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The role of cIAP1 and XIAP in apoptosis induced by tumor necrosis factor alpha in esophageal squamous cell carcinoma cells

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Academic year: 2021

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論 文 内 容 の 要 旨

論文提出者氏名 樋 上 翔 一 郎 論 文 題 目

The role of IAP family in apoptosis induced by tumor necrosis factor alpha on esophageal squamous cell carcinoma cell lines

論文内容の要旨 腫瘍壊死因子(TNF)αに関しては、免疫・炎症・細胞の生存や apoptosis など様々な役割に ついての研究がなされている。TNF レセプターにおける一連のシグナル複合体の形成によ って始まるTNFαのシグナル伝達は、NF-κβ活性化を介した細胞生存と、caspase8 活性 化を介したapoptosis という相反する結果につながる。また、アポトーシス阻害因子(IAP) ファミリーは、BIR ドメインを有することを特徴とする細胞の生存を調整する主要な因子 の一つとして知られており、caspase に直接結合するのみならず、NF-κβや MAPK とい った pro-survival なカスケードを活性化することでアポトーシスを制御しているとされて いる。いくつかの癌種では、IAP の発現が増強しているとされ、不良な予後と相関してい るとする報告もある。cIAP1・cIAP2・XIAP・survivin は、IAP ファミリーの中でも代表 的なもので、癌細胞の生存に重要な役割を果たしているとされている。多くの細胞におい て、TNFα単独ではほとんど apoptosis が起こらないが、CHX 存在下で TNFαを加えると apoptosis が起こることが知られている。以前我々は、ヒト胃癌・大腸癌細胞株の TNFα誘 導性apoptosis における IAP の役割について報告した。本研究の目的は、ヒト食道扁平上 皮癌(ESCC)細胞株の TNFα誘導性 apoptosis における IAP の役割を明らかにすることであ る。

ESCC 細胞株の apoptosis 回避における IAP の役割について調べるため、5 つの細胞株、 TE2・5・9・13・KYSE170 に対して、まずフローサイトメトリーを用いた apoptosis assay を行った。CHX 存在下に TNFαで処理したところ、いずれの細胞株も有意な apoptosis に 至り、apoptosis の感受性は、細胞株間で差を認めた(KYSE170=TE13>TE9>TE5>TE2)。 次に、TNFαと CHX が apoptosis を制御するメカニズムについて調べるために、Western Blotting を用いて IAP 蛋白の発現強度を測定した。cIAP1 の発現は、TNFα単独群では変 化しなかったが、共処理群で低下した。XIAP の発現は、CHX 単独群で低下し、共処理群 でさらに低下した。survivin の発現は、CHX 単独群で低下し、共処理群では低下は同程度 であった。cIAP1 と XIAP の発現レベルの低下の程度は、TNFαと CHX による apoptosis の感受性と相関していた。さらに、TNFα誘導性 apoptosis は、z-VAD-fmk(caspase 阻害 剤)や epoxomicin(proteasome 阻害剤)との共処理で強く抑制され、TNFα・CHX 共処理に よるcIAP1・XIAP・survivin 発現低下は、z-VAD-fmk では抑制されなかったが、epoxomicin

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では抑制された。この結果から、TNFα・CHX 共処理による cIAP1・XIAP・survivin 発 現低下は、proteasome による分解促進によることが示唆された。最後に、ESCC 細胞が TNFα誘導性 apoptosis を回避するのに cIAP1 と XIAP が果たす役割を明らかにするため、 TE9 と KYSE170 細胞株に対し、cIAP1 と XIAP の siRNA を用いたノックダウン実験を行 った。cIAP1-transfected cells と XIAP-transfected cells においては、TNFα刺激に対して アポトーシス率の上昇を認めた。さらに、cIAP1 と XIAP ダブルノックダウン細胞におい ては相加的に有意なアポトーシス率の上昇を認めた。この結果から、ESCC 細胞が TNFα 誘導性apoptosis を回避するのに、cIAP1 と XIAP が不可欠な役割を占めることが明らかと なり、cIAP1 と XIAP の分解が促進されることで、TNFα誘導性 apoptosis につながって いるという仮説が裏付けられた。

本研究によって、ESCC 細胞の TNFα誘導性 apoptosis における IAP ファミリーの発現強 度は個別に調節されていることが明確となり、IAP ファミリー(survivin・cIAP1・XIAP) の分解促進がTNFαによるアポトーシスの誘導に不可欠な役割を果たしていることが示唆 された。今後、IAP ファミリーの動態をより綿密に解明することで、ESCC に対する革新 的な治療法の確立につながる可能性があると考えられる。

参照

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