今を生き生きと活動し、新たな楽しさを発見していく子どもを求めて <第二年次> : 教科別の指導 算数・数学、国語
116
0
0
全文
(2) ク′. 研究紀要〈第LJ集〉. 一..ji■. ■ ヲ色一王さ王さこ 臥し、. たな楽しさを発見していく子どもを く第二韓次〉 整数.・教1挙止 園芸窮′). ハー教祖「i■巧抱嚢. 」.▲. し「1.
(3) 研究紀要〔第39集〕. 今を生き生きと活動し、. 新たな楽しさを発見していく子どもを求めて 〈第二年次〉. ∼教科別の指導 算数・数学、国語∼. ∼等身大壁面装飾「スタンツ(組体操)一扇−」∼. 2009・11. 北海道教育大学附属札幌小・中学校 特別支援学級(ふじのめ学級).
(4) 子どもたちとの出会い −. この7カ月を振り返って− 北海道教育大学附属札幌小学校 校 長 並 川 寛 司. 私とふじのめ学級の子どもたちとの最初の出会いは、昨年の9月初め、まだ暑さの残る日でした。渡 部英昭前校長の依頼を受け、「花の世界」というテーマで、子どもたちと一緒に身近な植物を観察した. 時です。玄関前に整列した3年生から6年生までの子どもたちに、始まりの挨拶をし、続いて植物を見 る時に気をつけてほしいことについて説明をしました。最初に驚いたのは、子どもたちの話を聞く態度 でした。まっすぐに私の目を見て、真剣に聞いてくれます。一緒に歩きながら、また教室に戻って植物. の説明をする時も、私のほうが気恥ずかしくなるくらい真剣に聞いてくれます。 その後、たくさんの植物を教室に持ち帰り、床一面に新聞紙を広げ、同じ種類のものを集めてまとめ る作業を行いました。子どもたちが新聞紙を広げる際、先生は、新聞紙をきちんと向きを揃えて並べる よう指示をしました。子どもが少しでも曲がって並べると、きちんとできるまで厳しく指導します。そ の時の先生の子どもへの妥協しない態度に、二度目の驚きを感じました。後日、渡部前校長にこの二っ の驚きについて話をしました。「先生が子どもたちに厳しい態度で指導するのは、子どもたちが卒業し た後、自立してきちんと生活できるようにという願いがあるからだ」と聞かされ、納得したことを思い 出します。. この4月からは附属小学校の校長となり、学校行事などを通じ、この7か月、ふじのめ学級の様子を 見てきました。その中で気がついたことが二つあります。一つは、上に書いた基本的な生活・学習態度 に対する確かな指導が子どもたちの成長の土台となっていることです。二つ目は、この土台の上に、子. どもたちの持っている潜在能力を引き出す働きかけ、つまり学習や行事を通じて行われる日々の教育活 動が、ふじのめ学級での子どもたちの生活を生き生きとしたものにしており、その中で子どもが成長し. ていく姿を宿泊学習、運動会、レインボーピック(札幌市特別支援学級合同体育大会)、学芸会などの 行事を通じて確認できたことです。 ところで、本年度の研究主題は、昨年度から引き継いでいる「今を生き生きと活動し、新たな楽しさ を発見していく子どもを求めて」であり、今年度は、具体的には「子どもたちが生き生きと活動できる 学習活動」、「新たな楽しさを発見していくための支援」という視点からの実践・研究です。この二つの 視点から見た時、昨年私が担当した「花の世界」は、子どもたちが生き生きと活動できる学習活動には ほど遠く、また、新たな楽しさを発見していくための手立ても不十分なものでした。 大変個人的で申し訳ありませんが、来年度、もう一度チャレンジしたいと思っている「花の世界」の ために、私はこの二つの視点から授業をみつめ、「花の世界」を振り返りたいと思っています。一方、 ご参会の諸先生方には、本学扱が掲げた研究主題の下、未熟ではありますが日々積み重ねてきた研究の. 成果をご覧いただき、明日からの実践・研究の充実へ向け、多様な視点・立場からの忌悍のないご意見・ ご助言を賜りますようお願い申し上げます。.
(5) ご 挨 拶 北海道教育大学附属札幌中学校 校 長 大 津 和 子. 今回の研究主題は、「今を生き生きと活動し、新たな楽しさを発見していく子どもを求めて」です。 この研究主題は、今年度の総合文化祭(10月31日−11月1日)で、ほぼ達成されたように思います。. 第一に、日程1日目の合唱発表で、ふじのめ学級は、はじめて2部合唱に挑戟しました。練習のたび に次第に声が出るようになり、表情も豊かになってきました。本番では、指揮も伴奏もやり遂げ、歌い 終わった後、大きな相手を受けて、銀賞を獲得しました。子どもたちは、これまでにない大きな達成感 を味わいました。. 第二に、2日目のステージ発表でのダンス「クラッパラ」では、当初、身体が固くて動かなかった子 どもたちも、練習を重ねるにつれて、次第にリズムに乗れるようになりました。難しい手拍子を打ちな がら、気持ち良さそうに踊る姿には、充実感が満ち溢れていました。. 第三に、同じくステージ発表の影絵劇では、はじめは自分の手指を見るだけで精一杯だったのですが、 やがて、スクリーンに映った影を見ながら、積極的に自分の手指の形を整え、動かせるようになりまし た。また、仲間がやっている動物を自分もやりたいという意欲も見えました。手指だけではなく、身体 全体を絶えず動かして、ときには、不自然な姿勢を保ったり、仲間の影絵との関係を考えたりしながら 懸命に演じていました。. これらの活動は、いずれも子どもたちにとって新しい経験であり、新たな楽しさの発見でした。総合 文化祭での生徒たちの達成感と充実感、積極性と自信が、教科の学習にどのように生かされていくのか。 生徒たちを見事に支援し、生徒理解を深めた教師が、それを教科別の指導でどのように生かしていくの. か。教師にとっての新たな挑戟です。. 研究大会では、教科別の指導の中で、子どもたちの実態に即した目標を設定し、子どもたちが生き生. きと活動しながら、新たな楽しさを発見できるような手立てを試みます。. 本研究大会に参加くださった皆様には、深く感謝申し上げます。忌悍のないご意見、ご指導をよろし くお願いいたします。 終わりに、助言や司会をお引き受けいただいた諸先生、また、ご協力、ご後援を頂いた教育関係諸機. 関の皆様に心より感謝を申し上げますとともに、今後とも一層のご指導とご協力をお願い申し上げます。.
(6) 次. 川. 寛. 司. 大. 津. 和. 子. 北海道教育大学附属札幌中学校 校長. 並. 北海道教育大学附属札幌小学校 校長. 研究について ⊥. 研究主題の設定. 4. 研究の経過 今年度の研究について 2. 7. 研究の成果と課題. 0. 実践例 小学校斗寺別支援学級の取り組み 〈実践例1〉. 小学校 算数科「重さ」. 〈実践例2〉. 小学校 算数科「おもいかな?かるいかな?おなじかな?」. 〈実践例3〉. 小学校 国語科「忍法 クイズの術!」. 〈実践例4〉. 小学校 国語科「新聞を読もう!」. 中学校特別支援学級の取り組み 〈実践例1〉. 中学校 数学科「単位量あたりの大きさ」. 〈実践例2〉. 中学校 数学科「はかってみよう ∼長さ∼」. 〈実践例3〉. 中学校 国語科「標語コンクールに応募しよう」. 〈実践例4〉. 中学校 国語科「秋を紹介しよう ∼わたしたちの秋∼」. 大会要項 会場図. 公開授業学習指導案. 〈公開1〉 小学校 国語科「伝えよう!『○∼○∼○』」 〈公開2〉 小学校 算数科「10までのかず」 〈公開1〉 中学校 国語科「詩を作ろう ∼伝えよう 自分の世界∼」 〈公開2〉 中学校 数学科「はかってみよう ∼かさ∼」. あとがき. 北海道教育大学附属札幌小学校 特別支援学級 主任 伊 藤 文 雄・・・・・・・・・・・・・・. 研究活動のあゆみ. 109. 110.
(7) −1−.
(8) 19年度「研究構造図」 に参加することで、子どもそれぞれが感じた. ﹁楽 し い ﹂ と い う ﹁ 情 動 の 共 有 ﹂ が 生 ま れ 、 子 ど も. たちの か か わ り 合 い が 深 ま っ て い く 。 そ の か か わ り. 合いの 深 ま り に よ っ て 、 子 ど も た ち 一 人 一 人 の ﹁ 楽. これまでの研究を通して、子どもたちが学習で感じている「楽しさ」、 そしてその「楽しさ」を感じるための「生き生きと活動する姿」は多様で あることが分かりました。. 「楽しさを感じて いる」姿. [楽しさを感じている姿]. ・自分が積極的に人やものにかかわっていく中で感じている達成感や 満足感. ・魅力あるものと出会い、かかわっていく中で感じる楽しさや喜び ・自分の変容(成長)を感じることのできる喜び ・「価値」を仲間と共有している喜び ・人とかかわり合うことの喜び 「生き生きと活動 する」姿. [生き生きと活動する姿]. ・自分の思いや願いを基に活動している。 ・自分の力を発揮している。 ・人やものとの多様なかかわりがある。 研究紀要第38集より. −2−.
(9) 研究主題設定の理由 私たちは、子どもたちの現在め学校生活や家庭生活での豊かな「学び」 が現在の充実感や満足感のある生活につながり、現在の生活を「量刑ニ」 「今」の豊かな 生活. 過ごす経験が椿み重をることで将来の生活においても、一層の「豊かさ」 を実現することがそきるようになるのではないかと考えています。 また、前3カ年研究から重要な視点としてみえてきた子どもたちの「楽 しさ」に着目することで子どもたちの「学び」を深めていきます。子ども たちが楽しく活動する中で、楽しさを変容きせながら活動する様子を丁寧 に見取り、「楽しき」を授業作りの視点を考えていくことでチビもたちの 学びを深吟、子どもたちの「今の豊かな生活」に追っていきたいと考えま す。. 「楽しさ」から 追求. 子どもたちの「今」の生活を大切にし、子どもたちの「楽しさ」が学習 活動の中で「新たな楽しさ」に変容していくことのできる授業作りを本研 究では日清していきます。 以上の理由により研究主題を以下のように決:宜しました。. し、 新たな楽しさを発見していく子どもを求めて. 一 8 −・.
(10) −4−.
(11) 研究説明 図3. この研究の成果をまとめると以下のようになります。 ○子どもたちの「新たな楽しさを発見していく姿」を求めることで、子と もたちの「思い」や「願い」を大切にするかかわりができ、自ら「楽し さ」に向かっていく子どもたちの多様な姿を引き出すことができました。 ○題材・単元全体を通して「新たな楽しさを発見していく子どもの姿」を. 引き出す支援をしたことで、児童生徒の実態や思いや願いに合わせた活 動を設定することができました。そのため、子どもたちは学習活動の中 で仲間と共通の目的に向かいながらも、自分の「楽しさ」を大切にしな がら学習に取り組むこともできました。. しかし一方で、次のような課題もみえてきました。 ○授業作りの視点「子どもたちが生き生きと活動できる学習活動」と「新 たな楽しさを発見していくことのできる支援」から考えられる支援や手. 立てが、二つの視点に明確に分けることができないものも多く、整理し て設定する必要があると考えました。 ○子どもたちが「できた」「わかった」ことを振り返ることができれば次 の活動にも向かうことができると考え、「自己評価を促す支援」を昨年 度は行いました。これらの支援・手立ては授業によっては工夫されてい. −5−.
(12) した遼読に患魯哲襲検挙恥蜜断嘘かヰ乏惑な−. まし恵が;. 官歪ま課渡部簸戦塵すな君ど転筋懲七翫や鹿桓′、自己着用h惑螢忽も寵鮎. 熱線凱邁⑨撃方能恕萄. 上瓢旺盛ペたような課題緩〔触法蓉番わ壕た按素ヨ監際ちずこ「亀盛挙亀 鑑鰻」を昆嶽軒本学藤野「単軌濠追察する如ゝう慮ぞ嘘今年度の研究 塑亀裁隠し官師各科塗替毯、適塾考ぇ雷軒¥愛す8啓三牽、奪琴隆娃聴年産. 研究職成熟度反響澄艶紗㌫なが亀、敦称漸喝聴導「算数一教学、国語」 野総導関学習、ギ轟き扱き、堅洒勅♭腎辱鳩よ電「雛感激し容姿観官亀」 子どもたちぬ婆を引きおす蒐めぬ断顎方牽綴勧官防乳計れ 許軒奉容疫紗研究を進め為艦当桑通常慧漁ら感成果、課老落船客習盤 廃部変埼紅剋下野虎細義春熟まし恕¢与吟確轟屈艶桑名患遼磯密墟弼 登嫡限前準咤嘲肇峰澤姫鱒加くこ監守間遠か誓王ら宥V亭恐癒すb ◎率学級守紳轟敷島F単軌噸親をミ陶をチて、f襲数・数乳囲羨」の強. 健恕噂ま温顔がら昨年度研究牽ぬ二つぬ現題「菅野賂麿匂飽容盤藩と 活動骨董ことL燈漕轟恕学習頗瀕h「新患醸し昏を赦免じ習わゝ乾こ患幻. 管き番組呼野糞操守賓立で磯 Qr新たな磯♭婆痘発見J♭、卿墜嘩断抱卵咽離礪蝕鵬丹那 慈亀J変擦狩瑳遼漂濫書中稽静態討. −6−.
(13) 教科別の指導 ∼算数・数学、国語∼ 子どもたちの 「思い」、「願い」 を大切にする. 改めて述べますが、今年度の研究でも子どもたちの「思い」や「願い」、 自らかかわろうとする姿を大切にすることで子どもたちが新たな楽しさを 発見していく姿を目指して算数・数学、国語の指導の在り方について追求 していきます。. 昨年度は「領域を合わせた授業」を取り上げ、研究を進めてきました。 の指導での子ども. 上記の研究の成果でも明らかになったように、領域を合わせた授業は子ど. の「思い」、「願い」. もたちの学校生括に直接かかわりの強い学習なので、子どもたちは自分の 「思い」や「願い」を強くもち、自分の力を発揮しながら学習に取り組む ことができました。そして私たちはその「思い」や「願い」を見取りなが ら題材、単元を設定していくことが授業作りの中で大切であることが分か りました。 算数・数学、国語の指導では子どもたちの実態をとらえながら、子ども ちが生活する上での基礎となる数量的知識、図形的知識、言語的知識の. 地を培っていくために子どもの実態に即した学習内容を設定し、指導し いきます。しかし算数・数学、国語の指導では、学習内容に即した子ど. もたちの実態をとらえていくことだけでは子どもたちは「思い」、「願い」 をもち、自分の力を発揮することが難しいことが分かってきました。 このことは、私たちが普段から感じている「算数・数学、国語の指導で 学 んだことが実際の生活場面で発揮されない、子どもたちの生活の中に結 びついていかない」という課題の大きな要因であるととらえることもでき ます。. 新たに設定する「基本視点」 このような「子どもたちの生活に結びついていかない」という課題を佐 てみれそうな気が. 伯氏の考えから(コラム1参照)、私たちは算数・数学、国語の指導で扱 う題材を子どもたちの生活に根ざしたもののみならず、子どもたち自身が 「自分にとって関係ある」と思えること、「やってみれそうな気がする」 ことであることが大切であると考えました。 この「関係ある」という姿は、子どもたちが題材を目の前にしたときに 接的・間接的に経験した「見たことがある、聞いたことがある、感じた ことがある」ことを思い出したり、感じたりしている姿であると考えます。 さらに題材が子どもたちにとって初めて触れるものであっても「やってみ そうな気がする」と思えることが大切です。. −7−.
(14) このような子どもたちが「関係ある」「やってみれそうな気がする」こ. 「関係ある」「やっ てみれそうな気が. とを授業で取り上げていくためには、子どもたちの題材にかかわる「関係. する」学習を生む. ある」「やってみれそうな気がする」ことがどのようなものなのかを考え. ための子どもの見 取り. る「子どもの見取り」が大切になってきます。そしてこのような的確な見 取りを「学習活動」に生かしていくことが、子どもたちが自らの「思い」「願 い」を発揮できる題材の設定につながっていくと考えました。 この「子どもの見取り」を小学校算数科「おもいかな?かるいかな?お なじかな?」の実践を例にとると以下のようになります。左側が子どもた ちの普段の生活の様子をどのように見取るのかを表す「見取りの観点」、 右側がその見取りをもとにした題材にかかわる「児童の実態」です。 <見取りの観点>. <児童の実態>. 研究説明 図4. [コラム1]. 題材が身近なものであれば、必ず子どもの思考がはたらくという保障はない、(中略)子ども の思考がはたらくためには、子ども自身の活動や操作の及ぶ世界の中で、子ども自身がたしかに 「カンケイアリ」とみなすようなレレバンス(≒関連性)をもつことが大切なのである。(中略). 教材の題材はたとえ「身近」なものでなくとも、子どもたちが「やってみれそうな」気のするこ とが大切なのであって、題材だけは「私たちのくらし」や「お父さんのしごと」であっても、子. ども自体としてあまりカンケイナイとみなしている場合は思考が全くはたらかないのである。 佐伯肝「『わかり方』の探究」より. −8−.
(15) このような「子どもの見取り」を日々の子どもたちの様子から的確に行 「関係ある」「やっ. い、子どもたちが「関係ある」、「やってみれそうな気がする」と感じるよ. てみれそうな気が. うな題材、それを具体的な活動として行なう学習活動を考えていくことが. する」ことを生か. 大切であると考えています。. す. この学習活動は授業作りの核となり、題材全体の中心となる部分です。 よって今年度はこの点をより重要視し、授業作りの「基本視点」として取 り上げることとしました。. 基本視点「子どもたちの思いや願いを大切にした題材の設定」構造図. 研究説明 図5 生き生きと活動する また同時に、これまでの実践を通して「関係ある」「やってみれそうな 自分でもできそう. 気がする」と子どもたちが感じるような題材の設定だけでなく、その題材. と思える教材・教. を生かしてく学習活動にかかわる支援、「生き生きと活動できる学習活動」. 具の工夫. を考えていくことが大切であることも再確認しました。そこで昨年度の支 援でも取り上げた子どもたちの今ある力を生かしながら、自分の力で解決. 子ども同士の自由 なやりとりの場が 生まれる場の工夫. しよう、やってみようとする姿を引き出すことができる支援「自分でもで きそうと思える教材・教具の工夫」や、共通の学習課題に向かって活動し ている友達、仲間の活動の様子が伝わってくることで新たな意欲が生まれ、 人やものとの多様なかかわりをさらに広げながら活動することができる支 援「子ども同士の自由なやりとりが生まれる場の工夫」を引き続き取り上 げ、深めていきました。. −9−.
(16) 新たな楽しさを発見する 私たちは子どもたちが感じている「楽しさ」を実感まで高めていくこと 自分が感じている 「楽しさを振り返. ぎ、「新たな楽しさを発見する」姿ととらえています。 そして感じている楽しさを実感まで高めていくためには「言葉で表現す る」「自分なりに試す」など「自分の活動を振り返る」、すなわち自分が感 じている「楽しさを振り返る」ことが必要であると昨年度の研究からも明 らかになりました。. 研究説明 図6. しかし活動によっては「今」感じている楽しさにとどまってしまい、次 の楽しさ、新たな楽しさを発見するまでには至らないこともあります。 このような課題を考えたときに、佐伯氏の考え(コラム2参照)から私 たちは授業の中で子どもたちが「じっくり取り組めることができる」「試 すことができる」活動や授業の展開を行っていくことが大切ではないかと 考えました。 この「じっくり取り組めることができる」「試すことができる」活動の 中で子どもたちが新たな楽しさを発見している姿は、普段の生活場面から も見出すことができます。 【子どもたちの姿から. 子どもたちの休み時間の様子をみていると、自分がやりたい、やってみたい遊びにそれぞれが 自分なりの楽しさを感じながら遊んでいる姿があります。しかし時間をかけて遊んでいたり、ま た同じ遊びに友達と一緒に遊んだりすることを通じて遊びに変化が生まれてきます。最初にボー ルをつくことだけを楽しんでいた子どもが音楽に合わせてボールをつくようになります。また、 友達とボールを投げ合うこともあります。また、おもちゃの台車に友達を乗せて引っ張ることが 楽しいと感じながら遊んでいる子どもが、コーンを出してコースを作るようになります。 このような姿こそ新たな「楽しさを発見」し、ボールや台車を使った遊びの楽しさを実感しな がら遊び方を変化させている姿であるととらえることができます。 この遊びの場面を考えてみた場合、子どもたちは「ボール=つく」楽し. −10−.
(17) −11−.
(18) があることがこれまでの実践からみえてきました。子どもたちの中には生 き生きと活動する中で楽しさを「なんとなく」感じてはいるものの、活動 自分のよさを感じ. を深めたり、新しい目標に向かったりするという「新たな楽しさ」を実感. ることができる即 時評価. し、次の活動に向かうまでには至らない子もいるからです。そのために子 どもたちが何となく「楽しさ」感じている姿や自分なりに感じている「楽 しさ」を振り返っている姿を認める支援が大切です。これは昨年度の支援. 自己評価を促す支 援. でも取り上げた「自分のよさを感じることのできる即時評価」、また「で きた」、「わかった」ことを振り返る「自己評価を促す支援」がそれに当た ると考えます。 このように「自由度を保障」していく中で、その自由度を奪わない範囲 での教師の丁寧なかかわりや支援が、子どもたちの楽しさを実感まで高め、 次の活動に向かっていくために大切な要素であることがいえます。 以上のことより、昨年度に立てた研究仮説を再定義することにしました。. [研究仮説]. 子どもたちが生き生きと活動する中で感じている「楽しさ」を自分なりに言葉や行動で表現し、 自分の活動を振り返ることができれば、その「楽しさ」をより確かなものへと実感できる。その. 自分の思いの実感が自信になったり新たな可能性を思い浮かべたりすることに繋がる。これらの 過程が繰り返されることで、子どもたちは自ら人やものへのかかわりを深めたり、かかわり方の. 幅を広げたりしながら、学びを深めていくことができる。. 先にも述べたように今年度は、学習活動の核となる「子どもたちの思い や願いを大切にした題材の設定」を基本視点として設定します。そこで昨 年度の研究構造図を以下のように修正し、「新たな楽しさを発見していく」 子どもたちの姿を追求していきます。. 研究説明 図8. −12−.
(19) 基本視点 子どもたちの思いや願いを大切にした題材の設定. これまでの実践を通して、子どもたちが普段の生活の中で「関係あり」 と思っていることや「やってみれそうな気がする」ことを見取り、この見 取りを「学習活動」として生かしていくことが、子どもたちが自らの「思 い」「願い」を発揮できる題材の設定につながっていくと考えました。 子どもの実態に即して設定する学習内容を生かすこのような学習活動. は、授業作りの核となる部分です。したがってこのような学習活動を行う 題材を「子どもたちが生き生きと学習し、新たな楽しさを発見する」ため の基本視点に据え、追求することとしました。 く中学校 国語科中川グループ「標語コンクールに応募しよう」より〉 〈学習活動設定の視点〉. 〈生徒の実態〉. 子どもたちは「交通安全で感じていること」を自分の生活と結びつけて振り返ることにより、交 通安全にかかわる多様な言葉が出てきました。友達の発表を聞いて「あ∼そうだった!」「それも 大事だね!」と多様な考えを聞き、さらに言葉を考えようと意欲的な姿を引き出すことになりました(つ く小学校 算数科伊藤グループ「重さ」より〉 〈児童の実暫\. /学習活動の設定の視点〉. ●重さ(g、k9)を測定する 調理学習の中で「重さ」を量る経験をたくさん してきている。しかし、「重さ」と「かさ」と混 同してとらえている児童もいる。 ●「重さ」を体で感じる経験が不足している。 普段、手に持って感じているものの重さについ. った!これは∼gだ!」と、子ども. たちの「重さ」への関心や実感が高まる学習活動を設 する。 手に取って重さに見当を付ける体験的活動を設定す 旦L 「重さ」という量を手に感じる力から実感できるよ うにする。また、持って感じた重さを自分なりの言 葉で表現し、「重さ」におおよその見当を付ける力 を引き出す。 「重さ」を実感できる活動を設定する。 「重さ」と「大きさ」を区別して考えることのでき る活動を設定する。 複数の計器を使用する。 重さに見当を付けながら適切な計器を選んで重さを 測定する活動を設定する。. て関心が弱い。そのため、手にしているものが「∼ gくらい」という見当を付けることができない。 ●見て、感じて分かったことを自分なりの言葉で表. 現できる 自分が見たり手に取って感じたりしたことを、 自分の経験と照らし合わせながら「∼みたい」と. いう言葉で表現しながら考えようとする姿がみら れる。. このような学習活動を通して、子どもたちは普段感じているはずの「重さ」に関心を高め、「大 きさ」や「ものの質感」と「重さ」との違いを明確にして重さを量ったり、重さに見当を付けたり する姿を引き出すことになりました。. −13−.
(20) 視点1 子どもたちが生き生きと活動することのできる学習活動 これまでの実践を通して、基本視点「子どもたちの思いや願いを大切に した生活につながる学習活動を設定」するだけでは「子どもたちが生き生 きと活動する」ためには十分とはいえないことが分かりました。そこで基 本視点に沿った学習活動の中で、「生き生きと学習する」姿を引き出す手 立て、支援を行うことが必要であると考えます。. 子どもたちはそれぞれの思いや願い、楽しさを感じながらも、共通の学 習課題に向かって活動します。自分の活動を大切にしながらも、同じ学習. 課題に向かっている友達、仲間の活動の様子が伝わってくることで新たな 意欲が生まれ、人やものとの多様なかかわりをさらに広げながら活動する ことができると考えます。 く中学校 国語. 秋にかかわる様々な実物を見て、自分なりに感じたその特徴をワークシートに書く活動を行 いました。実物を見たり、ワークシー. トに書いたりする際には生徒はテーブルを囲むように座. り、お互いの活動の様子をみることができるようにしました。 「いが」の中に栗があることを発見した生徒が「先生、中から栗が出てきた」と教師に伝え てきました。その直後に、近くにいた別の生徒が栗がある皿を自分の目の前に持ってきて、熱. 心に「いが」の中をのぞき、「いが」の中から栗を取り出しました。 その生徒にとっては、仲間の様子や言葉から今までとらえることができなかった栗の特徴に 気付くことができたと考えます。一つのテーブルを囲んで活動していたからこそ、仲間の様子. が伝わり、「『いが』の中の栗を見たい」という思いから、皿を自分の目の前に持ってきて「い が」の中から栗を取り出す意欲的な姿につながっていきました。. −14−.
(21) 視点2 新たな楽しさを発見していくことのできる支援 生き生きと活動することで生まれた「楽しさ」を、より確かなものへと 実感することができれば「新たな楽しさを発見していく」姿を引き出すこ とができると考えます。そして、発見した楽しさの実感を高めていくこと は、次の活動へ向かうための原動力にもなります。. 目的に縛られすぎない活動の自由度の保障 子どもたちは「生き生きと活動」することで「楽しさ」を感じながら学 習に取り組みます。そしてその感じている楽しさを自分なりに試したい、 じっくり味わいたいと思っているかもしれません。このように学習の目的 から大きくそれない中で「試す」「じっくりと味わう」ことができる活動 こそが子どもたちの「自分が感じていた『楽しさ』を振り返る活動」であ ると考えます。このような支援によって子どもたちが今まで感じていた「楽 しさ」を「試したり」「味わったり」する活動を保障することができれば、 感じている楽しさを実感まで高めながら学習活動に取り組むことができる と考えます。 〈小学校 算数科松田クルーフ■おもいかな?かるいかな?おなじかな?」より〉. 子どもたちが曖昧にとらえていた重さがはっきり分かるように、天秤を使用し、天秤に子ど もたちが自由にものをのせる活動を設定しました。子どもによってはそれまで手で持って感じ た二つのものの「重さ」を自由に天秤にのせることで「これは軽かった!」と感じることがで きました。また、別の子どもは、天秤の傾きから「重さ」に対するとらえが「はっきり」分かっ たことで身の回りにあるものを次々と天秤にのせ、「重さを比べる」ことを「試そう」とする 姿もみられ、重さの理解を淀めスこ♪がで真幸lノナー〈. く中学校 数学科石川フルーノ ・は刀一ってみよつ∼長さ∼」より〉. 自分の身の回りのもの、手や足など体の各部位の長さを定規やメジャーを使って測る活動を 行いました。正確に長さを測ることが分かってきた後に、子どもたちは教師が与えたものの長 さを測るだけではなく、二人一組になって自由に体のいろいろな部位を測ることができるよう な活動を設定しました。 一緒に長さを測っていた生徒は正確な長さを測ることができた後に「今度は00の長さを 測ってみよう」と次々に体の各部位の長さを測る様子がみられました。また、別の生徒はいろ いろなものの長さを測っていくことを試していく中で、「この中で一番長いのは何かな?」と 疑問を抱くようになり、測定結果から一番長い長さのものを導き出すことできました。長さを 測る活動を通して、長さに対する理解が深まり、さらに「一番長いもの」を探そうとする見方 をもつことができるようになっていったと考えます。. し −15−.
(22) 楽しさを実感まで高めることのできる支援 「目的に縛られない活動の自由度を保障」していく中で、子どもたちは 「楽しさ」を感じながら学習の目的に大きくそれないで活動を行っていま. す。しかし子どもたちも中には、活動そのものの「楽しさ」を「なんとな く」感じていたり、それまで感じていた「楽しさ」を振り返っていたりす るものの、次の活動になかなか踏み出せないなど「新たな楽しさ」を実感 していないこともあります。そういった子どもたちの「なんとなく楽しさ を感じている姿」「楽しさを振り返っている姿」を積極的に認めていく教 師のかかわり、支援、活動が大切です。 子どもたちが「なんとなく」感じている「楽しさ」が表れている姿、そ のもののよさをその場で伝える即時評価も子どもたちが自分の活動の「楽 しさ」を実感し、行ってきた活動を振り返る大切な支援であると考えます。 また「楽しさ」を振り返っている姿を認め、自己評価を促すことも大切で す。そうすることで子どもたちは今まで取り組んできた自分の活動が「よ かったもの」と振り返ることができたり、これまで取り組んできたことを 生かしたりしながら「こうやってみよう!」と次の活動に向かうことがで きると考えます。. −16−.
(23) 私たちは授業の中での子どもたちの「学び」の姿を大切にしています。 その題材においてどのような子どもたちの「学び」の姿があらわれるかを 具体的に記しています。. これまで述べたように、「子どもたちの思いや願いを大切にした題材の 設定」が学習活動の核となるので「基本視点」として記載します。また「子 どもたちが生き生きと活動することのできる手立て」、「新たな楽しさを発 見していくことのできる支援」の二つの視点に沿って題材を通した支援や 手立てを記載します。. <児童の実態>にはこの題材、. 基本視点 子ども. した‡引オの童受定 く学習活動の設定の視点〉. 学習活動設定の理由となる児. さんt試したい」. 童の姿を記載しています。<学. ものの重さを 動を設定する. 習活動の設定の理由>ではこ. 患いや願いを生かし、身の回l. 比べることができる. の題材での児童の思いや願い、 そして児童の実態によって設 定された主な学習活動を記載 しています。 とができるように、. 組むことができるゴ舌動. この題材における「新たな楽し. を「子ども たちが学習活動の中で感じ. さを発見している姿」を記載し. としてとらえて学習活動を設定し、支援を考えていく。. ています。 視点1 子どもたちが生き生きと漬. 設定する。自分の身の回りのものの重さが天秤に ことは、自分が 「重さ」を. 〕愛昧にとらえていたこと と息える教材・教具の工夫. ると考える。そして「これは. ることにつなが たかな?あ. は、子どもたちがこれまで手に れはどうだろう?」と次々に比べてみ. 視点1「子どもたちが生き生. があるもの、学]安生ぜ舌で使ったり見た. きと活動できる学習活動」と 視点2「新たな楽しさを発見. していくための支援」の具体 的な支援、そしてその支援に よって引き出されると考える. さを比/くるときには天秤を使用する。天. (軌条しさを実感まで高めていくことのできる支. 子どもたちが見た目ではっきりと傾きが分か 二つのものの重さを手に持ったり天秤で比べた ようにするため、=隠れ幅が大きくなるようにす. りする前に、どちらが「重い」「軽い」「同じ」か. この天秤に子どもたちの身近なものを乗せて を予想していくぜ舌動を行う。予想を立てられると ことで、自分が〕愛昧にとらえていた身近なも いうのは、〕愛昧にとらえていたものの「重さ」に 「重さ」がはっきりと分かることになり、「(天. きを)もっと見てみたい、乗せてみたい」. ながらぜ舌動できると考える. 子どもの姿を記載していま す。. てみようとする姿につながってくると考え. とがあるものを使用する。また、二つの. 視点2 新. しさを発見していくことので. より着日できている姿であると考える。そして、. この支一葉でより重さへの着目が深まってきた子 ぜ舌動の自由度の保障がある支]麦を行う。天. 傾きと手に持ったときの重さの感覚と れを感じ、次のものをどんどん乗ーくという、. (彰目的に縛られすぎない活動. 天秤に子どもたちが自由にものを乗せるぜ舌動を. 研究説明 図9. −17−. うことがで きると考える.
(24) 「予想される新たな楽しさを発見していく子どもの姿」が見える指導計画」 研究主題に迫るための授業作りの視点は、題材を通して設定されるもの です。授業一時間一時間で「新たな楽しさを発見する姿」を引き出すこと はもちろん大切でありますが、題材を通じて引き出していくことも大切で す。よって、題材を通しての子どもたちの楽しさの変化する様子を予想し、 「予想される新たな楽しさを発見していく子どもの姿」として指導計画の. 中に記述しています。. 予想される新たな楽しさを発見していく子どもの姿. 主な学習活動 O「重いもの、軽いものを探そう!」. 「題 新材. ・「重い」「軽い」に着目できるよ. な中. 「軽いもの」を探す。 ・「重い」「軽い」の言葉を言える. し表 され. ように二つのものを手に持って比. たの. 楽で. 「これ持てないな」、「(重くて)辛が痛くて嫌だな」. うに身の回りのもので「重いもの」. 様々なものを持つこ とを通して重さに着. をる. 発と 見予 し想 てさ いれ るる. い」ものを探す。. 」子. ・二つのものの重さにより着目でき. 子ど. ども. るように教師が提示したものの l. もた たち. 「重さ」を比べて「重い」「軽い」. のりよりボール と同じ」と手で持って感. 「同じ」の予想をたてることがで きる。. ちの. 「−が重い、軽い」「−l. は軽いんだ!じたことや予想立てたl. ’ ・天秤の傾きから「重い」「軽い」「同 「こ」 じ」が分かるように二つのものを. ‡…. 天秤に乗せて比べる。. l. l. ・身の回りのものを比べてどちらが. 冨立l. 「重い」「軽い」「同じ」かが分か るように、子どもたちの身の回り. でる. 表と 記と すも. l. にある様々なものを手に持ったり. l. 芸芸詣誓言宕こ去l. 天秤で比べたりする。. l. 漂志吉警警苧吉芸冨こヲ孟岩宝. ボールとクレヨンl ㌍崇窓ヲ!!」l慧孟よ苦言三豊自ら. ■■■■■. 「こつちのほうが重いな」「これはすごく軽いなあ」、 「あっ、同じになった!」. 研究説明 図10. −18−.
(25) 授業作りの視点が有効であるかどうかを、児童生徒の姿から見取ってい きます。「9.本時の展開」では、本時における児童生徒への具体的な支援、 その支援によって予想される「新たな楽しさを発見している子どもの姿」. を記述します。. は〈視点1〉 にかかわっての支援(数字は「3.授業づくりの視点」で記した視点の番号) は〈視点2〉 にかかわっての支援(数字は「3.授業づくりの視点」で記した視点の番号) =. =は児童生徒の「新たな楽しさを発見している子ども」の姿(ゴシック体で表記). :視点1にかかわっての教師の支援(視点の番号):. ○本時の流れ. bl f②. 子どもの活動、b教師のかか一■ O「石l検」より王いものを探してこよ. 新たな楽しさを発見している了どもの姿. 視点2にかかわっての教師の支援(視点の番号). ∪⑥. l④. q(9. g②. う!. (∋子どもたちが一度は「手に取ったことがある」「使ったことがある」「見たことがあるもの」を重さを比べる ・「石鹸」より「重い」と感じたものは 具体物として使用する。 重いエリア、「軽い」と感じたものは 軽いエリアにもっていく。. (訃揺れ幅がはっきりみえる天秤を使用する。. を伝える。 ○天秤にいろいろ乗せてみよう! <活動の前半> ・石l験と比べ、「重いエリア」、「軽いエ. リア」のものの重さに一ついて考える。 <活動の後半>. ・それぞれ指示されたエリアにあるも のを天秤に乗せてどちらが重いか、 軽いかを考える 。. ■活動する前に教 隼. 天秤の傾いた方を指さして「おも 天秤の傾きを見て「軽いエリア」 い!」と言ったり、自分から様々 にあるものを「重いエリア」に なものを天秤に乗せて王さを比べ 移動したり、自分から様々なも ようとしたりする姜。 のを天秤に乗せ重さを比べよう としたりする姿。. 「鳴子」より重いものを探して天秤に 乗せてみる。. ②教師が演示する前に重い方の予想を立てるようにする。. 「鳴子」と持ってきたもののどちらが 重いかの予想を立てる。. ■乗せるときは教師が天秤の始点を 天秤の傾きを見ることで「壬さ」がはっきり分かり、「こつちが重い!」と書いながらものの「重さ」により ち、ゆっくり傾くようにする。着目しようとする姿。. 研究説明 図11. 評価については、授業および題材を通して個別目標に沿って行います。 また、本学級で押さえている「学び」の姿についても評価します。「学び の姿」については指導案の一番初めに「本題材で願う『学び』の姿」とし て記載しています。 また、子ども一人一人の「学び」を深めていくために授業作りの視点に 沿った評価を一人一人に対して行っていきます。本研究では、「新たな楽 しさを発見していく姿がみられたか」について評価していきます。 授業の手立て・支援の妥当性を評価するために、児童生徒の姿を見取っ て評価していきます。児童生徒への支援により、「新たな楽しさを発見し ていく姿」があらわれたかどうかをみることで、授業の手立て・支援の穿 当性を評価できます。. −19−.
(26) 」. 研究の成果. 子どもたちが今を生き生きと活動する中で「楽しさ」を感じ、その「楽 しさ」を変容させながら実感まで高めていくような学習活動、支援を追求 していくことで、次のような成果を得ることができました。. 子どもたちの題材における「関係ある」「やってみれそうな気がする」. 姿の見取りから、「算数・数学、国語」の学習の中でも子どもたちが「楽. しさ」を感じながら学習する姿を引き出すことができました。 「活動の自由度を保障」していく中で、学習の目的に向かいながらも「試 したり」、「味わったり」しながら「新たな楽しさ」を実感しながら学習 する姿を引き出すことができました。. 研究の課題. 一方で、子どもたちが感じている「楽しさ」は様々です。それをどのよ うに見取りながら「新たな楽しさを発見していく」姿を引き出していくの ゝを、昨年度、今年度の研究の取組をベースにしながらもさらに追求して いく必要があると考えています。. これまでの研究の成果を踏まえながらも、以下の二点を今後の研究で考 えていくことで、子どもたちの「豊かな生活」を目指す「学び」を追求し いきます。. 成果でも挙げたような「子どもたちの見取り」の重要性がわかってきた 一方で、「新たな楽しさを発見」した子どもたちの姿が、実際の生活の 姿でどのように表れているのかまでの「見取り」を丁寧に行っていく必 要があります。題材や教科の特性を踏まえながらも、授業の中で「新た な楽しさを発見していく」姿から「実際の生活で発見した『楽しさ』を 発揮している姿」までを見取った授業作り、支援を今後考えていく必要 があります。 「目的に縛られすぎない活動の自由度を保障」していく支援について、 学習活動の中でどのように設定するのかを私たちが具体的にイメージす ることが難しかったです。この支援は、教科の特性や題材に応じて多様 な形で設定できる支援であると考えます。したがってそれぞれの教科、 題材に応じたこの支援のあり方をさらに追求していくことで、子どもた ちの「新たな楽しさを発見している」多様な姿を引き出すことにつなが ると考えます。. −20−.
(27) . . . . ᐁ ㊮ ౚ . . . .
(28) 1.本題材で願う「学び」の婆 後で振り返ることができるようにする。また、友 自分なりに見当を付けてからいろいろなものを 達の予想を言葉で聞くことで、自分の予想との違 量る活動を通して、実際に量って分かった「重さ」 いに着目することができ、自分の量感をより確か と手に持って感じた「重さの感覚」とを摺り合わ なものに近付けることができると考える。 せていく姿。 2.題材設定の理由. 算数科伊藤グループは3年生1名、4年生1名、 5年生2名、6年生3名で構成されている。 本グループ児童は、2桁同士の足し算や引き算 ができる児童、長さや重さの概念をおおよそ理解 している。また、調理学習に中で1kg以内のも のを量る経験をたくさん積んできている。しかし、 グラム(g)とキログラム(kg)の違いについ て曖昧に理解していたり、重さをある程度見当を 付けてから量ることが難しかったりする児童が多 い。 本題材「重さ」では、最大計量に違いのあるい くつかの計器を使用し、いろいろなものを量る活 動を行う。違いのある計器で量り比べることを通 して、ものに応じた計器を使用することの大切さ に気付くとともに、重さに見当を付けて計器を選 ぶ姿も引き出したい。また、表示されている単位 (g、kg)に気付き、重さとその単位との関係に ついて考える姿を引き出したい。 指導に当たっては、「重さ」を量る経験が実生 活に結びつくように、子どもたちの身近にある計 器を使用することとする。また、量る前に見当を 付ける場面では、「群そうだからこのはかりを使 う」という自分の見通しについて言葉で発表する 場面を設定し、自分で見当を付けたことについて −23−. \ ▲.
(29) 基本視点 子どもたちの思いや願いを大切にした題材の設定 く児童の実態〉. く学習活動の設定の視点〉. 「新たな楽しさを発見している姿」を「体で感じた『重さ』と計器で測定した『重さ』とを 摺り合わせていく姿」としてとらえて学習活動を設定し、支援を考えていく。. の違いを感じた子どもたちは、「もっと確かめよ う」「もう一度測ってみよう」と、より正確に重 さを量ろうとする姿を引き出すことができると考. 1. 子どもたちが生き生きと活動できる学毒. 1. ぎ視点1. ① 自分でできそうと思える教材・教具のエ夫 重さを量るとき、4種類の計器を使用する。ア ナログ表示の計器では、種類ごとに目盛りの表示. える。 ぎ視点2 新たな楽しさを発見していくことので! きる支援. の仕方が違う。そ・れぞれの日盛りを正しく読むこ. とができるように、目盛りを記録するシートを計 器別に準備する。針の示す目盛りをシートに記入 することでじっくりと確かめながら正しい数値を 読むことができる。「じっくりと量ることができ. ① 目的に縛られすぎない活動の自由度の保障. る」という安心感があることで、自分の予想と結 果の違いを考えたり友達の量る様子を参考にした. は針が振り切れて量ることのできないものがある. りしながら重さを量る活動に取り組むことができ. 違いを実感することができると考える。ものの重 さの違いに気付くことで、手に持った感覚で重さ の違いを確かめながら重さを量る活動に取り組む. 違う計器を使用して何度も重さを確かめようと. する姿を大切にする。子どもたちは違う計器を使 用する中で、針の振れ方の違いや、重さによって ことに気付く。その気付きにより、ものの重さの. ると考える。. ② 子ども同士の自由なやりとりが生まれる場の エ夫. 姿が引き出されると考える。. 最大計量値の違う4種類の計器を使って重さを. ② 楽しさを実感まで高めていくことのできる支. 測定する活動を設定する。また、どの計器を使用. 援. すると適切に測定できるかに見当を付けてから測 定に取り組むこととする。4種類の計器を使って. 自分の予想、測定した結果、次の量るときの予. たちからたくさんの声が出てくると思われる。自. 想を発表する場面を設定する。手に持って重さに 見当を付け、その予想をはっきりと言葉で表して から実際に測って確かめることで、手に持って感 じた感覚をとらえ直すとともに、重さへの実感を. 分の予想と、実際に確かめた結果、友達の結果と. 高めることができると考える。. 自由に測定している中で「この計器が一番いい」 「こっちだと量ることができない」など、子ども. −24−.
(30) O「重さ」に見当を付けて、丁度よい計器を選んで測定する。 ○グラム(g)、キログラム(kg)の違いが分かり、正しく測定する。. 時. 主な学習活動. 口 ○身近にあるはかり(計器)で、い ろいろなものの重さを量る。. 予想される新たな楽しさを発見していく子どもの姿. 「いろいろなものの重さを量ってみよう!」. ・身近にある計器を探す。 ・計器を使っていろいろなものの重 さを量る。. 「量る」ことを通して計器の違い(最大重量値や針の動き) に気付き、見当を立てようとする姿。. 3. ( 時 2. ・提示されたものの重さに見当を付 ヽ__■′. 3. ける。 ・重さに合った計器がどれか見当を 付ける。. ・重さを量り、適切な計器がどれか 確認する。. 計器によって量ることのできる重さに違 いがあることに気付き、より正確に重さの 見当を立てながら量ろうとする姿。. ○グラム(g)、キログラム(kg) の単位の違いに気を付けながら正 確に量る。. こっちのはかりで量ったらもっと. ・身近にあるいろいろなものの重さ. を、白分なりに見当を付けながら 量る。. より正確に量ることを目指すとともに、「∼なら このはかりで量ろう!」と計器を自分なりに選び ながら使用しようとする姿。. 「これはきっと∼也ぐらいだよ。」 「やっぱりこのはかりを使ってよかった。」. −25−.
(31) 6.痍材にかかわる児童の実態と個別目標 ※学年の○印は女子. を量ることができる。 で量ることができる。. ことでおおよそ正確に「重さ」を量る. で量ることができる。 ○グラム(g)、キログラム(kg)の違 いに気を付けながら重さを量ることが. いに気を付けながら重さを量ることが ・目盛りを見ておおよそ正確に「重さ」 を量ることができる。 で量ることができる。 いに気を付けながら重きを量ることが. で量ることができる。 ○グラム(g)、キログラム(kg)の違 いに気を付けながら重さを量ることが. −26−.
(32) O「重さ」に見当を付けて量ることができる。. ※別紙参照. ○計器の目盛りを正しく読むことができる。. ・本時の個別目標に沿って評価する。. ※学年の○印は女子 児童. 本時の個別目標. 学年. 場所∼小3組 1. 11.配 置 図. O「重さ」に見当を付けて、その理由を 教師や友達に伝えたり、友達の考えを h. 取り入れたりすることができる。. 3. はかりを置く台. ○計器の目盛りを正しく読むことができ る。. O「重さ」に見当を付けて、その理由を 教師や友達に伝えたり、友達の考えを ④. [∃[∃[∃[∃. 取り入れたりすることができる。 ○計器の目盛りを正しく読むことができ. [∃[∃[∃. る。. O「重さ」に見当を付けて、その理由を 教師や友達に伝えたり、友達の考えを 0 5. ・調理用はかり4種類(デジタル1、アナログ3). 取り入れたりすることができる。. ・体重計. ○計器の目盛りを正しく読むことができ. ・目盛りを記録するシート(3種類). る。. O「重さ」に見当を付けて、その理由を 教師や友達に伝えたり、友達の考えを p. 取り入れたりすることができる。. 5. ○計器の目盛りを正しく読むことができ る。. O「重さ」に見当を付けて、その理由を r. 教師や友達に伝えることができる。. 6 ○計器の目盛りを正しく読むことができ る。. O「重さ」に見当を付けて、その理由を S. 教師や友達に伝えることができる。. 団 ○計器の目盛りを正しく読むことができ る。 ○ものの「重さ」に合った計器で量るこ ロ. とができる。. 団 ○計器の目盛りを正しく読むことができ る。 −27−.
(33) 。湖昭卜 刃小ぺ吠柵り;ふ益血漣土贈 e中.て当漣刃他州吏C′東食レ. 。耕昭±モ漣珊叫レ. C中潮且酎‖;尊重皿成毛亜Y当刃Qヰ吏C一県‖︼P粥回提.仙刃岬. C州P綽克‖一盤≠.刃珊瑚吏り. ■. ■. 。瑚昭±. モ破邪叫′兎岬 州し\〓質草漣. 堆孟e勾.成毛. 亜Y当勅ュ相 e仙州自白孟 岬州〓一馬.刃他. 州ee中心C. 咽〓︼P≠忌中. 。時トり山罫︽舟繍時ネ刃小月食品控レ′︶ぐり忘題勅机︽︶裔e毒. ■. ■. ■. ■. ■. ■ ′ ⋮. 。時︷uモ舟. 。攣卑養母レぐ梱包献顧・. 那頭り旭輩海尉爪中勅㌣簑刃り 時咽り一軍増超簑殻て巽刃舶用. ︵仙佃e′﹂d︶. eミ1笛eぐm吏C嘲り一食D悪・. 。奨学遵UIC咄メ萱. り匡刃∩−e甘eミ一等eC門※︶. 。す挙り宗現時. 勅認り一仙刷e﹁客醒‖一#娠0. 吏±丑簑査皿.刃喋斐吏﹂地震◇. す嘱綽レ′︶ぐりア︶渦e刃那噴. 。時ペ柑 東名吏ぐ製罫増♂哨簑刃り時. 木曜堪南米志e勾.り一明趣味菓・. 。昭す悩. 。時す礪漱趣味菓吏﹂般藁・. 献勅椎柴吏﹂恨一乗瀬他州0. 。時ペ題舟刃 り︶柵り〓1ふ亜紀融喋斐吏. ﹂藁志.り宗現時勅㌣礪鮮㌣潜◇. 悪回e島裔eレぐ£量量〓〓重要‖ 匠噂e瞥椅.の. 卓梶e蜜椅○. 亨£′至芸岳轟◇.顔娯eヰ勾叶. ミ一等eCC小堀e他州○. 。昭嘲咄. 刃将す胃壁舟栄転e知り︼糧時嘲・. レ′︶ぐり7慣時れ㌣般藁舟勅瑚. 。時︷u史料那密り;題額皿. 琳小.レ椅レぐ瑚㌣張走り旭魅蝋・. 。時食品背収時勅㌣簑刃り時嘲︶. 訂題㌣潜舟郡民吏±吏e査皿◇. 郡民.り宗現時勅㌣簑刃り樽型. レ′︶柵り一室撃聖監禁芸蒜芯. 。や下情蜜. 。時七宗現時れ㌢芸り時季違レぐ嘲り毒讐亜田舟範走e畢鮮寸小淵⋮ + ︰e塑嘲克署亜′り言明時勅㌢芸り時嘲舟肋間曾芦︷童舟那亘り轟海将勅㌣e刃り時嘲り壷滑車肋間り;題額皿㊧⋮. 。時ペ超トニ柵り一 挙疎舟長束とモ舟那画題爪現e 勾簑職壷′り宗現時勅㌣簑刃り音 量ぐ舟ヲ空戦≠時±史料那嘩㊧. 囁‖一助刃吏C生瀬eヰ‖−盤雅. 咄勅e中台鴬.更埴。鄭岬勲コ増価堪醇e余皿.てヨ勅刃他州吏C ′項類レC咄P昨高‖︼盤琳.刃他州吏り噂〓一仙刃吏C生瀬eヰ‖−盤琳. 。時下般縄舟値事時下訂吏′︶匪舟冨経e刑場訂吏﹂富経︶﹂ 牝舟る吏︷山女舟那噴り宗現e勾簑査皿.り言明時勅㌣簑刃り時瑠訂塵㌣潜心量吏. ■. ′≡怒舟肌用レ﹂蟹塞舟張衆愚吋′︶吋′︶.︶題㌣±須崎含量僅題名小知量吏ぐ量﹂国簑串軒e査皿0. ■. 。時ネ終世り︼盤1簑. 塩轟舟勅机︽e訂増皿1り;唄宰.曇り−勅刃是梶舟笹森 .吏榊。時す轄磋舟エ1ふ時す亜泥舟訂囁皿り;唄張商. ‖︵叶㊥e重要︶. り言霊置莞り鼻鵜舟塑撃3伺ぃ画趣輩走0㌦. 悪回e箆裔eレぐ£量量〓三軍喪. 28. ぐ逓㌣小知り一艇珊簑べ柑e査皿′超簑題て巽南′︶渦eベ柑e刑場刃ペ柑e金皿㊧. ■. 針′ ︶ 渦 e 訂 増 皿. ■. ぷす軽挙でTム毒す準璧竺蒜. ︵叶㊥e重要︶. +. +. 皿り;唄範商′り宗現時勅㌣簑刃り鼻梶砲撃癖′︶﹂国レ境南範商0. 琳eヂ刃卜 将 二 レ ﹂ 頭 鮮 血 粕 ﹂ 難 題 足 掻. + ■. + + ■ + + ■.
(34) 考察 と今後の課題. 本題材では、「自分なりに見当を付けてからい. 達の声を聞いて、違う計器でも確かめ. ろいろなものを量る活動を通して、実際に量って. ようとする姿がみられた。. 分かった「重さ」と手に持って感じた「重さの感. 視点1の支援により、「重さ」に関心を高め、. 覚」とを摺り合わせていく姿」として授業を行っ. 自分から重さを測ろうとする姿や自分の予想を確. た。. かめようとする姿を引き出すことができたと考え. 算数科伊藤グループの児童は、調理学習などで. る。. 「重さ」を量る経験をたくさんしてきている。そ. 視点2−①では、自分の予想を確認するだけの. のため、提示された量だけ量って取り出すことが. 活動にとどまらず、針の動きや目盛りの違いなど. できる。しかし、グラム(g)とキログラム(kg). を確かめながらいろいろな計器を試そうとする姿. の違いについての理解や、重さについておよその. を大切にした。ほとんどの児童が、量るものと計. 見当を付けて量ることについては課題がある。そ. 器によって、測ることができないことがあること. こで本題材では、重さに見当を付けて量ることが. に気付くことができた。また、計器によって、針. できるようになることをねらった。. の振れ方が違ってくることにも気付くことができ. た。mは、種類の違う計器で量る中で、「こっち. 基本視点では、実際に手に持って重さに見当を 付ける活動の設定、「重さ」を「大きさ」と区別. の方が細かく量ることができる」という計器によ. して考えることのできる活動の設定、適切な計器. って目盛りの大きさが違うことに気付く姿がみら. を選んで重さを測定する活動の設定、を大切にし. れた。. 視点2−②では、子どもたちの予想とその理由. ながら学習活動を設定した。実際に持って「重さ」 について見当を付けることと計器で測って実際の. や実際に測った結果を黒坂に書いて掲示した。S. 重さを知る活動を通して、自分たちが普段感じて. さんは、自分の予想が「∼より重いからこっちの. いるはずの「重さ」に関心を高める姿を引き出す. はかりを選んだ」など、他のものを持った感覚を. ことができた。また、「大きさ」や「ものの質感」. 思い出しながら自分の立てた予想の理由をより明. と「重さ」との違いを明確にして重さを測ったり. 確にしていた。自分の予想の理由が明確になって きたことで、次にものを量るときには、「手に持っ. 重さに見当を付けたりする姿もみられた。. 視点1−①では、種類の違う計器ごとに目盛り. て感じた重さ」の感覚に自信をもって見当を付け. を記録することのできるシートを用意した。tさ. る様子がみられた。. 視点2により、「重さ」に対する関心が変わっ. んは、針の示す目盛りをシートに書き写し、一つ. の目盛りの大きさを確認しながら正しく数値を読. てきたとともに、手に持った重さの感覚を基に慎. むことができていた。「自分でできる」という安. 重に見当を付ける姿を引き出すことができたと考. 心感がもてたようで、その後も重さを量る活動に. える。. 学習全般で、自分の予想を説明するときや実際. 集中して取り組むことができた。. に重さを測ったときなどに、自分が普段感じてい. 視点1−(むでは、重さに自分なりの見当を付け. てから、5種類の計器を使用して白由に重さを量. る「重さ」を振り返り、そこで感じた感覚と結び. ることのできる場を設定した。自由に量る中で、. つけた言葉で説明する姿が多くみられた。この「自. 実際に測った結果と自分の予想との違いについて. 分の経験」と結びつけて考えることは、日常の生. 感想や自分の考えを述べる児童がたくさんいた。. 活場面でも「重さ」により関心を高めることに繋. その声を聞いて、さらに自分の予想と照らし合わ. がると考える。今後も、自分で感じたことや分か. せながら重さを測ろうとする姿や、もう一度確認. ったことを「自分の生活」の中で感じていたこと. しようとする姿を引き出すことができた。hさん. と結びつけながら考える活動を大切にしたい。. は、自分の予想に合った計器を選ぶことができて. (伊藤 文雄). −29−.
(35) にとらえていたものの「重さ」に着目することが. 1.本題材で願う「学び」の婆. 様々なものの重さを比べる活動を通して、重さ でき、「重さ」をはっきりととらえながら活動で を実感しながら「重い」「軽い」「同じ」が分かり、 きると考える。そしてそのような活動の中ではっ きりしてきた「重さ」を「重い」「軽い」「同じ」. 「重さ」の理解を深めていく姿。. の言葉で表現していく。言葉で表すことができる 2.領相投定の理由. ということは二つのものの重さの違いに気付いて. 算数科松田グループは1年生1名、2年生2名、. いる姿であるととらえることができる。このよう. 4年生1名、5年生1名、6年生1名で構成され. な活動を通して「重さ」への理解を深め、さらに. ている。ものの「重さ」に関しては見た目の大き 自分からいろいろなものの重さを比べられるよう さで判断して「大きい」「小さい」で表現する子 にしていく。 が多く、「重い」「軽い」といった言葉を用いて表 指導に当たっては、身の回りにあるものの「重 現することが少ない。また重さにかかわる日常生 さ」に着目しながら活動できるように、子どもた 活場面をみると、荷物をもったときにその荷物を ちの学校生括に使用しているものを使って重さを 持ち上げることで「重い」「軽い」を判断し、重 比べる活動を行う。また、視覚的にも重さが分か いものは持たないことが多い。さらに何か二つの ることができるように天秤を使用する。今まで曖 ものを比べて「∼より重い、軽い」と考えている. 昧にとらえていた重さが目に見える形になること. 様子はみられない。. で、子どもたちの重さに対する理解を探めていき. このように子どもたちの実態として、二つのも たい。さらに二つのものを実際に手に持ったり、 のの重さを比べようとしたり、基準のものと比べ 天秤に乗せたりする前にどちらが重いのか、軽い て重さにかかわる言葉を言ったりすることが少な のかを予想を立てる活動を行う。実際の活動で自 い。これは身の回りのものの「重さ」を曖昧にと 分の予想が合っているのかを考えることになり、 らえているからであると考えられる。. 活動への期待感をもつことにつながると考える。. そこで本題材ではものの「重さ」に着目しなが ら今まで曖昧にとらえていた「重さ」がはっきり 分かることや、二つのものを比べて「重い」「軽い」 「同じ」が分かることをねらいとする。 本題材ではものを持ったり天秤に乗せたりする など重さを比べる活動を多く行う。天秤は二つの ものの「重さ」によって傾くことから、その傾き を見ることで、ものの「重さ」を実感することが できるものである。このような活動を通して曖昧 −30−.
(36) 基本視点 子どもたちの思いや願いを大切にした題材の設定 く児童の実態〉. く学習活動の設定の視点〉. 「新たな楽しさを発見している姿」を「子どもたちが学習活動の中で感じた『重さ』を自ら確かめ ていく姿」としてとらえて学習活動を設定し、支援を考えていく。. 設定する。自分の身の回りのものの重さが天秤に. :視点1子どもたちが生き生きと活動できる学喜. よってはっきり分かることは、自分が「重さ」を. 習活動. 曖昧にとらえていたことを振り返ることにつなが. ると考える。そして「これはどうだったかな?あ. ①自分でもできそうと思える教材・教具のエ夫. 比べる活動では、子どもたちがこれまで手に. れはどうだろう?」と次々に比べてみよう、試し. 取ったことがあるもの、学校生括で使ったり見た. てみようとする姿につながってくると考える。. りしたことがあるものを使用する。また、二つの. ものの重さを比べるときには天秤を使用する。天. (勤楽しさを実感まで高めていくことのできる支援. 秤は子どもたちが見た目ではっきりと傾きが分か. 二つのものの重さを手に持ったり天秤で比べた. るようにするため、揺れ幅が大きくなるようにす. りする前に、どちらが「重い」「軽い」「同じ」か. る。この天秤に子どもたちの身近なものを乗せて. を予想していく活動を行う。予想を立てられると. いくことで、自分が曖昧にとらえていた身近なも. いうのは、暖昧にとらえていたものの「重さ」に. のの「重さ」がはっきりと分かることになり、「(天. より着目できている姿であると考える。そして、. 秤の傾きを)もっと見てみたい、乗せてみたい」. この支援でより重さへの着目が深まってきた後に. と意欲を高めながら活動できると考える。. 活動の自由度の保障がある支援を行う。天秤での 傾きと手に持ったときの重さの感覚との一致やず. l. Il :視点2 新たな楽しさを発見していくことので≡. ・. l. れを感じ、次のものをどんどん乗せていくという、. きる支援. 子どもたちが意欲的に次の活動に向かうことがで きる姿を引き出すことができると考える。. ①目的に縛られすぎない活動の自由度の保障 天秤に子どもたちが自由にものを乗せる活動を. −31−.
(37)
(38) ※学年の○印は女子 児童 児童の実態(「大きさ」について) 学年. 題材の個別目標. ・ものを見て、自分なりに考えて「大き い」「小さい」と言う。 ○基準のものより「重いもの」「軽いもの」 b 1. を探すことができる。 ○ものを持ったり二つのものを比べたり ○基準のものより「重いもの」「軽いもの」を探. して「重い」「軽い」を言葉で表現す. すことができる。. ることができる。. ・ものを見て、自分なりに考えて「大き. ○二つものを比べてどちらが「重い」「軽い」か. を言葉で表現することができる。. い」「小さい」と言う。 ○基準のものより「重いもの」「軽いもの」. 8.本時の個別目標. を探すことができる。. ※学年の○印は女子. ○ものを持ったり二つのものを比べたり して「重い」「軽い」を言葉で表現す. 児童. ることができる。. ・二つの大きさの違うものを見比べて. ○基準のものより「重いもの」を探すこ. 「大きい」「小さい」が分かる。. とができる。 1 ○二つのものを比べて重い方を「∼が重. b. ○基準のものより「重いもの」「軽いもの」 g. 「同じもの」を探すことができる。. い」と言葉で表現することができる。. ○ものを持ったり二つのものを比べたり. ○基準のものより「重いもの」を探すこ. して「重い」「軽い」「同じ」を言葉で. とができる。. 表現することができる。. ② ○二つのものを比べて重い方を「∼が重. ・二つのはっきり大きさの違うものであ. い」と言葉で表現することができる。. れば「大きい」「小さい」が分かる。. ○基準のものより「重いもの」「軽いもの」. ○基準のものより「重いもの」「軽いもの」 ④. を探すことができる。 g. 「同じもの」を探すことができる。. ②. ○ものを持ったり二つのものを比べたり して「重い」「軽い」「同じ」を言葉で. ○二つのものを比べてどちらが「重い」 「軽い」かを言葉で表現することがで. きる。. 表現することができる。. ○基準のものより「重いもの」「軽いもの」. ・二つの大きさの違うものを見比べて. を探すことができる。. 「大きい」「/トさい」が分かる。. ④ ○二つのものを比べて重い方を「∼が垂. ○基準のものより「重いもの」「軽いもの」 q. 本時の個別目標. 学年. い」と言葉で表現することができる。. 「同じもの」を探すことができる。 ○ものを持ったり二つのものを比べたり して「重い」「軽い」「同じ」を言葉で. 表現することができる。. −33−.
(39) 12.教材・教具 ・重さを比べる具体物(身の回りのもの数種類) ・基準のもの(石鹸、鳴子)・天秤(大1、小3) ・重い、軽い、同じカード・児童の顔写真. 9.泰時の展開 ※別紙参照 価 ○本時の評価 10.評. ・本時の個別目標に沿って評価する。 11.配 置 図. く場所一小1租〉. −34−.
関連したドキュメント
これはつまり十進法ではなく、一進法を用いて自然数を表記するということである。とは いえ数が大きくなると見にくくなるので、.. 0, 1,
奥付の記載が西暦の場合にも、一貫性を考えて、 []付きで元号を付した。また、奥付等の数
奥付の記載が西暦の場合にも、一貫性を考えて、 []付きで元号を付した。また、奥付等の数
(注)本報告書に掲載している数値は端数を四捨五入しているため、表中の数値の合計が表に示されている合計
、肩 かた 深 ふかさ を掛け合わせて、ある定数で 割り、積石数を算出する近似計算法が 使われるようになりました。この定数は船
いてもらう権利﹂に関するものである︒また︑多数意見は本件の争点を歪曲した︒というのは︑第一に︑多数意見は
今日のセミナーは、人生の最終ステージまで芸術の力 でイキイキと生き抜くことができる社会をどのようにつ
(注)本報告書に掲載している数値は端数を四捨五入しているため、表中の数値の合計が表に示されている合計