 1 年間は短い期間であるにも関わらず,保育者としての素地を固める重要な時期であるとい えよう。なお本研究では谷川(2013)と飯野(2008)を参考に,新任保育者を「就職に伴 い,幼稚園,保育所,認定こども園に勤務し始めた保育者」と定義する。 新任保育者の意識変容を検討した先行研究を概観すると,新任保育者の「保育できた」 観を獲得していく過程(上田2014),問題状況の捉え方や実践に取り組む姿勢の変容過程 (谷川2013),気になる子どもとのかかわりに関する意識の変容過程(寺見・西垣 2000) 等が検討されている。これらの研究は新任保育者の保育に関する意識がどのように変容す るのかを知る手がかりになるものの,次の3 つの課題も存在する。 第一に,複数担任クラスの新任保育者の意識変容について言及していない点である。保 育現場では,新任保育者は経験の少なさから日常的に学ぶ機会の多い複数担任(0~2 歳児 クラス等)を担当する割合が多い(桑畑2018)。しかし,先行研究は一人担任(3~5 歳児 クラス等)をした新任保育者の意識変容を中心に検討している(寺見・西垣2000,足立・ 柴崎2010,谷川 2013,上田 2014)。唯一,谷川(2013)の研究では複数担任クラスの新 任保育者の語りを検討しているものの,保育者が多元的な視点から保育を見て話し合い, 独りよがりの見方を反省し,実践を様々な観点から吟味する柔軟性と多様性を学ぶ場であ
るティーム保育(佐伯2000)という社会的環境の観点からは言及していない。そのため, 新任保育者の意識変容に関する知見を広げるためには,複数担任クラスという社会環境を 加味しながら新任保育者の意識変容を分析する必要がある。 第二に,先行研究は月1 回程度の短いスパンでのインタビュー(上田 2014,谷川 2013) や保育カンファレンスでの聞き取り(寺見・西垣2000)からデータを収集している。しか し,新任保育者の4・5 月は「何をするにもいっぱいいっぱい」で毎日が過ぎていく(谷川 2013)と言われているように,新任保育者は日々,初めての葛藤を感じていることが予想 される。そのため,1 ヶ月のスパンの調査では新任保育者の変容が十分に捉えきれない可 能性がある。そこで本研究は記憶のバイアスを最小限に抑えることが可能である日記 (Alaszewski,2006)を用いることで,月単位ではなく日単位で新任保育者の意識ならびに 具体的にどのような経験が新任保育者の意識変容に影響を与えるかを捉えることが期待で きる。 第三に,新任保育者の意識変容が第三者の視点から検討されている点である。保育現象 は当事者か非当事者かの違いで見える部分と見えない部分が異なり,それらの知見を合わ せることで複合的な視点から保育現象を捉えることが可能になる(濱名2018)。そのため, 新任保育者の意識変容に関する知見を深めるには,これまでのような第三者的な視点から だけではなく,当事者の視点から検討する必要がある。 2 2))本本研研究究のの目目的的 以上より本研究は,新任保育者時代(複数担任,2 歳児クラス)の筆者の日記を対象に 分析を行い,当事者の視点から,複数担任クラスにおかれている新任保育者の意識がどの ような出来事を経て変容するのかを明らかにする。そのさい,「子どもとのかかわり」に対 する意識を中心に検討する。理由は,保育者は子どもとのかかわりを繰り返す過程で様々 な学びが起こり,自身も変化させられ育ちが促される(寺見・西垣2000)ため,新任保育 者の意識変容を捉えやすいと考えられるからである。また複数担任クラスという社会的環 境を加味しながら分析を行うため,新任保育者の子どもとのかかわりに対する意識に影響 するような先輩保育者からのアドバイスなどに対する意識も含めて検討する。 2 2..対対象象とと方方法法 1 1))オオーートトエエススノノググララフフィィーーへへのの依依拠拠 本研究では当事者の視点から新任保育者の意識変容を検討するために,オートエスノグ ラフィー(Auto-Ethnography;Ellis,& Bochner,2000)に依拠する。オートエスノグラフィ ーとは,自分の経験を振り返り,「私」がどのように,なぜ,何を感じたかということを探 ることを通して,文化的・社会的文脈の理解を深めることを目指す(井本2013)質的研究
の方法論である。 オートエスノグラフィーでは筆者自身を対象にすることから,過度な主観に陥った研究 になってしまうという課題が指摘される(Ellis,& Bochner,2000)。しかし,従来のエスノグ ラフィーでは第三者による出来事の表象を中心とした記述であることを踏まえると,オー トエスノグラフィーで筆者自身を対象にすることは当事者の視点に基づく出来事の表象で あるため,第三者の視点では描き出すことのできない様々な側面に光を当てる可能性があ る(岡田・中坪2008)とも言われている。例えば,佐藤(2011)はオートエスノグラフィ ーを用いて自身の保育経験を振り返り,分析することで,保育者の「語られなかった」保 育の枠組みである「保育性」の様相を明らかにしている。このようにオートエスノグラフ ィーには課題と可能性があるが,保育研究で一定の研究成果を出していることと,当事者 の視点から保育現象を検討するさいに有用であることから,本研究の目的にアプローチす る上で適当な研究方法論であると考えて依拠する。 2 2))分分析析対対象象ととししててのの日日記記 本研究では,筆者が保育の場で感じたことや先輩からの助言や研究会の話から感じたこ と等の日々の雑感を記録した日記を分析対象にした。日記は日々の印象的な出来事や感想 を忘れないために,就職以前から習慣的につけていた。対象とする日記は,新任保育者と して2 歳児担任を受け持った筆者の 1 年間分(201X/3 月 23 日~201X+1 年 3 月末)であ る。日記は1 日分の出来事を記録したものを 1 記事とカウントし,全 168 記事存在した。 月により異なるが,日記は平均2~3 日に 1 回の頻度で記録されていた。 保育記録を用いてオートエスノグラフィーによる分析を行うことで保育者の当時の考 えを検討することも可能だが(岡田・中坪2008),本研究では次の理由で日記を分析対象 とする。第一に,勤務先であるA 園の保育記録は子どもの姿について主に記述するもので あり,保育者のかかわりやその意図を想起することが難しかったため,日記の方が筆者の 子どもとのかかわりに関する意識を検討するのに適していたからである。 第二に,複数担任クラスの新任保育者である筆者の意識変容を社会的環境の視点から検 討するには,先輩からの助言やそれに対する筆者の捉え方に関する記述が重要なデータと なってくる。しかし,上述のようにA 園の保育記録には子どもの姿を中心とした記述がな されていたため,そのデータにアプローチする上で日記の方が適していたからである。 第三に,インタビューデータと比較して,日記は日々の経験が記されており,その日に 筆者がどのように状況を解釈していたか,どのように行為や出来事に意味を見出している かを記録するため,回顧によるバイアスを最小化できる(Alaszewski,2006)。そのため,当 時の筆者の考えや感想等に関する信頼性の高いデータを対象にした分析を行うことが可能 になると考えられるからである。
3 3))ププロロフフィィーールルとと倫倫理理的的配配慮慮 筆者は当時A 保育園の新任保育者であり,初めて担任を受け持つことになった。筆者を 含めた4 人の保育者(Table1 参照)が 2 歳児クラス(男児 8 名,女児 4 名)の担任であっ た。 TTaabbllee 11 22歳歳児児ククララスス担担任任ののププロロフフィィーールル 先輩保育者は筆者が困った時に支えてくれたり,保育中や保育後の話し合いで様々なア ドバイスをくれる有り難い存在であった。特に先輩保育者 X と先輩保育者 Y は正規担任 の経験があったため,日頃から筆者に日頃から保育の進め方等のアドバイスをくれること が多かった。また先輩保育者Z は新しく A 園に来た加配担当であったこともあり,筆者に 直接アドバイスすることは少なかったものの,保育について話し合うことは多かった。こ のように先輩保育者とは良好な関係にあり,筆者は日常における保育実践の中で先輩保育 者の保育援助や保育行為を参考にしたり,先輩保育者の話から自身の子どもとのかかわり を振り返ったりすることが多かった。 それ以前の4 年間は大学院に通いながら,国家試験で保育士資格を取得し,他園の 3~5 歳児クラスで週1 回の夕方 2 時間,非常勤のアルバイトをしていた。そこでは子どもの自 由な遊びを見ることが中心であり,保育記録や指導案を書いた経験や,担任のように子ど もの育ちや計画に基づいた保育を進めた経験,また他の保育者から子どもへのかかわり方 に対して指導や注意を受けたこともなかった。そのため,当時の筆者は子どもの育ちに対 する責任を意識することもなく,気軽な気持ちで子どもとかかわった経験はあったが,一 般的な養成校の保育実習生よりも経験した内容は限られていた。 本研究ではプライバシー保護の観点から,特定の個人名,園名等については仮名で, 当 時の西暦を201X 年という表記で示している。研究成果の公開にあたり,A 園の園長およ び当時の 2 歳児クラスの同僚保育者に研究内容を口頭と書面で説明し,承諾を得ている。 4 4))分分析析のの方方法法とと手手続続きき 本研究では,対象者の具体的な経験のプロセスを,時間を捨象せずに描き出すとともに, 対象者の経験を社会との関係性の中で理解することを目指す複線径路等至性モデリング 先輩 保育者X 先輩 保育者Y 先輩 保育者Z 筆者 担当 正規担任 保育補助 (常勤パート 保育者) 加配保育者 (常勤パート 保育者) 正規担任 性別 女性 女性 女性 男性 年齢 40代 30代 20代 20代 保育経験 年数(1) 10年以上 3年 1年 0年
(Trajectory Equifinality Modeling ; 以下 TEM,サトウ編 2009,安田・サトウ編 2012) を用いて分析を行った。理由の1つはTEM を用いることで時系列に沿って筆者の意識変 容を検討できるからである。2つは,オートエスノグラフィーは研究者自身の経験を対象 にするため,自己を客観視することが難しいという分析的側面の弱さが指摘される(濱名 2018)。TEM では分析結果を図式化した TEM 図を作成することで,自身の経験を可視的 に理解することや,他者や社会からどのような影響を受けて変容したのかを理解すること を可能にするため,過度な主観によって自身の経験を分析することが避けられると考えら れる(濱名2018)。分析は新任保育者時代であった 201X 年から 2 年後に行った。分析時 点の筆者はA 園で保育者として 2 年間勤務した後,他園の教務職員に転職するとともに大 学院に復学していた。分析までに2 年という期間を経ていることから,日記を何度も読み 返しながらできるだけ当時の感覚を想起しながら分析するように努めた。なお、転職後の 筆者は教務職員であり保育実践から離れているため,他の保育者を指導する立場ではない。 また指導教員から論文執筆の指導は受けたものの,分析は筆者一人で行った。 分析においては,新任保育者である筆者はどのような周囲との出来事によって,子ども とのかかわりに対する意識が変容したのかという視点を持ち,次の①~③の段階を経て行 った。①全168 記事の日記に目を通して筆者の子どもとのかかわりに対する意識がどのよ うに変容していたかを探り,その概要を理解した。②日記を基に,分析対象場面の始点に は[1:自身のかかわりや言葉がけがキツイことに気づかされる]という意識のラベル(以 下;意識ラベル)を設定した。また,終点 である等至点(EFP)にはクラス担任当時 の学年末の [保育者の都合もあるが,子ど もの気持ちも大切にしたい]という意識ラ ベルを設定した。その後,筆者が等至点の 意識を持つようになる上で重要だと考えら れる意識ラベルを作成し,時系列に即して 左から右へと配列した。③TEM の基礎概念 (Table2)を用いて,新任保育者の筆者の 意識変容における転換点や影響要因等を検 討した。なお TEM では研究目的に応じて 新しい概念を導入してもよいため(安田・ サトウ編2012), 筆者の意識が内的要因に よって,等至点に近づくことをサポートす る力となる内的ガイド(GIS)と,等至点に 近づくことを妨害する力となる内的方向づ 基礎概念 説明 データとの対応 等至点 : EFP (Equifinality Point) 研究者が設定する分析 範囲内の意識プロセス の終点 保 育 者 の 都合 もあ るが 子どもの気持ちも大切に したい 分岐点 : BFP (Bifurication Point) 実 際 と異 なる 意識 とな る余地があった、プロセ ス上の一地点 どこまで寄り添うのか? 内的方向づけ : DIS (Direction In the Spirit) その人にとって、等至点 から遠ざかる意識とな ることを後押しする力と して内的要因 活動がスムーズに流れ るようにしなければ 内的ガイド : GIS (Guidance In the Spirit) その人にとって、等至点 へ向かう意識となること を後押しする力として働 く内的要因 子どもが好意を持って 寄って来るようになった と感じる その人にとって、等至点 へ向かう意識となること を後押しする力として働 く環境要因 X先生が私の子どもとの かかわりに対して注意す る 両極化した等至点 : P-EFP (Polarized Equifinality Point) 必須通過点 : OPP (Obligatory Passage Point) 社会的方向付け : SD (Social Direction) 社会的ガイド : SG (Social Guidance) 等 至 点 の 補 集 合 と な る、仮定される別のプロ セスの終点 子どもの気持ちも大切に したいが保育者の都合も ある 等至点へのプロセス中 でほとんどの場合 に経 るであろう通過点 自身の子どもとのかかわ りについて意識する その人にとって、等至点 か ら遠ざ かる 意識 とな ることを後押しする力と して働く環境要因 「ちゃんと 注意 した 方が 良い」とアドバイス TTaabbllee 22 TTEEMM のの基基礎礎概概念念ととデデーータタととのの対対応応
け(DIS)という概念を新たに用いて,適宜設定しながら検討し,TEM 図を完成させた。 3 3..結結果果とと考考察察 1 1))結結果果のの概概要要 新任保育者である筆者の子どもとのかかわりに対する意識変容のプロセスを分析した 結果,時期ごとに,筆者の持つ課題意識の内容が変容している様相が明らかとなった。そ こで,同じような内容の課題意識が続く期間を時期として設定した。時期は5期に分けら れ,各期の特徴を示すような名前を付した(期名は本文を参照)。また,TEM 図(Figure1, 2)に記載している意識ラベルを分類したところ,「子どもの気持ちを重視する意識」と「保 育者の意図を重視する意識」に大きく二分したことから,その意識を縦軸として設置し, 当時の筆者が子どもとのかかわりにおいて,何を重視していたのかがわかりやすいように 示した。以下,新任保育者時代の筆者の意識を可視化したTEM 図(Figure 1,2)と対応 させながら,筆者の意識の変容について概説する。本文では意識ラベル,EFP,BFP,OPP を[ ]で,SD,SG,DIS,GIS のラベルを【 】で示す。なお,オートエスノグラフィーで は自らの経験を通常一人称で記述することから(Ellis,& Bochner,2000),次節では筆者を「私」 と表記する。 2 2))各各時時期期ににみみるる私私のの意意識識変変容容のの様様相相 Ⅰ Ⅰ期期::発発達達段段階階ががわわかかららずず戸戸惑惑いい期期((220011XX 年年33 月月2233 日日~~33 月月末末)) 私は201X 年の 3 月中は特定のクラスの担任ではなく,保育補助の役割で 1 歳児クラス の遊び時間に入った。そこで私は幼児と乳児の発達段階の違いを痛感させられた。 日記1(201X/3/24) 今日は1 歳児クラスに入った。(中略)遊んでいた J 太がいきなり E 太を叩いた。「あっ」 と思い,とっさに「叩いたら痛いよ!!」と言うとJ 太は泣いてしまった。それを見た先 輩保育者X 先生が「いきなりだからびっくりしたんだよね」と J 太に言ったことで,自身 の子どもとのかかわり方や言葉がけがキツイことに気づいた。(中略)1 歳児クラスにはき つかったのかな。幼児の時はなんとなくこうふるまったらよいのかと想像してやったが, それではキツすぎるのかもしれない。色々な場面で言葉が通じず,難しい・・・。 日記1 のように私は【SG1:自身のかかわりや言葉がけに対して泣く子どもを先輩保育者 X がフォローする】様子をみて,[1:自身のかかわりや言葉がけがキツイことに気づかさ れる]のであった。他にも,[OPP1:2 歳児は言葉が通じず,また発達の特徴が分からない] と感じていた。こうしたかかわりの難しさを感じていたが,先輩保育者の言葉を頼りに少 しずつ自分の動きを意識するようになっていった。
Figure 1 Ⅰ期~Ⅲ期の TEM 図 Figure 2 Ⅳ期~Ⅴ期の TEM 図
Indd 上で貼りつけ
Indd 上で貼りつけ
Ⅲ期︓⾃⾝のかかわりで⼦どもが動くことが⼿ごたえ期 (201X年4⽉末〜9⽉中旬) Ⅱ期︓アドバイス通りにできない焦り期 (201X年4⽉上旬〜4⽉末) Ⅰ期︓発達段階がわからず⼾惑い期 (201X年3⽉上旬〜3⽉末) 【DIS1︓活動 がスムーズに 流れるように しなければ】 子 子 ど ど も も の の 気 気 持 持 ち ち を を 重 重 視 視 す す る る 意 意 識 識 保 保 育 育 者 者 の の 意 意 図 図 を を 重 重 視 視 す す る る 意 意 識 識 ⾮可逆的時間 [ 4︓ 先 輩 か ら ⾔ わ れ た こ と を 守 ら な け れ ば ] 【 SG 4︓ 焦 ら な い で 関 わっ た こ とで⼦どもが落ち着いていた】 【SG5︓ある先⽣からが2歳児に対しては気持ちを 受け ⼊れなければいけないと聞く】 【GIS1︓⼦どもにとってストレスのないように】 【SG7︓ 先輩保育者Xから最 近の⼦ ども とのかかわりについて褒められる】 【SG8︓W保育園へ⾒学に⾏き、保育者の⼦ どもに任せる かかわり と⼦どもの集中⼒の凄さを⽬の当たりにする】 よ そ の 園 の や り ⽅ は う ち の 園 に は 当 て は ま ら な い [ 1︓ ⾃ ⾝ の かか わり や ⾔ 葉 が けが キ ツ イ こ と に 気 づ か さ れ る ] 【SD2︓⾃⾝の失敗が続き、具体的な動きの アドバイスをうける】 [OPP 2︓ ⾃ ⾝ の ⼦ ど も と の かか わり に つ いて 意 識 す る ] [ 3︓ ⾃ ⾝ の 2 歳 児 へ の かか わり が ⼦ ど も に 合 っ てい な い こ と を 知 る ] [ 5︓ ⾃ ⾝ の 保 育中 の 動きは適切 か ︖ ] [ 7︓ ⼦ ど も が ふ ざ け て 収 集 が つ か な く な る こ と を 恐れ ︑ 焦 りなが ら ︑ そ の 場 を必 死で収 め た い ] [ 6︓ ⾃ 分 の 声 か け に よ り ︑ ⼦ ど も が す ぐ に ⾏ 動 に 移 る の が 嬉 し い ] [OPP 3︓ ﹁ そ の 場 を何 と か 収め な い よ う に し な い と ﹂ と い う 焦 り が 軽減 さ れ ︑ 少 し 気 持 ち が 楽 に な る ] で も ,焦ら な い のは 先 輩 だ か ら … [ 8︓ ⾔ 葉 が け だ け で は な く ︑ ⼦ ど も と ⼀緒 に ⾏ 動 して みよう ] 【SD1︓先輩保育者Y︓「待つことは⼦どもにとって、 ストレスだから、それがないようにしてあげて」 】 [OPP 4︓ 焦ら な い かか わ り ⽅ に ⼿ 応 え を 感 じ る ] [OPP 1︓ 2歳 児 は ⾔ 葉 が 通じ ず ︑ ま た 発 達 の 特 徴 が 分 か ら な い ] [ 2︓ ⼦ ど も を 待 た せ ず に ス ム ー ズに 動 け る よ う に し な い と ・ ・ ・ ] 【SG3︓ 先輩保育者も保育 で 焦ることがあることを聞く】 [ 9︓ ど の 先 ⽣ の か か わ り や ⾔ 葉 が け を 参 考 に す る か 悩 む ] [OPP 6︓ ⼦ ど も に ス ト レ ス が 少 な い か か わり が 良 い の で は ] [BFP 1︓ ⼦ ど も に対 し て 保 育 者 が ⾔ い すぎ てい る か も し れな い ] [ 13︓ ⼦ ど も に は ⼦ ど も の タ イ ミ ン グ が あ る の か も し れ な い ] 【SG9︓先輩保育者Xから⼦ど もとのかかわ りを注意され る】 [ 14︓ ⼦ ど も の 気 持 ち を 尊 重 し た ⾔ 葉 が け や か か わり の ⼤ 切 さを 感 じ る ] 【SD4︓先輩保育者Xのアドバイスのよう な動 きを 先輩保育者Yがしているのを⾒る】 【SD3︓先輩保育者Xより2歳児には⾔葉だけで な く⼀緒に⾏動したほうが良いよとアドバイス】 【DIS2︓以前にある先⽣が「保育者が区切りをつけてあ げることも⼤事」と⾔っていたことを思い出す】 [OPP 7︓ ⾔ 葉 が け が 上 ⼿ く で き てい る つ も り だ っ た が ︑ 実 際 に は で き てい な か っ た ] 【GIS2︓⼦どもが好意を持って寄って来るように なったと感じ る】 [OPP 5︓ ど こ ま で ⼦ ど も の 気 持 ち を 尊 重 す れ ば 良 い の か 悩 む ] 【SG6︓⼦どもが納得して⾃分からトイレに ⾏く】 [ 11︓ 少 し ﹁ 厳 し い ﹂ ⾔ い ⽅ を し な い と ⼦ ど も た ち が 動 か な い と 思 う ] [ 10︓ 気 持 ち を聞きつ つ伝え る 対話 的な かかわ り に ⼿ ご た え を 感 じ る ]] [ 12︓ 無 意 識 に キ ツ イ ⾔ 葉 が け を し てい る こ と に 気 づ き 罪 悪 感 を 感 じ る ] 【SD5︓「給⾷たべられないよ」と⾔う ことでやっと⼦どもたちが⽿を傾ける】 【SG1︓⾃⾝のかかわりや⾔葉がけに 対して泣く⼦どもを先輩保育者Xがフォ ローする】 【SG2︓先輩保育者Y「「私」先⽣は声が⼤きく、⾔ い ⽅も2歳児に対して伝わりにくかも・・・」】 [P-EFP ︓ ⼦ ど も の 気 持 ち も ⼤ 切 に し た い が 保 育 者 の 都 合 も あ る ] 【SD6︓先輩保育者Y「しっかりと注意した⽅が良い」とア ドバイス】 【SG10︓先輩保育者X「注意ばかりでは なくさりげな く声をかけた⽅が良い」とアドバイス】 【DIS3︓ここまで⼦どもに寄り添った からもういいか】 こ れ が 今 の ⼦ ど も の 姿 だ か ら 受 けと め よ う 【SG1 1︓研究会で話を聞 く】 【SD7︓次の活動前に⼦ど もがふざけて遊びだす】 【DIS4︓先輩のアドバイス 通りにしないといけない】 Ⅳ期︓⼦どもとのかかわり⽅に対する考えの転換期 (201X年9⽉末〜11⽉上旬) 【SD8︓他の⼦の遊びもどう保障するか】 Ⅴ期︓様々な視点から⼦どもとのかかわりを考え始める期 (201X年11⽉上旬〜 201X+1年3⽉末) 【SG14︓⼦どもと向き合う先⽣の余裕が なくなってくる様⼦を⾒る】 [BFP 4︓ 次 年 度 に む け た ⼦ ど も の 育 ち を 意 識 する 【SG15︓保育者都合だけだと⼦どもの世界 を⾒落としてしまうことに気づく】 子 子 ど ど も も の の 気 気 持 持 ち ち を を 重 重 視 視 す す る る 意 意 識 識 保 保 育 育 者 者 の の 意 意 図 図 を を 重 重 視 視 す す る る 意 意 識 識 ⾮可逆的時間 [BFP 2︓ 対 極 の ア ド バ イ ス と 捉 え 混 乱 ] ⾔ わ れ た 先 ⽣ の 前 だ け ア ド バ イ ス 通 り か か わ ろ う [ 15︓ ⼦ ど も の 今 の 気 持 ち に 寄 り 添 お う ] [OPP 8︓ ⼦ ど も の 気持 ちに 寄 り 添えない時もある が 仕 ⽅ な い ] [BFP 3︓ ど こ ま で 寄 り 添 う の か ︖ ] ⼦ ど も に 常 に 寄 り 添 え な い こ と に 悩 み 続 け る 【GIS3︓⼦どもが嫌な気持ちになるような かかわりや⾔葉がけは⽌めよう】 【DIS5︓来年度、この⼦ たちを持ち上がるかも】 【 SD 9︓ 年 度 末 】 [OPP 11︓ ⼦ ど も と 向 き 合 う と き に 余 裕 が な く な る こ とが ある の は 仕 ⽅ な い ] [ 18︓ ク ラス 運 営 を 考 え る と そ の ⼦ の 気 持 ち や ⾏ 動 を す べ て 受 けと め ら れな い ] [OPP 9︓ ⾃ 分 に と っ て 都 合の 良 い ⼦ ど も 姿 の 時 に し か 褒 め れ て い な い こ と に 気 づ く ] [ 17︓ 個 と 集 団 の 関 係 か ら ど こ ま で 気 持 ち を 受 け ⽌ め る か ] [EF P︓ 保 育 者 の 都 合 も ある が ⼦ ど も の 気 持 ち も ⼤ 切 に し た い ] [ 16︓ 余 裕 が な く 厳 し い ⾔ い ⽅ に な っ て し ま い ⾃⼰ 嫌 悪 ] 【SG12︓先輩保育者と⼦どものかかわりを俯瞰的 に⾒る】 [OPP 10︓ ⼦ ど も は 保 育 者 が 望 む よ う に は 遊 ば な い のは 仕 ⽅ な い ] 【SG13︓巡回相談の先⽣から⼦どもの気 持ちを受けとめるようにアドバイス】日記2(201X/3/30) 1 歳児クラスで子どもたちに靴を履かせようとするが,どこまで自分ではけるのかが分か らず,何をどこまで援助すれば良いのかわからずにモタモタしていた。すると,その様子 を近くで見ていた先輩保育者Y 先生が「待つことは子どもにとって,ストレスだから,そ れがないようにしてあげてね」とアドバイスをもらった。どうしたら良いかを悩んでいる よりも動かないといけないなと思った。子どもを待たせないように気を付けよう。 日記2 のように私は 2 歳児(1 歳児クラス)の子どもたちが自らの力で靴が履けるのか がわからないために,どこまで援助して良いのか悩み動けないこともあった。だが,その 様子を見ていた先輩保育者Y に【SD1:「待つことは子どもにとって,ストレスだから,そ れがないようにしてあげて」】と保育中に言われたことで,[2:子どもを待たせずにスムー ズに動けるようにしないと…]と自分の動きをより意識するようになった。 他にも,私は自身がどう子どもとかかわれば良いかがわからず戸惑っていたが,同じ 2 歳児クラスの先輩保育者Y に【SG2:先輩保育者 Y「「私」先生は声が大きくて,言い方も 2 歳児に対して伝わりにくかも…」】と休憩時間中に教えてもらい,[3:自身の2歳児への かかわりが子どもに合っていないことを知る]のであった。こうした出来事を通して私は自 身の子どもとのかかわりに対して課題意識を持つようになっていった(OPP2)。 Ⅱ Ⅱ期期::アアドドババイイスス通通りりににででききなないい焦焦りり期期((220011XX 年年44 月月上上旬旬~~44 月月末末)) Ⅱ期の私はまだまだ自身がどのように動いて良いかわからないことも多かった。周りの 先輩の先生から動きに関する具体的なアドバイスをもらうことが増え,【SD2:自身の失敗 が続き,具体的な動きのアドバイスをうける】につれて,私は[4:先輩から言われたこと を守らなければ ]と感じ,さらに[5:自身の保育中の動きは適切か?]と意識していった。 また以前に保育中にアドバイスを受け(SD1),[2:子どもを待たせずにスムーズに動ける ようにしないと…]意識していたこともあり,次第に【DIS1:活動がスムーズに流れるよう にしなければ】と思いながら保育を考えるようになっていた。そのような課題意識もあり, 当時の私は[6:自分の声かけにより,子どもがすぐに行動に移るのが嬉しい]と感じたり, [7:子どもがふざけることで収集がつかなくなることを恐れ,焦りながら,その場を必死 で収めたい]と感じていた。このように焦りながら保育をしていた私だが,保育後の先輩保 育者X からのアドバイス(SD3)や保育中に保育中に【SD4:先輩保育者 X のアドバイス のような動きを先輩保育者Y がしているのを見る】ことで,少しずつ子どもとのかかわり を変えていこうとしていた([8])。また月案のミーティング時に【SG3:先輩保育者も保育 で焦ることがあると聞く】ことで,焦りが軽減され,少し気持ちが楽になった(OPP3)。 このアドバイスを基に【SG4:焦らないでかかわったことで子どもが落ち着いていた】こ とを目の当たりにして,[OPP4:焦らないかかわり方に手応えを感じ]ていた(日記 3)。
日記3(201X/04/25) (この間のアドバイスを頭に入れて)できるだけ落ちついて食事の介助を心掛けてやって みた。「ちょっと待って!!」という感じではなく,ちゃんと子どもの目を見て「まってね。 J ちゃん,E 太君のおかわり入れたら,(中略)」いつもみたいに C 太がスプーンで食器を 叩いたりすることは無かった。本当に焦らないようにするだけで,子どもたちは落ち着く んだと思った。 Ⅲ Ⅲ期期::自自身身ののかかかかわわりりでで子子どどももがが動動くくここととがが手手ごごたたええ期期((220011XX 年年44 月月末末~~99 月月中中旬旬)) Ⅱ期において,私のかかわりによって子どもがどのように反応するかという手応えを掴 んだ経験(OPP4)から,Ⅲ期の私は自身のかかわりによって子どもがどのように反応する かを意識するようになっていた。この時期は子どもの気持ちを少しずつ重視するようにな っているものの,どのように子どもとかかわるかという方法的な側面に注意が向けられて いた。一方で,子どもの気持ちを考えるようになっていくにつれ,様々な葛藤も生じてい た。例えば【DIS2:以前にある先生が「保育者が区切りをつけてあげることも大事」と言 っていたことを思い出す】ことがあっても,目の前で泣いている子を見て[OPP5:どこま で子どもの気持ちを尊重すれば良いのか悩む]のであった。しかし,別の日に園外の研究会 で2 歳児に対しては気持ちを受け止めることが大事(SG5)という相反するようなアドバ イスを聞く。私は様々なアドバイスを聞いたり,色々な先生のかかわりを見ていくうちに, 何が正解なのかわからなくなっていた([9])。だがある日,子どもをトイレに誘う時に,子 どもにストレスのないように(GIS1)というアドバイスを思い出し,子どもがトイレに行 こうと思えるようなかかわりを考えて実行すると,【SG6:子どもが納得して自分からトイ レに行く】のだった。私はそれを見て【OPP6:子どもにストレスが少ないかかわりが良い のでは】と実感し,アドバイスの意味を遅効的に理解したのであった(日記4)。 日記4(201X/5/11) 夕方,C 太をトイレに連れていくことになった。絶対,「トイレに行こう」と言っても,顔 すら見ないで「嫌」と言われるのがわかっていたので,彼が遊んでいる電車の話から入っ た。(中略)私「ねぇねぇ,あっち(トイレ)に駅があるから一緒にいこうよ」C 太(私の 顔を見つめて聞いている)。そうすると,C 太はすぐに電車を置いて,トイレの方に歩いて 行った。これは意外だった。こっちの都合だけをガミガミ伝えなかったのが良かったのか? このような経験を何回かするうちに,私は子どもに[10:気持ちを聞きつつ伝える対話的 なかかわりに手ごたえを感じる]ことが増えてきた。しかし,まだこの時は子どもにストレ スがないようにということを少しずつ意識するものの,それらのかかわりは「いかにして 子どもが私の指示通り動くか」を意識したものであった。そのため,なかなか遊びが終わ
らない中で少し厳しい言い方をしないと子どもたちが動かないと思うこともあり(SD5, [11]),そのようなかかわりもしていたが,[12:無意識に厳しい言葉がけをしていたことに 気づき罪悪感を感じる]ことで,自分の子どもとのかかわりを見直していた。 このように自分で振り返る以外にも,保育後に先輩保育者X からかかわりを褒められた り(SG7),他園の見学に行き保育を見ること(SG8)で,自身の子どもとのかかわりを見 なおしていた(BFP1)。そして子どものタイミングを大事にしながらかかわるようにした ことで([13]),私に対する子どもの反応が変わったと感じるようになり(GIS2),[14:子 どもの気持ちを尊重した言葉がけやかかわりの大切さを感じる]のであった。しかし,ある 日保育中に【SG9:先輩保育者 X から子どもとのかかわりに対して注意される】ことで, 自分ではできているつもりになっていたことに気づかされるのであった(OPP7)。 Ⅳ Ⅳ期期::子子どどももととののかかかかわわりり方方にに対対すするる考考ええのの転転換換期期((220011XX 年年99 月月末末~~1111 月月上上旬旬)) Ⅳ期に入ると私は保育後に【SD6:先輩保育者 Y「しっかりと注意した方が良い」とア ドバイス】と【SG10:先輩保育者 X「注意ばかりではなくさりげなく声をかけた方が良い」 とアドバイス】を異なるタイミングでそれぞれ受けた。日記を読み返すと,先輩保育者X とY からのアドバイスは異なる文脈の話であったが,当時の私はそれぞれのアドバイスが 示す保育行為の側面に着目していたため,それぞれの意味が理解できておらず[BFP2:対 極のアドバイスと捉え混乱]していた。その後の日記を見ると混乱はしているが,先輩保育 者らのかかわりを日常の保育で見ていると【GIS3:子どもが嫌な気持ちになるようなかか わりや言葉がけは止めよう】となり,[15:子どもの今の気持ちに寄り添おう]という意識 へと変化していく。とはいえ,実際には状況によって難しく[BFP3:どこまでよりそうの か]とも感じてもいた。ある日,私は長い時間,子どもたちを待ったのだが,どこかで【DIS3: ここまで子どもに寄り添ったからもういいか】と踏ん切りがつき, [OPP8:子どもの気持 ちに寄り添えない時もあるが仕方ない]と思えるようになっていく(日記 5)。 日記5(201X/10/5) F 太と D 太がまだ遊びたいと言って,園庭の砂場に残る。厳しくならないことを意識しな がら「帰るよ」と言っても,彼らはまだ走りたいし,遊びたいようだ。(中略)それから20 分くらい,行きつ戻りつ,声をかけつつ見守りつつ,(中略)本当に,この子たちの切り替 えのスイッチはどこにあるのやら…(笑)。仕方なく,抱っこして連れて行くと行けた。や っぱり保育者がある程度は区切りをつけないといけないのかな…。 新任保育者の私は,先輩保育者の保育行為に関するアドバイスをそのまま実行していた が,様々な文脈の中で保育行為を試行錯誤する経験(例えば日記 5)を積み重ねていくこ とで,「こういう時はこうかかわるのかな?」と自分なりの判断基準が形成されていったと 考えられる。とはいえ,まだまだアドバイスされた保育行為をどのようにするかという行
動面に意識が向いていた。だが園外の【SG11:研究会で話を聞く】ことで[OPP9:自分に とって都合の良い子ども姿の時にしか褒めていないことに気づく]のであった(日記 6)。 つまり,私は保育の流れに関係ない時や,私の指示通りに動く子どもの姿を見た時は,子 どもに優しく接することができており,その時々の印象をもとに私は子どもと上手くかか われていると思っていたに過ぎなかった。これを境に,私の課題意識は時間の流れに追わ れ自分に余裕がない時でも子どもの気持ちを受けとめられるかにシフトしていった。 日記6(201X/10/18) E 研究会では,子どもを保育者の都合の観点で評価するような,声掛けではなく,その子 が頑張ったことを褒める声かけをすることが,その子が評価のない世界で初めて保育者と 信頼関係を結べるという話だった。(中略)あぁ,自分は優しい声かけをしているつもりに なったが,それは表面的で,保育の流れに関係ない時や,保育者の都合の良い時にはその ように言っているかもしれない。 私はそのような課題に気づいたが,すぐに行動を変えることができずに難しさを感じて いた。【SD7:次の活動前に子どもがふざけて遊びだす】のを見て【DIS4:先輩のアドバ イス通りにしないといけない】と思い,[16:余裕がなく厳しい言い方になってしまい自己 嫌悪]に陥る日もあった。この時,私は先輩保育者から特に何も言われていないにも関わら ず,アドバイス通りにしなければと自己規定していたことで,思ったように保育ができず にいた。つまり,私は自己課題に気づいているにも関わらず,それができずにいる自分に 葛藤していたと考えられる。 Ⅴ Ⅴ期期::様様々々なな視視点点かからら子子どどももととののかかかかわわりりをを考考ええ始始めめるる期期((220011XX 年年1111 月月上上旬旬~~220011XX++11 年 年33 月月末末)) 私は【SG12:先輩保育者と子どものかかわりを俯瞰的に見る】と,先輩保育者だからと いって保育者が思ったように子どもが動くわけではないことに気づいていった。そして [OPP10:子どもは保育者が望むようには遊ばないのは仕方ない]とどこかで,子どもは保 育者の思い通りにはいかないことを受け入れていくのであった。一方で,個と集団の関係 で考えた時に子どもの気持ちを尊重することが難しいと思うようにもなっていた。例えば, クラスのある子どもについて【SG13:巡回相談の先生から子どもの気持ちを受けとめるよ うにアドバイス】を受けたが,その子の気持ちを受け止めて遊びを保障することで他の子 が遊べなくなることもあり,【SD8:他の子の遊びもどう保障するか】も考えなければなら ず, [17:個と集団の関係からどこまで気持ちを受け止めるか]と悩んでいた。このような 悩みを見ると,私の意識は「子どもの気持ちを重視する意識」と「保育者の意図を重視す る意識」がせめぎ合っていたが,その意識は以前と異なり,保育者の意図は「保育者が保 育をスムーズに進める」というような保育者の都合ではなく,「他の子が遊べるためには」
と主語が子どもになっており,子どものとのかかわりに対する意識が以前とは異なってい た。他にも【SG14:子どもと向き合う先生の余裕がなくなってくる様子を見る】ことで, 今までは自分の実力がないため,気持ちに余裕がないと思っていたが,先輩保育者もその ようになっている姿をみて[OPP11:子どもと向き合うときに余裕がなくなることがある のは仕方ない]とも思えるようになっていった。 年が明けると,私は担任としてクラスを持ち上がることを考え(SD9,DIS5),[BFP4: 次年度にむけた子どもの育ちを意識する]ようになり,[18:クラス運営を考えるとその子 の気持ちや行動をすべて受けとめられない]と思うこともあった。しかし,日記 7 のように 保育者の都合だけでは見落としてしまう子どもの世界に気づき(SG15),[EFP:保育者の 都合もあるが子どもの気持ちも大切にしたい]と意識するようになり,新任保育者としての 1年を終えた。 日記7 (201X+1/3/17) 「もう片付けて帰るよ~」という声が聞こえてきた。C 太はまだまだ遊びたいようであっ た。(中略)(今日私はC 太一緒に遊び)いろいろと工夫しながら料理を作っている様子を 見ていたので,次の日も遊びたいだろうなと思い,「また,お料理して遊べるように木の裏 に置いておこうよ」と伝えた。すると,C 太は納得して料理を置き,片付けに取りかかっ たのだった。いつも私もC 太が今日どんな遊びを楽しんだかを考えることなく,自分の都 合で声を掛けており,「今日はこんなに楽しかった」という気持ちを見落としていた。反省 だ。 以上よりⅤ期の終わりには,私は「今,目の前の子にどうかかわるか」ではなく,周囲 の子どもとの関係や次年度にむけた育ち等の視点で子どもとのかかわりを考え始めていた。 4 4..総総合合考考察察とと課課題題 本研究では,複数担任クラスの新任保育者であった筆者の子どもとのかかわりに対する 意識が1 年間でどのように変容したかを,当時の日記を対象に分析を行い検討した。以下, 本研究の結果を踏まえて,新任保育者の意識変容に関する総合考察を行う。なお本研究は 複数担任(2 歳児クラス)を経験した新任保育者の意識変容を当事者視点から検討してお り,これまで第三者である研究者がアクセスできなかった事象を扱っている。こうした単 一事例の研究は法則的・統計的一般化に寄与しないが,他者がそれを読んで学ぶことがで きる自然的一般化に寄与し「移転可能性」という点で意義がある(野村2017)。 1 1))複複数数担担任任ククララススとといいうう社社会会的的環環境境がが新新任任保保育育者者のの意意識識変変容容にに与与ええるる影影響響 TEM 図(Figure 1,2)を検討したところ,新任保育者である筆者が悩んだり,葛藤し た時に「子どもの気持ちを重視する意識」と「保育者の意図を重視する意識」の偏りが中 間地点に位置づいていた。つまり,悩んだり,葛藤することが子どもとのかかわりに対す
る意識の偏りが元に戻される機会となっていた。そして、そのような悩みや葛藤が生じる 契機として先輩保育者からのアドバイスが位置付けられていた。これは先輩保育者からの アドバイスは新任保育者に,どのように子どもとかかわるかという方向性を示す働きがあ ったと考えられるからである。例えば,先輩保育者から筆者の子どもとのかかわりを指摘 されることで(SG2),筆者は「今の自身の子どもとのかかわり」を見直す契機となり (OPP2),そこから先輩保育者のアドバイスを踏まえて自身の子どもとのかかわりを変え ようとしていた。つまり,新任保育者は保育の知識が無く(足立・柴崎2010),また自身 のかかわりが正しいのかどうかもわからない(谷川2013)ために,先輩保育者からのアド バイスとしての注意(否定的な評価)は,新任保育者に自身の子どもとのかかわりが良く ないことを認識させ,子どもとのかかわりに対する意識を修正させる働きがあったのだと 考えられる。他にも,先輩保育者からのアドバイスには,新任保育者にアドバイス通りに 動かなければという自己規定をさせ(DIS1),焦りを引き起こす([7])という働きがあっ たことも確認された。 一方で,子どもの反応や先輩保育者からの褒めは,新任保育者の子どもとのかかわりに 対する意識を強化させる働きがあったと考えられる。例えば【SG7:先輩保育者 X から最 近の子どもとのかかわりについて褒められる】や【GIS2:子どもが好意を持って寄って来 るようになったと感じる】のように肯定的な反応や評価があると,筆者は自身のかかわり が良いと認識していたからである。 以上より,新任保育者は子どもとのかかわりについて振り返ることがあっても,それが 正しいかどうかを自身で判断することは難しく,日常の保育実践における子どもの反応や 日々の保育中や保育後の先輩保育者からのアドバイス(褒め,注意)によって,自身の子 どもとのかかわりにおける良い点や悪い点に気づかされていたと考えられる。この点は 3 歳以上児クラスで一人担任をした新任保育者の意識変容を検討した先行研究と次のように 異なる。上田(2014)の研究では新任保育者(5 歳児クラス担任)は複数担任クラスでは ないため,隣のクラスの先輩保育者から指導計画や保育活動の手順などの指導に留まって おり,子どもとのかかわりに対する意識変容は自身のクラス内での出来事から生じている。 また寺見・西垣(2000)においても,新任保育者(4 歳児クラス担任)の子どもとのかか わりに対する意識変容を特定の気になる子どもとの関係の中で生じている。以上の先行研 究から,一人担任クラスにおける新任保育者は先輩保育者から子どもとのかかわりを見ら れる機会が少ないため,子どもとのかかわりに対する意識変容は子どもとの関係の中で起 こっていると考えられる。一方で本研究の結果より,複数担任クラスの新任保育者は先輩 保育者と共に保育をすることから,子どもとのかかわりを見られる機会が多いため,日常 の保育中や保育後においても先輩保育者から子どもとのかかわりに対するアドバイスを受 けやすい。従って,複数担任クラスの新任保育者の子どもとのかかわりに対する意識変容
は子どもとだけの関係でなく,先輩保育者も含めた関係の中で起こっていると考えられる。 2 2))新新任任保保育育者者のの当当事事者者視視点点かからら得得らられれるる知知見見 第三者の視点から検討した先行研究と当事者の視点から検討した本研究を比較したと ころ,新任保育者研究における次の2つの知見が得られた。第一に,インタビュー調査に よる先行研究では新任保育者の4 月~6 月はとまどいや混乱が生じる時期(谷川 2013)と されていた。本研究で日記を用いて日単位で検討したところ,先行研究と同様に新任保育 者の筆者はその時期にとまどいや混乱を感じていたものの,Ⅰ期からⅡ期のように数週間 という短い期間においても,その内容は「発達段階がわからず戸惑い」から「アドバイス 通りにできない焦り」へと変容していた。すなわち,新任保育者の初期は様々な初めての 経験をするが故に,週単位でも意識の変容が起こり得る時期であると考えられる。 第二に,先行研究では新任保育者の意識変容における重要なポイントとして,「クラス運 営の成功感」(上田2014)等の成功体験が示唆されていた。しかし,本研究で新任保育者 である筆者の1年間の意識変容を分析したところ,どんな保育者でも焦る時がある (SG3,14,OPP11)や,子どもは保育者の思うようにいかないのが普通(OPP10)等の 「できないこと」を感じた経験がTEM 図(Figure 1,2)に位置付けられていた。つまり, 新任保育者の意識変容において成功体験だけが重要であるとは限らない。保育で「できな いこと」を受け入れたことで,「自分の実力が足りない部分」と「実力の問題ではなく保育 では自分が思ったようにはすすまないこともある」という部分の線引きができていったと 考えられるため,新任保育者が成長する上でそのような経験も重要だと思われる。 3 3))本本研研究究のの限限界界 第一に,新任保育者の当事者性を描くために当時の筆者の日記をデータとしているが, 新任保育者時代から2 年経過した後に分析および論文の執筆がなされたため,新任保育者 時代の筆者の意識変容を当時の感性で十分に捉えきれなかった可能性もある。 第二に,日記を対象に分析したことで新任保育者の筆者が何を感じていたかという当事 者性が描けた反面,日記には当時の筆者が関心を払っていたことに関する記述がなされて いたため,あまり関心がなかった事柄に関する意識については捨象されていると考えられ る。その点に当事者だからこそ検討できなかった側面があるだろう。 第三に,研究対象である筆者は過去に保育補助のアルバイト経験があり,そこでの経験 が子どもとのかかわりに対する意識に何らかの影響を与えている側面があることも考えら れる。本研究では分析結果に過去のアルバイト経験からくる当時の意識を想起して考察に 加えようと試みたが,当事者であるが故にそのような意識は無意識化にあったため,本研 究では結果や考察に加えることが困難であった。今後は,過去の価値観を想起する研究方
法を取り入れた分析が必要となる。 第四に,初めて担任となり,先輩保育者にサポートしてもらいながら,子どもとのかか わり方を試行錯誤してきた筆者は上記の新任保育者の定義に当てはまるものの,それまで の経歴を加味すると,養成校を卒業したばかりの一般的な新任保育者とは異なる部分もあ るだろう。今後そのような部分を明らかにするには,養成校を卒業したばかりの一般的な 新任保育者を対象に研究を行い,比較,検討する必要がある。 注 注 (1)本研究では、勤務期間ではなく保育者として働いた日数を保育経験年数としてカウン トする。したがって、筆者は保育補助の経験が4 年間あるものの、週 1 回の頻度であ ったため保育経験年数を0 年とカウントしている。 引 引用用文文献献 足立里美・柴崎正行(2010) 保育者アイデンティティの形成過程における「揺らぎ」と再 構築の構造についての検討―担任保育者に焦点をあてて―.保保育育学学研研究究48(2).107-118
Alaszewski , A.(2006)Using Diaries for Social Research. Thousand Oaks ,Sage Publications(アラシェフスカ,A. (2011)日日記記ととははななににかか――質質的的研研究究へへのの応応用用(川浦康
至・田中敦,訳).誠信書房.226-233)
Ellis,C.&Bochner,A.P.(2000).Autoethnography , Personal Narrative , Reflexitivity:Research as Subject. Denzin,N.K.&Lincoln,Y.S. (Eds.),Handbook of
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(2006) 第 5 章 自己エスノグラフィー・個人的語り・再帰性:研究対象としての研究 者.(大谷尚・伊藤勇,訳)Denzin,N.K.&Lincoln,Y.S.(編).質質的的研研究究ハハンンドドブブッックク 33 巻 巻 質質的的研研究究資資料料のの収収集集とと解解釈釈(平山満義,監訳).北大路書房.129-164.あ) 濱名潔(2018) 保育研究における自己エスノグラフィーの可能性と課題―課題を解決す る工夫としての日記とTEM の活用―.広広島島大大学学大大学学院院教教育育学学研研究究科科紀紀要要 第第三三部部 教教育育 人 人間間科科学学関関連連領領域域67.99-108 井本由紀 (2013) オートエスノグラフィー.藤田裕子・北村文編.ワワーードドママッッププ 現現代代エエ ス スノノググララフフィィーー 新新ししいいフフィィーールルドドワワーーククのの理理論論とと実実践践.104-110 飯野祐樹(2008)新任保育者におけるポートフォリオの活用の効果に関する研究―理論背 景とその特性に注目して―.広広島島大大学学大大学学院院教教育育学学研研究究科科紀紀要要 第第三三部部 教教育育人人間間科科学学関関 連 連領領域域57.327-333 桑畑洋一郎(2018) 新任保育士にとっての困難に関する一考察―新任保育所保育士調査 への計量テキスト分析に基づいて―.梅梅光光学学院院大大学学論論集集 51.35-46
野村康(2017) 第 2 章 事例研究.社社会会科科学学のの考考ええ方方.名古屋大学出版会.42-79 岡田たつみ・中坪史典(2008)幼児理解のプロセス―同僚保育者がもたらす情報に注目し て―.保保育育学学研研究究 46(2).169-178 佐伯胖(2000)学び合う保育者―ティーム保育における保育者の成長と学び.発発達達 83.ミ ネルヴァ書房.41-47 佐藤智恵(2011)自己エスノグラフィーによる「保育性」の分析―「語られなかった」保 育を枠組みとして―.保保育育学学研研究究4499((11)).40-50 サトウタツヤ(編)(2009) TTEEMM ででははじじめめるる質質的的研研究究――時時間間ととププロロセセススをを扱扱うう研研究究ををめめ ざ ざししてて――.誠信書房.ⅱ-ⅷ. 谷川夏実(2013)新任保育者の危機と専門的成長―省察のプロセスに着目して―.保保育育学学 研 研究究51(1).105-116 寺見陽子・西垣吉之(2000)保育実践と保育者の成長―新任保育者の子どもとのかかわり と自己変容過程を通して―.神神戸戸親親和和女女子子大大学学児児童童教教育育学学研研究究19.17-48 上田 敏丈(2014) 初任保育士のサトミ先生はどのようにして「保育できた」観を獲得し たのか?―保育行為スタイルと価値観に着目して―.保保育育学学研研究究 52(2).232-242 安田裕子・サトウタツヤ(編)(2012) TTEEMM ででわわかかるる人人生生のの径径路路――質質的的研研究究のの新新展展開開. 誠信書房.88-99 謝 謝辞辞 論文の作成にあたり,広島大学大学院の中坪史典准教授にご指導頂きました。記して感 謝申し上げます。また筆者の保育実践の悩みを親身に聴きながら貴重なアドバイスをくだ さり,かつ,その時の経験を論文にすることを快諾してくださったX 先生,Y 先生,Z 先 生,S 園長先生に心より御礼と感謝申し上げます。最後に日々の保育で様々な貴重な時間 を一緒に過ごすことができた子どもたちやA 園の先生方にも心より感謝いたします。 付 付記記 本論文は日本保育学会第70 回大会と日本保育学会第 71 回大会で発表した研究成果を加 筆・修正したものである。