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新奇な部分構造を持つNHCを配位子とする金属錯体の合成と触媒プロセスへの応用

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Academic year: 2021

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Annual Report

東京電機大学 The Research Institute for Science and Technology 総合研究所年報 Tokyo Denki University

課題番号 Q19E-06

課題名(和文) 新奇な部分構造を持つNHC を配位子とする金属錯体の合成と触媒プロセスへの応用

課題名(英文) Synthesis of the NHC having the unique moiety and their application to a synthesis of metal complexes and their catalysis

研究代表者 所属(学部、学科・学系・系列、職位) 工学部 応用化学科 准教授 氏名 山本 哲也 共同研究者 所属(学部、学科・学系・系列、職位) 工学研究科 物質工学専攻 大学院生 氏名 奥田 雄太 所属(学部、学科・学系・系列、職位) 工学研究科 物質工学専攻 大学院生 氏名 清水 未紀 所属(学部、学科・学系・系列、職位) 工学研究科 物質工学専攻 大学院生 氏名 柳橋 拓巳 所属(学部、学科・学系・系列、職位) 工学研究科 物質工学専攻 大学院生 氏名 藤本 旺 研究成果の概要(和文) イミダゾリン型N-ヘテロ環カルベン(以下、NHC と略す)を配位子に持つ遷移金属錯体は種々合成されてお り、触媒や発光材料などに利用されている。NHC の窒素原子上にアリール基が置換されているものは数多く 合成されてきた。本研究では、NHC の窒素上の置換基を新奇な構造に変えることで触媒活性がどのように変 化するかを明らかとし、その構造と活性の相関性に基づきより環境負荷を低減する触媒設計の指針を確立す ることを目指した。 研究成果の概要(英文)

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Annual Report

東京電機大学 The Research Institute for Science and Technology 総合研究所年報 Tokyo Denki University

1.研究開始当初の背景 イミダゾールおよびイミダゾリン型 N-ヘテロ 環カルベン(以下、NHC と略す)を配位子に持つ 遷移金属錯体は種々合成されており、触媒や発光 材料などに利用されている。NHC の窒素原子上 にアリール基が置換されているものは数多く合 成され、窒素原子上の置換基の構造と触媒活性の 相関性を明らかにしようとする試みがなされて きた。しかし、NHC を支持配位子とするパラダサ イクル錯体触媒においては、錯体構造と触媒活性 の相関性については未だ明らかとされていない。 2.研究の目的 本 研 究 で は 窒 素 上 に 新 奇 な 置 換 基 を 有 す る NHC を合成し、それらを支持配位子とするパラ ダサイクル錯体の触媒活性と構造の相関性を明 らかとし、高機能性アルコール類の環境調和型生 産プロセスに寄与する高活性触媒を創出するこ とを目的とする。 3.研究の方法 NHC の窒素上にかさ高い置換基を有するアリ ール基を種々合成し、NHC を支持配位子とする パラダサイクル錯体1 へと変換した(Scheme 1)。 NH2 R1 R1 R1 R1 Cl OEt O O Et3N THF H N R1 R 1 R1 R1 OE O O r.t. 18h 6 steps NC N Pd Cl Cl R1 R1 R1 R1 N C N Pd R1 R1 R1 R1 R3 R3 1a: R1 = Me, R2 = R3 = H 1b: R1 = tol, R2 = Me, R3 = H 1c: R1 = Et, R2 = R3 = H 1d: R1 = Et, R2 = H, R3 = SP R2 R2 R2 R2 Scheme 1 ついで、錯体1 のアルコール合成反応における 触媒活性を評価することで、NHC の窒素上置換 基のかさ高さと触媒活性の相関性を精査した。 4.研究成果 アリールボロン酸エステルのベンゾフェノン への付加反応によるトリフェニルメタノール合 成における錯体1 の触媒活性を評価した(Table 1)。錯体 1 の R1の置換基をメチル基からより大 きなp-トリル基に変えることで触媒活性は約 2 倍 に上昇した(entries 1 and 2)。興味深いことに、 メチル基よりも大きいが p-トリル基よりもはる かに小さいエチル基を R1に導入することで触媒 活性は劇的に向上し、錯体1c および 1d は錯体 1b の約20 倍の触媒活性を示した(entries 3 and 4)。 本検討により、R1 の置換基を単に大きくすれば 触媒活性が増大するわけではなく、置換基の大き さと柔軟性も触媒活性に影響を及ぼしているこ とが示唆された。 Table 1. B Ph Ph O + Ph K2CO3 (3 eq.) 0.5 mmol 2.0 eq. toluene (1 mL) 120 °C, 18 h in a sealed tube 0.5x mol% 1 (x mol% Pd) OH O O Ph

Entry Complex x Yield (%)a

1 1a 10 55

2 1b 10 (98)b

3 1c 0.05 96

4 1d 0.05 97

a: isolated yield, b: GC yield

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