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一次元輝度分布センサを用いたカルマンフィルタによる 水平位置及び奥行距離同時推定

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Academic year: 2021

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産業応用工学会全国大会 2019 講演論文集,2019 年 9 月 18-20 日 Proceedings of IIAE Annual Conference 2019, September 18-20, 2019

© 2019 The Institute of Industrial Applications Engineers, Japan.

一次元輝度分布センサを用いたカルマンフィルタによる

水平位置及び奥行距離同時推定

堀川 裕気

a

穆 盛林

b

濱砂 大地

a

松原 篤

a

中島 翔太

a

a

山口大学

b

愛媛大学

1. はじめに 近年,日本では高齢化社会の深刻化により独居高齢者 の数が増加しており(1),介護の需要が高まっている 。そ れに伴い,介護者にかかる負担は大きなものとなる。ま た,家庭内や介護施設での見守りはプライバシーの問題 が重要となる。そのため,カメラのようなプライバシー 情報を用いる見守りシステムの導入は困難である。これ らの問題を解決するために,プライバシーを侵害せずに 対象者の位置や状態を検知する一次元輝度分布セン サの 開発が行われてきた(2)。しかし, 先行研究では複数人を 対象とした検知が不可能であった。また, 部屋にいる対 象者の位置を把握するために,対象者の位置を俯瞰的に 測定する必要がある。その場合,複数台のセンサが必要 であり,複雑のセンサの設置条件を考慮する必要があっ た。本稿では,一台の一次元輝度分布センサを用いて対 象者の水平位置及び奥行距離の同時 推定を行い,トラッ キングを行う手法を提案する。これにより,センサの複 雑な設置条件が不要となる。さらに,各々の対象者をト ラッキング するためオクルージョンが発生した場合にお いても見守りが可能となる。 2. 一次元輝度分布センサ 一次元輝度分布センサはラインセンサとシリンドリカ ルレンズにより構成される。一次元輝度分布センサの理 論構造を Fig. 1 に示す。対象空間上の点 R,C,L から放 射された水平方向の光はシリンドリカルレンズにより集 光され,ラインセンサ上の対応する点 SR,SC,SLに入射 される。また,対象空間の点 C+,C,Cから放射された 垂直方向の 光はシリンドリカルレンズがレンズ作用を持 たないため,ラインセンサへ直進する光のみが ラインセ ンサ上の点 SCに入射される。このとき入射した光の輝度 値が対象空間における垂直方向の光の 輝度値の積分値に 相当する。 以上より対象空間の二次元情報を一次元輝度 分布として取得するため,プライバシーを侵害せずに対 象者の検知が可能となる。 3.

人物位置測定手法

3.1 対象検知手法 本稿では,対象者を検知する手法として背景差分法を 用いる。この手法を一次元輝度分布センサに応用するこ とで,対象者の存在を示す特徴量を取得する。複数人を 対象とした検知を行うために 対象者の特徴量における極 大値を用いる。しかし,一次元輝度分布センサの暗電流 ノイズにより理想的な極大値の探索が困難な場合 がある。 そのため,一次元輝度分布センサが取得した輝度分布波 形に対して移動平均処理を施し,処理後の特徴量につい て背景差分法を用いて対象者の特徴量を算出する 。その 後,得られた特徴量に対して各ピクセル番号における勾 配を算出する。さらに,算出した勾配の極大値と極小値 のピクセル番号を 1 セットとし,それらの中央のピクセ ル番号を対象者の水平位置とする。これにより,暗電流 ノイズに対して頑健に複数人の特徴量を探索することが できる。 3.2 奥行距離測定手法 Fig. 2 に一次元輝度 分布センサと対 象者の 位置関係を 示す。このとき,一次元輝度分布センサは対象者を見下 Ph,

Simultaneous Estimation of Horizontal Position and Depth Distance by Kalman Filter and Obrid-Sensor

Yuki Horikawaa, Shenglin Mu b, Daichi Hamasunaa,

Atsushi Matsubaraa, Shota Nakashimaa aYamaguchi University, bEhime University

Subject Line sensor Cylindrical lens Case SC S L SR L C R C+ C – R + L + R – L –

Fig. 1. Theoretical structure of Obrid-Sensor

H

L D

h θ

Fig. 2. Position relationship between Obrid-Sensor and subject

Sensor

Subject

(2)

© 2019 The Institute of Industrial Applications Engineers, Japan. ろす形となり,対象者の身体のうち最も 一次元輝度分布 センサに近い部分の距離 D に対応する奥行距離 L を式 (1)より算出する。こ こで,h は対象 者の身長, H は一次 元輝度分布センサの設置高さ,θ は一次元輝度分布セン サの設置角度である。 { L = 2D+h cos θ -2H sin θ

2- sin θ (if h-(2H-L) tan θ ≥0)

L = 2D-h cos θ +2H sin θ

2+ sin θ (if h-(2H-L) tan θ <0)

(1) 3.3 カルマンフィルタによる人物位置推定手法 本稿では,老人ホームや介護施設での複数人の対象者 の状態を予測,推定することで人物同士のすれ違いや遮 蔽物によるオクルージョンに対応するために ,カルマン フィルタを用いる。ここでは,フレームレートが十分に 早く,屋内における人物の加減速は緩やかであることか ら,人物移動を等速運動とみなす。ゆえに,離散時間状 態方程式と観測方程式はそれぞれ式 (2),(3)のようになる。 Xt + 1 = F Xt+ wt (2) Zt = H Xt+ vt (3) ここで,Xt = [xt, yt, ẋt, ẏt] Tとおく。Xtの各成分は水平位 置,奥行距離,それぞれの時間微分である。また,時間 遅れのため d=0,Ztは観測ベクトル,wtは平均値 0 の 4 次 元外乱ベクトル,vtは平均値 0 の 4 次元観測雑音,H は 4 ×4 観測行列,F は 4×4 状態遷移行列である。本稿では 人物は等速移動を行うと仮定するため,H は 4×4 の単位 行列であり, F は式(4)に示す行列とする。 F = [ 1 0 1 0 0 1 0 1 0 0 1 0 0 0 0 1 ] (4) 上述のモデルを用いて予測値と観測値を取得し,人物位 置推定を行う。 4. 実験方法と結果 1 台の 一次元輝度 分布センサを 用いて ,すれ 違いによ って起こる オクルージョンが発生したとき人物位置を推 定可能であるか実験により確認した。 Fig. 3 に示す移動 を対象者 2 人にしてもらい,取得した輝度分布波形から 人物位置の測定を行った。移動方向を変える際には 1 秒 停止後に振り向き,再度 1 秒停止後に歩き始めてもらっ た。なお,対象者は 8 人でこの中からランダムに 2 人組 を 4 組作り,指定の移動を 5 回行った。身長は日本の平 均身長より,男性に 170 cm,女性に 155 cm を適用した。 また,水平検知角としてθhを 68.1°とした。 Fig. 4 に人 物位置測定結果の一例を示 す。これより,オ クルージョンが発生した際に人物位置が推定できている ことが確認できた。しかし,オクルージョン発生直前の 観測値の変化量が小さかったため,オクルージョン発生 時に対象者は静止したと推定された。また,多くのフレ ームで観測値 2 が取得されていないが十分に対象者の移 動が確認できる推定結果となった。 5. まとめ 本稿では,1 台の一次元輝度分布センサを用いた水平 位置及び奥行距離の同時推定による 人物位置測定手法を 提案した。センサから得た位置情報をカルマンフィルタ により推定することで人物位置測定を行った。その結果, すれ違いによるオクルージョンの発生を想定した 検証実 験から,複数人の対象者に対してトラッキング可能であ ることを確認した。 文 献 (1) 内 閣 府 :「 平 成 30 年版 高齢 社会 白 書(全 体板)」, pp.2-5, 2018 (2) 森 吉 雄 大 ,荒 牧 真 悟 ,中 島 翔 太 ,田 中 幹 也:「 一 次 元 輝 度 分 布 セ ン サ を 用 い た 離 床 検 知 シ ス テ ム の 提 案 」, 産 業 応 用 工 学 会 全 国 大 会 2015 講 演 論 文 集 , No.S02-03, pp.18-19, 2015 (3) 足 立 修 一 , 丸 田 一 郎 :「 カ ル マ ン フ ィ ル タ の 基 礎 」, 東 京 電 機 大 学 出 版 局 , 2012 2.0 m 3.0 m Sensor -1.0 m +1.0 m Subject 2

Fig. 3. The movement of subjects Subject 1 θh 0 50 100 150 200 250 0 200 400 600 800 1000 P ix el s Frames Observation value1 Estimated value1 Observation value2 Estimated value2

Theoretical value1 Theoretical value2

Fig. 4. Assumption of occlusion

Fig. 3. The movement of subjects Subject 1 θh  050100150200250 0 200 400 600 800 1000Pixels FramesObservation value1 Estimated value1Observation value2Estimated value2

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