第35回群馬てんかん懇話会
日 時:平成 23年 3月 4日 (金) 19 :00∼
場 所:群馬ロイヤルホテル 9 階「ガーデニア」
代表世話人:荒川 浩一 (群馬大院・医・小児科学)
当番世話人:荒川 浩一 (群馬大院・医・小児科学)
共 催:群馬てんかん懇話会, 協和発酵キリン株式会社
一般演題>
司会:清水 信三(群馬整肢療護園)
1.難治頻回部 発作重積型急性脳炎(AERRPS : acute
encephalitis with refractory, repetitive partial
sei-zures)3例の長期予後
澤浦 法子,村 一洋,緒方 朋美
浦野 葉子,荒川 浩一
(群馬大医・附属病院・小児科)
AERRPS は高度なてんかん原性の獲得を特徴とする
脳炎と言え, 脳炎期は難治な部 発作が数週間以上持続
し, そのまま難治なてんかんに移行する. 今回は過去 10
年間に新規発症した 5例中, 現在も当科でてんかん期の
治療を行っている 3例につきまとめた. 発症年齢は 5
∼11歳, 観察期間は 2年 3ヶ月∼ 9 年 0ヶ月, 脳炎の期間
は 1ヶ月半∼ 2か月であった. 脳炎期には全例高容量の
チオペンタール持続点滴にて脳波を burst-suppression
に維持する必要があった. 後遺症はてんかん, 知的障害
の他に, 精神症状や睡眠障害, 思春期早発症を認めた. て
んかんは全例で多剤療法を要し, 2例は現在も週単位の
部 発作を認める. 脳炎期が重症であった症例は後遺症
がより重度であり, 脳 MRI にて著明な脳萎縮を残した.
脳炎期の経過が神経学的な長期予後に関係していると思
われ, 今後の病態解明や特に脳炎期の治療の確立が望ま
れる.
2.起床困難,眠気,嘔気などの不定愁訴で不登 を呈し
た,広汎性発達障害児における側頭葉てんかんの一例
渥美 委規,高嶺 朋三,齊藤 良
横手さえ子,青山 義之,高橋 啓介
結城 直也,福田 正人,三國 雅彦
(群馬大医・附属病院・精神科神経科)
須藤 哲 (群馬県立精神医療センター)
【症 例】 15歳女性.X-5年春より,起床困難,昼間の眠
気, 嘔気などが始まり登 できなくなった. 近医小児科
で起立性調節障害 (OD) と診断された. 中学に進級して
からも同様の症状が出現し, ほとんど登 できない状態
の X-2年 5月, 全身性の痙攣が出現. EEG でてんかんを
疑わせる所見はなく, 転換性障害と診断され, 精神科ク
リニックを受診. 内服を始めたが症状改善なく痙攣発作
も続いた. X 年 1月当科入院となり, 生育歴, 検査結果な
どから PDD と診断. 脳血流低下を認め減薬で改善した
が, 不定愁訴は消失せず. X 年 5月痙攣発作が出現, 臨床
症状と脳波所見から側頭葉てんかんと診断し CBZ 開始
以後, 不定愁訴も軽快しけいれん発作も消失した. 【
察】 当初は PDD に基づく適応障害, 転換性障害や OD
による症状と えられ, 側頭葉てんかんと診断し治療開
始するまでに時間を要した. 転換性障害, OD, 側頭葉て
んかんは前思春期に出現ピークがあり, 症状も多くが
「不定愁訴」となることから, 鑑別が困難である.
特別講演>
司会:荒川 浩一(群馬大院・医・小児科学)
小児てんかんにおけるトピックス
大澤真木子
(東京女子医科大学小児科 主任教授)
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Kitakanto Med J
2011;61:415