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Vol.20 , No.2(1972)090谷 貞志「「瞬間的存在性」論証 Ksanikatvaanumana とその「論理空間」の問題」

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(1)

瞬 間 的 存 在 性 」 論 証

Ksanikatva-anumana

と そ の 「

論 理 空 間 」の 問 題

-(一)「

時 間構 造tα(+)β」を含 む 「位 相空 間 的

論理 system TL1」 の導

入-谷

I-1 こ こ で 考 察 の 対 象 と な る 論 理 (=「 対 象論 理 the object logic」ab OL1)) は Ratnakirti が「Ksanabhanga-siddhih I, II」に お いいて 構 成 し た 四 つ の 論 理 式2)で あ る。 ま た, こ のOLの 論 理 的 構 造 解 析 を す る 論 理 (=「 メ タ論 理 meta-logic」ab. ML) は1968年, N. ReScher, A. Urquhart, J. Garson に よ つ て 構 成 さ れ た 「位 相 空 間 論 的 論 理 Topological Logic ab. system TL0」2) を 筆 者 の 責 任 に お い て 変 形 し た 論 理 で あ る。 こ の 変 形 さ れ た も の をfsystem TL1」 と よ ぶ こ と に す る。 小 論 の 目 的 は, こ の rsystem TL1」 を 導 入 す る こ と に よ つ てOLの 論 理 的 構 造 を,

1) S. C. Kleene, Mathematical

Logic, wiley 1967 pp. 3-4, etc.

2)

Text (a) Haraprasad Shastri, M. M. (ed) Six Buddhist Nyaya Tracts in

skrit. (B. I) Calcutta

1910 (ab. SBNT)

Text (b) Thakur. A. L, Ratnakirti-nibandhavali.

(TSWS) Patna 1957 (

RN)

Text (c) A. C. Senape McDermott,

An eleventh-century

Buddhist Logic of

Exists', Ratnakirti's

ksanabhanga-siddhih

vyatirekatmika,

D. Reidel/ 1969

論 理 式 (一) anvaya-atmika(二) prasanga (三) prasanga-viparyaya (四) vyatireka-atmika.

Cf. 従 来 の 研 究 と し て 梶 山 雄 一 「ラ トナ キ ー ル チ の 帰 謬 論 証 と 内 遍 充 論 の 生 成 」 塚 本 博 士 記 念 仏 教 史 学 論 集pp. 256-272お よ び そ の appendix に あ る一 連 の 論 文。A. C. S. McDermott, "Empty subject terms in late Buddhist Logic". Journal. of Indian philosophy. vol. Ino 1 October 1970 pp, 22-29. Bimal Krishna Matilal,

"Reference and Existence in Nyaya and Buddhist Logic" ibid pp. 83-110. 3) Nicholas. Rescher and J. Garson. "Topological logic", the Journal of Symbolic

Logic vol. 33 (1968) pp. 537-548. N. Rescher and Alasdair Urquhart "Temporal Logic "Springer-Verlag. Wien, N. Y. 1971(ab. RUTL) pp. 13-22. 集 合 論 的 位 相

空 聞 論 に 関 し てN. Bourbaki "Topologie Generale" (Hermann Paris) J.L. Kelly. "General Topology" (Van Nostrand. N. Y.) 等 を参 照 さ れ た い。 「TL1」 は こ の 公

理 的 集 合 論 に 基 づ い て 導 入 した。 こ の 意 味 で,「TL0」 と は 別 系 で あ る。

(2)

-921-(111)「 瞬 間 的 存 在 性 」 論 証 Ksanikatva-anumana (谷)

よ り 正 確 に 捉 え, そ こ か ら逆 に, こ のOL自 体 が 「時 間 構 造 」 を 含 ん だ 「位 相

空 間 論 的 論 理 」 で あ る こ と を 明 ら か に す る こ と に あ る。

1-2「system TL0」は一 般 の 命 題 論 理 体 系 (a system of standard propositional

Iogic) に 媒 介 変 数 表 示 を 与 え た 演 算 子 (parametrized operator) "Pα" を 導 入 し, “Pα(P)”を "the proposition P is realized at the position α (=命題Pは位置α

に お い て 真 理 値 を 与 え ら れ る。)" と 解 釈 す る こ と か ら 展 開 す る。 さ て, rsystem TL0」

は "Pα(∼A)≡∼Pα(A)" "if not-P obtains at some position, then it is not

the case that P obtains at that position" を 二 値 論 理 体 系 か ら 基 本 公 理 (P1) と

し て 選 択 し, 三 値 論 理 体 系 以 上 の 場 合 に は 適 当 な 変 形 が 与 え う る こ と を 示 唆 し て

い る4)。rsystem TL1」 と し て, い ま, 導 入 す る も の は 三 値 以 上 の 論 理 体 系(た と

え ば, 直 観 主 義 論 理 Intuitionistic Logic5)) 導 入 の 可 能 性 を 与 え る "position α1" と

二 値 論 理 体 系 と し て の "positon α2", さ ら に, こ の 二 つ の position め 変 換 関 数

の 存 在 を 可 能 に す る "position α1(+)α2" を Hilbert の 超 限 論 理 関 数 (transfnite

logische Funktion6)) に な ら つ て 構 成 し,「systemTL0」 の parametrized operator

そ の も の に, さ ら に 高 階 の 「パ ラ メ ー タ ー 」 を 導 入 す る。rsystem TL1」 に お いいて "α" は 構 造 α=<α1, α2, α1(+)2> と す る。 1-3 こ の よ う な 構 造system TL1を 導 入 す る こ と に よ つ て, 最 低 階 の 個 体 領 域 に 「ア ・ プ リ オ リ 」 に 存 在 性 を 仮 定 す る 必 然 性 が な く な る。 ま た, あ る 論 理 式 に お け る 変 項 variable の と る 変 域 が 論 理 式 そ の も の の 過 程 で 変 化 し て いいる 場 合, こ の 変 域 自 体 に 位 相 空 間 に よ る 階 層 構 造 を 与 え, そ の 間 の 変 換 関 数 を 正 確 に 追 跡 す る こ と が 可 能 に な る7)。 い ま, こ の よ う に し て 「位 相 構 造 」 を 与 え ら れ たOL の 変 域Dと そ の 真 理 値 の 体 系 を 「OLの 論 理 空 間 」 と 定 義 す る。 II-1 こ こ で は, system TL1 の 無 矛 盾 性, 完 全 性 論 証 を 直 接 に は 展 開 し て いいな

いい。(note 6) お よ びVII-1参 照。) 論 点 はa=<a1, α2, α1(+)α2> と いいう 初 等 概 念

primitive notion を 導 入 し て, OLの 定 義 域Dを 記 号 に よ つ て 厳 密 に 規 定 し,

4) RUTLpp. 13-14.「TL1」は 独 立 の 系 と し て も構 成 し う る。

5) Heyting, An Introduction to Intuitionism, Amsterdam 1956. 等 参 照。 6) cf. note. 17). etc. TL1の 無 矛 盾 性 お よ び 完 全 性 の 論 証 は 後 述 の よ う に "tα(+)β" の

導 入 に よ つ て 公 理 的 集 合 論 に帰 し, 独 立 系 Position-α2 の み で は 確 定 さ れ な い。 7) 前 出 のA. C. S. McDermott の 論 文 は 変 項 variable の 変 域 を "range over actual

and possible individual loci" と し Routley の systemR* に そ つ こ様 相 論 理 を vyatirekatmika に 導 入 し た 注 目 す べ き 論 文 で あ る。

(3)

-920-OLの 構 造 解 析 を 試 み る こ と に あ る。

II-2 さ て, パ ラ メ ー タ ー そ れ 自 体 の も つ 構 造 "α" を 導 出 す る 可 能 性 をOL

の な か に 求 め て み よ う。 第一 に, OLで は 「存 在 性 sattva」 に 対 し て "sattva=df.

artha-kriya-karitva8)" と いいう 定 義 域 が 構 成 さ れ て いいる こ と に 気 が つ く。 問 題 は こ の 定 義 域 自 体 が pratyaksa と anumana と い う 二 つ の 認 識 構 造 に よ つ て 与 え ら れ る 認 識 作 用 領 域 内 で, は じ め て 定 義 可 能 と さ れ て い る こ と で あ る。 各 々 の 認 識 構 造 は 両 端 で あ る 究 極 的 存 在 paramartha-sat と 知 覚 像 言 語, pragmatic な フ ィ ー ドバ ッ ク 的 認 識 行 為 と 純 粋 論 理 に 対 し て, 開 い た 構 造 を も つ 「方 向 を 含 ん だ 概 念 」 に よ つ て 記 述 さ れ て いいる。 し た が つ て, 同 一 の テ ク ニ カ ル ・ タ ー ム が 文 献 の 上 で は paramartha-sat=samvrtti-sat と いいう 両 端 が 固 定 さ れ て い な いい動 的 な 基 本 構 造 に よ つ て, 様 々 な 階 層 を お び て いいる9)。 II-3 第 二 に こ の よ う なOLの 変 域 に 対 し て, MLと し て 一 般 の 論 理 体 系 を と り, 最 低 階 の 対 象 の 集 合 の 存 在 を 「ア ・ プ リ オ リ 」 に 与 え て お く と, OLの 構 造 分 析 は 不 完 全 な も の か, あ る いいは 全 く解 析 さ れ な いいこ と に な る。OLは「asattva」 を 定 義 す る と こ ろ で, こ の「artha-kriyakaritva」 を 「継 時 的 に 結 果 を 構 成 す る 原 因 と し て の 作 用 性 」 か, あ る いいは 「非 継 時 的 に 結 果 を 構 成 す る 原 因 と し て の 作 用 性 」(krami-karya-karitva-arams arya-karitva) と い う 排 反 す る 時 聞 的 様 相 を 可 能 に す る 「時 間 系 」 の 領 域 内 で, は じ め て 定 義 可 能 と し て いいる10)。 「存 在 性 」 は, OLで は, は じ め か ら 与 え ら れ て い る の で は な く, 認 識 構 造 が 与 え ら れ る か ぎ り に お いいて,「 構 成 さ れ る も の 」 な の で あ る。

II-4 第 三 に「ksanikatva」 と い う 概 念 が Dharmakirti 以 降11), あ る 時 空 間 構

造 の 存 在 を 仮 定 し た う え で, 静 止 的 時 点 系 列 と し て 定 義 さ れ て いいる の で は な く,

逆 に 時 空 間 構 造 を 構 成 す る ポ テ ン シ ャ ル を も つ た 極 限 概 念 と し て 記 述 さ れ て いいる。 II-5 第 四 に, III-1. 以 下 で 明 ら か に さ れ る が, OLの 四 つ の 論 理 式 の 言 語 の ほ

8) RN 62 p. 11. 9-16 etc. Patna 1959.

9) A. Thahur(ed) Jnanasrimitra-nibandhavali pp. 1-11参 照(ab. J. N) 10) RN 87 p-21. SBNT 74. 5-61. "v" は 排 反 記 号。cf. note 17)。

11) 論 式 (四) の 原 形 が Pramana Viniscaya II p. ed 277a4-7に 求 め ら れ る こ と は E. Steinkellner, "Die Entwicklung des Ksanikatvanumanam bei Dharmakirti" WZKSO xii-xiii 1968/1969 pp. 361-377, ibid 1971. pp. 179-211. 参 照 (ab. EKD).

後 期 仏 教 論 理 学 派 のKsanikaの 定 義 に 関 し て

Pramana Varttiha IU. PVBh. p. 451 ad v 496, PVV. varanasi 1968(ed). p. 243 act v 496. Tilmann Vetter, "Erkenntnis probleme bei Dharmakirti", Wien 1964. p. 17.

(4)

-919-(113)「 瞬 間 的 存 在 性 」 論 証 Ksapikatva-anumana (谷) と ん ど 全 部 が あ る 時 間 系 に よ 盗時 間 の 関 数 と し て 記 述 さ れ て い る こ と が 注 意 さ れ ね ば な らな いい。 III-1 以 上 の こ と か ら 「OLの 論 理 空 間 」 を 決 定 し て い る パ ラ メ ー一タ ー が 「時 間 構 造 」 で あ り, 逆 に, こ の 時 間 構 造 "α" の 導 入 を 可 能 に す る論 理 系 をMLと し て 選 択 す れ ば,「OLの 論 理 空 間 」 の 構 造 分 析 は 有 効 な も の と な る こ と が 予 想 さ れ る の で あ る。

III-2 で は, OLか ら ど の よ う な 時 間 構 造 が 導 出 さ れ る だ ろ う か。OLか ら 次 の 三 つ の 基 本 的 な 時 間 構 造 が 導 出 可 能 で あ る。(1) 時 間 系tα; pratyaksa に よ つ て 全 対 象 領 域 が Citra-advaita12) と し て 認 識 され る "Frame work (わ く構 造)" と し て の 時 間 構 造。 こ れ は tan (ab n=now) に お いいて 対 象 に 存 在 性 を 与 え る。tan は 極 限 概 念 で あ り二 重 構 造 を も つ て いいる。 つ ま り tan=svalaksapa は そ れ 自体, 独 立 な 系 で あ つ て 線 形 順 序 集 合 と し て の 移 行 性 は な い。 し か し pratyaksa の 間 接 的 作 用 に よ つ て, 次 の (2) の 時 間 系tBを 導 入 す る こ と が 可 能 に な り, tanに 移 行 的 透 明 性 (transient and temporal transparent "now" RUTL p. 30) が 与 え られ, (tB) (tan-1tαn→tαn+)-(tα) (tαn→t'αn→t"αn)12) と い う移 行 が 可 能 に な る。

た だ し, こ の 移 行 は"デ ィ ス ク リ ー ト"な 構 造 を も つ。(2) 時 間 系tB; anumana の 基 礎 構 造 に お い て, 形 象 産 出 を 可 能 に す る 系 anadi-vasana13) の Frame work と し て の 時 間 構 造。 こ れ は 移 行 性 を 本 質 と し て お り, tβfuture→tβpresent→tβpast とtβ1pUrva←→tβ2apara と い う二 つ の 時 間 的 様 相 を 可 能 に す る。 ま た, tβnは 密 着 した (=dense) 移 行 性 を もつ て い る。 こ のtβnに よ つ て 構 成 され る 無 限 連 続 の 時 点 系 列 を 全 順 序 ま た は 線 形 順 序 集 合 Si と し, これ に 対 し て tα の 集 合 を S2と し よ う。(3) 時 間 系tα(+)β; anumana に よ つ てtβnをtαnへ 連 続 的 に 接 近 さ せ る adhyavasaya14)の Frame work と し て の 時 間 構 造。 こ れ は 時 間 系tα, tβで 構 成 さ れ る 集 合 {S1, S2} に 位 相 構 造 を 導 入 す る位 相 と し て 捉 え られ る。 いい

ま, 集 合 系S1, S2に よ つ て 構 成 さ れ る 集 合 をSと す れ ば, (S, tα(+)β) が 位 相

12) "pratibhasamano grahya" RN. Citra-advaita prakasavada 124p 1-611. ibid 130p. 25-2611. 131p 16-1911, RN 68p 7-211. tβ, tαは こ こで parametrized operator と して の普 遍 記 号 (universal quautifier) で あ る。

13) Cf. RN. 85p 16-2711. "vicitra-anadi-vasana-vasat" RN 13p 9-12 11.

14) RN 85p 16-2711. ibid 67p 291-68p. 61. ibid 124p 1-611. ibid 130p 9-1211, ibid 130p 25-2611. ibid 131p 16-1911. RN. apohavada 55 p. 12-1811. SBNT 6p 7-1511. ibid. 68p 7-1211.

(5)

-918-空 間 と し て 定 義 さ れ る。Sの 部 分 集 合S2の 内 部 (interior or 開 核 open kernel)

に 属 す る 点tαxを 内 点 と し, S2の 閉 包 (closure.) S2に 属 す る 点 をtαnの "tran.

sient and temporal transparent" な 性 質 を 解 釈 し てS2の "触 点" と す る。 ま

た, S2の 補 集 合 (complementary set) が こ こ で はS1と 定 義 さ れ て いいる か ら, そ の 内 部 に 属 す る 外 点 をtβxと し, tβn壷S2の 触 点 と す る。 し た が つ てtβnは S2の "境 界 点" で あ る。tαxとtβxと の 境 界 (boundary) お よ び 境 界 点 を 構 成 す る た め に は 位 相 空 間 (S. tα(+)β) が 前 提 さ れ な け れ ば な ら な い。tβxをtαxの 間 接 的 作 用 に よ っ て (Ratnakirti の テ ク ニ カ ル ・ タ ー ム で は adhyavasaya, こ こ で は (s2, tα), (s1, tβ) に 対 す るtα(+)β を "開 核 作 用 子" と し て導 入 す る こ と に よ つ て 翻 訳 し て い る。) そ の 極 限 値tβnをtαnに 対 し て 認 識 論 的 な 意 味 で "的 中 性" を も た せ る こ と が こ の 時 聞 系tα(+)βに よ つ て 可 能 に な る。 時 間 構 造T1=<tα, tαn>,

T2=<tβ, tβn>, T3=<tα(+)β, t(α(+)β)n> (Let. n=transient and temporal

trans-parent) の 写 像 図 式 は 次 の よ う に な る。(T一 空 間 の "分 離 公 理 お よ び" "コ ン パ ク ト化" の 問 題 に つ い て は 再 稿 す る。) 15)

時 間 系 (1) と (2) を逆 に, この時 間 系 (3) か ら導 出 可能 な もの と して定 義 して

お こ う。位 相 空 間(S. tα(+)β)

に は二 つ の 両極 端 な位 相 が 可 能 で あ り, (1) のtα

は離 散 位 相 (デ ィスク リー ト位相), (2) のtβを 密 着 位 相 と して導 出 し うる。

N-1時 間 構 造T=<tα, tβ, tα(+)β> をOLで 検 証 す る。(1) anvaya; yat sat -(1)- -(2)-

-(3)-tat ksanikarn yatha ghatah, sa ntaS ca ami vivadaspadibhutah padarthab16).

(a). いいま, こ れ を Hilbert 系 単 項 述 語 論 理17)で 記 号 化 し て み る。(Let. sattva df

-(1)-artha-kriya-karitva df F. ksarPikatva df G. paksa df P) (x) (Fx→Gx)・(Ex) (Fx (2)- -(3)-

-(4)-→Gx) Fp→(p) (Gp) だ が, こ れ はOLの 正 確 な 表 現 で は な い6何 故 な らOL

で は 変 項xの 変 域D1, D2, D3, D4が 論 理 式 の な か で 異 つ て いいる か ら で あ る。 た と

15) RUTL p. 18の axiom schmee 参 照。 認 識 論 の 視 角 か ら こ の 図 式 は Kant の "先 験 的 時 間 限 定 (transzendentale Zeitbestimung)". Kritih dgr reinen Vernunft (A 138-139. B177-178 AKD.), お よ び E. Husserl. C稿 の 哲 学 的 問 題 を 惹 起 す る。

(6)

-917-(115)「 瞬 間 的 存 在 性 」 論 証 Ksanikatva-anumana (谷)

え ぱ, sapaksa D2の 変 域 に paksa D3は 含 ま れ な い。 ま た, D3はD1の 変 域 々こ対 し て twilight-zone と して の 境 界 領 域 に あ る18)。(b), こ の 変 域 の 変 化 を 捉 え る た め に, 等 質 な 時 空 間 変 項 (t. s) を19)導 入 し, 三 項 述 語 論 理 で 展 開 し て み よ

う。

(Let. t df time, S df space, to of now, sh df here) tn-i df past, sh-1 dt there, 0 MR

occur)

(t) (s) (O(F, t, s)-O(G,

t, s))-(1)(Etn-1)

(Esh-1) (O(F, to-1, sh-1)->O(G, to-1, sh-j))->(2)

(Etn) (Esh) (O(F, tn, sh=p))->(3)

(Etn) (0(G, tn, p))→(4)

こ こ でtに よ つ て 限 定 さ れ た (Etn), (Etn-1), (t), と い う restricted quantifier の 量 化 す る 変 域 はOLで ど の よ う に 与 え て い る の だ ろ うか20)。

IV-2 OLに お い てtは 等 質 な も の と さ れ て い な いい。こ の 論 拠 は (2) prasaniga (3) prasanga-viparyaya と い う 二 つ の 論 理 式 が 時 間 系tαと 時 間 系tβの 二 つ を そ れ 自 身 の 論 理 式 の な か に 含 ん で い る こ と に よ つ て 与 え られ る。OLは(2) の 前 提 と し て "yad yada yaj janana vyavaharayogyarh tat tada tal janayaty eva21)" と い う命 題 を 記 述 して いいる。 こ れ はtβに お いいて 二 つ の 時 点 を 固 定 さ せ, そ こ か

16) RN 62p, 6-711. SBNT. 20. 5-811. Cf. Pramana Varttika, I, SV. ad PV. I vl 93b (Gnoli. ed) ibid 97. P 19-21. 11 ibid 98. P 5-6. 11 ibid 141. P 19. 1 Hetu-bindu.

Vadanyaya. Pramana viniscaya に 関 し てEKD参 照。JN. 1p 7-1011.

17) D. Hilbert and W. Ackermann. "Grundziige der theoretischen Logik. dritte. v. auf. Springer-Verlag. Berlin/gottingen/Heidelberg 1949. 以 下 記 号 は 基 本 的 に こ れ に 従 う。 〔-P-not P.〕 〔PVQu>PorQ.〕 〔P<Q-P andQ.〕 〔P→Qu>P implies Q〕 〔P=Q-Pis equivalent to Q〕 〔X=W-x is identical with W〕 〔X=W-X is not identical with W〕 〔(x)-for all x〕 〔(Ex)-there is an x such that.〕 〔iP-P

is logically true (p is a theorem)

な お 記 号 化 に 関 し て, Schayer, ST; Bochenski, J. M; Ingall, D. H. H; 中 村 教 授, 宇 野 教 授, 末 木 教 授, Staa1. J. F; R. S. Y, Chi; A. C. S. McDermott; C. Goekoop 等 の 論 文 に 学 ぶ と こ ろ が 多 か つ た。

18) 北 川 秀 則 「イ ン ド古 典 論 理 学 の 研 究 」1965. の 論 証 図。B. K. Matilal: Gangesa on the Concept of Universal property (kevalanvayin). PEW xviii-3 pp. 151-161 p. 151. note 1に あ る 服 部 正 明 先 生 の information. 参 照。

19) Cf, Rudolf Carnap, Introduction to Symbolic Logic and its application fiihrung in die Symbolische Logik Wien. 1954). NY. 1958. pp. 157-164. 20) RN. 92 p 17-2011. 等 質 な "t" の 導 入 に 対 す る 反 論。

(7)

-916-「瞬 間 的 存 在 性 」 論 証 Ksanikatva-anumana (谷) (116) ら こ の 二 つ の 時 点 の 関 係 と し て 「作 用 」 を 定 義 し て い る の で は な く, 瞬 間 的 な 状 態 描 写 と し て 作 用 が 時 間 系tαの 変 域 を も つ こ と を 意 味 し て い る。 こ れ に 対 し て, 「not-ksanikatva」 と し て, こ の 間 接 論 証 の 中 へ 繰 り込 ま れ たOLの 言 語 はtβに よ つ て 与 え ら れ た 二 時 点 以 上 の 時 点 系 列 に お い て 同 一 性 を も つ も の と し てtβの 変 域 で 定 義 さ れ22), 導 入 可 能 な も の と さ れ て い る の で あ る。

(A) prasaxiga (Let. P df janana. Q df janayati.

=df identity)

(xta) (Pxta-Qxta)-(Exta-i)

(Pxta-1-Qxta-i)

(xtB) (PXtB+1=PXtB+2=PxtB+3)

(xtβ)(Qxtβ+1=Qxtβ+2=Qxtβ+3)→(xtαn) (Qxtαn-1=Qxtαn=qxtαn+1)

こ の 結 論 が 偽 で あ る こ と はtαnが デ ィ ス ク リ ー ト な 時 間 構 造 (xtαn) (Qxtαn-1キ

Qxtαn=Qxtn+1) を も つ こ と に よ つ て 与 え ら れ て い る23)。

(B) prasahga-viparyaya (こ れ は (A) の Contraposition か ら 導 出 さ れ る)

(xta) (Qxta->Pxta)-(Exta1)((Qxta->Pxta)

(Ext(3)(Qxtl3A-Qxt/3-i/QxtjS-i)

(Extβ)(Qxtβ<)(Extβ-1)(Extβ+1)(-Qxtβ-1<-Qxtβ+1) →(Extα) (Qxtαn<) (Extαn) (-Qxα-1<-Qxα+1) こ の 最 後 の 式 がtαnを パ ラ メ ー ター と し て, tα時 間 系 で の 「ksanikatva」 をtβ 時 間 系 に 寧 像 した も の で あ る こ と をOLは 記 述 し て い る24)。(A), (B) と も論 証 形 式 化 は "tα→tβ→tα" と いいう変 換 可 能 性 に よ つ て 与 え られ て い る。 V-1 "tα-tβ" の 変 換 が 何 故 可 能 と な る の か。 い ま, こ の 問 題 をtαと αβの 境 界 領 域 にT=<tα, tβ, ta(+)B> の 時 間 構 造 を 導 入 す る こ と に よ つ て 考 察 し て み ょ う。(思 想 史 上 の 言語 で表 現 す れ ば, この問 題 は, bahir-vyapti-vada か ら antar-vyapti-vada の転 換 点25)をOLの 論 理 的 構 造 解 析 に よ つ て解 明 す る こ と で あ る。) さ て, paksa

21) RN. 63p 14-1711. SBNT 23p 3-711. (RN) ibid 64p 8-1011 (SBNT) 24p 25p 51. Cf. RN. 62p 21-2211. SBNT 21p 12-1411. RN 65p. 15-1711. SBNT 25p 2-411.

22) nitya df kala-antara ekarupata, krama-akrama df ksana-dvaye 'pi bhinna rupataya RN. p. 87, 26-2711. JN. p. 106, 21-2211. "prapta-apara-kalayor ekatve nityatvam" RN. 77p 13-1911 SBNT omitted.

23) RN. 63p 14-1711. SBNT 23p 3-711. 24) RN. 64p 8-1011. SBNT 24p 181-25p 51.

25) 梶 山 雄 一 「ラ トナ ー カ ラ シ ャ ー ン テ ィ の 論 理 学 書 」 仏 教 史 学8-4 pp. 21-40 参 照。

(8)

-915-(117)「 瞬 間 的 存 在 性 」 論 証 Ksanikatva-anumana (谷)

に 対 し て, UD1=<tαn, sadhyadharma, hetu, R> と い う構 造 ("paksa の Universe

of iscourse=universal set はtαnの デ ィ ス ク リ ー トな 時 間 系, sadhya-dharma, hetu=

sadhana-dharma. の 集 合, お よ び そ の 二 項 関 係 をR(s=h)→1. R(s=h)→0と し て, 集 合

{1.0} へ 写 像 す る 関 数Rに よ つ て 構 成 さ れ る 形 式 的 構 築 物 で あ る。") を 導 入 す る。 こ れ

に 対 し て sapaksa と vipaksa に よ つ て 構 成 さ れ る 全 集 合 にUD2=<tβ,

sadhya-dharma, hetu, R> と い う構 造 を 導 入 す る。(M-2か ら (s2, tα)⊂UD1, (s1, tβ(tα-1)) ⊂UD2が い え る。 な お drstanta の 時 間 的 構 造 がtαの 間 接 的 移 行 性 の ア ス ペ ク ト をtβn

で 変 換 し た も の で あ る こ と は 認 め ら れ る と 思 う。)

V-2 UD2だ け の 形 式 的 構 造 は1968年, R. S. Y. Chi の Dignags Hetucakra の 研 究 に よ つ て 与 え ら れ て い る26)。 少 し 変 形 し て 引 用 す る。 「い ま, 集 合 {ab, ab,

ab, ab} にa=hetu, b=sapaksa, b=vipaksa, と いいう 定 義 を 与 え, primary operator

と し て, (1) vyapaka, (2) avrtti, (3) ekadesavrtti, (4) avlyamana を と つ て,

四 次 ベ ク ト ル に よ る Uddyotakara's four-operator-matrix を 構 成 す る。(小 行 列 は Dignaga の 九 句 因 three operator matrix で あ る。)

vipaksa

(1-0-)sapaksa

(1100)(1001)(1101)(1000)

(A)(0

-1-)I

(0110)(0011)(0111)(0010)

f/nlln1/ylnn1-UV20,-1-v),-V-L)-JtJ))

df,(1-1-)

(1110)(1011)(1111)(1010)

l<oloo>

(0001)(0101)(0000))

V-3 さ て, こ のR. S. Y. Chi の マ ト リ ッ ク ス に Dignaga の 与 え た 真 理 関 数

の Secondary operator を 導 入 し て み よ う。(OLの anvaya-atmika の 立 場 も基 本 的 に は こ れ に 同 じ い。) sadharana-anaikantika-hetu お よ び

asadharana-anaikantika-hetu を 入 れ る と, UD2は 三 値 の 論 理 体 系 を も つ て い る。 し か し, UD1に よ つ

て 決 定 さ れ る も の (ab. X) を 入 れ る と 実 質 的 に は 四 値 の 論 理 体 系 で あ る。 いいま, Jan. Lukasiewicz27) にこし た が つ て"賀"を {1} 偽 を {0} 不 確 定 を {1/2} と し て 表 示 す れ ば, A=(11--)→2, B=(10-)→1, C=(01--)→0, D=(00--)→x と い う 四 値 の 体 系 が 構 成 さ れ る。(こ こ で, 九 句 因 中 の 第 五 句, す な わ ち matrix Pki 申 の p22 の 不 共 不 定 因 asadharana-anaikantika-hetu は Dignaga の よ う に, 共 不 定 因

26)

R. S. Y. Chi "Buddhist formal logic part. 1" London WCI. 1969 pp. xiii-xlii.

27)

"Jan Lukasiewicz

selected

Works." L. Borkowski

(ed) North-Holland.

1970

"On Three -Valued Logic" pp. 87-88 etc.

(9)

-914-sadharanao-か ら明 確 に 区 別 さ れ ね ば な ら な い。 こ れ をUDIとUD2 と の 間 に 位 相 構 造

を 入 れ な い 二 値 の 体 系 で 論 じ, 同 値 だ と す る こ と はOLに 関 し て 意 味 を な さ な い。)

VI-1 こ こ で, paksa と "sat (hetu: sattva)", "ksanika (sadhya-dharma: ksani-katva)" が 実 質 的 に は 同 じ対 象 を "指 示 対 象" と して い る ど い うOLの svabhava hetu の 構 造 を 問 題 と し よ う。 つ ま り paksa の 変 域 が sat の 変 域 と 同 一 で あ る こ

と か ら論 点 を sat=ksapikam=(sat⊂ksanikam,)<(sa-ksanikam.) の 証 明 に 集 中 さ せ よ う。 こ の 場 合, paksa 以 外 に sat の と る 変 域 は な いい。し た が つ て paksa の 領 域UD1へ sat と ksanika を "繰 り込 む" た め に はUD2が asat で あ る x4=(0.0.0.0) に よ つ て 検 証 さ れ て いいな け れ ば な ら な いいわ け で あ る。(0.0.0.0) と い う "φ" element が 与 え られ, そ こ か らUD1={1}を 導 出 す る た め に はUD1

とUD2よ り高 階 の 集 合 系 が 前 提 と な つ て いいる。 いい重, こ の 集 合 系 をUD3= {UD1, UD2, h} と し て 導 入 し, UD1, UD2の 各 々 に hetu が 存 在 す る場 合 を {1}. 存 在 しな い 場 合 を {0} と し て, 各 々 の 構 造 を 集 合 {1.0} へ 写 像 し よ う。 こ の 場 合, UDsに 対 し て, III-2-(3) で 与 え た 構 造 (S, tα(+)β) と 同 じ ぐ, (UD3, tα(+)β)

と いいう位 相 空 間 が 構 成 され る。 こ の こ と か らUD3=<tα(+)β, s, h, R> と い う 構 造 を 導 入 で き る。 さ て, UD3を "空" で な い 領 域 と す れ ば, 写 像 さ れ る element, {h∩UD1, h∩UD1, 11∩UD1, it∩UD1} にUD1=UD2を 入 れ て {h∩UD1, h∩UD2, h∩UD1, h∩UD2} と さ れ た も の の う ち (0-0-) (-0-0) の operator は 外 さ れ

る か ら,「 論 理 空 間 」 と し て は 全 く異 る が, 形 式 的 に は (A) の "three operator matrix" と 同 じ も の が 構 成 さ れ る。

(B)

x1=kevala-anvayin x2=asadharana anaikantika-hetu xs=kevala=vyatirekin x4=anupasamharin (→はUD2内 で ksanikatva-anumana の 全 称 化 へ の 動 き を 意 味 し て い る。 x3が bahirvyapti vada の 限 界 点 を 表 わ し て い る。X4はUD3を 導 入 す る こ と に

ょ つ て "幅 集 合 Power set" UD2(φ)={φ} と な り "φ" と は 異 る。VI-1参 照)

(10)

-913-(119)「 瞬 間 的 存 在 性 」 論 証 Ksanikatva-anumana (谷) (C)(1100)(1001)(1101) UD3=(0110)(0011)(0111)

dfsI1110)(1011)(llll)J

こ こ で paksa=hetu=sadhyadharma の 真 値 はh∩UD1=φで あ る (1.0--)の element を も つ matrix P12, P32と に 与 え ら れ る。

VI-2以 上 の こ と か ら, IV-1-(a) で 記 号 化 し た (x) (Fx→Gx) の 変 域 が vya-tireka-atmika の 論 理 式 に お いいてUD3=<tα(+)β, s, h, R> と し て 与 え ら れ て い

る こ と が 了 解 さ れ る と 思 う。UD1, UD3の 直 理 値 の "ギ ャ ッ プ" に ト ポ ロ ジ ー 不

変 素 と し て の 時 間 構 造tα(+)βを 導 入 す る こ と に よ つ て, UD1←UD3の 変 換 可 能

性 を 与 え る こ と が で き た。tαnに お い てtβが {φ} で あ る こ と を 決 定 す る こ と は tα(+)βと い う 時 間 構 造 を 前 提 と し て い な け れ ば な ら な いい。

VI-3(UD3, tα(+)B) と いいう位 相 構 造 導 入 をLOの 第 四 の 論 理 式

vyatireka-at-mika に お いいて 検 証 し て お こ う。yasya krama-akrama na videyete na tasya

artha-kriya-samarthyam→(a)/yatha sasavisanasya→(b)/na videyete ca aksanikasya krama.

akramau→(c)28)/(Let, kramadf K, akramadf-K, na videyete29) df-)

(a) (xtα)((xtβ)(「(KxtβV-Kxtβ)→-Fxtβ)), (1) (1)の(xtα)((xtβ)PXtp)と いいう 形 式 はIII-2-(3) か ら 次 の よ う に xtα(+)βに よ つ てUD3へ 変 換 さ れ る。 (xtα(+)β)(-(Kxtα(+)βV-Kxtα(+)β)→-Fxtα(+)β) (1)' (b) (xtα(+)β) (-Gxtα(+)β→-(Kxtα(+)βV-Kxtα(+)β)) (2) (2)は ∼Gxが tα(+)βに よ つ て, 限 定 さ れ, UD3内 で elment {φ} (0.0.0.0)30) が 構 成 可 能 で あ る こ と を 表 現 し て いいる。(1)'と(2)か ら (xtα(+)β)(-Gxtα(+)β→∼Fxtα(+)β) (4) ま た 定 義 か ら, ∼Fxtα(+)β≡asat (5) 28) RN 77 p 10-1211 (bBNT omitted) お よ びRN 77p 13-1911・SBNTの Text は と ら な い。Cf, Text (c). 29) 否 定 記 号 "「" は 論 理 式 が(1)か ら(2)に 変 換 さ れ る と き 否 定 記 号-に 変 化 す る。tα (+)βに よ つ て 同 一 変 域 に 変 換 さ れ た か ら で あ る。Text の サ ン デ ィ ー は 変 え て あ る。

30) Skt. kevala-pradesasya dharmina upalabdhih, kevala-graham, kevala-pratitih RN. 85 p 16-2711. (SBNi omittea) Cf. JN 102, p. 21-2511 ま た, RN. apohavada. 55p

12-1811. SBNT 6p 7-1511 "tatra viddhau pratiyamane viseyanataya tulyakalam anyapoha pratitir iti" 参 照。 記 号. "≡". は 同 一 論 理 空 間 内 で の 同 値 関 係。

(11)

-912-(4), (5)か ら 同 じtα(+)βの restricted universal quantifier31) の 作 用 域 内 で(4) の Contraposition を と る と (xtα(+)β)(Fxtα(+)β→Gxtα(+)β) (6) こ の(6)とIV-1-(a) の(1)がOLで は 同 値 と さ れ て い る か ら (xtα(+)β)(Fxtα(+)β→Gxtα(+)β)≡(x)(Fx→Gx) (7) (7)か ら ksanikatva(x)≡Gxtα(+)βのxの 変 域 はtα(+)βと いいう 時 間 構 造 を ト ポ ロ ジ ー 不 変 素 と す るUD3で あ る こ と が 帰 結 さ れ た。 VII-1 最 後 に, 何 故OLはtα(+)β を 導 入 し な け れ ば な ら な か つ た か と い う 問 題 を 重 複 し な いい程 度 で 考 察 し て お こ う。ksanikatva-anumana に 対 す る 他 学 派 か ら の 批 判 は 彪 大 な 量 に お よ ぶ が, そ の う ち 最 も 有 効 な も の の 一 つ に 超 感 覚 的 対 象 paroksa-artha をtβの 時 間 系 で 捉 え た と き, そ れ に 対 し て 排 中 律 が 適 用 で き な い と す る Vacaspatimisra の 批 判 が あ る32)。OLに も krama V-krama の 適 用

可 能 性 を め ぐ つ て 激 烈 な 批 判 が な さ れ て いいる33)。tβの 時 間 系 を 無 限 線 型 順 序 集

合 と す る と き, こ の 批 判 は 有 効 で あ る。 こ れ に 対 す る 証 明 は, 現 代 直 観 主 義 論 理

学 Intuitional Logic の 立 場 でS. A. Kripke 等 に よ つ て 与 え ら れ て い る34)。tβ

の 全 領 域 は 何 ら 直 観 的 明 証 を 与 え ら れ て い な い。 だ か ら そ こ で (xtβ)F(xtβ) と い う こ と は 実 際 に あ る 時 間 的 対 象 が 我 々 の 直 観 に 与 え ら れ た と す れ ば, (す な わ ち tβn で 構 成 可 能 だ と す れ ば,) そ の xtβn は (xtβn) (F(xtβn)) と い う仮 定 的 一 般 性 を 意 味 す る だ け で あ つ て, 実 際 に 与 え ら れ て い な い も の に つ いいて は 何 も 主 張 し て い な いい。 同 様 に (Extβ) (F(xtβ)) は, 構 成 可 能 を 意 味 し, 存 在 可 能 性 を 表 わ し て い る の で は な いい。全 時 間 的 対 象xtβに 関 し て, (x)F(x)V(Ex)(-F(x)) の 排 中 律 は ∼F(x) をt1 t2 t3……と 順 次 に 検 証 し て ゆ か な け れ ば な ら な い が, tβ ・は 無 限 領 域 で あ る か ら 不 可 能 で あ る。 つ ま りUD2の 全 存 在 空 間 は そ れ 自 体 で は 開 構 造 で あ りUD2={1.0}と い う 排 中 律, さ ら にUD2(φ)={φ}element (0000) と い う部 分 集 合 は 与 え ら れ な いいこ と に な る。

31) こ こ で の restricted quantification は, T. Hailperin, J. B. Rosser に よ つ てJ. F. Staal が 導 入 し た も の と は 異 つ て い る。Cf. BSOAS 23-1. 1960 pp. 109-122. etc, 32) NVTT. kss. 551p 41-561p 141. 33) note (1) の 論 文 参 照。

34) Saul. A. Kripke "semantical analysis of Intuitionistie Logic" Crossley J.N. and Dummet A. E. (ed) "Formal Systems and Recursive Functions" North-Hol-land-1965. pp. 92-130. Beth. E. W. "The Foundation of Mathemaics 1959 Holland pp. 444-463. etc.

(12)

-911-(121)「 瞬 間 的 存 在 性」 論 証 Ksanikatva-anumana (谷)

VII-2 OLに は, こ の 批 判 に 対 し て 少 く と も二 つ の 解 答 が 可 能 で あ つ た。 一 つ は pratyaksa に よ つ て 与 え られ る 時 間 系 tα を Citra-advaita と し て 一 つ の 閉 じ た 構 造 と し, この デ ィ ス ク リ ー トな 構 造 に よ つ て ksahikatva を 認 識 論 的 に 註 明 す る こ と35)。 も う一 つ は, zermelo の "選 出 公 理 Axiom of choice", Hilbert の "理 想 元 ideales Element" 導 入 と ほ ぼ 同 方 向 の 解 答 で あ つ て, PV-Pを 成 立 さ せ る よ う な "メ タ 論 理 空 間" を 構 築 し, 理 想 的 対 象 関 数ex (F(x)), いいわ ゆ る 超 限 論 理 関 数 transfinite logische Funktion を 導 入 す る こ と で あ る。 上 述 の こ と か ら, これ がtα(+)βで あ る こ と が 了 解 さ れ る と思 う。 つ ま りt(α(+)β)nで 全 対 象 領 域 に 関 し て, (x)F(x) が 成 立 し な い と き(Ex)(-F(X)) を 成 立 さ せ る よ うな 対 象 (Extα(+)β)(-F(xtα(+)β)) を 導 入 し, あ た か も存 在 す る か の よ う に す る の で あ る。Jnanagrimitra, Ratnakirti が "adhyavasaya に よ る 間 接 的 理 想 対 象 adh-yavaseya" を 意 識 的 に 認 識 論 の 前 面 に 浮 上 さ せ た の は, こ の う ち の 第 二 の 方 法 に よ っ た も の と考 え られ る。 (xtα(+)β)F(xtα(+)β)=(xtβ)F(xtβ), (Extα(+)β)F(xtα(+)β)=1(Extβ)F(xtβ) と し, 同 一 の 論 理 空 間 (S, tα(+)β) で, 排 中 律, (xtα(+)β)((xtα(+)β)F(xtα(+)β)V(Extα(+)β)(-F(xtα(+)β))

お よ び そ れ に も と つ く 間 接 論 証 (prasahga) と Contrapositon

(prasahga-vipar-yaya, vyatireka) が 構 成 さ れ た と 考 え ら れ る の で あ る。

こ こ に 伏 在 す る 問 題 は 現 代 の 「公 理 的 集 合 論 」 に よ つ て も 完 全 に は 解 答 さ れ て いいな いい36)。

35) (a) Pramapa Varttika III. v 101-109 (ibid, v, ed) (b) Nyaya-kandali. (G. Jha-granthamala.) vatqnasi 1963. pp. 196-197. (c) Nyayamafijali Kss. No. 106 Benares 1934 part II PP. 22-24. に は ksapikatvasya-pratyksa-gamyatvam 炉 記 述 さ れ て い る。

OLはRN. 62p 71. で ksapikatva を paroksa-artha と し て い る か らOLに 関 す る限 り こ の 立 場 を と つ て い な いい。

36) P. Bernays. & A. A. Fraenkel. Axiomatic Set Theory. North-Holland. 1968. 等 参 照。

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