家庭科教育における生活の比較の方法
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(2) 日本家庭科教育学会誌 第40巻 第3号. 家庭科教育における生活の比較の方法 菅 宮. 健* 中 村 公 子*. AComparativeApproadttowardWays ofLivingin Home Economics Education Ken SuGAMIYA* Ⅹimiko NAKAMURA*. Inordertounderstandandtobeawareofourownwayofliving,itisveryimportanttocompareour waywithothers.Therefore,thisapproachisalsonecessaryinhomeeconomicseducation.Vario11Skin. ofinformationaboutcross−Culturalwaysoflivingwerecollectedforpromotionofthis approach,and. databasewasconstruCtedwiththem.Informationsearchwastriedconcerningfamilyandliferelatingwith clothinginhomeeconomicseducationinjuniorhighschool.Theresultswereinteresting,instructive attractiveforstudents,andsupportedtheeffectivenessoftheapproach.. XeywrodB:比較(comparativeapproach),生活(waysofliving),情報(information),データベース (database). 1.はじめに 生活のありようは,国・民族・文化および時代に応じ. ている。小嶋・梅沢・佐藤5)は,商品の開発に関連した消 費者研究において,日本と外国との生活行動や商品の相 違をその背景にまでさかのぼって検討することにより,. てさまざまである。現代の日本においても,人口の都市. 日本人の生活行動の本質をとらえ,そこから,日本人の. 集中やマスメディアの発達によって生活の画一化が進む. 生活行動にマッチした商品を開発するという,比較生活. 一方で,同じ都市化が経済的制約や社会的制約をうすれ. 学を提唱している。. させ,価値観の多様化,ならびに生活の多様化をひきお こしている1)。 この多様な生活を考察し,理解する上で,比較の方法. 家庭科教育の対象は,家庭生活を中心しとた人間生活 であるといわれている6)。人間の生活を理解し,認識する ためには,上述のような比較の方法をぜひ取り入れる必. が非常に重要である。G.E.スワンソンが言っているよう. 要があろう。福原7)は,家庭科教材の開発に関して,生活. に「比較せずには考えることはできない。そしてあらゆ る科学的思考や調査もすべて比較を欠くことはできな. 様式の教材化という着眼点をあげ,衣食住などの生活様. い2〉。」比較という作業は,対象の正しい認識のための. ぶことができると指摘している。しかし,これまでのと. 式の比較から,新しい生活様式を創出する手がかりを学. もっとも基本的な作美の一つである㌔こうして,さまざ. ころ,さまざまな暮らしの仕方を相互に比較するという. まな分野で比較の方法が重要視されている。. 提案はあるものの,実際にそれを実現した例は,いくっ. 文化人類学は,文化の相対性を認め,異なる文化間で. かの場合8・9)を除き,あまり多くないように見受けられる。. 比較することを大切にしている。この立場から,石毛4)は. 衣食住に限らず,さまざまな生活様式の比較をおこなう. 日本人の生活を研究するにあたり,日本人の生活と世界. ことは,まさに自分の生活を大きな鏡に写しだして10),. の生経との比較,さらに,日本の中でも,地方一職業・. 自らの生活をよりよく認識し,理解することになる。そ. 階層などに応じたさまざまな生活類型間の比較を強調し. こで,家庭科教育において生活の比較を実現するための. 方法の開発を試みることにした。 *北海道教育大学旭川牧 場川市北門町9丁目. Asahikawa Campus,Hokkaido University of Education. Ⅱ.方 法 1.家庭科教育における生活比較 33.
(3) 日本家庭科教育学会誌 第40巻 第3号 1)生活誌情報の比較 生活の比較と言うとき,何を比較するのかという問題 が出てくる。まず第1に考えられるのは,異なる文化の. た。 2)データベースの構築. データベースの構築はパーソナルコンピュー. タを用い. 間で生活の具体的な事柄を比敬することである。この点. ておこなうこととし,データベース用ソフトウェアは桐. については,生活における個別の現象は,生活全体に結. Ver.4(管理工学研究所)を使用した。. びついているので,一つずつ切り離すわけにはいかない,. このソフトウェアはリレーショナル・データベースの. 生活全体の文脈の中で見るべきである,という批判もあ. ためのものであり,縦横2次元の表のかたちでデータを. りうる。. 管理する。表の横行がレコードにあたり,縦列がフィー. そこで第2に,生活の全体同士の比較,あるいは生活. /レドにあたる。1件の情報が1レコードとなり,それに. 様式の繚体という意味で,文化の比較が考えられる。し. 含まれるデータが各フィールドに分けられて1行に収め. かし,「現代のごとく,生活様式が急激に変化し,生活文. られる。このソフトウェアでは,フィールドのことを項. 化の態様が目まぐるしく変わっていく状況のもとにあっ. 目と呼ぶので,それに従うことにする。比較生活誌デー. ては,生活のなかに通時的に流れていく独自な文化の性. タベースのために表1に示した項目を設定した。. 格を読みとることは非常に難しくなっている11)。」 したがって,異なる文化の間で,生活全体の文脈に注. 前述のような異文化体験録的な文献約220点を調べ,そ のうちの80ノ尉こ記載されている,事実,人々の行動・考. 意しつつ,生活の個別の事柄同士を比較するということ. え方・感じ方,制度,風習,習慣などの事柄の中で,私. が,実際に可能な道ではないかと考えられる。そこから. たちの生活と比較すると興味があると思われるものの情. 出発して,さまざまな比較を通して,全体の生活の理解. 報約1,500件を収集した。この際,海外の事柄だけではな. に至ることができよう。比較教育の分野ではあるが,石. く,日本国内各地の事柄も収集した。また,海外に関し. 附12)も,個別の現象の比較から始め,具体から本質へ迫. てほ現代の情報に限ったが,国内についてほ,江戸時代. る方法を選択している。. 後期までのものを含めることにした。 事柄の記述をデータベースの生活誌情報の項目に入力. 比較の材料,あるいは素材を得るには,もともと比較 を目的にした文献13)なども利用できる。しかし.これだ. した。事柄の内容を適切に表現し,検索に役立つような. けでは材料の範囲が限られて充分とはいえない。日本人. キーワードをフリーキーワードのかたちで付与し,キー. の海外生活の経験が多くなった現代では,生活の記録,. ワードの項目に入れた。また,事柄の内容を,文献13)を. 旅行記,滞在記,留学記などが数多く出版されている。. 参考に設定した表2の区分にしたがって分類し,内容と. これらの異文化体験録を活用することが有効である。国. いう項目に入力した。. 内においても,画一化が進んだとはいえ,まだ土地ごと. 年代の項目では,事柄に関係する年代を,20世紀前半. の独自な暮らし方が残っている。過去にさかのぼるほど,. までは大きく世紀の前後半に,20世紀後半からはたとえ. この傾向は強まる。これらも広い意味の「異文化」とし. ば1970年代は70年代というように10年刻みで分類した。. て,比較の対象にすることができる。. 表1 項目一覧. これら体験録には,さまざまな事柄が,さまざまな形 で,さまざまな場所に,記載されている。生活の個別の 事柄同士を比較するにあたって,体験録をそのまま利用. 項目分類 情報内容の項目. するのでは,生活の事柄の情報つまり生活誌情報を探し. 出すことが容易ではない。生活誌情報はいたる所に存在 するにもかかわらず.それらは未整理のまま眠っており, 利用するのはむずかしい。そこで,これらの情報をあら かじめ収集してデータベースを構築し,このデータベー. スを検索して得られた生活誌情報を材料として比較をお こなうことが望ましい。本研究では,比敏のための生括 誅の情報を蓄積した,比較生活誌データベースともいえ るものの構築の可能性を検討した。さらに,データベー スの検索から得られた情報の有効性を検討し,家庭科教. 育における実際の利用の可能性について考察をおこなっ 34. 音読的項目. 項目名 生活誌情報 キーワード 内容 年代.
(4) 日本家庭科教育学会誌 第40巻 第3号 事柄に関係する人間の性別や年齢を,性別および年齢の. 能であることが明らかになった。なお,今回使用した「桐」. 項目に入力した。事柄のおこった場所を,アジア・ヨー. は,他の著名なパーソナルコンピュータ用データベース. ロッパなどの地域ならびに国に分け,それぞれ地域・国. ソフトウエアとデータの互換性が保証されている。. 名の項目で分類した。さらに,情報の書誌的事項を,著. 2.家庭科教育における活用. 者・書名・頁・発行所・発行年の各項目に入力した。. 1)家庭生活について. 中学校技術・家庭科の「家庭生活」領域に対する現在. Ⅲ.結果および考察. の教科書の扱いをみると,家庭の仕事,つまり家事技術 の占める割合が圧倒的に多い14)。この領域が新設された. 1.データベースの特赦 データベースに蓄積した情報を,内容の分類にしたがっ. 意義を考慮すれば,家族の問題のウエイトをもっと大き. て分類した件数とその比率を表2にあわせて示した。衣. くする必要があるのではなかろうか。従来の技術中心の. 食住および,社会に関する情報が比較的多く取り入れら. カリキュラムから脱皮し,中学生が,自分たちの生活と. れているが,どれかに極端にかたよっているということ. いろいろな生活を比較し,生活や家族というものを認識. はない。表3は,同じく地域別の件数・比率を示したも. することが必要であろう15)。それは,高校生にあっても. のである。日本を含めてアジアが半数以上を占め,中南. 同様である。多様な家族があること,それぞれの家族が. 米とオセアニアの情報が少ないことが分かる。地域につ. 同じままではなく,変化していくこと,そうした家族の. いては,中南米・オセアニアの情報を今後引き続き取り. 実態を客観的に知ることが大切であり,望ましい家族に. 入れる必要があるが,内容については,多様な領域の情. ついての固定観念を改めて問い直させるような学習こそ. 報が取り入れられており,データベースの妥当性を示し. が必要である16)。 表4は,日本を含めたアジアからヨーロッパに至る広. ている。 今回のデータベースは,生活誌情報・キーワード・内. い範囲の人々の,親子の間柄に関する態度や考え方につ. 容,その他すべての項目において,フリーキーワードで. いての情報を示している。マレーシアでは,生まれた子. 検索ができる。内容の項目で「家族」,キーワードまたは. どもの養育を親がしなければいけないとは,必ずしも考. 性別および年齢の項目で「親子」を含む,部分一致検索. えない。子どもは誰が面倒をみてもよいようである。イ. で得られた情報の一部を表4に示した。同じく,内容の. ンドネシアでは,子どもは結婚するまで親から独立でき. 項目で「衣」,生活誌情報またはキーワードの項目で「衣」. ないのがふつうであるらしい。ヨーロッパでは,小さい. または「服」を含む情報の一部を表5に示した。いずれ. ときから子どもは独立した個人として扱われる。それに. も興味ある情報が得られている。これらの情報について. 対して日本では,子どもの親に依存する関係がいっまで も続く。これらの情報から,親子のあり方がまことにさ. は,あとで詳しく検討する。 いわゆる異文化体験録から,さまざまな内容の生活誌 情報を収集し,有効なデータベースを構築することが可. まざまであり,現在の日本のあり方は,多様な選択肢の. ひとつに過ぎないということが明らかになる。ヨーロッ パが進んでいて,アジアが遅れていると簡単に決めつけ. 表2 生活誌情報内容別件数. 分類区分 食 衣 暮らし・住居 家族 人間関係 社交・交際 精神文化 心理 社会 表現 その他 合計. 情報件数. ることはできない。むしろ,家族のあり方の多様性を認 件数比率(%). 308. 20.5. 197. 13.1. 177. 11.8. 115. 7.7. 33. 2.2. 79. 5.3. 145. 9.7. 66. 4.4. 266. 17.7. 63. 4.2. 50. 3.3. 1499. め,異質なものの共存に寛大になることが,「家族の危機」 表3 生活誌情報地域別件数. 地域 日本 日本以外のアジア 北米 中南米 ヨーロッパ オセアニア アフリカ その他 合計. 情報件数 件数比率(%). 425 555 120 28 355 8 3 5. 1499. 28.4 37.0 8.0 l.9 23.7 0.5 0.2 0.3 100.0 35.
(5) 日本家庭科教育学会誌 第40巻 第3号. 欄叫. 聡 ■ト ヨヨ ■■ #. 句E■芹. ヰH枢. ≠d. +キーく−. ■さ. ささ 簡t. 悶 ホt. 凶 く■■さ 亡I. ・−. ■N 瞥■−−. 中・. q■. −. 印 Fヽ・− 中一−. t≒!. 問l. 地 .二ゝ. .二ゝ. ト. け. +t ト、. まH. lト、. ト、. 誓ヽ. ℃ヽ. ト、. ト・、. 嘘 ・事与. 噛 ・■与. 』旨 鵡臣. ノ:ヽ Jヽ. 空:. ノ:ヽ. 隠 ∈i 寵. †塵;. 寸書EE= ト、. 二ゝ. _=ゝ. 琳. ■ト. ・1■・. 二ゝ. Iナ ト、 prlト、 †ナ ト、. ♯く・一く. 閲 鳩 白ヨ 田 ♪ヽ. 龍 加. +ト. 餌 すヰ ・Iキ. ノヽト、 、T・■ヽ. 疇b. tヽく. 車ト ⊂=コ. ■ 坤■ ・幸一. ト、. Fヽ. ト・、. ⊂1. 1七E. 畔華登準㍗£誓壷還州. 瀬. 田. ♯k. 一・■ トト 臼. ト十・. トト 寧ヰ 雪ご. 貼−. 寸劇. ・竜= ゴ嶋 個■. ヰト. k q 誉* →β:封≦ エU. 田蕊国. 国. 蟻 鮎. †十・・ 礪ヰ 脚. 田 臼. 礪霹 ユ ニ ■=、(∋. 4ト. 錮鶴 鮎. 軸 ■■. 鵠ぢ 加点 頭声 こ・一L トト・毒匿. 琴■r、 −▲1‘○ lti一■. 雪ご. 雪ご. 国. 錮ぢ 輔. 祁正. t=ヽ n ■t−. }ト. 礪ヰ. 【8R. 蝿 鮎. 錮R. トト. −Iく. 鯛Ii 鮎 田 凹 rヽ. -3. トト 事ヰ. ■さ項. 脾 日 祁正トト ■ホ. 雪ご ⇒巨1. コ賦:l■■ ●・−・・∴. 虫邑トト. t‡丑【. 凪■■. 甑. Hト. l、▲:∴. 山l=■ 4拝 □要 寧串一汁・jこ ー:J・ ‖!・. ヰ=、′・ヒ, ○ l・く.t∠ _⊃‥ヰく H一半. ま童 →p. 喩 ギゝも. 斗」欄■ ′一■〉 」Jヰt ■J顎声ト○せ・》■rヽ ぐヽ ⇒ゴ ユ」ヒ声ニこ も 斗J■J・r− .;コ!睾K ■■摩ゴ・も∠ 」J・■トーヽノー叫ト○ ○ 十l■ 土こ塑 Q Q … ∴・ L∠職 ・ 七日ゆ・一く■ヰd 6〉 疇た16 ■欝 くヽ▲J 上▲■日 ユ tリ・・・. t■舶. ユキチ. 礪霹」J ゝ・ノ エ 」J−▲Jユ 劉 挙 ∈i辻皇1さJ■− 壌・噌 _二> 1■(■・■P 士量れ ロま童 一・・古−■p. ▲■ 等ゝ {中 寺ゴ ヰ ■モ・、一一・・ヽJ くP一■叫ノ・与ト・′. 巴. 礫土∠・ト・. ○〉. 斗」博喩 gトト ヽ 1ゝ 中臣. −P.■=ヽ トノ量 斗J■エ\ トトセナ 量斗iJJトノ 縄岬l■ ′脾 ゴ■ ′ ′主上 Q士童t童・r−」J l■⊂旺≦:J トノ1!t トト榊 ○■トl・dP 欄く増く 叫. ・ヒチ トノt王 ■如ゆせヱトト 1賢斗」ヰ= 一■ ■F J 瞥ノゆ J・−1>l斗J 巧ゝ1■■ ・Iさlくヽ _⊃仁ヰご =こ㌢ ‖∴ − −IIく.とさ鳩 ∈〉 櫛 、ニ・ ヒ」■■γ■・ 手、#トト ・−L − ▲. 臨 拙 量H. ・申1 ′欄旺 ・}pl良 三U 旺■柊lナ P・七⇒ トノ _二ゝ]邑 斗ヱ ニニ ー臼 r\1岩ト <巨 ・・ト. 毒匹l■王○トノ疇ヰ■∠.事三■・0.事=と∠○一計○・■P+H・lQ畠亡ゝ斗J、_一・準土上 ≠′■<l〉土±ヰ三嶋ノ棺■J朝一ト量サームJ蝿′ヨ三もト⊥ヒチ増j=ヽ」J ′七三.■王ヰゴ■{声ヰ●■:P′句F:嘗J■ト1′ヰゴ輔車上 可E_ま琴壮一■▲」. ま± 上之. トト」J oも. 三1. ∵∴・ 鋼欝l止事 づ亡 ー・ヽJ→中 心エ ◆ ≠ト;−. 士王 一三誇 ち 1J ・主H :・r、サく} 士± 埴⊆ヰ土壌ギ −・モ劉・艶 ・叫くづi:半日 留」\Jtく事 ト′ まこ〕良 ■臣再・ ′ ′ 一■ ■モ・ 琵琶j聖篭 てJ ・ イ」く⊇ ・.∋lトJIF #七さ一く 二 土皇、′.ニ ■初 ヰく ○ 上∠ ー ∵∴ 竃ト tく事1=⇒. 繊巧ゝ ■○ ・− =− 瞥ノ樅」ヒ,零F ′ Q 中 Q・.か 士土 ユ蟻 一 斗′ ′ Q 中 点. ー:と∠、 ノ:■rー ■、 ■匝【出q− 覇■・寸j>書{くく縛○キゝヽ▼−・dPlti−」己{Pt・貞巨lO」けづ∈>I・○ヰ=セナ・畠 −く{pセナ{コユ1 錮ち二ゝ○■p叫毒虫鮎咄 ′.二ゝ∈i■F塙ゆ■F{、・・一■くl一 州 一 一∈i・【一垣:坤ピ一− I 主上」トJ o 下ノYヰ一ヽJーヰニlヰl三鶏モ■壬・一正 1豪: ノヽ 斗J斗」ヰl餉長一量く一斗ト・◆トlJ 土童・上†上:⇒・l】∴ト(一・掃 坤■J1′J 紺礪・桝 Tく 法皇 ′ ー「 ・∵. ・∴、 トキー・}P・・こl.
(6) 日本家庭科教育学会誌 第40巻 第3号. ヽ「. # ■疇. 1与. 凪. 吊6 出 _⊃■. #. 瑚く拝 珂史4杵 七生 ■毒率 ご ∴1二 ヰーく. リ専. ・Iヰーl■≠ Jヰ一躍 柑. 判L. 中く 鳩 ・回. 由. セロ ヰ∠. 一路. ■く、. 鴫−. Fノ. ノヽ. 、≧. 土日 竜 榊中 せ ヽ阜 ユヽ Ⅰ. 】一声 緩 ヨ三 側. lト.. や  ̄ナし.. ト、. lJ言.  ̄■\. L ■j>. ト、. lrヽ. 州 ヰそ. ∈lヨ. 憎亡 ′ヽ ピ■ ナく. 馴 獣. ・K. 凪. ヽr. ■、. ト、. 亡1. 中【F. 蛸 ■汀 中正. 毒℡. 竜.. _▲..コl. 1由く. 球史條華時卜監り山裾. ヰ♀ 苫弓. ⊂1. ⊂1. ノヽ. 悶 判叫. 力F. :k. 納K. *K. ヰそ. 書ヽ ⊂ユ. 斗そ 米 十日≡≡ 1壱E ・セト. 鋼く. 1七E. ヽ ‘. 鍬. lIヽ. ト、. 媚■. ヽ ‘. ♪ヽ. ●▼■ヽ. ヰそ. }. 雷■・ヽ ⊂1. −8−−. −▲・く. ■式. 笛R. 竜≡. 間. 王事R. 田 腑・ 堂 t ̄−−. S悩. t召=. ・樽. 寸噂. 四 匹巴l ▲ヒ:. k. q E、. n 1l−. l占=. ■F. 竜ご 国. 雪ご ヰト 滞. 哨. 輔. ・慢. 七三 ▼モ・. ペヨ. 鞘. ・とさ. 軒 溺醍 坤. I■島. 璃. q≠劉. 票. ■:==>. ■■. 晒.ヽ. 七2. ∈∋m. ・♯は. 礫ト、 ・I噂「ヽ. ・I専. 壬F. 柵. 十R 悶. こlll_ :■た. ・I】さ. 卓. ⊥ 事ヽ. 州中 ト■」. ■−ゝ上− トノ Q・11⊇ 蝮欄卓 ヰ【i・tく・ jニ・I●■ 一L ∈さ 二ゝ..エコ 覆F・帆 ■、琳 ヒー■む. ■ヽ ■、▼・・1>l −く Fノ 鴇 上∠ 三U I. ○−れ、ヨゴ : 虫 ○貞≦ 法皇1R 羽中 Fノ り・≧ ∈i l .1∠ ● ∼トI : {コエ .ヒチくし Q H J 勺ヽ. P 】 ヰ三. ○ 土王 J ト○ l±iけ、 J ■島 一くIlヽ ■鴫l 諷ヱヽh −t・ ▼く一 句ミ セナ月島 守 一く 欄叫 士王 ヰく べ :轟F 一書I 増l ■IQ {Ⅱェ ■J■ゆ トキ・土」 陶J ノヽ「 主上 三上 ◎Fく. くH■てトノヽ 量士童P モ. l■く■・ゝさl. l・⊥−騙R. ・畠伸二L ・J′恥. _」Iエコ雫ギ ーrゝノー く⊥>」巳. 事F」こ、紺. 臨 凹 ヰH. ー〉 ′ ・一L【中名. u畠<Rl已. 格 ′ b ′ 一_ っミ」琳 ′上∠・ノ 両前.i壬 1与 Q チヽ. ±童・bh ヨゴ. 〉. 土王__「ヽ. 一ヒ. 士王_). Q・.£ヽ ■く. ′ ユ. j=、♪ヽ1:=司 ○ −く■臣j=ヽ ・博 一■ ○ 間鴨Rヽさl 悶 一くヰq 縄再車R o 徹■=、■p } ′ ̄ √、ヽ 一・■ Q 事J ♪ヽ 三\J ム∠.ニ 土童.{J 臼 七≦・JP o恥 、ヽ− トノ ーく −く ぐ]写 士童 tくIQ ヽト、泣王 ∈∋ t 密輸 −く.ニ ■○ tも■ ト■ 渠 量 で 叫 Q ヰモ・∈亡 よ上 −く士=・ノヽ √ヽI・○ ー ■■ − K ト′ 中. − J エ 」J ▼く ゆ 二=− 」 11. 十 卓 l 米・畠 汀l 亡P・tゼ ミ=、一Pl員 ==−柵柵 士童 上上 中IJ :蛸 ′ ■▼\ と∠ ′ †七EヽさJ■ヽ 竜 小口 ○ 斗トロ巨■■ 斗ト∼ゝlとょ 由R ≡、 Q 吋 :橿嚢 ‘ヽ ト一 客u芦 ヰト増I ト、 −・U ▼・○ ヽ「瓢竜声 ヽ「 ▼く 一色.
(7) 日本家庭科教育学会誌 第40巻 第3号 を救うという主張17)に耳を傾けるべきではなかろうか。. がって,このデータベースには収められている訳ではな. 質や仕上げの善し悪しをあまり考慮しない。イギリスは ウールの本場であるかのように思われているが,当のイ ギリス人がふつうに用いる衣服の素材は化繊が主流であ る。日本人,特に若者は木綿を好む傾向が強いが,衣生 活における選択肢は非常に幅広いものだ,ということが. いが,カナダのヘヤー・インディアンの社会で軋二人. 明らかになる。. の男女が愛情を深め合って長い年月を共に送る,あるい. 比較生活誌データベースに取り入れる情報は,現代日 本人の生活との比較を念頭において選択しているので,. ある程度文明化が進んだ社会のものに限っている。した. した考え方である。現代の日本人のいわば常識とはかけ. このように,日常に埋没しかねない衣生活に,フレッ シュな感覚を与え,知的想像力を刺激するような情報を 提供することは,家庭科の魅力を強めるにも重要である。 この点で,今回の比較生活誌データベースは,有効に利. 離れた,このような考え方を知れば,家族というものの. 用できる。. あり方の多様さに衝撃を受け,「常識」が大きく揺さぶら. 情報検索の操作は中学生程度以上であれば若干の訓練 で可能になる。それ故,教師が教材を準備するために利 用することも当然であるが,このデータベースを利用し て,生徒自身が検索をおこない,さまざまな情報を発見 することが期待できる。すなわち,コンピュータで学ぶ ことが実現できる20)。 このデータベースは,生活の広範な範囲の情報を集め たものである。したがって,家庭生活,被服,食物,住 居,保育など,上述の例以外にも,家庭科教育における さまざまな領域の教育に,上に述べたと同様な方法が採 りうるであろう。実際に授業の中でデータベースをどの ように利用するかは,授業の主題ごとに異なる。たとえ ば,仮説実験授業から発展した形で提唱されている,イ メージ検証授業21)などが,データベースを利用するのに. は,赤ん坊はその子を生んだ母親が育てなければならな い,と声ま考えない18)。子育てに関してマレーシアに類似. れることであろう。学ぶとは,まさにこういうところか. ら始まるのではなかろうか。 さまざまな家族のあり方,多様な生活様式に関する情 報は,中学生・高校生の知的好奇心を刺激し,自らの生. 活を見直すきっかけを与えることになろう。これらの情 報を引き出すことができる比較生活誌データベースiも こうして,家族に関する教育の導入に活用することが可. 能である。 2)被服について. 現行の学習指導要領によると,中学校技術・家庭科の 被服領域では,生活と被服との関係について理解させる ことが,目標の一つとしてあげられている。内容の項で も,生活と被服との関係について考えさせる,となって いる。 そこで,生活と被服との関係についての教育内容とし て,従来取り上げられてきたものに加え,さらに内容の. 幅を広げることを考慮してもよいのではなかろうか。た とえば柳田19)は,木綿を採用したことが日本人の感性を. 著しく細やかにしたと指摘している。服飾と感性との相 互関連であれば不思議ではないが,被服の素材が感性に 大きく影響するという指摘は,たいへん意外性に富んで いる。被服に対するこのような見方を学ぶことで,日常 ふだんの衣生活に,新鮮な感覚を持つようになると思わ. れる。生活と被服との関係をこのように広くとらえるこ とにより,比較生活誌データベースを生落と被服との関. 係の教育の導入に活用することが可能となろう。 表5はアジアからアメリカ,中南米,ヨーロッパに至. る各地の人々の服装に対する考え方を表す情報の一部で ある。日本ではオーダーメイドは少なくなってしまった が,シンガポールではむしろ一般的だということが分か る。スペインや中南米の,いわゆるラテン系の人々の間 では,服装が人を判断する重要な手がかりになっている ようである。アメリカ人は衣服による外見を重視し,材 38. 適したひとつの方向であろう。実験に相当する部分がデー タベースによる′情報検索となり,生徒自身がいろいろな 情報を取り出すことになる。イメージ検証授業の授業書 の形で,授業のシナリオを具体化することが,今後のひ とつの課題である。 3.教育の現代的課題との関連 最近の教育の課題として,国際理解および情報活用と いうことが重要視されている。外国語などの教科では, 国際理解がその教科の重要な目標の一つになっているが, 他の教科でも当然かかわりを持つべきものであろう。国 際理解,いいかえれば異文化理解には,異文化に関する 地理的知識・生活様式・社会構成・歴史・行政組織・芸 術や文学作品などの文化情報が必要である22)。比較生活 誌データベースから生活様式・社会構成などの情報が得 られるので,家庭科の授業においても,国際理解教育の 一環を担うことができる。 比較生活誌データベースを生徒自身が検索すれば,そ れはデータベース型教材であり,学習者が自ら学ぶ型の 教材と考えられる2D)。国際理解のためには,港外経験が 重要ではあるが,それは簡単ではないし,とくに多くの.
(8) 日本家庭科教育学会誌 第40巻 第3号. 国を経験するのはほとんど不可能であろう。中学や高校 で形式操作ができる発達段階になれば,すべてのことを 直接体験する必要はない。コンピュータによるデータベー スは,間接体験のための強力な道具になる。生徒は検索 のためにコンピュータを直接操作することを通じて,情 報活用の方法と技術の一端に触れることができる。 Ⅳ.まとめ 自らの生活を認識し理解するためには,異なる文化に おける生活と比較してみることが非常に重要である。こ の観点に立ち,家庭科教育において生活の比較を実現す るための方法として,異文化の生活に関する約1,500件の 生活誌情報を集めた比較生活誌データベースを構築した。 情報源は海外および,江戸時代後期にまでさかのぼる国 内の,旅行記 滞在記,生活の記録などの文献である。 このデータベースから,フリーキーワードあるいは,い. くつかの内容分類によって,必要な生活誌情報を検索す ることができる。情報量の少ない地域が多少残ってはい るものの,得られる情報の内容はさまざまな分野にわたっ ており,データベースの有効性が示された。. 中学校家庭生活領域の「家族」,および被服領域の「生 活と被服」に関連して,本データベースから検索した情 報を検討した。これらの情報は非常に興味深いものであ り,生徒の知的好奇心や知的想像力を刺激するものであ ることが明らかになった。家庭科教育において,生活の. 比較をすることが,家庭科を魅力的にする有効な方法で あることが示された。. この方法は,現代の重要な教育的課題である国際理解 教育の一環を担い,同じく重要視されている,情報活用 能力の育成にも役立つことが指摘できる。 本研究にあたり,比較生活誌データベースの構築に尽 力された,北海道弟子屈町立川湯中学校の曽我佳子教諭, 北海道立枝幸高等学校の上野博美教諭,同じく美深高等 学校の佐々木和美教諭,同じく滝川北高等学校の鎌田歩 美教諭にあつく感謝いたします。 (平成8年7月13日受理). 引用文献 1)高橋勇悦,都市化社会の生活様式,学文社,38(1984) 2)N.J.スメルサー,山中 弘訳,社会科学における比 較の方法,玉川大学出版部,14(1996) 3)西川長夫,新しい文化モデルの模索−プロローグ, 竹内 実・西川長夫編,比較文化キーワード①,サイ. マル出版会,7−18(1994). 4)石毛直道,価値の相対比とフィールド・ワーク一文 化人類学の立場から,川添 登編,生活学へのアプロー チ,ドメス出版,7−27(1984) 5)小嶋外弘・梅沢伸嘉・佐藤隆三,商品開発のための 消費者研究,日科技連出版社,87(1981) 6)日本家庭科教育学会,家庭科教育の構想研究,日本 家庭科教育学会,8(1977) 7)福原美江,家庭科の理論と授業研究,光生館,183(1990) 8)家庭科の授業を創る会,異文化の生活教材を導入す る試み(1),家庭科教育,61(3),40(1987) 9)家庭科の授業を創る会,異文化の生活教材を導入す る試み(2),家庭科教育,61(5),46(1987) 10)C.クラックホーン,光延明洋訳,人間のための鏡, サイマル出版会,13(1971). 11)松平 誠,比較文化論序説一異文化の理解一,山口 修・斎藤和枝編,比較文化論,世界思想社,2−25 (1995). 12)石附 実,教育の比較文化誌,玉川大学出版部,11 (1995). 13)金山宣夫,比較生活文化事典①∼⑤,大修館(1983) 14)増渕哲子,家庭科の学習方法としての「かたち」− 「実践的能力」の形成をめぐる考察−,北海道教育大 学教科教育学研究図書編集委員会編,子どもとかたち− いま問われている教科教育における「型」と「形」−, 東京書籍,64−74(1996). 15)林 隆子,中学校における「家庭生活」領域の指導 について,家庭科教乱 66(6),14−18(1992) 16)牧野カツコ,家庭科教育と家族の教育,家庭科教育, 66(14),5−13(1992) 17)原ひろ子,人類社会において家族は普遍か−未来と 家族,原ひろ子編,家族の文化誌−さまざまなカタチ と変化−,弘文堂,288−304(1986) 18)原ひろ子,ヘヤ一社会における「テント仲間」と「身 うち」,原ひろ子編,家族の文化誌−さまざまなカタチ と変化−,弘文堂,て−28(1986) 19)柳田国男,木綿以前の事,角川書店,12(1975) 20)赤堀侃司,学校教育とコンピュータ,日本放送出版 協会,83(1993) 21)板倉聖宣,イメージ検証授業の提唱,仮説実験授業 研究会編,授業料学研究,ほるぷ出版,12,5−37(1984) 22)佐野正之・水落一朗・鈴木龍一,異文化理解のスト ラテジー ,大修館書店,69(1995). 39.
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