2004 年度版 世界の鉱業の趨勢(追補)
2004 年度版世界の鉱業の趨勢につきましては、金属資源レポート 2004 年 5 月号においてすでに発刊して いるところですが、諸事情によりアルゼンチン、チリ、ブラジルの情報の提供が遅れておりました。また、 スペインについても詳細情報の提供ができなかったところです。関係各位からこれらの国々について問い合 わせを頂いており、大変ご迷惑をおかけしておりましたが、本号に掲載する運びとなりました。本情報が関 係各位の研究・業務等のお役に立ちますならば、大変幸甚に存じます。 なお、アルゼンチン、チリ、ブラジルは前サンティアゴ事務所長 原田武、スペインはロンドン事務所副 所長 霜鳥洋が執筆を担当しました。アルゼンチン
2001 年の金融不安が引き起こしたアルゼンチン 経済危機の後、2003 年にはキルチネル政権が発足し、 現在のところ経済は回復傾向を示している。GDP や 工業生産指数などの経済指標でも、景気底打ちの基 調が見られ、インフレ率も沈静化しており、懸案と された 2003 年末期限の IMF 債務約 1,800 億 US ドル のデフォルトについても IMF と合意に達した。 従前より、アルゼンチン政府は、経済回復や雇用 機会の創出の手段として鉱業の役割は大きいとして、 今後の鉱業における海外投資に大きく期待している 模様。また、2002 年 1 月には固定相場制の廃止を実 施し、その後、1 ドルが 3 ペソ前後で安定している ことから、鉱業分野の投資にとって有利に働くこと が期待されている。 1990 年代の前半で、外国企業の鉱業投資を促進す べく、鉱業に関連する法体系の整備が進めれれた、 その結果、1996 年以降、海外投資額が急激に伸び、 1997 年 Bajo de la Alumbrera 銅・金鉱山、1998 年 Cerro Vanguarudia 金・銀鉱山、1998 年 Fenix(Salardel Hombre Muerto)リチウム鉱山といった大型鉱山 開発が立ち上がった。2003 年には、Barrick 社(カナ ダ)による Veladero 金・銀鉱床の開発が始動してお り、今後、この 1990 年代の鉱業投資ブーム復活が期 待されている。 1. 主要鉱産物の生産動向 アルゼンチンにおける鉱産物の生産量を表 1 に、 鉱産物輸出額の推移を表 2 に示す。また、生産動向 を各鉱種ごとに以下に示す。 【銅】 アルゼンチンの 2003 年の銅生産量は 20.5 万 t。 Catamarca 州の Bajo de la Alumbrera 銅・金鉱山か ら生産されている。鉱産物輸出が輸出額全体に占め る割合は 4%と小さいが、鉱産物に限れば、銅鉱石輸 出額がその 50%以上を占めており、アルゼンチンの 鉱業にとって重要な鉱種である。日本や韓国などア ジアの製錬所にも輸出されている。アルゼンチンの 斑岩銅鉱床はチリのものに比べて概して銅品位は低 いながら金を伴う特徴を有する。
表 1 アルゼンチンの鉱産物生産量 年 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2003/02 (%) 金(kg) 937 937 837 723 2,289 20,400 38,515 25,954 30,630 32,486 28,444 -12.4 銀(kg) 42,744 38,032 47,787 50,399 52,550 35,768 73,785 78,271 152,802 125,868 138,766 10.2 銅(t) - - - - 30,421 170,273 210,126 145,197 191,667 204,027 205,242 0.6 亜鉛(t) 31,395 26,933 32,104 31,093 33,357 35,560 34,192 34,858 39,703 37,325 40,669 9.0 鉛(t) 11,826 9,981 10,521 11,272 13,760 15,004 14,256 14,115 12,334 12,011 13,514 12.5 リチウム(t) - - - - 697 3,428 1,626 873 1,824 0 4,512 906 4,729 1,100 4,320 21.4 -8.6 *金、銀、銅、亜鉛、鉛の生産量は金属量で表示 *リチウムはLi2O量で表示 2000 年以降のデータについては、上段が炭酸リチウム、下段は塩化リチウム 出典:Compendio 2004、Panorama Minero
表 2 鉱産物輸出額の推移 (単位:百万 US ドル) 輸出額(FOB) 年 総計 鉱産物 割合 2001 26,543 754 2.84% 2002 25,709 990 3.85% 2003 29,375 1,100 3.74%
出典:鉱産物輸出額は Panorama Minero 1 月号、総輸出額は INDEC データ
(1) Bajo de la Alumbrera 銅・金鉱山
Catamarca 州の標高 2,300~2,650m に位置する 銅・金鉱山。1997 年 10 月 31 日に生産を開始してい る。初期投資額は 12 億 US ドルで、露天掘採掘準備、 選鉱場(87,500t/d)、Tucuman 市からの 220kV、200km の送電線、Cruz del Norte のフィルタープレス設備、 310km の精鉱スラリーパイプライン、San Martin 精 鉱積出港の設備等からなる。Cruz del Norte~San Martin 間の 830km は鉄道輸送である。 2003 年は、銅精鉱 20 万 t(銅量)、金ドーレ 20t を生産、銅鉱山としては世界第 9 位、金鉱山として は 14 位の生産量になる。鉱床は斑岩型銅・金鉱床、 埋蔵量(確定+予想)は 1999 年に見直されており 4.6 億 t(品位 Cu 0.77%、Au 0.95g/t)で、マインライフ は 15 年とされた。採掘中のピットは盆地で周囲は山 岳に囲まれておりピットの直径は 1,300m までと制 限される。 1997 年 12 月から試験操業を開始し、1998 年 2 月 から本格生産を開始した。1999 年には富鉱部の採掘 と実収率の改善もあり、生産量は 192,325t と初期設 計 178,000t を超えた。2002 年には 4 千万 US ドルを かけた選鉱場の拡張を終了し、当初の鉱石処理能力 8.7 万 t/d が 12 万 t/d に拡張された。現在、マイン ライフは、2004 年から 8 年間と予想されている。 表 3 Bajo de la Alumbrera 鉱山の生産量 年 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 銅(t) 30,000 150,590 192,325 139,708 191,600 203,700 198,537 金(kg) 16,298 4,137 6,470 20,902 23,452 20,832 出典:Metals Economics Group
Minera Alumbrera 社が同鉱山を操業する。2003 年 6 月には Xstrata 社(英)が MIM 社を買収したこと で、同社の 50%メジャーシェアを取得した。また、 2003 年初めにはマイナーシェアの売却交渉も進み、 1 月には Rio Tinto 社所有の 25%権益がカナダ系ジュ ニアカンパニーWheaton River Minerals 社に売却さ れた。BHP Billiton 社の 25%権益も売却され、Wheaton 社が 12.5%、Northern Orion 社(カナダ)が 12.5%を 取得した。鉱区については、開発当初からの契約で 鉱業公社 YMAD(Yacimientos Mineros de Aguas de Dionisio:Catamarca 州政府、Tucuman 大学、連邦政 府の各代表により設立された公社)が所有している。 YMAD は、利益が生じた時点で税引前利益の 20%を得 ることになっている。未だに初期投資の回収は完了 していないが、既に前払いとして年間 2 百万 US ドル の支払いが 5 年間、YMAD に行われた。そのうち 60% は Catamarca 州政府が、40%は Tucuman 大学が受け取 る。 開発当初、州への権利金について鉱山側と州政府 との間でその算定方法について争議があったが、 2000 年 12 月の同州議会は連邦政府鉱業投資法第 22 条が定める上限 3%を州の“Regalias”(権利金)とし、 “boca mina”と呼ばれる山元価格から生産費用を差 し引いた額(機械設備の減価償却は加算されない)を 母数とすることで合意した。 銅精鉱は、韓国、日本、スペイン、フィンランド、 ドイツ、カナダ、ブラジル、インドに出荷されてい る。 【金・銀】 アルゼンチンの 2003 年の産金量は 28.4t で、その 多くは Bajo de la Alumbrera 鉱山の銅精鉱中に含ま れる金が占めている。その他、以下の鉱山がアルゼ ンチンにて操業中である。 (1) Cerro Vanguardia 金・銀鉱山
Santa Cruz 州に位置する Cerro Vanguardia 金・ 銀鉱山は、1998 年の第 4 四半期から試験操業に、99 年 2 月から本格操業に入っている。鉱床はジュラ紀 中期の浅熱水性低硫化型の石英脈鉱床。マインライ フは 15 年とされた。6 つの露天掘で採掘し CIL から Merrill-Cwowe 工程の後、精錬してドーレを生産し ている。2003 年の生産で金 7,027kg であった。露天 掘採掘は 24 時間、年間無休状態で粗鉱量 657,000t/y を採掘している。シアン回収プラントの改善は大幅 な操業コストの低減となった。現在、オペレーショ ンコストで 218US ドル/oz という。2002 年末での残 存鉱量は 9.1 百万 t(Au 9.2g/t、Ag 128g/t)とされ ている。 鉱区は標高 200m程度の低平地に位置するが、気候 は夏冬で寒暖の差が激しく(35~-20℃)、冬季には積 雪が 1m程度ある。年間生産量は金量 9t前後を推移し ている。初期投資額は 2.7 億USドルで、既存ガスパ イプラインからの支線 44kmとガス火力発電所によ り 14.6MWの電力が、9km先に位置する水井戸から 1,670m3/minの用水が、また 12km先の泉から飲料水が 供給される。製品であるドーレの運搬等用に鉱山か ら 7kmの地点に空港が建設された。 権益比率は、AngloGold 社 46.25%、アルゼンチン 企業の Perez Companc 社 46.25%、州の鉱業公社 Formicruz 社 7.5%であったが、2002 年に、Perez Companc 社の権益を AngloGold 社が 9 千万 US ドルで 買収した。同金山の場合、州への権利金は山元価格 の 1%と規定されている。 表 4 Cerro Vanguardia 鉱山の生産量 年 1998 1999 2000 2001 2002 金(kg) 939 10,088 8,882 9,171 8,171 銀(kg) 3,278 44,318 48,705 126,854 100,631
(2) Farallon Negro 金山 鉱山公社 YMAD が操業する金山。浅熱水性金鉱床で 品位 Au 5~7g/t。1999 年から導入したヒープ・リー チング+Merrill-Cwowe 工程によって年産約 0.3t/y 程度を生産する。Farallon Negro 鉱脈の鉱量枯渇の 状況下、1986~91 年に実施された JICA-MMAJ 資源開 発協力基礎調査(86~89 年:アルトデラブレンダ地 域、90~91 年:ファラジョンネグロ地域)により北 側の Alto de la Blenda 鉱脈の南東延長に Esperanza 鉱脈を把握した成果を受けて延命し、YMAD は 1955 年、設立法に基づくユニークな鉱山公社で役員会の 構成は Catamarca 州 2 名、Tucuman 大学 2 名、連邦 大統領の 5 名からなり大統領ポストには代理人が就 任する。負債問題を抱えるほか連邦政府は州鉱業公 社を民営化する方針であり、YMAD 自体の将来性は明 るくない。 1999 年、YMADはAlumbrera周辺に 250km2の銅金探 鉱契約をMIM社との間で締結しており、銅鉱床が発見 されればAlumbrera同様にMIM社に採掘権を与え、金 鉱床の場合にはYMADが開発するとしている。 【亜鉛・鉛】 アルゼンチンの 2003 年の生産量は亜鉛 40,669t、 鉛 13,514t で、Aguilar 鉱山が唯一の生産社である。 ボリビア国境に接する Jujuy 州の中央部、標高 4,100 ~4,800m の高地に位置し、操業開始は 1936 年でこ れまでの既採鉱量は約 4 千万 t、品位 Pb+Zn 12%。 1986 年当時の埋蔵量は 470 万 t(Zn 7.3%、Pb 5.6%、 Ag 120g/t)であった。近年の生産量は、粗鉱生産 57 万 t/y(Pb 3.2%、Zn 6.92%、Ag 67g/t)、精鉱生産量 は 亜 鉛 74,500t/y (Zn 49.5%) 、 鉛 18,200t/y(Pb 76.0%) で ほ ぼ 一 定 水 準 を 維 持 し て い る 。 鉱 床 は SEDEX 型の塊状硫化鉱床で 283 の鉱体からなる。当 初の露天掘から坑内掘(ブロックケービング)に移行 しており、鉛-銀精鉱と亜鉛精鉱が生産されている。 亜鉛精鉱は一部 Rosario にあるプラントに、鉛-銀 精鉱は Jujuy にあるプラントに送られている模様で ある。2001 年には 12 百万 US ドルを投資して、新規 の選鉱プラント、燃料のディーゼルから天然ガスへ の転換を完了し、約 2,000t/d(平均品位 Zn 7%、Pb 3.24%、Ag 85g/t)の鉱石を処理している。鉱山を操 業する Compania Minera Aguilar 社の権益比率は Rio Tinto 社(33.33%)、ボリビア系 Comsur 社(66.67%)と なっている。 同山は今後約 5 年分の埋蔵量を有しており、周辺 は Comsur 社が鉱区を確保し探鉱に力を入れている。 1994 年と 2000 年を比較すると探鉱費は 20 万 US ド ルから 200 万 US ドルに増、ボーリング単価は 100 US ドル/m から 70 US ドル/m に減、ボーリング延長は 1,300m/y から 20,000m/y に強化されている。Jujuy 州はロイヤルティからの探鉱投資の 1%控除を実施 し、探鉱促進を行っている。カナダ系ジュニアカン パニーらは同様な鉱床をターゲットにした探査を実 施しており、Aguilar から 80km 南西に位置する La Colorada はじめ幾つかの鉱徴地が知られている。 【リチウム】 アルゼンチンの 2003 年生産量は、炭酸リチウム 1,100t、塩化リチウム 4,320t を生産した。アルゼン チン唯一の鉱山は、Catamarca 州北西部、Salta 州と の州境付近、標高 4,000m に位置する Hombre de Muerto 塩湖にあり、FMC Lithium 社(米国)の子会社 Empresa Minera de Altiplano 社が Fenix 鉱山を操 業中である。また、Salta 州には塩化リチウム精製 プラントがある。炭酸リチウム及び塩化リチウムの 資源量は 85 万 t とされ、設計では年産、炭酸リチウ ム 1.12 万 t/y、塩化リチウム 7.25 千 t/y、ライフ 40 年であった。投資額は 1.37 億 US ドルで、1998 年 4 月に生産を開始した。一方、1997 年にチリの SQM 社が低価格で市場に参入したことで、炭酸リチウム 価格の低下をもたらし、FMC Lithium 社は Fenix か らの炭酸リチウムの生産を縮小させた時期もあった。 【その他金属】 アルゼンチンが輸出するその他の金属としては、 アルミニウム(輸出額 106 百万 US ドル:2002 年デー
タ)、クロム硫酸塩(輸出額 21 百万 US ドル)、合金鉄 (輸出額 9 百万 US ドル)などが挙げられる。 【その他工業用鉱物】 工業用鉱物で輸出額から目立つものは、ホウ素、 ベントナイト、砕石、花崗岩加工品が挙げられる。 ホウ酸関連製品は輸出額で 2.2 千万 US ドル(2002 年 データ)である。
Rio Tinto Borax 社 は ア ル ゼ ン チ ン 北 部 の Tincakayu からホウ素を生産しているが、大規模な 投資はなされていない。多くの小規模なホウ素及び ホウ酸生産者が当地域で生産を続けている。 2. 探査・開発動向 1996 年、97 年の大型鉱山開発に伴う大規模投資の 後、新規プロジェクトが続かないこともあり、投資 額は減衰傾向であった。特に、近年の莫大な対外公 的債務が金融システムの混乱を引き起こし、アルゼ ンチン経済危機に至った。1999 年から経済成長率は マイナスになり、2001 年には-4.4%、2002 年には -10.9%となっている。このような状況下、探鉱会社 は 1997 年以降横ばいであり、休眠ないしは撤退を始 めているとの情報もある。その中で、最近の鉱業投 資としては、Barrick 社が Veladero 金・銀鉱床プロ ジェクト(San Juan 州)の開発に着手したことがトピ ックとして挙げられる。また、アルゼンチン鉱業庁 の 2003 年の発表によると、今後、鉱業投資の顕著な 伸びが予測されている(図 1)。具体的なプロジェク トとしては、Veladero (San Juan 州、金・銀)、 Pascua-Lama(San Juan 州、金・銀)、El Pachon(San Juan 州、銅・モリブデン)、Agua Rica(Catamarca 州、銅・金・モリブデン)、San Jorge(Mendoza 州、 銅・金)などの新規プロジェクトの開発が想定されて いる。 0 200 400 600 800 1000 1200 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 年 (百万 U S $ ) 探鉱 開発 *1993~2002 年は実績値、2003~2005 年は推測値 出典:Compendio 2004、Panorama Minero
図 1 アルゼンチン鉱業投資額の推移(実績及び予測) 【金・銀鉱床開発プロジェクト】 (1) Pascua-Lama 金・銀鉱床 チリ第Ⅲ州とアルゼンチン San Juan 州に跨る金・ 銀鉱床、第三紀の高硫化系金・銀鉱床で、チリから 続く El Indio ベルトに属する。1994 年に Barrick 社が権益を買収した。その後の探鉱により、買収当 時の埋蔵金量 1.8 百万 oz(56t)が現在の 16.9 百万 oz(526t)にまで増大している。初期投資 11.75 億 US ドルとされ、酸化鉱はシアンリーチングにより金・ 銀ドーレを生産し、硫化鉱は浮遊選鉱により金・銀 を 含 有 す る 銅 精 鉱 を 生 産 す る 予 定 。 年 産 80 万 oz(2.5t)をキャッシュコスト 85US ドル/oz で計画し ている。採掘はチリ側で始まり、Pascua ピットは 1 次クラッシャーから地上及び坑内コンベヤーにより
アルゼンチン領内の Rio Turbio に位置する選鉱場ま で運搬される。鉱山キャンプと磨鉱プラントもまた アルゼンチン側 Rio Taguas に建設が予定される。現 地までのアクセス道路(アルゼンチン San Juan~ Valle de Cura 間)の建設は 2000 年第 4 四半期に完 成している。 1997 年の政府間の合意による Pasuca-Lama 議定書 により、国境に関係のない操業が可能になり、その 後、2000 年には議定書の根拠法となるチリ-アルゼ ンチン 2 国間鉱業統合条約が発効されている。当初 は、本プロジェクトが真っ先に、この 2 国間条約の 恩恵を受けるものと考えれていたが、折からの金価 格低迷もあり、開発が先延ばしにされてきた。今後、 近隣の Veladero 鉱床(同じく Barrick 社が権益を所 有する)との共同開発の検討、通貨の下落に伴う投資 額やコストの再評価の必要もあり、2004 年の前半に F/S の終了、2005 年の建設開始、2008 年の生産開始 といったスケジュールを目標としている。 (2) Veladero 金・銀鉱床
アルゼンチン San Juan 州、Pascua-Lama 鉱床から 6km ほど東、標高 5,000m に位置する。ジュニアカン パニーの探鉱活動に 1994 年 Barrick 社が参入し、 1999 年には Homestake 社が参入した。2002 年の Barrick 社と Homestake 社の合併により、現在は Barrick 社が 100%の権益を所持する。探鉱の結果鉱 量は増大しており、1999 年当初で金量 5.3 百万 oz(165t)であったが、現在は金量 8.3 百万 oz(258t) になる。2002 年 10 月に F/S を終了し、初期投資 4.55 億 US ドル、年産金量 53 万 oz(16t)、銀 1 百万 oz(31t)、 キャッシュコスト 155 US ドル/oz で生産を開始する 見込みである。マインライフは 15 年、2006 年から の生産開始を目標としている。2003 年 11 月には EIS(環境影響評価)が San Juan 州から承認され、ア クセス道路やキャンプ施設の建設が開始された。
(3) Pirquitas 銀・錫・亜鉛鉱床
アルゼンチン北部 Jujuy 州、ボリビア国境から
60km に位置する銀・錫・亜鉛鉱床、標高は 4,200m。 1935 年から 1980 年代まで坑内採掘が行われた。2002 年に、Silver Standard Resources 社(加)が Highwood Partners LP 社(米)から 43.4%権益を獲得し、開発プ ロジェクトが始動した際には、オペレーションを行 う予定。銀価格の上昇を待って、開発準備を進めて いる模様。本鉱徴は、ボリビア錫ベルトの南限とさ れ、以前(1995~2000 年)に探鉱を実施していた Sunshine Argentina 社の計算によると、埋蔵量 3 千 万 t(Cut-off 品位 Ag 40g/t で Ag 128g/t、Sn 0.17%、 Zn 0.81%)であったとされる。 (4) Esquel 金・銀鉱床
アルゼンチン Chubut 州にて Merdian Gold 社(米) が実施する金・銀鉱床プロジェクト。2001 年の Pre-F/S では露天採掘での開発を想定して、10.4 百 万 t(Cut-off 品位 Au 1g/t で、Au 8.5g/t、Ag 15g/t) の埋蔵量としたが、環境団体や地元からの反対に会 い、F/S を完了していない。 【銅鉱床開発プロジェクト】 (1) El Pachon 銅・金鉱床 アルゼンチン San Juan 州にある斑岩型銅・金鉱床、 チリとの国境から 2km ほどに位置し、チリ側の第Ⅳ 州には Los Pelambres 銅山(El Pachon の西 10km に 位置する)が操業する。埋蔵量 8.8 億 t(Cut-off 品位 Cu 0.4%で、Cu 0.62%、Mo 0.015%、Au 0.02g/t、Ag 2.4g/t)とされる。1997 年にカナダ系 Cambior 社が F/S を実施し、初期投資 9 億 US ドル、キャッシュコ ストは 0.28 US ドル/lb、年産銅量 25 万 t、モリブ デン 2,800t と計画した。Cambior 社とボリビア系 Cia.Mina San Jose(Comsur)社が 50/50 の対等権益を 有していたが、2001 年 9 月に Noranda 社が 2.8 千万 US ドルで買収した。その後、Noranda 社は 2005 年ま でに操業開始を判断して、2 百万 US ドルを支払うこ とで買収が完了する予定。当初は、Los Pelambres 銅鉱山のオペレーションシップを持つ Antofagasta Minerals 社が買収し、Los Pelambres との統合開発
もありえると目されていた経緯もある。
(2) Agua Rica 銅・金・モリブデン鉱床
Agua Rica は斑岩型鉱床とされ、Catamarca 州 Bajo de la Alumbrera 鉱床の東 34km、標高 3,200~3,500m に位置する。2003 年 2 月に BHP Billiton 社は 72% シェアを、パートナーのカナダ系 Northern Orion 社に 1.26 千万 US ドルで売却し、現在 Northern Orion が 100%シェアを所持している。埋蔵量は 7.5 億 t(Cut-off 品位 Cu 0.4%で、Cu 0.62%、Au 0.23g/t、 Ag 3.2g/t、Mo 0.037%)。鉱床には 2 本の構造坑道に よりアクセス可能であり、予備的な選鉱試験の結果 は良好であった模様。2001 年で 146 孔のボーリング を実施し、Bankable F/S に必要な調査を完了したと される。Northern Orion 社の発表によると、操業形 態をヒープリーチング(6.8 万 t/d)か精鉱生産(5 万 t/d)、または、それらを組み合わせる場合などを検 討している模様。建設費用も 1.5 億~5 億 US ドルが 見込まれている。2004 年に F/S を完了し、2006 年建 設開始、2008 年からの生産を想定している。 (3) San Jorge 銅・金鉱床 San Jorge 斑 岩 銅 ・ 金 鉱 床 探 鉱 プ ロ ジ ェ ク ト (Northern Orion 社 100%)は 、 Mendoza 州 の 州 都 Mendoza の北西 90km、標高 2,600m に位置し、埋蔵鉱 量(確定+推定)は 1.13 億 t、品位 Cu 0.6%、Au 1.18g/t で金属量は銅 68 万 t、金 20t。露天掘、酸化鉱+二 次富化鉱対象のヒープリーチング・SX-EW で回収す る計画。1996 年 1 月に pre-F/S 用のボーリングを実 施、3 月には選鉱試験を実施、1997 年に SX-EW の
pre-F/S を実施した。2001 年 4 月には Northern Orion 社は新規の参入社を捜している旨を発表している。 2002 年にそれまでのパートナーであった Climax 社 を買収して、現在の 100%シェアとなる。 【その他】 主な未開発プロジェクトは、あるものは F/S を実 施済みで、Mendoza 州の Neuquien ベーズンにおける Los Petisos 硫黄鉱床、巨大な Rio Colorado カリウ ム鉱床、San Juan 州の La Chigua 白色ベントナイト (ソーダベントナイト)、加えて幾つかの石膏、カオ リン、ベントナイトプロジェクトがある。Chubut の 海岸付近の装飾品用の石材採掘は新規外国市場を探 索中である。 3. 鉱業政策動向 3-1. 国家鉱業プラン 2003 年 12 月、キルチネル現政権は国家鉱業プラ ン(Plan Minero Nacional)を発表するセレモニーを 開催し、労働機会の創出や外貨獲得に繋がる鉱山開 発の支援を約束した。Jorge Omar 鉱業庁長官が行っ た発表内容の趣旨は以下のとおりである。(出典: Panorama Minero 2004. 1 月号)。 ・近年の鉱業総生産額の増加が見られる。 ・鉱業の持続的開発が地方の産業発展に貢献する。 ・チリとの鉱業統合条約の次は、ボリビアとの合意 を目指して交渉中。 ・2001 年以降の鉱業に係る投資、労働者、鉱業総生 産額、鉱産物輸出額等の推移(表 5)。 ・2004 年の鉱業投資プロジェクト(表 6)。 表 5 鉱業投資、雇用、生産、輸出額の推移 2001 年 2002 年 2003 年 2006 年 鉱業投資額(百万 US ドル) 189 162 220 1,300 直接雇用(人) 21,400 19,000 22,000 29,400 間接雇用(人) 89,300 78,500 91,900 121,600 鉱業総生産額(百万 US ドル) 1,116 1,089 1,342 2,010 鉱産物輸出額(百万 US ドル) 754 990 1,100 1,466
表 6 鉱業投資プロジェクト
プロジェクト名 2004 年投資額(百万 US ドル) 新規直接雇用(人) 新規間接雇用(人)
Alumbrera 81 70 280
Cerro Vanguardia 42 40 160 Salar del Hombre Muerto 30 50 200
Grupo Aguilar 15 60 240
Veladero 600 1,200 2,600
Pascua-Lama 45 35 150
Postasio Rio Colorado 20 43 120
Agua Rica 8 25 100 San Jorge 60 30 130 Pachon 6 25 90 合計 907 1,578 4,070 出典:Panorama Minero 2004. 1 月号 3-2. 省庁の改編 2003 年、Ministerio de la Produccion(生産省) が 2 省 に 分 離 し て 、 Ministerio de Economia y Produccion( 経 済 生 産 省 ) と Ministerio de Planificacion Federal, Inversion Publica y Servicios(計画・公共投資・サービス省)になり、 Ministerio de Planificacion Federal、Inversion Pulica y Servicios の 傘 下 に Secretaria de Mineria(鉱業庁)を設置した。 3-3. 投資法・鉱業法の整備 1992~96 年間に一連の鉱業関連の法令が整備さ れており、その後も継続的に法律の整備は進められ る。以下、主要な法律を記載する。 (1) 法令 24196 号:鉱業投資法 1993 年に発効、2001 年法令 25429 にて一部改正。 より詳細な細則として政令 2686/93(2003 年の政令 1089 号で一部改正)がある。本法令にある優遇条項 としては、以下の事項が挙げられる。 ・30 年間の税の固定(第 3 条) ・所得課税対象額からの探査費用の控除(第 12 条) ・減価償却制度(第 13 条) ・探鉱費用の還付(第 14 条) ・埋蔵量の資本化(第 15 条) ・資産税の免除(第 17 条) ・輸入機材に対する関税、手数料、付加価値税(IVA) の免除(第 21 条) ・州の権利金“Regalias”は“bocamina”(山元価格 から生産コストを差し引いた額)の 3%を上限(第 22 条) (2) 法令 24224 号:鉱業再編整備法 ・鉱業規則の改善(鉱区の許認可に係る規則など) ・地質図作成 ・COFEMIN(連邦鉱業協会)の設立 (3) 法令 24228 号:連邦鉱業協定 アルゼンチンの鉱業への投資機会の促進のため、 アルゼンチン全土において経済問題及び法律問題で 統一的な鉱業政策を適用すべく、連邦政府と州政府 間でなされた合意事項。 ・州保有鉱区の連邦政府による公開入札の実施 ・旧鉱業法によって保護されていた鉱区の民間への 開放 ・各州の鉱業手続き、租税や手数料の統一化 (4) 法令 24402 号:付加価値税(IVA)の還付と資金調 達 ・IVA の還付、鉱業に関するインフラ投資に適応
・新規資本財の購入や輸入に係る IVA 支払いの会計 手法の制定 (5) 鉱業法の一部改正及び追加 法令 24498 号:鉱業近代化法(鉱業法の以下の内容に ついて改正) ・探鉱鉱区保有範囲、一人 20 鉱区(20 万 ha 相当)ま での取得が可能 ・保有期間の制定 ・同一社または人物による隣接鉱区の保有 ・航空機を使用した調査時などの探鉱鉱区の拡大 ・鉱区境界の設定法 法令 24585 号:鉱業環境保護法 鉱業活動を行う者が遂行しなければならない環境 規制を制定。鉱業法第 13 章第 2 部として同法に挿入 される。以下の事項を規定。 ・環境管理の手続き ・環境保護・保全に係る規定 ・環境被害に対する責任の明確化 ・違反と罰則 ・環境教育と環境被害の防止
参考資料:Metals Economics Group、DESCRIPCION ALGUNOS PROSPECTOS FAVORABLES EN LA MINERIA ARGENTINA (Direccion Nacional de Mineria, Pregon Minero)
No. 名称 州 標高
(m S.L.)
鉱床タイプ 鉱種 鉱業権者 操業者国籍 開発様式もしくはプロジェクト段階
1 Aguilar Jujuy 4,100~4,800 塊状硫化(SEDEX) Zn, Pb, Au, Ag Comsur ボリビア 操業中(開始 1936 年、UG + Conc.)、粗鉱生産 570,000t/y、 Pb 3.2%、Zn 6.92%、Ag 67g/t、精鉱 Pb 18,200t/y(Pb 76%)、 精鉱 Zn 74,500t/y(Zn 49.5%)
2 San Francisco Jujuy ? 浅熱水・多金属脈 Zn, Pb, Au, Ag Pacific Rim 加 探鉱(地化、トレンチ、CSAMT、磁気、RC + Core ボーリング)99 年~ 3 Pirquitas Jujuy 4,000 多金属脈 Ag, Sn, Zn Silver Standard 43.4% +
Highwood Partners LP56.6%
加 探鉱(RC + Core ボーリング)96 年~、FS を実施中 4 Aguas Calientes Jujuy ? 浅熱水 Au, Ag Mansfield Minerals 加 探鉱(地質、地化、Core ボーリング)
5 Chinchilas Jujuy 4,000 斑岩銅 Au, Cu Aranlee 加 探鉱(地化探、RC ボーリング)96 年~、4,080ha 6 El Oculto Jujuy ? 斑岩銅中浅熱水
・網状、角礫
Au, Cu, Zn, Ag Aranlee 加 探鉱(トレンチ、地化探、RC ボーリング)96 年~、3,400ha 7 Abra Pampa Jujuy ? 浅熱水・脈 Au, Ag Triton 加 探鉱(地質、地化)96 年~
8 Diablillos Salta 4,100 浅熱水・鉱染 Au, Ag Silver Standard 加 探鉱(RC + Core ボーリング)93 年~、3,600ha。埋蔵量 30 百万 t、 Au 0.3g/t、Ag 109g/t
9 Cerro Samenta Salta ? 斑岩銅 Cu Teck+Mansfield Minerals 加
10 Centenario Salta 4,500 斑岩銅/浅熱水 Au, Cu, Zn, Ag Aranlee 米 探鉱(トレンチ、地化探、RC ボーリング)96 年~、4,000ha 11 La Colorada Salta ? 塊状硫化(SEDEX) Cu, Zn, Pb, Ag La Casualuda(*Salta 州公社、99
年 Pacific Rim は 93 年来のオプシ ョン権放棄)
Salta 州 探鉱(衛星画像、空磁 + 放射能)93 年~、55,000ha
12 Cerro Blanco Salta ? 浅熱水・鉱染 Au, Ag Pacific Rim 加 探鉱(地質、トレンチ、地化、ホーリング)96 年~ 13 Taca Taca Inferior Salta ? 斑岩銅 Au, Cu, Mo Corriente Resources 加 探鉱(電磁、RC + Core ボーリング)96 年~ 14 Cerro Gordo Salta ? 浅熱水・鉱染 Au, Ag Mansfield Minerals+Teck 加 + 英 探鉱(地質、トレンチ、地化、RC ボーリング)97 年~ 15 Juramento Salta ? 堆積岩胚胎 Cu, Ag Paramount Ventures & Finance
Inc.
加 探鉱(地質、トレンチ、地化、ボーリング)98 年~
16 Taca Taca Sur Salta ? 斑岩銅 Au, Ag, Cu Mansfield Minerals + Teck 加 探鉱(地質、トレンチ、地化、IP、MT、Core ボーリング)95 年~ 17 Pachamamita Salta ? 斑岩銅 Cu, Au, Mo Paramount Ventures & Finance
Inc.
加 探鉱(地質、地化) 18,200ha
18 Santa Rosa Salta ? 浅熱水・網状/角礫 Au, Ag Argex(Mansfield Minerals) 加 探鉱(地質、トレンチ、地化、IP、磁気)99 年~ 19 Prometedora Salta ? 塊状硫化(SEDEX) Cu, Pb, Zn, Au Pacific Rim 加 探鉱(トレンチ、地化、IP、磁気、Core ボーリング) 20 Sol Brillante Salta ? 塊状硫化(SEDEX) Cu, Pb, Zn, Au Pacific Rim 加 探鉱(トレンチ、地化、IP、磁気、Core ボーリング)
21 Rio Grande Salta ? マント Au, Cu Mansfield Minerals 英 + 加 探鉱(地質、トレンチ、地化、物探、ボーリング)99 年~:Rio Tinto は Mansfield と 2002 年 6 月探鉱契約を締結したが、その後 Rio Tinto は撤退した。 Teck Cominco による 11 孔、延 3,171m のボーリングにより着鉱幅 24m、 品位 Cu 0.48%、Au 0.54g/t、同 66m、Cu 0.38%、Au 0.39g/t といった 成果あり。そのほか 2,000m のトレンチ調査など。2002 年 2 月時点の Teck Cominco の試算によれば資源量 7 千万 t、品位 Cu 0.4%、Au 0.4g/t
-
87
-
No. 名称 州 標高 (m S.L.)
鉱床タイプ 鉱種 鉱業権者 操業者国籍 開発様式もしくはプロジェクト段階
22 Concordia Salta ? 浅熱水・脈/網/角礫 Au, Ag Mansfield 加 探鉱(地質、地化、物探 MT、RC ボーリング)96 年~。1997 年 RTZ、99 年 Peñoles 調査し見送り。資源開発協力基礎調査・西部地域、95 年実績あり。
23 Fenix (Salar del Hombre Muerto)
Catamarca 4,000 塩湖 Li FMC Lithium 米 操業中(開始 98 年 4 月。塩水回収プラント)、設計年産量は炭酸リ チウム 1.13 万 t、塩化リチウム 5.4 千 t でライフ 40 年。 24 Bajo de la Alumbrera Catamarca 2,600 斑岩銅 Cu, Au MIM 50% + Wheaton River Minerls
37.5% + Northern Orion Explorations 12.5%
豪 + 加 + 加 操業中(開始 97 年、OP+Conc.+Au Dore)。開発費 1,240 百万 US ドル。 2000 年生産量 Cu 139,708t、Au 208,000oz(6.5t)
25 Agua Rica Catamarca 3,200~3,500 斑岩銅 Cu, Au Northen Orion 加 Bankable F/S 済、開発待(OP + Conc.開発費 767 百万 US ドル)、埋 蔵量(予想)750 百万 t、Cu 0.62%、Au 0.23g/t、Ag 3.2g/t、Mo 0.037%(0.4%Cu Cut-Off)。2000 年 9 月、開発計画の見直し。2001 年 4 月現在で 176 孔のボーリングを実施。BankableF/S に必要な全ての 調査完了。2 本の坑道、バルクサンプリング、設計、用水調査、preF/S 中 の開発設計を含む。2003 年 2 月 BHP Billiton から買収。 26 Farallon Negro Catamarca 浅熱水(高硫化) Au, Ag YMAD 州公社 操業中(開始 90 年、UG + Heap Leach + Merrill-Crowe)、*資源開
発協力基礎調査 86~89 年アルトデラブレンダ地域、90~91 年ファラジョンネグ ロ地域成果
27 Vikingo Catamarca ? 斑岩銅 Cu, Pb, Zn, Ag Arminex (Apac Minerals) 加 探鉱(地質、地化)24,000ha 28 El Alisal Tucuman 2,600 斑岩銅 Cu, Au 加 探鉱(地質、物探、地化)98 年~
29 Famatina La Rioja 浅熱水(高硫化) Au, Ag Yamiri(La Rioja 州公社) La Rioja 州 探鉱、68 年~、*資源開発協力基礎調査ファマチナ地域開発計画調査・80 年実績
30 Helvecia La Rioja ? 浅熱水・脈? Zn, Pb, Ag Yamiri 10% + Plata Minerals 90% La Rioja 州 +?
探鉱(写真地質、物探、地化、RC + Core ボーリング)、95 年~ 31 Salamanca La Rioja 1,500 スカルン Au Minas Argentinas(IMA
Resources + Viceroy)
加 探鉱(地質、トレンチ、地化、IP、MT、Core ボーリング)95 年~、3,800ha 32 Sierra de las
Minas(Los Dos Buhos, Vallecito, etc.)
La Rioja ? 浅熱水(低硫化) Au, Ag Golden Peaks 69.57% + Mitsubishi Material30.43% + Primo 3%
加 + 日 探鉱(地質、トレンチ、Core ボーリング)98 年~。1994 年、資源開発協力基 礎調査実施
33 Capricho La Rioja ? 塊状硫化(SEDEX) Zn, Pb, Cu, Ag Sunshine 米 探鉱(地質、地化、Core ボーリング) 34 Quebrada de las
Blancas
San Juan ? 浅熱水 Au Opawica 加 探鉱(地質、地化、ボーリング)96 年~
35 El Pachón San Juan 3,700 斑岩銅 Cu, Au, Mo Noranda 加 開発待(OP + Conc.)2001 年 6 月 Noranda が 30 百万 US ドルでカナダ 系 Cambior+ボリビア系 San Jose(Comsur)から買収することで Letter of Intent に署名、9 月、買収額 28 百万 US ドル+4 か年以内の買収 完了時あるいは開発決定時に 2 百万 US ドルの支払い追加の内容で 決定。本鉱床発見は 64 年 Minera Aguilar による。埋蔵量(確+予 +推)2,106 百万 t、Cu 0.55%、Mo 0.013%(Cu Cut-Off 0.4%)。96 年 pre F/S、97 年 F/S 済み。 - 88 - 200 4. 9 )
36 Pascua-Lama San Juan 3,000~4,850 浅 熱 水 ( 高 硫 化 ) 鉱 染/脈/網状
Au, Ag, Cu Barrick 90% + Chilean Company 10%
加 開発待・探鉱(ボーリング、坑道、選鉱試験)88 年~。埋蔵量(確定+予想)269 百 万 t、Au 1.95g/t(31 Dec.2000)、金量 524t。開発費 950 百万 US ドル。生 産開始は 2003 年、開発着手は 2000 年末を予定していたが金価低迷により 延期されている。年産量は Au 25t、Ag 1,089t を予定。
37 Veladero San Juan 5,000 浅熱水(高硫化) Au, Ag, Cu Barrick 加 探鉱(RC+Core ボーリング、選鉱試験)88 年~、13,000ha。埋蔵金量は 99 年 5 月時の 165t から 2000 年 12 月時には 3 倍の 538t にまで拡大。 2002 年開発着手。
38 Del Carmen San Juan ? 浅熱水(高硫化) Au, Ag, Cu Barrick 加 探鉱(ボーリング)99 年~
39 Rio Frio San Juan ? 浅熱水(高硫化) Au, Ag, Cu Barrick 加 探鉱(ボーリング)99 年~。地質鉱量 5.7 百万 t、Au 1.99g/t 40 Cerro Casposo San Juan ? 浅熱水 Au, Ag Intrepid Minerals 加 探鉱
41 Jaguelito San Juan ? 浅熱水 Au, Ag, Cu, Pb, Zn Peñoles 墨 探鉱(写真地質、トレンチ、地化、物探、RC+Core ボーリング、選鉱試験)99 年~ 42 Gualcamayo San Juan ? 浅熱水 Au, Ag Mincorp 60% + Viceroy 40% 加 探鉱(地質、地化、ボーリング)97 年~。埋蔵量(確定+予想)37.2 百万 t、Au
1.13g/t
43 Agua Blanca San Juan 3,300~5.300 斑岩銅 Cu, Au Andes 米 探鉱(地化探、磁気+放射能、RC ボーリング)95 年~、18,0000ha 44 Potrerillos? San Juan ? 浅熱水 Au, Ag IMA Explorationes 加 探鉱(地質、地化、IP、RC ボーリング)2000 年~、37,000ha *回りは
Barrick の鉱区に囲まれている。 45 Gualcamayo San Juan ? スカルン、浅熱水・鉱染 Au, Ag, Cu Minas Argentinas(100%
Viceroy)
加 探鉱(地質、トレンチ、空磁解析、地化、Core ボーリング)98 年~、2,630ha。 確定鉱量 12.1mt、Au 1.15g/t、推定鉱量 372.mt、Au 1.13g/t。 46 La Ortiga San Juan ? 浅熱水・鉱染 Au, Ag Barrick + TNR(Toscana
Resources) + Orko Gold
加 探鉱(地質、トレンチ、地化、IP、RC ボーリング)99 年~ 47 El Leoncito San Juan ? 斑岩銅 Cu, Mo Arminex (Apac Minerals) 加 探鉱(1969 年当時の ONU、AMD によるボーリング実績あり)
48 Vicuña San Juan 5,100~5,500 浅熱水(低硫化) Au, Ag Tenke 加 探鉱(物探、ボーリング)2000 年~。2001 年 6 月、Tenke 社はボーリング結果発表。 2000 年 10 月~2001 年 4 月の間に 24 孔、3,986m のボーリング実施。Filo del Sol にて118m、Cu 0.51%, Au 0.38g/t, Ag 81g/t。168m、Cu 0.86%,、Au 0.23g/t、 Ag 33g/t。Rio Tinto はこれに出資したが、分析結果後、金が探鉱目的で あるとして撤退。Tenke は他のパートナーを求め協議。
49 Casposo San Juan ? 浅熱水(低硫化) Au, Ag Intrepid Minerals 加 探鉱(地質、トレンチ、地化、物探(磁気)、ボーリング)98 年~
50 Diente Verde San Luis ? 斑岩銅? Au, Cu Gold Cliff Resources+Newcrest 加 + 豪 探鉱(地質、トレンチ、地化、IP、磁気、Core ボーリング)97 年~、5,150ha
No. 名称 州 標高
(m S.L.)
鉱床タイプ 鉱種 鉱業権者 操業者国籍 開発様式もしくはプロジェクト段階 51 Uspallata Mendoza-Sa
n Juan
? 斑岩銅 Au, Cu Newmont Mining + Northern Orion + Argentina Mineral
米 + 加 + 亜 探鉱(ボーリング)94 年~
52 San Jorge Mendoza 2,600 斑岩銅 Cu, Au, Mo Northen Orion 85% + Climax 15% 加 開発待(OP + SX-EW+Conc.)、埋蔵量(確定)57.3 百万 t、Cu 0.6% (Cut-off 0.25%)
53 La Horoueta Mendoza ? 浅熱水・脈 Au, Ag Andes 米 探鉱(地化探、RC ボーリング)96 年~、4,080ha 54 Las Choicas-El
Burrero
Mendoza ? 斑岩銅 Cu, Ag Abra(Cominor + CIDEF) 智 探鉱(地質、IP、CSAMT、RC ボーリング)95 年~
55 Los Menucos Rio Negro ? 浅熱水・脈 Au, Ag Patagonia gold 80% + Apac Minerals 20% 亜 + 加 探鉱(地質、トレンチ、地化、物探、RC + Core ボーリング)99 年~ - 89 - 金属資源レポート
No. 名称 州 標高 (m S.L.)
鉱床タイプ 鉱種 鉱業権者 操業者国籍 開発様式もしくはプロジェクト段階
56 Esquel Chubut 1,200~1,400 浅熱水(低硫化)・脈 Au, Ag Merdian gold 米 探鉱。2002 年 4 月米系 Meridian Gold(前 FMC Gold)は Brancote 社 (El Desquite の 76.4%を所有)を買収。確定・予想鉱量 1,930 万 t、 品位 Au 6.06g/t、Ag 11.1g/t、金量 118t、銀量 215t。生産計画は 露天掘、日産粗鉱量 5 千 t、ライフ 6.5 年。F/S を実施中。
57 La Joya del Sol Chubut ? 浅熱水・鉱脈 Au, Ag El Desquite(Meridian Gold 76.5%)
米 pre F/S、探鉱(ボーリング)97 年~
58 Cerro Vanguardia Santa Cruz 265-359 浅熱水(低硫化) Au, Ag Anglo Gold 92.5% + Fomicruz 7.5%
南ア + 亜 操業(98 年開始、開発費 270 百万 US ドル、OP+CIL)、2000 年生産 量 285,000oz(8.9t)、埋蔵量 9.2 百万 t、Au 9.997g/t、Ag 110.54g/t (Au 88.3t、Ag 1,022t)、マインライフ 15 年。
59 Bacon/Martha Santa Cruz ? 浅熱水・脈 Ag Yamana 米 探鉱 60 Manantial Espejo Santa Cruz 400 浅熱水・脈 Au, Ag Silver Standard 50% + Pan
American Silver 50%
加 探鉱(ボーリング)96 年~。埋蔵量(確定+予想)5.961 百万 t、Au 4.336g/t、Ag 247.12g/t、2003 年には 6,000m のボーリングを実施. 61 Cerro Negro Santa Cruz ? 浅熱水(低硫化)・脈 Au, Ag Oroplata 豪 探鉱(推定 6 百万 t、Au 3.2g/t)
62 Mesa (Las Mellizas) Santa Cruz ? 浅熱水(低硫化)・脈 Au, Ag Rio Tinto 55% + IAMGOLD 45% 英 + 加 探鉱(ボーリング)2000 年~。着鉱幅 2m、Au 215g、1m、Au 105g/t 63 La Manchuria Santa Cruz 600~800 浅熱水(低硫化)・脈 Au, Ag Barrick 加 探鉱(地質、IP、CSAMT、Core ボーリング)97 年~
64 La Josefina Santa Cruz ? 浅熱水・鉱脈/角礫 Au, Ag Minametarica パナマ 探鉱(地質、トレンチ、地化、IP、TM、磁気、ボーリング)98 年~、48,581ha 65 Martinetas (Coyote) Santa Cruz ? 浅熱水(低硫化) Au, Ag Minas Buenaventura 50% +
Yamana 50%
ペルー + 米 探鉱(ボーリング)99 年~。着鉱幅 5m:Au 731.62g/t、同 0.8m:Au 1,594.55g/t、Ag 1,780g/t
66 Huevos Verdes Santa Cruz ? 浅 熱 水 ( 低 硫 化 ) 網 状
Au, Ag Minera Andes + Mauricio Hochschild Compania SAC
米 探鉱(地質、トレンチ、Core ボーリング)98 年~。2002 年の埋蔵量 1.85 百 万 t(Au 2.1g/t、Ag 214g/t、Cut-off Ag 50g/t)
67 Fin del Mundo Tierra del Fuego
? 塊状硫化 Cu, Zn, Au, Ag Yamana 米 探鉱(ボーリング)、95~98 年。休止
(2004. 7.26) - 90 - 200 4. 9 )
チリ
1. 主要鉱産物の動向 チリは世界最大の銅生産国であり、2003 年の生産 量 491 万 t は世界計の 1,363 万 t の約 36%に相当す る。2002 年実績 462 万 t に較べると 5.9%の増である。 2003 年の銅輸出額 75.5 億 US ドルは、銅価の回復基 調もあって、前年度比 17%増であり、鉱産物輸出額 計 86.8 億 US ドルの 87%、チリ全輸出額 212.5 億 US ドルの 35.5%に相当する。鉱業は、GDP に占める割合 8.7%(2002 年)という数値以上に、チリ経済に与える 影響の大きい産業といえる。 1990 年代に入って大型銅山開発が相次いで、銅産 出国として急速な成長を遂げたが、1999 年の Los Pelambres 鉱山後の新規開発は Tesoro(2001 年)や Atacama Kozan(2003 年)などの中規模鉱山で、新規 の大規模鉱山開発はなく、近年の投資の多くは、 Escondida 鉱山をはじめとする大規模鉱山の拡張や 操業改善に充てられている。2003 年はチリ全体に海 外投資が少なく(別表 2)、鉱業投資で目立ったもの は Collahuasi 銅山(第Ⅰ州)の Ujina から Rosario への転換に伴う大型投資であった。 チリの 2003 年の金生産量 39t(世界第 15 位)は、 前年とほぼ同じ水準であった。1998 年より採算の目 安とされる金価格 300 US ドル/oz を下回り、坑内採 掘の高コスト金山の休山・閉山に追い込まれた。ま た、開発プロジェクトの遅延から、2000 年より生産 量は減少傾向である。しかし、2002 年に入って 300 US ドル/oz を越えて回復基調であり、大型金銀開発プ ロジェクトとして注目される Pascua Lama(Barrick 社)の始動が発表され、Cerro Casale(Placer Dome 社)なども待機しており、今後の開発が期待されてい る。 モリブデンは銅生産の副産物として回収されてい る。チリの生産量 3.3 万 t(2003 年実績)は世界計の 26%を占め、米国に次いで世界第 2 位である。銅生産 の増に伴い、モリブデン生産は 13%の増であった。 モリブデン価格の増もあって、輸出額 3.5 億 US ドル は前年比 40%の増であった。 非金属では、硝酸塩、ヨード、炭酸リチウムなど が知られる。非金属の輸出額計は 97 年以降ほぼ 3 億 US ドル前後で安定し、2003 年は 3.4 億 US ドルで あった。 【銅】 国営企業である CODELCO(チリ銅公社)の、チリの 銅生産量に占める割合は大きい。1991 年にはチリ銅 生産量の 6 割以上を CODELCO が占めていたが、その 後、急速な海外投資による鉱山開発によって、ここ 数年は 35%程度で安定している(別表 4)。 チリの銅生産の急速な拡大には SX-EW の導入が大 きく寄与してきた。特に 1995 年以降の伸びが著しく、 2003 年には全体の 33.7%に相当する 165 万 t が同技 術によるものとなっている(別表 5)。2001 年 5 月に 生産を開始した El Tesoro に続く、SX-EW 採用の新 規銅山開発として Spence、Gaby、Escondida Norte の一部、Esperanza、Fortuna de Cobre が待機して おり、その増加傾向はしばらく続くものとみられる。 また、将来的には硫化鉱を対象としたバイオリーチ ング実用技術開発の進展により一段の増加も考えら れる。 チリの銅生産形態は、2003 年において SX-EW カソ ード 165 万 t(33.7%)、精鉱 152.5 万 t(31.1%)、電気 銅 148 万 t(30.2%)、粗銅 24.7 万 t(5.0%)であり、 SX-EW カソードと精鉱生産の比率は銅量にして概ね 3:7。精鉱生産のうち約半分は精鉱のまま海外へ出 荷 さ れ 、 残 り の 精 鉱 が チ リ 国 内 7 基 の 製 錬 所 (CODELCO 3+ENAMI 2+民間 2)で銅地金(電気銅 86% +粗銅 14%)にして出荷されている。 チリの銅輸出量 469 万 t と生産量 491 万 t の違い は、CODELCO による銅価調整のためのカソード自社 在庫の影響が大きい。銅輸出先は、日本が 66.7 万 t で総計の 14.9%を占め、中国の 84.3 万 t に継ぐ第 2 位の銅輸出相手国である。2002 年に中国向け輸出は 日本向けに並び、2003 年は大きく離された。韓国、 台湾を含め極東 4 か国の計 198 万 t は全体の 42.3%に相当する(別表 6)。 1-1. CODELCO CODELCO は El Teniente、Andina、Norte、Salvador の 4 生産部門を持ち、2003 年の CODELCO 全体の生産 量計(El Abra 引受け分を含む)で 169 万 t で 2002 年 実績(163 万 t)の 3.1%増であった。国際銅市場の在 庫を調整するために、2002 年に生産調整(減産)を始 め、2003 年の生産についても 20 万 t の Chuquicamata 鉱山の自社在庫が行われた。 (CODELCO の近年の生産と生産性に関するデータ) 年 1998 1999 2000 2001 2002 2003 増率 (2003/1998 年) 銅生産量(千 t) 1,501 1,615 1,612 1,699 1,630 1,674 11.5% 売上(百万 US ドル) 2,730 2,944 3,610 3,588 3,490 3,782 38.5% 税引前剰余金(百万 US ドル) 355 572 753 412 369 606 70.7% キャシュコスト(¢/lb) 45.0 42.3 44.2 40.7 40.9 42.7 -5.1% 年平均銅価(¢/lb) 75.0 71.4 82.3 71.6 70.7 80.7 7.6% 正社員(人) 18,258 17,501 17,403 17,147 16,967 16,678 -8.7% 出典:CODELCO Annual Report
CODELCO は 2001 年に発表した 2006 年までの資産 倍増計画を睨みつつ、各生産部門で拡張計画を実施 中である。因みに、資産価値を倍増し 180 億 US ドル (2000 年当時は 90 億 US ドル)に達する計画について は、(2003 年 9 月時点の JP Morgan 社の調査報告に よると、同社の資産価値は 118~148 億 US ドルと評 価され)極めて順調に進捗しているとされた。 (1) El Teniente 生産部門の拡張計画 El Teniente 生産部門(第Ⅴ州)は、坑内鉱山と Caletones 製錬所を擁する。鉱山は、埋蔵量 54.9 億 t(銅品位 1.19%)、キャッシュコスト 45.4¢/lb、全 量が製錬所に供給される。2003 年は銅量 33.9 万 t(前 年比 1.5%増)の RAF インゴットとアノードが生産さ れた。また、副産物としてモリブデン 4,720t を生産 した。本鉱山は、総額 6.2 億 US ドルを投じて 2004 年末までに年産銅量 45 万 t 以上への拡張を実施中で あり、本拡張計画は PDT と呼ばれている。既に 5.53 億 US ドルが投資され、そのうち 2.2 億 US ドルが 2003 年の投資であった。具体的には、以下の事項からな る。 ・選鉱場の処理能力増強:Colon 選鉱場の拡張、Phase Ⅰ(7.6 万 t/d→10.4 万 t/d)と PhaseⅡ(10.4 万 t/d →13 万 t/d)の 2 段階あり、2003 年下半期に Phase Ⅰを完了。PhaseⅡは 2005 年の 9 月以降の完了に なる見込み。3 億 US ドルの投資計画のうち 2003 年までに 2.74 億 US ドルを実施済み(うち 9.3 千万 US ドルが 2003 年の投資)。
・3 鉱体(Reservas Norte、Diablo Regiminento、Pipa Norte)の採掘拡張、鉱石輸送能力の拡張。2.34 億 US ドルの計画のうち、1.22 億 US ドルを実施済み (うち 9.2 千万 US ドルが 2003 年)。2004 年中の完 了見込み。 ・Caletones 銅製錬所の拡張(アノード+RAF 計 38 万 t/y→43.5 万 t/y)は 2002 年末に開始し、2004 年 末までには完了する予定。投資は総額 6.3 千万 US ドル(2003 年に 2.8 千万 US ドル)を見積もる。 ・電気システムの拡張。 ・尾鉱(Barahona、Cauquenes ダム)からのリーチン グによる銅回収プロジェクト(年産銅量 3 万 t)。 (2) Andina の第 2 次拡張計画 Andina 生産部門(第Ⅴ州)は埋蔵量 38.4 億 t(銅品
位 1.18%)。La Union と Don Luis の 2 つの露天掘と 坑内掘で銅量 23.6 万 t(2003 年)の精鉱を生産した。 CODELCO の生産部門の中でも高コストの鉱山でキャ ッシュコストが 47¢/lb、現在の選鉱能力 6.4 万 t/d を 15 万 t/d に倍増する投資計画(約 8 億 US ドル)を 検討中であり、EIA(環境影響評価書)が 2001 年に承 認済みである。 (3) Salvador 拡張計画(Damiana プロジェクト) Salvador 生産部門(第Ⅲ州)は、Salvador 鉱山と Potrerillos 製錬・精錬所を有する。Salvador 鉱山 は露天掘と坑内掘にて銅量 8 万 t/y(2003 年)を生産 した。キャッシュコストが 62.7¢/lb と高く、粗鉱 品位(現在 0.7%)も徐々に低下しつつある。また、酸 化鉱は山元の SX-EW プラントで年間 2.5 万 t のカソ ードを生産してきたが、2004 年までに鉱量が枯渇す る予定である。現在、本鉱床の 2km 東に位置する Damiana 酸化銅鉱床(埋蔵量 5.7 千万 t、銅品位 0.69%)の開発計画が進められている。本計画が実現 すれば、今後 10 年以上の SX-EW プラントの操業が可 能となる見込みであり、初期投資額は 6 千万 US ドル とされている。また、Salvador 鉱山では選鉱能力の 拡張計画も検討されており、1.2 千万 t/y から 1.5 千万 t/y への増強に投資額 7 千万 US ドルと見積もら れている。 (4) CODELCO Norte(北部)生産部門 2002 年 3 月に発表された CODELCO の機構改革によ って、Chuquicamata 生産部門(第Ⅱ州)と Radomiro Tomic 生産部門(第Ⅱ州)を統合し、CODELCO Norte 生産部門を形成した。Chuquicamata 本鉱床、南部鉱 床、Chuquicamata 製錬・精錬所と Radomiro Tomic 鉱山及び SX-EW プラントが操業中で、総生産量は 2003 年実績で 90.7 万 t(うち Chuquicamata 60 万 t、 Radomiro Tomic 30 万 t)であった。将来は、近傍の Mansa Mina 鉱床、Gaby 鉱床、Opache 鉱床、Toqui 鉱床などの新規鉱床を統合する予定である。2008 年 までには同生産部門の生産量は 140 万 t になる予定 であるという。また、Chuquicamata 本鉱床は、2015 年を目処に坑内採掘への転換の検討が開始された。 坑内採掘によって、2050 年まで、現在の生産を維持 することを考えているという。 Chuquicamata 鉱 山 に て 、 2003 年 後 半 か ら Chuquicamata 銅山の選鉱処理能力 16 万 t/d を 18.25 万 t/d に増強する拡張工事を実施し、7.6 千万 US ド ルの予算のうち、2003 年で 5.5 千万 US ドルを実施 済み。また、Chuquicamata 精錬所の電解工程の改善 と精錬能力 80 万 t/y を 85.5 万 t/y に増強を開始し た。1.43 億 US ドルの投資計画のうち、9.8 千万 US ドルが 2003 年に実施された。2005 年の上半期を完 了予定とする。 1-2. ENAMI ENAMI は中小鉱業振興を目的とした国営公社であ り、CODELCO のように鉱山操業を直接行う機能はな い が 、 Queblada Blanca( 第 Ⅰ 州 ) 、 Andacollo-Cobre(第Ⅳ州)、Altamira(開発待ち)(第 Ⅱ州)の各々に 10%のマイナーシェアを有している。 以下のような選鉱場とリーチング・セメンテーショ ン(以下”LC”とする)、製錬所・精錬所を有し、中 小鉱山業者から優遇価格で鉱石を引取って銅精鉱及 び地金を生産している。 (ENAMI 関連プラント) ・Taltal(浮選 225t/d、LC 600t/d) ・El Salado(LC 600t/d) ・M.A.Matta(浮選 3,300t/d) ・Vallenar(浮選 570t/d、LC 2,000t/d) ・Ovalle(Panulcillo:浮選 370t/d、LC 470t/d) ・Ventanas 製錬・精錬所(第Ⅴ州、電解銅 328,000t/y) ・Paipote 製錬所(第Ⅲ州、アノード 84,000t/y) 1995 年から製錬所の近代化・環境対策計画に着手 し、Ventanas では投資額 5.2 千万 US ドルにより反 射炉から Teniente 転炉への転換、炉内への乾燥精鉱 のノズルによる酸素混合注入設備設置等が行われた。
Paipote ではそれらに加えスラグ処理のために電気 炉を導入し投資額は 9.8 千万 US ドルとされている。 ENAMI の電気銅は Ventanas 精錬所にて生産されて おり、その推移は下表のとおりである。Ventanas 精 錬 所 に は Ventanas で 生 産 さ れ る ア ノ ー ド 226,479t(2003 年 実 績 ) 、 Paipote の ア ノ ー ド 96,723t(2003 年実績)及び他の製錬所からのアノー ドが供給されている。 (ENAMI の電気銅生産状況) 年 1998 1999 2000 2001 2002 2003 生産量(t) 296,603 309,520 319,105 322,952 322,502 330,462 対前年比(%) 2.40% 4.35% 3.10% 1.20% -0.14% 2.47% 出典:ENAMI Annual Report
1-3. Escondida 同鉱山は第Ⅱ州、Antofagasta 市から南東 170km、 標高 3,050m に位置する。1990 年末に開山。埋蔵量(確 定+推定)は 2002 年末時点で下表のとおりである。 (Escondida 鉱山の埋蔵鉱量) 確定鉱量 推定鉱量 合計 品位 品位 品位
百万 t %(TCu) %(SCu) 百万 t %(TCu) %(SCu) 百万 t %(TCu) %(SCu) 硫化鉱 702 1.45 - 843 1.02 - 1,545 1.21 - 低品位硫化鉱 157 0.60 - 418 0.60 - 575 0.60 - 酸化鉱 143 - 0.77 55 - 0.51 198 - 0.70 混合鉱 - - - 50 1.03 0.36 50 1.03 0.36 出典:Escondida Annual Report
1996 年に Chuquicamata を抜いて世界最大の年間 生産量を擁する銅鉱山となった。2003 年の年産銅量 99.5 万 t(前年比 31.2%増)はチリ全生産の 20%に相当 する。金銀を含む銅精鉱と SX-EW カソード生産が行 われており、84.7 万 t を精鉱として、14.8 万 t を銅 カソードとして出荷された。精鉱は Antofagasta 市 南に位置する Coloso 積出港まで 170km をスラリーパ イプラインで流送している。2002 年 9 月までに第Ⅳ 次拡張計画(投資額 10.45 億 US ドル)を完了しており、 2003 年 4 月から本格操業を開始し、年間生産能力 125 万 t/y になった。
権益の内訳は、BHP Billiton 社 57.5%、Rio Tinto 社 30%、日本企業連合 10%(三菱商事 6%、三菱マテリ アル 2%、日鉱金属 2%)、IFC 2.5%。 (Escondida の第Ⅳ次拡張の内容) ・新規選鉱場〔11 万 t/d、鉱山の南 8km〕 ・粗鉱生産能力の強化〔インピットクラッシャー新 規選鉱場までのベルトコンベアーの設置、重機の増 強 に よ る 粗 鉱 採 掘 能 力 増 (127,500t/d → 237,000t/d)〕 ・新旧選鉱場間のスラリーパイプラインの設置と Coloso 積出港までのパイプラインの一部交換 ・尾鉱堆積場と Laguna Seca 地域の用水浄化設備 ・Coloso 積出港の設備改良〔脱水設備、貯鉱場の増 強〕
1-4. Los Pelambres、El Tesoro、Michilla
チ リ Luksic グ ル ー プ 傘 下 の Antofagasta Minerals 社は、Los Pelambres、El Tesoro、Michilla
を操業する。Los Pelambres 鉱山は、銅精鉱を年産 銅量 32.7 万 t(前年比 0.6%増、副産物としてモリブ デン 8,700t)、El Tesoro がカソード年産 9.2 万 t(前 年比 9.5%増)になった。また、Michilla についても カソード年産 5.3 万 t(前年比 1.7%増)であり、合計 年産銅量 47.2 万 t(前年比 2.6%増)であった。 Los Pelambres(第Ⅳ州)は、サンティアゴの北 200km、標高 3,600m に位置する。2003 年 12 月末の データによると、地質学的資源量 32 億 t(カットオ フ品位 Cu 0.4%、品位 Cu 0.63%、Mo 0.0162%)。鉱量 20.7 億 t(カットオフ品位 Cu 0.4%、品位 Cu 0.65%、 Mo 0.0173%、Au 0.033g/t、Ag 0.93g/t)。2003 年に はキャッシュコスト 29.3¢/lb を記録した。Luksic グループ 60%(Antofagasta Minerals 社(50.55%)- Anaconda Chile(9.45%))と日本企業連合 40%(日鉱金 属(15%)-三菱マテリアル(10%)-丸紅(8.75%)-三 菱商事(5%)-三井物産(1.25%))の J/V により、開発 は 1997 年 7 月に投資額 13 億 US ドルにて始まり、生 産開始は 1999 年 9 月。2000 年からは設計を上回る 本格操業となった。2003 年には 3.4 千万 US ドルを 投資して、選鉱プラントの操業改善を行い、12 万 t/d の処理能力になった。また、17.5 万 t/d に拡張する 計画があり、既に 2004 年 3 月には EIA(環境影響評 価調査)が承認された。投資額は 4.5 億 US ドルにな る計画。また、現状の尾鉱ダムの容量が 2007 年まで であることから、新規の尾鉱ダム(容量 17 億 t)の建 設計画も進められており、EIA の承認待ちである。 (Los Pelambres 銅山の生産量推移) 年 2000 2001 2002 2003 日粗鉱処理量(千 t/d) 93.1 104.7 110.5 113.3 精鉱生産量(千 t) 714.5 856.9 811.8 826.5 精鉱中銅量(千 t) 309.5 373.8 324.6 337.8 粗鉱品位(Cu %) 0.98 1.05 0.91 0.91 精鉱品位(Cu %) 43.3 43.6 41.3 40.9 実収率(%) 92.4 92.4 91.1 89.9 El Tesoro(第Ⅱ州)は Calama 市の南西 90km、標高 2,300m に位置する。Antofagasta Minerals 社(61%) と Equatrial Mining 社(豪系 AMP グループ)(39%)の
J/V。開発投資額 2.96 億 US ドル(内シンジケートロ ーンが 2.05 億 US ドル、合弁会社が 9.6 千万 US ドル) を出資する。鉱量 1.53 億 t、銅品位 0.96%。2001 年 5 月からフル操業で SX-EW カソード生産(7.5 万 t/y) を開始している。操業年数 18 年を予定。 1-5. Candelaria 同鉱山は 1987 年、Phelps Dodge 社のチリ子会社 Ojos del Salado 社により第Ⅲ州 Copiapo 市の南東 22km で発見された露天採掘鉱山で、銅精鉱を出荷し 副産物として金・銀を含む。鉱量 3.66 億 t(品位 Cu 1.29%、Au 0.26g/t、Ag 4.5g/t)、キャッシュコスト 52¢/lb(2003 年)である。住友グループとの J/V(住 友金属鉱山 15%、住友商事 5%)により 1993 年から 5.5 億 US ドルを投じて銅精鉱年産能力 35 万 t(Cu 30%) として開発された。PhaseⅠとして北側のピットが採 掘され、その後、PhaseⅡで南ピットの開発がなされ、 現在は両方のピットがつながり、一つのピットにな っている。1997 年に 3.5 億 US ドルを投じて処理量 を増強し、98 年 4 月より拡張ベースで生産開始(年 産銅量 13 万 t→22.5 万 t)。2003 年の年産銅量は 23.4 万 t と前年比 6.8%増であった。現在、北ピットの下 部鉱体の開発が計画されており、探鉱坑道を掘削し て坑内からの探鉱を進めている。 1-6. El Abra El Abra は第Ⅱ州 Chuquicamata の北 80km、標高 4,000m に位置する。1994 年 CODELCO は本鉱床開発の 入札を行い、当時 Cyprus 社が 3.3 億 US ドルで落札 した。Cyprus 社(51%)、CODELCO(49%)の J/V により 開発費 10.5 億 US ドルにて 1996 年 8 月に操業開始し、 1999 年の Phelps Dodge 社による Cyprus 社買収後は 前者が操業している。鉱量は酸化銅 8 億 t、品位 Cu 0.55%。ライフは 17 年。当初の SX-EW カソード年産 能力は 22.5 万 t であった。2003 年には、低品位酸 化鉱のリーチングや酸化/硫化鉱の選鉱工程の改良 を行い、2003 年の生産量は 24.5 万 t(前年比 10.2% 増)となった。今後、硫化鉱の開発を検討しており、
現在 Pre-F/S を行い鉱量の把握に努めている。
1-7. Los Bronces、El Soldado、Chagres 製錬所 Los Bronces 銅山(第Ⅴ州)は Santiago 市の北東 70km、標高 4,000m に位置し、2003 年の生産量は 21.9 万 t、El Soldado も第Ⅴ州に位置し年産量は 7.0 万 t。両鉱山の合計で 28.9 万 t。Los Bronces のダンプ リーチング-SX-EW の生産開始は前者が 1998 年、現 在、年産 2 万 t の能力を持つ。Chagres 製錬所(第Ⅳ 州)は 1992~94 年間に 2.14 億 US ドルにより拡張(粗 銅年産 4.7→12.5 万 t、硫酸 33 万 t)し 95 年以降順 調に運転している。
かっての所有社 Exxon Mobil 社(米国)は、ENAMI 権益 86%を 1978 年に 9.8 千万 US ドルで買収し、100% 現地法人 Disputada de Las Condes 社を設立して操 業してきた。その後、2002 年 11 月、Anglo American 社へ 13 億 US ドルで売却された。その際に話題にな った Exxon 社の脱税疑惑が発端になって、鉱業税制 の見直しが政治問題として取り上げられるようにな っ た (3. 鉱 業 政 策 の 動 向 の 項 を 参 照 ) 。 Anglo American 社は、チリに所有する Mantos Blancos、 Mantoverde と今回買収した Los Bronces、El Soldado、 Chagres 製錬所の各事業所を統括し、チリを本社と する組織改革を行い、Disputada de Las Condes の 名称は廃止した。
1-8. Mantos Blancos、Mantoverde
Mantos Blancos 、 Mantoverde 両 銅山 は 、 Anglo American チリ子会社 Mantos Blancos 社が所有する。 Mantos Blancos 銅山は第Ⅱ州 Antofagasta 市の北 東 45km に位置する。1996 年に 7.5 千万 US ドルをか けて 2 ピットを一つに集約し、鉱量を 5,200 万 t(品 位 Cu 0.7%)から 1.19 億 t(品位 Cu 0.5%)とした。更 に 6.82 千万 US ドルにより旧精錬所を SX-EW に切り 替えた。処理能力 11,500t/d の選鉱場は残して運転 中。2003 年の生産量は SX-EW カソードと精鉱中銅量 の計 8.9 万 t で減少傾向である。 Mantoverde 銅山は第Ⅲ州 Chañaral の南東 50km に 位置し、1995 年開山、開発費 1.8 億 US ドル、鉱量 は 1998 年末時点で 6,930 万 t、品位 Cu 0.78%、ライ フ 15 年、鉱石処理能力 1.8 万 t/d。2003 年の生産量 は SX-EW カソード 6.1 万 t。2002 年 2 月、新鉱体 Mantoruso の開発に関する EIA が承認された。この 開発により生産レベルを維持する予定である。 1-9. Collahuasi 第Ⅰ州南東部、標高 4,400m に位置し、Ujina、 Rosario 、 Huinquintipa の 3 鉱 床 か ら な り Huinquintipa は異地性の酸化銅鉱床で SX-EW 対象。 埋蔵鉱量(確定+推定)で 18 億 t(Cu 0.91%:2003 年 12 月末時点)。1999 年から本格操業に達しており、 選鉱場と SX-EW プラントを有し、精鉱は Punta Patache 積出港まで 203km をスラリーパイプ輸送し ている。2002 年 10 月から、選鉱場の処理能力の拡 張(6 万 t/d→11 万 t/d)と Ujina 鉱床から Rosario 鉱床へ採掘対象の転換プロジェクト(投資額 6.5 億 US ドル)を開始し、2004 年 6 月には工事を完了した。 年産銅量は 45 万 t/y となり、25 年間操業する見込 みである。権益比率は、Falconbridge 社 44%、Anglo American 社 44%、日本企業連合 12%(三井物産 6.9%、 日鉱金属 3.6%、三井金属 1.5%)により、現地鉱山会 社 Doña Inés de Collahuasi が形成されている。
(Collahuasi 鉱山の生産量推移)
年 2000 2001 2002 2003 精鉱中銅量(千 t) 378 393 373 331 SX-EW カソード(千 t) 58 60 61 64 生産銅量計(千 t) 436 453 434 395 出典:Collahuasi Annual Report
1-10. Zaldivar 第Ⅱ州、Escondida の北側に隣接する。2003 年 12 月末の埋蔵鉱量(確定+推定)は 4.5 億 t(Cu 0.659%)。 1995 年にバイオリーチング及び SX-EW 設備が完成し て操業に入り、99 年にはカソード生産 15 万 t/y に 達した。2003 年の生産量は SX-EW カソード 15.1 万 t/y であった。1999 年 11 月、Placer Dome 社は、パ
ートナーであった Outokumpu 社から 50%権益を 2.51 億 US ドルで買収し、同年、探鉱 4 か年計画に着手し た。2001 年に 4 千万 US ドルを投資し、新規パワー ショベルの購入、リーチング工程(SX-EW)における銅 品 位 の向 上、 粗 鉱品 位低 下 への 対処 を 計っ た。 Zaldivar Norte 鉱床には探査費 2 百万 US ドルを充 て埋蔵量を算定している。 1-11. Cerro Colorado 第Ⅰ州中央部、Iquique から東 120km、チリ最北、 標高 2,600m に操業する斑岩銅鉱床。Rio Algom 社が 100%所有していたが 2000 年 10 月の Billiton 社によ る 同 社 買 収 、 そ の 後 の 合 併 に よ り 現 在 は BHP Billiton 社の傘下となっている。1994 年に投資額 2.87 億 US ドルにて SX-EW カソード生産能力 4 万 t/y、 ライフ 20 年で開山。1998 年末時点の鉱量は 2.08 億 t、品位 Cu 1.02%。1996 年に 5 千万 US ドルの投資に より年産 6 万 t に拡張。1998 年、2 億 US ドルを投じ てクラッシャーとリーチングパッドを増強した結果、 生産量は 1998 年の 7.4 万 t から 1999 年には 10 万 t に 34%増となった。2003 年の生産量は前年同様 13.2 万 t であった。これまで操業改善に 5.6 億 US ドルを 投資し開山当時のキャシュコスト 71¢/lb を 38.9¢ /lb まで低下させ、今後 8 年間は年産 10 万 t 体制を 維持する。 1-12. Quebrada Blanca 第Ⅰ州南部に位置し、二次富化鉱床 Doña Ines は 鉱量 7.8 千万 t(Cu 1.41%)で 1994 年にライフ 16 年 で生産が開始された。初生鉱床は、鉱量 2.5 億 t(Cu 0.5%)。開発費 3.6 億 US ドル。現在、残存鉱量(確定 +推定)は 1 億 4.5 千万 t(Cu 0.87%)とされ、2013 年までの操業が可能とされている。バクテリアリー チング SX-EW により 216t/d、実収率 93%。権益比率 はカナダ系 Aur Resources 社(76.5%)、チリ Cruzat グループ鉱山部門 Pudahuel(13.5%)、ENAMI(10%)。 2000 年 11 月、Aur Resources 社が Cominco 社 47.25%、 Teck 社 29.25%の権益を 3.04 億 US ドルで取得した。 同社は買収額の支払いに 1.7 億 US ドルのローンを使 用、それには Teck 社からの借入金 5.56 千万 US ドル、 また第三者からの借入金 6.91 千万 US ドルを含む。 2002 年 12 月に、投資額 5 千万 US ドルの SX-EW プ ラントの処理能力増強(7.5 万 t→8 万 t)が終了した。 2003 年のカソード生産量は生産能力に合わせた 80,083t であった。 1-13. Atacama Kozan 第Ⅲ州 Copiapo 市の南東 15km、Candelaria 銅山の 北東側に隣接する。日鉄鉱業 60%と Inberraz 社 (Errázuriz グループ)40%が出資し、2003 年 1 月に試 験操業を開始し、6 月から本格操業となった。マン ト型銅鉱床で現状の鉱量 3 千万 t(品位 Cu 1.5%(Cut off 0.8%)、Au 0.3g/t、Ag 30~40g/t)。標高 536m レベルの坑口から斜坑 2,700m を開削した。標高 250 ~100m 間に層厚 4~25m のマント型銅鉱床が平均傾 斜 20%で胚胎する。採掘はサブレベルストーピング、 部分的にルームアンドピラーが適用される。粗鉱 180 万 t/年、精鉱 9 万 t/年(品位 Cu 28%、含有銅量 25,000t)の生産規模で現状のマインライフは 11 年 であるが、鉱区(2km×0.8km)の約 6 割は未探鉱であ り、操業と平行して探鉱を今後実施する。初期投資 額は 1.1 億 US ドル、操業コスト 60¢/lb。本プロジ ェクトは以前“El Bronce de Atacama”と呼ばれて いた。チリでは生産規模から中規模銅山に属するが 日本企業単独一社でチリ企業と組み、メジャーシェ アでオペレーターシップを取っての鉱山開発である ことに注目される。 【金】 金価格が 1998 年以降、採算ラインの目安とされる 300 US ドル/oz を下回り、金山の休山、閉山や開発 プロジェクトの延期の動きが相次ぎ、2002 年には El Indio(Barrick 社)が閉山した(下記参考)。2000 年に は最高値の 54t に達したものの、その後、閉山の影 響で減少し、2002 年、2003 年は 38t(世界 15 位、南 米では 3 位の生産)となっている。Escondida や