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河川 の公益 的機 能評価 に関す る考察(3)

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(1)

河川 の公益 的機 能評価 に関す る考察(3)

3河 川 の 公 益 的機 能評 価

(4)離 散 的 選 択 モ デ ル に よ る水 辺 利 用 の 分析

ア ンケ ー ト調 査 お よ び勝 納 川 に対 す る 利 用 意 識

ア ンケ ー ト調 査 は,平 成11年2月 〜3月 に電 話 帳 か ら無 作 為 に抽 出 し た小 樽 市 民504人 を 対 象 に,被 験 者 の属 性,利 用 状 況,勝 納 川 に対 す る環 境 要 素 と感 覚 的 イ メ ー ジ の 評 価 等 に つ い て調 査 した 。 調 査 票 の 配 布 お よび 回 収 は 郵 送 法 で 行 っ た 。 そ の 結 果,有 効 回収 数 は124件(回 収 率24,6%)で あ っ た。

ま た,回 答 者 の属 性 は平 均 年齢 が 約60歳,男 女 比 は約87%が 男 性,約3割 子 供 の 居 る世 帯 で7割 が 夫 婦2人 暮 ら し も し くは1人 暮 ら しの 世 帯 で あ っ た 。 被 験 者 の 居 住 地 か ら河 川 まで の平 均 所 要 時 間 は約18分 で,ア クセ ス 方 法 は31%が 徒 歩,45%が 自家 用 車,20%が バ ス と して い る5)。 調 査 票 は,対 象 河 川 に 関 す る認 知,訪 問 の 有 無,最 近2年 以 内 の利 用 の 有 無 と年 間 の 利 用 回 数, 対 象 河 川 まで の所 要 時 間 と移 動 の た め の 交 通 手 段,29項 目の 現 状 の 河 川 環 境 に対 す る評 価(表6),環 境 改 善 に伴 な う利 用 機 会 の 変 化(具 体 的 に は,被 験 者 が 評価 した29項 目の 現 状 評 価 レベ ル が1レ ベ ル 向 上 した と きの 利 用 の有 無,同 様 に2レ ベ ル 向上 し た と き の利 用 の 有 無 を 問 う もの と した),お よ び 個 人 属 性 に 関す る 質 問 構 成 で あ る。 こ の 集 計 結 果 に よ る と,92.7%が 勝 納 川 を実 際 に 訪 れ た経 験 が あ る もの の,現 状 の 河 川 環 境 は 余 暇 的 利 用 が不 可 能 な 5)利 用 の有 無 にか かわ らず対 象河 川 まで のア クセ ス手段 と所 要時 間 を求め た結果 で

あ る。

〔47〕

(2)

48 第50巻 第4号 表6水 辺の認 識 ・評価 項 目

河川環境 の構成要素 感覚的評価指標

1水 が きれい 2嫌 な匂 い が しな い 3ゴ ミが 少 ない 4水 量 が 多 い 5木 が 多い 6花 が 多い 7草 が 多い 8昆 虫が 多 い 9魚 が 多 い 10鳥 が 多い 11人 が 多 い

12遊 歩 道 が多 い 13堤 防 が緩 や か 14遊 び場 所 が 多 い 15公 園 が多 い 16休 む場 所 が 多 い 17ト イ レが 多 い 18駐 車場 が 多 い

心 象 イ メ 1 ジ

19歩 きや す い 20静 か で あ る 21水 際 まで 降 りや す い 22危 険 を感 じない 23気 軽 にい け る 24場 所 が 分 か りや す い 25親 しみ やす い川

26眺 め て み た い川 27水 に触 れ た くな る川 28入 りた くな る川 29泳 ぎた くな る川

状 態 で あ る こ とか ら余 暇 的 利 用 は わ ず か12.9%が 利 用 して い る に 過 ぎず, 周 辺 を散 歩 す る こ と に よる わ ず か な利 用 が 見 られ る程 度 で あ る 。

勝 納 川 に対 す る環 境 要 素 と感 覚 的 イ メ ー ジ の 評 価 につ い て は,表6に 示 し た29項 目につ い て5件 法(5段 階 評 価)を 適 用 し,(良 い,や や 良 い,ふ つ う, や や 悪 い,悪 い)=(1,0.5,0,‑O.5,‑1)と して 評 点 化 した 平 均 値 を 図13に 示 す 。 認 識 ・評 価 項 目は 表6に 示 す よ う に 河 川 環 境 の構 成 要 素 と して 環 境 的 要 素 と施 設 的要 素 に対 す る 評 価 項 目 と,感 覚 的評 価 指 標 と して 心 象 イ メ ー ジ と 活 動 イ メ ー ジに 対 す る 認 識 指 標 項 目で構 成 して い る。 評 点平 均 は 一〇.47であ り,場 所 の認 識 と整 合 的 な 項 目 「場 所 が わ か りや す い 」 を 除 くす べ て の項 目 が低 い 評 価 とな っ て い る 。 特 に評 価 の 低 い項 目は,施 設 的 要 素 群 お よび 活 動 イ メ ー ジ群 で あ り河 川 空 間 内 で の 活 動 が で きな い と い う対 象 河 川 の現 状 を反 映 して い る。 また,河 川構 成 要 素 群 にお い て は 水 質 面 に 関 す る項 目に比 し て 生 物 的 要 素 に 関 す る項 目が 低 く評 価 され て い る 。 調 査 票 で は,勝 納 川 再 生 事 業 が 環 境 改 善効 果 を 目的 と して い る こ と か ら,事 業 実 施 後 の 環 境 が 被 験 者 の 現 状 評 価 を1ラ ン ク お よび2ラ ン ク上 昇 させ た 場 合 に対 象 河 川 にお け る 余 暇 的 利 用 が 発 生 す る か否 か を質 問 した 。 こ れ は 図13に お い て 実 線 で 示 され る現 状 評 価 が,破 線 お よび 点 線 で 示 され る水 準 へ そ れ ぞ れ0.5ポ イ ン トお よび1

ポ イ ン トシ フ トす る こ と を意 味 す る。 こ の結 果,環 境 評 価 が1ラ ンク上 昇 す

(3)

河 川の公 益 的機能 評価 に関す る考察(3) 49

る よ う な場 合 は,現 在 利 用 が な い 人 の うち 約1/3が 利 用 す る 意 向 を示 し(全 が利 用意 向 に改 善 され  

%

さ らに2ラ ン ク上 昇 の 場 合 は全 体 で 約56

, )

%が 利

こ こで は す べ て の 認 識 ・評 価 項 目が 同

14)。

 

(

い る  

36て

体 で約 を示 し

再生事 業 による環境 改善効 る こ と を仮 定 して い る た め過 大 評 価 で は あ るが,

果 を 示 唆 して い る 。

一 ◆一現 状 一 →■ 一 言平点1UP

・‑i・‑S¥点2UP

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N

1.00

O.50

0.00

一〇.50

一1.00

勝納川 の 河州環 境 に対 す る認 識 図13

現状

1レベル改 善後

2レベル改 善後

100%

90%

80%

70%

60%

50%

40%

30%

20%

10%

0%

ロ 利 絹する 瞳 利用 しない

河 川環境 改 善 によ る利 用変 化 図14

(4)

50 第50巻 第4号

離 散 的 選 択 モ デ ル の水 辺 利 用 行 動 と環 境 評 価 へ の 適 用

離 散 的 選 択 モ デ ル は,観 察 さ れ た デ ー タ に基 づ い て 消 費 者 や企 業 な ど の意 思 決 定 者 が 選 択 肢 集 合 か ら特 定 の選 択 肢 を選 択 す る確 率 を推 計 す る もの で あ る。

離 散 的 選 択 モ デ ル の基 本 的 前 提 は,意 思 決 定 者 は選 択 肢 集 合 の 中 か ら も っ と も望 ま しい 選 択 肢 を選 択 す る こ とで あ る。 言 い換 え れ ば,意 思 決 定 者 は選 択 肢 集 合 の 中 か ら 自 己 の効 用 を最 大 化 す る選 択 肢 を 選択 す る とい う こ とで あ り,効 用 最 大 化 の 原 理 を仮 定 して,こ の よ う な選 択 行 動 を合 理 的 で あ る と考 え る。 選 択 肢 の 持 つ 効 用 は,そ の選 択 肢 の 持 つ 特 性 と,意 思 決 定 者 の 持 つ 特 性(属 性)に よ っ て 異 な る。 つ ま り,選 択 肢 と意 思 決 定者 の 特 性 に よ り選 択 肢 か ら得 られ る 効 用 が 規 定 さ れ る の で あ る。 意 思 決 定 者 〃が 選 択 可 能 な 選 択 肢 集 合 をJn,Jnの 選 択 肢iか らの 効 用 をUinと す る と,nは 効 用 最 大 化 行 動 に よ り選 択 を行 う の で,ゴ が 選 択 さ れ る とい う こ と は ん に属 す る ゴ以 外 の選 択 肢 ブか ら得 られ る効 用 よ り も ゴの 効 用 の ほ う が 大 き い とい う こ とで あ る。 よ って,

Uin>防"」 ∈ 」。,i≠ ブ

で あ る 。 こ の よ うな 状 況 で は,選 択 肢 ゴの効 用 が 最 大 で あれ ば,そ の 選 択 確 率 は1で あ り,最 大 で な け れ ば0で あ る。 つ ま り,選 択 肢 と意 思 決 定者 の 特 性 が 完 全 に捉 え られ る の で あ れ ば,そ の意 思 決 定 者 の 選 択 行 動 を完 全 に 予 測 す る こ とが 可 能 とな る 。 しか しな が ら,完 全 に 選 択 肢 と意 思 決 定 者 の特 性 を 捉 え る こ とは 不 可 能 で あ り,そ の た め 選 択 行 動 を予 測 す る こ とが 困 難 で あ る と考 え る こ とが 現 実 的 で あ る。 そ こで,観 察 され た 選 択 肢 と意 思 決 定 者 の特 性 か ら効 用 の 一 部 を知 る こ とが で き る と考 え,観 察 され て い な い特 性 に依 存 す る効 用 と,観 察 さ れ た 特 性 に依 存 す る効 用 に 分 け て 考 え る の で あ る。 観 察 され て い る特 性 に よ り規 定 さ れ る 効 用 をVin,観 察 さ れ な い 特 性 に 依 存 す る 部 分 を 選 択 肢 と意 思 決 定 者 の 両 方 の 特 性 を合 わ せ て 未 知 の 効 用 と して ε

(確率 項)と す る と,効 用 防πは,

(5)

河川 の公 益 的機能 評価 に関 す る考察(3)

5ヱ

Uin=Vin+εin

と表 現 で き る(た だ し,こ こ で は 確 定 項 と確 率 項 の線 形 性 を仮 定 して い る)。

ラ ンダ ム 効 用 理 論(確 率 効 用 理 論)で は,こ の 未 知 の効 用 を あ らわ す 部 分 が 確 率 的 に 変 動 す る と考 え,8inを 確 率 変 数(randomvariable)と 考 え る の で あ る。 これ は効 用 砺 を確 率 変 数 とみ な す こ と に な る 。 この よ う に効 用 が 確 率 的 に変 動 す る と考 え る こ とは,第 一 に,意 思 決 定 者 の 行 動 は必 ず し も常 に合 理 的 選 択 行 動 に厳 密 に従 う と は 限 らず,正 確 な 情 報 が 得 られ た と して も, そ れ に対 す る反 応 が行 動 時 点 で異 な る可 能性 も十 分 あ る と考 え られ る こ と, 第 二 に,情 報 の 不 完 全 性 の 問 題 と して 利 用 可 能 な 選 択 肢 の範 囲 や そ の特 性 に 関 して十 分 な 情 報 が得 られ な い こ と も あ る こ と,第 三 に,選 択 肢 の特 性 や 意 思 決 定 者 の特 性(社 会 経 済 属 性)の 要 因 の 中 に は 測 定 困難 な もの も存 在 す る こ と,な どか ら妥 当 な 考 え方 で あ る。 よっ て 意 思 決 定 者 〃が 選 択 肢 づを 選 択 す る確 率 」㌦ は,

Pin=Pr(乙lin>U7'n,ブ ∈ .1〃,i4・ ブ)

=Pr(Vi

n+εin>巧 κ+εju,ブ ∈Jn,i≠ ブ)(13)

と 表 現 で き る.た だ し,O・{IP、 。・{11・ΣPin‑1で あ る 。

∈ろ,

こ こで,水 辺 利 用 へ の 適 用 を考 え る と,住 民 は 現 状 の 河 川 環 境 を評 価 し最 も望 ま しい(効 用 を最 大 化 す る)河 川 環 境 を選 択 し利 用 す る と考 え られ る。

こ の と き一 般 的 に は,同 一 河 川 につ い て 環 境 の異 な る 複 数 の水 辺 が 存 在 し, そ の 中 か ら個 人 に と っ て最 適 な場 所 を 選 択 す る と考 え られ るが,本 研 究 で は 対 象 河 川 にお い て 現 状 で この よ う な場 所 の 選 択 が 困 難 で あ る こ とか ら住 民 が 河 川 環 境 を評 価 し水 辺 を 「利 用 す る」 と 「利 用 しな い 」 を選 択 す る と仮 定 す る 。 そ こで,水 辺 の 特 性 お よび 個 入 的属 性 デ ー タを 観 察 可 能 な特 性 と し て水 辺 利 用 の 選 択 行 動 を捉 え る こ と と し,住 民 個 人 の河 川 環 境 に対 す る 主 観 的 評 価 が水 辺 特 性 を規 定 し水 辺 利 用 行 動 に大 き く影 響 を 及 ぼ す と考 え た 。そ こ で,

(6)

52商 第50巻 第4号

水 辺 の 特 性 変 数 ベ ク トル(主 観 的 評 価 デ ー タ)をQin,個 人 属 性 ベ ク トル を Zn,Bを 未 知 パ ラ メ ー タベ ク トル と して 間接 効 用 関 数 を

Vin=!(Qin,Zn,B) αの

と し,水 辺 を 「利 用 す る(i=1)」 と 「利 用 し な い(i=2)」 と す る二 項 選 択 問 題 と して確 率 変 数 にIIDの ガ ンベ ル分 布 を 仮 定 す る と㈲ 式 の 二 項 ロ ジ ッ ト モ デ ル が 与 え られ る 。 また,簡 単 化 の た め こ こで は効 用 関 数 は線 形 を仮 定 し た 。

Pln‑ ,xp(exp(Vin)Vln)+exp(V2n)⑮

P2n=1‑Pln

モ デ ル の推 定 に使 用 した 主 観 的評 価 デ ー タは,ア ンケ ー ト調 査 で 得 られ た 29の 水 辺 の 認 識 ・評 価 項 目 につ い て の 回 答 で あ る。 これ らは順 序 尺 度 で あ る が(良 い,や や 良 い,ふ つ う,や や 悪 い,悪 い)=(5,4,3,2,1)と して 間 隔 尺 度 とみ な して使 用 した 。 そ の 結 果 を表7に 示 す 。

モ デ ル1で は,個 人 属 性 と して河 川 まで の所 要 時 問 を使 用 し,水 辺 の特 性 変 数 と して29項 目の 主 観 的 評 価 デ ー タ をす べ て使 用 した が,パ ラ メー タ の符 号 条 件 が 論 理 的 に説 明 で き な い項 目 とt値 が小 さ く利 用 行 動 に影 響 を与 え な い 要 因 とみ な され る項 目が 河 川 環 境 の構 成 要 素 に 関 して 多 くみ られ る。 こ の こ と よ り,主 観 的 評 価 デ ー タ に は誤 差 が 多 く含 ま れ る と考 え られ,利 用 行 動 と主 観 的 評 価 が 必 ず し も整 合 的 で は な い こ とが 分 か る。 モ デ ル2お よ び モ デ ル3は モ デ ル1よ り符 号 条 件 が 論 理 的 で は な く もの とt値 が 小 さい も の を 除 外 し た モ デ ル で あ る 。 再 現 精 度(的 中率)は や や 上 昇 し,ρ2は モ デ ル1に 比 べ 低 くな っ て い るが0.2〜0.4で も十分 高 い 適 合 度 を もつ こ とか ら こ こ で は モ デ ル3を 最 適 な モ デ ル と した 。 また モ デ ル4は,総 合 的 な評 価 を表 す 集 約 変 数 と して 集 約 指 標 を取 り入 れ た モ デ ル で あ る。 具 体 的 に は対 象 と な る主 観 的 評 価 デ ー タ が(や や 悪 い,悪 い)=(2,1)と な る 変 数 の 反 応 数 を用 い た。

(7)

河川 の公 益 的機能 評価 に関 す る考 察(3) 53 した が って,こ の 変 数 は不 満 度 を表 現 す る こ とに な るが 推 定 結 果 で は 再 現 精 度 お よ びt値 の 改 善 が 見 られ る もの の パ ラ メ ー タの 符 号 条 件 が 正 で あ り論 理 的 に説 明 が で きな い も の とな った 。

ま た,モ デ ル3の 推 定 結 果 を用 い て 河 川 環 境 に対 す る主 観 的評 価 水 準 に よ り利 用 行 動 の変 化 を求 め る と図15の よ う に な る。 全 体 的 な 印象 と も考 え られ る 「親 しみ や す さ」 の 向上 に よ り利 用 行 動 が 大 き く変 化 す る こ と,お よ び1

レベ ル の 改 善 で は 変 化 が 小 さい が2レ ベ ル の 改 善 に よ り大 き く利 用 行 動 が 増 加 す る こ とが分 か る。

次 に,こ の推 定 結 果 を用 い た 水 辺 特 性 の 変 化(=主 観 的 評 価 水 準 の 変 化) に伴 な う便 益 計 測 を試 み る 。 こ こ で水 辺 利 用 に伴 う時 間費 用 に つ い て は,ア ンケ ー ト調 査 か ら得 られ た所 得 額 と河 川 ま で の所 要 時 間 お よび 利 用 回数(最 頻 値 と してす べ て 同 一 値 と し た)に 基 づ き,往 復 の 移 動 時 間 と利 用 回数 よ り 移 動 の 時 間 費用 を使 用 した 。 便 益 評 価 は水 辺 特 性 変 化 前 後 の効 用 差 と して⑰ 式 で 求 め られ る(i萩 原 他(1998),Hanemann(1984))。

す べて2Up

(水のきれいさ+休む場所+親しみやすさ)2up

(水のきれいさ+休む場所)2叩

水のきれいさ2up

すべ て1Up

(水のきれいさ琳 む場所+親しみやすさ)1up

(水 のき れ いさ+休 む 場 所)1up

水 の きれ い さtup

現 状

0%tO%20%309640%50%60×70%80撃690%1009t

■ 利 用 する 国 利 用 しな い

図15評 価水 準 の変化 に よ る利 用行 動の変 化

Ii

灘難麟 灘 懸 烈

IlI

llllll 1

購'鐡 羅 灘 撚 灘 灘灘 欝麟簿1纒懸購 講講灘 融 識 嚇

圃 購 灘懸 灘 澱 譲 灘 翻 懸睡"写

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灘灘 轡懸 購譲灘雛囎難灘1隷灘 難灘灘灘灘 驚螺繍 趨灘懸灘

1[1111111 1111}llIl

1}lil[}Il

(8)

54 第5。巻 第4号 表7パ ラメ ータの 推定 結果

Variable

モ デ ル1モ デ ル2モ デ ル3モ デ ル4

Parametert‑ratioParametert‑ratioParametert‑ratioParametert‑ratio

Constant 所 要 時 間 水 が きれ い 嫌 な匂 いが しな い

ゴ ミが 少 ない 水 量 が多 い 木 が 多 い 花 が 多 い 草 が 多 い 昆 虫 が多 い 魚 が 多 い 鳥 が 多い 入 が 多 い 遊 歩 道が 多 い 堤 防 が緩 や か 遊 び場 所 が 多 い 公 園 が多 い 休 む場 所 が 多 い

トイ レが 多 い 駐車 場 が 多 い 歩 きや す い 静 か であ る 水 際 まで 降 りや す い 危 険 を感 じな い 気軽 にい け る 場所 が 分 か りや す い 親 しみや す い川 眺 め てみ た い川 水 に触 れ た くな る川 入 りた くな る川 泳 ぎた くなる川 集約 指 標

469776937214418423796823662958991321040121066611212829854.00011101001010100011000011[

7416152473561182857538149316986607880801020000981008080918085140200400110072246001046134516021001000010000102200100013321[[

一7.198‑3。19

‑0 .002‑O.95

0.3710.67

‑0 .001‑0.16

0.0060.27

一〇.544‑O.54

0.6090.65 0.3050.32

0‑0.04 0.0030.01

0.2540.37 0.0040.28

0。7491.43 0.6071

‑0 .044‑O.05

‑0 .684‑0.69

一6.672‑3.74‑15.527

‑0 .001‑O.46‑0.001

0.4531.010.921

0.1920.27 0.0430.05

一2.98

‑0 ,63

1.76

1.0151.39

0.290.48

0.9022.661.3613.04

0.2391.89

ρ2(*)

的 中 率

0.50 91.30%

0.27 91.30%

O.20 92.20%

0。27 93.20%

(*)ρ2:McFaddenの 決 定 係 数

(9)

河 川 の公益 的機 能評 価 に関す る考 察(3) 55

CV‑一 一k‑{in[Σ ・xp(胃)]‑1n[Σ ・xp(巧)]}

こ こ で,Bは 所 得 の 限 界 効 用,V'は 変 化 後 の 効 用 水 準 で あ る。

CV値 の 推 定 結 果 は,水 辺 特 性 の1レ ベ ル 上 昇 で は平 均3,441円/人 年(=

C71),2レ ベ ル の 上 昇 で は 平 均6,573円/人 ・年(=CV2)と な り, DB‑CVMのWTP中 央 値 と 比 較 す る と,CV1<WTP<CV2と な る。

CVMで は,河 川 環 境 の水 準 変 化 が 不 明 瞭 な た め 回 答 者 の 主 観 的 評 価 水 準 の 変 化 が 個 々人 で 異 な り,結 果 的 に 中 間 的 な値 とな っ た と解 釈 で き る。 ま た, CV2は,2㎞ 圏 内 の サ ン プ ル に 基 づ くWTP中 央 値 に ほ ぼ 等 しい こ と と も合 わ せ て 考 え る と,CV1を 下 限 値,CV2を 上 限 値 と して み る こ とが 適 当 で あ ろ う。

本 研 究 で は,時 間価 値 と して 賃 金 単 価 の考 え 方 を用 い たが,こ の こ とは水 辺 利 用 の機 会 費 用 を労 働 の 価 値 と して 考 え て い る た め 年 金 生 活 者 や 子 供 な ど の 所 得 の な い 人 々 の 時 間価 値 と して は 適 当 で は な い6)が,世 帯 単 位 と して考 え る こ とで 便 益 の ひ とつ の 目安 と な る 。、また,CVMの 結 果 との 比 較 で は, CVMで は 勝 納 川 再 生 事 業 に よ り河 川 環 境 の どの よ う な要 素 が,ど の 程 度 改 善 さ れ る か は明 確 で な く,支 払 い 意 志 額 と環 境 改 善 水 準 との 関係 が 明 示 的 に 示 さ れ な い7)。 本研 究 で 適 用 した 離 散 的 選 択 モ デ ル に基 づ く評 価 方 法 で は, 複 数 の事 業 代 替 案 に対 す る受 益 者 の 選 好 に基 づ い た 評 価 が 可 能 で あ る。 こ の こ とは複 数 の 代 替 案 の 相 対 的 な優 劣 を比 較 評 価 で き る た め単 独 の 計 画 案 の便 益 評 価 に 適用 す る よ りも事 業 計 画 に 有 用 な計 画 情 報 が 得 られ る 。

6)ま た,余 暇 活 動 の 価 値 と し て も妥 当 で は な い か も し れ な い 。 人 々 が 余 暇 時 間 と引 き替 え に どの よ う な 活 動 を選 択 す る の か,余 暇 時 間 と の 代 替 が 可 能 で あ る か な ど, 人 々 の 余 暇 活 動 の 機 会 費 用 に つ い て も個 々 人 に よ り異 な る と考 え られ る た め,そ の 計 測 ・評 価 方 法 が 課 題 で あ る。

7)こ の 観 点 か ら は コ ン ジ ョ イ ン ト分 析 の 方 が プ ロ フ ァ イ ル と し て 事 業 内 容 や 環 境 改 善 内 容 が 明 示 的 に な る の で 有 効 で あ る と考 え ら れ る。

(10)

56 第50巻 第4号

4.水 辺 環 境 の 認 識構 造 分 析

離 散 的 選 択 モ デ ル で は,河 川 環 境 に対 す る主 観 的評 価 デ ー タ を個 々 に独 立 変 数 と し て取 り扱 っ た が,パ ラ メ ー タ推 定 結 果 か ら個 別 の 環 境 要 素 に対 す る認 識 が 利 用 行 動 に 影響 して い る と考 え る よ り も,河 川 環 境 に 対 す る総 体 的 な 認 識 ・ 評 価 が 利 用 行 動 に 大 き く影 響 を及 ぼ して い る と考 え る こ とが 適 当 で あ る と考 え

られ る。 つ ま り,個 別 の 環 境 要 素 に対 す る 認 識 が 総 体 的 な 評 価 に結 び つ い て い る と考 え られ,1つ の 仮 説 と して 河 川 環 境 構 成 要 素 に対 す る認 識 が 全 体 と して あ るい は い くつ か の 要 素 グ ル ー プ と して感 覚 的 評 価 指 標 に 対 す る認 識 に 影 響 を 及 ぼ す と い う原 因 一結 果 の 因 果 関 係 が 存 在 す る と考 え られ るの で あ る 。さ らに, 被 験 者 が か な らず し も原 因 一結 果 の 関係 か ら認 識 して い る と は限 らず,個 人 が もつ 河 川 環 境(あ るい は水 辺)に 対 す る理 想 像(構 成 概 念)が 基 礎 とな り河 川 環 境 の 特 性 を認 識 ・評 価 して い る と も考 え られ る。 つ ま り,直 接 観 察 で き な い 構 成 概 念 が 河 川 環 境 の 認 識 ・評価 に影 響 を 及 ぼ して い る 因 果 関 係 の存 在 も考 え

られ るの で あ る 。 以 上 の仮 設 を図 式 的 に表 現 し た もの が 図16で あ る。

そ こで,上 述 の 仮 説 に 基 づ き観 察 され る多 くの 現 象 を表 す 変 数 の 背 後 に潜 み, そ れ ら に影 響 を 与 え る(あ る い は 影 響 を受 け る)要 因 で あ り直 接 観 察 で き な い 仮 説 的 な 変 数 と して 潜 在 変 数(latentvariable)を 導 入 して 観 測 変 数 との 問 の 因果 関 係 を分 析 す る共 分 散 構 造 分 析 を適 用 し,水 辺 環 境 の 認 識 構 造 を考 察 す る 。

理想的な河川像 (構成概念)

図16河 川利 用行 動 と環境 評価 意識 との 因果 関係 に関 す る仮 設

(11)

河 川 の公益 的機 能評 価 に関す る考 察(3) 57 (1)潜 在 変 数 の 抽 出

共 分 散 構 造 分 析 の 目的 は① 適 切 な 潜 在 変 数 を設 定 す る こ と,② 設 定 さ れ た潜 在 変 数 の妥 当 性 と潜 在 変 数 問 の 因 果 関 係 を検 証 す る こ とで あ る(豊 田他,1992)。

しか しな が ら,潜 在 変 数 に 関す る何 らか の仮 説 が 設 定 で き ない よ う な場 合 に は, どの よ う な潜 在 変 数 を設 定 す る こ とが 適 切 で あ る か を検 討 す る必 要 が あ る。 観 測 変 数 と して 河 川 環 境 の 認 識 ・評 価 デ ー タ を使 用 して ケ ン ドー ル の 順 位 相 関係 数 に よ り観 測 変 数 間 の相 関 関 係 を分 析 し た とこ ろ,ほ と ん どの観 測 変 数 問 で相 関 関 係 が 観 察 され,特 に感 覚 的 評 価 指標 間の 相 関,感 覚 的 評 価 指 標 と施 設 的 要 素 との 問 の相 関 が 強 い傾 向 が 見 られ た 。 こ の こ と よ り観 測 変 数 の 背 後 に潜 む 少 数 の 潜 在 変 数 が 観 測 変 数 に影 響 を与 え て い る た め 観 測 変 数 間 の 相 関 関 係 が 生 じ て い る と考 え られ る。

そ こで,観 測 変 数(主 観 的 評 価 デ ー タ)を 使 用 して 因 子 分 析 を行 い 因子(潜 在 変 数)の 抽 出 を行 う。 因 子 分 析 で は,分 析 結 果(因 子)の 解 釈 が 容 易 に な る

よ う に因 子 の 回 転 を行 うが,一 般 的 に はバ リマ ッ クス 回 転 が よ く使 用 さ れ る 。 バ リマ ッ ク ス 回 転 で 得 られ る解 は直 交 解 で あ り因 子(潜 在 変 数)問 に相 関 が な い もの と して 導 出 さ れ る 。 しか し,観 測 変 数 と潜 在 変 数 を用 い て 因 果 関係 を分 析 す る に は 因 子 ど う しが 無 相 関 で あ る と考 え る よ りは 因子 間 の 相 関 を前 提 と し た ほ うが 適 切 で あ る た め,因 子 問 の相 関 を仮 定 して 導 出 さ れ る斜 交 解 を求 め ら れ る斜 交 プ ロ マ ッ ク ス 回転 を適 用 した 。 ケ ン ドー ル の 順 位 相 関係 数 に よ る観 測 変 数 間 の 相 関 関 係 が み られ なか っ た7変 数 を 除外 した22変 数 を使 用 した結 果 が 表8で あ る。 分析 モ デ ル1で は,固 有 値1以 上 の 成 分 が5つ 得 られ た。 累積 寄 与 率 は70.5%で あ るが,因 子1の み で 約41%を 占 め る。 各 因子 につ い て解 釈 を 行 う と,因 子1は 河 川 敷 の 施 設 的要 素 と強 い 関係 を もつ こ とか ら 「河 川 敷 で の 活 動 の しや す さ」 と解 釈 で き る。 因子2は 感 覚 的 評価 指 標 の 中 で 身 近 な水 辺 と して の 指 標 と強 い 関 係 が 見 られ る こ とか ら 「水 辺 の 親 近 感 」 と解 釈 で きる 。 因 子3は 環 境 的 要 素,施 設 的 要 素 心 象 イ メー ジ指 標 が 絡 み 合 っ て お りや や複 雑 で あ る が水 辺 へ の 接 近 の しや す さ と 自然 が 豊 か な状 態 を表 す もの と関 係 が 強 い こ とか ら 「豊 か な 水 辺 の雰 囲 気 」 と解 釈 で き る。 因 子4は 親 水 活 動 を イ メ ー ジす

(12)

58 第50巻 第4号

表8 斜 交 プロマ ックス回転 によ る因子分 析結 果

因子パ ターン行列 因子パターン行列

因子 分析モデル1

12345

因子 分析モデル2

共通性123 共通性

公園が多い 1,032 0,017‑0,042‑0,205‑0,039 α868公 園 が 多 い 0,968 一〇.195‑0.005 0,795 休む場所 が多い 0,920 軌094‑0,091α064」0,027 α848休 む場所が多い 0,860 0,065‑0,025 0,791

トイ レが 多い 0,893 一〇.082‑0.1100.0900.009 0.704遊 び 場 所 が 多 い 0,848 0.047‑0.OU 0,757

遊び場所が多い 0,821 0.110G,G87‑ObO53‑0,043 0.800ト イ レが 多 い 0.8ig 一〇、1270,083

0,607 駐車場が多い 0,516 一〇.032 0.1560.Ol209163 α470遊 歩道が多い 0,725 0,032‑0,058 α537 親 しみやすい川 一〇.047 0,847 一〔LO270 .038‑0LO87 0.650駐 車 場 が 多 い 0,679 一〇.0550,139 0,471 眺めてみたい川 0,023 0,836 一〇。1140.146‑0.068 0.726人 が 多 い 0,601 0,009‑0,022 0,363 気軽にいける 0,054 0,674 0,220‑0.1390,020 0.593水 際 まで 降 りや す い 0,548 0,309‑0,142 0,522 水に触れたくな る川 一〇.003 0,589 一〇.098 0.4380,048 0・783歩 きや す い 0,446 0,31正 0,027 0,438 堤防が緩やか 一〇.10i 0,020 0,744 0,094‑0,220 α487水 に触れたくなる川 一〇,086 0,925 0,056 0,825

人が多い 0,227‑0,023 0,591 一〇,081‑0,025 α503入 りた くな る川 0,011 0,848 一〇。007 0,723

歩 きやすい 0.0540,052 0,533 0.ll60,144 q532眺 め て み た い川 一〇.056 0,8且6 0,013 0,633 遊歩道が多い 0,396‑0,201 0,513 0.0290,032 0.600親 しみ や す い川 一〇,073 0,725 0,003 0.48量

危険を感 じない 一〇.0760.485 0,435 一〇.2940.179 α520'泳 ぎた くな る川 0,174 0,715 一〇,Ol5 0,652

魚が多い 0.1050,134 0,401 0.168一 α012 0.440水 が きれ い 0,039 0,085 0,890 0,869

水際まで降りやすい 0,325‑0,124 0,383 0,273‑0,072 0.541嫌 な 匂 い が しない 一〇.009‑0,026 0,755 0,555

木が多い 0.0830,099 0,299 0,170‑0,074 α260累 積寄与率% 43,660.06878

花が多い 0.1520,208 0,265 0,088 0,087 α382固 有 値 6.9822.6141,414

入 りたくなる川 一〇.0340.045 0,007 0,910 0,053 α888因 子相関行列

泳 ぎたくなる川 一〇.0090.0060。205 0,761 0,022 q779因 艮23

嫌な匂いがしない 一〇.051‑0.105‑0.069 一〇.Ol4 0,977 q829童 且.0000.4760,150

水がきれい 0.0640,075‑0.1410,143 0,724 0.6222 .0.4761.0000,358

累積寄与率

% 41.0253.3960.3465.66了0.50 3 0.1500.3581,000

固有値 9.0252.7221.5291.1711.064

' 因 子 相 関 行列

因子 12345 因子パターン行列

1 1.0000.3610.678α4410.237 分析モデル4因

2 0.3611.0000.526095820.437 123 共通性

3 0.6780曾5261.000(L468〔L308 公園が多い 0,965 一〇,143‑0,025 0,829

4 0.44玉0・5820・4681.0000.292休 む 場 所 が 多い 0,868 0,111‑0,051 0,831

5 0.2370.4370.308α2921.000 遊び場所が多い 0,838 0,088‑0,044 0,759

トイ レが多い 0,837 一〇.0860.060 0,663

因子パ ターン行列 遊歩道が多い 0,653 O,065‑0,045 0,45?

分析モデル3因 駐車場が多い 0,641 一〇.014 0,126 0,444

123 共通性 水に触れたくなる川 一〇.064 0,933 0,028 0,844

公園が多い 0,963 一〇.147‑0.020 0,823 眺めてみたい川 一〇.048 0,841 一〇.021 0,662

休む場所が多い 0,857 aHO‑0.046 q812入 りた くな る川 0,043 0,819 0,004 0,707

遊び場所が多い 0,834 0.08置 一〇.OI6 q754親 しみ や す い川 一〇.062 0,729 一〇.Ol玉 0,491

トイ レカ多い 0,816 一〇.0820.065 0.633泳 ぎ た く な る川 0,186 0,684 0,001 0,612

遊歩道力多い 0,694 0,053‑0,060 0.503水 が き れ い 0,037 0,092 0,831 0,773

駐車場力多い 0,663 一〇。0240.123 0,466 嫌な匂いがしない 一〇.015‑0.069 0,831 0,648

人が多し 0,585 0,039 一〇.041 0,356 .累積寄与率

% 44,363,574.1

水に触れたくな る川 一〇.057 0,931 0,035 0,851 固有値 5,762.4921,386

眺めてみたい川 一〇.036 0,838 一〇,025 0,662 因子相関行列

入 りたくなる川 0,032 0,823 0,004 0,704 因子 123

親 しみやす い川 一〇,060 0,729 一〇.Ol6 0,489 1.0000.4300,167

泳 ぎたくなる川 0,177 0,685 0,003 0.6072 0.4301.0000,385

嫌な匂いがしない 一〇.021 一〇.074 0,843 0,664 3 0.1670.3851,000

水がきれい 0.0280,100 0,818 0,753

累積寄与率%

固有値

43♂261,871.7

6.0552.5931,386 因子パ ターン行列

'

因 子 相 関 行列 分析モデル5因

因子 123 123 共通性

1 1.0000,4300,165 公園が多い 0,964 一〇.1060.007 0,872

2 0.4301.0000.386休 む 場所 が 多い 0,880 0,093‑0,036 0,827

3 0.1650。3861,000 遊び場所 が多い 0,847 0.081‑0,036 0,761

トイ レが 多 い 0,800 一〇.062 0,061 0,626

眺めてみたい川 一〇.038 0,904 一〇.046 0,763 入 りたくなる川 0,030 0,840 α042 0,755 水がきれ い 0,023 0,116 0,827 0,786 嫌な匂いがしない 一〇.Ol7‑0.095 0,818 0,610

累 積寄与率% 46.77(L984.6

固有値 3,7391.9291,100

因子相関行列

因子 123

1 1.0000.3440,158 2 0。3441.0000,418 3 0.董580.4181,000

.

(13)

河川 の公 益的機 能 評価 に関 す る考察(3) 59 る こ とか ら 「親 水 性 」 と解 釈 で き,因 子5は 水 の清 浄 さ」 と解 釈 で き る。 ま た 因 子 間 の 相 関 は 因 子1と 因子3と の 間 で や や 強 い 相 関(0.678)が 見 られ,

も っ と も弱 い 相 関 が 因 子1と 因 子5の 関 係(0.237)で あ る が 無 相 関 で あ る と は判 断 しが た い 。 そ こで,で きる だ け少 数 の 因 子 か ら観 測 変 数 が 影 響 を 受 け る よ う な単 純 構 造 を探 る た め 共 通 性 の 低 い変 数 を除 外 して 因 子 数 を少 な く した モ デ ル を構 築 した 結 果 が モ デ ル2〜5で あ る 。 そ の 結 果,す べ て の モ デ ル で 固 有 値1以 上 の 成 分 が3つ 得 られ た。 各 因 子 に つ い て 解 釈 を行 う と,因 子1は 川 敷 で の活 動 の しや す さ」と解 釈 で き,因 子2は 水 辺 の 親 近 感 」,因子3は の 清 浄 さ」 と解 釈 で きる 。 因 子 間 の 相 関 は,す べ て の分 析 モ デ ル に お い て 因 子 1と 因子3の 相 関 が 低 く,モ デ ル2〜4で は 因 子1と 因子2の 相 関が もっ と も 強 く,モ デ ル5で は 因 子2と 因子3の 相 関 が 最 大 とな っ て い る。 そ こ で,因 果 モ デ ル で は 、 因 子 分 析 モ デ ル4を 基 本 に分 析 モ デ ル5も 考慮 しつ つ こ の3つ の 因 子 を構 成 概 念 で あ る潜 在 変 数 と して 取 り上 げ,因 子 問 の相 関 関 係 を参 考 に し て 因 果 モ デ ル を作 成 す る 。

(2)因 果 モ デ ル の 作 成

因 子 分 析 で は 因子 間 の 因 果 の 方 向 に 関す る 情 報 は得 られ ない た め,因 子 問の 相 関 の 強 さ と因 子 の 意 味 か ら因子 間 の 因果 の 方 向 を仮 定 して 因 果 モ デ ル を構 築 す る。

まず,各 因子 の 意 味 か ら因 果 関 係 を 考 え る と,因 子1「 活 動 の しや す さ」, 因 子2「 水 辺 の 親 近 感 」,因 子3「 水 の 清 浄 さ」 の 意 味 か ら きれ い な水 の 存 在 が水 辺 利 用 を促 し結 果 と して 景 観 や 親 水 活 動 を 楽 しむ イ メ ー ジ に帰 着 す る と考

え られ る こ とか ら,因 子3→ 因子2と い う因 果 関 係 が 想 定 で き る。

また,河 川 敷 で の 余 暇 活 動 が 水 辺 の 親 近 感 に結 び つ くと考 え られ る こ とか ら, 因 子1→ 因子2と い う因 果 関 係 が 想 定 で きる 。 次 に,因 子1と 因子3の 因 果 関 係 は水 の きれ い さ が 河 川 敷 で の活 動 を発 生 させ る と考 え られ るが,因 子 問 相 関 が 弱 い こ とか ら 因果 関 係 を仮 定 しな い こ とが 妥 当 と思 わ れ る。 以 上 の 因 果 想 定 か ら 因果 モ デ ル1を 構 築 した。

(14)

60 第50巻 第4号

と こ ろで,因 子1と 因 子2の 相 関 は モ デ ル2〜4で は 因 子2と 因 子3の 相 関 よ り も強 く,モ デ ル5で は そ の 逆 で あ る 。 この こ とを 因 果 の 方 向性 に関 連 させ て考 え る と 「活 動 の しや す さ 」 と 「水 の清 浄 さ」 は 「水 辺 の 親 近 感 」 を介 して 相 互 に 影 響 を受 け て い る と も考 え られ る。 そ こで,因 子2と 因子1,因 子2と

因子3の 因 果 関 係 を双 方 向 と仮 定 した 因果 モ デ ル2を 設 定 し,さ ら に水 辺 近 く で の活 動 が 水 質 に対 す る関 心 を 強 め,水 質改 善 行 動 に結 び つ く場 合 も考 え られ る た め 因 子1と 因子3の 間 に も双 方 向 の 因 果 関 係 を仮 定 した 因 果 モ デ ル3を 設 定 して モ デ ル の 比 較 を行 う こ と と した 。 図17に は3つ の 因 果 モ デ ル の 因 子 間 の 連 鎖 を示 す 。

活 動 のしやすさ 因 子1(ξ1)

水 の 清浄さ 因子3(ξ3)

水 辺の親 近感 因 子2(η2)

因 果モデ ル1

活 動 の しやす さ 因子1(η1)

水の 清浄 さ 因子3(η3)

水 辺の親 近感 因 子2(η2)

活動 の しやす さ 因 子1(η1)

水 の清浄 さ 因子3(η3)

水 辺の親 近感 因 子2(η2)

因果モデ ル3

因 果モデ ル2

図17因 果 モ デ ル

ま た,潜 在 変 数 と観 測 変 数 問 の 関 係 で あ る が,因 子 分 析 で は潜 在 変 数(因 子) が 観 測 変 数 に影 響 を 及 ば す こ とが 想 定 され て い る た め,潜 在 変 数 → 観 測 変 数 と い う 因 果 関 係 が 想 定 され て い る 。 ま た,観 測 変 数 は潜 在 変 数 と の 因 果 関 係 だ け で は説 明 で き な い 変 動 を もつ こ とか ら,こ の 要 因 と して 誤 差 変 数 を モ デ ル に導 入 す る 。

(15)

河 川 の公益 的機 能評 価 に関す る考 察(3) 61 (3)認 識 構 造 モ デ ル の推 定

作 成 した 因 果 モ デ ル は,共 分 散 構 造 モ デ ル の 下 位 モ デ ル で 多 重 指 標 モ デ ル (Multipleindicatormode1)と 呼 ば れ る も の で あ る 。 こ れ ら3つ の モ デ ル の 場 合,測 定 方 程 式 と構 造 方 程 式 は 以 下 の よ う に な る。 因 果 モ デ ル1は 測 定 一構

造 方 程 式 モ デ ル,因 果 モ デ ル2と3は 測 定 方 程 式 モ デ ル で あ る。

こ こ で,ζ:潜 在 変 数(外 生 変 数),η:潜 在 変 数(内 生 変 数),κ:観 測 変 数(Xl:水 が きれ い,κ2:嫌 な 匂 い が し な い,κ3:遊 歩 道 が 多 い,κ4:遊 び 場 所 が 多 い,X5:公 園 が 多 い,X6:休 む 場 所 が 多 い,X7:ト イ レが 多 い,X8:駐

車 場 が 多 い,Xg:親 しみ や す い ハLXIO:眺 め て み た い 川,Xl1:水 に 触 れ た く な る川,κ12:入 りた く な る川,X13:泳 ぎた くな る川),λ:未 知 パ ラ メー タ(測 定 方 程 式 の外 生 変 数 か らの 因 果 係 数),κ:未 知 パ ラ メ ー タ(測 定 方 程 式 の 内 生 変 数 か らの 因 果 係 数),γ:未 知 パ ラ メ ー タ(構 造 方 程 式 の外 生 変 数 か らの 因 果 係 数),e:観 測 変 数 の 誤 差 変 数,ζ:潜 在 変 数 の誤 差 変 数 で あ る 。

因果 モ デ ル1

測 定 方 程 式

κ1=λ 董 ζ3+θ1 X,・ λ塁ζ,+e2

② 構 造 方 程 式 η2=γIX1+γ3×3+ζ2

κ3=λ §ζ1+e3 κ4=;し 珪ζ1+e4

×5=λ1ζ 、+es X6=λ1ζ,+e6

×7=Mζ 、+e7 κ8=λ ヨiζ1+es

Xg=κ 碁η2+eg

X、。=κ そ。 η2+e、

X、 、・.κ そ、η2+e1、

X、2=κ 釜2η2+e、2

X、3=κ 釜3η2+e、3

● 因 果 モ デ ル2お よ び3

① 測 定 方 程 式 X、=κ 至η3+e、

X2==κ 塁i」3+e2

(16)

62 第50巻 第4号

X3=κ1η1+e3

κ4=κ1η 、+e4

×5=κ1η 、+es

X6=κ き η1+e6

×7=κ1η1+e7

×8=κ § η、+es

Xg=κ 碁 η2+eg

Xl。 ・,・κ 釜。 η2+e、

Xl、=κ 釜、η2+e、1

×12=κ 釜2η2+e、2

X、3=κ そ3η2+e、3

上 記 の 測 定 方 程 式 お よ び 構 造 方 程 式 の 未 知 パ ラ メ ー タ を 最 尤 推 定 法 に よ り推 定 し た4)結 果 を 図18の パ ス ・ ダ イ ヤ グ ラ ム お よ び 表9に 示 し て い る 。 共 分 散 構 造 モ デ ル の 分 析 結 果 を 解 釈 す る に は 標 準 化 さ れ た 解 を 用 い る た め パ ス ・ダ イ ヤ グ ラ ム で も標 準 化 係 数 を 示 して い る 。

モ デ ル の 適 合 度 は,モ デ ル3が 最 も よ く適 合 して お り確 率 値 もO.45に 改 善 さ れ て い る 。GFI(Goodness ofFitIndex)とAGFI(Adjusted

GFI)は そ れ ぞ れ,0.954と0.872で あ る 。GFIは0.9以 上 で あ れ ば モ デ

4)推 定 に はEQSVer5.7を 使 用 し た 。

』"61 巨=トn:,,・

陽 ピ1加

『 〆謡

[亟 諜o'5 。,

Mode口

〜[]

臥 〆 瓢{ヨ

[i]阪 鍔02T.

匝}鴫 臨、

囲;=

Model2

t,oo

曜極]

[魯!'

Model3

図18因 果 モ デ ル の パ ス ・ダ イ ヤ グ ラ ム

(17)

河川 の公 益 的機能 評価 に関す る考察(3) 63 ル は デ ー タ を う ま く説 明 して い る と考 え られ る がAGFIと の 差 が 若 干 見 られ パ ラメ ー タ の安 定 性 に 問題 が あ る。 また,RMR(RootMeansquareResidual

:残 差 平 方 平 均 平 方 根)とRMSEA(RootMeanSquareErrorofApprox‑

imation)は そ れ ぞ れ0.026と0.015で あ り,い ず れ も こ の モ デ ル が 受 容 で き る 値 と な っ て い る。 パ ラ メ ー タ の 検 定 統 計 量 は2つ(Xl水 が きれ い,Xg親 しみ や す い 川)を 除 い て 有 意 で あ る 。 した が っ て,3つ の 因 果 モ デ ル の うち モ デ ル 3が 最 適 なモ デ ル と判 断 で きる 。

そ こで,モ デ ル3に つ い て分 析 結 果 を解 釈 す る と,因 子 分 析 よ り抽 出 し た3 つ の潜 在 変 数(因 子)問 の 関 係 は,そ れ ぞ れ 相 互 に相 関 を示 す こ とが判 明 した。

つ ま り,「 活 動 の しや す さ」 「水 の 清 浄 さ」 「親 近 感 」 は相 互 に影 響 し合 っ て 各 評 価 指 標 を規 定 して い る と考 え られ,潜 在 変 数 間 の相 関 の 強 さ は 因子 間 相 関 の 大 き さ と整 合 して お り,「 活 動 の しや す さ」 と 「親 近 感 」 とパ ス係 数 が も っ と も大 き く(0.49),次 い で 「水 の 清 浄 さ」 と 「親 近 感 」(0.37),「 活 動 の しや す さ」

と 「水 の 清 浄 さ」(0.22)と な って い る 。 つ ま り,活 動 の しや す さが 河 川 水 辺 の 親 近 感 を規 定 す る 度 合 い が 水 質 よ り も強 い こ と を示 して い る。 次 に,各 潜 在 変 数 と観 測 変 数 間 の 規 定 力 の 強 さ(直 接 効 果)に つ い て み る と,「活 動 の しや す さ」

は 「κ6休 む 場 所 が 多 い(0.977)」 と 「κ4遊 び 場 所 が 多 い(0.926)」 に 対 して 強 い 影 響 力 を示 して お り,「 親 近 感 」 は 「κ13泳 ぎ た くな る 川(0.996)」 と 「κll 水 に 触 れ た くな る川(0.849)」 に対 し て 強 い 影 響 力 を示 し て い る 。 つ ま り,河 川 水 辺 の 親 近 感 は 水 と直 接 接 す る活 動 イ メ ー ジ を強 く規 定 して い る 。

以 上 の こ とを ま とめ る と,河 川 空 間 に お け る活 動 の しや す さ と河 川水 の 清 浄 さ が 水 辺 に 対 す る 親 近 感 を生 み 出 し親 水 性 を 認 識 ・評 価 す る と い う構 造 が み ら れ,か つ 潜 在 変 数 が 相 互 に(双 方 向 の)影 響 を及 ぼ す こ とか ら,た と え ば水 辺 の散 策 に よ り河 川 へ の 親 近 感 が 生 ま れ,そ れ が 水 質改 善 行 動 へ と結 び つ き,水 質 改 善 が 親 水 活 動 を誘 発 し さ ら に親 近 感 を増 幅 させ る とい っ た認 識 ・評 価 の フ

ィー ドバ ッ ク に よ り環 境 改 善 意 識 や 水 辺 利 用 行 動 が 行 わ れ て い る と考 え ら れ る。

以 上 の よ うに構 成 概 念 を潜 在 変 数 と して 導 入 し共 分 散 構 造 モ デ ル を推 定 す る

参照

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