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微量一酸化炭素,炭酸ガスの分析

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Academic year: 2021

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(1)

u.D.C.543.544:〔54d.2る2.3-31十54d.2る4-3り:引4.7り.72

ス タ ロ

マト

グ ラ

に よ る

微量一酸化炭素,炭酸ガスの分析

Gas

Chromatographic

AnalysisofTracesofCO

and

CO2

晃*

HisaakiNagai

夫*

Hideo Ucbiki

微量の一酸化炭素の分析法には種々の方法があるが,筆者らは,還元法を用いるガスクロマトグラフィーに ついて検討した。すなわち,微量の一酸化炭素を還元ニッケル触媒を用いて,水素によりメタンに還元し,こ れをガスクロマトグラフィーの高感度検出器FIDで検出する方法である。その結果,大気中の数ppbの一酸 化炭素を再現性良く測定でき,しかもじゅうぶん実用性のあることを明らかにした。また炭酸ガスについても, 一酸化炭素と全く同じようにして検出できることを明らかにした。分析に要する時間は約3分である。

1.緒

言 現在,公害で大気中の微量の一酸化炭素(以 ̄ ̄FCOと略記)が問 題になっているが,最近,各方面で微量のCOおよび炭酸ガス(以 下CO2と略記)を,迅速に分析する要求が多くなっている。そこ で筆者らは,ガスクロマトグラフィー(以下ガスタロと略記)を用 いる方法について検討を行なった。ガスクロの高感度検出器には FIDがあるが,CO,CO2のような無機成分に対してほ感度を持たな い。したがって,大気中のCOのような数量のCOを,ガスクロで分析 することほ非常に困難なのが現状である。ところが,Porter氏(1)(2) らは,COをCH4に還元し,FIDで検出する方法により,数ppm

程度のCOを検出できたことを発表している。そこで筆者らは,こ

の還元法により,1ppm以下のCOを検出するための検討を行な うと同時に,その実用性について検討し,あわせてCO2についても 検討した。なお日立063形ガスクロは,主恒温槽のほかに,小形の 検出器用恒温槽を持っており,これをそのまま,還元反応槽として 使用できるので,この種の反応ガスグロを行なうのにきわめて適し ていることがわかった。

2.実

方 法 2.1ガスクロ充てん剤および試薬 CO,CO2 標準ガス N2,H2 ガス He ガス C-22 活性炭,モレキュラーシープ Ni(NO8)2・6H20 2.2 器具および装置 ガスクロマトグラフ 気体試料導入装置 真空ポ ン プ 水銀マノメータ ガスクロ工業 日立酸素 AIRCO巴商会 ガスクロ工業 ガスクロ工業 和光純薬 日立063形 検出器 99.9%以上 99.9%以上 99.999%以上 60∼80メッシュ 30∼50メッシュ 特級 FID 日立063-0913形 1mJ,5m7 日立4VP-C2形 200WlOOm′/min 日立GM-1形 2.3 還元ニッケル触媒の製法 (1)硝酸ニッケルの飽和水溶液を作る。真空にできる容器を使 用する。 (2)これに必要量のC-22をつける。真空にひき,5分間ほど 保ち,C-22中の気泡(きほう)を除いたのち,常圧に戻し て一夜つける。 (3)傾斜法により,水溶液を除き,110℃で一夜乾燥する。 (4)400℃で5時間焼成する。 * 日立製作所那珂工場 逆 賓 ;嬉≡ 国1 日立063形ガスクロマl、グラフ (5)ガスクロ用ステソレスパイプ,内径3mm,長さ20cmに詰 め,水素を通しながら350℃で一夜還元する。 2.4 標準ガス試料の作製 ガラス製すり合わせ容器に,置換法によりHeガスを満たし,計 算量の純粋なCO,CO2をマイクロシリソジで注入する。 2.5 標準ガス試料を,マノメータ,真空ポンプ,気体導入装置を用い てガスクロマトグラフに注入し,絶対検量線法により定量を行なう。 2.d ガスクロ条件 2.d.1CO 分析条件 カ ラ ム モレキュラーシープ13Ⅹ 内径3mm¢×2m 使用前350℃で12時間焼成 カラム恒温槽 90℃ キャリヤガス N2 50mg/min 2.る.2 CO2分析条件 カ ラ ム 活性炭 内径3mm¢×1m 使用前350℃で12時間焼成 カラム恒温槽 70℃ キャリヤガス N2 50mJ/min 2.7 流 路 日立063形ガスタロマトグラフに図2の流路を組み入れた。図に 示すとおり,反応槽にほ,還元ニッケル触媒を入れる。還元用の水 素を,触媒カラムの前に入れ,それをそのままFID用燃焼ガスと して使用した。なお反応槽は,日立063形ガスクロマトグラフの検 出器用恒温槽を,そのまま使用したもので,温度制御感度は±0.1℃ である。

3.実験結果およびその葛察

3.1CO,CO2の還元率と反応槽温度との関係 図3に示すとおり,CO,CO2で同じような結果が得られた。す なわち反応槽温度190℃付近より還元反応が始まり,310℃付近で 最高に達し,あとは一定状態となる。したがって反応槽温度を310 69

(2)

500 100 90 80 ラ0 富 60 掛 50 1日 恨 40 30 20 10 日 立

CO=-C礼遇元率と温度 0+一亡山_+ 190 210 230 250 270 290 310 330 35ぴ度(OC) ボンベ減圧弁 H2 N2 ボン〈こ i劇主弁 「 ‖ 調圧器 ニードルバルブ 調庄器 詞圧器

+

100 90 80 70 富 60 静 50 1トミ 頸 40 30 20 10 反Jむカラム AIR HHIACH工 063G.C. 図2 流 路 図 CO2-C札還元率と温度 0190210230250270290310330350 温 度ぐC) 図3 CO,CO2の還元率と反応槽温度との関係 ℃以上にすれば,安定した状態で,しかも最も感度よくCO,CO2を 検出できることがわかる。この場合,還元率100%とは必ずしも化 学的に反応が100%進行した意味ではなく,一定状態に達したとこ ろを100%とした。しかし実際には,CO,CO2とも還元が100%近 く行なわれているものと思われる。これほ同じ濃度のCH4との面 積比から推察される。なお,反応槽温度が高くなるに従い,試料中 の02によるショックピークは大きくなる。350℃以上になると非 常に大きくなり,あとから溶出するCH4,CO,CO2の検出が不可 能になる。したがって反応槽温度ほ,310℃付近にすることが必要 である。 3.2 水素量と還元率との関係 CIi4,CO,CO2の混合試料を作り,CO./CH4,CO2/CH4のピー ク面積比と,水素量の変化との関係を図示すると図4のようになる。 すなわち,CO/CH4,CO2/CH4とも,水素量に関係なく一定である ことがわかる。したがって,水素量はFID検出器が消炎しない量 以上であれば,還元率に関係ないことがわかる。したがって水素量 は,FID検出器の感度を最高にする量にすればよい。 なお,水素量と,試料中の02によるショックピークとの関係を みると,水素量が多くなるに従い,ショックが大きくなることがわ かった。 3,3 微量のCO,⊂02の分析 3.1,3・2の実験結果から,CO,CO2を最も感度良く検出できる 条件として,反応槽温度は310℃,水素量はFIDの感度を最も高く する量に選び,CO,CO2の検出を行なった。 3.3.1CO の 分 析 図5に示すとおり,2ppbのCOを検出できた。これほPorter らの報告数ppmの約1,000倍の検出感度である。Porter氏らは, カラムに,モレキュラーシープ5Aを使っているが,5Aでは 70 蒜1.2 ト邑

†0・8

山 ⅤOL.53 NO.5 1971 CO2/CH. CH。5ppm CO′/CH。 20 30 40 50 60 水素流量(mJ/min) 囲4 水素流量と還元率の関係 囲5 微量COの 図6 微量CO2の 分析 分析 COの溶出時間が遅く検出感度が低下する。したがってモレキュ ラーシープ13Ⅹを使用したはうがよい。ただし13Ⅹの場合は,前 に溶出するCH4の量が多いと分離が悪くなる欠点と,使用して いるうちに,CH4との分離が悪くなる欠点があるが,前者の場合 は,もう少し長いカラムを使用することにより,後者の場合は, 300℃で2時間焼成することにより解決することができる。分析 時間は約2分である。 3.3.2 CO2の 図dに示すとおり,1ppmのCO2を検出した。 これは,ガス = l

(3)

ガスクロマトグラフィーによる微量一酸化炭素,炭酸ガスの分析

501 督 遍 替 濫 2 4 6 8 10 濃 度(ppb)

/、訂

せ 厘 空 港

./●

2 4 6 8 10(×10) 濃 度(ppb) CO 2 4 6 8 10卜′10) 盲点度(.pp叫 COご 図7 CO,CO2 の 検 量 線 軽 直 蟹 直

/.

2 4 6 8 10(×100) 濃 度(ppb) 2 4 6 8 10(′)100) 濃 度(pplml

(4)

参照

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