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JAIST Repository: グローバルスピルオーバー時代の先進国・発展途上国間における技術距離と技術能力向上のための戦略に関する分析

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Academic year: 2021

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(1)

Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

グローバルスピルオーバー時代の先進国・発展途上国

間における技術距離と技術能力向上のための戦略に関

する分析

Author(s)

Murianto, Kuswan Wahju; 渡辺, 千仭

Citation

年次学術大会講演要旨集, 17: 157-160

Issue Date

2002-10-24

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/5966

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

lDo8

グローバルスピルオーバ

一時代の先進国・

発展途上国間における

技術距離と技術能力向上のための

戦略に関する

分析

OKuswanW

uMu

「 hanto,

渡辺 千匁

(

東工大社会理工学

)

1. 序 一国の経済発展にとって 技術は重要な 役割を果たす 礎 石 と確信されている。 技術のバローバルスピルオーバ 一時代 の 今日では、 先進国・発展途上国間の 技術距離のあ り方はそ の国の競争力にかかわっている。 発展途上国においては 新技術の吸収を 阻害する要因と して、 低水準の技術および 経営能力や技術基盤の 未整備など があ げられる。 また、 国の生産性の 上昇に貢献する 要因のう ち 技術について 考えてみた場合、 自らの行 う 研究開発活動の ほかに他の国が 行 う 研究開発のスピルオーバー 効果や他の 国からの技術輸入効果を 挙げることができる。 インドネ、 シア と タイはここ 20 年間の研究開発強度、 つ まり GDP に対する R&D 支出額は減少し 続けている。 1997 年の深刻な通貨・ 経済危機後、 その減少がさらに 激しくなっ ている ( 図 1 参照 ) 。 Ⅰ 0 ・ 5

タイ

O.3

0 ・ 2

0 ・Ⅰ インドネシア へ が

0

9

はレ 入 口 5 ト Ⅰ

9

が べ 9 や べや ③ %

d

㌧ レ Ⅹ 雙 ふり へ やも 夕べ $

[Year]

図 l. R&n 支出井 GDP 出 資料

一方、 図 2 に示されているよさに、 外国からの技術輸入 が 上昇している 傾向にあ る。 このような状況のもとで、 それ。 ぞれの国が必要とする 外国からの技術が 時期によってどの ように変わるのかを 明らかにするために、 本研究は日本に 対 するインドネ、 シアおよびタイにおける 技術輸入の構成につ いて分析を試みる。 釜 600

200 ソニー イ 100 - ソニ ; ノミ ニコン イ ‥ンド・ ネ ・ シ

Ⅸ ea 日 図 2. 日本からの技術帝人 資料 : 科学技術研究調査報告 ( 昭和 55 年∼平成 13 年 ) 2. 研究の目的 以上を踏まえて、 本研究の目的は 発展途上国間の 経済 距離および日本の 視点からみたインドネ、 シア と タイの技術 距離と技術輸入の 重点の変遷について 比較分析し、 考察をす る。 3. 分析フレームワーク

(1)

経済距離と対象国の 選択

Patel(1964,[4])

は、 国家間の経済距離はその 国の一人 当たり GDP の比較によって 定義できると 指摘した。 例えば、 米国は一人当たり GDP8200 (1552.54 年実質価格 ) を 1882 年に達成したが、 日本は 1955 年に達成した。 これより、 日 米の経済距離は 123 年となる [2] 。 この概念を基に、 いく っ かの国を比較し、 その一人当たり GDP の成長率も観察する。

(2)

技術距離 技術距離の概俳は Ja 倹 (1986, [1]) によって紹介さ

(3)

れた。 彼は、 任意の 2 産業間における 技術ポジションの 類 似度を計測するために 両 産業の技術ポジションが 成す角の 余弦を計算し、 この結果、 得られた値を 両産業間の技術距離 と定義する。 インドネ、 シア と タイの技術距離を 測定するため に J ぷ 俺の概念に基づいて、 ベクトルの 七 ,

F,

を用い、 以 下の式により 導出する。

(1)

㌦ : 技術輸入額 技術距離は 0 と 1 の間の値を取り、 技術距離は 1 に 近いほ ど 、 すなむち 両 ベクトルの成す 角が小さいほど 技術ポジショ ンが類似していることを 表し、 技術距離が 0 に近いほど、 すなむち 両 ベクトルの成す 角が大きいほど 技術ポジション が類似していないことを 表す。 (3) エントロピー 研究開発活動や 事業の多角化度を 表す指標を求めるに はエントロピーがあ る。 エントロピーは 以下の式によって 計 鼻 できる。 ,, -

P,lnP,

(2) ノー 一 l @r-c

Pj.

製造業全体に 対する業種 プの 技術輸出額の 割合。

また、

PJ=l;

Ⅰ 二 l 0 玉ど 三

れ エントロピーは 大きければ大きいほど 多角化しており、 逆に 小さければ小さいほど 特化する。 本研究では、 日本からの技術の 輸出において、 製造業 1 、

@

業種への輸出額データを 用い、 エントロピーを 計算する。

(4)

クラスタ一分析 データの構成を 知るための有効な 手段として、 データ を構成している 個体間に定められている 類似 度 をもとに、 似 たもの同士を 一つのグループとして 全体をいく っか の グル 一プに 分割するクラスタ 一分析があ る。 本研究では、 この方法を使い 日本からの技術輸入の 構 成を調べる。

4.

分析結果と考察 4.1. 経済距離 経済距離においては、 いく っ かの国を比較したなかで、 特にインドネ、 シアおよびタイを 対象とした。 図 3 はインドネ、 シアと タイの一人当たり GDP の推移と経済距離を 示して いる。 これより、 タイは 1961 年の一人当たり GDP は 6478 であ ったが、 インドネ、 シアは同等レベルの 一人当たり GDP 、 8473 を 1979 午に達成した。 そのときからの 両国の一人当 たり GDP の推移がほ ほ 一致していることが 見られる。 した がって、 一人当たり GDP だけからみてインドネシアとタイ との経済距離は 18 年といえる。 以上より、 タイに比べて ィ ンドネ、 シアは約 18 年間経済的に 遅れていることがわかる。 縮 3500

@ 1500 ,ミ

1000

1998

500

,079. … オ ・ シドネ ・ ジデ 0 1961 19661971 19761981 19861991 1996

[Year]

図 3. 一人当たり GDP の推移と経済距離 4.2. 技術距離 その 18 年の経済距離では、 技術的にはいったいどのぐ らい離れているのかは 気になるところであ る。 技術距離を計 測するには困難であ るが、 本来ならば研究開発のデータを 使 って計測するが、 そのような詳細データは 両国にはないため、 本研究では 17 年間の日本の 技術輸出のデータ ( 製造業 13 業種 ) を用い、 計測を試みた。 ここで、 1983 年から 2000 年までを、 1983 年∼ 1986 一 158 一

(4)

年 (1979 年第二次石油危機以降バブル 以前まで ) 、 1987 年 ∼ 1990 年 ( バブル経済期間 ) 、 1991 年 ∼ 1997 年 ( バブル崩 壊後東南アジア 通貨危機まで ) 、 1998 年∼ 2000 年 ( 東南ア ジア通貨危機後 ) の 4 区間に分けて 分析を行った。 結果は、 表 1 に示された通り、 4 区間においてもインドネシ アとタイは技術的それほど 離れていないことがわかる。 表 Ⅰ インドネシア と タ々の技術距離 言い換えると、 この期間において、 日本の技術摘出は 両国に 対して、 あ る分野または 業種に集中していくと 考えられる。 4.4. クラスタ一分析 ここで、 その技術輸出の 重点がどのように 変化している のかを明らかにするためにクラスタ 一分析を使ってバルー ピンバすることを 試みた。 Period

結果は図 6.1 と図 6,2 に示す。 1983-1986 0 . 789 1987-1990 0.886 1983-1S86 lgB] 一 l89D 1991-1997 0.850 1998-2000 0 . 878 4.3. エントロピー エントロピ一の 計算結果においては、 インドネシア およ び タイに対して、 1982 年から 2000 年にかけてエントロピ lg9l 一 llMg lsa8-2 ㏄ 。 一の値が小さくなっていることがみられる ( 図 4 、 図 5) 。

これは、

日本からの技術輸出はより 特化していくことを 意味 八冊㎝ している。

O ト

図 6.1. クラスタ一分析の 結果 ( インドネシア )

Ⅰ・ 5 y 三一 0.0182x+l.9772 ェ ントロピ一の 結果と同様に、 クラスタ一分析の 結果か 臼田 二 0 ・ 5634 らも日本の技術輸出の 構成が特化していくことがわかる。 イ ンドネシアに 対して、 日本の技術輸出は、 198 ナ 1986 年の が

が が

区間では図 6.1 に示されている 通り、 その他の工業 (OM)

[Yead

図 4 インドネシアの 技術帝人 の エントロピー 推移 に集中していたが、 その他の区間では 輸送用機械工業㎝ 下の に 集中していることがみられる。 また、 電気機械工業 (EM)

や 化学工業 (CH) や窯業 (CR) はその次の重点となる。 逆

巴 に 言えば、 輸送機械工業 ( 自動車等 ) 、 電気機械工業、 化学 Ⅰ. 5 工業、 窯業に関しては、 インドネシアは 日本の技術に 依存し

y 二一 0 ・ 031 は + Ⅰ・ 913 Ⅰ ているといえるであ ろ R2 々 0 ・ 8039 インドネ、 シアの発展は、 石油および天然ガスからの 外貨収入 に高度に依存しているにもかかわらず、 石油製 は口 ・石炭製品

づア、

。 がが、

夕べ & ベ ロ が "

工業 (OC) においては、 日本の技術に 依存していないこと Ⅳ ea Ⅰ 図 5. タイの技術 幹人 のエントロピー 推移 がみられる。 石油工業についてはインドネ、 シアは日本よりも

(5)

恐らくアメリカ 等の技術に依存していると 考えられる。 繊維 工業に関しては、 インドネ、 シアにとって 重要な部門であ るが、 技術のスピルオーバー 効果は限界に 来っっあ る。 一方で、 輸 送機械 ( 自動車 ) や化学部門などの 重要性を増やしてきてい る。 l ㏄ 7 Ⅱ ggo ⅢⅢ㎝㎝ W の㎝㎝Ⅳ 叩叩円 ㏄㎝ 1986 。 鮭 。 ⅢⅢⅡ㎝㎝の㎝ 甲 Ⅲ㎝ 叩 Ⅱ㏄㎝ おいて、 輸入技術の構造がど う 変化するのかを 数量化理論な どを用いてより 詳細に分析していきたいと 考えている。

参考文献

[l]@A . B , Jaffe , "Technological@opportunity@and@Spillovers of@R&D:@ Evidence@ from@ Firm , s@ Patents , Profits , and

Market@Value , "@ The@American@ Economic@Review@ 76 ,

No , 5@(1986)@984-1001

[2]@ T . Fukuchi , M , Satoh , "Technological@ Distance between Indonesia and Braz 且 :A Compa ど ative Study

of Technical Input Structure , " The Developing

1998 ・ 2 ㏄ 0 ⅢⅢ㎝㎝ 叩 Ⅱ㏄ け Ⅱ㎝Ⅲ㎝の㎝ ⅢⅢ㎝㏄Ⅱ K ㏄Ⅲ 叩 ㎝ 漣 ㎝ 胎 ㏄ Economies・ , No . 3・

[3]@ C , W8tanabe , B , Zhu , C ・ Griffy ・ Brown@and@B ・ Asgari ,

"Global@ Technology@ Spillover@ and@ Its@ Impact@ on

Industry , s@R&D@Strategies , "@ Technovation@21@(2001) ,

281-291.

[4]@S , J , Patel , "The@Economic@Distance@between@Nations

図 6.2. クラスタ一分析の 結果 ( タイ )

Its Origin ,

Measurement

and Outlook , " Economic

インドネ、 シア と 同様、 日本のタイへの 技術輸出は特化し Journal@74 , No , 293@(1964)@119-131

ており、 輸送機械工業 ( 自動車等 )

(TM)

に集中している。 Ⅱ ]ヾcience‖ndゝechnology!ndicators{f!ndonesia・

その次は電気機械工業

(EM)

と化学工業

(CH)

であ る。 Ministry@of@Research@and@Technology@of@Indonesia

そのほかの業種においては、 日本にそれほど 依存していない [6] 撫 ian

Development

Ba 曲 ,

Key

In 山 cators 2002,

ことがみられる。 たとえば食品工業

(FD)

を見てみると、 http@7/www ・ adb , org

1991 年から殆ど依存していないことがはっきりわかる。 Ⅰ ] World Development Indicators 2000 (The

World

これは恐らく、 タイは依然として 農業経済 国 であ ることもあ Bank) , り

輸出指向的であ

るため、

食品工業に関する 輸入技術は既

[8]

科学技術研究調査報告 ( 昭和

55

年∼平成

13

年 )

追加 に 獲得し尽くしたか、 あ るいは、 自国での開発に 力を入れて 資料 ( 昭和 58 年∼平成 13 年 ) 、 総務省統計局・ いると考えられる。 一方、 1999 年∼ 2000 年の区間では 輸送 [9] 渡辺 千匁 ,宮崎久美子,勝木 雅和 , " 技術経済論, " 日 科技 機械工業と電気機械工業は 他の業種と大きく 離れているこ 運 (1998) . とが図

6-2

よりわかる。 これは、 これからのグローバル 時

nlo]

馬場啓介,

" 技術のスピルオーバ 一に視点を据えた 産業 代の メガコンペテイションのための 自国技術の能力を 向上 の 技術構造の変遷に 関する実証分析, " 平成 11 年度修士 させるための 一つの戦略と 思われる。 論文、 東京工業大学

5.

今後の課題 今後の課題としては、 技術の輸入は 国の生産性にどれほ ど 貢献するのか、 また、 時代背景の異なるそれぞれの 区間に 一 160 一

参照

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