Competency factors required for clinical practice in nursing students
Sachiko K
UBO, Naoko T
AKAYAMA, Sachiko K
URIMOTO, Kyoko M
ATSUOand Sayuri D
OIABSTRACT
[Objectives]This study aimed to clarify the competency in nursing students required for clinical practice.
[Methods]The self-administered questionnaire survey was conducted with nursing students. Mean value of 54 items were calculated and multiple comparision were performed in 4 categories; Basic skills as nursing students, Basic social competency, Communication skills and Stress coping skills. [Results]Of 381 questionnaires were distributed, 345 were collected (90.8%). The mean value of
Basic skill as nursing students was 3.69±.90, Basic social competency for 3.66±.90, Communication skills for 3.70±.88, Stress coping skills for 3.38±1.04. Significant differences were identified between Basic skills as nursing students and Stress coping skills(p<.05). The level of Stress coping skills was lower than other 3 factors therefore education is required to improve Stress coping skills.
KEYWORDS: Competency, Nursing students, Basic skills as nursing students, Basic social competency,
Communication skills, Stress coping skills.
看護学実習に求められる看護学生のコンピテンシー要因
久 保 幸 子
1 )・高 山 直 子
1 )・栗本佐知子
1 )・松 尾 恭 子
1 )・土井さゆり
2 ) Ⅰ.緒言 看護学生は,臨地実習において,対象者や家族と のかかわりを通して,知識と既習技術を統合し,看 護師としてのコンピテンシーを獲得していく。武村 は,看護師のコンピテンシーを「知識や技術を特定 の状況や背景のなかに統合し,倫理的で効果的な看 護を行うために必要な能力」と定義している1 )。 看護教育において,看護師のコンピテンシーに関 するさまざまな研究が進められている。管理職を 対象としたコンピテンシー研修プログラムの開発2 ) や管理職としてのコンピテンシーを獲得するまでの 葛藤に関する報告が行われている₃ )。 日本看護系大学協議会も看護学士課程の卒業到達 目標としての看護実践能力であるコアコンピテン シーを提示した₄ )。その中でコアコンピテンシーと は,単なる知識や技能だけでなく,様々な資源を活 用して特定の状況の中で複雑な課題に対応できるた めの核となる能力と定義している₄ )。 看護学実習においては,講義や演習で学んだこと を対象者との関わりに生かすことができる「看護学 生としての基礎力」が求められる。また,情報化社 会において,現状を正しく認識するための情報収集 力や分析力,個人情報に関連した情報モラルを含む 「社会人の基礎力」が必要である。 さらに円滑な対人関係を構築し,対象者のニーズ を把握するために,言語的方法と非言語的方法を用 いた「コミュニケーション力」が求められる。ま た,生老病死に直面する臨地実習において,対象者 や家族と関係性を構築することに困難を感じたり, 流動的な対象者の状態を把握し,看護過程を展開す ることや困難に感じる学生が多いと中本は述べてい る₅ )。このような困難に対処できる「ストレスコー ピング力」が看護学生には求められる。小笠原は, 看護学実習における学生の困難は,「知識に関連す る要因」と「対人的要因」であるとも述べている₆ )。しかし,看護職や看護教員を対象としたコンピテ ンシーに関する研究と比較して,看護学生を対象とし たコンピテンシーの研究はまだあまり見当たらない。 したがって,本研究ではヒューマンケアの実践能 力が求められる看護学実習において,現在,看護学 生がどのようなコンピテンシーを有しているのか実 態を明らかにすることにした。 Ⅱ.目的 本研究は,看護学実習に求められる 1 年次から ₄ 年次の看護学生のコンピテンシーの実態を調査し, コンピテンシーの形成に関する要因を明らかにする ことを目的とした。 Ⅲ.操作的用語の定義 本研究では,コンピテンシーとは,看護実践能力 とする。 Ⅳ.方法 1 .研究対象及び調査期間 対象者は,A 大学看護学生380人で,調査期 間は2018年 ₈ 月から ₉ 月であった。 2 .調査内容及び方法 「看護学生としての基礎力」15項目,「社会人 基礎力」15項目,「コミュニケーション力」10 項目,「ストレスコーピング力」₇ )14項目の ₄ カテゴリー 54項目を調査した。自作の自記式 質問紙調査票を作成し,「非常にあてはまる」 を ₅ 点,「まったくあてはまらない」を 1 点と し,リッカート尺度 ₅ 件法でコンピテンシーレ ベルを測定した。調査票を配布後,回収箱にて 回収した。 均値と標準偏差を算出した。また,コンピテ ンシー形成 ₄ 要因は,一元配置分散分析を実 施し,Tukey(T)の多重比較を用い,各カテ ゴリーの平均値を比較した。有意水準 ₅ %未 満を有意差ありとした。分析には,IBM SPSS Basic Version 25を用いた。 Ⅴ.倫理的配慮 研究協力の可否が成績評価に影響を及ぼさないこ とを説明し,任意の協力を求めた。学生の負担の 少ない時間や場所を考慮して,協力依頼を行った。 データは匿名化し,個人情報の取り扱いを遵守する こと,研究成果を学会や学術誌で公表すること等を 文書と口頭で説明し同意を得た。研究結果は,施錠 した書庫に ₅ 年間,保管し,破棄することを明記し た。本研究は,四国大学研究倫理審査専門委員会の 承認(承認番号30021)を得て実施した。 Ⅵ.結果 回収率は,90.8%(345人 /380人)であった。54項目 の内的統合性は,クロンバックα係数,0.971であった。 対象者の属性は, 1 年次生107人(31%), 2 年次 生98人(28.4%), ₃ 年次生70人(20.3%), ₄ 年次生 67人(19.4%),無回答 ₃ 人( 1 %)で, 1 年次生が最 も多かった。性別は,女子308人(90.1%),男子34人 (9.9%),無回答 ₃ 人( 1 %)であった。分析対象は, 学年・性別が無回答の ₃ 人を除外した342人とした。 「看護学生としての基礎力」の上位 ₃ 項目と平均 値は,「援助の最中でも看護師・教員の指摘には学修 者として真剣に耳を傾けることができる」3.96±.905, 「他の学生への助言であっても自分のこととして耳を 傾けることができる」3.91±.823,「対象者と良い関 係を築けるよう配慮できる」3.88±.877であった。
表 1 .看護学生としての基礎力 n=342 質問項目 Mean SD 1 講義・演習・実習で学んだことを対象者との関わりに活かすことができる 3.61 0.91 2 病棟や対象者の情報を 1 日の行動計画の立案に活かすことができる 3.39 0.98 ₃ 対象者の問題解決方法を見出すために些細な情報にも注意を払うことができる 3.39 0.89 ₄ 対象者の苦痛を和らげるために援助方法を工夫することができる 3.54 0.92 ₅ 対象者の都合に合わせ,援助を開始できるよう状況を観察できる 3.59 0.93 ₆ 他の学生への助言であっても自分のこととして耳を傾けることができる 3.91 0.82 ₇ 手際よく落ち着いて技術を提供する看護師や教員を手本にすることができる 3.62 0.99 ₈ 優れた援助を提供する学生の技術を自分の中に取り入れることができる 3.55 0.89 ₉ 援助の最中でも看護師・教員の指摘には学修者として真剣に耳を傾けることができる 3.96 0.91 10 いつでも援助できるよう看護師・教員の技術を注意深く観察できる 3.73 0.88 11 自分ではどうすることもできない問題の解決方法を誰かに相談することができる 3.77 0.96 12 援助提供中に生じた解決困難な問題に対し,傍にいる看護師や教員に支援を求めることができる 3.78 0.91 13 対象者と良い関係を築けるよう配慮できる 3.88 0.88 14 他学生の学修活動や看護師の仕事を妨げないように周囲の状況に注意を払うことができる 3.81 0.84 15 自らの失敗に誠実に対応し対象者や教員・看護師との関係維持に努めることができる 3.76 0.85 表 2 .社会人基礎力 n=342 質問項目 Mean SD 1 情報の活用方法として情報リテラシーを身につけることができる 3.50 0.90 2 情報社会に必要な情報モラルを身につけることができる 3.61 0.88 ₃ 与えられた課題について疑問がある時は,質問して理解しようとすることができる 3.44 0.95 ₄ 自分の課題について計画を立てて実行することができる 3.53 0.90 ₅ 看護専門職を目指していることの自覚を持つことができる 3.76 0.90 ₆ 周囲の人を動かして,目標を達成するリーダーシップを持って働きかけることができる 3.07 1.03 ₇ 対象者に,協力することの必然性(意義,理由,内容など)を伝えることができる 3.44 0.92 ₈ 自分にできること,他人にできることを的確に判断して行動することができる 3.48 0.89 ₉ 上手くいかないことはその原因や方法について調べて判断することができる 3.50 0.85 10 現状を正しく認識するための情報収集や分析ができる 3.49 0.88 11 身だしなみ,第一印象,大学生らしさについて考えることができる 4.07 0.90 12 社会人としてふさわしい挨拶と礼儀とマナーを身につけることができる 3.98 0.89 13 社会人として信頼関係をつくるための表情,姿勢,態度,話し方の大切さを理解することができる 4.05 0.82 14 社会人として身につけておきたい敬語や言葉づかいを理解することができる 3.96 0.87 15 対象者と家族を尊重した態度や言葉づかいで応接することができる 3.98 0.88
表 3 .コミュニケーション力 n=342 質問項目 Mean SD 1 対象者の話を相槌を打ちながら聞くことができる 4.36 0.78 2 対象者の意見や立場に共感して聞くことができる 4.19 0.78 ₃ 対象者の考えを聞き読み取ることができる 3.80 0.88 ₄ 対立する意見があるときはいつも両方の言い分を聞くことができる 3.79 0.90 ₅ 自らの考えを言葉でうまく話すことができる 3.29 0.99 ₆ 対象者の意見や立場を尊重して話すことができる 3.83 0.82 ₇ 対象者の反応に気を配りながら話すことができる 3.92 0.81 ₈ 対象者に納得してもらうよう話すことができる 3.54 0.90 ₉ 自らの主張を論理的に筋道を立てて説明することができる 3.22 0.95 10 たくさんの意見をうまくまとめることができる 3.04 1.04 表 4 .ストレスコーピング力 n=342 質問項目 Mean SD 1 現在の状況を変えるよう努力する 3.62 0.88 2 先のことをあまり考えないようにする 2.88 1.17 ₃ 自分で自分を励ます 3.38 1.08 ₄ なるようになれと思う 3.47 1.14 ₅ 物事の明るい面を見ようとする 3.52 1.06 ₆ 時の過ぎるのにまかせる 3.32 1.14 ₇ 人に問題解決に協力してくれるよう頼む 3.24 1.03 ₈ たいした問題ではないと考える 2.96 1.17 ₉ 問題の原因を見つけようとする 3.57 0.95 10 何らかの対応ができるようなるのを待つ 3.29 0.99 11 自分のおかれた状況を人に聞いてもらう 3.50 0.99 12 情報を集める 3.49 0.94 13 こんな事もあると思ってあきらめる 3.17 1.12 14 今の経験はためになると思うことにする 3.91 0.90
「社会人基礎力」の上位 ₃ 項目は,「身だしなみ, 第一印象,大学生らしさについて考えることができ る」4.07±.899,「社会人として信頼関係をつくるた めの表情,姿勢,態度,話し方の大切さを理解する ことができる」4.05±.819,「対象者と家族を尊重し た態度や言葉づかいで応接することができる」3.98 ±.88であった。 「コミュニケーション力」の上位 ₃ 項目は,「対象 者の話を相槌を打ちながら聞くことができる」4.36 ±.782,「対象者の意見や立場に共感して聞くこと ができる」4.19±.778,「対象者の反応に気を配りな がら話すことができる」3.92±.808であった。 「ストレスコーピング力」の上位 ₃ 項目は,「今の 経験はためになると思うことにする」3.91±.899, 「現在の状況を変えるよう努力する」3.62±.878,「問 題の原因を見つけようとする」3.57±.954であった。 一方,下位 2 項目は,「先のことをあまり考えない ようにする」2.88±1.17,「たいした問題ではないと 考える」2.96±1.17であった。 ₄ 要因の平均値は「看護学生としての基礎力」は 3.69±.90「社会人基礎力」,3.66±.90「コミュニケー ション力」3.70±.88,「ストレスコーピング力」は 3.38±1.04であった。 ₄ 要因を多重比較したところ, F 値3.717,p=.017で有意差が認められた。カテゴ リー間比較では,「看護学生としての基礎力」と「ス トレスコーピング力」においてp<.05で有意差が認 められた。「コミュニケーション力」と「ストレス コーピング力」,「社会人基礎力」と「ストレスコー ピング力」の間において有意傾向であった。 Ⅶ.考察 看護学生のコンピテンシーは,将来看護師をめざ す看護学生として求められる能力を具体的に示し, 目標に到達するために何が必要であるのかを把握 し,個々において不十分な能力を教育するために重 要である。 本研究では, 1 年次生から ₄ 年次生の看護学生 の「看護学生としての基礎力」「コミュニケーショ ン力」「社会人基礎力」が「ストレスコーピング力」 よりも高いことが示された。 「看護学生としての基礎力」の中の「援助の最中 でも看護師・教員の指摘には学修者として真剣に耳 を傾けることができる」「他の学生への助言であって も自分のこととして耳を傾けることができる」は「専 門職として研鑽し続ける基本能力」₄ )であり,成長 し続けるための柔軟な姿勢を示していると考える。 「病棟や対象者の情報を 1 日の行動計画の中に生 かすことができる」と「対象者の問題解決方法を見 出すために些細な情報にも注意を払うことができ る」の平均値が低く, ₅ 段階の中央である「わりに 当てはまる」を選んだ学生が最も多かった理由は, 本研究の対象者は, 1 年次生と 2 年次生が59.4%を 占めていたことが考えられる。基礎看護学実習を終 え,各論実習を修得していない学生が半数以上であ り,対象者の些細な情報に注意を払ったり,収集し た情報を 1 日の行動計画には生かせるだけの力不足 を感じていることが伺えた。 ヒューマンケアである看護職をめざす学生は,「コ ミュニケーション力」が高い素因を持っていること が考えられる。また,入学当初の看護学生も,コ ミュニケーション力を高める必要があるという意識 を持っている学生が多い。入学後,講義や演習,看 護学実習,またサークル活動やボランティア活動等 を通して,学生や教員,地域社会の人々との関わり の中でコミュニケーション力を高める努力をしてい る。小沢はボランティア経験のある学生は,無い学 生と比較して社会的スキルが高いと述べている₈ )。 また,「社会人基礎力」の中の情報リテラシーや 情報モラルは,医療の情報化の進展や人工知能の活 図 1 .4カテゴリー多重比較 n=342
用が始まっている現代社会において欠かせない能力 であると考える。 極めて機密性が高い医療情報の情報漏洩や情報改 ざん対策に関する知識も必要である。 「社会人基礎力」の中で最下位であった「周りの 人を動かして目標を達成するリーダーシップをもっ て,働きかけることができる」は,看護学生の不得 意とする要因であると考える。看護師は,協調性と 統率力の両方が求められる。今後,多職種が連携し て,対象者を支援することがますます求められる医 療の現場では,看護職がコーディネーターを務める ことが少なくない。リーダーシップを発揮できるよ う積極性を獲得していく必要がある。 一方,「ストレスコーピング力」が低いことは, 社会経験が少なく,さまざまな状況に対応する力が 弱いことが考えられる。平成生まれの看護学生は, 諸外国と比べて人生の大半を政治・経済が安定した 日本社会で過ごしてきている。「ストレスコーピン グ力」はこれまでの家庭生活や学校生活を通して 培ってきたものである。核家族化や地域社会とのつ ながりが少なくなった現代社会において,生活圏は 大学内と自宅だけで日常生活は,同世代の友人同士 の交流だけという学生も少なくない。 大学の臨地実習においても受け持ち患者の選定に あたっては,臨地の指導者による看護学生に対する 配慮がなされている。しかし,各論実習に進み,人 生の最終段階の対象者を受け持つ経験をした学生は 緩和ケアに関する十分な知識や技術が不足している ことを痛感し,無力感を感じ,ストレスにつながる 場合もある。 そうはいっても「ストレスコーピング力」の中 で「今の経験はためになると思うことにする」の平 均値が最も高いことは,苦しい経験を肯定的にとら える姿勢を表しており,看護学生の特性を示してい る。看護職をめざすための重要な要因であり,今後 て低く,短期間に力をつけることは難しいが,個別 的な支援を行うことで,ストレスコーピング力は向 上していくものであると考える。 Ⅷ.今後の課題 本研究は, 1 年次生から ₄ 年次生の共通要因を明 らかにしたが,学年間で実習による影響要因に差が あるため,学年ごとのコンピテンシーを分析する必 要がある。 Ⅸ.結論 1 年次生から ₄ 年次生の看護学生の共通したコン ピテンシーの形成要因は,「看護学生としての基礎 力」「コミュニケーション力」「社会人基礎力」と比 較して,「ストレスコーピング力」が低く,支援体 制を要すると考える。 本研究は,看護教員の学生指導の一助となると考 える。 利益相反 本研究における利益相反は存在しない。 謝辞 本研究にご協力いただきました A 大学の看護学 生の皆様に感謝致します。なお,本研究の一部は, 日本看護研究学会中国四国地方会第32回学術集会に おいて発表した。 1 )四国大学看護学部看護学科 2 )元四国大学看護学部看護学科
2 .倉岡有美子,井部俊子,佐々木菜名代他(2016)コ ンピテンシーを基盤とした看護管理者研修プログラ ムの開発と評価(第 1 報)日本看護管理者会誌,20 (1);26-37. ₃ .森山万智,高橋栄子(2011),新任看護師長が役割 を取得する過程で体験した役割葛藤,インターナショ ナル Nursing Care Research,10(1),45-52. ₄ .看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒 業時到達目標,一般社団法人日本看護系大学協議会 (2018) http://www.janpu.or.jp/file/corecompetency.pdf(2019年 ₃ 月10日アクセス) ₅ .中本明世,伊藤朗子,山本純子他(2015),臨地実 習における学生の困難感の特徴と実習状況による困難 感の比較-基礎看護学実習と成人看護学実習の比較を 通して-金蘭大学紀要 12;123-134. ₆ .小笠原陽子(2017),文献による看護学生が臨地実 習で感じる困難,八戸学院大学短期大学部研究紀要, 45;30~40. ₇ .尾関友佳子(2012),ストレスコーピング尺度,心 理測定尺度Ⅲ~心の健康をはかるコアコンピテンシー と卒業時到達(適応・臨床),サイエンス社,初版第 12刷,東京. ₈ .小沢久美子,久保宣子,下川原久子他(2018)看護 学生の社会的スキルと職業アイデンティティの形成に 関する研究,-基礎看護学実習,基礎看護学実習Ⅱ およびボランティア活動経験との関連-八戸大学院 紀要,57;111-118. ₉ .宮沢玲子,茂呂悦子(2011),クリティカルケア領 域で働く新卒看護師へのサポート どのように困難を 乗り越えたのかを分析して,日本看護学会論文集 成 人看護学,41;53-56. 10.宮下光令,小野寺麻衣,熊田真紀子他 (2014),東 北大学病院の看護師のがん看護に関する困難感とその 関連要因,Palliative Care Research,9(3);158-66. 11.山田恵子,小林紀明(2018)看護系大学の学生が臨 地実習を通して「個人の特性」のコンピテンシーを 形成していくプロセス,日本看護研究学会雑誌,41 (5);841-845. 12.松谷美和子,三浦友理子,平林優子他(2010),看 護実践能力概念構造及び評価,聖路加看護学会誌,14 (2);18-2.
抄 録 【目的】本研究は,看護学実習に求められる 1 年次生から ₄ 年次生の看護学生のコンピテンシー形成に関す る要因を明らかにすることである。 【方法】対象者は,A 大学の看護学生380人で,自記式質問紙調査を実施した。調査内容は,「看護学生とし ての基礎力」「社会人基礎力」「コミュニケーション力」「ストレスコーピング力」の ₄ カテゴリー 54項目で, 各項目の平均値を比較した。 【結果】回収率は,90.8%(345/380)であった。 ₄ カテゴリーの平均値は,「看護学生としての基礎力」3.69 ±.90,「社会人基礎力」3.66±.90,「コミュニケーション力」3.70±.88,「ストレスコーピング力」3.38±1.04 で,F 値3.717,p=.017で有意差が認められた。 【結論】看護学生のコンピテンシー形成要因は「看護学生としての基礎力」「コミュニケーション力」「社会 人基礎力」であり, ₃ 要因は「ストレスコーピング力」より高く,「ストレスコーピング力」は,支援体制 を要すると考える。 キーワード: コンピテンシー,看護学生,看護学生としての基礎力,社会人基礎力,コミュニケーション力, ストレスコーピング力