• 検索結果がありません。

第19回日本助産学会学術集会集録 一般演題 (口演)(その4)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "第19回日本助産学会学術集会集録 一般演題 (口演)(その4)"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

一 般演 題 〈研 究 〉 口演4産管 理1 13

妊 産 婦 支 援 に お け る産 科 医 師 と助 産 師 のCollaboration(協

働)

(第1報)-安

全 性 と快 適 さ を 追 求 す る施 設 の

産 科 医 師 と助 産 師 の 業 務 範

囲-日本赤十字看護大学

○喜多

里己

平澤 美恵子

谷津 裕子

新田 真弓

神奈川県立保健福祉大学

村上

明美

I緒 言 厚 生 労 働 省(2000)は 「健 や か親 子21」 の 第2課 題 と して 「妊 娠 ・出産 に 関 す る安 全性 と快 適 さの確 保 と不妊 へ の支 援 」 を提 示 した。 妊 娠 ・出産 に お い て 「安 全 性 」 と 「快 適 さ」 は 、 これ ま で相 反 す る もの と して認 識 され て き た が 両者 が並 列 に示 され た こ とは画 期 的 な こ とで あ っ た。 しか しな が ら、 「妊 娠 ・出産 に 関す る安 全性 と快 適 さの確 保 」は 、助 産 師 の み が 一 方 的 に取 り組 ん で も到 底 達 成 され るは ず は な く 、産 科 医師 と助 産 師 が と もに 取 り組 ん で こ そ 達 成 され る課 題 で あ る。 本研 究 は 、妊 娠 ・出 産 の安 全性 と快 適 さの確 保 に積極 的 に 取 り組 ん で い る病 院 に お け る産 科 医 師 と助 産 師 のCollaborationの 様 相 を明 らか に す る こ と を目 的 と して い る。第1報 で は 、 周 産期 領 域 に お け る産 科 医師 と助 産 師 の業 務 範 囲 の 実態 を 明 らか に す る。 II方 法 対 象 は 、妊 娠 ・出産 の安 全 性 と快 適 さの確 保 に積 極 的 に 取 り組 ん で い る産 科 を 有す る 先駆 的 施 設 の産 科 師 長 、 あ るい は そ れ に 順 ず る立 場 の 者 と した。 対 象 施 設 は6つ の選 択 条件(① 産 科 医師 と助 産 師 が 複 数 い る、 ② バ ー スプ ラ ン を取 り入 れ て い る 、③ フ リー ス タイ ル 出産 が 可 能 で あ る 、④ 分 娩 時 の 夫 の 立 会 い が 可 能 で あ る、 ⑤ 産 後 は母 子 同室 で あ る、⑥母乳育児 を 推 進 して い る)を 設 定 し、 それ を満 たす10施 設 を便 宜 的 に抽 出 した。 各 施 設 に は 、院 長 を 通 じて研 究 協 力 の 承 諾 を得 た。 デ ー タ収 集 は 、平 成15年7月 か ら10月 に 、調 査 票 を 用 い て 聞 き取 り調 査 を 行 っ た。調査 票 は 、 日本 助 産 学 会(1998)が 示 した 「日本 の助 産 婦 が持 つ べ き 実践 能 力 と責 任 範 囲 」 か ら 周 産期 領 域 の 項 目を抽 出 して作 成 し、各 施 設 にお い てそ の 業 務 を担 っ て い る職 種(産 科 医 師 ・ 助 産 師 ・そ の他)を 尋 ね た。 分 析 は 、 記述 統 計 結 果 か ら、 そ の パ ター ン ご とに産 科 医 師 と助 産 師 の 業 務 を分 類 した。 倫 理 的 配 慮 と して 、対 象 に研 究 の 趣 旨や 方 法 の説 明 、協 力 は 自由意 志 で あ る こ と 、 守 秘 義 務 を遵 守 す る こ と等 を事 前 に 文 書 で伝 え 、 協 力 の 意 思 を確認 した 。 III結 果

(2)

目)、B群:主 と して 医師 も助 産 師 も実施 す るが 、時 と して助 産 師 のみ が 実 施 す る(妊 娠 期4 項 目、分 娩期8項 目の 計12項 目)、C群:主 と して 医師 も助 産 師 も実施 す る が 、時 と して医 師 のみ が実 施 す る(妊 娠 期5項 目、 分娩 期10項 目の計15項 目)の3群 に分 類 され た。 「2.助 産 師 の 専 門性 の 高 い 業務 」 は 、D群:主 と して助 産 師 の み が 実 施 す るが 、 時 と し て助 産 師 と共 に医 師 も実施 す る(産 褥 期2項 目)、E群:医 師 も助 産 師 も実 施 す るが 、 医 師 のみで は 実施 しな い(妊 娠 期7項 目、 分 娩期11項 目、 産 褥期19項 目の 計37項 目)の2群 に分 類 され た。 「3.産科 医 師 の 専門 性 が 高 い 業務 」 は 、F群:主 と して医 師 の み が 実施 す るが 、時 と して 医師 と共 に助 産 師 も実 施す る(妊 娠 期1項 目、分 娩 期1項 目、産 褥 期1項 目の計3項 目)、 G群:医 師 も助 産 師 も実施 す る が、助 産 師 の み で は実 施 しな い(妊 娠 期5項目 、分 娩 期7項 目、産褥 期2項 目の計14項 目)の2群 に分 類 され た。 「4.産 科 医師 の 専 門 業務 」 は、H群:医 師 の み が実 施 す る(妊 娠 期1項 目)で あ った。 「5.専 門性 が不 明 瞭 な 業務 」は 、I群:医 師 と助 産 師 の どち らが 実 施 して も よい(妊 娠 期 4項 目、 分娩 期3項 目、産 褥 期2項 目の計9項 目)で あ った。 IV考 察 今 回 、「日本 の助 産 婦 が 持 つ べ き実 践 能 力 と責 任 範 囲 」に示 され た周 産 期 領 域 の項 目に基 づ いて調査 を行 った に もか か わ らず 、「助 産 師 の専 門 業務 」と して 分類 され た項 目は皆 無 で あ っ た。 本結 果 は、 施設 で の産 科 医 師 と助 産 師 の 業務 範 囲 が 大 き く重 な りあ っ てい る現 状 を示 し てい る。 対 象 施設 が 、妊 娠 ・出産 の 安 全性 と快 適 さの確 保 に積 極 的 に取 り組 ん で い る先 駆 的 施設 で あ る だ けに 、妊 産 婦 支 援 にお け る安 全性 と快適 さを保 証す るた め に は、 助 産 師 が 専 門 業務 の独 占 に こだ わ るの で は な く、 産 科 医 師 と業 務 範 囲 を共 有 した上 で 、職 種 の 専 門 性 を発 揮す る必 要 が あ る こ とが示 唆 され た。 「連携 ・協 働 業 務 」A・B・C群 に分 類 され た の は、妊娠 期 か 分娩 期 の項目 で あ った こ とか ら、妊 娠 期 と分娩 期 は 、助 産 師 と産 科 医 師 の連 携 ・協働 が 重要 で あ り、常 に体 制 を整 えて お く必 要 が あ る と考 え る。 特 に妊 娠期 には 、妊 婦 健 診 を産 科 医 師 の み で終 了 して しま うので は な く、助 産 師 と も連携 した継 続 的 な支 援 活 動 の 展 開 な どが期 待 され る。 また 、 「助 産 師 の専 門 性 の 高 い業務 」D・F群 に 分 類 され た の は産 褥 期 の項 目が 最 も多 か っ た こ とか ら、産 褥 期 の 業務 は助 産 師 の能 力 を発 揮 しや す い と考 え られ る。 産 後 の入 院 期 間 に 限 らず 、 母 乳 育 児 や 家 族 へ の支援 な どを長 期 的 に と らえ 、 産褥 期 の助 産 業 務 を さ らに発 展 させ た い もの で あ る。 V結 論 周 産 期領 域 に お け る産 科 医 師 と助 産 師 の 業務 範 囲 を明 らか にす るた め に調 査 を行 っ た結 果 、 施設 で の 産科 医師 と助 産 師 の 業務 範 囲 は 大 き く重 な って い た。 妊 娠 ・出産 の安 全 性 と快適 さ を確保 す るに は業 務 範 囲 を共 有 した 上 で 、職 種 の専 門 性 を発揮 す る必 要 性 が示 唆 され た。 (本研 究 は 、平 成15年 度 日本助 産 学 会研 究助 成 金(委 託研 究 助成)を 受 け て行 った。) 日本助産学会誌 第18巻第3号(2005.3) 103

(3)

一 般演 題〈 研 究 〉 口演4助 産管 理1 14

妊 産 婦 支 援 に お け る 産 科 医 師 と助 産 師 のCollaboration(協

働)

(第2報)-安

全 性 と快 適 さ を 追 求 す る 施 設 の

Collaborationに

対 す る 認

識-日本赤十字看護大学

○谷津

裕子

神奈川県立保健福祉大学

村上 明美

日本赤十字看護大学

平澤

美恵子

新田 真弓

喜多

里己

I緒 言 本 研究 は、 妊 娠 ・出産 の 安 全性 と快 適 さの確 保 に積 極 的 に取 り組 ん で い る病 院 にお け る産 科 医 師 と助 産 師 のCollaborationの 様 相 を 明 らか にす る こ とを 目的 と して い る。第2報 で は、 産 科 医師 と助 産 師 双 方 の 立 場 か らCollaborationに 対 す る認 識 を 明 らか に す る。 II方 法 対 象 は 、第1報 と同様 の10施 設 の産 科 医 師(産 科 医長 ・産 科 部 長 、 ま た は 開業 施 設 院長) と助 産 師(産 科 師 長 ・主 任 ・係 長)で あ る。 デー タ収集 は 、個 別 また は希 望 に よ り複 数 で の 半 構 成 的 な面 接 調 査 を行 った 。 面 接 で は 、 対 象 が と らえ て い るCollaborationの 経 緯 が 振 り返 られ 、 続 い て 現 状 の評 価 と今 後 の 課 題 が 語 られ た。 面 接 内容 は対 象 の 許 可 を得 て 録 音 した。 分 析 は、 面 接 後速 や か に逐 語 録 を作 成 し、 逐 語 録 か らCollaborationに 至 る まで の 経 過 と そ の 関 連 要 因 を抽 出 し、 研 究 者 間 で検 討 を重 ね 、 合 意 を得 て 経 時 的 に記 述 、 図 式 化 した。 倫 理 的 配 慮 は 第1報 に準 ず る。 本 研究 で は 、Marcus(1995)ら の定 義 を も と に 「Collaboration」 を 「立 場 の 異 な る専 門職 者 間 に生 じる利 害 や 意 見 の対 立 に つ い て双 方 が十 分 に協 議 して意 見 を 一致 させ 、 共 通 の 目的 に向 か って協 力 して 取 り組 む こ と」 と定 義 して い る。 III結 果 妊娠 ・出産 の安 全 性 と快 適 さの確 保 に積 極 的 に取 り組 んで い る施 設 の 産科 医 師 と助 産 師 の Collaborationに 対 す る認識 は 、一 般病 院5施 設 と開業 施 設5施 設 とで 、 そ れ ぞ れ に特 徴 あ るパ タ ー ンが 見 出 され た。 まず 、 共 通 点 と して 以 下 の3点 が 導 き 出 さ れ た 。 ・ 一 般 病 院 と 開 業 施 設 で は共 に 、 開業施 設 院長 以外 の産 科 医 師 は安全 重 視 の 医学 的 な 管 理 体 制 を 、 助 産 師 は 自然 分 娩 志 向 の 医 療 介 入 の 少 な い 支 援 体 制 を 、 そ れ ぞ れ 重 視 す る 傾 向 に あ っ た。 ・ 産 科 医 師 と助 産 師 の対 立 の 激 化 は、 互 い の 考 え 方 や 取 り組 み の相 違 を鋭 く際 立 た せ 、 産 科 医 師 と助 産 師 の 間 の 対 話 を促 進 させ る契 機 と な っ て い た 。 特 に 、 産 科 医 師 と助 産 師 のConflict(衝 突)状 況 が 「妊 産 婦 へ の しわ 寄 せ 」 と して 現 れ る と き、早 急 に相

(4)

互 に支 え 合 い 、各 自の 専 門 的 役 割 を 担 う こ と が 、産 科 医 師 と助 産 師 のCollaboration の 形 と な っ て い た 。 そ して 、Consensus(合 意)を 獲 得 す る過 程 で 、 助 産 師 は 、 自 らの 実 践 能 力 に 対 す る 自信 や 主 体 性 を 回 復 し、 楽 し さ や や り が い を 感 じて い た 。 次 に、 相 違 点 と して 以 下 の 点 が 導 き 出 され た 。 ・ 一 般 病 院 で は 、 「共通 課題 の認 識」 に至 る まで に産 科 医師 と助 産 師 との 間 に様 々な Conflictが あ り、両 者 の 対 立 が 激 化 す る こ とで 「共 通 課 題 の 認 識 」 が 促 さ れ て い た の に対 し、 開 業 施 設 で は 、 「共 通 課 題 の 認 識 」 に至 る ま で に 院長 で あ る産 科 医 師 と助 産 師 との 間 に 際 立 ったConflict状 況 は な く、 「共 通 課 題 を実 現 」 して い く過 程 で 双 方 の 対 立 が 激 化 して い た 。 す な わ ち、 一 般 病 院 で は 「共 通 課 題 の 認 識 」 の 前 にConflict が あ り、 開 業 施 設 で は 「共 通 課 題 の 認 識 」 の 後 にConflictが あ った 。 IV考 察 産 科 医師 と助 産 師 がCollaborationを 成功 させ るに は、 両 者 は少 な か らず 自己 変 革 を 求 め られ る。 産科 医師 と助 産 師 の どち らか 一 方 だ け がCollaborationに 取 り組 も う とす れ ば 、 必 ず立 場 の異 な る他 者 に対 して行 動 変 革 を迫 る事 態 とな り、 両 者 間 にConflictが 生 じや す い。 しか し、 そ れ を恐 れ る とCollaborationそ の もの が 表 面 的 に な って しま う可 能 性 もあ る。 亀 口(2000,2003)は 、Collaboration成 功 させ る ため に は専 門 家 が 自 らの行 為 を反 省 的 に捉 え る姿 勢 や態 度 を 身 につ け る必要 が あ る と述 べ 、Collaborationの 初期 過 程 でConflict が生 じた とき に、Conflict発 生 そ の もの を 「関係 者 の問 題 解 決 へ の意 欲 の 表 れ 」 と して肯 定 的 に認知 す る よ う に枠組 み を変 更 す る こ とを提 案 して い る。 そ れ に よ って 、 関 係者 は誰 が正 しく、誰 が 間違 って い る か とい う問 題 に決 着 を つ け るの で は な く、Collaborationの 目的 や 目標 は何 で あ ったか を改 め て 明確 化 しな けれ ば な らない こ とに 気づ くこ とが で き る。 こ の こ とは、 本研 究 で も 「共 通 課 題 の認 識 」 に至 る過 程 の 中 で確 認 され た 。 また、Clark(1996)は 、 対 話 をCollaborationの 中 心 に位 置 づ け る こ とが 、関 係 者 の専 門性 の 向上 を促 す こ と を指摘 してい るが 、本 研 究 で も産科 医 師 と助 産 師 の相 互 理 解 の ため の 対話 がCollaborationの 重 要 な 要 因 で あ った と考 え られ る。 産 科 医 師 と助 産 師 のCollaborationを 成 功 させ るに は 、Collaborationの 原理 を共 有 し、個 々 の専 門的知 識 ・技 術 ・経 験 だ け で は な く、Collaborationに 至 る過 程 で生 じる 問題 に ど の よ うに専 門 家 チ ー ム と して取 り組 ん で い くの か、 具 体 的 な 対処 方 略 を身 につ け る必要 が あ る。 V結 論 妊娠 ・出産 の安 全 性 と快 適 さの確 保 に積 極 的 に取 り組 ん で い る施 設 の 産科 医 師 と助 産 師 双 方 の立場 か ら、Collaborationに 対 す る認 識 を明 らか に す るた め に半 構 成 的 な面 接 調 査 を行 った。 そ の 結 果 、 一 般 病 院 と開業 施 設 とで 、 それ ぞ れ に特 徴 あ る パ ター ン が見 出 され た 。 (本研究 は 、 平 成15年 度 日本 助 産 学 会 研 究 助 成 金(委 託 研 究 助 成)を 受 け て行 った 。) 日本助産学会誌 第18巻第3号(2005.3) 105

(5)

一般演 題〈 研 究 〉 口演4産管 理1 15

助 産 師志望 の動機-A県

で勤務す る助 産師 か らの分

析-香川県立保健医療大学看護学科 ○松 村 恵 子 〃 榮 玲 子 〃 宮本 政 子 〃 野 口 純 子 〃 竹 内 美 由紀 I緒 言 助 産 師 業 務 の 質 を保 証 し社 会 的 評 価 を 高 め て い くた め に 最 も重 要 な こ とは, WHO出 産 科 学 技 術 に つ い て の 勧 告1)に 則 して,一 人 ひ と りの 助 産 師 が 主 体 的 に 生 涯 学 習 す る姿 勢 で あ る.生 涯 学 習 で は 特 に 個 人 の 主 体 的 意 思 に 基 づ く学 習 が 重 要 とな る.こ の 主 体 的 意 思 に 基 づ く 学 習 に つ い て,速 水2)は 青 年 期 に お け る 学 習 の 動 機 づ け過 程 と して,達 成 目標 傾 向,能 力 ・努 力 観,学 習 方 法 の 特 徴 を 報 告 して い る.私 達 は,専 門 職 者 と して 働 く助 産 師 に お い て も 主 体 的 に 学 習 し続 け て い く た め に は,『 助 産 師 志 望 の 動 機,助 産 師 業 務 の 自 己 評 価,自 己 教 育 力,達 成 目標 傾 向,能 力 ・努 力 観,学 習 方 法 』 が 影 響 す る と考 え,こ れ ら の測 定 用 具 や 学 習 支 援 の 方 略 な どに つ い て 検 討 して い る.今 回 は,A県 で 勤 務 す る助 産 師 の 『助 産 師 志 望 の 動 機 』に つ い て 明 ら か にす る こ と を 目的 とす る 。 II方 法 ① 調 査 対 象:A県 で 勤 務 す る 総 べ て の 助 産 師187名.② 調 査 期 間12004年 3月 一 同 年6月.③ デ ー タ の 収 集 方 法:施 設 長 並 び に看 護 部 に 調 査 の 目 的 と方 法 を 文 書 で 説 明 し協 力 が 得 られ る場 合 は 葉 書 の 返 信(人 数 を 記 入)を 依 頼 した. 開 業 助 産 師 な ど個 人 に お い て も 同様 に 対 応 した.④ 分 析 方 法:助 産 師 志 望 の 動 機 に つ い て 自 由 記 載 され た 文 脈 か ら内 容 が 類 似 して い る も の を 纏 め て サ ブ カ テ ゴ リー を つ く り,さ ら に そ れ らの 類 似 性 を検 討 しカ テ ゴ リー に 纏 め た.⑤ 倫 理 的 配 慮:研 究 に 対 す る賛 同 と調 査 の 協 力 が 得 られ た 助 産 師 に配 付,調 査 票 は 無 記 名 で 個 々 に 封 書 した 郵 送 に よ る 回 収 で 個 人 が 特 定 で き な い よ うに 配 慮 した. ま た,研 究 目的 以 外 に は使 用 し な い こ と と調 査 結 果 を 報 告 す る こ と を 約 束 し た. III結果 ① 回 収 率:62%,協 力 が 得 られ た 助 産 師 数:116名.② 対 象 者 の 背 景:平 均 年 齢39.29±10.71で22歳 か ら64歳 の 幅 が,助 産 師 志 望 の 平 均 年 齢 は2156± 4.41で15歳 か ら40歳 の 幅 が あ っ た.勤 務 経 験 平 均 年 数 は14.39±9.55で1ヶ 月 か ら41年 の 幅 で 大 学 病 院6名,総 合 病 院78名,産 婦 人 科 医 院17名,助 産 院7名,そ の 他8名 で あ っ た.③ 助 産 師 志 望 の 動 機:影 響 を 受 け た 人 は 助 産 師 52名,看 護 教 員20名,誰 も い な い11名,母10名,産 婦4名 な どで あ っ た. 自 由記 載 され て い た の は107名 で あ っ た.ま ず,記 載 され た 文 脈 か ら 内容 が 類 似 して い る も の を 纏 め て サ ブ カ テ ゴ リー を つ く っ た 結 果,11つ の サ ブ カ テ ゴ

(6)

す.【 母 性 看 護 学 で の 学 び=31個 】 は,〈 講 義 ・実 習 の 影 響=15個 〉 と 〈 助 産 師 の 専 門 職 と して の モ デ ル=13個 〉 と く看 護 教 員 の 看 護 モ デ ル=3個 〉で 構 成 され て い た.【 助 産 師 とい う専 門 職 へ の あ こ が れ=28個 】 は,<助 産 師 へ の あ こが れ=18個 〉 と く 助 産 に 関 心=10個 〉 で 構 成 され て い た.【 生 命 誕 生 =21個 】 は ,〈 生命誕 生 に感動=14個 〉 とく 生 命 の 誕 生 に か か わ りた い =7個 〉 で 構 成 され て い た .【 そ の他=27個 】 は,〈 職 場 の す す め=8個 〉 と 〈就 職 試 験 に 落 ち た の で 等=7個 〉 と く 母 ・先 輩 ・医 師 の 影 響=6個 〉 と 〈助 産 師 の 資 格 取 得 希 望=6個 〉 で 構 成 され て い た(図1参 照)。 IV考 察 助 産 師 を 志 望 す る 動 機 に つ い て 明 ら か に な っ た 特 徴 は,第 一 に,母 性 看 護 学 の 講 義 ・演 習 ・実 習 を 担 当 す る 教 員 の 関 わ りが,学 生 で は 助 産 師 へ の 関 心 を 持 つ 起 点 と な り看 護 モ デ ル と な る こ と が 示 唆 さ れ た.第 二 に,生 命 誕 生 の 援 助 を 中 心 と し た 助 産 師 の 実 物 大 の 働 く 姿 そ の も の が,助 産 師 と い う専 門 職 へ の あ こ が れ と な り,仕 事 へ の さ ら な る 関 心 を 深 め,助 産 師 を 選 択 す る と い う 行 動 へ と 繋 が っ て い る こ と が 示 唆 され た.そ の 反 面,僅 か で は あ る が,職 場 の す す め で あ っ た り,就 職 試 験 に 落 ち た の で な ど15名 は,『 ど う し て も 助 産 師 に な りた い 』 と い う 主 体 的 で 肯 定 的 な 志 望 の 動 機 で は な か っ た こ と が 明 ら か に な っ た.こ れ ら の こ と か ら,助 産 師 が 主 体 的 意 思 に 基 づ き 生 涯 に お い て 学 習 し 続 け て い く た め に は,志 望 の 動 機 が 個 人 に お い て ど の よ う な 意 味 を 持 っ て い る の か,ま た, 生 涯 学 習 と の 関 連 性 な ど に つ い て 分 析 し 検 討 す る 必 要 性 が あ る と 考 え る 。 V結 論 助 産 師 を 志 望 す る 動 機 は,看 護 学 生 の 時 に 出 会 う人,助 産 師 の 働 く 姿 や 活 動 の 場 な ど学 習 機 会 か ら の 知 識,経 験 に よ る 理 解 が 大 き く影 響 し て い る と い え る 。 今 後,助 産 師 業 務 の 自 己 評 価,自 己 教 育 力,達 成目 標 傾 向,能 力 ・努 力 観,学 習 方 法,特 定 の 状 況 的 要 因 を 含 む 属 性 と の 関 係 な ど に つ い て,さ ら に 検 討 を 重 ね て い き た い.

文献1)WHO出 産 科 学 技 術 に つ い て の勧 告WHOReport/ICP/MCH/102/m02(S)1301K 10 june 1985.日 本 助 産 学会 誌,1995,9(1),p64.

2)速 水 敏 彦:高 校 生 に お け る 学 習 の 動 機 づ け 過 程,文 部 省 特 定研 究 報 告 書,名 古 屋 大 学 教 育 学 部,1990,p31-42.

(7)

一般 演 題 〈研 究〉 口演4助 産 管理1 16

分 娩 所 要 時 間 の検 討

島根県立看護短期大学

○灘 久代

I緒 言 分娩 経過 におけ る時間 は、分娩 が順調 に経 過 してい るか否 か を判 定す る一つ の重 要な指 標 であ り、母児 に与 える影 響 は大 きい。 特 に分娩 の遷延 は、胎児 低 酸素症 や 新生児 仮 死な どに 与え る影響 が注 目 され て きてい るが、分娩 所要 時間 に関す る報告 は乏 しい。 現 在 、分娩 所要 時間 は産 科婦人 科用語 集(2003年)で 、初産 婦12∼16時 間、経 産 婦5∼ 8時 間 と示 され てい る。一方 、南江 堂 よ り1902年 に初版 され改 訂 され てい ない16版(1931 年)木 下正 中の 「産婆 学講義:上 巻 」 におい て も、初産 婦 は平均15時 間、経 産婦 は平均7 時 間 とあ り、100年 余 り経過 して も我 が国 の書 籍 に掲 載 され てい る分 娩所 要 時間 に大差 は認 め らない。 しか し、妊婦 の生活 は大 き く変化 してお り、生 活 の変化 が女 性の身 体や 分娩 の進 行 に与 える影 響 は大 きい と思 われ る。 そ こで今 回 、開業 助産師 の助産録 を元 に、 日本の 高度 成 長 時代 を背 景 に生活 して きた産 婦 を対 象 に、分娩 所要 時間 の妥 当性 を検 討 した。 II方 法 昭和36年 ∼平成12年 度 まで 、I助 産 院の助 産録 よ り得 られ たデー タを用 い た。 デー タは 妊 娠37週 以後 の生児 、単胎 に 自然 陣痛 が発来 し、陣痛促 進や 会陰切 開 を行 って いない1.458 例 を対 象 とした。統 計的解 析 は統計 ソフ トspssを 用 い 、記 述統 計 とt検 定 を行 った。倫理 的 配 慮 として 、デ ー タ収集 はI助 産 院院 長に研 究の主 旨を説 明 し、同意 を得 、デ ー タは全 て数 字 で処 理 した。 なお 分娩 期の第1期 ・2期の所 要時 間は、 内診 の有無 や実 施時 間 に左右 され るた め、今回 は陣痛発 来 か ら児 娩出ま で、児娩 出か ら後産娩 出までの所 要 時間 を算 出 した。 III結 果 1.1.458例 の対象 者 の年齢 は、16∼44歳 、 平均年齢27.2±3.6歳 で あ った。 2.1.458例 の 内訳 は 、初 産婦525例(36%)、 経 産婦933例(64%)で あった。 3.初産婦 の平 均年齢 は25.2±3.3歳 、経産 婦 の平均年 齢 は28 .4±33歳 であった。 4.1.458例 の うち児 の 出生 時平均体 重 は3242.7±1068.4gで あ り、初 産婦 は3219.4±1700 g、 経 産婦 は3255.9±396.8gで あ った。 なお、 両者 の間 に有 意差 は なか った(p=0.12)。 5.陣痛発 来 か ら児娩 出まで の所 要 時間は 、鉗 子 ・吸 引分娩 、骨盤 位分娩 、記 載漏 れ を除 いた 1.364例 の うち初 産婦 は17分 ∼116時 間56分 、平均所 要 時 間19時 間14分 ±15時 間34分 、

(8)

間43分 ±9時 間49分 で あ り、2回 以 上の経 産婦(296例)は 、8時 間42分 ±7時 間21分 であった。 なお、 両者 の 間に有意差 は なかった(p=0.146)。 7.後産 の娩 出所要 時 間は、用手 剥離、記 載漏れ を除 いた1390例 の うち、初 産婦(500例)は 1∼51分 、平均所 要時 間12.4±5.1分 、経 産婦 は2分 ∼2時 間11分 、平均 所要 時 間11.9± 6.1分 であ った。なお 、両者 の間 に有意 差 はなか った(p=0.956)。 8.用手剥離68例 の内訳 は、初 産婦18例(26.5%)、 経 産婦50例(73.5%)で あ り、両者 の 間に有意差 を認 めた(p=0.000)。 なお記 載漏れ を除 いた64例 の うち、児娩 出 か ら用手 剥 離 まで の所 要時 間は9分 ∼1時 間10分 で あ り、平均所 要 時間は38.4±12.5分 で あ った。 IV.考察 日本 の高度成長 以後の 産婦 を対象 に分娩 所要時 間の妥 当性 を検 討 した結果(表1参 照)、 初産婦及 び経 産婦 の所要 時間 が、書籍 に掲 載 され てい る時間 に比べ 時 間を要 してい る こ とが 明 らかになった。原 因 を探 索す る と分娩 は長 丁場 の労働 であ り、産 痛 を伴 うため に体力 と気 力 を必要 とす る。 しか も児 を産み 出す とい う行為 は生理 的な ものだ けに、妊婦 や胎児 の体 格 の影響 を受 ける。 これ らは妊婦 の年齢 と共 に食事 ・運動 とい った 日常生活 と関与 してい る こ とか ら、1.電化 製 品や 車 の普及 、住 居 の狭 小、農 作業 の減 少 な ど、 日常生活 上 の活 動 が減少 した ことに よ る足腰 の筋 肉の衰 え。2.晩婚 化に よる軟 産道の 強靱や 体力 の減少 。3.栄養 状態 の改善 に よる児 の出生 時体重 の増加 。 さらに分娩 の開始 は多 くは産 婦 に問診す るこ とか ら始 まるために、陣 痛 を どの時点 で察 知 したかに よって も左右 され る。 つ ま り生活 の豊 か さが精 神 に及 ぼす影響 と して 、4.痛み の閾値の変化 、が考 え られ る。こ うした原 因の1つ ひ とつ が、 分娩 の3要 素で ある胎 児 、産 道、娩 出力 に影 響 し、分娩 所要 時 間が長 くな った と思 われ る。 V.結 論 遷 延分娩 を判 断す る所 要時 間か ら考 える と、今 回の結果 は、従 来 と大 同小異 ともい え る。 だが 時代 を経、生活 環 境の変化 が初 ・経 産婦 ともに、 陣痛発 来 か ら児 娩 出まで の所要 時間 を 引 き延 ば してい る結 果 は、母児 共に安全 で快適 な分娩 に向 けての支 援 を考 える示唆 とな った。 表1分 娩所要時間 日本 助 産 学 会 誌 第18巻 第3号(2005.3) 109

参照

関連したドキュメント