博士論文
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(2) 目. 第1章 緒. 次. 言 ..................................................................................................................................... 1. 第 2 章 「夏季施肥」と「夏季剪定」が当年夏季および秋季の肥料成分の吸収ならびに当年 秋季の枝梢の充実度に及ぼす影響 ................................................................................... 5 第 1 節 夏季施肥量と夏季剪定が夏季の肥料成分の吸収および 9 月の樹体内無機 成分濃度に及ぼす影響 ............................................................................................. 6 第 2 節 夏季施肥と夏季剪定が秋季の肥料成分の吸収および枝葉の状態に及ぼす 影響........................................................................................................................... 16 第 3 節 考察 .......................................................................................................................... 22 第 4 節 摘要 .......................................................................................................................... 25 第 3 章 「夏季施肥と二度切り」技術が樹体の生育,果実品質および収量に及ぼす効果 ... 26 第 1 節 「夏季施肥と二度切り」が翌年の樹体の生育に及ぼす影響 .......................... 26 第 2 節 「夏季施肥と二度切り」が新梢当たり花穂数,葉面積,果実品質および 収量に及ぼす影響 ................................................................................................... 33 第 3 節 夏季および秋季の窒素吸収量と新梢当たり花穂数,葉面積,果実品質 ならびに収量との関係 ........................................................................................... 37 第 4 節 考察 .......................................................................................................................... 42 第 5 節 摘要 .......................................................................................................................... 45 第 4 章 「夏季施肥と二度切り」管理による樹体の無機窒素栄養条件の改善 ......................... 47 第 1 節 溢泌液および葉柄中の無機窒素の状態 .............................................................. 47 第 2 節 考察 .......................................................................................................................... 52 第 3 節 摘要 .......................................................................................................................... 54 第 5 章 栽培園(土耕栽培樹)における生産性改善技術の実証 ................................................. 55 第 1 節 収量,品質等への影響 .......................................................................................... 55 第 2 節 考察 .......................................................................................................................... 57 第 3 節 摘要 .......................................................................................................................... 58 第 6 章 総合考察 ................................................................................................................................. 59 第 7 章 総摘要 ................................................................................................................................... 68 謝. 辞. ............................................................................................................................................. 73. 引用文献 ............................................................................................................................................. 74.
(3) 第1章. 緒. 言. ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’(以下,アレキと略記する)は岡山 県を代表するブドウ品種で,国内生産量の約 9 割を岡山県産が占めている.本品種は, 12 月上旬に加温を開始する作型(以下,12 月加温と略記する)の収穫が最も早く,5 月上旬から出荷が始まる.この作型の市場評価は,その年 の最初の評価となるため, 当年の市況に大きな影響を与えることからアレキ全体の販売戦略上特に重要である. しかし,12 月加温では発芽の不揃いや遅延,新梢伸長の停滞,花穂の退化などの生育 不良が発生しやすく,果実品質や収量の低下を招くことが大きな問題となっている(三 宅ら,1979).加温開始した月別のアレキの作付面積と月別の出荷量(岡山県,1998, 1999;山田,1998)からみると,アレキの 10 a 当たり収量は,12 月加温が 678~710 kg (0.68~0.71kg・m-2 )で,1 月から 3 月までに加温を始める作型や無加温作型(以下, 一般作型)の 1,167 kg の約 6 割程度と考えられる.アレキに限らず他のブドウ品種で も,12 月加温を含む早期加温作型の低収が認められ,小豆沢ら(2003)によると,1985 年 ~ 1989 年 に 調 査 し た ブ ド ウ ‘ デ ラ ウ ェ ア ’ 早 期 加 温 の 収 量 は 平 均 789kg/10a (0.789kg・m-2 ) で,無加温ハウスの 50%程度とされている. ブドウの早期加温の低収性の原因の1つとして,生育不良にともなう花穂の発育不 良や花穂数の不足が指摘されている(久保田・島村,1984;岡本,1980).一般に,ブ ドウ花穂の発育には,樹体の窒素栄養状態が大きく影響するとされており,伊藤・小 林(1969)は‘デラウェア’ブドウの砂耕試験の結果から,開花前のブドウ樹体の窒 素濃度が低いと,1樹当たりの花穂数が少なく,小花の発育が不良であると指摘して いる.また,12 月加温アレキ樹では,発芽直後の芽に含まれる水溶性の窒素が 2 月加 温や無加温の作型に比べて著しく少なく(岡本,1980),生育初期の根の働きが不活発 なため(久保田ら,1987a),可溶性窒素とアミノ態窒素の吸収および移行が遅 いこと が指摘され(久保田・島村,1989),これらの現象が発芽不良や花穂の発育不全の一因. 1.
(4) とされている(久保田ら,1987b).従って,12 月加温アレキ樹の花穂数の減少を防ぎ, 収量を改善するには,開花前の樹体窒素栄養 の状態を改善することが 1 つの有効な方 法であると考えられる. 久保田ら(1987a,1987b),久保田・掛鯛(1992)および久保田・島村(1989)は, 根圏温度と発芽前後から生育期前半の窒素,炭水化物の転流との関係を詳細に検討し, 根圏温度が低いことが生育初期の根の働きを妨げ,地上部の栄養不足を招いているこ とを指摘し,地下部の加温が,アレキの貯蔵養分および無機栄養の転流,生育不良の 改善に有効であると報告している.ブドウの地下部加温については,実用化に向けた 研究も一部で行われているが(内田ら,2000),導入に当たって施設整備などの初期 コストが大きいことから,一般化されておらず,地温制御法は今後より低コストで, 簡便な方策の確立が望まれている. 一方,アレキの 12 月加温では,葉は収穫後の 6~7 月に落葉し,7 月以後に副梢が再 伸長する.この副梢が再伸長する時期に樹体は窒素,カリウムなどの肥料成分を吸収 すると考えられるため,夏季の肥料吸収量は貯蔵養分の多少,さらに翌年の樹体生育 や果実生産に影響を及ぼすと推察される.しかし,従来のアレキ 12 月加温では夏季に 積極的な施肥はされていない.また,慣行の 12 月加温の施肥体系は農家によって異な り,統一した施肥基準が確立されていない(藤井,1995).これらのことから,12 月加 温アレキの標準的施肥水準を確立することが必要であるが,そのためには,夏季を含 めた年間の養分吸収過程と翌年の生育との関係を解明することが必要である.しかし, アレキの 12 月加温で,夏季に施用された肥料成分の吸収過程および吸収された肥料成 分が樹体生育や果実生産に及ぼす影響に関する知見は極めて少な い.ブドウの生理学 的実験や施肥効果の解析手法として,養液栽培や水耕栽培を用いた栽培は多数ある(広 保,1961;林(Lin)ら,1988;本杉ら,1989,1992;西谷,1991;Okamoto ら,1984). しかし,養液栽培で商品性のある果実品質と経済的に十分な収量を報告した例は少な く,アレキ 12 月加温の施肥効果を養液栽培で検討した知見もみあたらない .田村・藤. 2.
(5) 井(2003)は,商品性のある果実が生産可能で,管理が容易な 閉鎖系循環式のブドウ の養液栽培方法を開発した.本養液栽培装置では,養液中の無機態肥料濃度をモニタ ーでき,ブドウ樹の肥料成分吸収過程を推定することが可能 であることから,本装置 を用いた養液栽培樹を供試することによって,アレキ 12 月加温における夏季施肥の肥 料成分吸収過程および翌年の樹の生育との関係が解明でき,施肥基準の確立が可能と 考えられる. 一方,ブドウにおいては剪定によって成長を制御できることから,本研究において は剪定管理の改善による収量,品質を制御できる可能性の検討を進めることが重要と 考えられる.一般にブドウの芽の休眠は,結果母枝の先端部ないし中位部に比べ て基 部で深い (堀内ら,1981). 岡山県におけるアレキ栽培では,1 芽ないし基底芽で剪定 する短梢剪定・平行整枝が採用されており, 休眠の覚醒が不十分な時期に加温を開始 する 12 月加温では,低位節で剪定することが発芽不良を招き,ひいては発芽後の生育 不良を引き起こす一因と考えられる.従って,冬季に高位節で剪定 すれば,早期加温 での新梢の初期成長の不良を回避できる可能性が高いと考えられる .しかし,岡山県 のアレキ栽培は,短梢剪定を前提としており,高位節で剪定すれば,結果部位が亜主 枝から遠ざかり,多年に渡り樹形を一定に保てないため, これまで高位節剪定は適用 が困難であった.しかし,長梢剪定で栽培されているブドウ‘巨峰’,‘デラウェア’ などの早期加温においては,収穫後に夏季剪定を行って結果母枝を作り直し,冬季に さらに再剪定する方法,いわゆる「二度切り」により,樹勢を強めることができ,作 柄が安定するとされており(武井ら,1996),他の品種でも効果が期待される.岡山県 の 12 月加温のアレキ栽培においても,夏季に 1~2 芽で剪定し,結果母枝を作り直せ ば,平行整枝であっても,樹形を乱さずに冬季の高位節剪定が可能となり,生育の改 善による収量の増大が期待され,実際の生産現場に導入するためには「二度切り」の 有効性を確認することが重要といえる. 本研究は,アレキの 12 月加温栽培の果実収量を栽培農家における 1 月加温や無加温. 3.
(6) の平均的収量水準である 1 kg・m-2 (1,000kg/10a)程度に改善することを目的に,養液 栽培樹を用いて,施肥ならびに剪定に関する新たな技術構築を行ったものである。 本研究においては,まず,これまでアレキで行われなかった「夏季施肥」ならびに 「夏季剪定」が肥料成分の動態や枝梢成長に及ぼす影響を明らかにするとともに,さ らに「夏季施肥」および夏季剪定と冬期の高位節剪定を組み合わせた枝管理「二度切 り」技術が,1) 夏季および秋季の肥料成分(主に窒素)の吸収 および樹体内の無機窒 素栄養条件に及ぼす影響,さらに,2) 12 月加温アレキの樹体の生育および果実品質に 及ぼす影響を検討し,収量改善技術としての有効性を明らかにするとともに,3)「夏 季施肥」と「二度切り」技術による栽培園(土耕成木樹)で実証し,本技術が 12 月加 温作型のアレキの初期生育の改善および花穂数と収量の増加に及ぼす影響を明らかに した.. 4.
(7) 第2章. 「夏季施肥」と「夏季剪定」が当年夏季および秋季の肥料成分の 吸収ならびに当年秋季の枝梢の充実度に及ぼす影響. 岡山県の 12 月加温アレキ樹では,葉は果実収穫後(6 月)に落葉し,6 月中旬から 7 月にかけて副梢が再伸長する.この枝が再伸長する時期に,一定量の肥料成分が吸収 されると推察され,この時期の肥料吸収量は,その後の結果母枝の充実程度や 貯蔵養 分の多少に何らかの影響を及ぼすと考えられる.しかし,従来のアレキ 12 月加温では, 夏季に積極的な施肥は行われず,夏季の無機肥料成分の吸収過程と,その後の生育と の関係もほとんど検討されていない. また,一般にブドウでは,結果母枝の低位節の芽は,高位節の芽に比べ休眠が深い (堀内ら,1981). 本県のアレキ栽培では,1 芽ないし基底芽で剪定する短梢剪定・平. 行整枝が採用されており,12 月加温では休眠の覚醒が不十分な時期に加温を開始する にもかかわらず,低位節で剪定することが生育不良を引き起こす一因と考えられる. アレキでも,冬季に高位節で剪定すれば, 早期加温での新梢の初期成長の不良を回避 できることが期待される.しかし,高位節で剪定すれば,結果部位が亜主枝から遠ざ かり,多年に渡り樹形を一定に保てないため,高位節剪定は適用が困難であった.一 方,長梢剪定の‘デラウェア’,‘巨峰’などでは,夏季剪定により結果母枝を作り直 す枝管理,いわゆる「二度切り」が早期加温作型の生育改善に有効で あるとされてお り(武井ら,1996),他の品種でも効果が期待される.岡山県の 12 月加温のアレキ栽 培においても,夏季に 1~2 芽で剪定し,結果母枝を作り直せば,平行整枝であっても, 樹形を乱さずに冬季の高位節剪定が可能とな る.これらのことから, 「夏季施肥」と「二 度切り」 (以下,アレキに関しては,夏季剪定と冬季の高位節剪定の組み合わせを言う) を組み合わせたアレキ 12 月加温樹の新たな栽培管理技術の確立によって,生育の改善 と収量の増大を図ることができると期待される.しかし 12 月加温アレキで「夏季施肥」 や「夏季の剪定」および「二度切り」の生育に対する有効性および肥料成分吸収に及 ぼす影響については検討されていないために,これらの影響をまず明らかにすること. 5.
(8) が不可欠である. したがって本章では,まず「夏季施肥」と「二度切り」のうち「夏季剪定」が,当 年夏季および秋季の肥料の吸収過程さらに秋季の枝の充実度に及ぼす 影響を明らかに することを目的とした.. 第1節. 夏季施肥量と夏季剪定が夏季の肥料成分の吸収および 9 月の樹体内無機 成分濃度に及ぼす影響. 本節では,夏季施肥および夏季剪定が,当年夏季の肥料の吸収過程および夏季施肥 後 9 月中旬における葉中の無機栄養濃度に及ぼす影響を検討する.. 材料および方法 供試樹は,1991 年 3 月に養液栽培用コンテナに植え付けた 8 年生(1999 年時点)の ‘イブリー・フラン’台アレキ 9 樹とした.整枝は,単幹一文字整枝,短梢剪定とし, 1 樹当たり約 20 本の新梢を生育させた.栽植間隔は 1.7 m,1 樹当たりの樹冠面積(樹 冠占有面積)は 4.6 m 2 に仕立てた.一般的な栽培管理は岡山県の慣行(岡山県,1992) に準じた. 1. 栽培装置 栽培用コンテナは,底面に孔(直径約 2 cm,1 m2 当たり 12 個程度)の開いたプラス チック製(縦 85×横 85×深さ 60 cm)で(田村ら,1997),この内側に不織布を張り, 200 L の培地(パーライト;宇部パーライト 2 型)を詰め(培地層の厚さは約 30 cm), これをプラスチックトレー(縦 90×横 150×深さ 20 ㎝)に載せ栽培装置(第 1,2 図) とした.このトレーに水を張り,コンテナ底面から毛管水の浸透を利用して給液した. トレー内の水位がコンテナの下部から常に約 10cm の高さとなるように,水の供給口に ボールタップを取り付けた(第 2 図 C).これにより,ブドウ樹が 1 日に消費した水分 に見合った量の水が毛管現象でトレーから培地中に浸透するとともに,減少分が自動. 6.
(9) 的にトレーに供給される. なお,トレー内にタイマー制御した小型水中ポンプを設置し(第 2 図 D),午前 8 時 から午後 6 時までの間に数回,1 回につき 2 分間(約 20 L・min -1 )水を循環した.す なわち,トレー内の水を汲み上げ,コンテナの培地表面にかけ流した.汲み上げた水 がトレー内に戻るまでには時間的ラグが発生し,その間にボールタップから水が流入 すると,コンテナから戻った水に新たに流入した水が加わり,水量がトレーの容量を 超え,溢れる恐れがある.そこで,ボールタップを接続した給水管の水源側にタイマ ー制御の電磁弁を設置して,弁の開放を夜間 0 時から 3 時までに制限し,水のオーバ ーフローを防いだ.さらに,トレ ー内の藻類の発生を防止するために,コンテナとト レーを銀色の遮光フィルムで覆った.施肥は,一般栽培と同様に所定量の肥料を培地 表面に散播した.以下,本研究における養液栽培では,全てこの装置を実験に用いた. ブドウ樹. 栽培用コンテナ. 給水パイプおよび ボールタップ. 水中ポンプ. 給水トレー. 第 1 図 ブドウ底面吸水式養液栽培装置. 7.
(10) A. B. C. D. 第2図. 供試した養液栽培樹 A:剪定時 B:果粒成長第 3 期初期 C:ボールタップ D:循環ポンプ. 8.
(11) 5月 ↓. →収穫. →収穫 ←1 芽で剪定,シアナミド処理. 6 月上~中旬 ↓. 新梢(結果母枝)の再生. 7~9 月 12 月上~下旬. 1 芽(1 芽区)または 5 芽(5 芽区)で剪定. ←1~2 芽で剪定. ↓ 翌年 5 月 →収穫. →収穫. A 慣行の枝管理(慣行区). B 夏季剪定を取り入れた枝管理 (二度切り;1 芽区および 5 芽区). 12 月加温における剪定処理区別の枝管理作業の模式図 第 3 図 第123 図 月加温における剪定処理区別の枝管理作業の模式図. 第 1 表 試験区の設定(夏季施肥および剪定体系の組み合わせ)と供試樹数 剪定手順別供試樹数 夏季施肥 合計 夏季剪定区 慣行区 1 芽区 5 芽区 施肥量 z y 夏季 1 芽剪定 夏季 1 芽剪定 y 冬季 1 芽剪定 x 区名 (gN・m-2 ) x 冬季 1 芽剪定 冬季 5 芽剪定 x 15 gN 15 1 1 1 3 10 gN 10 1 1 1 3 5 gN 5 1 1 1 3 3 3 3 9 合計供試樹数 z. 施肥の月日は第 2 表に示す. y. 1999 年 6 月 9 日に剪定. x. 1999 年 12 月 9 日に剪定. 2.処理区(剪定法および施肥)の設定および調査法 3 水準の施肥量および 3 種の剪定法を組み合わせた試験区(2 元配置,繰り返しなし) を設定した(第 1 表).全供試樹 9 樹のうち 6 樹は,1999 年 6 月 9 日(収穫後)に結果 母枝の第 1 節(第 1 芽直上)で夏季剪定し(第 3 図‐B),残りの 3 樹は慣行のように 夏季剪定しなかった(第 3 図‐A).夏季剪定直後,夏季剪定を実施した 6 樹について,. 9.
(12) 1%シアナミドで休眠打破処理を行った.発芽後,1 結果母枝当たり 1 芽を残して他の 芽はかき取った.7 月 12 日(再伸長した新梢の長さが約 1 m に達した時期)に,新梢 基部から 1 m の位置より先の茎葉を摘み取った(摘心).摘心後再伸長した副梢は, 1 葉を残して再摘心し,新梢の過繁茂を抑えた.夏季剪定しなかった 3 樹では,慣行に 従い副梢の第 4~5 葉を残して摘心し,副梢先端部を棚下に下垂させた.夏季剪定樹, 非剪定樹とも,7 月から 9 月の時期に再伸長枝あるいは副梢に着生した花穂はすべて摘 除した(第 3 図).. 第 2 表 夏季および秋季の施肥時期および施肥量 施肥 区名. 施肥月日および窒素施肥量 夏季 6 月 10 日. 15 gN 10 gN 5 gN z. z. 5 5 5. 6 月 24 日. 5 5 -. 秋季 7 月 29 日. 9 月 29 日. 10 月 6 日. 5 -. 2 2 2. 4 4 4. 10 月 13 日 10 月 20 日. 4 4 4. 2 2 2. 窒素 g・m-2. 1999 年 6 月(収穫後)から 7 月にかけて,上記の剪定処理と施肥処理が直交し,2 元配置計画となるように 3 水準の施肥を行った(第 2 表).収穫後(5 月 27 日)いった ん養液を捨て,養液を水道水で置き換え,循環して排水する作業を,培地内の 養液の EC(電気電導度)が 0.3 mS・cm-1 以下となるまで 2~3 回くり返し,洗浄した.その後, 樹冠面積 1 m2 当たり夏季施用窒素が 15 g(以下 15 gN•m-2 ; 15 gN 区),10 gN•m-2 (10 gN 区) および 5 gN•m-2 (5 gN 区) となるように肥料を施用した(第 2 表).施肥 は 10 gN 区では 2 回,15 gN では 3 回に分割施用した.収穫後ほとんどの葉が落葉した 6 月 10 日に 1 回目の施肥を行い,2 回目は供試樹の半数で発芽が認められた 6 月 24 日, 3 回目は発芽後約 1 月で新梢の伸長が盛んとなった 7 月 29 日に施用した.肥料は,高 度化成(燐硝安加里 S604; N:16%,P 2 O 5 :10%,K 2 O:14%)を用いた.従って,リン酸 (P 2 O 5 )の施肥量は,15 gN 区が 9.4 g•m-2 , 10 gN 区が 6.3 g•m-2 ,5 gN 区が 3.1 g•m-2. 10.
(13) で,カリウム(K 2 O)の施肥量は,それぞれ 13.1 g•m-2 , 8.8 g•m-2 および 4.4 g・m-2 で あった.さらに,肥料成分の総溶出量を推定するため,ブドウ樹を植え付けず施肥だ け行う非栽植区を,各施肥区につき 1 基ずつ設けた. 養液の肥料濃度の調査は,施肥直前と施肥後,さらにその後 5~14 日間隔でトレー 内の養液を採取後 10 倍希釈し,0.45 μm のフィルターで濾過した後,硝酸(NO3 - ), 亜硝酸(NO 2 - ),アンモニウム(NH4 + ),リン酸(PO 4 3- )およびカリウム(K + )の濃度 を,イオンクロマト・グラフィー(IC200,横河電機製)で測定した. また,夏季施肥終了後の葉中の無機成分を以下の方法で推定した. 9 月 17 日に夏季 剪定樹では再伸長した枝を 1 樹当たり 6 新梢無作為に選び,その第 5 葉,無剪定区で は同様に選んだ結果母枝上の最も長い副梢の第 5 葉を採取し,葉身は乾燥粉砕後常法 に従い全窒素含量を,葉柄は約 5 mm に細断後,ニンニク絞り器で搾汁した後 100 倍希 釈し,0.45 μm のセルロースフィルターでろ過後,硝酸態窒素,亜硝酸態窒素,アン モニウム態窒素,リン酸,カリウム,マグネシウムおよびカルシウムの濃度をキャピ ラリー電気泳動装置(HPCE 3D ,ヒューレット・パッカード社製)で測定した.. 結. 果. 1. 培地中の無機態窒素濃度の変化 培地中の無機態窒素濃度(硝酸態,亜硝酸態窒素とアンモニウム態窒素の和,以下窒 素濃度とする)の変化を第 4 図に示した.非栽植区(15 gN)における養液の無機態窒 素濃度は,施肥のたびに約 120 mg・L -1 増加して,7 月 30 日以後はほぼ一定に推移し, 9 月 20 日には約 340 mg・L -1 であった(10 gN 区は約 200 mg・L -1 ,5 gN 区は約 100 mg・ L -1 ,データ省略).ブドウを栽植した培地では,施肥直後の窒素濃度の上昇に引き続い て濃度の低下が観察された.5 gN 区の窒素濃度は,施肥直後に最高値(約 67 mg・L -1 ) を示した後低下し,9 月 20 日には夏季剪定樹および無剪定樹ともに検出限界以下とな った.10 gN 区では 2 回目の施肥後の 7 月上旬に 2 回目のピークを示し,その後夏季. 11.
(14) 400. 無機態窒素濃度(mg・L -1 ). 350 15gN 夏季剪定区. 300. ↓. 10gN 夏季剪定区. ↓. 250. 5gN 夏季剪定区 15gN無剪定区. 200. 10gN無剪定区. 150 ↓. 5gN無剪定区 非栽植区(15gN). 100 50 0 6/12. 6/26. 7/1. 7/8. 7/15. 7/22. 暦. 第4図. 第3表. 7/30 8/5 8/12. 8/20. 8/26. 9/9. 9/20. 日(月/日). ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’12 月加温における 収穫後の施肥量が養液中の窒素濃度に及ぼす影響 ↓:矢印は施肥日を示す(5gN:1 回 6/10,10gN:2 回 6/10;6/24, 15gN:3 回 6/10;6/24;7/29). ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’12 月加温における夏季剪 定および夏季の施肥量が収穫から 9 月までの窒素吸収量に及ぼす影響. 処理区 窒素吸収量 z 吸収率 -2 (%) (gN・ m ) 枝管理 夏季施肥 y 15 g N 13.82 a 92.1 10 g N 9.97 b 99.7 夏季剪定 5gN 5.00 c 100 15 g N 13.90 a 92.7 10 g N 9.98 b 99.8 無剪定 5gN 5.00 c 100 9.60 夏季剪定 97.3 9.63 無剪定 97.5 ns 有意性 15 g N 13.88 a 92.5 10 g N 9.97 b 99.7 5gN 5.00 c 100 ** 有意性 z 9 月 20 日における非栽植区および栽植区の窒素濃度の差から推定 y 異なる添え字は Fisher の LSD 5%水準で有意である事を示す **はF検定 1%水準で分散分析が 有意であり,ns は 5%水準で有意でないことを示す. 12.
(15) 剪定樹および無剪定樹ともに 9 月 20 日には約 0.6mg・L -1 に低下した.15 gN 区では, 3 回目の施肥後 7 月下旬から 8 月上旬に 3 回目のピークが観察された.その後,濃度は 低下し,9 月 20 日には約 27 mg・L -1 となった. 9 月 20 日(最終調査時)の栽植区と非栽植区の窒素の濃度差から吸収率を求め,こ の吸収率に施用した窒素の量を乗じて,樹冠面積当たりのブドウによる成分吸収量を 推定し(以下,差し引き法)第 3 表に示した.夏季施肥後の窒素の吸収量は夏季施肥 量によって有意に(p < 0.01)異なったが,夏季剪定によっては異ならなかった.窒素 の吸収量は,夏季剪定に関わらず 15 gN 区で約 14 g・m -2 ,10 gN 区でほぼ 10 g・m -2 , 5 gN 区で 5 g・m-2 であった. 2. 培地中のリン酸濃度 培地中のリン酸濃度の変化を第 5 図に示した.非栽植区(15 gN)のリン酸濃度は, 一度の施肥で約 30 mg・L -1 増加した.しかし,窒素とは異なり,1 回目および 2 回目 の施肥後,時間の経過に伴い濃度が大きく低下する傾向が認められた.9 月 20 日にお. リン酸イオン濃度(mg・L -1 ). 80 70. ↓. 60. ↓ 15g N夏季剪定区. 50. 10gN夏季剪定区. ↓ 40. 5g N夏季剪定区 15gN無剪定区. 30. 10gN無剪定区. 20. 5gN無剪定区 非栽植区(15gN). 10. 0 6/12. 6/26. 7/1. 7/8. 7/15. 7/22. 暦. 第5図. 7/30 8/5 8/12/ 8/20 8/26. 9/9. 9/20. 日(月/日). ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’12 月加温における 収穫後の施肥量が養液中のリン酸濃度に及ぼす影響 ↓:矢印は施肥日を示す(5gN:1 回 6/10,10gN:2 回 6/10;6/24, 15gN:3 回 6/10;6/24;7/29). 13.
(16) ける非栽植区のリン酸濃度は,15 gN 区で 67 mg・L -1 であった(10 gN 区では 30 mg・ L -1 ,5 gN 区では検出限界以下,データ省略).ブドウ樹栽植区においては, 7 月中旬 以後リン酸濃度は著しく低下して,8 月 20 日以後にはいずれの区でもほとんど検出さ れなかった. 3. 培地中のカリウム濃度 カリウム濃度の変化を第 6 図に示した.非栽植区(15 gN)のカリウム濃度は,窒素 に類似した変動を示し,9 月 20 日には 15 gN 区で 220 mg・L -1 であった(10 gN 区は 140 mg・L -1 ,5 gN 区は 60 mg・L -1 ,データ省略).ブドウ樹栽植区のカリウム濃度は, 施 肥直後の上昇とそれに引き続く減少を示し, 9 月 20 日にはいずれの処理区でもほとん ど検出されなかった. 4. 夏季施肥後 9 月の樹体内無機成分濃度 9 月 17 日時点における葉身の全窒素含量,葉柄搾汁中の無機窒素,リン酸,カリウ ム,マグネシウムおよびカルシウムの濃度 を第 4 表に示した.夏季剪定別の全窒素含 量,葉柄の無機窒素,リン酸,カリウム,マグネシウムおよびカルシウムの濃度に 有 意差はなかった(第 4 表).次に施肥量別に比較すると,葉身の全窒素および葉柄搾汁 液中の無機窒素濃度は,10 gN 区と 15 gN 区との間では差がないが,5 gN 区は他の 2 区より低かった(P < 0.01).カリウム濃度は 15 gN 区が高く(P < 0.05),10 gN 区と 5 gN 区に差はなかった(第 4 表).リン酸濃度は施肥量により異ならなかった(第 4 表). 5.まとめ 夏季施肥後の養液中の肥料濃度のモニタリングにより推定した 9 月 20 日時点(施肥 約 1.5 月後)までの窒素の吸収量は,夏季剪定に影響されなかった.夏季施肥量別にみ ると,夏季剪定にかかわらず,15 gN 区(14 mg·m-2 )および 10 gN 区(10 mg·m-2 )が 5 gN 区(5 mg·m-2 )より多かった.カリウムは,9 月 20 日には培地中に検出されず, 吸収量に夏季剪定による差は認められなかった. 9 月 17 日の夏季剪定別の葉内の全窒 素含量,葉柄の無機窒素,リン酸,カリウム,マグネシウムおよびカルシウムの 濃度. 14.
(17) カリウムイオン濃度(mg・L -1 ). 250. ↓. 200. 15gN夏季剪定区 10gN 夏季剪定区 5gN 夏季剪定区. ↓. 150. 15gN無剪定区. ↓. 10gN無剪定区. 100. 5gN無剪定区 非栽植区(15gN). 50. 0 6/12. 6/26 7/1. 7/8 7/15. 7/22. 暦. 第6図. 7/30. 8/5. 8/12/ 8/20. 8/26. 9/9. 9/20. 日(月/日). ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’12 月加温における収穫 後の施肥量が養液中のカリウム濃度に及ぼす影響 ↓:矢印は施肥日を示す(5gN:1 回 6/10,10gN:2 回 6/10;6/24, 15gN:3 回 6/10;6/24;7/29). には差がなかった.施肥量別に比較すると,全窒素および葉柄搾汁液中の 無機窒素濃 度は,10 gN 区と 15 gN 区との間では差がないが,5 gN 区は他の 2 区より低かった. カリウム濃度は 15 gN 区が高く,10 gN 区と 5 gN 区に差はなかった.葉柄搾汁中のリ ン酸濃度は施肥量により異ならなかった.. 15.
(18) 第4表. ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’12 月加温における夏季剪定お よび夏季の施肥量が葉身の全窒素,葉柄搾汁の無機窒素,リン酸,カリウム, マグネシウムおよびカルシウム濃度に及ぼす影響 (1999 年 9 月 17 日). 処理区 剪定. 夏季 施肥 15 g N 10 g N 5gN 15 g N 10 g N 5gN -. 葉身の全 窒素(%). 無機窒素. 葉柄搾汁の無機成分( mg・L-1 ) マグネ リン酸 カリウム シウム 3,752 7,707 539 3,246 2,086 555 3,423 1,699 985 4,006 6,946 820 3,366 5,170 1004 4,807 4,216 1006 3,474 3,831 693. 3.15 1,752 2.95 1,455 2.64 696 2.96 1,693 2.89 1,323 無剪定 2.57 706 2.91 1,241 夏季剪定 2.81 1,301 無剪定 3,558 3,577 ns ns ns ns 有意性 15 g N 3.09 a z 1,732 a 3,837 7,453 10 g N 2.93 a 1,411 a 3,286 3,114 5gN 2.61 b 699 b 3,884 2,538 ** ** ns * 有意性 z 異なる添え字は Fisher の LSD 5%水準で有意である事を示す *は 5%水準で, **は 1%水準で,分散分析 F 検定で有意であり, ns は とを示す 夏季剪定. 第2節. a b b. 787 ns 633 705 992 ns. カルシ ウム 491 490 567 395 445 721 516 484 ns 459 475 618 ns. 5%水準で有意でないこ. 夏季施肥と夏季剪定が秋季の肥料成分の吸収および枝葉の状態に及ぼす 影響. 本節では,夏季施肥および夏季剪定が当年秋季の肥料の吸収過程さらに秋季の枝の 充実度に及ぼす影響を検討する.. 材料および方法 第 1 節の実験に引き続いて調査を行った.従って,供試樹の前歴,養液栽培の方法, 地上部の一般的栽培管理,処理区の構成(第 1 表,第 2 表)および処理の方法(施肥 時期,施肥量,夏季および冬季の剪定方法),夏季剪定後の枝管理は,第 2 章第 1 節に 記述したとおりである. 本章第 1 節の夏季施肥に関する調査に引き続き,全ての試験区に同一量( 12 gN•m-2 ). 16.
(19) の秋季施肥を行なった(第 2 表),すなわち,夏季施肥後 10 gN 区および 5 gN 区の養 液中窒素濃度が検出限界以下,15 gN 区が約 27 mg・L -1 に低下した 1999 年 9 月 21 日 に,夏季施肥時に準じて養液を廃棄し,培地を 3~4 回水道水で洗浄した.その後,全 供試樹に新たに秋季施肥を行った.秋季の窒素施肥量はすべての試験区で合計 12 gN• m-2 に統一した(第 2 表).用いた肥料は夏季施肥と同様 S604 で,リン酸(P 2 O5 )は 7.5 g•m-2 ,カリウム(K 2 O)は 10.5 g•m-2 であった. 施肥直前と施肥後,さらにその後 5~15 日間隔でトレー内の養液を採取し,硝酸態 窒素,亜硝酸態窒素,アンモニウム態窒素,リン酸およびカリウムの濃度をキャピラ リー電気泳動システムで測定した.12 月 6 日(最終調査時)のブドウ樹栽植区と非栽 植区の窒素およびカリウムの濃度から差し引き法により,樹冠面積当たりの成分吸収 量を推定した. 秋季の枝葉の充実度の指標として,葉色と登熟率を以下の方法で調査した. 夏季剪 定樹について,1 樹当たり 6 結果母枝を選び,9 月 28 日から 11 月 11 日まで 4 回,夏 季に再伸長した枝の第 5 節葉について,1 葉当たり 3 か所の葉色値を葉緑素計(ミノル タ社製 SPAD-502)で測定した.また,9 月 28 日から 11 月 11 日までに 5 回,再伸長枝 の摘心節までの枝長と登熟長を測定し,時期別の登熟率を求めた.無剪定区では,結 果母枝となる新梢が調査開始時に完全に登熟しており,夏季に伸長した副梢は,剪定 区の再伸長枝との対応関係が不明であること,また,過繁茂のため基部葉の多くが早 期に落葉しため,葉色値と登熟は調査しなかった.. 結. 果. 1. 秋季施肥後の無機成分の吸収に及ぼす夏季剪定および夏季施肥の効果 秋季施肥後時期別に調査したブドウ栽植区の養液中の窒素,リン酸およびカリウム 濃度に対する夏季施肥および夏季剪定の効果を分散分析し,その結果を第 5 表に示し た.秋季の養液中の窒素濃度は夏季剪定により影響されなかったが,夏季施肥量の影. 17.
(20) 響は常に有意であった.リン酸濃度は,夏季剪定および夏季施肥の影響を受けなかっ た.カリウム濃度は,一時的に夏季剪定(11 月 9 日)および夏季施肥(11 月 9 日およ び 11 月 24 日)の影響を受けたが,最終調査日(12 月 6 日)のカリウム濃度は夏季剪 定,夏季施肥の影響を受けなかった(第 5 表). そこで,以下窒素に対する施肥量の影響について検討した.秋季の養液中の窒素濃 度の変化を第 7 図に示した.夏季施肥後と同様に,非栽植区の窒素濃度は,施肥ごと に上昇し,最終調査の 12 月 6 日に約 350 mg・L -1 となった.ブドウ樹栽植区の窒素濃 度は,最終施肥直後の 10 月 22 日に最高値に達し,その後減少した(第 7 図).最終調 査日における非栽植区と栽植区の窒素濃度差から,差し引き法で求めた窒素の吸収量 を第 6 表に示した.秋季の窒素吸収量は,5gN 区(10.9 g・m-2 )が最も多く,10 gN 区 (7.2 g・m-2 )および 15 gN 区(6.9 g・m-2 )では少なかった.夏季と秋季の吸収量の合 計は,15 gN 区が 20.8 g・m-2 で,10 gN 区(17.2 g・m-2 )および 5 gN 区(15.9 g・m-2 ) より多かった(P < 0.05)(第 6 表).夏季の窒素吸収量が多いと,秋季の窒素吸収量が 減少する(R=0.959**)傾向を示した(第 8 図).. 18.
(21) 第5表. 秋季施肥後の養液中の無機態窒素,リン酸およびカリウム濃度 に及ぼす夏季剪定および夏季施肥量効果の分散分析表 調査時期(月/日),因子別の F 値 因 子 肥料成分 および検定結果 10/27 11/9 11/24 12/6 夏季剪定 窒素 * ** ** ** 施肥量 夏季剪定 リン酸 施肥量 ** 夏季剪定 カリウム ** * 施肥量 * は 5%水準で, **は 1%水準で分散分析 F 検定により有意であることを示す. 第6表. ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’12 月加温作型に おける収穫後夏季および秋季施肥の窒素吸収量 z 吸収時期 全吸収量 夏季 秋季 15gN 区 13.9a y 6.9a 20.8a 窒素施用量 10gN 区 10.0b 7.2a 17.2b 5gN 区 5.0c 10.9b 15.9b 有意性 * * *. z. 12 月 6 日における非栽植区および栽植区の窒素濃度の差から推定した吸収量 (g・m-2 ),夏季剪定区と無剪定区のデータを併合した平均値で示す y 異なる添字アルファベットは Fisher の LSD(5%水準)で有意差があることを 示す * は 5%水準で分散分析 F 検定により有意であり,ns は有意でないことを示す. 19.
(22) 350. ↓. 300. 15gN 夏季剪定 5gN 夏季剪定. ↓. 250. 15gN 無剪定 10gN 無剪定. 200. 5gN 無剪定 非栽植区(15gN). ↓ 150. 100. ↓ 50. 0. 9/28 10/8 第7図. 10/15. 10/27 11/9 11/24 12/6 暦日(月/日) ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’12 月加温における夏季剪定および夏季施肥が秋季施肥 後の養液中の無機態窒素濃度に及ぼす影響 ↓:矢印は施肥日を示す. 秋季窒素吸収量(g/m2). 15. 秋季窒素吸収量(g・m -2 ). 窒素濃度(mg・L -1 ). 10gN 夏季剪定. ●:夏季剪定 ○:慣行. 10. 5. y=0.075 x 2 -1.8862 x+18.343 y = 0.075x2 - 1.8662x + 18.343 R=0.959** R2 = 0.9194**. 0 0. 5. 10. 15 -2. 夏季窒素吸収量(g・2m ). 夏季窒素吸収量(g/m ). 第4図 第 8 図ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’ ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’ 12月加温作型における夏季窒素吸収量 12 月加温における夏季窒素吸収量と秋季窒素 と秋季窒素吸収量との関係 吸収量との関係 **は1%水準で有意であることを示す ** は 1%水準で有意であることを示す 夏季せん定. 慣行 20.
(23) 60. 葉色(SPAD) Z. 50 40. 30 15gN区 10gN区 5gN区. 20 10 0. 9/28. 10/14. 10/22. 11/11. 暦日(月/日) 第9図. ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’12 月 加温の夏季施肥が夏季剪定樹の秋季の葉色値に及ぼす 影響 z. 登熟率(%). 葉緑素計( SPAD-502)測定値 図中のバーは Fisher の LSD(5%水準)を示す. 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0. 15gN区 10gN区 5gN区 9/28. 第 10 図. 10/6. 10/14 10/22 暦日(月/日). 11/11. ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’ 12 月加温における夏季施肥が夏季剪定樹の秋季 の枝の登熟に及ぼす影響 百分率データは arcsine 変換後 解析した 図中のバーは Fisher の LSD(5%水準)を示す. 2. 夏季剪定樹の秋季の葉色及び再伸長枝の登熟率に及ぼす夏季施肥量の効果. 夏季剪定樹の葉色値は,9 月 28 日と 10 月 14 日には 15 gN 区が最も高く,10 gN 区. 21.
(24) がこれに次ぎ,5 gN 区が低かった(P < 0.05). 10 月 22 日には 15 gN 区および 10 gN 区に比べ 5 gN 区で低く,11 月 11 日には 10 gN 区が他の 2 区に比べ低かった(P < 0.05) (第 9 図).再伸長枝の登熟は,10 gN 区が早く,15 gN 区がこれに次ぎ,5 gN 区が遅 れたが,11 月 11 日には,10 gN 区と 15 gN 区の登熟率に差はなくなった(第 10 図). 3.まとめ 夏季剪定は秋季に施用した窒素,リン酸およびカリウムの吸収量に影響しなかった. リン酸,カリウム吸収量は夏季施肥の影響も受けなかった. 秋季の窒素吸収量は,夏 季施肥によって異なり,5gN 区が最も多く,10 gN 区および 15 gN 区では少なかった. 夏季の窒素吸収量が多いと,秋季の窒素吸収量が減少する傾向を示した. 夏季剪定後 再伸長した枝の葉色は,9 月および 10 月には 15 gN 区,10 gN 区に比べ 5 gN 区が低か った.再伸長枝の登熟は,10 gN 区が早く,15 gN 区がこれに次ぎ,5 gN 区が遅れた.. 第3節. 考察. 1. ブドウによる肥料成分吸収量の推定法 ブドウ樹栽植区の養液中の窒素およびカリウムの濃度は,施肥を行うとその直後に 上昇するがその後徐々に低下した.しかし,非栽植区ではこの様な濃度の低下は認め られなかった.従って,ブドウ樹栽植区における窒素 とカリウムの濃度の低下は,ブ ドウ樹の肥料成分の吸収によって起こる現象と考えられた.本実験で培地として用い たパーライトは,陽イオン交換容量が極めて小さく,リン酸および窒素の吸着係数も 低く,肥料を保持する力は小さいとされている(岩間,1996).また,非栽植区で最終 施肥後の窒素とカリウムの濃度が 1 か月以上にわたってほぼ一定に保たれたことから, 培地による窒素およびカリウムの吸着は少ないと考えられ,最終調査時の濃度は施肥 した窒素あるいはカリウムの全量が均一に溶けた時の濃度とほぼ一致すると推察され る.これらの事実から,ブドウによる窒素の吸収量を非栽植区と栽植区の窒素濃度か ら,差し引き法によって推定可能と判断した.. 22.
(25) 一方,リン酸は,非栽植区でも 1 回目,2 回目の施肥後濃度の低下が認められた.こ のことは,リン酸の不溶化あるいは培地による吸着が起こったためと推察された.ま た,使用した肥料(燐硝安加里)はク溶性リン酸を多く含む(伊達,1998)ことから, 施肥後直ちに可溶化するとは限らない.以上のことから,リン酸の吸収量を差し引き 法で推定することは不適切と考えられた. 2. 夏季剪定が夏季の窒素およびカリウム吸収に及ぼす影響 6 月から 9 月までにブドウ樹が吸収したと推定される窒素およびカリウムの総量を 夏季剪定の有無について比較すると,無剪定区と夏季剪定区で大差なかった .9 月に測 定した葉身の全窒素,葉柄の無機態窒素およびカリウムの濃度は,夏季剪定の影響を 受けなかった.これらのことから,夏季の窒素およびカリウムの吸収に対する夏季剪 定の影響は,比較的小さいと考えられた. 3. 夏季施肥量が夏季の窒素およびカリウム吸収に及ぼす影響 夏季の窒素吸収量を施肥量別に比較すると,施肥量が最も多い 15 gN 区で多く,10 gN 区がこれに次ぎ,施肥量の少ない 5 gN 区で最も少なかった.しかし,吸収割合につい てみると,10 gN 区および 5 gN 区では,施用した窒素のほぼ 100%が吸収されたが,15 gN 区では約 7%が吸収されず残存したと考えられた.カリウムの吸収過程は窒素とお おむね類似したが,全ての処理区で 9 月末までに施肥前の水準に低下した.このこと から施用したカリウムは全量が 9 月末までに吸収されたと考えられた. 4. 夏季剪定および夏季施肥が秋季の窒素,リン酸およびカリウム の吸収に及ぼす影響 上記の全供試樹に同一水準(12 gN・m-2 )の秋季施肥を行い,その後の養液中の肥料 濃度を比較した.夏季剪定有無に注目すると,秋季の養液中の窒素およびリン酸濃度 に差がなく,秋季に施用した窒素およびリン酸の吸収に及ぼす夏季剪定の影響は小さ いと考えられた.リン酸濃度は,夏季施肥量の違いによっても差がなく,秋季のリン 酸の吸収は夏季施肥量の影響を受けないと考えられた. 一方,カリウム濃度は,一時 的に夏季剪定および夏季施肥により異なったが,最終調査日(12 月 6 日)の夏季施肥. 23.
(26) 量および夏季剪定法別のカリウム濃度に差が認められず,夏季剪定および夏季施肥量 の影響は小さいと考えられた. 一方,秋季の養液中の窒素濃度は,夏季施肥量により異なった.5 gN 区と 10 gN 区 では 11 月以後窒素濃度が低下せず,12 月には施肥前の水準より高かった.一方,5 gN 区の窒素濃度は,15 gN 区および 10 gN 区より早く低下し,12 月 6 日における濃度は 15 gN 区および 10 gN 区よりも明らかに低く,ほぼ施肥前の水準まで低下した.差し引 き法によって推定した窒素吸収量は,5 gN 区(10.9 g・m-2 )が 15 gN 区(6.9 g・m-2 ) および 10 gN 区(7.2 g・m-2 )より多く,夏季の窒素施用量が多いと秋季の窒素吸収量 が抑制されることが示唆された.このことから, 12 月加温アレキの施肥設計を考える 場合に,秋季以前の夏季の施肥前歴を考慮することが, 重要であると考えられた.従 って,夏季および秋季の適正な施肥水準を明らかにするためには,夏季および秋季の 時期別の窒素吸収量と樹体の生育および果実品質・収量との関係 を知る必要があると 考えられた. 5. 夏季施肥が夏季剪定後再伸長した枝の葉色値および登熟率に及ぼす影響 上記のように,夏季の施肥量が 5 gN・m-2 と少ないと,秋季の窒素吸収量が増加する にもかかわらず,5 gN 区で初秋季の葉色値が低く,枝の登熟が劣った.ブドウでは, 枝の登熟程度が劣ると貯蔵炭水化物含量が少ないとされている(大川・稲部, 1987). また,福田ら(2004)は,ブドウ‘巨峰’の早期加温で,結果母枝の登熟が悪いと次 年の新梢の初期生育が劣り,花穂数が少なく,大きさも小さいとしている. 本実験の アレキでも,夏季施肥が少ないと,葉色および登熟が劣 り,本章第 1 節で示したよう に初秋の葉内の無機成分が減少した.これらのことから,アレキ 12 月加温においては, 秋季の枝の充実程度は,秋季よりもむしろ夏季の施肥の影響を強く受け,秋季の葉お よび枝の充実を図るために夏季施肥が果たす役割は大きいと考えられた.. 24.
(27) 第4節. 摘要. 夏季施肥後の 9 月 20 日(施肥約 1.5 月後)までの窒素,カリウムの吸収量は,夏季 剪定に影響されなかった.リン酸については,非栽植区でも濃度の低下が 認められた ため吸収量は推定できなかった.窒素の吸収量を 夏季施肥量別にみると,夏季剪定に かかわらず,15 gN 区および 10 gN 区が 5 gN 区より多かったが,15 gN 区では 7%が残 存した.カリウムは,9 月 20 日には培地中に検出されず,施用したほぼ全量が吸収さ れたと考えられた. 9 月 17 日に調査した葉内の全窒素含量,葉柄の無機窒素,リン酸,カリウム,マグ ネシウムおよびカルシウムの濃度に夏季剪定は影響しなかった.施肥量別に比較する と,全窒素および葉柄搾汁液中の無機窒素濃度は,10 gN 区と 15 gN 区との間では差が ないが,5 gN 区は他の 2 区より低かった.カリウム濃度は 15 gN 区が高く,10 gN 区 と 5 gN 区に差はなかった.リン酸濃度は施肥量により異ならなかった. 秋季の肥料成分吸収量についてみると, 夏季剪定は秋季に施用した窒素 ,リン酸お よびカリウムの吸収量に影響しなかった. リン酸およびカリウムの吸収量は夏季施肥 の影響も受けなかった.秋季の窒素吸収量は,夏季施肥によって異なり,5gN 区が最 も多く,10 gN 区および 15 gN 区では少なく,夏季の窒素吸収量が多いと,秋季の窒素 吸収量が減少する傾向を示した. 夏季剪定後再伸長した枝の葉色は,9 月および 10 月には 15 gN 区,10 gN 区に比べ 5 gN 区が低かった.再伸長枝の登熟は,10 gN 区が早く,15 gN 区がこれに次ぎ,5 gN 区が遅れた.. 25.
(28) 第3章. 「夏季施肥と二度切り」技術が樹体の生育,果実品質 および収量に及ぼす効果. 第 2 章に示したように,12 月加温アレキ樹に,収穫後夏季施肥を与えると,秋季の 結果母枝中の窒素およびカリウムの濃度が上昇し,初秋の葉色が高く維持され,枝の 登熟が促進されること,しかし,夏季剪定が夏季の肥料吸収に及ぼす影響は比較的小 さいことが明らかとなった.一方,武井ら(1996)は,長梢剪定の‘デラウェア’, ‘巨 峰’などでは,夏季剪定により結果母枝を作り直す枝管理,いわゆる「二度切り」が 早期加温作型の生育改善に有効であるとしており,他の品種でも効果が期待される. そこで,本章では,12 月加温アレキ樹において, 「夏季施肥」と「二度切り」の生育 促進,および増収効果を明らかにするため,第 2 章で実験に供した養液栽培の 12 月加 温アレキ樹を引き続き 12 月から加温栽培し,翌年の新梢成長,果実品質および収量に 及ぼす影響を検討した.. 第1節. 「夏季施肥と二度切り」が翌年の樹体の生育に及ぼす影響. 本節では,養液栽培樹を用いて,「夏季施肥」および「二度切り」が 12 月加温アレキ樹 の翌年の樹体の生育に及ぼす影響を明らかにする.. 材料および方法 実験は第 2 章第 3 節に記載した調査に引き続き実施した.従って,供試樹の前歴, 養液栽培の方法,地上部の一般的栽培管理,処理区の構成(第 1 表,第 2 表)および 処理の方法(施肥時期,施肥量,夏季および冬季の剪定方法),夏季剪定後の枝管理は, 第 2 章第 1 節に記述したとおりである. 冬季(1999 年 12 月 9 日)に,全供試樹の結果母枝を以下の手順で剪定した (第 1 表).すなわち,夏季剪定した 6 樹のうち 3 樹は再伸長した新梢の第 1 芽直上で,残り. 26.
(29) の 3 樹は第 5 芽直上で剪定した(それぞれ,1 芽および 5 芽区).夏季剪定しなかった 3 樹は,結果母枝第 1 芽直上で剪定した(慣行区)(第 3 図). 冬季剪定直後に,夏季および秋季の施肥時に準じて培地を水道水で洗い,未吸収の 肥料成分および副成分を除去した.その後ガラス室を閉鎖し,12 月 14 日から加温を開 始した.ガラス室内の夜温は,加温開始から第 5 葉展葉期まで 25℃,その後開花期ま で 22℃,5 月 20 日まで 20℃以上に管理した. 発芽期以後,発芽,新梢の生育,葉色値を調査した.発芽の調査に当たっては, 供 試樹の全ての結果母枝について発芽日を 1 月 4 日から 13 日まで毎日観察した.芽が膨 らみ,綿毛の間から幼葉の緑がわずかに確認できた日 を発芽日とし,各結果母枝の最 初に発芽した芽の発芽日の平均をその樹の平均発芽日とした.5 芽区の 3 樹では結果母 枝の先端から発生した芽を 1 本残し,他の芽はかき取った.1 芽区および慣行区の枝管 理は岡山県の慣行に準じた(岡山県,1992).新梢成長は,1 樹当たり 4 新梢(全新梢 の約 20%)を選び,本梢(冬芽から直接伸長した新梢を本稿では本梢と表現する)お よび副梢の長さを 1 月 11 日から 2 月 17 日まで 7~8 日間隔で測定した.葉色値は,1 月 19 日から 5 月 6 日までほぼ 7~8 日間隔で新梢長を調査した枝の第 5 節葉(以下, 第 5 葉とする)について,1 葉当たり 3 か所を葉緑素計で測定し,その平均を新梢の葉 色値とした.得られたデータは,夏季施肥および剪定法の 2 元配置として要因別に取 りまとめた.. 結. 果. 1. 施肥量が発芽の早晩,新梢長に及ぼす影響 発芽は加温開始後 21 日(1 月 4 日)から観察され,1 か月後(1 月中旬)にはほぼ全 ての芽が発芽した.夏季の施肥量別にみると,15gN 区および 10gN 区における発芽率 は,いずれの調査時期にもほぼ同程度であった.しかし,5 gN 区の発芽率は他の 2 区 に比べて低く(P < 0.05),発芽が遅かった(第 11 図).. 27.
(30) 100. 発芽率(%). 80. 15 g区 10 g区. 60. 5 g区. 40 20 0 15. 17. 19. 21. 23. 25. 27. 29. 31. 加温開始後日数 第 11 図. 前年夏季の窒素施用量が 12 月加温‘マスカット・ オブ・アレキサンドリア'の発芽に及ぼす影響 百分率データは arcsine 変換後解析した 図中のバーは Fisher の LSD(5%水準)を示す. 発芽後 2 週後(1 月 26 日)まで,10 gN 区および 15 gN 区の本梢の伸長量は 5 gN 区 よりも大きかった(P < 0.05).しかし,10 gN 区と 15 gN 区の本梢長に有意差はなかっ た(第 12 図).摘心後,開花期(2 月 5~9 日)には本梢長に差はなくなった(第 12 図).副梢長は,調査期間を通して 5 gN 区が常に短かったが(P < 0.05),15 gN 区と 10 gN 区の間には差がなかった(第 12 図). 発芽から 2 週間後(1 月 26 日)頃までの第 5 葉の葉色値をみると,10 gN 区の葉色 値が最も高く,15 gN 区がこれに次ぎ,5 gN 区が他の 2 区より常に低かった(P < 0.05). しかし,開花期以後にはその差は小さくなった(第 13 図).. 28.
(31) 120 15 gN区. 100 本梢長(cm). 10gN区. 80. 5gN区. 開花期. 60 40 20 0 120 15 gN区. 副梢長(cm). 100. 10 gN区. 80. 5 gN区. 開花期. 60 40 20 0 1/12. 1/19. 1/26. 2/3. 2/10. 2/17. 暦日(月/日) 第 12 図. 前年夏季の窒素施用量が 12 月加温ブドウ'マスカット・オブ・ アレキサンドリア'の本梢および副梢伸長に及ぼす影響 図中のバーは Fisher の LSD を示す. 29.
(32) 50 葉色(SPAD 値). 40 開花期. 30. 15 gN区. 20. 10 gN区 5 gN区. 10 0 1/19. 1/26. 2/3. 2/10. 2/17. 2/24. 暦日(月/日) 第 13 図. 前年夏季の窒素施用量が 12 月加温ブドウ‘マスカット・オブ・ アレキサンドリア'の第 5 葉葉色に及ぼす影響 図中のバーは Fisher の LSD を示す. 発芽率(%). 100 80. 5芽区. 60. 1芽区 慣行区. 40 20 0. 15. 17. 19. 21. 23. 25. 27. 29. 31. 加温開始後日数 第 14 図. 夏季剪定と冬季の剪定節位との組み合わせが 12 月加 温ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’の 発芽に及ぼす影響 百分率データは arcsine 変換後解析した 図中のバーは Fisher の LSD を示す 5 芽区:夏季剪定-冬季 5 芽剪定 1 芽区:夏季剪定-冬季 1 芽剪定 慣行区:夏季無剪定-冬季 1 芽剪定. 30.
(33) 100. 本梢長(cm) 新梢長(cm). 80 60 5芽区. 40. 1芽区 20. 慣行区. 0 120. 副梢長(cm) 副梢長(cm). 100. 80 60. 5芽区. 40. 1芽区. 20. 慣行 慣行区. 0 1/12. 1/19. 1/26. 2/3. 2/10. 2/17. 暦日(月/日) 第 15 図. 夏季剪定と冬季の剪定節位との組み合わせが 12 月加温 ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア ’の副梢 長に及ぼす影響 図中のバーは Fisher の LSD を示す 5 芽区:夏季剪定-冬季 5 芽剪定 1 芽区:夏季剪定-冬季 1 芽剪定 慣行区:夏季無剪定-冬季 1 芽剪定. 2. 剪定法の影響 次に,剪定法の影響についてみると,発芽は 5 芽区が早く(P < 0.05),1 芽区がこれ に次ぎ,慣行区が最も遅れた(P < 0.05)(第 14 図).加温開始 30 日後の 1 月 13 日頃 には,5 芽区と 1 芽区の発芽率は約 95%とほぼ等しかった.慣行区では,最終発芽率. 31.
(34) の平均値は上記 2 区と大差無かったが,発芽の揃いは著しく劣った. 本梢長は,発芽 2 週間後(1 月 26 日)頃まで 5 芽区が 1 芽区および慣行区よりも有 意に(P < 0.05)大きかったが,1 芽区と慣行区との間では差がなかった(第 15 図). 摘心(開花 7~10 日前)後,開花期(2 月 5 日~9 日)の本梢長に有意差は認められな かった(第 15 図).副梢長は,調査全期間を通して 5 芽区が有意に(P < 0.05)大きく, 1 芽区と慣行区には差がなかった(第 15 図). 第 5 葉の葉色値の推移をみると,発芽 1~2 週間後に当たる 1 月 19 日~26 日まで 5 芽区の葉色値が有意に(P < 0.05)高かったが,1 芽区および慣行区の間には差がなか った(第 16 図).. 60. 葉色(SPAD 値). 50. 40 30 5芽区. 20. 1芽区 慣行区. 10. 0 1/19. 第 16 図. 1/26 2/3 2/10 暦日(月/日). 2/17. 2/24. 夏季剪定と冬季の剪定節位との組み合わせが 12 月加温ブドウ ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’の葉色に及ぼす影響 図中のバーは Fisher の LSD を示す 5 芽区:夏季剪定-冬季 5 芽剪定 1 芽区:夏季剪定-冬季 1 芽剪定 慣行区:夏季無剪定-冬季 1 芽剪定. 3.まとめ 夏季の窒素施用量が 5g•m-2 の樹(5gN 区)よりも 10~15 g•m-2 の樹(10gN 区および 15 gN 区)で発芽,生育初期の新梢の伸長,葉色値の上昇が速かった.また,剪定法に. 32.
(35) ついてみると,夏季剪定を実施し,冬季に 5 芽で剪定した樹(5 芽区)が夏季剪定を実 施し,冬季に 1 芽で剪定した樹(1 芽区)および夏季剪定を実施せず冬季に 1 芽で剪定 した樹(慣行区)よりも,発芽,生育初期の新梢の伸長,葉色値の上昇が速かった.. 第2節. 「夏季施肥と二度切り」が新梢当たり花穂数,葉面積,果実品質および 収量に及ぼす影響. 本節では, 「 夏季施肥」および「二度切り」が 12 月加温アレキ樹の翌年の開花時期の花 穂数,果粒軟化時期の新梢当たり葉面積および果実の品質収量に及ぼす影響を明らかにす る.. 材料および方法 第 2 章の実験に用いた養液栽培のアレキ樹 9 樹を引き続き実験に供試した.従って, 供試樹の前歴,養液栽培の方法,地上部の一般的栽培管理,処理区の構成(第 1 表, 第 2 表)および処理の方法(施肥時期,施肥量,夏季および冬季の剪定方法),夏季剪 定後の枝管理は,第 2 章第 1 節に記述したとおりである. 花穂数および果粒軟化時期の新梢当たり葉面積の調査は以下のとおりである. 満開 頃(2 月 10 日)に十分に発達した,長さ 10 cm 以上の正常な形態の花穂を全て数え,1 樹当たりの新梢数で除し,新梢当たり花穂数を算出した.従って,開花以前には摘穂 せず,花穂数を調査後,発育不良な花穂を慣行に従い摘穂した.果粒軟化期(4 月 10 日)に,本章第 1 節で生育調査に用いた 1 樹当たり 4 新梢に着生したすべての葉の幅 を測定し,別途求めた葉幅と葉面積の関係式(式 -1)から個葉面積を推定し,新梢当 たり葉面積を求めた. LA=2.5-0.998・w+0.702・w 2 …式-1 (LA:葉面積 cm2 ,w:葉幅 cm) 果実の品質および収量の調査は,以下の方法によった.糖度,果汁 pH および果粒重. 33.
(36) は,果実がほぼ成熟した 5 月 18 日に,1 樹当たり 4 果房について調査し,果粒重は,1 果房のすべての果粒を切り離し,全果粒重を果粒数で除して求めた.糖度と pH は 1 果房あたり 10 粒を調査し,平均値を求めた.収量と果房数は,収穫開始から終了まで の 1 樹当たりの全収量および果房数を計測し,平均果房重は 1 樹当たりの収量を果房 数で除して推定した.. 結. 果. 1. 夏季施肥量の影響 夏季施肥量別にまとめた満開日,果粒軟化期,新梢当たり花穂数および葉面積 を第 7 表に示した.満開日,果粒軟化期,新梢当たり花穂数および葉面積にはいずれも有意 差はなかったが,満開日は,10 gN 区が 2 月 6 日でやや早く,15 gN 区が 2 月 7 日でこ れに次ぎ,5 gN 区が 2 月 9 日と遅れる傾向を示した.果粒軟化日も,10 gN 区が 4 月 5 日でやや早く,15 gN 区および 5 gN 区が 4 月 7 日と遅れる傾向を示した(第 7 表).満 開時における花穂数は,10 gN 区が 1.6 個と多く,5 gN 区が 1.3 個で少ない傾向を示し た.果粒軟化時の新梢当たりの葉面積は,15 gN 区が最も大きく(6,665 cm 2 ),5 gN 区 が小さい(5,821 cm 2 )傾向を示した(第 7 表).. 第7表. 前年夏季の窒素施肥量が 12 月加温‘マスカット・オブ・アレキサンド リア’の開花時期,新梢当たり花穂数,果粒軟化期および新梢当たり 葉面積に及ぼす影響 満開期 果粒軟化期 処理 花穂数 葉面積 x 月/日 z 月/日 y (新梢当たり) (新梢当たり cm2 ) 6,665 15 gN 区 2/7 1.36 4/7 6,189 10 gN 区 2/6 1.61 4/5 5,821 5 gN 区 2/9 1.30 4/7 ns 有意性 ns ns ns. z. 月日は 3 樹の平均値 花穂数は満開期に計測 x 葉面積は果粒軟化期に測定 ns は分散分析 F 検定 5%水準で有意でないことを示す y. 34.
(37) 夏季施肥量別にまとめた果実の品質および収量を第 8 表に示す.成熟果実の果房重, 果粒重および収量については,処理間に差はなかった.しかし,糖度 は 10 gN 区が 5 gN 区より有意に(P < 0.05)高く,15 g 区が両区の中間であった.果汁 pH は 10 g 区およ び 15 g 区の間で差がなかったが,5 gN 区で有意に(P < 0.05)低かった(第 8 表).. 第8表. 前年夏季の窒素施用量が 12 月加温‘マスカット・オブ・アレキ サンドリア’の果実品質,収量に及ぼす影響 果房重 果粒重 糖度 収量 処理 果汁 pH (g) (g) (˚Brix) (kg・m-2 ) 466 9.7 18.3ab z 1.26 15 gN 区 3.1a 451 10.0 18.7a 1.25 10 gN 区 3.1a 477 9.9 17.9b 1.22 5 gN 区 3.0b ns ns * ns 有意性 *. z. 異なる添え字は区間差が Fisher の LSD で 5%水準で有意であることを示す *は分散分析 F 検定 5%水準で有意であり, ns は有意でないことを示す. 2. 剪定法の影響 剪定法別の満開日,果粒軟化期,新梢当たり花穂数および果粒軟化時の新梢当たり 葉面積を第 9 表に示す.満開時における花穂数は,5 芽区が多く(P < 0.05),1 芽区が これに次ぎ,慣行区が少なかった(P < 0.05).満開日,果粒軟化期および果粒軟化時 の新梢当たり葉面積に剪定法による有意な差は認められなかった(第 9 表).. 第9表. 夏季剪定と異なる節位での冬季剪定との組み合わせが 12月加温ブドウ‘マス カット・オブ・アレキサンドリア’の花穂数,葉色および新梢当たり葉面積 に及ぼす影響 満開日 軟化日 z 処理区 剪定法 花穂数 葉面積 (月/日) (月/日) (新梢当たり) (新梢当たりcm2 ) 2/5 1.76a y 4/5 6,695 5芽 夏季剪定-冬季5芽 1芽. 夏季剪定-冬季1芽. 2/8. 1.38b. 4/7. 6,123. 慣行. 夏季無剪定-冬季1芽. 2/9. 1.13c. 4/7. 5,857. ns. *. ns. ns. 有意性 z. Brixが9.0に到達した日 異なる添字アルファベットは 5%水準で有意であることを示す *は分散分析 F検定5%水準で有意であり, nsは有意でないことを示す y. 35.
(38) 果実の品質および収量を第 10 表に示す.成熟果実の果粒重には,処理区間で有意差 はなかったが,5 芽区が慣行区に比べ果房重が大きく,糖度および pH が高く,収量が 多かった(P < 0.05)(第 10 表).. 第10表. 夏季剪定と異なる節位での冬季剪定との組み合わせが 12月加温作型 ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’ の果実品質および 収量に及ぼす影響 収量 果房重 果粒重 糖度 処理区 剪定法 果汁 pH (g) (g) (˚Brix) (kg・m-2 ) 521a z 10.1 19.1a 3.1a 1.44a 5芽 夏季剪定-冬季5芽 1芽. 夏季剪定-冬季1芽. 465ab. 10.2. 18.0b. 慣行. 夏季無剪定-冬季1芽. 409b. 9.4. *. ns. 有意性. 1.25b. 17.8b. 3.1a 2.3b. *. *. *. 1.04c. z. 異なる添字アルファベットは 5%水準で有意であることを示す *は分散分析 F検定5%水準で有意であり, nsは有意でないことを示す. 第11表. 夏季10 gN-5芽区(最適処理区)と夏季5 gN-1芽区(慣行剪定)施肥の 12月加温作型ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’の果実 品質および収量 z 花穂数 果房重 果粒重 糖度 収量 夏季施肥 剪定法 (個) (g) (g) (brix) (kg・m-2 ) 10 1.95 552 10.5 19.9 1.57 夏季剪定-冬季5芽 5. z. 夏季無剪定-冬季1芽. 0.81. 443. 9.4. 18.0. 1.06. 1組み合わせ1樹であるため,統計的判断はできない. 3.まとめ 夏季施肥量についてみると,開花の時期,新梢当たり花穂数,果粒の軟化時期,果 粒軟化時期の新梢当たり葉面積,果房重,果粒重および収量には明確な差は認められ なかった.しかし,成熟果実の糖度および pH は夏季施肥が多い区で高まった. 剪定法については,満開日,果粒軟化の時期および果粒軟化時期の新梢当たり葉面 積,成熟果実の果粒重に明確な差は認められなかった.5 芽区で花穂数が増加し,果房 が大きく,糖度,pH が高く,収量が多かった. ちなみに,収量からみた最適な処理組合せである夏季施肥 10 gN-夏季剪定-冬季 5 芽. 36.
(39) 剪定区の収量は 1.57 kg・m-2 で,慣行の栽培管理を想定した夏季施肥 5 gN-夏季無剪 定-冬季 1 芽剪定区 1.06 kg・m-2 の約 1.5 倍であった(第 11 表).. 第3節. 夏季および秋季の窒素吸収量と新梢当たり花穂数,葉面積,果実品質 なら びに収量との関係. 第 2 章第 2 節で夏季の窒素施肥量が異なると,秋季の窒素施肥量が同一でも秋季の 窒素吸収量が異なることが明らかとなった.従って,夏季および秋季の適正な施肥水 準を明らかにするためには,夏季および秋季の時期別窒素吸収量と翌年の生育および 果実の品質と収量との関係を知ることが必要である.そこで,本節では夏季および秋 季の窒素吸収量と翌年 12 月加温での樹の生育並びに果実の品質収量との関係を検討す る.. 材料および方法 第 2 章第 1 節で設定した夏季施肥量および第 2 章第 1 節および 2 節で得られた時期 別,樹別の窒素吸収量(第 12 表)と本章第 1 節および第 2 節で調査した翌年の 12 月 加温における樹別の新梢当たり花穂数,新梢当たり葉面積ならびに果実品質,収量デ ータを用い,1 次回帰および 2 次回帰分析によりこれらの相互関係を検討した. 第 12 表. 時期別窒素吸収量と果実品質,収量との回帰分析に用いた独立 変数(因子) 夏季 時期別窒素吸収量(g・m -2 ) 樹(実験) 施肥量 番 号 夏季 秋季 合計 (g・m-2 ) 1 15 13.8 6.4 20.2 2 10 10.0 6.8 16.8 3 5 5.0 9.9 14.9 4 15 13.7 7.3 21.0 5 10 10.0 7.3 17.3 6 5 5.0 10.9 15.9 7 15 14.1 7.4 21.1 8 10 10.0 7.0 17.4 9 5 5.0 11.9 16.9. 37.
(40) 結. 果. 1. 夏季および秋季の窒素吸収量と新梢当たり花穂数,葉面積および果実 の品質と収量 夏季の施肥量,夏季および秋季の窒素吸収量のいずれも,花穂数,新梢当たり葉面 積,果粒重,糖度,果汁 pH,果房重および収量との間では,5%水準で有意な直線的回 帰関係は認められなかった(第 13 表).. 第 13 表. 施肥量,時期別窒素吸収量と 12 月加温ブドウ’マスカット・オブ・ア レキサンドリア’の新梢当たり花穂数,新梢当たり葉面積,果実品質 および収量との 1 次回帰の有意性(単相関係数:r,n=9) 独立変数 窒素吸収量 夏季 従属変数 施肥量 夏季 秋季 全期間 花穂数 0.012 0.413 -0.434 0.318 葉面積 0.527 0.630† -0.547 0.585† 果粒重 -0.112 -0.099 0.013 -0.156 糖度 0.200 0.228 -0.274 0.144 果汁 pH 0.435 0.451 -0.615† 0.219 果房重 -0.082 -0.093 0.198 0.017 収量 0.103 0.104 -0.077 0.108. † は 10%水準で有意な回帰関係があることを示す. そこで,窒素の吸収量と生育量や収量の関係が曲線的であることを想定して,2 次回 帰で同様の関係を検討した.その結果,秋季の窒素吸収量が一定水準まで増加するに 従い花穂数および葉面積が増大する傾向を示したが,窒素吸収量が花穂数では 8.8 g・ m-2 ,葉面積では 8.5 g・m-2 を超えるとかえって減少する傾向を示した(第 14 表,第 17 図).また,果汁 pH も秋季の窒素吸収量が一定水準まで増加するに従い増大するが 8.5 g・m-2 を超えると減少傾向を示した(データ省略).秋季の窒素吸収量と果粒重, 果房重および収量も同様な傾向を示したが,回帰の強さは弱かった(第 14 表).. 38.
(41) 第 14 表. 時期別窒素吸収量と 12 月加温ブドウ’マスカット・オ ブ・アレキサンドリア’の新梢当たり花穂数,新梢当た り葉面積,果実品質および収量との 2 次回帰の有意性 (重相関係数:R,n=9) 独立変数 窒素吸収量 従属変数 夏季 秋季 花穂数 0.445 0.773* 葉面積 0.636† 0.725* 果粒重 -0.193 0.652† 糖度 0.394 0.531 果汁 pH 0.540 0.840* 果房重 -0.186 0.702† 収量 0.109 0.690†. † は 10%水準で, *は 5%水準で有意な回帰関係があることを示す. 第 15 表. 12 月加温ブドウ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’の新梢当 たり花穂数および果粒軟化期の新梢当たり葉面積と果実品質およ び収量との 1 次および 2 次回帰の有意性(単相関係数:r ならびに 重相関係数:R,n=9) 生育指標との相関係数 花穂数. z. z. 葉面積. 従属変数. 1次. 2次. 果粒重 糖度 果汁 pH 果房重 収量. 0.257. 0.373. 0.448. 0.462. 0.556 0.877** 0.406 0.638†. 0.799* 0.923** 0.463 0.654†. 0.680* 0.657† 0.634† 0.723*. 0.710* 0.685† 0.727* 0.759*. 1次. 2次. 1次回帰は単相関係数, 2 次回帰は重相関係数. † は 10%,* は 5%, ** は 1%水準で有意な相関があることを示す. 2. 花穂数,新梢当たり葉面積と果実品質および収量 花穂数,新梢当たり葉面積と果実品質および収量との 関係をみると,新梢当たり花 穂数が多いほど pH が高く(2 次回帰 重相関係数:R = 0.923**),収量が多い(単相関 係数:r = 0.638†)傾向が認められた(第 15 表,第 18 図).また,新梢当たり葉面積が 大きいと糖度(2 次回帰,R=0.710*),果汁 pH(2 次回帰,r=0.685†)が高く,収量が. 39.
(42) 多い傾向(r=0.723*)を示した(第 15 表,第 19 図).. 2.5. (a). 花穂数(個). 花穂数(個·新梢 -1 ). 2.0. R = 0.773*. 1.5 1.0 0.5 0.0. -1 葉面積(cm·新梢 葉面積(cm2 ) ). 7,500. (b). 7,000. R = 0.725* 6,500 6,000 5,500 5,000 5.0. 7.5. 10.0. 12.5. 窒素吸収量(g・m -2 ). 第4図 秋季の窒素吸収量と12月加温‘マスカット・オブ・ア レキサ 第 17 図 秋季の窒素吸収量と 12 月加温‘マスカット・オブ・ ンドリア' の新梢当たり花穂数(a)および新梢当たり葉面積(b) アレキサンドリア' の新梢当たり花穂数(a)および 新梢当たり葉面積(b)との関係 との関係 * は 5%水準で有意な相関関係があることを示す *はp <0.05水準で有意な相関関係があることを示す 花穂数は満開期(2月10日),葉面積は果粒軟化期(4月10日)に 調査した. 40.
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