AREA Report 363
Global Business Insight 臨時増刊号 2014 年 3 月 13 日ミャンマー:「ティラワ経済特別区(Special Economic Zone)」
三菱東京UFJ銀行 国際業務部
本 レ ポ ー ト で は 、 日 系 企 業 の 関 心 が 高 い 工 業 団 地 、「 テ ィ ラ ワ 経 済 特 別 区 ( Special Economic Zone、以下 SEZ)」の開発状況について概要を纏めさせて頂きました。
ミャンマーご進出をご検討される際の一助となれば幸いです。 1. 新たな外資企業向け工業団地として注目される「ティラワ経済特別区(SEZ)」 ミャンマー最大の都市ヤンゴン市近郊には、現在 18 の工業団地が開発されているが、 そのうち外資企業向けは、「ミンガラドン工業団地」と「ティラワ経済特別区(SEZ)」 の 2 箇所のみ。 1998 年 2 月に竣工したミンガラドン工業団地は、既に入居可能スペースの残りが少なく なってきており、現在開発中の「ティラワ経済特別区(SEZ)」が企業の新たな進出先と して注目を浴びている。 号線 国道 その他 道路 1 2 3 4 5 2 7 6 ヤンゴン旧市街 (1) ミンガラドン工業団地 ヤンゴン国際空港 Hlaing川 Pan Hlaing川 (2) ティラワ経済特別区 1996年3月着工の、三井建設(株)施工による 工業団地。1998年2月に竣工。 政府(88.89%)とシンガポール企業(11.11%) の合弁会社による開発運営。 Website:www.mingaladon.com 第1期(74.4ha-41区画) 総面積は約90ha 入居の日系企業: 5社 <2012年4月現在> (出所)同社販売パンフレットより ヤンゴン市内から、23km南下した ティラワ地区に工業団地を核にした 経済特区を設置する計画。 総合開発エリアは、2,400ha。 港湾はハチソン(香港)が供与中。 (出所)経済産業省の公開資料より ヤンゴン市 面積:1,036k㎡ 標高:9m(ミンガラドン群区) 人口:660万人(2008年) ヤンゴン港 ティラワ港 第一タンリン橋 第二タンリン橋 Bago川 【最大都市ヤンゴン市近郊の工業団地】
(4) Hlaing Thar Yar
(3) South Dagon
(5) Dagon Seikan (6) Shwe Lin Pan
(7) Shwe Pyi Thar (8) War Ta Yar
(9) Myaung Da Ka
(11) Yangon Industrial Park (10) Pyin Ma Pin (12) Thar Du Kan (13) Shwe Paukkan (14) Taketa (15) North Okkalar (16) East Dagon (17) South Okkalar (18) North Dagon 約10km 号線 国道 その他 道路 1 2 3 4 5 2 7 6 ヤンゴン旧市街 (1) ミンガラドン工業団地 ヤンゴン国際空港 Hlaing川 Pan Hlaing川 (2) ティラワ経済特別区 1996年3月着工の、三井建設(株)施工による 工業団地。1998年2月に竣工。 政府(88.89%)とシンガポール企業(11.11%) の合弁会社による開発運営。 Website:www.mingaladon.com 第1期(74.4ha-41区画) 総面積は約90ha 入居の日系企業: 5社 <2012年4月現在> (出所)同社販売パンフレットより ヤンゴン市内から、23km南下した ティラワ地区に工業団地を核にした 経済特区を設置する計画。 総合開発エリアは、2,400ha。 港湾はハチソン(香港)が供与中。 (出所)経済産業省の公開資料より ヤンゴン市 面積:1,036k㎡ 標高:9m(ミンガラドン群区) 人口:660万人(2008年) ヤンゴン港 ティラワ港 第一タンリン橋 第二タンリン橋 Bago川 【最大都市ヤンゴン市近郊の工業団地】
(4) Hlaing Thar Yar
(3) South Dagon
(5) Dagon Seikan (6) Shwe Lin Pan
(7) Shwe Pyi Thar (8) War Ta Yar
(9) Myaung Da Ka
(11) Yangon Industrial Park (10) Pyin Ma Pin (12) Thar Du Kan (13) Shwe Paukkan (14) Taketa (15) North Okkalar (16) East Dagon (17) South Okkalar (18) North Dagon 約10km
2.「ティラワ経済特別区(SEZ)」の概要 (1) 概要 「ティラワ経済特別区(SEZ)」は、ヤンゴン市から 23km に立地する経済特区(車で約 1 時間)。 労働力の確保に有利な立地条件と思われ、将来は周辺 に住宅や商業 集積が見 込まれる。 また、河川港(ティラワ港)に面しており、既存港湾施設が活用可能であることも利点 のひとつ。 2012 年より、三菱商事、住友商事、丸紅の 3 社が均等出資するエム・エム・エス・ティ ラワ社が参画して(同社 49%、ミャンマー政府・ミャンマー投資会社等 51%)、先行開 発エリア(Class A)の開発プロジェクトについての事業化調査を開始。 2014 年 1 月には、先行開発エリア(Class A)、396ha の開発に着工。2014 年後半に一部 引渡し開始、2015 年半ばには第一期完工を予定する。 【「ティラワ経済特別区(SEZ)」開発経緯】
(出所)JICA、Myanmar Japan Thilawa Development Ltd.資料
時期 主なトピック 2012年 4月 ティラワSEZの全体開発計画の策定に日本政府が協力する旨の覚書を日緬政府 で締結 6月 三菱商事、丸紅、住友商事の3商社にてティラワSEZの事業化調査を開始 12月 ティラワSEZの開発を日緬政府が共同で行う旨の、日緬政府間合意文書を締結 2013年 5月 ティラワの周辺インフラ整備に関する交換公文に署名 10月 日本側投資会社設立 / 日緬合弁契約締結 11月 起工式 2014年 1月 日緬合弁会社設立 / 着工 (施工業者:五洋建設) 時期 主なトピック 2012年 4月 ティラワSEZの全体開発計画の策定に日本政府が協力する旨の覚書を日緬政府 で締結 6月 三菱商事、丸紅、住友商事の3商社にてティラワSEZの事業化調査を開始 12月 ティラワSEZの開発を日緬政府が共同で行う旨の、日緬政府間合意文書を締結 2013年 5月 ティラワの周辺インフラ整備に関する交換公文に署名 10月 日本側投資会社設立 / 日緬合弁契約締結 11月 起工式 2014年 1月 日緬合弁会社設立 / 着工 (施工業者:五洋建設)
【「ティラワ経済特別区(SEZ)」と先行開発エリア(Class A)の立地】
(出所)JICA、Myanmar Japan Thilawa Development Ltd.資料
【先行開発エリア(Class A)】
(出所)Myanmar Japan Thilawa Development Ltd.資料 浄水プラント 初期 3000t/日 下水プラント 初期 2400t/日 工業用地 住宅・商業 総面積 : 2,400ha Class A: 396ha
【最小販売区画】 約1ha~(予定) 【貸工場】 計画あり 浄水プラント 初期 3000t/日 浄水プラント 初期 3000t/日 下水プラント 初期 2400t/日 工業用地 住宅・商業 総面積 : 2,400ha Class A: 396ha
【最小販売区画】 約1ha~(予定) 【貸工場】 計画あり CLASS A ヤンゴンから23km ヤンゴン 市街 CLASS A ヤンゴンから23km ヤンゴン 市街
(2) 第一期開発スケジュール 2014 年 1 月 :着工
2014 年後半 :一部引渡し開始 2015 年半ば :第一期完工予定
(出所)Myanmar Japan Thilawa Development Ltd.資料
(3) 周辺インフラの整備計画(JICA 円借款) 企業活動や市民生活の妨げとなるインフラ整備が喫緊の課題。 電力関係では、送電線の整備と共に 50MW の発電所建設を予定。 また、2018 年までには、円借款を利用して工業団地までの天然ガスのパイプライン敷設 を計画している。 洪水対策も課題のひとつ。2008 年 5 月のサイクロンナルギスによる洪水被害(推定 4.9m) を教訓に、先行開発エリア(Class A)周辺を海抜 7m の盛り土で囲う(輪中方式)計画。
(出所)Myanmar Japan Thilawa Development Ltd.資料
項 目 2013年 10月 2013年 11月 2013年 12月 2014年 1月 2014年 前半 2014年 後半 2015年 半ば 日緬合弁会社 サイン 起工式 日緬合弁会社 設立 工事着工 第一期竣工 販売開始 一部土地の引渡開始 ★ 10/29 ★ ★ ★ ★ 11/30 ★ ★ ※上記は現時点の想定であり、状況により変更があり得ます。 項 目 2013年 10月 2013年 11月 2013年 12月 2014年 1月 2014年 前半 2014年 後半 2015年 半ば 日緬合弁会社 サイン 起工式 日緬合弁会社 設立 工事着工 第一期竣工 販売開始 一部土地の引渡開始 ★ 10/29 ★ ★ ★ ★ 11/30 ★ ★ ※上記は現時点の想定であり、状況により変更があり得ます。
(出所)Myanmar Japan Thilawa Development Ltd.資料
(4)「ティラワ経済特別区(SEZ)」管理委員会及び投資恩典
「ティラワ経済特別区(SEZ)」管理委員会:大統領直轄組織(予定)
投資恩典:入居企業は法人税を 7 年間免除、その後 5 年間半額免除(検討中)
(出所)Myanmar Japan Thilawa Development Ltd.資料 ティラワSEZ管理委員会 (委員長: セアウン国家計画経済開発副大臣 兼 中央銀行副総裁) ダウェイSEZ 管理委員会 チャオピュ SEZ管理委員会 ・・・ 進出企業 SEZ中央委員会 (委員長: 大統領) SEZ中央運営委員会 (委員長: 副大統領) M‐J ティラワ開発会社 根拠法: 改訂SEZ法 One Stop Service(検討中) ・投資ライセンス ・環境 ・建設 ・税務 ・VISA ・通関 ・労務 SEZによる恩典(予定) (Free Zone入居企業に対して) ・7免5半(free zone) ・輸入関税・VAT・商業税の免税 ティラワSEZ管理委員会 (委員長: セアウン国家計画経済開発副大臣 兼 中央銀行副総裁) ダウェイSEZ 管理委員会 チャオピュ SEZ管理委員会 ・・・ 進出企業 SEZ中央委員会 (委員長: 大統領) SEZ中央運営委員会 (委員長: 副大統領) M‐J ティラワ開発会社 根拠法: 改訂SEZ法 One Stop Service(検討中) ・投資ライセンス ・環境 ・建設 ・税務 ・VISA ・通関 ・労務 SEZによる恩典(予定) (Free Zone入居企業に対して) ・7免5半(free zone) ・輸入関税・VAT・商業税の免税
(5) <ご参考> 現地の様子
【ティラワ経済特別区開発地(先行開発エリア)(2014 年 1 月)】
【ティラワ経済特別区開発地(土地造成の様子)】
(出所)Myanmar Japan Thilawa Development Ltd. 資料
【ご参考】ティラワ港について 現在、ミャンマーにおける主要な港はヤンゴン港である。ヤンゴン港のコンテナ取扱量は 約 35 万 TEU(注)、コンテナ取り扱い容量は 120 万 TEU 程度。コンテナ取扱量は、タイなど 他の ASEAN 比では低水準だが、経済発展に伴い貨物は急増するとみられている。また、ヤン ゴン港は、ヤンゴン市の中心にあるため、拡張が困難である。また、ヤンゴン港は、ヤンゴ ン川上流にあるため、満ち潮時を待って船が入る必要があり利便性が低い。 このため、ヤンゴン港より下流に位置し、より水深があるティラワ地区の港湾が開発され る計画となっている。
■三菱東京UFJ銀行ミャンマー拠点のご案内■
ミャンマーには、ヤンゴン出張所を開設しております。
ヤンゴン出張所
①住所 ・#1602, 16th Floor Sakura Tower, 339 Bogyoke Aung San Road, Kyauktada Township, Yangon, Myanmar
②TEL 番号 ・95 - 1 - 255 - 220 / 224 / 225 【本レポートに関するお問い合せ先】 三菱東京UFJ銀行国際業務部 (東京)地域戦略グループ 金井宏樹(ミャンマーデスク)[email protected] (大阪) 水野 勇 [email protected] 【レポート作成】 三菱東京 UFJ 銀行国際業務部 教育・情報室 北村広明 E-mail: [email protected] ・ 本 資 料 は 情 報 提 供 を 唯 一 の 目 的 と し た も の で あ り 、金 融 商 品 の 売 買 や 投 資 な ど の 勧 誘 を 目 的 と し た も の で は あ り ま せ ん 。本 資 料 の 中 に 銀 行 取 引 や 同 取 引 に 関 連 す る 記 載 が あ る 場 合 、弊 行 が そ れ ら の 取 引 を 応 諾 し た こ と 、ま た そ れ ら の 取 引 の 実 行 を 推 奨 す る こ と を 意 味 す る も の で は な く 、そ れ ら の 取 引 の 妥 当 性 や 、適 法 性 等 に つ い て 保 証 す る も の で も あ り ま せ ん 。 ・ 本 資 料 の 記 述 は 弊 行 内 で 作 成 し た も の を 含 め 弊 行 の 統 一 さ れ た 考 え を 表 明 し た も の で は あ り ま せ ん 。 ・ 本 資 料 は 信 頼 で き る と 思 わ れ る 情 報 に 基 づ い て 作 成 さ れ て い ま す が 、そ の 正 確 性 、信 頼 性 、完 全 性 を 保 証 す る も の で は あ り ま せ ん 。最 終 判 断 は ご 自 身 で 行 っ て い た だ き ま す よ う お 願 い い た し ま す 。本 資 料 に 基 づ く 投 資 決 定 、経 営 上 の 判 断 、そ の 他 全 て の 行 為 に よ っ て 如 何 な る 損 害 を 受 け た 場 合 に も 、弊 行 な ら び に 原 資 料 提 供 者 は 一 切 の 責 任 を 負 い ま せ ん 。実 際 の 適 用 に つ き ま し て は 、別 途 、公 認 会 計 士 、税 理 士 、弁 護 士 に ご 確 認 い た だ き ま す よ う お 願 い い た し ま す 。 ・ 本 資 料 の 知 的 財 産 権 は 全 て 原 資 料 提 供 者 ま た は 株 式 会 社 三 菱 東 京 UFJ 銀 行 に 帰 属 し ま す 。本 資 料 の 本 文 の 一 部 ま た は 全 部 に つ い て 、 第 三 者 へ の 開 示 お よ び 、 複 製 、 販 売 、 そ の 他 如 何 な る 方 法 に お い て も 、 第 三 者 へ の 提 供 を 禁 じ ま す 。 ・ 本 資 料 の 内 容 は 予 告 な く 変 更 さ れ る 場 合 が あ り ま す 。