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胃集団検診における追加撮影の有効度の検討

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Academic year: 2021

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全文

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Title

胃集団検診における追加撮影の有効度の検討( 内容の要旨

(Summary) )

Author(s)

森, 省一郎

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第977号

Issue Date

1995-03-24

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15296

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 森

省一郎(岐阜県)

博 士(医学) 乙第 977 号

平成

7 年 3

24 日 学位規則第4条第2項該当

■集団検診における追加撮影の有効度の検討

(主査)教授 (副査)教授 教授 論 文

容 の

当科では・岐阜県立健康管理院の総合検診部(以下施設と略す)の間接Ⅹ線撮影による胃集検の読影を担当し, 撮影技師に日本消化器集団検診学会答申の撮影基準7枚に加えて・胃休上部病変の描出能向上を目的とした振り 分け第2斜位および・幽門前部の圧迫撮影などを適量追加して・描出不十分な部位の描出向上に努めるよう指導 している0この追加撮影の胃癌発見への貢献度を検討するために・発見胃癌例の集検フイルムを見直し.その有 効度を検討した。 研究方法 対象は岐阜県立健康管理院において平成元年度から平成4年度に実施した施設集検で発見した胃癌71例のうち 間接Ⅹ線フイルムの見直しのできた00例牌期癌42例・進行癌18例)である○また比較のため,追加撮影をルー チンには行わず,はぼ標準撮影7枚撮影を行っている同じく岐阜県立健康管理院の巡回検診部(以下巡回と略す) の平成元年度から平成4年度の発見胃癌151例(早期癌9朝礼=進行癌53例)をも対象とした。撮影方法について は施設・巡回のそれぞれについて追加撮影の行われた頻度・平均撮影枚数,追加された撮影本位を検討した。次 に・これらの症例の病変部の間接Ⅹ線フィルム上の所見を見直し・病変部のみの所見を判定基準にしたがって, GradeI(異常なし)・GradeⅡ(精検を必要としない軽度の異常)・GradeⅢ(不確実な所見),GradeⅣ(強く 病変を疑われる所見)・GradeV(確実に病変が存在する所見)・と分類した○また,追加撮影がないと仮定して, 標準7枚撮影法のみの所見で病変部の見直し診断を行い追加撮影の有効度を検討した0追加撮影の有効度をA (追加撮影がなければ要精検とならない)B(判定基準のGradeが上がる)C(Gradeは不変○病巣がより明瞭 化。不確実所見が増加)D(棲準撮影が加える情報なし)として判定とした。 (1)施設では57例・95%に追加撮影が行われ・平均撮影枚数は10・4枚である○・巡回では平成2年産までは6枚 法が標準となっていたため・6枚法で行われていたもの為例・6枚法に追加撮影の行われていたもの10例で,平 成3年度からは7枚法で行われていたものは82例,7枚法に追加撮影の行われていたもの31例であった。したがっ て・巡回では標準撮影に追加撮影の行われていた割合は27.2%であった。 (2)施設ではGradeIが13・3%から8・3%に減少し,GradeⅢも33・4%から18・3%に減少した。一方,GradeⅣ が18・3%から23・4%に増え・GradeVも35・0%から50・0%へと増加した○巡回では追加撮影の頻度が少ないため もあり・GradeⅡが28・5%から25・8%へわずかに減少し・GradeVが35・7%から38・4%に増加したにとどまった。 (3)施設では有効度A‥5・3%,B:24・5%,C‥28・1%・D‥42・1%となり,巡回では有効度A:0%,B: 171

(3)

12.2%.C:41.5%,D:46.3%となった。施設では透視所見の有無にかかわらずはとんどの例では休部の振り 分けと幽門前部の圧迫を追加撮影しているため有効度Dの頻度もかなり高くなっている。 (4)施設での追加撮影体位は振り分け49例,圧迫41例,薄層12例,前壁二重造影7例,拡大1例であった。そ の中で有効度Aとされたものは圧迫41例中の3例に見られたのみであった。また有効度Bは圧迫41例中7例,振 り分け49例中31軋薄層12例中4例,前壁二重造影7例中2例であった。振り分け撮影は有効度Dが49例中43例 で大部分が有効度Dであった。 巡回での追加撮影休位は振り分け撮影14例,薄層15例,前壁二重造影1軌拡大18例であった。その中で有効 度Aは認められず有効度Bが薄層で15例中3例に認められるのみであった。 (5)検討対象例について実際の検診時の読影結果と病変部を比較し,他部位チェック率を検討した。施設では

早期癌の11・g%.進行癌の5・6%,計10.0%と比較的少ないのに対し,巡向では早期癌の33.7%,進行癌の15.0%,

計㌘・2%と他部位チェック率が高く,施設の追加撮影がGradeIおよびⅡを減少させ,Ⅳ・Ⅴを増加させている 効果を示した。 結語 追加撮影が実際の癌発見にどの程度寄与しているかを検討するために.病変部の間接Ⅹ線フイルムの見直しを 行った0追加撮影が不確実所見を減少させ,結果的に要棉検例における偽陽性例を減少させて胃集検の効率を上 げることにつながったものと考える。また,確実な所見を増加させることは読影段階での病変の見落としを減少 させることにもつながる。追加撮影の有無が他部位チェックの多寡に与える影響もかなりあるものと考えられる が・今回の検討からは証明できなかった。追加撮影体位別の有効度を検討すると圧迫撮影と病巣周辺に造影剤を 集めた薄層俊が有効な割合が高かった。掛こ有効度Aとした追加撮影が行われなければ完全に見逃されたと考え られる症例は圧迫法だけに見られており,この撮影の有効性を実証している。現在の間接Ⅹ線標準7枚法による 病変描出能には,集団検診システムとしての制限があり,他部位チェック発見癌が生じてくることは避けられな いものである0少なくとも遂年受診していれば必ず治癒可能癌で発見できる程度の精度が目標となるであろう。 そのためにも追加撮影を行う意義は高いものと考える。

論文手査の結果の要旨

申請者 森 省一郎は.老人保健法に基づく胃がん集団検診における間接Ⅹ線撮影の診断精度向上を目的とし て・標準撮影丁枚法に前庭部圧迫撮影と胃休部二重造影を追加することによる病変描出能向上を検討し,以下の 結果を得た0(1)追加撮影により病巣が出現したのは5.0%(2)不確実所見が明瞭化したのが15.0%.(3) 疑い診断として増加したのが5・0%(4)確実診断の増加が15.0%であった。追加撮影には1枚30秒が必要で あり・単位時間の検診数減少は生じるが,病巣発見能の向上には有効であることを明らかにした。 本研究の成果は胃がん集団検診の精度向上に寄与すること大なるものがあり,同時に放射線診断学の進歩に資す るものと認める。 [主論文公表誌] 胃集団検診における追加撮影の有効度の検討 平成7年3月発行予定 岐阜大医紀 43(2):掲載予定 172

参照

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