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LC入門コース
Ⅰ. 分離の基礎
日本ウォーターズ(株)
カスタマーサクセス
概要
クロマトグラフィとは
LCの分離モード
分離のパラメータ
分離の調整
高速・高分離技術
Appendix
— 逆相系分離でのイオン性物質の分離 — シラノール — 逆相カラムの使用方法©2011 Nihon Waters K.K. 3
概要
クロマトグラフィとは
LCの分離モード
分離のパラメータ
分離の調整
高速・高分離技術
Appendix
— 逆相系分離でのイオン性物質の分離 — シラノール — 逆相カラムの使用方法クロマトグラフィとは
分離手法のひとつである 分離後検出器で検出し定性・定量を行う 分離の原理 — 固定相と移動相が平衡状態にあるときに試料成分を固定相・移動相に導入する (LCの装置ではカラム内で起きること) — 何らかの親和作用により試料の各成分が一定の割合の分布状態をつくる 親和作用には吸着や分配作用など様々な化学的・物理的親和作用がある — 分布状態に差ができれば、成分は分離できる o 分離するには分布状態に差を作ればよい©2011 Nihon Waters K.K. 5
クロマトグラフィとは
分離の場
— 分離はカラムの中でおきる — カラムには固定相が詰めてある — 移動相として何らかの溶媒を流す V V V V V V V V V V V V V溶出
X X X X X X A A A A A A X X X X X X A A A A A A X X X XX X A A A A A A注入
移動相
固定相
サンプル
相互作用での分離
V V V V Vクロマトグラフィ分離のしくみ
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クロマトグラフィの分類
ガスクロマトグラフィ(GC)
— 移動相にガスを使用
液体クロマトグラフィ(LC)
— 移動相に液体を使用クロトグラフィーは、まず移動相の違いで
液体クロマトグラフィとガスクロマトグラフィに分類される
LCの固定相違による分類
— カラムクロマトグラフィ — 薄層クロマトグラフィ — ペーパークロマトグラフィ — その他固定相
移動相
試料
固定相
試料
LCとGCの違い
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LCとGCの違い-解説
GC
— 移動相はキャリアガスと呼ばれており分離には関与しない、つまりキャリアガスの種類を 替えたりして分離を改善はできない
LC
— LCでは同じカラムでも移動相を替える事で分離が大きく変わる定性と定量
o T0=非保持時間 (カラム素通りの時間) o Tn=各ピークの保持時間( ピーク頂点の時間) 定性 — 標準試料を注入し、サンプルのピークと保持時間を比較 o 保持時間が一致した成分がその成分 定量 — 濃度既知の標準試料を注入 o 成分濃度とピーク面積は比例するT3
T2
T1
T0
TIME .5 1 2 5©2011 Nihon Waters K.K. 11
クロマトグラフ(装置)
インジェクター ②試料の注入 ③カラム(分離) 検出器 ④分離成分の検出 検出方法の異なる検出器を 複数接続することも可能 データ処理装置 ⑤データの解析と保存 ポンプ ①移動相の送液 溶媒 ①ポンプ ②インジェクター ③カラム ④検出器 ⑤データ処理クロマトグラフ(装置)
ポンプ
— 移動相をシステムに一定に送る
インジェクタ
— 試料をシステム内に注入
カラム
— 分離の場、固定相が充填されている
検出器
— カラムから溶出した成分を検出
データ処理
— 検出器の信号を記録しクロマトグラムを記録 — インテグレーション・定量計算©2011 Nihon Waters K.K. 13
LC用検出器
UV計
示差屈折計
蛍光検出器
電気化学検出器
電気伝導度計
その他
LCの実際
固定相
— カラムに充填材として充填されている — もっとも多く利用されている基材はシリカゲル
移動相
— 有機溶媒・水・バッファなど — 2種類以上の溶媒を混ぜ合わせて使用することが多い©2011 Nihon Waters K.K. 15
移動相
固定相に合わせて溶媒の種類は変わる
2つの溶媒を混ぜ合わせて用いる
—サンプルがより溶けやすい溶媒 o 溶出力の強い溶媒 —サンプルが溶けにくい(あまり溶けない溶媒) o 溶出力の弱い溶媒分離と移動相
溶出力の強い溶媒を増やす
—移動相の分布が大きくなり、早く溶出 o より保持が小さくなる
溶出力の弱い溶媒を増やす
—固定相の分布が大きくなり、溶出は遅れる o より保持が大きくなる©2011 Nihon Waters K.K. 17
固定相
シリカゲル:活性化させたものをそのまま使用
化学結合型シリカゲル:シリカの表面末端シラノール基にC18などを化学結合
—代表例:逆相・C18・ODSとよばるれるもの
ポリーマー:合成樹脂
—物理的強度が小さく充填密度が低い シリカゲルベースの充填剤に比べ圧力に弱いことに注意 —シリカゲル特有の塩基試料の吸着などは起きにくい物質の分離
示差移動
*分離の場を異なる速度で移動固定相
移動相
A:移動相に1、固定相に1存在する
B:移動相に1、固定相に2存在する
Aの移動度= S x
1
=1/2S
1+1
Bの移動度= S x
1
=1/3S
2+1
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物質の分離
-解説
示差移動
— 分離の場では、まず固定相に移動相を十分に流し平衡状態にしておく そこに物質が導入されると、 物質はそれぞれの性質の差で図のAとBのようにある一定の分布を作る この分布は同じ場所にとどまることはなく、 移動相に分布する割合の多い物ほど早く移動する 例えば例ではAとBそれぞれ次の速度で移動する o 移動相に1/2の割合で分布するAは移動相の速度の1/2 o 移動相に1/3の割合で分布するBは移動相の速度の1/3 — また固定相に一定の割合で分布することを保持と呼ぶ そして保持が行われないと分離の場を移動相と同じ速度で移動してしまい、 分離はできないカラム
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カラムの基本性能を高める
充填密度をあげる
—粒子を小さくしてそろえる —球形がもっとも密度が上がる
充填密度が同じ場合カラム長さが
長いほうが分離効率は良い
注意事項
—充填密度を上げすぎると圧が あがりすぎて使えない概要
クロマトグラフィとは
LCの分離モード
分離のパラメータ
分離の調整
高速・高分離技術
Appendix
— 逆相系分離でのイオン性物質の分離 — シラノール — 逆相カラムの使用方法©2011 Nihon Waters K.K. 23
LCのモード
順相クロマトグラフィー(NP)
逆相(分配)クロマトグラフィー(RP)
親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)
イオン交換クロマトグラフィー(IEX)
サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)
極性
溶媒名 極性 インデックス 水と 完全溶解 水 9.0 -メタノール 6.6 yes DMSO 6.5 yes アセトニトリル 6.2 yes アセトン 5.4 yes エタノール 5.2 yes 1,4ジオキサン 4.8 yes 2-プロパノール 4.3 yes THF 4.2 yes クロロホルム 3.4 ジクロロメタン 3.1 トルエン 2.3 0.0低極性
中極性
高極性
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順相クロマトグラフィ
OH
OH 3 C(CH3) 3 (CH3) C CH3ー
SiOH
n-Hexane
シリカゲル
or
CN,NH2,Diolシリカ
順相クロマトグラフィー
固定相
—高極性
移動相
—より極性の低い溶媒
対象試料
—極性の比較的低いもの —中~低極性の溶媒に溶解するもの
適さない試料
—水やアルコールなど高極性溶媒に溶解するもの —吸着し溶出しない・ひどくテーリング極性
固定相 > 移動相
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順相移動相・溶出
溶出力の強い溶媒
—クロロフォルム・酢酸エチル―中極性溶媒
溶出力の弱い溶媒
—ヘキサン―低極性溶媒
溶出順:より極性の低い成分が先に溶出
順相充填剤
シリカゲル:活性化させたものをそのまま使用
— 非常に極性が高い。水などは強固に吸着 o 溶出してこないので水や水に混ざる有機溶媒は流さない
化学結合型シリカゲル:比較的極性の高い官能基を化学結合したもの
— NH2©2011 Nihon Waters K.K. 29
順相注意事項
順相系の問題は保持時間の変動
保持時間が移動相に含まれる少量の強い極性成分の濃度に大変影響を受け
やすい
— (特に移動相中の水分含量が保持時間に影響) — 水はどんな有機溶媒にも含まれ、濃度は通常ppmオーダー — 移動相中の水分含量を注意してコントロールする必要がある
半飽和した移動相が望ましい
— 半飽和した移動相の作成 — 飽和:移動相500mLにつき1または2mLの水、30分攪拌 o 水は分液し除く — 上の水飽和したもの500mLに乾燥したものを500mL加える逆相クロマトグラフィ
ーSiーOーSi-(CH2)17-CH3 OH OH 3 C(CH3) 3 (CH3) C CH3H
2
O/Methanol
化学結合型
シリカゲル
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逆相クロマトグラフィー
固定相
—低極性(疎水性)
移動相
—より極性の高い溶媒
対象試料
—極性の比較的高いもの —中~高極性の溶媒に溶解するもの —順相で吸着し溶出しない・ひどくテーリングする成分も分離極性
固定相 < 移動相
一般的な固定相
化学結合型シリカゲル:シリカの表面末端シラノール基にC18などを化学結合
— 結合する官能基は極性の比較的低いもの 疎水性の高いもの o C18 ―Si-O-Si-(CH2)17-CH3 o C8 ―Si-O-Si-(CH2)7-CH3 o Phenyl ―Si-O-Si-CH2-CH2-C6H5 o CN ―Si-O-Si-CH2-CH2-CH2-CN — バッファなどを使用する場合pHは2~8の間で使用する©2011 Nihon Waters K.K. 33
逆相移動相・溶出
溶出力の強い溶媒
—メタノール・アセトニトリル―高極性溶媒(水に混ざる)
溶出力の弱い溶媒
—水(イオン性物質ではバッファや酸の水溶液を用いる場合がある)
溶出順:より疎水性の低い成分が先に溶出
疎水性の理論-hydrophobic Theory
親水性の液相(移動相)と非極性の分子との間ではエネルギーが大きくその界面は互い に疎である 親水性=高極性 (油は水をはじくように) 極性の低い固定相に非極性の分子が保持することでエネルギーが小さくなる さらに分子中の極性官能基は水溶性移動相との間でエネルギーが小さい 以上の要素で分離が決定する©2011 Nihon Waters K.K. 35
炭化水素のまわりの水分子
-hydrophobic Theory
C - C - C - C - C
逆相の保持
O-Si-C-C-C-C-C-C-C C-C-C-OH C-C-C-OH 疎水性 疎水性©2011 Nihon Waters K.K. 37
イオン性物質-解離
COOH
安息香酸 pKa=4.2COOH
CH
3 o-トルイル酸 pKa=3.950%
1 2 3 4
5 6
pH
安息香酸
トルイル酸
イオン化率(%)イオン性物質-逆相での保持
COOH
安息香酸 pKa=4.2COOH
CH
3 o-トルイル酸 pKa=3.950%
1
2
3
4
5
6
pH
安息香酸
トルイル酸
非イオン化(解離小)
イオン化率(%)イオン化(解離大)
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親水性相互作用クロマトグラフィー
(HILIC)
逆相と溶出順が逆転
高有機溶媒混合比で極性化合物を保持
極性の高い化合物ほど保持が強い
逆逆相クロマトグラフィー
HILIC
:
H
ydroph
il
ic
I
nteraction
C
hromatography
親水性相互作用クロマトグラフィー
順相で使用される高極性固定相を逆相移動相で使用
親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)
保持メカニズム
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HILIC : 特徴
極性の高い化合物ほど保持が強い
— 逆相で保持困難な高極性化合物を保持可能 — 逆相でインジェクション直後に出るマトリクス成分の影響を削減可能
逆相と溶出順が逆転
— 逆相カラムと相補的選択性を与える — 濃度差の大きな近接ピークにおいて、微量成分が逆相では後に溶出する場合、 逆転させてメインピークの影響を排除可能
高有機溶媒混合比で極性化合物を保持
— LC/MS/MSの感度向上 — 分取後の移動相除去が容易 — 固相抽出、液液抽出、除タンパク等の処理を行った試料をそのままインジェクシ ョン可能イオン交換クロマトグラフィ
+
+
+
+
+
-
-
-
-
試料イオン カウンターイオン©2011 Nihon Waters K.K. 43
イオン交換充填剤
強イオン交換
弱イオン交換
COO
_
SO
3
_
NR
+
3
陰イオン
交換
陽イオン
交換
NH
+
イオン交換クロマトグラフィ
陰イオン交換
— 陰イオンの分離
陽イオン交換
— 陽イオンの分離
中性物質や逆チャージのサンプルは分離しにくい
クロマトグラフィでの分離では移動相のpHや塩濃度を変化させて溶出し分離
サンプルのイオン性が強く溶出し難いサンプルには弱イオン交換体を用いるとよい
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ゲルパーメーション(GPC)
分子サイズの 大きい物から溶出分子サイズ差で分離
カラムのポアサイズで分離できる
分子サイズが決まる
移動相
—サンプルを良く溶かす溶媒ゲルパーメーション(
GPC)-分子量との関係
Log Mwと溶出時間は3次関数で回帰
Lo g分子量 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 保持時間 16.00 18.00 20.00 22.00 24.00 26.00 28.00 30.00 32.00©2011 Nihon Waters K.K. 47
ゲルパーメーション(GPC)
分子サイズ差を利用した分離により分子量分布の測定
分離条件
— 移動相:サンプルが良く溶ける溶媒 — カラム:分子サイズにあったポアのカラムを選択
前処理では高分子の排除の為にポアサイズの小さなゲルを用いる場合がある
名称
— 最近ではSEC(サイズ排除クロマトグラフィ)とも呼ばれる — 水系ではGFC(ゲルろ過クロマトグラフィ)とも呼ばれる概要
クロマトグラフィとは
LCの分離モード
分離のパラメータ
分離の調整
高速・高分離技術
Appendix
— 逆相系分離でのイオン性物質の分離 — シラノール — 逆相カラムの使用方法©2011 Nihon Waters K.K. 49
分離のパラメータ
保持係数(K)
— 保持の大きさ、値が大きい=保持が大
分離係数(α)
— 2つのピーク間の保持の違い、2つのピークのK’の比
理論段数(N)
— 分離の効率
分離度(Rs)
— 2つのピーク間の総合的な分離保持係数(k)
k = 保持係数 保持の程度を表す T0 = 比保持時間 (容量) Tn = 各ピークの時間 (容量)T
3T
2T
1T
0 時間 0.5 1 2 5©2011 Nihon Waters K.K. 51
分離係数
(α)
OR α = 分離係数 2つのピーク間の保持の違いを表すT
3T
2T
1T
0 時間 0.5 1 2 5分離度(Rs)
W = ピークのタンジェント幅(USP法)T
3T
2T
1T
0 時間 0.5 1 2 5©2011 Nihon Waters K.K. 53