• 検索結果がありません。

う蝕と歯周病の病原因子に対する分子生物学的解析 : 2007年日本歯科保存学会学術賞受賞

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "う蝕と歯周病の病原因子に対する分子生物学的解析 : 2007年日本歯科保存学会学術賞受賞"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

う蝕と歯周病の病原因子に対する分子生物学的解析

: 2007年日本歯科保存学会学術賞受賞

著者

?田 雅行

雑誌名

鹿児島大学歯学部紀要

29

ページ

32-33

発行年

2009

URL

http://hdl.handle.net/10232/17011

(2)

はじめに う蝕と歯周病は細菌感染症であり, や ( ) がその主要 な病原性細菌である。 これらが産生する病原因子には, う蝕病原菌の菌体表層タンパク質抗原や歯周病原菌の タンパク分解酵素などがある。 本稿では, これら病原 因子に対する分子生物学的解析と歯髄炎の発症メカニ ズムについて概説する。 う蝕病原性細菌の病原因子 の遺伝子解析 ヒトのう蝕病巣から検出される 型 の菌 体表層タンパク ( ) は, う蝕細菌の歯面への初期 付着に関与する。 遺伝子は アミノ酸からな る分子量 相当のポリペプチドをコードしてい た1) 。 コンピューターによる二次構造解析等から, 2 ヵ所の繰り返し領域, 末端のシグナルペプチド, 末端の細胞内アンカー領域, および 末端 は へ リックス構造をとっていた。 アミノ酸組成の比較で他 の連鎖球菌表層タンパク質に対して %前後の相同性 を示したことから, ミュータンス連鎖球菌の菌体表層 タンパクは菌体間で遺伝子的に保存されていることが わかった。 歯周病原性細菌の病原因子 遺伝子欠損株の作成 とその性状分析 歯周病原菌のひとつである の病原因子のひと つであるプロテアーゼは, 組織破壊や宿主の免疫反応 に対して影響を及ぼす。 そこで我々は, 遺伝子 を不活化した変異株 を作成し, その性状を調べ た2) 。 は野生株に対して自己凝集能が大きく低 下し, タイプⅠコラーゲンに対する結合力や上皮細胞 への付着能も著しく低下していた。 また, 菌体表層の 線毛が消失していることが電顕やノーザンブロットに て確認された。 さらに, 本プロテーゼが の他菌 種との凝集や口腔内への定着に関与することや同菌が 持つ他のプロテアーゼの発現を調節することもわかっ た。 歯髄細胞を用いた歯髄炎のメカニズム解明 歯髄炎は, 細菌感染を引き金としておこる歯髄組織 の炎症反応である。 この観点から我々は培養歯髄細胞 を用いて炎症性サイトカインの発現を調べた。 その結 果, 細菌の病原因子で歯髄細胞を刺激すると炎症性ファ クターである や および抗炎症性ファクター である を産生誘導することがわかった。 また, 神経ペプチドであるサブスタンス ( ) やカルシト ニン関連遺伝子タンパクの誘導能も確認できた。 さら に, は で誘導される転写因子 やプロス タグランジン合成酵素の遺伝子発現を増強させること がわかった。 これらは, 歯髄炎が細菌感染により引き 起こされる神経性炎症であることを意味する。 また最 近のデータから, 温度感覚受容体 ( ) が歯髄細胞3) や歯髄組織に発現していることを確認し ており (図), これらが炎症反応や細胞死に関与する ことを明らかにしている。 おわりに 保存治療は疼痛除去という前提の上で成り立つこと から, 疼痛メカニズムの解明も臨床治療に反映されな ければならない。 今後は, 象牙質も含めた疼痛に関わ る分子の解明を考えている。 本稿は, 平成 年6月7日日本歯科保存学会春季学 術大会における同学会学術賞受賞論文を要約したもの である。 歯学部における特徴ある研究, 診療活動 鹿児島大学医学部・歯学部附属病院 成人系歯科センター 保存科 徳田 雅行

(3)

文献 . . . 歯学部における特徴ある研究, 診療活動 ヒト歯髄細胞とラット歯髄組織における温度感覚受容体 (左図) と (右図) の発現。

参照

関連したドキュメント

病状は徐々に進行して数年後には,挫傷,捻挫の如き

大きな要因として働いていることが見えてくるように思われるので 1はじめに 大江健三郎とテクノロジー

(注妬)精神分裂病の特有の経過型で、病勢憎悪、病勢推進と訳されている。つまり多くの場合、分裂病の経過は病が完全に治癒せずして、病状が悪化するため、この用語が用いられている。(参考『新版精神医

を占めている。そのうち 75 歳以上の後期高齢者は 1,872 万人(14.9%)、80 歳以上は 1,125 万

が作成したものである。ICDが病気や外傷を詳しく分類するものであるのに対し、ICFはそうした病 気等 の 状 態 に あ る人 の精 神機 能や 運動 機能 、歩 行や 家事 等の

全国の緩和ケア病棟は200施設4000床に届こうとしており, がん診療連携拠点病院をはじめ多くの病院での

3F西 回復期リハビリ病棟 パソコンの周囲に擦式用アルコー ル製剤の設置がありませんでした。

(2) 交差軸(2軸が交わる)で使用する歯車 g) すぐ歯かさ歯車.