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<地域研究>プラスチック循環経済に向けて-プラスチック生産と処理方法の変化に伴う経済への影響-

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Academic year: 2021

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プラスチック循環経済に向けて. プラスチック生産と処理方法の変化に伴う経済への影響 . 横浜国立大学 経済学部 堀内萌音. 指導教員 居城琢. 1.はじめに. 現在、プラスチックによる海洋汚染に見られる. ように生産・消費・廃棄のあり方が世界的課題と. なっている。2018 年には中国が廃プラスチック輸. 入の禁止措置を講じたことで、これまで他国に輸. 出することでプラスチック処理を行ってきた国で. は、こうしたプラスチックが行き場をなくしてい. る¹。規制後、日本を含め多くの国々の廃プラスチ. ックは中国周辺国へ向かうことになるが、こうし. た国々も増加する廃プラスチックを受け入れるこ. とができず、相次いで輸入規制に乗り出したこと. で、処理しきれない廃プラスチックが国内に滞留. している。このような中国の輸入規制による混乱. は、各国がいかに中国での廃プラスチック処理に. 依存していたかということを露呈させたとともに、. プラスチック資源循環について考える契機にもな. っていると考える。. 本稿では、平成 23 年版環境分析用産業連関表を. 用いることでプラスチックに特化した経済波及効. 果の分析を行う。廃棄物産業連関分析として、中. 村(2000)²や近藤(2019)³の研究が存在する。また、. 横山他(2005)⁴などの研究のように廃棄物全体に. おける最終処分場及びその経済波及効果の研究も. 行われているが、プラスチックに焦点を当てた廃. 棄物産業連関分析に関しては不十分である。. 近年、EU を中心としてプラスチックを投入から. 消費、そして廃棄までを見直すことで限りある資. 源を循環させていくというサーキュラー・エコノ. ミーへの転換に向けた動き⁵が活発化しており、本. 研究はこのようなサーキュラー・エコノミーを検. 討する上でも非常に重要なものになると考える。. Figure 1:From a linear to a circular economy. 出所:Government of the Netherlands⁶. そこで、日本でのプラスチックの投入や廃プラ. スチック処理の変化が経済全体にどのような影響. を及ぼすのかについて検討することで、日本にお. けるプラスチック循環経済についての考察を行う。. 2.廃棄物産業連関表. 廃棄物産業連関表は廃棄物の種類が廃棄物処理. の種類を大きく上回るため、行部門と列部門は 1. 対 1 という対応関係にないため非正方となる。非. 正方であることは任意の数の廃棄物と廃棄物処理. の計上を可能にする利点を持っている。しかし、. 非正方での産業連関分析は不都合である⁷。そのた. め、産業連関分析を行うために行部門と列部門が. 1 対 1 に対応した表へと変換する必要がある³。. また、廃棄物産業連関表では各廃棄物処理必要. 量は与えられているが、各処理部門への配分につ. いては直接表されていない²。そこで、平成 23 年. 版環境分析用産業連関表及び参考表⁷を用いて配. 分行列の推計をすることで非正方から正方表へ変. 換し、分析を行った。. Table 1:廃棄物処理への配分. 3.経済波及効果. 3.1 国内最終需要の変化による影響. 資源循環を考える上で最も重要となる発生抑制. という点を踏まえた検討を行うため、プラスチッ. ク製品部門の国内最終需要額を 10%ずつ減少させ. た場合の各部門への経済的影響及び、各廃棄物処. 理部門での処理量の変化を分析した。. 現状のプラスチック製品部門の需要額を 10%. 下げた場合に総生産額は約 3,409 憶円、50%まで. 下げた場合には約 1 兆 7,048 億円減少となった。. Table 2:プラスチック製品部門需要額減少に伴う総生産額. と処理部門の変化. 単位:総生産額(100 万円)、処理部門(t).. 各産業部門の生産額の変化を見ると生産額の減. 少が最も大きかった部門は運輸・郵便の約 8,447. 億円であり、続いてプラスチック製品、対事業所. サービスとなった。. Figure 2:プラスチック製品部門需要額減少に伴う. 総生産額及び各産業部門における生産額の変化. 廃棄物処理部門では、全処理部門において廃棄. 物量の減少が生じ、最も減少量が大きかった破砕. 燃えがら 0 1 0 0 0 0 0 0 0. スラッジ(汚泥) 0.04706 0.95294 0 0 0 0 0 0 0. 廃油 0.63055 0 0 0 0.36945 0 0 0 0. 廃酸 0 0 1 0 0 0 0 0 0. 廃アルカリ 0 0 1 0 0 0 0 0 0. 廃プラスチック類 0.31712 0 0 0.68288 0 0 0 0 0. 紙くず 0.34778 0 0 0.65222 0 0 0 0 0. 木くず 0.18533 0 0 0.81467 0 0 0 0 0. 繊維くず 0.33887 0 0 0.66113 0 0 0 0 0. 動植物性残渣 0.03824 0.96176 0 0 0 0 0 0 0. 動物系固形不要物 0.5145 0 0 0.4855 0 0 0 0 0. ゴムくず 0.26724 0 0 0.73276 0 0 0 0 0 金属くず. (鉄の故又はくず) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず. (銅の故又はくず) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず. (アルミニウムの故又はくず) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず. (鉛の故又はくず) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず. (亜鉛の故又はくず) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず. (その他非鉄金属の故又はくず) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. ガラス・陶磁器・コンクリートくず 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 鉱さい 0 0 0 1 0 0 0 0 0. がれき類 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 動物のふん尿 0 0 1 0 0 0 0 0 0. 動物の死体 0.5145 0 0 0.4855 0 0 0 0 0. ばいじん 0 1 0 0 0 0 0 0 0. 厨芥 0.93892 0 0 0.01117 0 0.00876 0.00051 0.0016 0.03903. その他可燃 0.9392 0 0 0.05183 0 0.00779 0 0.00119 0. 紙類(雑誌・新聞紙・段ボール) 0.87679 0 0 0.12321 0 0 0 0 0. 紙パック 0.87679 0 0 0.12321 0 0 0 0 0. 紙製容器包装 0.87679 0 0 0.12321 0 0 0 0 0. 白色トレイ 0.76779 0 0 0.19662 0 0 0 0 0.03559. プラスチック製容器包装 0.76779 0 0 0.19662 0 0 0 0 0.03559. PETボトル 0.48121 0 0 0.51879 0 0 0 0 0. スチール缶 0.46734 0 0 0.53266 0 0 0 0 0. アルミ缶 0.46734 0 0 0.53266 0 0 0 0 0. その他金属類 0.46734 0 0 0.53266 0 0 0 0 0. ガラスびん 0.30862 0 0 0.69138 0 0 0 0 0. 木材(タンス・椅子等) 0.9392 0 0 0.05183 0 0.00779 0 0.00119 0. 小型家電製品 0.3838 0 0 0.6162 0 0 0 0 0. その他粗大ごみ 0.3838 0 0 0.6162 0 0 0 0 0. その他不燃ごみ 0.3838 0 0 0.6162 0 0 0 0 0. テレビ(ブラウン管テレビ) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. テレビ(液晶・プラズマテレビ) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. エアコン 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 冷蔵庫・冷凍庫 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 洗濯機・衣類乾燥機 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 自動車 0 0 0 1 0 0 0 0 0. パソコン 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 厨芥 0.93892 0 0 0.01117 0 0.00876 0.00051 0.0016 0.03903. その他可燃 0.9392 0 0 0.05183 0 0.00779 0 0.00119 0. OA紙 0.87679 0 0 0.12321 0 0 0 0 0. 紙類(雑誌・新聞紙・段ボール) 0.87679 0 0 0.12321 0 0 0 0 0. 紙パック 0.87679 0 0 0.12321 0 0 0 0 0. 紙製容器包装 0.87679 0 0 0.12321 0 0 0 0 0. 白色トレイ 0.76779 0 0 0.19662 0 0 0 0 0.03559. プラスチック製容器包装 0.76779 0 0 0.19662 0 0 0 0 0.03559. PETボトル 0.48121 0 0 0.51879 0 0 0 0 0. スチール缶 0.46734 0 0 0.53266 0 0 0 0 0. アルミ缶 0.46734 0 0 0.53266 0 0 0 0 0. その他金属類 0.46734 0 0 0.53266 0 0 0 0 0. ガラスびん 0.30862 0 0 0.69138 0 0 0 0 0. 木材(タンス・椅子等) 0.9392 0 0 0.05183 0 0.00779 0 0.00119 0. 小型家電製品 0.3838 0 0 0.6162 0 0 0 0 0. その他不燃ごみ 0.3838 0 0 0.6162 0 0 0 0 0. テレビ(ブラウン管テレビ) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. テレビ(液晶・プラズマテレビ) 0 0 0 1 0 0 0 0 0. エアコン 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 冷蔵庫・冷凍庫 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 洗濯機・衣類乾燥機 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 自動車 0 0 0 1 0 0 0 0 0. パソコン 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 燃えがら(中間処理由来) 1 0 0 0 0 0 0 0 0. 燃えがら【脱水・乾燥後】 0 1 0 0 0 0 0 0 0. スラッジ(汚泥)【脱水・乾燥後】 0 1 0 0 0 0 0 0 0. 廃油【濾過後】 0 0 0 0 1 0 0 0 0. 廃酸【濃縮後】 0 0 1 0 0 0 0 0 0. 廃アルカリ【濃縮後】 0 0 1 0 0 0 0 0 0. 廃プラスチック類【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 紙くず【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 木くず【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 繊維くず【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 動植物性残渣【脱水・乾燥】 0 1 0 0 0 0 0 0 0. 動物系固形不要物【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. ゴムくず【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず(鉄の故又はくず)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず(銅の故又はくず)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず(アルミニウムの故又はくず)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず(鉛の故又はくず)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず(亜鉛の故又はくず)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず(その他非鉄金属の故又はくず)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず(非鉄全般の故又はくず)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 金属くず(鉄・非鉄の混合物の故又はくず)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. ガラス・陶磁器・コンクリートくず【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 鉱さい【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. がれき類【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 動物のふん尿【濃縮後】 0 0 1 0 0 0 0 0 0 動物の死体【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. ばいじん【脱水・乾燥後】 0 1 0 0 0 0 0 0 0. 堆肥(中間処理由来) 0 0 0 0 0 1 0 0 0. 飼料(中間処理由来) 0 0 0 0 0 0 1 0 0. 廃液(中間処理由来) 0 0 0 0 0 0 0 1 0. 燃料(中間処理由来) 0 0 0 0 0 0 0 0 1. その他可燃【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. OA紙【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 紙類(雑誌・新聞紙・段ボール)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 紙パック【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 紙製容器包装【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 白色トレイ【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. プラスチック製容器包装【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. PETボトル【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. スチール缶【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. アルミ缶【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. その他金属類【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. ガラスびん【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 木材(タンス・椅子等)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 草木類【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. その他不燃ごみ【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 配線【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 電子基板【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 自動車部品【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 残渣(破砕ダスト等)【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. ASR【破砕等後】 0 0 0 1 0 0 0 0 0. 事業系一般廃棄物. 処理残渣. メタン化 ごみ. 燃料化. 産業廃棄物. 家庭系一般廃棄物. 焼却 脱水・. 乾燥. 濃縮. (中和) 破砕等 濾過. ごみ. 堆肥化. ごみ. 飼料化. 変化なし 10% 20% 30% 40% 50%. 総生産額 5,960,817,151 -340,977 -681,953 -1,022,930 -1,363,906 -1,704,883 焼却 4,130,513,396 -209,677 -419,355 -629,032 -838,709 -1,048,387. 脱水・乾燥 64,778,497,330 -3,351,194 -6,702,388 -10,053,582 -13,404,776 -16,755,970 濃縮(中和) 12,963,494,127 -515,417 -1,030,834 -1,546,251 -2,061,668 -2,577,086 破砕等 106,151,715,039 -5,120,982 -10,241,965 -15,362,947 -20,483,929 -25,604,912 濾過 968,138,837 -76,711 -153,422 -230,133 -306,844 -383,555. ごみ堆肥化 278,023,862 -12,483 -24,966 -37,449 -49,932 -62,415 ごみ飼料化 2,852,548 -119 -239 -358 -478 -597 メタン化 21,240,518 -948 -1,896 -2,845 -3,793 -4,741 ごみ燃料化 360,583,444 -15,008 -30,016 -45,024 -60,032 -75,040. -1,800,000. -1,600,000. -1,400,000. -1,200,000. -1,000,000. -800,000. -600,000. -400,000. -200,000. 0. 総 生 産 額. 耕 種 農 業 畜 産. 農 業 サ ー ビ ス 林 業 漁 業. 金 属 鉱 物. 石 炭 ・ 原 油 ・ 天 然 ガ ス. 非 金 属 鉱 物. 食 料 品 飲 料. 飼 料 ・ 有 機 質 肥 料. た ば こ. 繊 維 工 業 製 品. 衣 服 ・ そ の 他 の 繊 維 既 製 品. 木 材 ・ 木 製 品. 家 具 ・ 装 備 品. パ ル プ ・ 紙 ・ 板 紙 ・ 加 工 紙. 紙 加 工 品. 印 刷 ・ 製 版 ・ 製 本. 化 学 肥 料. 無 機 化 学 工 業 製 品. 石 油 化 学 基 礎 製 品. 有 機 化 学 工 業 製 品. 合 成 樹 脂. 化 学 繊 維. 医 薬 品. 化 学 最 終 製 品. 石 油 製 品. 石 炭 製 品. プ ラ ス チ ッ ク 製 品. ゴ ム 製 品. な め し 革 ・ 毛 皮 ・ 同 製 品. ガ ラ ス ・ ガ ラ ス 製 品. セ メ ン ト ・ セ メ ン ト 製 品. 陶 磁 器. そ の 他 の 窯 業 ・ 土 石 製 品. 銑 鉄 ・ 粗 鋼 鋼 材. 鋳 鍛 造 品. そ の 他 の 鉄 鋼 製 品. 非 鉄 金 属 製 錬 ・ 精 製. 非 鉄 金 属 加 工 製 品. 建 設 ・ 建 築 用 金 属 製 品. そ の 他 の 金 属 製 品. は ん 用 機 械. 生 産 用 機 械. 業 務 用 機 械. 電 子 デ バ イ ス. そ の 他 の 電 子 部 品. 産 業 用 電 気 機 器. 民 生 用 電 気 機 器. 電 子 応 用 装 置 ・ 電 気 計 測 器. そ の 他 の 電 気 機 械. 通 信 機 械 ・ 同 関 連 機 器. 電 子 計 算 機 ・ 同 附 属 装 置. 乗 用 車. そ の 他 の 自 動 車. 自 動 車 部 品 ・ 同 附 属 品. 船 舶 ・ 同 修 理. そ の 他 の 輸 送 機 械 ・ 同 修 理. そ の 他 の 製 造 工 業 製 品 建 築. 建 設 補 修. 公 共 事 業. そ の 他 の 土 木 建 設. 電 力 ・ ガ ス ・ 熱 供 給 水 道 商 業. 金 融 ・ 保 険. 不 動 産. 運 輸 ・ 郵 便. 情 報 通 信 公 務. 教 育 ・ 研 究. 医 療 ・ 保 健 ・ 社 会 保 障 ・ 介 護. そ の 他 の 公 共 サ ー ビ ス. 対 事 業 所 サ ー ビ ス. 対 個 人 サ ー ビ ス. 事 務 用 品. 分 類 不 明. 10% 20% 30% 40% 50%. による処理では 2,577,086tの減少がみられた。. Figure 3:プラスチック製品部門需要額減少に伴う. 処理部門における廃棄物量変化. 以上の結果より、プラスチック製品部門需要額. の減少は廃棄物量を減少させたものの、産業部門. 全体の生産額を縮小させた。しかし、減少分のプ. ラスチックはバイオプラスチックや紙等の別の素. 材へ代替していくことが予想される。こうしたこ. とも踏まえると、プラスチック使用の減少が新た. な経済効果を生む可能性も考慮する必要がある。. さらに、政府ではプラスチック問題に対しての. 予算を策定しており、平成 30 年度海洋ごみ対策関. 連予算案の中でもプラスチック関連予算として、. 約 8,236 億円を計上している。経済への影響を見. るだけではなく、プラスチック生産や廃棄が及ぼ. す外部不経済をも検討する必要があると考える。. Table 3:平成 30 年度海洋ごみ関連予算(案). 出所:https://www.env.go.jp/water/marine_litter/conf/c02-12/mat02.pdf ⁹. 3.2 処理方法の変化による影響. ここでは、配分行列を変化させることで生産額. や廃棄物処理量の変化を分析した。プラスチック. 資源循環を向上させていくには、焼却による処理. 量を減らし、破砕による処理量を増加させていく. ことが重要であると考えた。そこで、現状の処理. 部門への配分を考慮したシナリオ分析を行った。. Table 4:現状の廃棄物処理への配分. 配分比率を変化された廃棄物は産業廃棄物にお. ける廃プラスチック類、一般廃棄物における白色. トレイ、プラスチック製容器包装廃棄物、PET ボ. トルである。. Table 5:シナリオ別処理部門比率. 現状での廃プラスチック類は一般廃棄物 3 種類. の焼却率と比較して低いため、Scenario 1 から. Scenario 5 までは一般廃棄物の焼却率を変化させ. た。なお、ごみ燃料化に関しては、プラスチックの. 省資源化という観点で分析を行いマテリアルリサ. イクルされる可能性のある破砕部門への処理量を. 増加させたときの処理量及び経済的影響を分析し. -30000000. -25000000. -20000000. -15000000. -10000000. -5000000. 0. 焼 却. 脱 水 ・ 乾 燥. 濃 縮 ( 中 和 ). 破 砕 等. 濾 過. ご み 堆 肥 化. ご み 飼 料 化. メ タ ン 化. ご み 燃 料 化. 10% 20% 30% 40% 50%. 予算額. 13. 140. 796,066. 172. 400. 167. 103. 26,725. 24. 循環型社会形成推進交付金. 容器包装における環境負荷低減効果等モデル実証事業の実施等業務. 国土交通省. 海上保安庁. 環境省. 経済産業省. 一般市民への海洋環境保全思想の普及啓発活動. 海岸漂着物地域対策推進事業. 漂流・漂着・海底ごみに係る削減方策総合検討事業費. 「国立・国定公園総点検事業」候補地以外の公園計画見直し調査及び. 農林水産省. 漁業環境改善推進事業のうち漁業系プラスチックごみ対策. 容器包装リサイクルの円滑な推進. 直轄河川におけるごみ問題への取組. 産業廃棄物. 廃プラスチック類 白色トレイ プラスチック製. 容器包装 PETボトル. 0.317121247 0.767792126 0.767792126 0.481214204. 0 0 0 0. 0 0 0 0. 0.682878753 0.196616803 0.196616803 0.518785796. 0 0 0 0. 0 0 0 0. 0 0 0 0. 0 0 0 0. 0 0.035591071 0.035591071 0. 一般廃棄物. ごみ堆肥化. ごみ飼料化. メタン化. ごみ燃料化. 焼却. 脱水・乾燥. 濃縮(中和). 破砕等. 濾過. 産業廃棄物. 廃プラスチック類 白色トレイ プラスチック製. 容器包装 PETボトル. 焼却 31.70% 70% 70% 70%. 破砕 68.30% 30% 30% 30%. 焼却 31.70% 60% 60% 60%. 破砕 68.30% 40% 40% 40%. 焼却 31.70% 50% 50% 50%. 破砕 68.30% 50% 50% 50%. 焼却 31.70% 40% 40% 40%. 破砕 68.30% 60% 60% 60%. 焼却 30% 30% 30% 30%. 破砕 70% 70% 70% 70%. 焼却 20% 20% 20% 20%. 破砕 80% 80% 80% 80%. 焼却 10% 10% 10% 10%. 破砕 90% 90% 90% 90%. 焼却 0% 0% 0% 0%. 破砕 100% 100% 100% 100%. Scenario5. Scenario6. Scenario7. Scenario8. 処理方法. 一般廃棄物. Scenario1. Scenario2. Scenario3. Scenario4. たいため、ここでは全て0%とした。そして、最終. 的に焼却率を 0%にまで削減し、破砕による処理. を 100%にまで拡大させた。. 分析より、Table 6 のような結果が得られた。焼. 却部門による処理を削減し、その分を破砕によっ. て処理しているため、焼却部門の廃棄物量が減少. し、破砕部門の廃棄物量が増加している。また、焼. 却による処理を減少させていくと、破砕への配分. を増加させるほど経済規模の縮小幅は小さくなる。. そして、最終的に焼却への配分を0にすると、国. 内総生産額がマイナスからプラスに転じた。. Table 6:. 焼却率の変化に伴う総生産額と処理部門の変化. 単位:総生産額(100 万円)、処理部門(t).. 各産業部門での生産額に関しては焼却による処. 理率が 70%から 10%へと推移させた場合には全. ての産業で生産額の減少が生じた。一方、プラス. チックの焼却を 0%とし、破砕による処理を 100%. にした場合には、全産業部門で生産額が増加した。. 総生産額では、約 48 億 5,800 万円の増加となっ. た。. Figure 4:. 処理部門への配分変化に伴う各産業部門の生産額変化. 産業部門ごとの生産額の変化では、焼却への配. 分が 70%から 10%の間では運輸・郵便部門で最も. 生産額が減少し、プラスチック製品部門、対事業. 所サービス部門、電力・ガス・熱供給部門そして商. 業部門が続いた。. 焼却を 0%にまで削減した場合では、運輸・郵便部. 門での生産額が最も増加した。. 各処理部門では、焼却部門による処理を削減し、. その分を破砕によって処理しているため、焼却部. 門の廃棄物量が減少し、破砕部門の廃棄物量が増. 加している。. Figure 5:. 処理部門への配分変化に伴う廃棄物処理の変化. このような結果となった要因として、破砕処理. では、焼却処理と比較してより多くの産業部門が. 破砕処理に関わることで、プラスチックの破砕処. 理が破砕後のプラスチックの運搬や再利用という. 経済活動が生み出したことが生産額増加に寄与し. たのではないかと考える。. しかし、破砕処理を 100%にした際の運輸・郵. 便部門の生産額の増加を考慮すると、輸送による. 二酸化炭素排出が起きていることも予想される。. プラスチックの再生利用だけではなく、焼却によ. る処理量の減少が二酸化炭素の排出を抑制してい. るかという点に関しては更なる検討が必要である。. 4.おわりに. 本稿では、プラスチック製品の生産額と廃棄物. 処理方法の変化が、経済と廃棄物処理量にどのよ. うな影響を及ぼすのかについての分析を行った。. 変化なし Scenario1 Scenario2 Scenario3 Scenario4 Scenario5 Scenario6 Scenario7 Scenario8. 総生産額 5,960,817,151 -14,125 -13,863 -13,601 -13,339 -12,194 -6,777 -1,359 4,058 焼却 4,130,513,396 -590,746 -2,644,251 -4,697,862 -6,751,579 -15,721,036 -58,168,357 -100,617,954 -143,069,827. 脱水・乾燥 64,778,497,330 -156,933 -154,021 -151,109 -148,197 -135,479 -75,292 -15,102 45,091 濃縮(中和) 12,963,494,127 -14,631 -14,360 -14,088 -13,817 -12,631 -7,020 -1,408 4,204 破砕等 106,151,715,039 31,157,717 83,949,546 136,744,091 189,541,351 420,129,498 1,511,371,549 2,602,672,131 3,694,031,250 濾過 968,138,837 -2,390 -2,346 -2,302 -2,257 -2,063 -1,147 -230 687. ごみ堆肥化 278,023,862 3,810 10,235 16,660 23,086 51,151 183,963 316,782 449,609 ごみ飼料化 2,852,548 36 98 159 220 488 1,756 3,023 4,291 メタン化 21,240,518 289 777 1,265 1,753 3,885 13,972 24,059 34,147 ごみ燃料化 360,583,444 -5,797,467 -5,789,908 -5,782,349 -5,774,789 -5,741,773 -5,585,524 -5,429,267 -5,273,001. -5000. -4000. -3000. -2000. -1000. 0. 1000. 2000. 耕 種 農 業 畜 産. 農 業 サ ー ビ ス 林 業 漁 業. 金 属 鉱 物. 石 炭 ・ 原 油 ・ 天 然 ガ ス. 非 金 属 鉱 物. 食 料 品 飲 料. 飼 料 ・ 有 機 質 肥 料. た ば こ. 繊 維 工 業 製 品. 衣 服 ・ そ の 他 の 繊 維 既 製 品. 木 材 ・ 木 製 品. 家 具 ・ 装 備 品. パ ル プ ・ 紙 ・ 板 紙 ・ 加 工 紙. 紙 加 工 品. 印 刷 ・ 製 版 ・ 製 本. 化 学 肥 料. 無 機 化 学 工 業 製 品. 石 油 化 学 基 礎 製 品. 有 機 化 学 工 業 製 品. 合 成 樹 脂. 化 学 繊 維. 医 薬 品. 化 学 最 終 製 品. 石 油 製 品. 石 炭 製 品. プ ラ ス チ ッ ク 製 品. ゴ ム 製 品. な め し 革 ・ 毛 皮 ・ 同 製 品. ガ ラ ス ・ ガ ラ ス 製 品. セ メ ン ト ・ セ メ ン ト 製 品. 陶 磁 器. そ の 他 の 窯 業 ・ 土 石 製 品. 銑 鉄 ・ 粗 鋼 鋼 材. 鋳 鍛 造 品. そ の 他 の 鉄 鋼 製 品. 非 鉄 金 属 製 錬 ・ 精 製. 非 鉄 金 属 加 工 製 品. 建 設 ・ 建 築 用 金 属 製 品. そ の 他 の 金 属 製 品. は ん 用 機 械. 生 産 用 機 械. 業 務 用 機 械. 電 子 デ バ イ ス. そ の 他 の 電 子 部 品. 産 業 用 電 気 機 器. 民 生 用 電 気 機 器. 電 子 応 用 装 置 ・ 電 気 計 測 器. そ の 他 の 電 気 機 械. 通 信 機 械 ・ 同 関 連 機 器. 電 子 計 算 機 ・ 同 附 属 装 置. 乗 用 車. そ の 他 の 自 動 車. 自 動 車 部 品 ・ 同 附 属 品. 船 舶 ・ 同 修 理. そ の 他 の 輸 送 機 械 ・ 同 修 理. そ の 他 の 製 造 工 業 製 品 建 築. 建 設 補 修. 公 共 事 業. そ の 他 の 土 木 建 設. 電 力 ・ ガ ス ・ 熱 供 給 水 道 商 業. 金 融 ・ 保 険. 不 動 産. 運 輸 ・ 郵 便. 情 報 通 信 公 務. 教 育 ・ 研 究. 医 療 ・ 保 健 ・ 社 会 保 障 ・ 介 護. そ の 他 の 公 共 サ ー ビ ス. 対 事 業 所 サ ー ビ ス. 対 個 人 サ ー ビ ス. 事 務 用 品. 分 類 不 明. 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0%. -500,000,000. 0. 500,000,000. 1,000,000,000. 1,500,000,000. 2,000,000,000. 2,500,000,000. 3,000,000,000. 3,500,000,000. 4,000,000,000. 焼 却. 脱 水 ・ 乾 燥. 濃 縮 ( 中 和 ). 破 砕 等. 濾 過. ご み 堆 肥 化. ご み 飼 料 化. メ タ ン 化. ご み 燃 料 化. 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0%. プラスチック製品部門における需要額の減少は. 廃棄物処理量を減少させる一方、経済規模が縮小. することが分かった。しかし、プラスチック処理. 方法の配分変更が経済規模を拡大させるという結. 果も示され、プラスチックの発生抑制と処理方法. を同時に検討することでプラスチック循環経済へ. の実現につながる可能性がある。. また、本稿ではプラスチックにおける経済的影. 響と廃棄量の変化に絞った分析を行ったが、21 世. 紀後半に実質的な温室効果ガスの排出をゼロにす. るというパリ条約や SDGs の 12 番目の「持続的. な資源利用」という目標、また 13 番目の目標であ. る「温暖化の抑制」¹⁰という観点から二酸化炭素排. 出についても分析を進める必要があると考える。. こうした研究を進めることで、プラスチック資源. 循環についてのさらなる検討を行うことを今後の. 課題としたい。. 参考文献. 以下の URL は 2021 年 2 月 25 日現在のものであ. る。. ¹ 石村雄一(2019)「中国による廃プラスチックの. 輸入禁止措置がもたらす政策課題」『環境経済・政. 策研究』Vol.12 No.2。. ² 中村愼一郎(2000)「廃棄物の産業連関分析」『廃. 棄物学会誌』Vol.11 No.4。. ³ 近藤康之(2019)「平成 23 年(2011 年)廃棄物産. 業連関表の推計」『日本 LCA 学会誌』Vol.15 . No.1。. ⁴ 横山一代他(2005)「廃棄物産業連関表を用いた. 最終処分場再生活動の環境・経済影響分析」『日本. LCA 学会研究発表会講演要旨集』。. ⁵ 羽馬友子(2019)「プラスチック廃棄物問題に関. する一考察」『包装技術』Vol.57 No.8。. ⁶ https://www.government.nl/topics/circular-economy/from-a-linear-to-. a-circular-economy. ⁷ 中村愼一郎(2001)「廃棄物産業連関表の理論と. 応用」『三田学会雑誌』94 巻 1 号。. ⁸ http://www.env.go.jp/doc/toukei/renkanhyo.html. ⁹ https://www.env.go.jp/water/marine_litter/conf/c02-12/mat02.pdf. ¹⁰ 高田秀重(2019)「プラスチックによる海洋汚. 染:脱プラスチックと持続可能な開発目標(SDGs)」. 『科学』Vol.89 No.1。

Figure 1:From a linear to a circular economy          出所:Government of the Netherlands⁶
Table 1:廃棄物処理への配分  3.経済波及効果  3.1  国内最終需要の変化による影響    資源循環を考える上で最も重要となる発生抑制 という点を踏まえた検討を行うため、プラスチッ ク製品部門の国内最終需要額を 10%ずつ減少させ た場合の各部門への経済的影響及び、各廃棄物処 理部門での処理量の変化を分析した。    現状のプラスチック製品部門の需要額を 10% 下げた場合に総生産額は約 3,409 憶円、50%まで 下げた場合には約 1 兆 7,048 億円減少となった。  Table 2:プ

参照

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