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舗装用コンクリートへの石灰石骨材の適用に関する研究

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Academic year: 2021

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氏 名 学位(専攻分野の名称) 博 士(農業工学) 学 位 記 番 号 甲 第 693 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 27 年 3 月 20 日 学 位 論 文 題 目 舗装用コンクリートへの石灰石骨材の適用に関する研究 論 文 審 査 委 員 主査 教 授・博士(工学) 小梁川 雅 教 授・博士(工学) 竹 内 康 助 教・博士(工学) 川 名 太 工 学 博 士 西 澤 辰 男* 博士(工学) 梶 尾 聡** 論 文 内 容 の 要 旨 石灰石骨材は,川砂利の採取規制による骨材の砕石へ の移行に伴い,1970 年代から普及し始めた。石灰石骨 材を用いたコンクリートは他の堆積岩や火成岩を用いた コンクリートと比較して,各種強度は同等であり,乾燥 収縮が少ないという特徴を持つ。これは,ひび割れの低 減について有利であるため,石灰石骨材は,建築用コン クリート用骨材としては進んで利用されてきた。近年で は,土木用にも用途が広がり,石灰石骨材のみを使用す るコンクリートプラントも少なくない。これに従い,舗 装コンクリートの円滑な供給の為には,舗装コンクリー トも石灰石骨材の利用を考慮する必要がある。本研究 は,既往の研究が少ないすべり抵抗性及び配合,コンク リート物性,疲労抵抗性について検討し,石灰石骨材を 用いた場合のコンクリート舗装設計への影響について評 価した。これにより,石灰石骨材の舗装用コンクリート への適用性を明らかにした。 すべり抵抗の評価は現地調査及び室内試験を行い,最 後に試験施工により検証を行なった。この結果,コンク リート舗装のすべり抵抗性は粗骨材,細骨材の両方に石 灰石骨材を使用すると低くなる傾向があるため,異なる 種類の骨材を併用する事が必要であること,また,コン クリート舗装の初期のすべり抵抗はモルタルのすべり抵 抗が支配的になるため,石灰石砕石を粗骨材に使用し, 細骨材の全量または,一部に石灰石砕砂以外の骨材を用 いることで舗装表層に適用出来ることが示された。ま た,石灰石のすべり抵抗は産地による差は認められな かった為,地域によらず適用可能であると考えられる。 石灰石骨材を用いたコンクリートの配合及びコンク リート物性の評価では,最初に配合試験を行ない,目標 とするコンクリートを得る為に必要な配合を選定した。 その後,選定した配合で作製したコンクリートにより曲 げ強度及び弾性係数,線膨張係数を測定した。その結 果,石灰石骨材を使用しても舗装コンクリートの配合に 大きな影響は認められず,石灰石コンクリートは弾性係 数と線膨張係数が低い傾向が示された。 石灰石コンクリートの疲労特性は,石灰石コンクリー トの疲労試験を実施し,既往の石灰石以外の骨材を用い たコンクリートの疲労試験結果と比較し評価した。結果 として,石灰石コンクリートは石灰石以外の骨材を用い たコンクリートと比較して疲労特性が異なる可能性があ るが,設計上は安全側であり舗装用コンクリートとして 必要な疲労特性を有していることが示された。 これまで得られた結果を用いて,コンクリート舗装の 疲労度の計算を行ない,石灰石コンクリートと他の骨材 を用いたコンクリートの舗装設計への影響を比較した。 結果として石灰石コンクリートは他の種類の骨材を用い たコンクリートと比較して長寿命が期待できた。 以上の結果より,石灰石骨材は舗装用コンクリートへ の適用が可能であると示された。ただし,本研究は室内 試験の結果が多く,今後は試験施工を積み重ね実証して いくことが重要である。 ─ 42 ─ *石川工業高等専門学校 教授 **太平洋セメント(株)中央研究所 チームリーダー

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審 査 報 告 概 要 舗装用コンクリートでは石灰石骨材のすべり抵抗性が 問題とされ,その利用は進んでいない。しかし一般土木 用コンクリートでは,石灰石骨材が収縮低減効果を持つ ことから利用が進んでおり,このため多くの生コンク リートプラントで標準骨材となりつつある。したがって 石灰石骨材が適用できないと,コンクリート舗装施工に おいて材料が円滑に供給できなくなる可能性がある。そ こで本論文では,石灰石骨材を用いた舗装用コンクリー トの適切な配合,すべり抵抗性,各種コンクリート物 性,疲労抵抗性について調査および実験を通して検討し た。その結果,石灰石骨材を用いても十分なすべり抵抗 性を確保できるコンクリートが作製可能なことを明らか とした。また,石灰石骨材を用いたコンクリートの曲げ 弾性係数および線膨張係数が低くなることから,コンク リート舗装の設計に有利であり,従来骨材を用いた場合 に比較して寿命の長いコンクリート舗装を実現できる可 能性があることを見いだした。この研究成果は,今後の 一般道および農道へのコンクリート舗装普及にあたっ て,石灰石が標準骨材となっている地域においても材料 供給が円滑に行えることを保証し,社会基盤整備に大き く寄与できると考えられる。 よって,審査員一同は博士(農業工学)の学位を授与 する価値があると判断した。 ─ 43 ─

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