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佐賀県杵島地域における家畜尿有効利用の取 り組みと課題

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(1)

佐賀県杵島地域における家畜尿有効利用の取 り組みと課題 一環境 コス トか ら資源循環型農業へ 一

中村 修*・佐藤 剛史‥

('長崎大学環境科学部 ・=九州大学大学院農学研究院)

Summary

A StudyontheCircularUseofLivestock'sUrineinKishimaAreaSagaPrefecture

Itispossibletoreturnlivestock'Surinetoenvironmentsafelyandtoreuseitasresourcethrough biologicaldecomposition.Mostoflivestock'surine,however,isdisposedofunsuitably,and itisre CardedasoneofprlmeCausesOfwaterpollutionnow.

Since1999,livestockfarmersareobligatedtodisposeoflivestock'Surinesuitablybylaw.Inthe otherwords,livestockfarmershavetopaythecostoflivestock'surinedisposition.

Thepurposeofthispaperistoinvestigatetheeffectsandproblemsoftherecircularprocessof livestock'surinepracticedinKishimaareaSagaPrefecture.

InKishimaarea,livestock'Surineisreusedasliquidfertilizerwithakindofsimpleprocess,by whichlivestock'Surinesimplymixedwithsomephosphoricacidandsiliconeisusedasonekindofliq‑

uidfertilizer inpaddyfields.

Themeritsofthedispositionprocesstolivestockfarmerscanbeconcludedas:firtly,thecost oflivestock'S urine disposition can be cut considerably,secondly, farmland can be reserved by recirclaruseoflivestock'surine,andthidly,thelaborburdanbearlngWithlivestock'surinedisposi tioncanbelightenedgreatly.Aswellthemeritstocultivationfarmersinclude:tolightenthelabor burdan offertilizerspreading ,tocutthecostofthechemicalfertilizer,to improvethequality of riceandtostabilizetheyieldofrice,toprovidethehighvalueaddedagriculturalproducts.

Thetechniqueofrecirclaruseofthelivestock'Surinefortheliquid fertilizerwasdeveloped from theviewpointofintra‑reglOnalcircularuse.Therefore,itishopefllltoconvertthesocialcostof environmentconservationforthereglOnalcommonbenefitsintofarmer's individualcosteconomically bythisway.

1.は じめに

1)研究の背景 と目的

畜産糞尿などの有機系廃棄物 は,生物 (動植物や 微生物) に由来す る資源で,生物学的分解によって, 環境中に安全 に還元 してい くことが可能であ り,か つ再 び有用な資源 と して再生 してい くことが可能 な ものである。現在,家畜糞尿 は,糞が6,500万 トン, 尿が2,900万 トン発生 してい る 多 くの場合、 糞 の 大半 は堆肥 として農地 に還元 されているが,尿の多 くは不適切 な処理 によって地下水を汚染 した り,河 川 に垂れ流 しされている

‑ 1‑

有機系廃棄物 を資源 として再利用す ることで,磨 棄物全体の量 を減 らすだけでな く,肥料 とい う新 た な資源を うみだす可能性があるのに もかかわ らず, 環境 の汚染源 とな っているのが現状である 4〕。

佐賀県杵島地域では,畜産尿を汚水 として処理す るのではな く,液肥 として利用す る試みをお こな っ ている この ことで、家畜尿の安価な処理 と有機肥 料の提供が可能 とな っている。

本研究で は,佐賀県杵島地域でお こなわれている 家畜尿 の循環利用の現状 を報告 し, その成果,課題 を考察す る。

総合環境研究 4 2

(2)

中村 修 ・佐藤剛史

2)家畜糞尿処理 の課題 一環境 コス トの登場 ‑ わが国では1999年 に 「家畜排せつ物 の管理 の適正 化及 び利用 の促進 に関す る法律」 (法律第112号)が 定 め られ,同年11月 に施行 された。 この法律 では, 家畜排せつ物 の適正 な処理 につ いて,家畜排せつ物 の 「適正 な管理」 と 「利用促進とい う2つの柱が 示 されている。

家畜排せつ物の適正 な管理 とは,家畜排せつ物 に よる環境汚染防止 の視点である。家畜排せつ物 は, 地下水,河川 の汚染,悪臭,病害虫等 の環境問題 の 直接的要因 となる この法律 によって,糞尿 の野積 み ・素掘 りなどの不適切 な処理が全面的に禁止 され, 排継物 の流出を防止す るための雨水対策が求 め られ

ることにな った (参考資料1)0「家畜排せつ物の利 用促進」 とは,農業資源 と しての家畜排せつ物 の利 用の視点 である (註1)0

この法律 の制定 によ って,畜産農家 には家畜排せ つ物 の適正 な管理が,耕種農家 には家畜排せっ物の 利用の促進が求 め られ るよ うにな った。固形物であ る糞 は,堆肥舎での切 り返 し,強制送風 や摸拝発酵 など一連 の処理技術が確立 され,袋詰 め等 によって 運搬 も容易である

一方,家畜尿 の処理及 び利用 につ いては,以下 の よ うな様 々な課題があると考 え られて きた (2)0 (D尿 は土地 に還元す る他 には,浄化処理 しか手 だて がな く,処理 に係 る施設費や ランニ ングコス トが 高 い。

(参耕種農家では,液状で大量の尿 を取 り扱 い,貯蔵 す るのは困難 な うえ,悪臭がひど く利用 し難 い。

③肥料特性 と して窒素, カ リ成分が高 く, そのまま で は偏 った施肥 となる。 また,季節 によ り尿 に混 じる雨 などの水量が異 な り,成分が一定でな く利 用 し難 い。

④投棄的な土地還元 は硝酸態窒素 による地下水 の汚 染 などが考 え られ, た くさんの還元農地が必要で ある

それゆえ,多 くの畜産農家では適切 な尿処理がな されず に放置 されて,周囲の環境 に大 きな負荷を与 え続 けている。「台風や大雨 にま ざれ て, 尿 だめ に たまった尿 を ごっそ りに流す「田ん ぼ に肥料 と して使 うときもあ ったが,尿 の捨て場 と して田んぼ に入れているので,米が まともにで きない」 とい っ た次第 である。

しか し,「家畜排せつ物 の管理 の適正 化及 び利用 の促進 に関す る法律」 の制定 によって畜産農家 は尿 を きちん と処理す る義務が発生 した。

家畜尿 の適切 な処理技術 には,活性汚泥法 (註3), 生物膜法 (4)等があ るが, いず れの場 合 も処理 装置の建設費やランニ ング ・コス トが高い。メーカー や装置の種類 によって多少 の差 はあるものの,例え ば,母豚300頭規模 の養豚農家 が家畜尿浄 化処理装 置を導入す る場合, その建設 費 は約6,000万 円, ラ ンニ ング ・コス トは月額約38万円にもなる (1表)0 このよ うな処理方法 は,畜産農家経営 を圧迫す る

規模 の小 ささに比例 して建設費 は小 さ くなるわけで はないか ら,中小規模畜産農家 にとっては, その経 営 を さ らに圧迫す ることにな る。

畜産農家 も,工業 と同様 に,無料で廃棄物 を垂れ 流 し,環境 に負荷を与え続 けることは許 されな くなっ た。畜産農家 にとっての環境 コス トの登場 である

1 家畜尿浄化処理装置の建設費と運転費用 建設 費 運転経 費 (月額 ) 母豚300頭一貫 ¥ 62,500,000電気料¥ 285,400 汚水量‑ 30m 3/ 薬品代¥ 95,000 母豚800頭一貫 ¥ 96,500,000電気代¥ 393,500

※処理方式 :連続式二段酸化活性 汚泥方式

資料 :畜産情報ネ ッ トワークホームページより作成 (http://group.h.go.jp/Ieio/tkj/tkj14/tokusI42.htm)

2.事例地域 における家畜尿 の利用方法 1)尿液肥利用技術確立の軽韓 と特徴

一般的な畜産尿 の処理 は,人間の尿尿 と同様 な処 理方法をお こな うため,上述 のよ うな莫大 な建設費

とランニ ング ・コス トが求 め られ る。

しか し,佐賀県杵島地域 では,集約的な設備 を用 いず に家畜尿 を処理 し,尿液肥 と して水 田に施用 し ている。 その結果,畜産農家 にとっては尿処理の低

コス ト化,耕種農家 の施肥作業 の省力化 と肥料代の 節減が可能 にな っている。

従来,杵島地域 の畜産農家 は,家畜尿 を飼料畑 に 散布 した り,素堀 の穴 に投棄す るなど し,家畜尿 の 処理が問題 とな っていた。 そ こで,佐賀県杵島農業 改良普及 セ ンターで は,19976月か ら先進事例の 調査 を開始 し, プロジェク トチームが実験 を重ね, 水稲 における尿液肥利用技術 を確立 した。

この尿液肥利用技術 の特徴 の一つ は,食品用 リン 酸 の添加 による悪臭防止対策 である。 リン酸 を添加

してpHを下 げ, ア ンモニ アの揮 散量 を減 らす こと で,悪臭 を防 ぐ。 また, リン酸 の添加 は悪臭防止 だ けでな く,肥料成分であ る リンを補完す る役割 も果 た している。豚尿 の成分 は,窒素0.3%, リン酸0.0 3%,カ リ0.15‑0.2%,牛尿 の成分 は,窒素0.5%,

(3)

リン酸0.05%, カ リ0.5%くらいで, 窒素 とカ リに 比べて リンが極端 に少 ない。 これ らの家畜尿 に リン 酸 を添加す ることで,肥効を高 める。

尿液肥利用技術 の特徴 の もう一つ は, シ リコンの 添加 による悪臭防止対策である リン酸 を尿 に添加 す ると激 しく化学反応 し発泡す る。 そ こで, リン酸 を添加す る事前 に, シ リコンを消泡剤 と して加 え, ア ンモニアの揮散量 を減 らし悪臭 を防 ぐ。

このよ うに, きわめて安価で シンプルな方法が, 杵島地区での尿利用の技術 と して確立 された。

杵島農業改良普及 セ ンターは,1998年か ら武雄市 の水田において,管内の豚飼養農家か ら入手 した豚 の尿 を用 いて実証試験 を開始 した。1999年 は豚 の尿 を用 いた試験 を,前年 と同 じ水 田で継続 して実施 し, 更 に,乳用牛の尿での試験 を福富町の水田で実施 し た。取 り組み開始か ら3年 を経過 した2000年 は,武 雄市4.1ha,福富町1.6ha, 白石町1.1haの計6.8ha 実践 され, その規模は着実に拡大 している (2表)0

なお,液肥 を利用 した水稲栽培 の品種 も, ヒノヒ カ リか らヒヨクモチ, コシヒカ リ, あ こがれへ と拡 大 して きている。 (3表) (5)0

2表 佐賀県杵島地域における有機液肥利用面積 平成10年度 平成11年度 平成12年度

(1998年度)(1999年度)(2000年度) 武 雄 市 0.5ha 2.2ha 4.1ha 福 富 町 0.3ha I.6ha 白石 町 I.Iba

資料 :佐賀県杵島農業改良普及センター資料より作成 3衰 平成12年度有稚液肥利用の取り組み概要

地区 面積 栽培品種

武雄 市若木 町 2.8ha ヒノヒカ リ,あこがれ 楠 町 1.3ha ヒノヒカ リ,ヒヨクモチ 白石 町 1.1ha ヒノヒカリ

資料 :佐賀県杵島農業改良普及センター資料より作成

2)液肥の施用量 と運搬 ・散布方法

杵島農業改良普及セ ンターの試験 によれば,尿 に 含 まれ る窒素量 は,豚2,000‑4,000ppm,牛4,000‑

8,000ppmであ り,豚2,500ppm,牛5,500ppmと して 計算す ると液肥の施用量 は第 4表のよ うになる だ し,液肥 の成分 は畜舎や採取時期等 で変動す るの で, あ らか じめ尿中のア ンモニア態窒素量を測定 し, 栽培基準 に応 じて施肥量 を決定す る。

運搬方法 は,尿潜か ら固形物が入 らないようにポ ンプを利用 して汲みあげ, ステ ンレス製の特注容器 (3t)や1t〜0.5tのポ リタンク,バキューウムカー を用 いて運搬す る。次 に,耕種農家 によって水田や 水路 のそばに設置 された1tポ リタンクに (6), 畜産農家が尿 を移 し替え る なお, この尿のや りと りは,畜産農家 と耕種農家間の金銭的なや りとりな く行われている。

その後,耕種農家が, ポ リタ ンクに移 し替え られ た尿 にシ リコンと リン酸 を添加す る。添加量 は,元 肥の場合,尿1tに対 して, シ リコ ン50m1, リン 酸2.51である

元肥 の散布方法 は, まず圃場 の均平化,代掻 きを 丁寧 に行 う。圃場 に凸凹がある場合,液肥 の濃度差 が生 じるか らである. 田植 え後3‑ 5日目,圃場 を 超浅水 (ひたひた水) の状態 に して,調整 した尿液 肥を港概用水 と一緒 に流 し込 む。 この際,濃度差が 生 じないよ うにポ リタンクのバル ブを調 整 し,10a

当た り30分以上かけゆ っくりと流 し込 む。 その後, 水深が4‑5cmにな るまで30分以上 か けて押水 を 行 い,尿液肥 を均一 に拡散 させ る.施用後 は潅漑水 が流入 しないように排水 口を しっか りと止め,減水 す るまで放置 し, その後,通常 の管理を行 う (註7)0

3.事例地域 における尿液肥利用の成果

佐賀県杵島農業改良普及 セ ンターの試験結果 と実 践農家‑の聞 き取 り調査 によって,尿液肥利用の成 果を示す。調査対象農家 は,杵島地域 の耕種農家3 戸,耕種 と畜産の複合経営農家1戸,畜産農家1

4表 有穏液肥の施肥量

豚尿 牛尿

元肥 中間追肥 穂肥1 穂肥2 元肥 中間追肥 穂肥1 穂肥2

品 種

〟lOa t/lOa t/lOa t/Io 〟lOa t/10a 〟lOa t/lOa

七夕コシ ヒカ リ I.4 0.8 0.6 0.4

あこがれ 1.6 1.2 0.7 0.6

ヒノヒカ リ I.8 0.8 、1.3 0.8 0.4 0.6

資料 :佐賀県杵島農業改良普及セ ンター資料 よ り作成

‑ 3‑

総合環境研究 4 2

(4)

中村 修 ・佐藤剛史

5 調査対象農家の概要

A農家 (角) B農家 (稲富) C農家 (塘) D農家 (塘秀 E農家 (川崎)

地域 武雄市橘 白石町須古 福富町福富 福富町福富 白石町

分 類 耕種 耕種 耕種 複 合 畜産

家族労働力 2 2 2 2 1

雇用労働力 常雇 1 常雇 1,臨時 1

経営耕地面積 5.19ha ll.57ha 3.92ha 2.39ha 0.35ha 水 田面積 5.19ha ll.57ha 3.92ha 2.39ha 0.35ha 液肥施用面積 0.2tha I.38ha 0.88ha 0.49ha

液肥施用品種 ヒヨクモチ ヒノヒカ リ, ヒヨクモチ 七夕コシ ヒカ リ 七夕コシヒカ リ

家畜飼養頭数 乳牛 :平均肉牛 :平均2510 豚 :平均 lOOO

家畜舎数 1 35

資料 :聞き取 り調査 よ り作成

の計5戸である調査対象農家の概要 は,第5表の とお りである。

1)畜産農家 に及ぼす効果 (》尿処理費用の軽減

杵島地域で実践 されている家畜尿の液肥化の方法 は, リン散, シ リコンを加えるとい う簡便な方法で ある。 それゆえ,家畜尿浄化処理装置のような膨大 な設備費 ・ランニ ングコス トを必要 としない し,中 小規模畜産農家への導入 も可能である (註8)0

畜尿を水田での液肥 として利用す る技術 は第4 および資料3のように簡便 に表現 されて,地域の農 家 に配布 されている。多 くの農家が容易 に取 り組め

るレベルにまで洗練 され,かみ くだかれている。

②尿散布場所の確保

家畜尿 は,肥料 と しての実績 もな く,技術的な積 み重ね もなか ったため,尿散布場所 は畜産農家の私 有地 に限定 され,尿散布場所の確保が困難であった。

しか し,畜尿を水 田の液肥 として利用す る簡便な 技術が完成す ることで,畜尿 は多 くの水田で利用 さ れるようになって きている。

D農家 は,従来,糞 は野積み し,尿 は自 らの畑 に 散布 して していた。 しか し,夏 は畑で飼料作物,水 田で稲を栽培 しているので,尿を散布す るための農 地が不足す る。 そ こでD農家 は,常時尿を散布す る ために, 自家の柵の一部を作付 けせずに空 けていた はか,離れた場所の畑 にもまきに行 くなど,散布場 所の確保 に苦労 していた。 しか し,液肥 として尿を 利用す ることにな り,夏季の尿の散布場所が確保で

きた。

E農家 は,従来,糞 は堆肥 に して白石地区の耕種 農家 に販売 し,尿 は同地区の耕種農家の農地 に散布

していた。

畜尿の液肥化技術 によって,適切な散布量や散 布時期が確立 され,肥料 と しての位置づけが明確 に な った。耕種農家 による尿液肥 と しての認知度 も高 まり,以前 よ り散布 しやす くな った」と感 じている。

つ まり,家畜尿を適切 に処理 し液肥化することで, 農業資源 としての利用価値 と認識が高 まり,遺元農 地の確保が容易 とな った。

(多尿運搬 ・散布労働の軽減

前述のように,D農家 は,民家か ら遠 くの圃場 ま で運搬 し散布 していた。 しか し, この尿液肥化技術 によって悪臭の発生が抑え られ,近 くの圃場 にも散 布可能 にな った。

また,尿を畑 に散布す る場合,散布場所 までの運 搬 と畑 に入 っての尿の散布 という二つの作業が必要 であった。 しか し,尿液肥 を水稲栽培 に用 いるよう にな ってか ら,散布す る圃場 まで運搬す るだけでよ

くな った。

これ らの点で,尿液肥利用技術 は,畜産農家の尿 運搬 ・散布労働を軽減 し,省力化を可能 に したと言 える。

2)耕穫農家に及ぼす効果

①施肥労働の軽減

尿液肥を利用 した水稲栽培のメ リッ トの一つは, 施肥労働の軽減である。従来,水田圃場 に入 って手

(5)

F:・'崇

5 芥砂42

有機液肥を利用した葉々米作り

メリット

I.有機液の施用方法

ト 家系環を、底乾物が入らないように水Ct) ポンプご容器 (ポリタンク、ステンL/ス タンク、バキューム等)にくみ取りますe

I

暮 .

有機液肥の施用量

.留意点

1.罵機液肥を使って付淑価値が高い特別栽培米を生産することか可能です。

2.用水と‑‡酎こ、流 し込むだけで.燕や作義 ! 3.舵料コス トが安く済みます。

4.収義は遺籍の肥料を健ったお米と岡尊で、更にタンパク奮蔦が低い美味しいお米を作ることもできます。

5.家畜床の萄効活用となります。

2 家畜尿に消泡杉 (シリコン)と IJン酸 3 日は、た ひの状おき 4 再機液肥を流す時間沫301時間程 (品添わロ用)を入れ、プンモア費を す 。 虐め後は、水深L4‑5cm以上になるまで 隙 <と共に、 リン酸成 分を拙え ま弓̀ (2 据えへ捗 30分以上押水を行い、責槻液肥が均一 消 機液肥の出来上がり 目 と‑津L流込みす勺 にr1がる様にしますや

尿 . . 警 禦 ‑.̲.̲̲r施

品 樺 tう .ACa 誓 lBdBae t讐 三a t誓 .28 ㌦ ラ濃 ,W漂 t 占a . .2a

七夕コシヒカ リあ こ が れ 1i..46 0.1.82 { 0.0.67 0.0、46 ヒ ノ ヒ カ リ 1.8 0‑8 1.3 0.8 0.4 0.6

注 1)膿尿は、2500ppm、年尿135500ppmの窒素濃度で計葬 (算値) 2)掛 ま、尿1tに対しこリン帝2.5色とシリコン5()mQを加える.

3)尿の奪菜成分は、轟薫、采軒時期等ぞ変動すg)ため、戒分の分所を巧って8安とします.

1)充分な水報が確保できる鋼場であること., 2)圃場からの漏水等がない様に注恵する。

3)圃鳳 まできるだけ均平化を函る。

4)尿に由来する 「宍い」は若干残るため、住宅鴨等の近くでの頗用は避ける。

5)上水道取水口近くでの利用は避ける。

6)リン酸は強軽性であるため、コム手袋等をし、肌に直接触れないように注意して凝う。 (必ずシリコンから先に入れる)

佐賀農業 4農村むらぐるみ発展運動 武 雄 ・杵 島 埼 区経 営 技術指 導 が 杵 島 農 業 改 良 普 及 セ ン タ ー

5 葛城瀬鞍は漢動的に肥カかあらわれるの 色が良く、美妹しいお米か積れます。

詳 しい内容は、杵島農業改良普及センターまで おたすねください。

TEL(0952)843625

CCl盃8Dbt

(6)

中村 修 ・佐藤 剛史

で散布 して いた施肥労働 が,有機液肥 を港 概用水 と 一緒 に流 し込 む とい う作業 だ けで可能 とな る。 肥料 バ ケ ツを腰 に下 げて, ぬか るん だ水 田圃場 に分 け入 るの は重労働 で あ る農業 の担 い手 の高齢化, 兼業 化 が進 む中で, こう した施肥労 働 の軽 減 は,農家 に と っての大 きな メ リッ トで あ ろ う。

B農家 は 「液肥 は水 口か ら流 し込 む だ けなので今 まで よ り労 力 が少 な くてす み, 特 に夏 の暑 い時期 の 作業 時間 の短縮 は農家 に と って喜 ば しいと して い 同 じく,A農家, C農家,D農 家 も労働 が楽 に な り,労 働時間 が削減 され た と して い る

② 肥料費用 の節減

杵 島農業改良普及 セ ンターで は, 肥料費 用 を化学 肥料3,865/10a, 豚尿 液肥2,842/10aと試 算 し てお り,10aあた り1,027円の コス トダウ ンが可 能 に な る と して い る。 この試算基礎 は第6表 の とお りで あ る

この液肥費用 は, リン酸代 と シ リコ ン代 か ら試算 されて い る。 それ ゆえ, 窒素濃度 が高 く, 尿 液肥 の 施 用量 が少 な くてす む牛尿 は (9),1,275/10a

と, さ らな る費用節減 が可能 と試算 され る。 また, リン酸 に関 して は,大量購 入等 に よ って今後 さ らな る購入 コス ト節減 の可能性 が あ る.

6 肥料費用の試算基礎

元肥 追肥 穂 肥 合計

尿量 (t)リン酸量 (I) 25 21 2 47 液 シリコンリン酸代 (円)(cc) l1o,675o 40700 142,0375 シリコン代 (円) 280 112 392 小計 1,955 812

0

2,767

肥 料名 BB464 BB464 BB602 成 重金額阜 ̲(̲tg)̲̲̲̲̲̲̲ 30 15 20

※リン酸6,700/201,シリコン2,800/ l 資料 :佐賀県杵島農業改良普及センター資料より作成

③ 品質, 食 味 の向上 と収量 の維 持

第 7 ・8表 は, 圃場 内 5ヶ所 で坪刈 りを行 い,収 量, 品質 を比較 した結 果 で あ る。 この結果 によれば, 慣行栽培 とほぼ同等 の収量 が得 られ, 品質 も屑米重 が少 な く優 れた成績 で あ る と言 え る。 特 に,1999 度 は, 日照不足 や9月下旬 の台風18号 の影響 で佐賀 県全体 の作況 が86と著 しい不良 とな ったが,実証 閲

は収量, 品質 に優 れて いた (lo)0

これ は,即効性 を有 し (11), か つ 残 効 が少 な い とい う尿 液肥 の肥 料特性 の効 果 で あ る と考 え られ これ によ って, 登熟割 合 が高 く, タ ンパ ク質 の

7 各年度 にお ける収量及び品質 (坪刈 り) 精 玄米重 屑割合 蛋 白含量

(%) (%) 平成10年度

(1998年度) 平成11年度

(1999年度) 平成12年度

(2000年度)

ヒノヒカリ ヒヨクモチ ヒノヒカリ ヒヨクモチ

七夕コシヒカリ ヒノヒカリ

608 2.9 601 9.8 440 4.3 487 9.2 432 5.2 531 1.7

7.2 7.5 まき 6.5

11年度 産は台風被害 によ り作況86(著 しい不 良)tF行 に比 し約60kgの増収

12年度産 は作況103平年並み程度 資料 :吉岡 〔4〕 よ り作成

8 12年産有機液肥の水稲栽培結果 (坪刈 り) 品種 来歴 地域 収量 千軽重 品質等 玄米タンパ

液肥施用状況 (k10a) ク値 (%) コシヒカリ有機完全使用 福富町 404

コシヒカリ積肥のみ使用 福富町 459

ヒノヒカリ有機完全使用 武雄市 520

ヒノヒカリ有機完全使用 武種市 565

ヒノヒカリ積肥のみ使用武雄市 575

ヒノヒカリ有機完全使用 白石町

21.1 1 6.0 20.5 1 6.6 23.4 2 6,5 22.8 2 6.2 22.2 1 6.9

1 6̲2

※収量は1.8mmふ るい上

※慣行栽培は,ヒノヒカリで480540kgの収量。玄米タンパク値は7 後が 目梼。

少 な い食 味 の よい米 の生産 が可能 とな って い る。 こ の有機液肥栽培米 は,2000年 か ら佐賀県 の食 味 コ ン テ ス トで上位入賞 して い る。

B農家 は, 「液肥 を施 用 した稲 は 出穂 時 期 が遅 れ 気 味 だ ったが, 収量 はよか った」 と して い る し,C

農 家 は,「米 の粒 が大 き く均一 にな り, くず 米 が少 な くな った」 と して い る

④ 生産農産物 の高付加価値化

上述 の よ うに液肥 の肥料特性 に よ って食 味 の よい 米 の生産 が可能 にな る し,尿液肥 を元 肥, 追肥, 穂 肥 に施用 す れば無化学肥料栽培 が可能 にな るこれ によ って高付加 価値販売 と収益性確保 の可能性 が生 まれ る

杵 島地域 で は,無 化学肥料栽培米等 の特 別栽培 米 杏,JA160kgあた り最低500円の プ レ ミアム を つ けて買 い取 って い る。

4.尿液肥利用 の課 題

畜尿液肥 の利 用 は,畜産農家,耕種 農家,地域環 境 に上述 の よ うなメ リッ トを もた らすが,課題 も残 っ て い る。

① 尿液肥 の利 用 が耕種農家 に及 ぼす効果 の一つ に, 肥料費用 の削減 を挙 げたが, その液肥費 用 の試算 に

は,尿 の運搬費用, 散布費用等 は含 まれて いな い。

例 えば,耕種農家 が液肥散布 の ため に追 加 的 に必 要 と され る1tポ リ タ ン ク の 価 格 は, 1個 あ た り 55,000円で あ る

(7)

武雄市 の場合, このポ リタンク, リン酸, シ リコ ンの購入 コス トを,行政 とJAで組織 す る 「リサ イ クル協議会」が 「家畜排継物 リサイクル推進事業」

と して負担 している。聞 き取 り調査 によれば, その 理由を 「基本的には耕種農家が これ らの費用を負担 すべ きだが, まだ尿液肥利用技術 は発展段階であ り リスクが伴 うため」 としている。つ まり,尿液肥利 用が定着す るまでの,限定的助成 と考えている

それゆえ, このポ リタンクの原価償却等 を含 めて 考 えた場合,尿液肥の利用が耕種農家 の経営的 にメ リッ トを もた らすか どうか再検討す る必要がある

②尿液肥 の利用が耕種農家 に及ぼす効果の一つに, 農産物の高付加価値化 を挙 げたが,杵島地域 の実践 農家 は この500円の プ レ ミアムに満 足 して い な い (8表)。十分なプ レミアムが発生 していない理由 の一つ は,杵島地域で は,無化学肥料栽培等 の特別 栽培米 の認証 ・表示等 を行 っていないことであろう。

農産物 の高付加価値化 は,認証 ・表示制度 の確立 や流通 ・消費先 との契約 などの販売戦略が必要であ 尿液肥利用の普及のためには,技術の確立 だけ でな く,農家 の努力や リスクを補償す るような価格 プ レミアムを発生す る流通,販売方法の確立 も必要 である (12)0

8表 特別栽培米の収益性に関する感想

回答 内容

満 足 して い る

40‑ 60歳 代 の専業農家

人数 %

8 9.3 特別 栽 培 米 で あ るか ら仕 方 な い と思 う 36 41.9

満 足 して いな し 42 18.8

86 100.0 資料 :磯 部信 之 「特 別 栽 培 米生 産 の展 開条件 一 旧杵 島農 業 協 同

組合管内における稲作農家 を事例に」九州農業経済学 会 第 54回 佐 賀 大会 個 別 報 告 賓 料,2001 10 月 , を も

とに作成

③ これまでは,農協 との連携 を図 りつつ,農業改 良普及 セ ンターが中心 とな って,技術面の指導,尿 液肥利用技術の啓蒙 ・普及活動,尿の確保や散布先 の斡旋を行 って きた。今後 は, そ うした活動を担 う 地域組織 の構築が必要である。

例 えば,尿液肥 は港概水 と一緒 に流 し込むので, その施用 は水条件 に左右 され,水利用が制限 され る 場合,尿液肥の利用 は難 しくなる。 こうした組織が 水利 の調整等 も行えば,尿液肥の利用 はさ らに容易 にな るであろう。 ちなみに,平成12年度 には,武雄 市若木地区では自主的な運営が定着 しつつある。

‑ 7‑

5.結語 一資源循環型農業の構築 に向けて ‑ OECDでは環境汚染の防止,回復 につ いて は汚 染 者負担の原則 (PPP)が確立 されているが,農業 に 関 してはPPP原則の適用が除外 され ると理解 されて きた。 しか し,今回の 『家畜排せつ物 の管理 の適正 化及 び利用の促進 に関す る法律』 は,畜産糞尿問題 については事実上PPP原則 の適用を想定 した うえで の施策 と理解すべ きだろ う 5〕。つ ま り,畜産糞尿 は畜産農家の責任で適切 に処理すべ きもの と理解 さ れ る

E農家のよ うに,「糞尿の処理施設 にか か る経費 は必要経費である」 と考 え,処理 コス トを内部化 し 適切 な糞尿処理 を行 っている畜産農家 も存在す る。

しか し,一方では尿処理装置の建設費 とランニ ング ・ コス トが畜産経営 を圧迫 し,離農す る農家が存在す るの も事実である。

本研究の事例地域で実践 されている尿液肥 の利用 は,集約的な装置を必要 とせず,安価 な コス トで適 切な尿処理を可能 にす る。実際,杵島地域 の事例で は,尿液肥の利用技術 は実践可能な レベルで確立 さ れ,畜産農家の尿処理 を容易 に していることが明 ら

とな った。

しか し,残 された課題 もある (13)。尿のス トッ ク,運送をどのよ うにす るのか。誰がや るのか。 コ ス トは誰が負担す るのか, という点であ る

ただ, これ も畜産農家 が一般 的 な尿処理装 置 を 6,000万円以上かけて導入 し (14),毎月38万 円 も の ランニ ングコス トをか けることを考 えれば,安 く て簡単な課題である。

杵島地区では,本来,環境 コス トが要求 され るべ き畜尿を,農業改良普及セ ンターや農家の協力によっ て,施用方法が簡便でおい しい米 を栽培 で きる液肥 として活用す ることがで きた。

汚水処理 ・環境 コス トとい う視点 で はな く, 地域内で 「循環利用す るとい う視点か ら,畜尿の 液肥利用 という安価 な技術が生 まれたのである うであれば,循環を地域全体で活用 し,個別の農家 の環境 コス トを、地域全体 のメ リットへと転換する, とい う社会的技術を生み出すのは困難 な ことではな い, と考える

例えば,液肥 ・減農薬で栽培 した米 を地域 の学校 給食でプ レミアムをっ けて高めに購入 し, その利益 の半分を畜産農家 に還元す ることで,畜産農家 の負 担 を軽減す る, といった手法である。地域の環境が 保全 され るだけでな く,地域農業 も子 ども達 の健康 も守 られ るといった社会的費用の削減 に, 目に見え

総合環境研究 4 2

参照

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