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院41期副論文題目・修士論文要旨

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院41期副論文題目・修士論文要旨

著者 山田,浩照, 田中,麻衣, 楊,国松, 楊,榕

雑誌名 学芸地理

64

ページ 107‑108

発行年 2009‑12‑25

その他の言語のタイ トル

Abstracts of Master's Theses, 2008(News and Notes)

URL http://hdl.handle.net/2309/110319

(2)

-107- 学 会 記 事

副修士論文題目

2009 年3月修了

院 39 期 山田 浩照: 中学校地域学習における鳥瞰図・俯瞰図の利用の一考察―「江戸名所之絵」・         「江戸名所図会」を例に―

院 41 期 田中 麻衣: 近世村絵図・挿図を用いた事業の一試案―箱根ヶ崎を事例として―

近世尾張国知多郡の魚肥問屋における魚肥の集 荷地の変化

山田 浩照

(※本号の学会記事 p.114 を参照のこと)

明暦大火前後における江戸の土地利用の変化 田中 麻衣  本研究では,資料の制約により研究が進展し ていなかった江戸の初期段階の土地利用につい て絵図を用いて明らかにした.また,大火後に 起こった大規模な都市開発の初期段階における 土地利用に着目した.とくに,明暦大火により 生じた江戸幕府の土地利用計画の変化をみた.

そして,大都市江戸の形成過程における明暦大 火の影響力に関して,明暦大火前後の計画を分 析し,明らかにした.

 明暦大火前後の江戸を描いた詳細な絵図であ る「寛永江戸全図」と「明暦江戸大絵図」の土 地利用を武家地 ・ 町人地 ・ 寺社地に分類し,大 火前後での相違点を示した.分析の結果,中橋 周辺では町人地が広小路となり,内神田周辺で は寺社の転出と内濠内部にあった武家地の転入 がみられるなど,大火を契機に大きな変化を遂 げた地域があった.しかし,ほとんどの地域に

おいて土地利用は明暦大火後と大差がないこと が明らかになった.

 また,『東京市史稿』や『徳川実紀』等から 明暦大火前後の都市開発の傾向を比較分析し た.明暦大火は,それ以前から行われていた曲 輪内部機能の充実 ・ 拡大に伴った開発を加速さ せた.また,北西の季節風により大火の被害が 拡大したことが,江戸城より北西部の地域に対 して空閑地を設ける必要性を示した.これは,

江戸開府から 50 年余りしか経過していなかっ た当時の幕府にとって未だ有力外様大名の力は 無視できないものであったことが背景としてあ げられる.防御設備ともなる寺社地が浅草に集 中して転入した要因として,防災上北部の空閑 地が求められた点と,旧来から東に浅草寺 ・ 西 に東叡山が立地する低地で未利用地が多くあっ たことがあげられる.

 以上から,明暦大火は江戸の都市開発におい て,1)大火前からの都市開発の促進力となり,

2)江戸の防火 ・ 防御機能向上の必要性を示し,

3)都市域の拡大化につながる開拓の初期段階 をもたらしたといえる.

院 41 期 修士論文要旨

2009 年3月修了

(3)

-108-

学 芸 地 理 第 64 号 (2009)

東京都における大気汚染物質の濃度分布と大気 安定度―都心部を中心として―

楊 国松  従来の研究では,東京のような大都市におけ る大気汚染物質の分布は大気安定度と海陸風系 の影響を強く受けていることがよく指摘されて きた.しかしながら,これまで東京都における 大気汚染物と大気安定度との関係については,

個々の事例で解析を行われた研究が多く取り上 げられ,長期における大気汚染物と大気安定度 との関係は明確にされていない.本研究では東 京都を研究対象地域とし,これまで行われてこ なかった長期にわたる大気汚染物質の分布と大 気安定度との関係について時間的・空間的特徴 を明らかにすることを目的とした.

 東京タワーの地表面から 64 mの間逆転層が 最も発達しており,従って東京タワーの逆転層 の高さは 64 m付近であることが考えられる.

そして,経年変化であっても,季節変化であっ ても東京都における窒素酸化物の濃度は大気安 定度と海陸風系との強い影響を受けている.こ れらの結果から長期においても従来の研究を支 持していることが判明した.さらに,寒候期と 暖候期を分けて解析した結果,暖候期より寒候 期では東京都における窒素酸化物の濃度分布は 逆転強度の影響が強い.風速・風向との関係つ いては寒候期と暖候期いずれも風速の影響を受 けていないと考えられるが,暖候期では,NW,

WNW,S,SE 四方向風向の影響が強いことが判 明した.寒候期における日変化の特徴は,深夜 23 時と朝8時の2つ時間帯ではA階級の割合 が極大値を示す.そして,A階級の極大値が現 れた後に,窒素酸化物のピーク値は約2時間が 遅れて出現している.さらに東京都全域の窒素 酸化物の濃度分布は,昼間より夜間の窒素酸化 物の濃度分布が広域に広がっている.そして,

11 年間を通して,東京都における窒素酸化物 の濃度分布は大気安定度の影響で最も高く,広 く,多く分布している時間帯は,深夜 23 前後 であることが考えられる.東京タワーの逆転強 度と 63 局の窒素酸化物の濃度との相関関係で は,東京タワーの逆転強度で東京都全域ほとん どの地域に説明力を持っている.さらに,寒候 期夜間における全事例をパターン化し,4つの パターンに類型化された.各パターンでは窒素 酸化物の濃度分布は風速・風向の影響がみられ ないが,大気安定度の影響を強く受けていると 考えられる.

中国福建省福清市における電子工業地域の形成 と発展

楊 榕

(※本号の論説 pp.42-60.を参照のこと)

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