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1.はじめに 近年、セメントの水和に関する化学的な研究やコンピ

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Academic year: 2022

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(1)V‑479. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). セメントペースト中の水酸化カルシウムの生成と成長について 早稲田大学. 学生会員. ○堀内. 祐典. 高橋. 渉. 早稲田大学 早稲田大学. 正 会 員. スジョノ アグス. 早稲田大学. 正 会 員. 関. 博. メチルペンテン系ラップで二巻きした。材齢 1,3,7,28,91. 1.はじめに 近年、セメントの水和に関する化学的な研究やコンピ. 日を経た後に次の(1),(2)ようにして供試体を実験試料に. ュータ解析が活発に行われている。解析には、セメント. 加工した。. 粒子及び水和生成物の挙動の適切なモデル化が必要で. (1)供試体をダイヤモンドカッターで上から 25mm 下か. あり、水和生成物の生成量、大きさ、特性等を熟知する. ら 25mm の部分を切り捨て、 残りを 4 等分に鉛直に切り、. 必要があると思われる。特に、主要な水和物である水酸. 内 1 つを さらに一辺が約 5mm のサイコロとし、その後. 化カルシウム Ca(OH)2(以下 CH と記す)の生成は、液相. 水銀圧入法で空隙径 3.7nm~7μm の総細孔量を計測し. 反応による生成と考えられ、その挙動について知る必要. た。空隙率(%)=100×(総細孔量)/(試料体積). がある。そこで、CH の生成及び成長を実験的に検討す. (2)上述の 4 分割の 1 つを 105℃で 3 日間炉乾燥させた後、. るために、水セメント比(以下 W/C と記す)や養生条件を. 乳鉢を用いて粉末にして、45μm ふるいを通過したもの. 変えて結合水量、CH の定量及び細孔径分布を測定した。. を粉末試料とし、以下の (ⅰ ⅰ), (ⅱ ⅱ)の試験を行った。. 2.CH の生成状況 2.. (ⅰ ⅰ)結合水量試験は、 試料約 1g を電気炉乾燥機で 1000℃. CH の生成は、セメントの主成分の C3S, C2S が水に溶 2+. 2+. まで加熱し、常温まで戻す。加熱前試料重量 W と加熱. 解して、Ca を放出し、Ca の溶解が限界に達すると CH. 後試料重量 W'から、結合水率(%)=100×(W-W')/W を求. の核生成が始まる 1) 2)。写真 1 は、材齢 28 日での水和生. める 3)。. 成物を示している。こ. (ⅱ ⅱ)示差熱分析(DTA)試験は、それぞれ約 5mg の試料と. こで、C は CH を示し、. Al2O3 を He ガス流入下で 10℃/min で 600℃付近まで加. Ⅲは CSH 系水和物であ. 熱し、分析ソフトで CH 脱水反応時の吸熱量を試料分析. る。CH は、数μm 以下. 値で求める。CH 体積率(%)=100×(試料分析値)/(CH 純. の大きさで層状の水和. 度 95%試料の分析値×100/95)×(試料密度)/(CH 密度) 3)。. 物であり、他の粒子を. 4.実験結果. 包み込むようにして成. CH 体積率(%),空隙率(%)の関係を示す。図 4 では(100-. 長する。 写真 1. CSH 系水和物と CH. 図 1,2,3 にそれぞれ材齢 1,3,7,28,91(日)と結合水率(%),. 1). 空隙率)(%)と CH 体積率(%)との関係を示す。. 3.実験方法. 5.考察. 供試体は、セメントペーストである。W/C を 0.3,0.4,0.6. 図 1 から W/C が大きい程、結合水率(%)が大きく水和. の 3 種の配合とし、水道水と普通ポルトランドセメント. 反応が進行していることがわかる。W/C が大きい程、セ. をモルタルミキサーで練り混ぜた。また、フロー値を等. メントの水和に必要な水が十分に存在し、またペースト. しくするため、 高性能減水剤を W/C が 0.3,0.4,0.6 のとき、. 中に空間が存在して、セメント粒子に対する水の供給が. それぞれセメント重量の 0.0075,0.004,0%添加した。径. 十分行き渡るからと考えられる。. 50mm×高さ 100mm の円柱モールド缶に打設して、水中. 図 2 から空隙率(%)の減少は W/C が大きい程、その度. 養生あるいは密封養生で温度 20℃で養生した。1 日で脱. 合いが著しいのがわかる。これは、W/C が大きい程、図. 型した後、水中養生は水槽中に静置し、密封養生はポリ. 1 より水和反応が進行するうえに、水和生成物によって. キーワード:セメントペースト , 水セメント比 , Ca(OH)2 体積率(%), 空隙率(%),結合水率(%) 連絡先:〒169-8555 東京都新宿区大久保 3-4-1 早大理工 51-16-09 関研究室 Tel 03-5286-3407 Fax 03-3208-8749 ‑957‑.

(2) V‑479. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 充填される空隙が存在するためと思われる。. W/C. 養生方法. 図 3 で W/C=0.3 の場合、材齢 1,3 日において CH 体積. 水 中 養 生. 率(%)は 3 種の W/C 中最も大きいが、その後材齢経過に. 密 封 養 生. 0 .3. 0 .4. 0 .6. △ ▲. □ ■. ○ ●. 25. よ る 増 加 は 顕 著 と は 言 え ず 、 材 齢 28,91 日 で は 理由として、W/C が小さい程、初期の Ca2+濃度が高くな りやすく、CH の生成が進行しやすいが、その後は図 1 より水和反応の進行が鈍化し、図 2 より CH 生成のため. 結合水率(%). W/C=0.4,0.6 のが W/C=0.3 を上回る傾向にあった。この. 20. の空隙が比較的少ないため、材齢経過による CH の体積 増加は比較的小さくなったと考えられる。一方、W/C が 15. 大きい程、同じ理由から逆に初めは生成される CH の体. 1. 積が小さいが、材齢経過による CH の体積増加は、大き. 10 材齢(日). 図1. くなったと推定される。また、養生方法の比較では、外. 100. 材齢(日 と結合水率(%)の関係 の関係 材齢 日)と結合水率 と結合水率. 50. 部から十分に水が供給される水中養生が密封養生に比 40. 図 4 は W/C 毎に(100-空隙率)(%)と CH 体積率(%)と の近似曲線を引いてみると、 どの W/C でも相関係数 0.98 以上の曲線が描くことができた。この 3 種の近似曲線を. 空隙率(%). 較して、CH 体積率(%)が若干大きい傾向にあった。. 比較してみて、91 日以降において W/C=0.4 の CH 体積. 30 20 10. 率(%)が最も大きいと思われる。これは、W/C=0.3 では 0. 水和反応が進行しにくく水和生成物生成のための空隙. 1. 10 材齢(日). が少ないと考えられ、W/C=0.6 では水和生成物によって. 図2. 充填できなかった空隙がより多く存在するためと思わ. 100. 材齢(日 と空隙率(%)の関係 の関係 材齢 日)と空隙率 と空隙率. 15. れる。 本実験から W/C=0.3~0.6 のセメントペーストにおい て、CH 体積率(%)については、材齢 1~3 日において W/C が小さい程大きく、それ以降の材齢では CH 体積率. CH体積率(%). 6.まとめ. 10. 5. (%)の増加の割合は 、W/C が大きいと大きい傾向が見ら れた。. 0. 参考文献. 1. 1) セメント協会:C&C"CEMENT&CONCRETE"エンサイクロ. 10 材齢(日). 図3. 100. 材齢(日 材齢 日)と と CH 体積率(%)の関係 体積率 の関係. 15. ペディア , pp.19~29 , 1996 2) R.L.Berger and J.D.McGregor:J.Amer.Cer.Soc. ,. 3) 笠井芳夫、池田尚治編著:コンクリートの試験方法 (下) , 1993 4) セメント・コンクリート研究会:セメント・コンク. CH体積率(%). Vol.56 , No.2 , pp73~79 , 1973. 10. 5. w/c=0.3 w/c=0.4 w/c=0.6. リート中の水の挙動 , 1993 0 30. 40. 図4 ‑958‑. 50. 60 70 (100-空隙率)(%). 80. 90. 空隙率(%)と と CH 体積率(%)の関係 の関係 空隙率 体積率. 100.

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