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鳥取環境大学次期授業支援システムの開発

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Academic year: 2021

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(1)2005−CE−82(2)   2005/12/10. 社団法人 情報処理学会 研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 鳥取環境大学次期授業支援システムの開発 永井孝幸 13 1. 鳥取環境大学環境情報学部情報システム学科. 概要: 幅広い学力の学生を対象に工学教育を行うには十分な演習量が不可欠であるという考えから、 本学では課題演習の支援を目的とした授業支援システムを アプリとして開発・運用してきた。 このシステムにより自由記述式のレポート課題を毎回出題し、次回の講義までに採点・コメント付 け・返却を行うことが可能になった。一方で、科目運用形態の変化や利用者数・運用科目数の増加に 伴ってシステムの処理性能・操作画面・データ集計機能の強化が必要になってきた。このため、シス テムの機能・性能の両面から現行システムの見直しを行い、 を用いて新授業支援システ ムの開発を行った。本論文では新システムの開発目標ならびに特徴的な機能について紹介する。. Web. WebObjects. Web-application Framework of Education Support System in TUES Takayuki Nagai 1. 1. Department of Information System, Tottori Univeristy of Environmental Studies (TUES). Since 2001, we have been developing a class support system based on web-application that enables teachers to handle weekly homework eciently. By introducing the system to many classes, we realized quick feedback to students, which is quite important to attract them to their learning subjects. However, many improvements to the system had been requested such as sophisticated user interface,

(2) ne-grained access control, detailed statistics of score and so on. To meet these demands, we have developed a new system on WebObjects application framework. In this paper, we introduce the design goal of the system and main features of it.. Abstract:. 1. はじめに. 「学生の力を伸ばすには毎回の演習が欠かせない」と いう考えから、著者の所属する鳥取環境大学情報シス テム学科では学生にレポート課題を多く出題している。 継続的な学習の習慣を学生に身につけてもらうととも に文章力もつけてもらうことを意図し、回答形式は穴 埋めや選択方式ではなく自由記述形式である。出題し た課題は次回の講義までに採点・コメントつけを行い フィードバックを行うようにしている。 このやり方を実践するには、課題を出題してから次 回の講義までの短期間に採点・コメントつけ・集計作 業を行う必要があるため、教員に負担がかかってしま う。しかし、自由記述形式のレポートであるために各 学生の科目への取り組み状況がよく分かり、うまく実 践することができれば学生の指導を効果的に行えると いうメリットがある。 上記のスタイルを実現する際に障害となる事務作業 3 連絡先:鳥取環境大学環境情報学部情報システム学科       〒 689-1111 鳥取県鳥取市若葉台北 1-1-1        E-mail: [email protected]. を削減することを目標に、レポートの出題・採点・コ メント付け・フィードバック作業を支援するための授 業支援システムを アプリとして実装し、 年 度より約四年間にわたり継続的に開発・運用を行って きた 。その後、学生の学習スタイルの変化・科目運 用形態の変化に合わせてシステムを改良する必要が生 じ、今回新システムを開発することとなった。 学生の学習スタイルの変化・科目運用形態の変化から 生じた現行の授業支援システムの要改善点について2 章で述べる。新授業支援システムの要求分析を 章、開 発目標を 章、システム構成を 章でそれぞれ述べる。 最後に 章で新システムの特徴的な機能を紹介する。. Web. 2001. [1]. 6. 2. 4. 5. 3. 現授業支援システムの要改善点. 現授業支援システムは、レポートの出題から採点・コ メント付け・返却までの一連の作業を支援するもので ある。 年度より運用を開始し、順次導入科目を増 やしていった結果「毎回課題を出題する」というスタ イルを可能にした。本章ではシステムの導入後に学生. −7−. 2001.

(3) いう要望があり、特定のユーザが教員向けの機能を一部 利用できるようにシステムを改良する必要が出てきた。 また、利用者・科目情報の登録といったシステムの運 用作業を学内の担当部署で行えるようにするため、シ ステムの利用権限をユーザ毎に細かく設定する機能も 必要となってきた。. の学習スタイル・科目の運用形態にどのような変化が 生じたか、また、システムにどのような改善が必要と なってきたかについて述べる。 継続的な学習スタイルへの対応 現授業支援システムの導入により、毎回のレポート に対して迅速にフィードバックを返せるようになった。 その結果、一部の学生から「指摘された箇所を直して 再提出したい」という要望を聞くようになった。提出 した後も課題に継続して取り組む姿勢は歓迎すべきも のであるが、頻繁にレポートの再提出が行われるよう になると教員の負担が大きくなる。 当初は個別に再提出レポートに対応していたが、安 易に「いつでも何回でも再提出してよい」というやり 方を採用するとレポートに対する学生のモラルが低下 してしまう。再提出をいつまで認めるのか、どのよう なケースに再提出を認めるのか、などレポートの再提 出について組織だった対応が必要になってきた。 また、現システムではシステム単独での成績集計機 能を備えておらず、各課題の採点結果を ファイル としてダウンロードするようになっていた。最終的な 集計は教員が表計算ソフトを用いて行うことを想定し ていたためであるが、再提出の頻度が増えるにしたがっ て教員側の集計作業をやり直すことが多くなり、新た な作業負担となってきた。 (1). (4). ケートを行った結果、 「紙に記入する手間が省ける」 「提 出に行く時間が節約できる」など、現状のシステムに 特に不満な点がないことが確認できた。一方で「図表・ 数式を扱えるようにしてほしい」 「課題・採点結果の更 新通知がほしい」という改善案も多く寄せられた 。 これは、数学などの記号・数式を多用する科目のレ ポートがうまく扱えていないこと、また、授業支援シス テムの導入科目が増えるに従って課題の出題・提出状況 の把握が難しくなっていることを意味している。この ため、添付ファイルの取り扱いを容易にすること、およ び、学生用 を強化することが課題となっていた。. [1]. CSV. GUI. 記述言語の混在による保守性の低下 現授業支援システムは の集合として作られてお り、 アプリケーションの実現方法としては古い世 代に属する。各 はシェルスクリプト などによって記述されており、 コマンドを 内部から呼び出すことで比較的少ない記述量で様々な 機能を実現していた。担当講義の合間をぬってシステ ムの改良を順次行ってきたため、記述量が少なくて済 むことは開発初期段階では大きなメリットであった。 一方で、システムの記述に用いるプログラム言語が 不統一であったために保守性が次第に低下し、短期間 で新たな機能を加えることが困難になってしまった。ま た、制御ロジック中に コードが混在していたた めに、システムを作り直さずに を大幅に改良する ことはほぼ不可能となっていた。 (5). Web. 学習状況の早期把握 「毎回課題を出題する」というスタイルが定着した ため、課題の出題状況から各学生の学習状況を把握で きるようになった。経験上、未提出課題の多い学生は 大学生活自体に行き詰まっていることが多く、学期末 になってからの対応では手遅れになるおそれが高い。 現授業支援システムでは各科目内での簡易集計とし て「課題提出状況」 「採点結果」を備えており、各科目 担当者が個別に学生の学習状況を把握していた。 「何回 も連続して課題を提出しない学生」が要注意であるが、 自分の担当科目の課題が1,2回未提出になっただけ ではすぐにケアが必要だと断定できないため、担当教 員がこのような学生の存在に気づくまでに一ヶ月近い 時間がかかっていた。科目を横断した集計を行えばよ り早い段階での学生のケアを実現できるはずである。 (2). (2005. CGI. CGI. ,Perl,sed,awk UNIX CGI. HTML. GUI. (6) 学生 PC トラブル時の提出手段確保 鳥取環境大学では、入学時に学生全員にノート を購入してもらうことで「一人一台環境」を実現して いる。各自のノート から授業支援システムにアク セスしてレポートを提出してもらうが、ノート 側 の故障・アプリケーションの動作不良などのために提 出できないという事例がどうしても発生する。このよ うな場合にも、何らかの形でレポートを提出できる仕 組みが必要となる。. PC. PC. 科目運用形態の変化 本学では本年度 年度 より大学院が開設され、 新たに「大学院生アシスタント」という利用者がシス テムに加わることになった。現授業支援システムでは 利用者を教員・学生・アシスタントの3種類に分け、ア シスタント用の機能としては「レポートへのコメント 付け」という限定された機能しか提供していなかった。 「大学院生のアシスタントには採点も一部任せたい」と (3). 利用者からの要望. 2004 年度に現授業支援システムについて利用者アン. ). 2. −8−. PC.

(4) 3. 新授業支援システム要求仕様. として「図・数式を扱えるようにしてほしい」という 声が多く寄せられた。 レポートで図・数式を取り扱うにはブラウザ上で直 接記入する方法と、図・数式を記入した文書を提出す る方法の2つが考えられる。図形については を 使った入力方法、数式については を使った入 力方法が整いつつあるが、学生が普段使っている ソフトではまだこれらの書式がサポートされていない。 レポート提出のために全学生に対して新たなツールの 導入・教育を行うのは負担が大きいため、新システム では作成した文書をアップロードする機能を備えるも のとする。 また、学生から大量にファイルが送られてきた場合、 教員側でファイルの取り扱いに手間取ることが予想さ れる。そこで、提出されたファイルを一括して扱える 機能も備えるものとする。. 本章では新授業支援システムに求められる機能につ いて述べる。第 章で述べた改善点を実現するために は特に以下の機能が必要であると考えた。. 2. MathML. 再提出レポートの取り扱いが容易であること 再提出レポートを取り扱う場合、まず再提出受付期 間が問題となる。学内 に障害が発生したような ケースでは「一律に何日間受付期間を延長する」とい う対応がふさわしいが、病気や事故など「特別な事情 のある学生についてのみ受付期間を延長する」という 対応がふさわしい場合もある。そのため、課題毎・学 生毎に再提出受付期間を設定できるものとする。 次に問題となるのが、再提出されたレポートの見落 とし防止である。授業支援システムを導入する科目が 多くなると、どの科目のどの課題のレポートが再提出 されたかを教員側で逐一把握するのが難しくなる。そ のため、レポート再提出を教員に通知する機能を備え るものとする。 再提出されたレポートを採点する際は、前回の提出 内容に対して指摘した点が改善されたかを見ながら採 点・コメントつけを行いたい。そのため、提出内容・採 点結果・コメントの変更履歴を保管・参照できるもの とする。 (1). LAN. SVG Oce. (4) 学生の作業を教員が一時的に代行できること 毎回レポートを出題するという科目運営では、学生 の動作不良が起きた場合でも速やかにレポートを 提出できるようにしておく必要がある。 あくまで本学の場合であるが、自分の が動作不 良となった場合、大抵の学生は使い慣れていない学内 の端末で作業するのを敬遠して、〆切に間に合わせる ために一時的に紙面でレポートを提出する。 このように別ルートで提出されたレポートをシステ ムで統一的に扱えるようにするため、スタッフ側(教 員、 )で学生の代わりにレポートを提出する機能を 備えることとする。. PC. PC. 複数科目にわたる集計ができること 教員が学生の学習状況を早期に把握できるようにす るため、科目内の課題提出状況だけでなく履修科目全 体にわたる課題提出状況を集計できるものとする。ま た、全学科対象科目のように受講生が多い科目では採 点作業を複数の教員・ で手分けして行うことが多 い。この際に作業分担が明確になるよう、受講生グルー プ毎の回答閲覧・採点・集計機能を備えるものとする。 学生についても自分の学習状況を把握しやすくする ため、履修科目全体のの課題提出状況を集計する機能 を備えるものとする。 (2). TA. TA. (5) 大規模運用に対応できること ここで言う「規模」とは、登録科目数・利用学生数・ 利用スタッフ数の規模のことである。本学の例で言え ば、開講科目数は約 科目、学生数は約 名、ス タッフ数は約 名である。この規模で支障なく利用で きることが新システムの目標となる。 運用規模の増大による機能強化が最も必要なのはユー ザインタフェースである。現授業支援システムの利用 状況では登録科目数は各学期毎に ∼ 程度であるた め、特にデータの階層化表示、検索機能などを設けず とも済んでいた。全ての情報をそのまま表示すれば十 分なため、例えばトップ画面では全登録科目の一覧を 表示していた。これでは科目数が増えた途端にユーザ インタフェースが追いつかなくなることになる。 科目数・学生数の増加に対応できるよう、新システ ムでは該当項目だけを抽出して表示する機能を備える ものとする。また、登録科目数が増えるにつれてデー タ入力件数も増えることから、データの一括入力機能 も備えるものとする。. 50. 250. 1,500. 10 20. (3) 利用者別に利用権限を設定できること 「どの にどの範囲までの作業を任せるか」 「どの 利用者にどの範囲までの管理作業を任せるか」といった 運用方針はシステム開発段階では想定しきれない。そ こで、どの利用者がシステムのどの機能が利用可能か を個別に設定変更できるものとする。 また、成績など科目運営上重要なデータについては、 誰がいつどのデータを更新したかが分かる形でデータ の変更履歴を保管・参照できるものとする。. TA. テキスト以外の文書も取り扱えること 現授業支援システムではテキスト文書のみを取り扱 うことを前提にしていた。このため、追加機能の要望 (4). 3. −9−.

(5) 4. 新システム開発目標. (c)SQL (a). 本章では新授業支援システムの開発目標について述 べる。第 章で述べた要求を満たすため、システムの 開発目標を次のように定めた。. 3. システム記述言語の統一 記述言語の混在が現授業支援システムの保守性低下 の主要原因であることから、システムの記述言語を統 一し、システムの機能拡張を行いやすくする。 ア プリ記述言語の候補としては が挙げられる。これらの言語について利用可 能な機能・開発効率・再利用性・セキュリティなどの 面から検討を行った結果、現時点では を用いてシ ステム全体を記述するのが最も良いという結論に達し た。オブジェクト指向に基づく部品の再利用性が高い こと、ユーザインタフェース・データベース操作・制御 ロジックを一つの言語ですべて記述できること、 アプリ開発用のソフトウェアライブラリが豊富である こと、ユーザの不正入力によるクラッキングを防ぎや すいこと、が主な理由である。 (1). (b) ) (c). Web PHP, Perl, Java, Ruby,. Python. (b). ステムの乗っ取り クロスサイトスクリプティング インジェクションによるデータベースへの不正 アクセスである。 への根本的な対策として、 サーバとアプリ ケーションサーバを分離する。これにより、 サー バ乗っ取りによりシステム内のデータが丸見えになる のを防ぐ。 への対策として、ユーザ入力文字列の表示ルーチ ンを共通化を行い、サニタイジング 特殊文字を無効 化 された状態での表示を徹底する。 への対策として、データベースへのアクセスに は全て 文 準備済み 文 を用い、 ユーザからの入力が確実にサニタイジングされるよう にする。. Java. 5. Web. Web. Web. (. prepared SQL (. SQL ). 新授業支援システム構成. 3. 4. 第 ・第 章で述べた要求・開発目標を達成するた 1 め、アプリケーションサーバ を用いて 新授業支援システムの構築を行った。 は 徹底したオブジェクト指向と洗練された開発ツールに よる高い開発効率で知られており、授業支援システム のように運用と改良を並行して行うシステムの開発に 適していると判断した。 今回新たに開発した授業支援システムの構成を図 に示す。システム全体はアプリケーションサーバ、デー タベースサーバ、 サーバの3つからなる。その他、 ユーザ認証用に既存の全学認証サーバを用いている。 この構成では利用者と直接通信を行うのは サーバ だけでよいため、アプリケーションサーバ・ サーバ のセキュリティ確保がしやすい。. データ検索・集計の高速化 システム内のデータをデータベースで一元管理し、 データへのアクセス方法を統一・高速化する。現シス テムでは からのアクセスがしやすいよう、システ ム内のデータは通常のファイルとして格納されている。 コマンドを用いてデータを操作するにはこの方 法が便利であるが、データの検索・集計といった大量 のファイルを処理する場面では処理速度がネックとな りシステムに蓄積したデータを十分に活用できていな かった。データベースを用いることでデータの高速な 検索・集計を実現し、より高度な教育支援を目指す。 (2). CGI. WebObjects [2] WebObjects. 1. UNIX. Web. Web DB. データ更新履歴管理機能の実現 授業支援システムで取り扱うデータのうち、更新履 歴の管理が必要となる主なデータは学籍・出題内容・提 出内容・成績の四つである。変更履歴を管理するため に、各データについて更新時刻ならびに更新前データ への参照を持たせる。また、この形式のデータに対す る操作を共通ルーチン化し、システムで取り扱うデー タが後で追加された場合にも同じように更新履歴を管 理できるようにする。 (3). セキュリティの確保 学生の在籍状況・レポートの成績などは個人情報そ のものであり、システム構築にあたってはセキュリティ の確保が求められる。 サーバとの通信に を 用いてデータの盗聴を防止することはもちろんである アプリケーションの場合に特に問題 が、その他に となるのは、 サーバへのクラッキングによるシ (4). Web. SSL. 図. Web (a)Web. 1: 授業支援システム構成図. 1 WebObjects は、米国およびその他の国で登録されている Apple Computer, Inc. の登録商標. 4. −10−.

(6) ),. ,. ,. ,. ,. ユーザ名 氏名 読み仮名 認証方式 メールアドレス 携帯メールアドレス 顔写真ファイルを指定できる。 新システムでは登録済みのアカウントに対して各項 目をキーとした検索を行うこともでき、学生情報デー タベースとしても利用可能である。 アクセス権限(読み書き可能なデータの種類、表示・ 投稿が可能なページ)はユーザ単位でなく、ユーザグ ループ毎に指定する 図 。各利用者のアクセス権限 は所属するグループのアクセス権限を足し合わせて決 めるようになっており、例えば「管理者グループ」と 「教員グループ」の両方に属する利用者は管理者・教員 両方のアクセス権限を持つことになる。. ,. ( 3). 図. 2: 大量データは CSV 形式で一括登録できる WebObjects. 授業支援システムの運用・監視には 付 属のツールをそのまま用い、データベースのメンテナ ンスもデータベース付属のツールで行う。このため授 業支援システムの基本的な運用のために専用ツールを 用いる必要はない。 今回新規にソフトウェアの開発を行ったのは、図 中 の太枠で囲われた部分である。データベースへのアク セス、ユーザインタフェースの基本的な部分については の機能がほぼそのまま利用できるが、デー タの変更履歴保存機能、ならびにアクセス制御機能は には用意されていない。これら2つの機 能については独自に の機能拡張を行った。 今後授業支援システムに機能を追加していく際のこ とも考え、データアクセス・ユーザインタフェースの 基本クラスをまず実装し、それらの基本クラス群を用 いてシステムを構築している。. 1. WebObjects WebObjects. 6. 図. WebObjects. 6.2. (. CSV. 今回開発を行った新授業支援システム 以下、新シス テム の特徴的な機能を、管理者用機能・教員 用 機能・学生用機能の3つに分けて紹介する。 は新シ ステム上では「利用できる機能が制限された教員」と して扱えるため、 専用の機能は特に設けていない。. (TA) TA. ( 4). TA. 6.1 管理者向け機能. ),. Excel. PC. ( 5). 新システムでは利用者管理・科目管理・アクセス権限 管理を管理者で一括して行うことができる。利用者情 報は千人単位の登録が必要なため、作業を効率良く行 えるよう 形式のデータを一括登録するようになっ ている 図 。 各行がアカウント1つ分の情報に対応しており、ア カウント 例:学生番号 アカウント名 例. CSV ( 2) ID(. 教員(TA)向け機能. (1) 利用者(教員・受講生・TA)管理 学期途中での利用者変更に迅速に対応できるよう、各 科目の利用者管理についてはシステム管理者だけでな く各科目の担当教員でも行えるようにしている。受講 生登録は学生番号のリストを 形式で一括登録する ようになっているので、科目の履修者名簿が な どの表として用意されていれば、学生番号の列を記入 欄に貼り付けるだけでよい。 受講生一覧画面では学生の名簿番号だけでなく、顔 写真・連絡先・在籍状況も合わせて表示される。この ページを印刷して履修者名簿に使うことを想定してい る 図 。 また、学生 のトラブル、病気など、受講生の個 別事情に応じて個別に課題の提出〆切を変更したい場 合は、受講生設定画面で提出猶予期間を設定すること ができる 図 。. 新授業支援システム機能紹介. ). 3: ユーザグループ毎にアクセス権限を指定. (2) 受講生グループ管理 各教員で自由に集計用の受講生グループを定義する ことができる 図 。ここで定義したグループ単位で 回答・提出状況・採点結果を閲覧できるので、グルー プ分けしておくと演習・採点担当者が複数いる場合に 受け持ち範囲を明確にして作業を行える 図 。. ( 6). ( :Windows. ( 7). 5. −11−.

(7) 図. 4: 受講生リストは顔写真付き名簿を兼ねる. 図. 図. 5: 受講生個別に提出猶予期間を設定可能. 6: 受講生グループを登録しておき集計単位に利用. 図. 7: 受講生グループ毎に採点の更新状況を閲覧 ( 10)。. また、受講生を複数のグループに所属させるができ る。そのため、一つの科目の受講生に対して演習室単 位、担当教員単位、学科単位、学年単位といった様々 な切り口でのグループ分け・集計が可能である。. 数の対応付けを登録することができる 図. (5) 学習状況集計 新システムでは受講生グループ毎に提出状況の表示 が可能になっており、クラス別・担当教員別といった区 分で課題の提出状況を確認することができる 図 。 複数人で科目運営を行っている場合に、受け持ち範囲の 学生の提出状況を速やかに確認することができる。も し課題の提出状況が思わしくない学生がいた場合は、さ らに「その学生が履修している他の科目の課題提出状 況」も確認することができる 図 。他の履修科目に ついても同様に課題の提出状況が思わしくない場合は 学生が何らかの問題を抱えていることが多いため、他 の教員も交えて対応策を検討することになる。 また、全ての操作画面の右上にある「画面保存」と 書かれたリンクをクリックすると画面の内容が メールとして即座に自分宛に送付される。これを用い て課題提出状況・採点結果一覧表を手元に保存するこ とができる。. ( 11). 回答・コメント管理 受講生から提出されたレポートは、課題の項目・受 講生グループ毎に閲覧が可能となっている。また、選 択した回答に含まれる添付ファイルは ファイルと して一括ダウンロード可能である。これにより、作図 を伴う課題も手軽に出題できるようになると思われる。 (3). ZIP. ( 12). 採点・集計表管理 新システムでは各課題に対する採点表だけでなく、各 課題の採点結果を重み付けして足し合わせる集計機能 が用意されている 図 。各採点表の更新結果がその まま集計結果に反映されるため、レポートの再提出に よる採点結果の更新があっても集計作業を教員がやり 直す必要はない。 また、採点記号を用いた採点結果についても集計対 象にできるよう、採点表では各設問毎に採点記号と点 (4). ( 9). HTML. 6. −12−.

(8) 図. 8: 項目別・受講生グループ毎に回答を閲覧可能. 図. 図. 9: 小計に重み付けをして合計点を計算 図. 6.3 学生向け機能. GUI. 12: 各学生の全履修科目にわたる課題提出率を集計. を合わせて表示し、各課題の提出状況・〆切までの残 り日数を一目で確認できるようにした 図 。 さらに、複数の科目を受講している場合に課題の提 出漏れがないか確認しやすくするため、自分の履修科 目全体について課題の提出状況を閲覧することもでき る。 図 。. ( 13). 新システムでは、登録科目・課題の増加に伴う の強化・再提出レポートの取り扱い支援を念頭に学生 向け機能の強化を行った。 課題・提出状況確認機能 各科目で毎回課題を出題するようになると、学生が 自分で課題の提出状況を把握しにくくなることが分かっ た。そのため、新システムでは課題一覧表に提出状況. ( 14). (1). 図. 11: 受講生グループ毎に提出状況の表示が可能. (2) レポート再提出の支援 個別事情を考慮してレポートの再提出を認める場合、 学生からバラバラにレポートが再提出されるため教員 側の見落としが発生しやすかった。また、学生の方か ら個別に再提出の連絡をしてくれる場合もあるものの、 どの課題の再提出をしたのかがはっきりしないことが あり、行き違いが生じることもあった。 そこで、新システムでは再提出が済んだことを学生 から教員に通知できるよう、回答受理画面に通信欄を 表示するようにした 図 。学生が通信欄にメッセー ジを記入して送信ボタンを押すと通信欄の内容・該当 課題の情報に加えて該当レポート採点画面の が. ( 15). 10: 採点項目毎に採点記号を登録可能. URL. 7. −13−.

(9) 図. 13: 科目の課題一覧で提出状況・残り日数を確認 図. 図. 14: 自分の履修科目全体の提出状況を集計 図. 担当教員にメールで通知され、同時に控えのメールが 学生本人にも送付される 図 。 通知を受け取った教員がメール内のリンクをクリッ クすると、ユーザ認証を経て直接該当レポートのコメ ント記入画面に誘導される。これにより再提出レポー トの見落とし・行き違いを防ぎ、素早いコメント付け を可能にする。. ( 16). 7. 15: 〆切を過ぎている場合は通信欄を表示. 16: 再提出通知メール内のリンクで採点画面に移動. じような学習スタイルを想定して設計しているが、課 題の取り扱いだけでなく個々の学生の学習状況の把握 を容易にすることが新システム開発の大きな目標であ る。このシステムを活用し、幅広い学力の学生にきめ 細かな対応を行う教育体制を作りたいと考えている。. まとめ. 参考文献. 学生の学習スタイル・科目運用形態の変化、利用者 からの要望を取り入れ、新授業支援システムの開発を 行った。目標とした機能の実装はほぼ完了し、開発し たシステムは本年 年 月より試験運用中であ る。研究室内の進捗報告、後期開講科目の成績集計な どの小規模運用では問題ないことを確認しており、来 年度 年度 前期の本格運用を目標にユーザインタ フェース・サーバ設定の調整を行っていく予定である。 授業のサイクルに合わせて課題を出題するという学習 スタイルに合わせた授業支援システムとしては が挙げられる。今回開発した新授業支援システムも同. [1]. (2005 )10. (2006. 永井孝幸, 松前進, 都倉信樹: 教員の作業効率向上を目 指した授業支援システムの構築と運用, 社団法人日本工 学教育協会論文誌工学教育 2005 年 3 月号 vol.53 no.2 pp.64-69. [2]. ). ウィキペディア WebObjects http://ja.wikipedia.org/wiki/WebObjects. [3]. CEAS[3]. 植木泰博, 辻昌之, 冬木正彦, 荒川雅裕, 北村裕: Web 型 自発学習促進クラス授業支援システム (CEAS) の開発, 教育システム情報学会 研究報告 vol.18, no.4 (2003-11), pp.19{26.. 8. −14−.

(10)

図 2: 大量データは CSV 形式で一括登録できる 授業支援システムの運用・監視には WebObjects 付 属のツールをそのまま用い、データベースのメンテナ ンスもデータベース付属のツールで行う。このため授 業支援システムの基本的な運用のために専用ツールを 用いる必要はない。 今回新規にソフトウェアの開発を行ったのは、図 1 中 の太枠で囲われた部分である。データベースへのアク セス、ユーザインタフェースの基本的な部分については WebOb jects の機能がほぼそのまま利用できるが、デー タの変更
図 4: 受講生リストは顔写真付き名簿を兼ねる 図 5: 受講生個別に提出猶予期間を設定可能 また、受講生を複数のグループに所属させるができ る。そのため、一つの科目の受講生に対して演習室単 位、担当教員単位、学科単位、学年単位といった様々 な切り口でのグループ分け・集計が可能である。 (3) 回答・コメント管理 受講生から提出されたレポートは、課題の項目・受 講生グループ毎に閲覧が可能となっている。また、選 択した回答に含まれる添付ファイルは ZIP ファイルと して一括ダウンロード可能である。これにより
図 8: 項目別・受講生グループ毎に回答を閲覧可能 図 9: 小計に重み付けをして合計点を計算 6.3 学生向け機能 新システムでは、登録科目・課題の増加に伴う GUI の強化・再提出レポートの取り扱い支援を念頭に学生 向け機能の強化を行った。 (1) 課題・提出状況確認機能 各科目で毎回課題を出題するようになると、学生が 自分で課題の提出状況を把握しにくくなることが分かっ た。そのため、新システムでは課題一覧表に提出状況 図 10: 採点項目毎に採点記号を登録可能 図 11: 受講生グループ毎に提出状況の
図 13: 科目の課題一覧で提出状況・残り日数を確認 図 14: 自分の履修科目全体の提出状況を集計 担当教員にメールで通知され、同時に控えのメールが 学生本人にも送付される ( 図 16) 。 通知を受け取った教員がメール内のリンクをクリッ クすると、ユーザ認証を経て直接該当レポートのコメ ント記入画面に誘導される。これにより再提出レポー トの見落とし・行き違いを防ぎ、素早いコメント付け を可能にする。 7 まとめ 学生の学習スタイル・科目運用形態の変化、利用者 からの要望を取り入れ、新授業支援システムの

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