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小学生および保護者の手洗いに関する意識と実施状況

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Academic year: 2021

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(1)小学生および保護者の手洗いに関する意識と実施状況 専  攻:教科・領域教育学専攻. コース:生活・健康・総合内容系コース. 学籍番号:M09203J 氏  名:足立節江. I 目的 「手洗い」は幼いころから家庭で身につけ. ることが必要な基本的生活習慣であり,感 染症予防の重要な行動の一つである。  近年,家庭の教育カの低下が指摘され, 「手洗い」を含む基本的生活習慣のしつけ ができていない児童がみられるようになり, 学校における 「手洗い指導」の必要性が高 まってきている。.  本研究では,児童と保護者の手洗い実施 状況やその関連要因および保護者の手洗い 指導について調査し,それらの関連性を明 らかにする。そして,児童への手洗い指導 の内容と方法,保護者への啓発の内容と方 法を考えることを目的とした。.   度,基本的生活習慣のしつけ等につい   て調べた。. 分析:PASWStatistics18を使用し,関連    性については順序相関係数を算出し,    有意水準は5%とした。 皿 結果. 1.手洗いの意識,実施状況  児童(9場面)の手洗い意識について,r必 ず石けんで洗わなければならない」の割合 は,54.1∼87.8%であった。児童の手洗い 実施状況について,「必ず石けんで洗う」の 割合は,12.9∼59.3%であった。学年別にみ. た手洗い実施状況では,有意な学年差が見 られた場面では,「必ず石けんで洗う」割合 が,学年が上がるにつれて低下した。. ■ 研究方法. 1.グループインタビュー          (2009年7,8月実施)   児童,保護者の持つ「手洗い」に対す  る意識や行動を把握し,児童,保護者に 行う質問紙の作成の基礎資料にする。 児童対象:児童保健委員会5,6年生7名   内容:手洗い意識,実施状況,知識. 保護者対象:公立小学校のPTA役員6名   内容:手洗い意識,実施状況,.      手洗いのしつけの実態 2.質問紙調査(2010年2,3月実施)  対象:兵庫県内小学校3校の2∼5年生     336名とその保護者191名  ・児童対象:手洗いが必要であると考え   られる9つの場面での手洗いの意識,   実施状況,基本的生活習慣等について.  保護者(6場面)の手洗い意識について, 「必ず石けんで洗わなければならない」の 割合は51.4∼86.8%だった。保護者の手洗 い実施状況について,「必ず石けんで洗う」 の割合は,16.O∼67.2%であった。児童,保. 護者ともに手洗い実施状況「必ず石けんで 洗う」は手洗い意識「必ず石けんで洗わな ければならない」に比べ,その割合がすべ ての場面で低下した。. 2.手洗いの意識と実施状況の関連  児童,保護者ともに各場面において,有 意な関連を示した。手洗い意識が高いほど 手洗い実施状況も高くなることが示された。 3.手洗いの手順と方法  児童,保護者ともに「指」「親指」「指先,. つめ」「手首」の手洗いが不十分だった。.  ・保護者対象:6つの場面での自身の手. 4.当日の手洗い実施状況とその理由  児童の当目の手洗いとして給食前と外遊 び後の手洗いを調べた。給食前の手洗いで.   洗いの意識,実施状況,手洗い指導の頻. は,「石けんで洗った」57.7%,「水だけで.   調べた。. 一390一.

(2) 洗った」25,7%,「洗わなかった」16.6%で. あった。外遊び後の手洗いでは,「石けんで. を向上させるためには,意識に働きかける ことも有用な方法の一つであると考えられ. 洗った」26.3%,「水だけで洗った」12.5%,. た。. 「洗わなかった」19.7%であった。.  「石けんで洗った」理由では給食前の手 洗いと外遊び後の手洗いともに「手が汚れ ているから」rばい菌がついているから」rい. つも石けんで洗っているから」の割合が多 かった。これらの理由の割合は,学年が上 がるにつれて低下した。水だけで洗う児童 は;給食前では「めんどうくさい」「アルコ. ールをするから」という理由が多く,外遊 び後は「洗う時間がなかったから」「水だけ. できれいになるから」が多かった。手を洗 わなかった理由は給食前では「アルコール をするから」rめんどうくさいから」r水が 冷たいから」が多く,外遊び後は「洗う時 間がなかったから」「めんどうくさいから」 が多くを占めた。. 5.手洗いに関する児童と保護者の関連  手洗いのしつけの大切さに関しては, 96.7%が肯定的回答を示した。保護者の 96.7%が手洗い指導を行っていた。児童の 手洗い実施状況と保護者の手洗い指導の頻.  多くの保護者は手洗い指導を大切だと思 い,手洗い指導を行っていた。保護者の手 洗いや手洗い指導は,児童の家庭での手洗 い実施状況では関連を示し,学校での手洗 い実施状況では関連が弱かった。よって, 保護者の手洗いや手洗い指導が及ぼす影響 には限度があり,児童の手洗い全般に影響 を及ぼすものではないことが示された。児 童の手洗いに影響を及ぼす要因は,保護者 の手洗い指導だけではなく,様々な要因が 相互に作用しているのではないかと考えら れた。.  本調査で得られた児童の手洗いに影響を 及ぼす要因をPrecedeモデルの3つの要因 に(準備要因,実現要因,強化要因)に分 類した。その結果,準備要因として態度, 信念,価値観,知識が考えられ、強化要因 としては,保護者の協力が考えられた。実 現要因としては,施設設備などの環境要因 が考えられた。. 関連を示した。「食事(給食)の前」「そう.  児童の態度,知識等の準備要因と手洗い を継続させるための保護者の協力等の強化 要因に加えて,施設設備等の実現要因が相 互に作用しながら、児童の手洗い実施状況. じの後」「手が汚れる授業の後」では,有意. に影響を及ぼしていることが示唆された。. 度の関連では,「外で遊んだ後」「家に帰っ た時」「おやっの前」「夕食の前」で多くの. な関連はほとんどみられなかった。児童の 手洗い実施状況と保護者の手洗い実施状況 の関連では,r外で遊んだ後」r家に帰った 時」rおやつの前」「夕食の前」で多くの有 意な関連を示した。r食事(給食)の前」rそ うじの後」「手が汚れる授業の後」では,有 意な関連はほとんどみられなかった。. W 考察  児童,保護者ともに手洗い意識に比べ手 洗い実施状況の割合は低下し,手を洗わな ければな1らないと思っていても,実際には 実施できていない児童と保護者が存在する ことが示された。手洗い意識と実施状況の 関連では有意な正の関連を示し,実施状況. 一391一. V まとめ  児童,保護者ともに手洗い意識ほど十分 な手洗い実施状況ではないと考えられた。 保護者の手洗い指導は,児童の家庭での手 洗い実施状況には影響を及ぼすが,それ以 外の手洗い実施状況にはあまり影響を及ぼ さないと考えられた。児童の手洗いに影響 を及ぼす要因は保護者の手洗い指導だけで はなく,準備要因,実現要因,強化要因が 相互に作用していると考えられた。        主任指導教員  松村京子.        指導教員 西岡伸紀.

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