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第 35 回地域経済産業調査結果 平成 23 年 6 月 14 日四国経済産業局

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(1)

平成23年6月14日

<全体の動向>

四国地域の経済は、おおむね横ばいながら東日本大震災の影響もあり一部で弱い動き

<個別の動向>

(1)業

況:おおむね横ばいながら一部に弱い動き

(2)生

産:持ち直しの動き

(3)設備投資:製造業の一部では持ち直しているものの全体的にはやや弱い動き

(4)雇用情勢:持ち直しの動きがみられるものの採用拡大には慎重な動き

(5)個人消費:全体としては弱い動きながら一部で持ち直しの動き

(6)観

光:弱い動き

(7)資金調達:資金繰りは一部で調達環境の改善がみられるものの引き続き厳しい状況

<震災の影響について>

(1) サプライチェーン途絶等による影響:サプライチェーンの途絶

等による部品・原材料の調達難は、製造業では一般機械、電気

機械、電子部品・デバイス、化学、繊維等幅広い業種でみられ、

一時的な支障で解消した企業がある一方で、生産量を落とす企

業もみられる。企業の対応策としては、代替品の採用、製品仕

様の変更や調達先の変更などで、中には調達先を海外に変更し

た企業もみられる。また、製造業、建設業等では、今後、復興

が進むにつれて原材料の新たな調達難や値上がりを警戒する企

業も多い。

(2)観光の状況:震災後の自粛ムードにより低調となっていたが、

ゴールデンウィークは高速道路の休日割引等廃止前の駆け込み

があり、マイカー客で前年を上回る観光地が多くみられた。

第35回地域経済産業調査結果(概要)

(本発表資料のお問い合わせ先) 総務企画部 調査課 担当者 : 岡課長、村上補佐 電 話 : 087-811-8509 (直通) 四国経済産業局ホームページアドレス http://www.shikoku.meti.go.jp

経済産業省の各地方経済産業局においては、我が国の経済情勢を把握するために、平成13年

2月(第1回調査)から全国統一的に「地域経済産業調査」を実施しています。

この度第35回調査を実施し、四国地域の調査結果を取りまとめました。

なお、この結果は、本日、経済産業省において開催された「拡大経済産業局長会議」で、加藤

四国経済産業局長から海江田経済産業大臣ほか省幹部に報告されました。

平成21年12月(第30回) ・一部に持ち直しの動き 平成22年3月(第31回) ・一部に持ち直しの動き 平成22年6月(第32回) ・一部に持ち直しの動き 平成22年10月(第33回) ・一部に持ち直しの動き。 今後の悪化に懸念 平成22年12月(第34回) ・やや弱含み 平成23年3月(拡大経済産業 局長会議は開催せず) ・おおむね横ばい

これまでの基調判断の推移

先行きについては、サプライチェーンの回復や自粛ムードの緩

和がみられるものの、原油・原材料高、円高、政策効果の剥落な

どによる影響が懸念されるなど不透明感がある。

<地域経済産業調査の概要> 1.目 的 地域経済に与える影響が大きいと考えられる企業へのヒアリングの実 施等により、地域の企業の業況、生産、設備投資、雇用情勢、個人消費等 の動向などを把握。 2.調査時期 平成23年5月上旬~中旬 3.調査内容 (1)全体の動向 (2)個別の動向 ①業況、 ②生産、 ③設備投資、 ④雇用情勢、⑤個人消費、⑥観光、 ⑦資金調達環境 (3)震災の影響について ①サプライチェーン途絶等による影響、 ②観光の状況 4.調査対象企業 四国管内 70社

(2)

第35回地域経済産業調査結果

平成23年6月14日

四国経済産業局

(3)

第35回地域経済産業調査について

経済産業省の各地方経済産業局においては、我が国の経済情勢を把握するために、平成13年2月(第1回調査)

から全国統一的に「地域経済産業調査」を実施しています。この度第35回調査を実施し、四国地域の調査結果を取

りまとめました。なお、この結果は、本日、経済産業省において開催された「拡大経済産業局長会議」で、加藤四国経

済産業局長から海江田経済産業大臣ほか省幹部に報告されました。

1.目 的

地域経済に与える影響が大きいと考えられる企業へのヒアリングの実施等により、地域の企業の業況、生産、設備

投資、雇用情勢、個人消費等の動向などを把握。

2.調査時期

平成23年5月上旬~中旬

3.調査内容

(1)全体の動向

(本発表資料のお問い合わせ先)

総務企画部 調査課

担当者 :岡課長、村上補佐

電 話 : 087-811-8509(直通)

四国経済産業局ホームページアドレス

http://www.shikoku.meti.go.jp

(2)個別の動向

①業況、 ②生産、 ③設備投資、 ④雇用情勢、⑤個人消費、⑥観光、⑦資金調達環境

(3)震災の影響について

①サプライチェーン途絶等による影響

②観光の状況

4.調査対象企業 四国管内 70社

(4)

平成21年12月(第30回) ・一部に持ち直しの動き 平成22年3月(第31回) ・一部に持ち直しの動き

○全体の動向○

○個別の動向○

(1)業

況:おおむね横ばいながら一部に弱い動き

(2)生

産:持ち直しの動き

(3)設備投資:製造業の一部では持ち直しているものの全体的にはやや弱い動き

(4)雇用情勢:持ち直しの動きがみられるものの採用拡大には慎重な動き

(5)個人消費:全体としては弱い動きながら一部で持ち直しの動き

(6)観

光:弱い動き

(7)資金調達:資金繰りは一部で調達環境の改善がみられるものの引き続き厳しい

状況

先行きについては、サプライチェーンの回復や自粛ムードの緩和がみられるものの、

第35回地域経済産業調査結果の概要

○これまでの基調判断の推移○

~ 四国地域の経済は、おおむね横ばいながら東日本大震災の影響もあり一部で弱い動き

四国地域の経済は、おおむね横ばいながら東日本大震災の影響もあり一部で弱い動き ~

平成22年6月(第32回) ・一部に持ち直しの動き 平成22年10月(第33回) ・一部に持ち直しの動き。 今後の悪化に懸念 平成22年12月(第34回) ・やや弱含み 平成23年3月(拡大経済産業 局長会議は開催せず) ・おおむね横ばい

先行きに

ては、サプライチ

ンの回復や自粛

ドの緩和がみられるものの、

原油・原材料高、円高、政策効果の剥落などによる影響が懸念されるなど不透明感が

ある。

○震災の影響について○

(1)サプライチェーン途絶等による影響:サプライチェーンの途絶等による部品・原材料の

調達難は、製造業では一般機械、電気機械、電子部品・デバイス、化学、繊維等幅広

い業種でみられ、一時的な支障で解消した企業がある一方で、生産量を落とす企業も

みられる。企業の対応策としては、代替品の採用、製品仕様の変更や調達先の変更

などで、中には調達先を海外に変更した企業もみられる。また、製造業、建設業等で

は、今後、復興が進むにつれて原材料の新たな調達難や値上がりを警戒する企業も

多い。

(2) 観光の状況:震災後の自粛ムードにより低調となっていたが、ゴールデンウィークは高

速道路の休日割引等廃止前の駆け込みがあり、マイカー客で前年を上回る観光地が

多くみられた。

(5)

個別の動向(その1)

②生 産

生産は、持ち直しの動きがみられる。 食料品は、たれ等の調味料は堅調に推移している。冷凍食品は震災の影響 による需要増などからやや増加している。 繊維は、衛生用品では震災で被災した工場の代替生産などから増加してい る。衣料向けや自動車用不織布向等では総じて見ると横ばい傾向で推移して いる。 パルプ・紙・紙加工品は、絶縁紙は電池向けでやや増加している。印刷用紙 (塗工紙)等では震災により被災した工場の代替生産などから増加している。 化学は、ナイロン原料ではアジア向けの需要は底堅く推移しているものの、 原材料の調達難などからやや低下している。 石油・石炭製品は、震災で被災した工場の代替生産などから増加している。 プラスチック製品は、汎用フィルム等の需要増などから高操業となっている。 窯業・土石は、セメントでは、国内需要が低調に推移しており厳しい状況が続 いている。 鉄鋼は、亜鉛メッキ鋼板等では自動車向けでやや減少している。建設向けは 低水準で推移している。 非鉄金属は、ニッケル、電気銅等で国内外での旺盛な需要により堅調に推移 している。 金属製品は、仮設住宅向けの需要増により建築材料では増加している。 一般機械は、建設機械(建設用クレーン等)では震災の影響により一部部品 の調達が困難となっていることから減少している ベアリングでは 自動車向け

①業 況

業況は、おおむね横ばいながらも一部に弱い動き。 製造業では、電子部品・デバイスで、アジア等海外需要の増加や被災工場の代替 生産などから好調に推移している。食料品は震災関連用品の需要増などから堅調に 推移している。金属製品では仮設住宅向けの需要増、繊維、パルプ・紙・紙加工品で は被災工場の代替生産などにより持ち直しの動きがみられる。 化学、鉄鋼、一般機械、電気機械では、自動車減産による間接的な影響や原材料 等の調達難などから悪化している。非鉄金属、輸送機械(造船)はおおむね横ばいで 推移している。 非製造業では、百貨店販売は、震災による消費マインドの低下などから落ち込んで いたが、自粛ムードは和らぎがみられはじめ、気温の上昇などもあり一部衣料品で動 きがみられたことなどから、マイナス幅は改善している。スーパー販売は、消費者の低 価格志向や節約志向が続いてはいるものの、食料品を中心に底堅い動きがみられる。 コンビニエンスストア販売は、値上げによるたばこの売上増やデザート等が好調なこと などから、堅調に推移している。家電販売は、薄型テレビの単価がダウンしていること などから弱い動きとなっている。新車乗用車販売は、震災の影響による供給不足によ り、大幅に低下している。旅行業は、震災の影響により国内旅行が減少するなど厳し い状況となっている。 先行きについては、サプライチェーンの回復や自粛ムードの緩和がみられるものの、 油 材料高 高 政策効 落など 響が懸念され など 透 感が の調達が困難となっていることから減少している。ベアリングでは、自動車向け で減少している。 電気機械は、震災の影響により一部部品の調達が困難となっていることなど から減少している。 電子部品・デバイスは、アジアを中心とした海外需要の増加や被災工場の代 替生産などにより高操業となっている企業もみられる。 輸送機械は、造船では数年分の受注残があることから高操業が続いていた が、一部で受注残の減少により操業度を引き下げる動きがみられる。 先行きについては、サプライチェーンの回復や新興国需要の増加が見込ま れるものの、代替生産等一時的な需要が減少することなどからおおむね横ば いで推移することが見込まれる。 3 原油・原材料高、円高、政策効果の剥落などによる影響が懸念されるなど不透明感が ある。 (出所:経済産業省四国経済産業局) 70.0 75.0 80.0 85.0 90.0 95.0 100.0 105.0 110.0 115.0 H1 9/ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ H2 0/ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ H2 1/ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ H2 2/ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ H2 3/ Ⅰ 平成19年以降の鉱工業生産指数(平成17年=100 季調済) 四国 全国

(6)

個別の動向(その2)

④雇用情勢

雇用は、持ち直しの動きがみられるものの採用拡大には慎重な動きとなって いる。 当期の雇用状況については、人員が「適正」とする企業が約8割を占めており、 「不足」「やや不足」とする企業が減少する一方で、「やや過剰」とする企業が増 加している。 今後の雇用の動きとしては、雇用者数を「不変」とする企業が約6割を占めて いる。製造業ではパルプ・紙・紙加工品、非鉄金属、電子部品・デバイス等で雇 用者数が増加する企業がみられるものの、電気機械、輸送機械(造船)で雇用者 数が減少する企業がみられる。非製造業では建設、住宅販売等で雇用者数 が 増加する企業がみられるものの、水運、小売、宿泊サービス等で雇用者数が減 少する企業がみられる。全体としては、持ち直しの動きがみられるものの採用拡 大には慎重な動きとなっている。 賃金については、全体の約5割が「不変」としているものの、非鉄金属、電子部 品・デバイス、建設、住宅販売、情報サービス業等では、定期昇給やボーナス等 により「やや増額」(前年同期比)とする企業の割合が前回調査に比べて増加し ている。 整 方 業 「新規採 拡 「 途採 拡 「 者

③設備投資

設備投資は、製造業の一部では持ち直しているものの、震災の影響による 先行きの不透明感などから全体的にはやや弱い動きとなっている。 平成23年度の設備投資計画をみると、製造業では、繊維、パルプ・紙・紙加 工品、化学、プラスチック製品、非鉄金属、電子部品・デバイス等の一部で受 注増や景気回復を見据えた生産設備の増強が計画されている。一方、石油製 品、窯業・土石、電気機械等では、業況が低調なことなどから、設備投資規模 の縮小がみられる。また、設備投資計画の見直しにより投資時期を先送りする 企業や計画額を減額する企業もみられる。非製造業では、スーパー、コンビニ 等の小売業、情報通信等の一部で積極的な動きが続いているものの、多くの 企業では維持・更新を中心とした抑制的な投資を継続している。 投資の傾向をみると、増産・新規受注、合理化・省力化、研究開発などに対 する積極的な投資が一部でみられるものの、受注減や震災の影響により先行 きが不透明であることなどから、必要最小限の維持・更新のみに投資を抑制す る企業が多くみられる。 平成24年度の設備投資計画では、繊維、非鉄金属、一般機械、情報通信の 一部では設備投資の増額が予定されているものの、それ以外の業種では、「未 定」または「平成23年度と変わらない」とする企業が多く、全体に慎重な動きと 雇用調整の方法は、中小企業は「新規採用拡大」、「中途採用拡大」、「退職者 再雇用」などの採用拡大を選択する割合が採用抑制を上回っているものの、大 企業では「新規採用抑制」、「中途採用抑制」、「退職者不補充」などの採用抑制 を選択する割合が採用拡大を上回っている。 4 定」または 平成23年度と変わらない」とする企業が多く、全体に慎重な動きと なっている。 (出所:厚生労働省、四国4県労働局) 機関名 日本銀行 日本政策投資銀行 年度 22年度 23年度 22年度 23年度 5.8 ▲ 2.4 ▲1.9 ▲6.7 (▲0.7) (▲13.0) 製 造 業 31.9 ▲ 2.4 10.0 ▲18.8 非 製 造 業 ▲ 17.6 ▲ 2.4 ▲12.8 1.8 ( 同除電 力) (▲21.8) (1.4) 回答社数 494社 390社 調査時点 主要機関の設備投資アンケート調査 (投資額対前年度比増減率、単位%) 全 産 業 ( 同 除 電 力 ) 23年3月 22年6月 (出所:日本銀行「第148回全国企業短期経済観測調査結果」、日本政策投資銀行 「2009・2010・2011年度四国地方民間企業設備投資動向調査報告」) -35.0 -25.0 -15.0 -5.0 5.0 15.0 25.0 35.0 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.00 1.10 4 5 6 7 8 9 10 11 12 H 2 2 / 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 H 2 3 / 1 2 3 4 一般新規求人数 (前年同月比、%) 有効求人倍率(倍) 年/月 有効求人倍率(季節調整済)、一般新規求人数の推移 一般新規求人数(前年同月比) 有効求人倍率(四国) 有効求人倍率(全国)

(7)

個別の動向(その3)

⑤個人消費

個人消費は、全体としては弱い動きながら一部で持ち直しの動きがみられる。 百貨店販売は、震災の影響による消費マインドの低下や自粛ムードによる買 い控えなどにより低下したが、自粛ムードは和らぎがみられはじめ、気温の上昇 などもあり一部衣料品で動きがみられた。また、高額品の一部でも動きがみられ たことなどからマイナス幅は改善している。 スーパー販売は、消費者の低価格志向や節約志向が続いてはいるものの、 食料品を中心に底堅い動きがみられる。また、震災により一部の商品ではまと め買いなどがみられた一方で、供給不足から品薄になるなどの影響もあったこ となどから、おおむね横ばいで推移している。 コンビニエンスストア販売は、震災による国産たばこの一時出荷停止等の影 響により、たばこの売上の伸びが鈍化したものの、弁当やデザート等の一部の 高価格帯商品に動きがみられるなど、堅調に推移している。 家電販売は、7月の地上デジタル放送移行に向けて、DVDが堅調に推移し ているものの、薄型テレビの単価がダウンしていることなどから弱い動きとなっ ている。 乗用車販売は、震災の影響による供給不足や、エコカー補助金制度終了の 影響により、新車乗用車販売台数が大きく落ち込んでいる。

⑥観 光

観光は、弱い動きとなっている。 観光は、NHKドラマ放送が終了した反動や、春先の低温などの天候不順、 震災による行楽の自粛ムードで大型イベントが中止になり旅行会社のツアー、 大型バスを利用する団体客、外国人観光客が減少し全体で弱い動きとなって いる。 徳島県、香川県では、春先の低温などの天候不順により主要観光施設の 入込客数は前年を下回った。 愛媛県では、産業遺産ブームで「マイントピア別子」は前年並みであったも のの、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」の放送効果が薄らいだことなども あり主要観光施設の入込客数は前年を下回った。 高知県では「西島園芸団地」、「牧野植物園」がイベントの開催で前年を上 回ったものの、NHKドラマ「龍馬伝」の放送終了による反動などもあり主要観 光施設の入込客数は前年を下回った。 震災による自粛ムードなどで各観光地は低調となり、ゴールデンウィークは、 曜日配列の関係で昨年よりも長期休暇が取りにくかったこともあり、大幅減が 懸念されたが、高速道路の休日割引・無料化実験の6月末廃止が報道された ことで、四国地域の高速道路の利用台数や主要観光地の1日平均入込客数 影響 より、新車乗用車販売台数 大きく落ち込 で る。 サービス消費は、国内旅行は、震災の影響により、東北地方や関東方面の キャンセルが発生し、旅行控えもみられたことなどから厳しい状況となっている ものの、足元では旅行間際の申込みが増え始めるなど動きはみられる。外食 は、客単価が前年をやや下回っていることもありやや弱い動きとなっている。 先行きについては、震災による供給制約の影響が懸念される一方、自粛ムー ドによる買い控えなどは和らぎつつあり、緩やかに持ち直していくと見込まれる。 5 、 国地域 高速道路 利用台数や 要観光地 平均入込客数 が前年を上回るなど、制度改正前の駆け込み利用で主要観光地や観光施設 は四国内外のマイカー客でにぎわった。 今後は、高速道路の休日割引・無料化実験の終了でマイカー客の減少や 震災の影響が残るものの、香川県では延期されていた中国からの定期チャー ター便の就航が決定するなど、外国人観光客の増加が期待される。

⑦資金調達環境

資金繰りは、一部で調達環境の改善がみられるものの、震災による影響な どから引き続き厳しい状況となっている。 資金需要では、原材料の上昇や震災による売上減などから運転資金を増額 した企業がみられるほか、設備投資の抑制から設備資金を減額した企業など がみられ、全体に厳しい状況が続いている。ただし、資金調達環境の改善など から、資金繰りが良いとする企業も一方ではみられる。 資金調達方法では、自己資金で対応している企業や社債発行などの直接 金融による資金調達で対応している企業が一部でみられるものの、多くの企業 が金融機関からの借入を行っている。 金融機関の貸出態度については、「変わらない」とする企業が多いものの、 中小企業の一部では「審査が厳格になった」「担保の追加を求められた」などの 回答がみられる。

(8)

サプライチェーン途絶等の影響について

震災により製品納入先側、部品・原材料調達先側の川上川下の工場が被災し生 産停止となったことなどから供給網(サプライチェーン)の途絶が発生し、四国地域 でも生産活動等への支障がみられる。 製造業においては、一時的な支障も含めると、一般機械、電気機械、電子部品・ デバイス、化学、繊維等幅広い業種において支障があったとする企業がみられ、製 造業全体の約半数を占める。支障のあった企業では、生産を大きく減少させる企業 もあり、被災した工場の代替生産や支援物資等で需要増となった企業においても部 品等の調達難がみられた。 支障があった企業のうち約半数は既に解消しているか、緩和しつつあるとしており、 採った対応策としては、とりあえず在庫で対応、代替品の採用や製品の仕様変更、 調達先の変更などを行っており、中には調達先を海外に変更した企業もみられる。 しかしながら、依然として解消までに数ヶ月を要したり、先行き不透明な企業もみ られ、さらに今後、復興が進むにつれ新たに調達困難な原材料等が発生すること や原材料価格の更なる値上がりを懸念する企業も多い。 一方、非製造業においても、小売業で支援物資、防災用品等の買いだめやメー カーサイドでの資材不足などから、商品調達に支障がみられ、品切れとなる店舗も みられたが 5月に入ってからは落ち着いてきている 自動車販売ではメ カ が

<震災の影響について>

6 みられたが、5月に入ってからは落ち着いてきている。自動車販売ではメーカーが 生産停止したことにより販売面で影響を受けており、新車購入の際のクレジット取 扱件数も減少している。 また、建設業では建設資材の調達難がみられたものの、現在は落ち着いてきて いるとしている。ただし、今後の動きについては慎重にみる企業もある。

(9)

四国地域の経済は、おおむね横ばいながら東日本大震災の影響もあり一部で弱い動き。

1.全体の動向

製造業では、代替生産や震災関連製品の需要増などプラス影響がみられる一方、原材料等の調達難、 自動車減産によるマイナス影響がみられる。非製造業では、震災による消費マインドの低下や供給制 約などの影響により、小売、旅行等で低下したものの、一部の業種では持ち直しの動きがみられる。

2.個別の動向

⑴生産 ~持ち直しの動き~

震災の影響により、食料品、パルプ・紙、石油製品、金属製品、電子部品・デバイス等で代替生産 や震災関連製品の需要増などから増加。化学、鉄鋼、一般機械等では、サプライチェーンの途絶によ る原材料等の調達難や自動車減産の影響により減少。非鉄金属、輸送機械(造船)では高操業継続。

⑵設備投資 ~製造業の一部では持ち直しているものの全体的にはやや弱い動き~

繊維、パルプ・紙、化学、非鉄金属、電子部品・デバイス等の製造業の一部では持ち直している ものの、震災の影響による先行きの不透明感などから全体的にはやや弱い動き。

⑶雇用情勢 ~持ち直しの動きがみられるものの採用拡大には慎重な動き~

パルプ・紙、非鉄金属、電子部品・デバイス、建設、住宅販売等で雇用者数が増加する企業がみら れるものの、電気機械、輸送機械(造船)、水運、小売、宿泊サービス等で雇用者数が減少する企業が みられる。全体としては、持ち直しの動きがみられるものの採用拡大には慎重な動き。

⑷個人消費 ~全体としては弱い動きながら一部で持ち直しの動き~

震災の影響による供給不足などから新車販売台数の大幅減やサービス消費(旅行)の減少がみられ るものの、震災によるまとめ買いなどでスーパーやコンビニエンスストア販売が堅調に推移してお り、全体としては弱い動きながら一部で持ち直しの動き。

3.震災の影響について

○サプライチェーン途絶等による影響 サプライチェーンの途絶等による部品・原材料の調達難は、製造業では一般機械、電気機械、電 子部品・デバイス、化学、繊維等幅広い業種でみられ、一時的な支障で解消した企業がある一方で、 生産量を落とす企業もみられる。企業の対応策としては、代替品の採用、製品仕様の変更や調達先 の変更などで、中には調達先を海外に変更した企業もみられる。また、製造業、建設業等では、今 後、復興が進むにつれて原材料の新たな調達難や値上がりを警戒する企業も多い。 ○観光の状況について 震災後の自粛ムードにより低調となっていたが、ゴールデンウィークは高速道路の休日割引等廃 止前の駆け込みがあり、マイカー客で前年を上回る観光地が多くみられた。

四国経済産業局管内の経済動向

0.76

0.60

0.84

<高知県>

パルプ・紙はやや増加。窯業・土石等 は低調。 「龍馬伝」効果が薄れ観光客やや減 少。.

<愛媛県>

電子部品・デバイスは、高操 業。食料品、非鉄金属、輸送 機械(造船)は堅調。パルプ・ 紙は持ち直し。繊維は横ば い。鉄鋼、化学はやや減少。 道後温泉では、震災による自 粛でキャンセルが増加(4月 は5000人のキャンセル)。 徳島(0.95) いの(0.32) 高知(0.60) 坂出(1.06)

<徳島県>

電子部品・デバイスは好 調。電気機械はやや増 加。一般機械は減少。 葉っぱビジネスで有名 な「彩(いろどり)」が映 画化の予定。(来年公開 予定) さぬき(0.54)

<香川県>

非鉄金属、プラスチック製品は堅調。金 属製品は持ち直しの動き。電子部品・デ バイスは横ばい。輸送機械(造船)は操業 度低下。一般機械は減少。鉄鋼は低調。 震災で延期された中国の春秋航空(LCC) の定期チャーター便が7月15日より就航 開始予定。中国人観光客の入込が期待さ れる。

0.94

下線数字は県の4月有効求人倍率(季調値) ( )内は4月有効求人倍率(原数値)

四国

0.79

松山(0.63) 新居浜(0.89) 小松島(0.48)

(10)

<東北地域>

東日本大震災により大幅に悪化している

・鉱工業生産指数:71.1(97.7) ・有効求人倍率:0.46(0.50)

<関東地域>

東日本大震災の影響等により 一部に持ち直し

<北海道地域>

東日本大震災の影響から厳しい状況にあ

るが、一部に持ち直しの兆しがみられる

・鉱工業生産指数:94.0(96.9) ・有効求人倍率:0.46(0.44)

<中国地域>

東日本大震災の影響により弱含み

<沖縄地域>

東日本大震災の影響により弱含みに推移

・鉱工業生産指数:91.7(97.3) ・有効求人倍率:0.29(0.30)

<北陸地域>

東日本大震災の影響により一部で弱

含みとなっている

・鉱工業生産指数:106.7(108.5) ・有効求人倍率:0.86(0.85)

第35回地域経済産業調査結果の概要(全体総括)

資料1

地域の景況は、東日本大震災の影響により、弱含んでいる。

~震災直後と比較すると、一部に持ち直しの動きもみられるが、依然先行きには不透明感がある。~

東日本大震災の影響等により、

部に持ち直し

の兆しもあるものの厳しい状況

・鉱工業生産指数:78.4(92.6) ・有効求人倍率:0.62(0.60)

<東海地域>

東日本大震災の影響により悪化

していたものの、足元、生産面に

持ち直しの兆しがみられる

・鉱工業生産指数:74.4(96.2) ・有効求人倍率:0.79(0.75)

<近畿地域>

東日本大震災の影響により弱い動きがみられる

・鉱工業生産指数:96.1(97.6) ・有効求人倍率:0.63(0.61)

<四国地域>

おおむね横ばいながら東日本大震災の影

響もあり一部で弱い動き

・鉱工業生産指数:98.4(94.7) ・有効求人倍率:0.79(0.73)

<九州地域>

東日本大震災の影響によ

り、弱含んでいる

・鉱工業生産指数:100.9(102.6) ・有効求人倍率:0.57(0.55)

東日本大震災の影響により弱含み

・鉱工業生産指数:91.0(96.4) ・有効求人倍率:0.79(0.75) ※ 鉱工業生産指数4月速報(1月確報) (平成17年=100:季節調整値)(全国は4月確報、北陸、四国は3月確報、沖縄は3月速報) 資料 経済産業省「鉱工業指数」により作成。 ※ 月間有効求人倍率 4月(1月)(季節調整値) 資料 厚生労働省「職業安定業務統計」により作成。 <全国> ・鉱工業生産指数:84.0(96.2) ・有効求人倍率:0.61(0.61) 1.3 1.2 1.1 1.0 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4

有効求人倍率(平成23年4月)

(11)

平成22年6月 (第32回) 平成22年10月 (第33回) 平成22年12月 (第34回) 平成23年3月 (開催せず) 全体景況判断 一部に厳しさが残るものの着実 に持ち直している これまで一部持ち直しの動きが あったが、依然厳しい。今後の 悪化に懸念。 弱含みに推移している。引き続 き今後の悪化に懸念。 持ち直しの動きがみられつつあ る 東日本大震災の影響により、弱 含んでいる 厳しさが続くものの、持ち直しの 動きがみられる 持ち直しの動きもみられるが、厳 しさが残る 持ち直しの動きが一服し、厳しさ がみられる 厳しさが続くものの、持ち直しの 動きがみられる 東日本大震災の影響から厳しい 状況にあるが、一部に持ち直し の兆しがみられる 東日本大震災の影響により、急 速に低下したものの、一部に持 ち直しの兆し 低調ながら持ち直しの動き 厳しい状況にあるが、改善の動 き 一部に持ち直しの兆しがみられ るものの、厳しい状況 低迷しているものの、持ち直しの 動きがみられる 一部持ち直しの動きがあった が、依然厳しい 横ばい傾向にある 厳しさが残るものの、持ち直しの 動きがみられる 東日本大震災により大幅に悪化 している 東日本大震災により大幅に減少 一部で新規・増産投資の動きが みられるものの低水準 東日本大震災の影響等により厳 しい状況 弱いながらも回復の動き 厳しさが残るものの、持ち直しの 動きに広がりがみられる 一部持ち直しの動きがあった が、依然厳しい 横ばい傾向にある 一部に持ち直しの動きがみられ る 東日本大震災の影響等により、 一部に持ち直しの兆しもあるも のの厳しい状況 震災直後は低下していたもの の、持ち直しの兆しがみられる 弱い動きがみられる 厳しい状況にある 弱い動きがみられる 一部に厳しさが残るものの、緩 やかに持ち直している 緩やかに持ち直してきたが、厳 しさが残る 減速している 横ばいとなっている 東日本大震災の影響により悪化 していたものの、足元、生産面 に持ち直しの兆しがみられる 震災の影響により大幅に減少し ていたものの、足元、持ち直しの 兆しがみられる 緩やかに持ち直している 緩やかな持ち直しの動きがみら れるものの、厳しい状況が続い ている 弱まっている 平成23年6月 (第35回) 個別の動向 生産 設備投資 雇用情勢 個人消費 過去1年間の全体景況判断の推移 全国 北海道 東北 関東 中部 (東海) 緩やかながら持ち直しの動きが みられる 緩やかに持ち直している。今後 の悪化に懸念。 持ち直しの動きが弱まっている 持ち直しの動きがみられる 東日本大震災の影響により一部 で弱含みとなっている 東日本大震災の影響により一部 で弱含み 緩やかながら持ち直しの動き 緩やかながら持ち直しの動き 東日本大震災の影響により弱含 み 緩やかに持ち直している 緩やかに持ち直している。今後 の悪化に懸念。 横ばい傾向にある 持ち直しの動きがみられる 東日本大震災の影響により弱い 動きがみられる 東日本大震災の影響により低 下。今後は緩やかな回復を見込 む 持ち直しつつある 依然厳しいものの、持ち直しの 動きが続いている 東日本大震災の影響により弱い 動きがみられる 持ち直しの動きが続いている 持ち直しの動きが緩やかになっ ている。今後の悪化に懸念。 やや弱含み 一部に持ち直しの動き 東日本大震災の影響により弱含 み 低下 足元で回復の動きがみら れる 持ち直しの兆し 厳しい状況ながら持ち直しの動 き 一部に弱い動きがみられるもの の、緩やかながら持ち直しの動 き 一部に持ち直しの動き 一部に持ち直しの動き。今後の 悪化に懸念。 やや弱含み おおむね横ばい おおむね横ばいながら東日本大 震災の影響もあり一部で弱い動 き 持ち直しの動き 製造業の一部では持ち直してい るものの全体的にはやや弱い動 き 持ち直しの動きがみられるもの の採用拡大には慎重な動き 全体としては弱い動きながら一 部で持ち直しの動き 緩やかに持ち直している 緩やかに持ち直している。今後 の悪化に懸念。 持ち直しの動きが弱まっている 持ち直しの動き 東日本大震災の影響により、弱 含んでいる 停滞 持ち直しの動き 厳しいながらも持ち直しの動き 一部に弱い動きがみられるもの の緩やかながら持ち直し 一部に下げ止まりがあるものの 引き続き低迷 一部に持ち直しの動きが見られ るものの引き続き低迷 一部に持ち直しの動きが見られ るものの引き続き低迷 一部に持ち直しの動きがみられ るものの引き続き低迷 東日本大震災の影響により弱含 みに推移 全体として概ね横ばい 一部に増加傾向が見られるもの の、全体として概ね横ばい 全体として低水準で推移 全体として引き続き横ばい 中国 四国 中部 (北陸) 九州 沖縄 近畿

参照

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