水中の微量低級ハロゲン化炭化水素の溶媒抽出分析法に関する研究
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(2) 76 表−1種々の水中低級ノ、ロゲソ化炭化水素分析法の特徴. 操作が簡単。 メチルシクロヘキ サン′. 0特殊な器具を必要としない。. クロルメタンのピ←クが重なる。溶媒 の取叛いに注意を要する。 0抽出率の点で他の抽出溶媒よりやや劣. る。溶媒の取扱いに注意を要する。. E C D. 。溶媒の沸点が低く,蒸気圧が高く取扱 ペ ソ タ ン′. いに注意を要する。. 分析法のうち特別な器具を必要としない迅速分析とし て適当なものは抽出法であると考えられることから, エーテル,ヘキサン,メチルシクロヘキサン及びペソ. タン抽出法の短所を補なう点に着日し,沸点の高い抽 出溶媒を選択検討することを本研究の目的とした。 本研究において対象とした低級ノ、ロゲソ化炭化水素 はトリクロルメタン,テトラクロルメタン,トリクロ ルエチレン,プロムジクロルメタン,テトラクロルエ. チレン,ジプロムクロルメタン及びトリプロムメタン の7種である。 また,対象とした抽出溶媒は,水に対する溶解度が. 2.実 験 2−1抽出溶媒の選択. 水中の低級ノ、ロゲソ化炭化水素の抽出溶媒は,以下 に示す項目に留意した結果,ベンゼソ,トルエン及び キシレンの3種を実験の対象とした。 1)比較的沸点が高く,蒸気圧が低く分析操作に対 して安全性が高いこと。 2)トリクロルメタソ,テトラクロルメタソ,トリ クロルエチレン,プロムジクロルメタン,ジプロムク ロルメタン,トリプロムメタソ,及びテトラクロルエ. 低いこと,上述の7種の低級ノ、ロゲソ化炭化水素との. チレン等,対象としているすべての化合物を溶解する. 親和力が適当であること,ECD検出器に対しての応. こと。. 答が低いこと,高純度のものが得やすいこと及びエー. 3)上述の低級ノ、ロゲン化炭化水素のガスクロマト. テル,ヘキサン,メチルシクロヘキサン及びペソタン. グラムにおける保持時間と比較して溶媒自身による保. より沸点が高いという特性を持っている点から,以下. 持時間が比較的大きいこと。. ベンゼソ,トルエン及びキシレンの3種を実験の対象 として選んだ。. 実験は,表−2に示すガスクロマトグラフ操作条件 において,ベンゼン,トルエン及びキシレン(何れも 市販特級試薬)をそれぞれマイクロシリソジで5/∠£採. D. り混ぜるだけでよいので抽出. 。ヘキサンによるバックドロップとトリ. C. 0試水に溶媒を添加し1分間振. E. ヘ キ サ ン.
(3) 77. 取し,63Ni,10mCiを線源とするECD型ガスクロ. 下であることを確認して,抽出液とした. マトグラフに直接注入し,保持時間を検討した。また. 2−2−2 標準ハロゲソ化炭化水素キシレン溶液の. 参考のため上述の7種の低級ノ\ロゲソ化炭化水素をキ. 調製. シレン中に溶解し,マイクロシリンジで1〃£採取し. また対象としたトリクロルメタン,テトラクPルメ. 溶媒の保持時間と同様の操作を行なった。. タン,トリクロルエチレン,プロムジクロルメタン, テトラクロルエチレン,ジプロムモノクロルメタン及. 表−2 ガスクロマトグラフ操作条件. びトリプロムメタンをそれぞれ1m£,ホールピペッ トで正確に採取し,精製キシレンを添加し100m£ と. ガスクロマトグラフ;島津製作所製GC−5A型. した。本溶液を逐時希釈し100×10 ̄8/J£/£溶液を標準. 〔線源は68Ni,シングルカラム,印加電圧48V〕 カラム;/くイレックスガラス製内径3mm. ,外径. 4mm,長さ3m,担体‥シマライト(60∼ 80メッシュ)固定相‥シリコンDC200,25% キャリアーガス;高純度超乾燥窒素ガス(99.999. ノ、ロゲソ化炭化水素キシレソ溶液(以下,標準溶液 (Ⅰ)と略す)とした。 テトラクロルメタン及び,プロムジクロルメタンは. トリクロルメタンと比較してECD検出器に対し10∼ 20倍感度が高いことから,標準溶液(Ⅰ)をガスクロマ. %),流速:60mE/min 温 度;試料導入部150bC,カラム1050C,検出器. トグラフに1囲い注入した場合でも定量上限界を越え た。そこで,標準溶液(Ⅰ)をさらに希釈し,9.09×10. 1800c. 記録計;日立製作所製056型,21cm/1mV,紙おく.  ̄8〃£/旦溶液とし,標準ハロゲソ化炭化水素キシレン 溶液(以下標準溶液(Ⅱ)と略す)を調整した。. り速度1cm/min. 2−2−3 カラムの作成. 実験に先立って加藤等の報告1),8)ガスクロマトグラ. 2−2 カラム充填剤の選択. 2−2−1キシレンの精製. フ用充填剤の各種カタログ15),16)及び筆者等の報告2・8). 2−1の実験結果を参考にしてキシレンを抽出溶媒と. 等を検討した結果,シリコンDC200を基本とし,T.. することにしたが,このキシレンの精製を行う必要が. C.P.(トリクレシルホスフエイト),スクアラン,及. ある。精製は1£丸底フラスコに市販特級キシレンを. びSE30の2種以上の充填剤を 3mガラスカラム中. 入れマントルヒ←タで単蒸留(留出温度1380C)を行. にそれぞれ長さを変えて直列に詰めた。その組み合せ. い,留出液を表−2に示した操作条件下のガスクロマ. の例を表−3に示す。なおカラムのエージング操作は. トグラフに注入し,不純物のピークの高さが2mm以. 表−3中に示したカラム温度より50C高い温度で行っ. 表−3 カ ラ ム 充填剤の組み合せ.
(4) 78. た。義一3に示すカラムを取り付けたガスクロマトグ. エ宜:水溶液中のハロゲソ化炭化水素濃度〔〃£/m幻. ラフに構準溶液(Ⅰ)または(Ⅰ)からマイクロシリソジ. Ⅵ:真空ビン中の再蒸留水の容積〔m幻**. で1/∠£直接注入した。なお最適カラムの選択条件は. 1㌔:真空ビン中の気相の容積〔m幻. 下記に示す3点から判定した。 1)ハロゲソ化炭化水素のピークがシャープである こと. α宜:気相中のそれぞれのハロゲソ化炭化水素のピー ク面積〔mm2〕. ッ宜:標準ガス中のそれぞれのハロゲソ化炭化水素濃. 2)溶媒も含めてそれぞれのノ、1コゲン化炭化水素に 対する分離能が良いこと. 3)分析の迅速化ということから,すべての化合物 の保持時間が30分以内であること なお,ガスクロマトグラフの操作条件は担体,固定. 相及びカラム温度の条件を除いて他はすべて表−2に 示す通りである。. 2−3 検量線の作成. 度〔〃旦/m幻. ろ乞:標準ガス中のそれぞれのハロゲソ化炭化水素の ピ←ク面積〔mm2〕. (1)式より算出した結果,水溶液中のハロゲソ化炭化 水素の濃度を表−4に示す。 表−4 水溶液中の′、ロゲン化炭化水素渡度 ノ、ロゲソ化炭化水素の種煩. 2−3−1標準ハロゲソ化炭化水素ガスの調整. 1 2 3 2 .4 5. 1. 8 8. 1. トリプロムメタン. 表中のppbで表示された濃度は,表中の密度を 〃£/£で表示された濃度に乗じたものである。 なお,用いた水素炎型ガスクロマトグラフの操作条 件を表−5に示す。. 空ビンの重蔓の和を計量した。導入した再蒸留水の重 量を求めた後,この真空ピソに高純度起毛燥窒素ガス. 表−5 水素炎型ガスクロマトグラフの操作条件. を導入し,真空ビン内の圧力を大気圧となるように調. ガスクロマトグラフ;島辞製作所製 GC−6AM(デ. 整した。その後,トリクロルメタン,テトラクロルメ タソ,トリクロルエチレン,プロムジクロルメタン,. テトラクロルエチレン,ジプロムクロルメタン及びト リプロムメタンの液をそれぞれ正確にマイクロシリソ ジで1/∠旦真空ビンに注入した。ついで室温(20dC±2. ュアルカラム方式). カラム;パイレックスガラス製内径4mm,外径 4.3mm,充填剤TCP(クロモソルブWAW) 90cm+スク7ラン(クロモソルプWAW)170cm +シリコソDC200(シマライト)40cm. 0C)で振とう器を用いて24時間振り混ぜた。なお,24. キャリアーガス;窒素ガス,流速60m£/min. 時間振りまぜることにより真空ビン内の気相中の低級. 空気圧力;1kg/cm2. ノ、lコゲソ化炭化水素濃度ほ一定値になることを別の実. 水素圧力;0.7kg/cm2. 験で予かじめ確かめてある。ついで,ガスシリソジを. 温 度;試料導入部2000C,カラム1050C,. 用いて,気相中から0.5ccのガスを採取し,水素炎を. 検 出 器2000C. 検出器とするガスクロマトグラフに注入し*,低級ハ. ロゲソ化炭化水素のそれぞれの面積を求めた。また標 準ガスからもガスシリソジを用いて同容のガスを採取. 振とう時間による水溶液中の低級ノ、ロゲソ化炭化水 素の抽出率に対する影響を検討した。表−4に示すハロ. し,以下同様の操作を行い面積を求めた。これより再 蒸留水中に溶解したノ、lコゲソ化炭化水素濃度ほ(1)式で. *本試料はECD型ガスクロマトグラフに注入した場合,. 表わせる。. 濃度が高く検出上限界を越えてしまい,何回かのガスの希 釈を要することから,本実験では検出上限界の高い水素炎. .ri. /,√一‘り・il’リ /}il’J. 型ガスクロマトグラフを使用した。 **再蒸留水の密度を1g/cm3 として重量値より換算した。. 1 9 6 5 1 0 4 6 2 5 3 6 4. 2. 7. ジプロムクロルメタン. 8. 1. 8. 7.4. 導入し再び上皿秤で真空ビンと導入した再蒸留水と真. 4. 秤で計量したのち,再蒸留水を真空ビン中に約500m£. 1. 数】OmmHgに減圧した1£真空ビンの重量を上皿. 5. 2−3−2 ハロゲソ化炭化水素水溶液の調整. 7. た(以下標準ガスと略す)。. 1. で正確に1抑い注入し,1/∠£/1001m£N2膿度に調整し. 7. テトラクロルエチレン. 0. びトリプロムメタンの液をそれぞれマイクロシリソジ. 1. プロムジクロルメタン. 2. トリクロルエチレン. ン,テトラクロルエチレン,ジプロムクロルメタン及. 6. メタン,トリクロルエチレン,プロ ムジク ロルメタ. 1. トリクロルメタン′ テトラクロルメタン. 5. 高純度超乾燥窒素ガス(>99.999%)で十分に置換 した1旦真空ビンにトリクロルメタン,テトラクロル. 矧(×温湯ム器).
(5) ゲソ化炭化水素溶液をマイクロシリソジで正確に100 〃£∼500川上採取し,再蒸留水45m附こそれぞれ溶解. し,精製キシレンを正確に5m£添加した後,1,3, 5及び15分と振とう時間を変えて振り混ぜた。静置後 キシレン層からマイクロシリ ソジで2∼5/J旦キシレ ンを採取し,ECD型ガスクロマトグラフに直接注入 し,低級ハロゲン化炭化水素のそれぞれのピーク高さ を求めた。この場合,テトラクロルメタソは検出上. 0. 10. 5. −Retention time(min). 図−1抽出溶媒及び低級ハロゲソ化炭化水素の保 持時間(シリコンDC200充填剤使用). 限界を越えてしまうことから,キシレン層から適当量 (1∼2m£)のキシレンをホールピペットで別の試. 験管に採取し,精製キシレソを添加(5mのするこ. ゼソ,トルエン,及びトリプロムメタンを除く低級ハ. とにより希釈し,この希釈されたキシレン溶液からマ. ロゲソ化炭化水素の保持時間より大きい。この理由. イクロシリソジでガスクロマトグラフに注入し,その. で,今後キシレンを抽出溶媒とすることにした。. ピーク高さを求めた。. つぎに検量線を作成するため,表−4に示すノ、lコゲ ソ化炭化水素水溶液をマイクロシリソジで正確に50,. また,本実験において検討した何れの抽出溶媒につ いても,トリクロルメタン及び四塩化炭素の保持時間 に不純物のピークを生じたことから,これら抽出溶媒. は精製を要することが判った。なお市販特級試薬のキ 60,70,80,90,100,200,300,400及び500/∠£採取 シレンはオルト,メタ,パラの3種の異性体を含んで し,再蒸留水45m£にそれぞれ溶解し,ついで精製キ. シレンを正確に5m£添加し1分間よく振り混ぜた。 以下,上述の操作を行い低級ハロゲソ化炭化水素のそ れぞれのピーク高さを求めた。 また,前述の標準溶液(Ⅰ)及び(Ⅱ)をキシレン抽出. 液の前後にガスクロマトグラフに注入し,低級ハロゲ. いた。 3−2 カラム充填剤の選択 各種充填剤を組み合せたカラムにおける低級ハロゲ ソ化炭化水素及びキシレソの保持時間を調べた実験結. 果を図−2に示す。図−2及び表−3に示す結果か. ソ化炭化水素のそれぞれのピーク高さを求め,抽出液. ら,試料導入部側から,TCP(クロモソルブWAW). による低級ハロゲソ化炭化水素のそれぞれのピーク高. 90cm+スクアラン(クロモソルブWAW)170cm+. さとの比から,キシレン抽出液中のそれぞれの低級ハ. シリコンDC200(シマライ り40cmの3m ガラス. ロゲソ化炭化水素膿度を求めた。 2−4 キシレン抽出における水中共存物質の影響 ハロゲソ化炭化水素水溶液を正確にマイクロシリソ ジで200/′£採取し,0.01,0.1及び1mol/£NaOH,. カラムが前述の2−2の判定条件に最も適合することが. 判った。そのクロマトグラムを図−3に示す。 3−3 検量線の作成. 水中のトリクロルメタン5.6∼27.3〃g/£,テトラク. 溶液,1mol/EHCl水溶液及び1mol/E及び5mol/E. ロルメタン0.4∼1.8〃g/旦トリクロルエチレン5.0∼. NaCl水溶液にそれぞれ添加し,精製キシレソ5m£. 25・3〝g/旦プロムジクロルメタン7.8∼39.3〃g/£,ジプ. を添加し,以下操作を行ない,共存物質による低級ハ. ロムクロルメタン10.0∼50.3〃g/月,テトラクロルエ. ロゲソ化炭化水素の抽出率の変化を検討した。. チレソ5.2∼26.1/gg/旦及びトリプロムメタソ3.6∼. 2−5 水道水中の低級ハロゲン化炭化水素の分析例. 横浜市の水道水45m£を正確に採取し,精製キシレ ソ5m£を添加し,1分間振り混ぜた後2−3と同様の. 12・0〝g/£の濃度範囲において,振とう時間を1,3, 5及び10分間と変えてキシレン層中のこれらの低級ハ. ロゲソ化炭化水素のピーク高さを比較検討した結果,. 操作を行ない,水道水中の低級ハロゲソ化炭化水素濃. 振とう時間には全く影響されないことが判った。この. 度を求めた。. 実験結果から,振とう時間は1分で十分であることが. 3.結. 果. 3−1抽出溶媒の選択. 充填剤としてシリコンDC200を用いたカラムに. 判った。. つぎに,キシレン添加前の液中の低級ハロゲソ化炭 化水素濃度(〃£/のと抽出キシレン層中の低級ハロゲ ソ化炭化水素濃度(〃£/のとの関係を表わす検量線を. おける,ベンゼソ,トルエン及びキシレンの保持時間. それぞれの低級ハロゲソ化炭化水素について図−4∼10. 及び低級ハロゲン化炭化水素の保持時間も併せて図−. に示す。. 1に示す。. 図1に示す結果から,キシレンの保時時間ほベン. 水中のハロゲソ化炭化水素濃度FLg/Eをppb膿度 で表示する場合ほ,表−4に示す密度を図−4∼10から.
(6) 80. 。 N. NO N。 N。 N。 N。. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16. IC. F E. IC. F Et. B A C. E. AB C D. D. EF. AB C D. E. F. A B− C D. E F. D. E F. A弓B C D. E F. NO. AB C. E. AB C D. E F. N。. F. C▲. AB C D. E E F. N。. AB C D. E. NO. A B C D. F E. AB C D. E F. N 5. 10. 15. 20. Retention Time(min) A:トリクロルメタン C:トリタロルエチレン E:テトラタロルエチレン G:トリプロムメタン B:テトラクロルメタン D:プロムジタロルメタン F:ジプロムクロルメタン. 25. 図−2 各種組み合せカラムにおける低級ハロゲソ化炭化水素の保持時間. 1. 0. 0. 5. ×. 1. ︵一\tヱuヱ旨u叫二UHU︸O. 100×10、i. UO〓2︶uUUuOU. 図−3 各種低級ハロゲソ化炭化水素のクロマトグラム. 3. 50×10 ̄:弓. 0. 10×10ニi. 20×10:j. (使用充填剤:TCP90cm+スクアラン170cm+ Concentration of CHC13in water(/Ll/1). シリコンDC20040cm). 図−4 トリクロルメタンの検量線 読み取った水中の低級ハロゲン化炭化水素濃度に乗じ れはよい。. 取りあげ,これらの物質が低級ノ、ロゲソ化炭化水素の. 3−4 キシレン抽出における水中共存物質の影響. キシレン抽出に及ぼす影響を検討した結果を表−6に. 水中の共存物質としてNaOH,HCl及びNaClを. 示す。.
(7) 81. 5.0×10【3. 0.5×10■3. 1.0×103. C。nCentrati。n OfCC14in water(Fll/l) 図−5 テトラクロルメタンの検量線. ︵≡ヱ。むt賢。=讐tUHU山ち一岩豆率土≠㌣。。U. ︵≡ヱ已ヱ賢u叫 サーじU︸O uOて巴︶u巴uOU. 10.0〆10 ̄3. 10×10 ̄、i. 20×10 ̄3. C。nCentrati。n。f CHC12Brin water(pl/l) 図−7 プロムジクロルメタンの検量線. 10×10 ̄3. 20×103. Concentration of eHCl:CC12 in water(p.1/1). 図−6 トリクロルエチレンの検量線 表−6 水中低級ノ、ロゲソ化炭化水素のキシレ ン抽出における共存物質の影響 0.010.1. 80×103. 40×10−3. 10×103. 20×10 ̄3. C。nCentrati。n。f CC12:CC12in water(FLl/l). NaHNaH. 図一8 テトラクロルエチレンの検量線. なお表−6中の値は,水中に共存物質が存在しない 103 場合のキシレン層中のそれぞれの低級′、ロゲソ化炭化. lllll. l. lllll. l. lllll. 92. l. 0 0 l. l. l l. 97. . U. 、、. J. CHCIBr2 21.8 CHBr8 18.2. l. CHC12Br 15.6 CC12:CC1211.1. l. l. CHCl:CC128.9. 吊00垢 伸 l−1 ‖1⋮. CHC13 13.2 5.O CC14. 謁00. 化炭化水素の 種類と水中濃. ︵てtヱuU︻賢。叫NtUU︰NtUU∴葛。。⋮馬上。3。。U. 0 5 1. ×一3. 0. ︵≡ユ宏一h六。叫NIUU︰tUHU︼。。。コ巴l。む。。。U. 0. 水素濃度を100として,共存物質が存在する場合のキ シレン層中のそれぞれの低級ノ、ロゲソ化炭化水素濃度. 82 を表わしたものである。 表−6に示す結果,5%の誤差範囲内で,1moり£. 99. 95 HCl,1及び5mol/旦NaCl及び0.01mol/RNaOH水 100. 溶液に含まれる低級ノ、ログソ化炭化水素は上述の共存.
(8) 82. ︵≡ヱ≡盲u⋮“占tUHUぃちuO叫︶2︺u雲u。U. 図−11水道水中の低級ハロゲソ化炭化水素の 10×10ニi. 0. 20×10二i. クロマトグラム. Concentration of CHCIBr2inwater(pl/1). 表−7 横浜市水道水中の低級ノ、lコゲソ化炭化水素. 図−9 ジプロムクロルメタンの検量線. (液温260c). 低級ハロゲソ化炭化水. 40×10、う. 素の種類. CHC13 CC14 CHCl:CC12 CHC12Br CC12:CC12 CHCIBr2. 【=. ン.. .. ≡ 30×103 CJ00HU葛uOコ2盲苫uO︺. CHBr3. 濃. 度(〃g/の 30.O N.D. N.D.. 9.7 3.8 2.7 N.D.. 20×10▼ ̄3. ロゲソ化炭化水素と重なっており,カラム充填剤を変 えても何れかの低級ハロゲン化炭化水素と重なってし. まうことから,ベンゼソ及びトルエソは抽出溶媒とし. 10×10▼3. 1×10二う. 2×10:j. 3×10¶3. 4×10 ̄3. Concentration of CHBr3in water(/Ll/1). 図−10 トリプロムメタンの検量練. て不適当であると見なした。一方,キシレンはオル ト/ミラ及びメタの異性体を持つことからバックドロ. ップの巾が大きいにもかかわらず,保持時間がベンゼ ン及びトルエンに比較して極めて大きいこと,またト. 物質に影響されることなく抽出されることが判った。. リプロムメタンのみがキシレンの保持時間と重なって. 3−5 水道水中の低級ハロゲン化炭水素の分析例. いるだけであるから充填剤の選択によるこの間題は解. 横浜市の水道水中に含まれている低級ノ、ロゲン化炭. 決できると考えた。また,シリコンDC200を充填剤. 化水素をキシレン抽出法で分析した結果の例を表−7 に示す。なおガスクロマトグラムを図−11に示す。. 4.考. 察. 4−1抽出溶媒の選択. 図−1に示す結果から,ベンゼソ及びトルエンの保 持時間はキシレンの保持時間と比較して多数の低級ハ. としたカラムでは,プロムジクロルメタンとトリクロ. ルエチレンの保持時間と重なっていることから充填剤 の選択の必要がある。 4−2 カラム充填剤の選択. 図一2に示す結果からTCPを充填剤として含まな いカラム(No.1,及び2)では,キシレンの保持時 間にトリプロムメタ∵/が重なることが判る。またシリ.
(9) 83. コソDC−200とスクアランを組み合せたカラム(No.. た。図−4∼10に示す検量線は,直線関係を示し,十. 1)ではトリクロルエチレンとプロムジクロルメタン. 分に定量分析に使えることが判った。この検量線の勾. の保持時間が重なっている。TCPを主としたカラム. 配から抽出率を算出すると,トリクロルメタン91%,. (No.3)はプロム化合物の保持時間が極めて大き. テトラクPルメタソ77%,トリクロルエチレン71%,. く,ジプロムクロルメタンとキシレンの保持時間が. プロムジクロルメタソ100%,テトラク ロルエチレン. 重なっている。そこでシリコンDC−200を充填剤とし. 41%,ジプロムクロルメタソ90%及びトリプロムメタ. た場合と比較してプロム化合物の保持時間の大きい. ン100%であった。. TCPを充填剤として適当な長さで組み合わせる必要 があることが判った。. そこで,シリコンDC200,スクアラン,及びSET. 精製キシレソ中に含まれている不純物のピーク(ピ. ーク高さ2mm程度通常ある)の3倍のピーク高さを 示すピークを定量可能なピークと見なして定量下限界. 30をTCPとの組み合せにおいて種々充填剤の長さを. を算出した。本実験の水中ノ、ロゲソ化炭化水素の定量. 変えたカラム(No5∼11)の中で,低級ノ、ロゲソ化. 下限界はトリクロルメタン1.5/Jg/£,テトラクロルメ. 炭化水素及びキシレンの分離能の良いカラムはTCP. タン0.2〃g/£,トリクロルエチレン3〃g/止,プロムジク. (90cm)+シリコン DC200(150cm)+SE30(60cm). ロルメタソ0.4〃g/£,テトラクロルエチレン0・8〃g/£,. (No6),TCP(70cm)+スクアラン(60cm)+シリコ. ジプロムクロルメタソ1.2/唱/£及びトリプロムメタ. ンDC200(130cm)+SE30(40cm)(No・8)及びTCP. ン3〃g/旦であった。テトラクロルエチレソは抽出率. (90cm)+スクアラン(170cm)+シリコンDC200(40. が他のハロゲソ化炭化水素より極めて低いにもかかわ. cm)(No.11)の3種の組み合せカラムが適している. らず定量下限界が低いのはテトラクロルエチレンがト. ことが判った。この種のカラム(No・6,8,及び11). リクロルメタンと比較してECD型検出器に対して感. を比較した場合,No.11ほNo・6及びNo・8カラ. 度が高いことによる。J・J・Richard等14)はペソタン. ムにおけるトリクロルメタンとテトラクロルメタンの. を抽出溶媒として用い,トリクロルメタン80∼84%,. 分離が良いこと,またNo・8 カラムほ4種の充填剤. プロムジクロルメタン86∼90%,ジプロムクロルメタ. を詰めるという煩雑さがあるため,No・11カラムが. ン90∼94%及びトリプロムメタン92∼98%であると抽. 対象とした低級ノ、−コゲソ化炭化水素の分析に最適であ. 出率を報告している。Richard等の研究では試水と溶. ることが判った。. 媒の比が10:1であること,一方本報告では9:1で. っぎに今までのカラムではシリコンDC200を基本 としていたが,スクアランも低級ノ、−コゲソ化炭化水素 の分離に対して効果がある(No・8及び11)と考えら. あることから,キシレンはペソタンと同程度の抽出率 であることが判った。. また,J.P.Mieure等18)はメチルシクロヘキサン. れることから,スクアランを基本としたカラム(No・. を抽出溶媒として用い,試水と抽出溶媒の比を1‥5. 12∼16)を検討した。その結果TCP(100cm)+スク. として,トリクロルメタソ,プロムメタンおよびジプ. アラン(200cm)(No■13),TCP(85cm)+スクアラン. ロムクロルメタソの抽出率が92∼98%であると報告し. (215cm)(No.15)及びTCP(100cm)+スクアラソ. ていることから,キシレンはメチルシクロヘキサンよ. (150cm)+SE30(50cm)(No・16)の3種の組み合せカ. りも抽出率が良好であることが判った。. ラムが低級ハロゲソ化炭化水素及びキシレンに対する. 以上の実験結果及び考察と,緒言の項でも述べたよ. 分離能が良いことが判った。No・15カラムは,分離. うに沸ノ怠及び揮発性が少ない溶媒が分析操作の点及び. 能ほ極めて良好であったが,それぞれのピークがティ. 労働安全性の高いことから,キシレンは水中の微量ハ. リング現象を示した。この点は今後エージソグ温度等. ロゲソ化炭化水素の分析に適していると言える。. をさらに変えて検討したい。 また,No.13及びNo.16カラムほNo・11カラム. 4−4 キシレン抽出における水中共存物質の影響. 表−6に示す結果から,誤差範囲を5%とみて考察. と比較してトリクロルメタン及びテトラクロルメタン. すると,共存物質としてHClの場合1mol/£の濃度で. の分離能がやや劣ることから,No・11カラムすなわ. はHClの妨害による抽出率の低下は認められない。. ちTCP(90cm)+スクアラン(170cm)+シリコンDC. またNaClが共存している場合その濃度が1及び. 200(40cm)が最適カラムであると判定した。. 5mol/…こおいても表−6中に示す値が略々100であ. 4−3 検量線の作成. ることから,NaClは抽出率に影響を及ばさないこと. 結果の3−3項にも述べたように,対象とした水中に. が判る。一方,J.P・Mieure等13)はメチルシクロヘキ. 溶解した低級′、ロゲソ化炭化水素は極めて短時間(1. サンによる水中のトリクロルメタン,プロムジクロル. 分間)の振とうでキシレン中に移行することが判っ. メタン及びジプロムクロルメタン抽出分折において,.
(10) 84. NaClを溶媒抽出時に添加することにより回収率が高. ラン(170cm),シリコンDC200(40cm)の3種の充. くなることを報告しているが,キシレン抽出において. 填剤を組み合わせたカラム充てん剤が最適であること. ほその効果は無いことが判る。つぎに,NaOHが共. が判った。. 存した場合には,その濃度が0.01mol/1では共存し. b)抽出溶媒として良好と考えられるベンゼソ,ト. ない場合の抽出率と異ならないことを示している。ま. ルエン及びキシレンのうち,目的のノ、ロゲソ化炭化水. た0.1mol/1NaOH共存水溶液の場合,テトラクロル. 素のいずれとも,保持時間が異ること,また沸点の高. メタンの抽出率が精々低下しているが,他のハロゲソ. いことによる分析操作の簡便さ及び労働安全性の高さ. 化炭化水素の抽出率は共存物質を含まない場合と同じ. からキシレンが抽出溶媒としてより優れていることが. 値であることが判る。また,1mol/1NaOHの場合,. 判った。. テトラクロルメタン及びプロムジクPルメタンの抽出 率が低下していることが判る。したがって共存物質と. c)水中の微量ハロゲソ化炭化水素を上述の充填剤 を用いて,キシレン抽出することにより,トリクロル. してNaOHを考えた場合,0.01mol/1程度の濃度ま. メタン91%,テトラクロルメタン77%,トリクロル. でほキシレンによる低級ハロゲソ化炭化水素の抽出に. エチレン71%,プロムジクロルメタン100%,テトラ. 影響を及ぼさないと考えられる。. クロルエチレン41%,ジプロムクロルメタン90%及び. NaOHが0.1mol/1以上共存した場合にはテトラ. トリプロムメタンを100%の抽出率で定量できること. クロルメタン及びプロムジクロルメタンの抽出率が低. が判った。この抽出率は,試水45m止に溶媒(キシレ. 下している。したがって今後この原因を明らかにし,. ソ)5m£を添加した時(試水と溶媒の溶量比は9:. 高濃度のアルカリ溶液中においてもハロゲソ化炭化水. 1)得られる値であることからキシレンほ極めて高い. 素濃度が求められるように検討する必要があると考え. 抽出率で目的のノ、ロゲン化炭化水素を抽出できること. られる。. が判った。. 4−5 水道水中の低級ハロゲン化炭化水素の分析例. d)水中のノ、ロゲソ化炭化水素のキシレン抽出に対. 表一7に示す結果から,水道水中にはトリクロルメ. する共存物質の影響を検討した結果,共存物質と考え. タン,プロムジクロルメタン,テトラクロルエチレン. られる塩酸,水酸化ナトリウム及び塩化ナトリウムの. 及びジプロムクロルメタンが含まれていることが判っ. それぞれの濃度が1mol/£,0.01mol/£,5mol/旦の水. た。過去,本学キャンパス内の水道水中のトリクロル. 溶液の場合では抽出率の低下が認められないことか. メタン濃度を種々の分析法で測定しているが,30〃g/. ら,上記の濃度以下であれは共存物質の影響を受ける. £の値前後を季節によって変動していることを認めて. ことなく抽出できることが判った。. いる。この事突からも,水道水中の低級ノ、ロダン化炭 化水素の分析にキシレン抽出法は適していることが判. 6.謝. 辞. る。なお,プロムジクロルメタン及びジプロムクロル. 本研究の遂行にあたり,研究費の一部は日本ソーダ. メタンについて従来,筆者等の研究では対象としてな. 工業会の委託費によった。とくに記して感謝の意を表. かったことから,さらにデータの蓄積を行い今後検討. する。. を加えたい。. 7.文 献 5.総. 括 1)加藤龍夫,石黒智彦,朝霞浄水場異臭水分析試. 水中に含まれる微量′、ロゲン化炭化水素の迅速分析. として,溶媒抽出法を検討し以下に示すようなことが 明らかとなった。. a)水中に溶解すると考えられるトリクロルメタ ン,テトラクロルメタン,トリクロルエチレン,プロ. ムジクロルメタン,テトラクロルエチレン,ジプロム クロルメタン及びトリプロムメタンの7種の低級ノ、ロ. ゲソ化炭化水素を迅速に分析する目的のため,合日日 的なカラム充填剤の選択を行った結果,これらノ、ロゲ. 験報告書,昭和46年5月日本環境衛生センター. 2)猪子正憲,門田精,松野武堆,電気化学協会第 41回大会 講演要旨集(1974)於千葉 3)猪子正憲,門田 精,松野武堆,横浜国立大学 環境科学研究センター紀要,1,67(1974) 4)環境庁,くく化学物質環境調査分析法”,環境庁企 画調整局環境保健調査室(1974) 5)森田昌敏,中村弘,三村秀一,東京都衛研年報 25,205(1974). ソ化炭化水素に対する分離能が極めて良好でシャープ. 6)同上,25,399(1974). なピークが得られ,しかも保持時間が小さいことから. 7)伊藤和男,成瀬洋児,長谷川恒夫,名古屋市公. 分析の迅速化が可能という点でTCP(90cm),スクア. 害研究所報,5,63(1976).
(11) 85 8)加藤龍夫,仲山伸次,横浜国立大学環境科学研 究センター紀要,2,13(1976). 9)梶野勝司,水道協会雑誌,514,17(1977) 10)J.J.Rook,Water Treatment and Examina− tion21,259(1972) 11)B.T.Croll,WaterTreatment and Exami− nation,21,213(1972). seter,EnvironmentalScience&Technology, 9,762(1975) 13)J.P・Mieure,J.of AWWA69(1)60(1977) 14)].J・Richard&G.A.Junk,J.ofAWWA, 69(1),62(1977). 15)Column Packings for GAS CHROMATO− GRAPHY,(1977)ガスクロ工業株式会社. 12)B.J.Dowty,D.R.Carlisle,andJ.L.La 16)西尾総合カタログ,77年版 西尾工業株式会社.
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