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特集にあたって

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Academic year: 2021

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特集にあたって

関口恭毅

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オペレーションズ・リサーチ (OR) の文献には,あ る問題のクラスを定式化し,その性質を検討したり,解 法アルゴリズムを開発ないし改善することを主題とする ものが大きな割合を占める. Morse-Kimball のよく知 られた OR の定義に照らしてみると,これは「科学的方 法」が数理, r計量的な基礎J は最適解や近似解の提示, であるような OR である.今や,この定義ではあまりに も広すぎると L 、う批判があるかもしれないが,意思決定 すべき状況のそデル化とモデルの利用による意思決定の 支援が, OR の大きな特徴であると L 、う点では大方の合 意があると思われる. コンピ品ータは OR の道具として初期の頃から高速計 算装置として位置づけされ,効率的解法アルゴリズムの 開発がその効果的な活用のために活発に行なわれてき た.しかも,この位置づけは半世紀近くが経過した現在 でも大きくは変わっていないように思われる. 紙テープの入出力,タイプライタ一式のコンソーんと いう, 20数年前と比べても,情報技術の世界は大きく変 化した.コンピュータにディスプレイ装置がつき,マイ クロ・チップが開発され,ネットワーク化が進展し,ウ インドウや図的インターフェース GUI が発展し,デー タベースが広く活用されるようになった.入出力装置は 多様化・高性能化し,しかもコンピュータは超低価格化 した.今や,当時の超大型機を中学生がオモチャにする 時代となった. OR と情報技術の関係を見直すべき時期にきているの ではないか .OR の過程のほとんどが情報処理過程であ ることからすれば,その道具のこれほどの変化は OR の 方法自体を大きく変化させるのではないか.こうした観 点から, OR における情報技術の活用を IOR の計算環 境J と呼ぶことにし,木村俊一氏の提案でこの略称を C

EOR

(セオール Computational

Environment

f

o

r

Operations

Research) とした. IOR の計算環境J 研究部会を発足させていただいた演のことである.それ は,一言でいえば,最適化の研究を単にアルゴリズムの 研究としてではなもそれも含むがより広<.意思決定

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(4) のための情報システムの研究と位置づけるということで ある. しかし,意思決定のための情報システムの研究のすべ てが CEOR の研究といえるわけではないことは,経営 情報システムに関する研究の実情を見れば明らかであろ う.筆者は rOR のための ORJ であることだと考えて いる.つまり,開発した情報システムの単なる説明では なく, OR 活動をモデル化(問題の設定)し,そのモデ ルにもとづいてどのような観点から情報システムを計画 したか(解の導出)の税明がほしい.これはやさしそう に見えてその実,研究方法ともからんでなかなか難しい ということが,本号を通読すればご理解いただけるであ ろう. CEOR 研究の方法論の確立については今後の検 討課題と考えている.読者諸氏のご指導をお願いする次 第である. 本号は北海道大学木村俊一助教授を幹事,筆者が主査 として 1991 年度から活動を開始した rOR の計算環境j 研究部会での報告論文を中心に編集したものである.最 初の記事で関口は CEOR を OR プロジェクトの過程と 関係者,支援の内容によって分類整理する新しい枠組み を提案し,これに従って最近の研究状況を概観し,あわ せて,他の 4 編のこの枠組みの中での位置づけを試みて いる. 2 番目の長谷川らの記事では電力系統におけるセ キュリティ監視制御のための新しい意思決定支援システ ムを検討している. 3 番目の記事で大内らはシステム工 学の手法である FISM と発想支援法である KJ 法を融 合して, OR の上流工程を支援する情報システムを構築 する試みを報告している. 4 番目の加地の記事では,ネ ットワーク問題のプログラムをモデル化して,オブジェ クト指向パラダイムを利用したツール群の開発を提案し ている.最後の高野らの記事では回帰分析を活用して北 海道の物流モデルを作成した事例において,対話型の利 用がグループの合意を形成するのに有効であったことが 報告されている. オベレーションズ・リサーチ © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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