香川県におけるミサゴPandion haliaetusの繁殖例-香川大学学術情報リポジトリ

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香川生物(KagawaSeibutu)(28):13−14,2001

香川県におけるミサゴアα乃dわ乃ゐαJ加加の繁殖例

川 口 敏 〒769−2101香川県大川郡志度町大字志度4150−1−102

ArecordofbreedingofOsprey,劫ndionhaliaetus,inKagawaPrefecture,Japan・

SatoshiKawaguchi,イJ5〃−プープ喝0(Z刀一成idq∫んgゐ−CんqO鳥α〝α一g〟〃,ぬgαWα76クー2JOJノ呼α〃 察地点と巣までの直線距離は約1.1k血であっ た。親鳥の交尾の回数,親鳥が木の枝を巣に運 ぶ回数,親鳥が魚を巣に運ぶ回数,親鳥のいず れかが巣の中にいた時間(巣中時間),および雛 の行動を記録した。親鳥の性別を常に識別する ことは困難だったので,その行動について雌雄 に分けて記録しなかった。

結果 と考察

交尾は3月15日から3月28日まで観察され

た(表1)。交尾行動は合計12回観察され,その うち5回は巣の上で,7回は営巣木の枝の上で 行われた(表1)。枝の運搬は,ほぼ調査期間中 観察されたが,魚の運搬は観察されることが少 なかった(表1)。木の枝や魚の運搬については 見落としもあり,また運搬しているものが小さ くて同定できなかったものは除いているので, 観測回数は実際より少ないと思われる。菓乱島の 巣中時間を見ると(図1),3月15日から4月4 日まで上下を繰り返しながら徐々に長くなり, 4月8日から5月23日までほぼ4時間滞在し, それ以後7月11日まで上下を繰り返しながら 短くなった。産卵開始は,親鳥が巣を離れるこ とがほとんどなくなった4月8日前後と思わ れる。5月23日に1羽の雛の頭部がはじめて観 察されたので,解化はそれ以前である。6月2 日以降,雛が2羽存在するのが認められ 7月 4日に2羽の幼鳥が巣を離れて飛翔するのが はじめて確認された。したがって,産仔数は2

は じ め に

魚食性のタカ類であるミサゴ劫〝dわ〝んαJト 〃e加は,世界的に分布している。ミサゴは日本 で繁殖することがよく知られているものの,日 本における繁殖生態の詳細な研究は,著者の知 るかぎり行われていない。 著者は,2000年3月13日,自宅において,木 の枝を運んでいる1羽のミサゴを双眼鏡で追 跡し,その巣を発見した。それ以後,ミサゴの交 尾から雛の巣立ちまで観察することができた ので,今後の資料のために報告する。

材料と方法

ミサゴの巣は枯死したクロマツアf〝〟∫め以〝− ムe曙gよ(胸高直径414mm,高さは計測できなかっ た)の幹の上部につくられていた。この営巣木 は,香川県大川郡志度町と大川郡長尾町の町境 に位置する雲附山(標高239.4m)の東に伸びる 尾根上(標高170m,最寄りの海岸からの水平距 離2.1k皿)にあった。雲附山の北側には,高松自 動車道が東西方向に走っており,その両側に住 宅地がある。巣は周辺の樹木より高いために, 巣の側面全体を観察できたが,巣の内部を見る ことはできなかった。 調査は,自宅のベランダ(標高10m)から,双 眼鏡(8×40)とフィールド・スコープ(60×) を用いて,午前8時から12時までの観察を2000 年3月15日から7月11日までに30回行った。観 ー13 −

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表1‖ 午前8時から12時までに観察されたミサゴの交尾,枝運搬,魚運搬の回数(2000年) 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月

日 151822252831 4 816202428 2 6 81115192328 2 711162126 14 71l

交 巣内 2 0 012 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

尾 枝上 14 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

枝運搬 0 0 6 0 01 3 7 2 2 0 6 13121510 2 2 2151 0 012

魚運搬 0 0 0 0 0 0 0 0 0 010 0 0 0 3 0 0 2 3 2 0 0 0 0 0 0 0 01

26 14 7 11(日) 2 6 ’− ’− 2 681†151g 23 5月 1518 22252831 4 8 16 28 糾 28 加飢嘩三3月 t 4月 8月 1 7月 図1..親鳥の巣中時間の季節変化.a:雛の初認日,b:幼鳥の飛翔の初認日,. ゴの繁殖生態(CI・amp&Simmons,1980)と比べ て特異な点は認められなかった。しかし,ミサ ゴの保護を考えると,地域ごとに,その分布や 繁殖生態を具体的に把握することが肝要であ ると思われる。 引 用 文 献 Cramp,S.・and K・E・LSimmons(edsl・).1980・

HandbookoftheBirdsofEurope,theMiddleEast

and North A舟ica−The Birds of the Western Palearctic..VolリⅡ:HawkstoBustards..OxfordUnivい Press..0Ⅹぬrd..695pp. 羽であり,巣立ちは7月4日までに行われたと 推測される。巣立ちした幼鳥は7月11日まで巣 内あるいは営巣木の枝の上で過ごし,その他の 木の枝に止まるのは見られなかった。 観察期間中,このつがいとは異なる別のミサ ゴが接近して巣の上空で旋回したり,ときには 営巣木の枝にとまったり,親鳥がいない場合は 巣の中に降りることもあった。この行動の意味 は分からない。別のミサゴが巣に接近すると, 親鳥の一・方は,巣内で巽を半開きにして卵ある いは雛を覆い隠し,もう一方は接近したミサゴ を追跡して追い払うという行動が見られた。 今回の観察結果は,ヨ1一口ツパにおけるミサ 一14 −

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