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31 Coniothyrium minitans製剤の処理条件が菌核病防除効果に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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植物防疫 第

72

巻第

1

号(2018年)

31 Coniothyrium minitans

製剤の処理条件が菌核病防除効果に及ぼす影響

は じ め に

農作物に発生する菌核病は,Sclerotinia sclerotiorum

( Lib. ) De Bary により引き起こされ,罹患部に黒色ネズ ミ糞状の菌核を多数形成し, 次作の伝染源となる。また,

宿主範囲は非常に広く 30 科 100 種以上に及んでいる。

本病に対しては,化学合成農薬を中心に防除が行われ てきた。しかし,病害が発生してからの農薬散布では防 除効果が著しく劣るため「予防的散布」すなわち「スケ ジュール散布」が行われているのが現状である。しかし,

近年,農産物の安全性に対する消費者ニーズは高く,不 必要な農薬散布を省いた,より安全な農作物生産が求め られている。

一方,化学合成農薬に頼らない防除方法の構築を目指 した研究において,Coniothyrium minitans の菌核病へ の 寄 生 性 が 古 く か ら 知 ら れ て い た(C

AMBELL

, 1947)。

Coniothyrium minitans は菌核病菌に対してユニークな 作用機作(土壌中の菌核病菌の菌核にのみ寄生し,菌核 を崩壊あるいは生育を阻害する。)を持つ拮抗菌であり,

製剤化され,農薬メーカーより生物農薬として登録・販 売されている。 Coniothyrium minitans がうまく働いた

場合は高い効果が得られる(図―1)が,効果的に菌核に 寄生させる条件については不明な点が多く,普及・指導 が難しいのが現状である。そこで,その利用法について 最適な処理条件・処理方法等を検討したので紹介する。

I 処理濃度と防除効果

コニオチリウム製剤の農薬登録は, 125 倍液, 100 l /10 a

(製剤 800 g/10 a)定植前全面土壌混和でなされている。

有効な処理濃度を調べるため,これを標準区として,減 量区および半量区を設置した。すなわち, 減量区は, 167 倍液(製剤 600 g/10 a ) 100 l /10 a 処理とし,半量区は,

250 倍液(製剤 400 g/10 a ) 100 l /10 a 処理とした。各区 の処理は,定植約 2 週間前に肩掛け式噴霧器で行い,散 布後,小型管理機により混和した(以下,コニオチリウ ム製剤の処理は前記の方法で行った) 。試験は 2011 と 12 年の 2 回,キャベツで検討した。なお,対照区はイプロ ジオン水和剤 1,000 倍液を生育期に 3 回茎葉散布した。

処理濃度とキャベツ菌核病の発病の関係を経時的に調 査した結果を図― 2 および図― 3 に示した。 2 回の試験を 行ったが,いずれも無処理区の最終的な発病株率が約 80%と甚発生条件下での試験となった。その中でイプロ

製剤の処理条件が 菌核病防除効果に及ぼす影響

岩  本     豊 

兵庫県立農林水産技術総合センター農業技術センター

Suppressive Ef fect of Application Conditions of Coniothyrium minitans to Control Sclerotinia sclerotiorum .

  

By Yutaka I

WAMOTO

(キーワード:Coniothyrium minitans,処理条件,菌核病,生物 防除)

図−1 キャベツ菌核病圃場試験 左:コニオチリウム製剤処理区 右:無処理区

31

植物防疫

参照

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