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Helicobacter pylori H. pylori

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(1)

- - 20

厚生労働省研究費補助金(がん臨床研究事業)

分担研究報告書

小児・青年(18歳以下)におけるピロリ菌除菌治療の副作用に関する調査

〜重篤な副作用を中心に

研究分担者  奥田真珠美    兵庫医科大学ささやま医療センター小児科       兵庫医科大学地域総合医療学  教授

A.研究目的

Helicobacter pyloriH. pylori)は小児にお いても病原性があり、慢性胃炎、胃・十 二指腸潰瘍、鉄欠乏性貧血、血小板減少 性紫斑病などの原因となる。除菌治療に 関連する薬剤の添付文書では、成人の用 法・用量が明記されているが、「小児等へ の投与:小児等に対する安全性は確立さ れていない(使用経験が少ない)」と記載 され、オフラベルである。しかし、上記 の疾患などにより、治療が必要となるこ とがあり、“小児期ヘリコバクター・ピロ リ感染症の診断,治療,および管理指 針”(日本小児科学会雑誌109:1297- 1300,2005)に基づいて除菌治療が行なわ れている。我々は平成25年度に“小児・

青年(18歳以下)におけるピロリ菌除

菌治療の安全性と有効性に関する症例調 査”を行なった。全国の小児科専門医研修 施設の小児科、小児栄養消化器肝臓学会 学会員の合計1,097件を対象に調査を行 ったが、402施設(36.6%)から回答を得た。

症例なしは304施設、症例ありは100施 設で273症例の情報を得た。しかし、重 篤な副作用を調査するには回収率は低く、

症例数は少ないため充分ではないと判断 した。前回の調査内容(アンケート内容)

が詳細であったため、多忙な医師には回 答が困難であったのではないかと考え、

今回、簡単に回答できるものとし、より 多く症例の副作用、特に重篤な副作用を 調査することを目的とした。

B.研究方法

研究要旨 

Helicobacter pylori(H. pylori)は小児で除菌治療が行なわれているが本邦では小児に対 する治療はオフラベルである。我々は平成25年度に、全国の小児科専門医研修施設を中心 とし、後ろ向き症例調査を行ない、安全性と有効性について検証を行なった。除菌治療を行 なった343症例のうち14.7%に下痢や発疹などの副作用を認めた。今回、重篤な副作用に関 する調査を行った。対象は平成25年度調査と同じく全国の小児科専門医研修施設、小児栄 養消化器肝臓学会学会員の合計 1,155 件で 448 件から回答を得た。平成26年度に追加され た96症例、平成26年度に初めて報告をいただいた139症例に平成25年度に報告を受けた 343症例を加えると合計578症例ではいずれも重篤なものはなかった。

(2)

対象は全国の小児科専門医研修施設の小 児科、小児栄養消化器肝臓学会学会員の合 計1,155

じである。アンケート(郵送)による後ろ 向き副作用調査で調査期間は平成

月〜2

調査内容は以下である。

(1)記載者の所属、氏名 (2)平成

(3)済を選択した場合、症例数,副作用に 変更なし、または追加症例ありを選択 (4)追加症例がある場合は除菌治療症例数、

副作用の有無、重篤な副作用の有無 (5)平成

症例の有無と副作用の有無、重篤な副作用 の有無

なお、重篤とは、

を脅かすもの もの 

全に陥るもの

る場合は二次調査を行うこととした。

二次調査は、除菌治療を行うに至った疾患 名、除菌治療法、重篤な副作用の詳細、転 帰である。

(倫理面への配慮)

兵庫医科大学倫理委員会の承認を得た。

“疫学研究に関する倫理指針

調査の内容と実施について、兵庫医科大学 ささやま医療センターのホームページで 公開を行なった。

C.研究結果

448 施設(

うち5件は該当施設ではない、医師ではな い、診療をしていない

443 件を調査対象とした。前回(平成 対象は全国の小児科専門医研修施設の小 児科、小児栄養消化器肝臓学会学会員の合

1,155件で、平成

じである。アンケート(郵送)による後ろ 向き副作用調査で調査期間は平成

2月である。

調査内容は以下である。

記載者の所属、氏名 平成25年度調査での回答

済を選択した場合、症例数,副作用に 変更なし、または追加症例ありを選択

追加症例がある場合は除菌治療症例数、

副作用の有無、重篤な副作用の有無 平成25年度調査が未の場合は除菌治療 症例の有無と副作用の有無、重篤な副作用 の有無

なお、重篤とは、

を脅かすもの 

  ④永続的または顕著な障害・機能不 全に陥るもの 

る場合は二次調査を行うこととした。

二次調査は、除菌治療を行うに至った疾患 名、除菌治療法、重篤な副作用の詳細、転 帰である。

(倫理面への配慮)

兵庫医科大学倫理委員会の承認を得た。

疫学研究に関する倫理指針

調査の内容と実施について、兵庫医科大学 ささやま医療センターのホームページで 公開を行なった。

C.研究結果

施設(38.8%

うち5件は該当施設ではない、医師ではな い、診療をしていない

件を調査対象とした。前回(平成 対象は全国の小児科専門医研修施設の小 児科、小児栄養消化器肝臓学会学会員の合 件で、平成25 年度調査とほぼ同 じである。アンケート(郵送)による後ろ 向き副作用調査で調査期間は平成

月である。

調査内容は以下である。

記載者の所属、氏名 年度調査での回答

済を選択した場合、症例数,副作用に 変更なし、または追加症例ありを選択

追加症例がある場合は除菌治療症例数、

副作用の有無、重篤な副作用の有無 年度調査が未の場合は除菌治療 症例の有無と副作用の有無、重篤な副作用

なお、重篤とは、①死に至るもの   ③入院治療が必要と 永続的または顕著な障害・機能不

  とした。重篤な副作用があ る場合は二次調査を行うこととした。

二次調査は、除菌治療を行うに至った疾患 名、除菌治療法、重篤な副作用の詳細、転

(倫理面への配慮)

兵庫医科大学倫理委員会の承認を得た。

疫学研究に関する倫理指針

調査の内容と実施について、兵庫医科大学 ささやま医療センターのホームページで 公開を行なった。

38.8%)から回答を得た。この

うち5件は該当施設ではない、医師ではな い、診療をしていないなどの理由で除外し、

件を調査対象とした。前回(平成 対象は全国の小児科専門医研修施設の小 児科、小児栄養消化器肝臓学会学会員の合 年度調査とほぼ同 じである。アンケート(郵送)による後ろ 向き副作用調査で調査期間は平成26年

年度調査での回答  済・未 済を選択した場合、症例数,副作用に 変更なし、または追加症例ありを選択

追加症例がある場合は除菌治療症例数、

副作用の有無、重篤な副作用の有無 年度調査が未の場合は除菌治療 症例の有無と副作用の有無、重篤な副作用

死に至るもの  ②生命 入院治療が必要となる 永続的または顕著な障害・機能不 とした。重篤な副作用があ る場合は二次調査を行うこととした。

二次調査は、除菌治療を行うに至った疾患 名、除菌治療法、重篤な副作用の詳細、転

兵庫医科大学倫理委員会の承認を得た。

疫学研究に関する倫理指針”に基づき、本 調査の内容と実施について、兵庫医科大学 ささやま医療センターのホームページで

)から回答を得た。この うち5件は該当施設ではない、医師ではな

などの理由で除外し、

件を調査対象とした。前回(平成

- 21 - 対象は全国の小児科専門医研修施設の小 児科、小児栄養消化器肝臓学会学会員の合 年度調査とほぼ同 じである。アンケート(郵送)による後ろ 年12

済を選択した場合、症例数,副作用に 変更なし、または追加症例ありを選択

追加症例がある場合は除菌治療症例数、

年度調査が未の場合は除菌治療 症例の有無と副作用の有無、重篤な副作用

生命 なる 永続的または顕著な障害・機能不 とした。重篤な副作用があ る場合は二次調査を行うこととした。

二次調査は、除菌治療を行うに至った疾患 名、除菌治療法、重篤な副作用の詳細、転

兵庫医科大学倫理委員会の承認を得た。

に基づき、本 調査の内容と実施について、兵庫医科大学 ささやま医療センターのホームページで

)から回答を得た。この うち5件は該当施設ではない、医師ではな

などの理由で除外し、

件を調査対象とした。前回(平成 25

年度)回答あり 成26

であった。

図⒈

図⒉

D.考察

  我々は平成

生労働省研究費補助金(がん臨床研究事 業)分担研究として『小児・青年(18 歳以下)におけるピロリ菌除菌治療の安 全性と有効性に関する症例調査』として 安全性と有効性の調査を行ない、報告し

重篤な副作用

重篤な副作用

年度)回答あり

26年度)のみ回答ありは であった。

⒈平成25, 26

⒉平成26年のみ回答あり

D.考察

我々は平成

生労働省研究費補助金(がん臨床研究事 業)分担研究として『小児・青年(18 歳以下)におけるピロリ菌除菌治療の安 全性と有効性に関する症例調査』として 安全性と有効性の調査を行ない、報告し

重篤な副作用 副作用 追加症例

25,26年 回答あり

重篤な副作用 副作用 除菌症例 26年のみ 回答あり

年度)回答あり180件(図1)、今回(平 年度)のみ回答ありは

25, 26年ともに回答あり

年のみ回答あり

我々は平成25年度に本研究と同じ、厚 生労働省研究費補助金(がん臨床研究事 業)分担研究として『小児・青年(18 歳以下)におけるピロリ菌除菌治療の安 全性と有効性に関する症例調査』として 安全性と有効性の調査を行ない、報告し

あり:

93

あり:3件 3症例+α

なし

あり:

139

あり:3件 5症例

なし

件(図1)、今回(平 年度)のみ回答ありは263件(図2)

年ともに回答あり

年のみ回答あり

年度に本研究と同じ、厚 生労働省研究費補助金(がん臨床研究事 業)分担研究として『小児・青年(18 歳以下)におけるピロリ菌除菌治療の安 全性と有効性に関する症例調査』として 安全性と有効性の調査を行ない、報告し

180件

あり:16 93症例

なし:

13件

なし:

263件

あり:55 139症

なし:52 件134症例

なし:

208

件(図1)、今回(平 件(図2)

年度に本研究と同じ、厚 生労働省研究費補助金(がん臨床研究事 業)分担研究として『小児・青年(18 歳以下)におけるピロリ菌除菌治療の安

全性と有効性に関する症例調査』として 安全性と有効性の調査を行ない、報告し

なし:

164件

なし:

208件

(3)

- 22 - た。前回の調査では、1,097施設中409施 設(37.3%)から回答を得て345症例の報 告を受けた。このうち、副作用の有無に 関する記載がない2症例を除いて343症 例の副作用を検討したところ、副作用あ りは50症例(14.7%)であった。以下に 平成25年度に行った副作用の詳細である が、いずれも重篤なものはなかった。

表1. 副作用  消化器症状

副作用 例数 %

軟便 14 4.1 軽度下痢 18 5.2 重度下痢 0 0

血便 0 0

嘔気 5 1.4

嘔吐 0 0

腹部膨満感 0 0 食欲不振 0 0

表2. 副作用  皮膚症状

副作用 例数 %

蕁麻疹 0 0 投与中の発疹 7 2.1 終了後の発疹 1 0.3 アナフィラキシ

ー 0 0

   

表3. 副作用  全身症状など

副作用 例数 %

全身倦怠感 1 0.3 発熱 1 0.3 喘息発作 0 0 掻痒感 1 0.3 めまい 0 0 その他 7 2.1

平成25年、26年度の調査を合わせると、

672件(専門医施設または日本小児栄養消 化器肝臓学会会員)の報告を得た。これ は調査対象全体の約58%である。平成25 年度に報告を受けた343症例と、平成26 年度に追加された96症例、平成26年度 に初めて報告をいただいた139症例、合 計578症例ではいずれも重篤なものはな かった。

E.結論

小児・青年(18歳以下)におけるピロ リ菌除菌治療の重篤な副作用の有無につ いて平成25年度に引き続き、後方視的に 調査を行なった。今回の副作用でも重篤 な副作用症例はなかった。

F.健康危険情報   なし

G.研究発表 1. 論文発表

1) Okuda M, Osaki T, Lin Y, Yonezawa H, Maekawa K, Kamiya S, Fukuda Y, Kikuchi S.

Low prevalence and incidence of Helicobacter pylori infection in children: a population-based study in Japan.

Helicobacter. 2015 Apr; 20(2): 133-8.

2) Okuda M, Osaki T, Kikuchi S, Ueda J, Lin Y, Yonezawa H, Maekawa K, Hojo F, Kamiya S, Fukuda Y.Evaluation of a stool antigen test using a mAb for native catalase for diagnosis of Helicobacter pylori infection in children and adults.

J Med Microbiol. 2014 Dec; 63: 1621-5.

3) Akada J., Okuda M., Hiramoto N.,

(4)

- 23 - Kitagawa T., Zhang X., Kamei S., Ito A., Nakamura M., Uchida T., Hiwatani T.,

Nakamura K. Proteomic characterization of

Helicobacter pylori CagA antigen recognized by child serum antibodies and its epitope mapping by peptide array. PLoS One. 2014;

20: 9(8): e104611

4) 奥田真珠美, 立川友博, 大崎慶子, 前 川講平,福田能啓.消化管感染症—最新 の話題.Helicobacter pylori感染症.小児 内科 46、102-106、2014

5) 奥田真珠美, 立川友博, 大崎慶子, 前 川講平,福田能啓.H. pylori 胃炎診療の 実際—エキスパートからのアドバイス.

小児に対するH. pylori感染診断と除菌治 療.臨牀消化器内科 29、305-310、2014 6) 奥田真珠美, 立川友博, 大崎慶子, 前 川講平,福田能啓.消化管感染症—最新 の話題.Helicobacter pylori感染症.小児 内科 46、102-106、2014

7) 奥田真珠美.除菌診療クエスチョン&

アドバイス.抗体法によるピロリ菌検査 は ど の よ う に お こ な い ま す か ? Helicobacter Research 18、84-86、2014

⒉  学会発表

1) Okuda M., Kikuchi S., Osaki T., Ueda J., Osaki K., Maekawa K., Lin Y., Kamiya S., Fukuda Y. Prevalence of Helicobacter pylori infection in children and “Test and Treat” to Junior high school students: Strategies for extermination of Gastric cancer in Japan.

DDW 2014. May 3-6, 2014, Chicago

2)菊地正悟、奥田真珠美.中高生を対象と

したH. pylori感染検査と除菌のメリット、

デメリット(ワークショップ1  未成年に おけるH. pylori 検診の現状と将来).2014

年6月.第20回日本ヘリコバクター学会 学術総会 プログラム・抄録集p105 2)菊地正悟、小笠原実、奥田真珠美.児へ の感染防止のための家族除菌−具体的な 方策と住民の意識.2014 年10 月.第 56 回日本消化器病学会大会(JDDW2014)抄 録集, A720.

H.知的財産権の出願・登録状況   なし

参照

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