岩質粒状体の重力流動に関す る基礎研究
(4)
――平面ひずみ流動――
木 山
1
英郎
・・ 藤村
尚
**
*
海洋土木工学科・
*'
土木工学科
(1984年8,月
2口
受理
)Gravly Flow of Rock―
Like Granular MateFialS
―――
ihe PI―ane―
Strain Floけ
Hideo KIYAMA・
and Hisashi FuJIMuRA・
・キ
Department Of Ocean Civil Elagincerittg
工
・ Department of Ciヤ
1l Engineering
(Received Aug■st 2,1984)
FOr the desigllilag purpose of the cOlltaining structweslstlch a.s‐ bin,載l。
,bunkeF and
ho●oe4 cakulatioi neihods ofthe flow lo.ading in the steady state車 luSt bo dove160ed,
andihe mechallism of the traⅢ ent OverpressureⅢ
which丘
lve been co,sideFed tO at・ ton the bin wall at the dtart of mow,should be nade doai
FrOn the p01nt Of vね w,in our previous papα G we carried Oul tlle theOFetical and
exOerimentЛ analttis of the ax卜 synmotdcal flov in a cylilldricai model bin.h tlle prettnt paper,the,Inne―stFain f19帯 in a parttlel―Sided mOdol bin is discusttd. It
hcludes the obseFVatiOnS of oattiCle behaviOF and fiOw pattern as well as the
measuremeFrt Of flっ
hI Ioadilag.As a retth appro
lllate calcuaOons of ho flow
loading―and he everpressure are Feselated.
一4
鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15巻
は じ め に ビ ン,サ
イ ロ,バ
ンカ ー,ホ
ッパ ーな ど の容 器構 造物 の設 計 に関 し,定
常 的 な流 動 圧 の算 定 法 と流 動 開 始 直後 に生 ず る といわ れ る過 動 圧 の生 成 機 構 の解 明が急務 とされ て い る。 前 報[1, 2, 3, 4]
まで,理
論 解 析 との対応 が最 も容 易 な 円管 内 流 動 (3次
元 軸 対 称 流 動)に
つ いて連 続 体 的 な取 り扱 い の 観点 か ら考 察 を進 めて きたが,
この装 置 で は内部 の 粒 子 挙 動 を 直接 見 る こ とがで きな いの で,粒
状 集 合 体特 有 の流 動 形 態 や流 速 分 布 な ど の検 討 に は不 向 き で あ る。 そ こで平板 間 流 動 装 置 を試 作 し, 2次
元 平 面 ひず み流 動 にお け る粒 子 挙 動 の観 察 と流 動 圧 の測 定 を実 施 し,そ
れ らの特 徴 を ま とめ る と と もに,流
動 圧 の 近似 計 算 法 の一 案 を提言 す る。2実
験 概 要 試料 は前報 と同 じ気 乾 状 態 の砂 丘 砂(2 mmフ
ル イ通過 分;均等 係 数2,71;単
位 体 衰 重 量 1.61 gf/Cm3(ゆ
る詰),1.67 gf/cm。
(密詰);内
部 摩 擦 角346;璧
面 摩 擦 角 10。)を
用 い た。 流 動装 置 は図-1(a)に
示 す よ うに,奥
行 20cm,検
幅 41c昴,高
さ200 cmの
鉛 直 流 動 糟 か ら な る。 試 料 の供給 は上 部 ホ ッパ ー1か
ら供 給 管2を
通 じて チ ョー ク フ ィー ドと し,ヘ
ッ ドH(流
動 椿 腐 登 か ら供 給 管 下 端 まで の距 離 を用 い る)は
40∼ 100cmの
間 で試験 した。 排 出用 ス リ ッ ト5の
幅Dsは
0.5∼4 cmの
間 で0.5 cm間
隔 で変 化 させ た。 また,静
止 時 な らび に流 動時 の粒 状 体 圧 の測 定 は, 図-1(b)に
示 す よ うに,側
壁 お よ び底 壁 の各4 筒所 に埋 設 した小 型 土 圧 計(BE-2KD)を
用 い て行 った。3流
動 形 態 3・1
連続 流動 一 定 ヘ ッ トの チ ョー ク フ ィー ド状態 で,下
部 ス リ ッ トを開 いて連 続 流 動 を開 始 す る と,写
真-3(a)
(後出)に
示 す状 態 か ら次第 に流路 幅 を増 し,や
が て 写 真-1, 2に
示 す よ うな一 定 の流 路 幅 を有 す る と ころの定 常 的 な流 動 状態 に達 す る。 図-1
平 面 ひ ず み 流動 装 置 l Uppe「 千eeder 2 Feed pipe 3 Steet channet 4 Acryt ptαte 5 Stit /Steet chclnnet / 図-2 Hと
Dsに
よ る定 常 流 路 の変 化122
木 山英郎・ 藤村
尚 :岩 質粒状体の重力流動 に関する基礎研究
(0-平
面ひずみ流動一
この とき,ヘ
ッ ドH(写
真-1)お
よび ス リ ッ ト幅Ds
(写真-2)の
違 い に よ り, 定 常 流路 の形 状 と流速 の相 遠 が 見 られ る。 この 中,流
速 に 関 して は,排
出 ロ ス リ ッ ト位 置 にお け る平 均 流 速 (あるい は排 出流量)が
ス リッ ト幅 に よ って定 ま り,ヘ
ッ ドの大 小 に無 関係 で あ る こ とが認 め ら れ た。 この こと は粒 状 体 流 動 の大 きな特 徴 で あ って,す
で に 円管 内流 動[1, 2]に
お いて詳 細 を報 告 した とお りで あ る。 一 方,流
路 形 状 は図-2に
示 す よ うに ス リ ッ ト幅 とヘ ッ ドに依存 す るが,
ス リッ ト幅 の増 加 に よ る流 路 幅 の増 加 は, 上 述 した平 均 流 速 の ス リ ッ ト 幅 依 存性 か ら考 え る と予想 外 に僅 小 で あ る。 ヘ ッ ドの増 加 に よ る流路 幅 の増 加 につ いて は,図
-2(a)に
見 られ る よ うに,与
え られ た ス リッ ト に対 し,そ
れ以 上 ヘ ッ ドを増 加 させ て も流 路 幅 が増 加 しな い と ころの最 大 の流 路 幅 と臨 界 ヘ ッ ドが存 在 す るよ うで あ る。 定 常 的 な連 続 流 動 時 にお い て (写真-1, 2参
照),流
路 が鉛 直 に近 い試 料 上 部 の 流 れ は,流
速 も小 さ く,粒
子 の移 動 方 向 もほぼ鉛 直方 向 で あ る。 そ こか ら下 部 に 向 か って,流
路 の縮 小 と と もに 連 続 的 に流 速 を増 し,流
路 の傾 斜 に合 せ て粒 子 の移 動 方 向 も滑 らか に傾 いて ゆ く。 しか し,排
出 口近 傍 の流 れ は 複 雑 で,か
つ時 間 と と もに微 妙 な変 動 を繰 り返 して い る。 その 中 で,ス
リ ッ ト直上 に ほぽ そ の幅 に等 し く,高
さ10 ∼15cmに 達 す る最 高 速 の領 域 (以下 コア ー領 域 と呼 ぷ) が比 較 的安 定 した形 で存 在 す る。 コア ーの外 部 で は粒 子 の移 動方 向 は流 路 の輪 郭線 に ほ ぼ平 行 で あ り,
コア ー外 周 に斜 交 して い るが,
ヨア ー領 域 に達 す る と急 激 に向 きを変 え,ヨ
ア ー内 の流 れ に吸収H=70 cm
連 続 流 動 に お け るヘ ッ ドの違 い(Ds=
H=40 cm
写真-1
H=
1,O cm, luu cm 露 出3秒
)Ds= 0.5 cm Ds= 1.O cm Ds= 1.5 cm
写真-2
連続流動 にお けるス リッ ト幅 の違 い(H=70 cm,障
出 0。5秒
) され る。 コア ー内 で は粒 子 の移 動 方 向 は鉛 直 も し くは ス リ ッ ト頂 点 に向 か う放 射状 流 れ とな る。 す なわ ち,
コア ー外 周 は速 度 不 連 続 線 とみ な され,
これ に隣 接 す る領 域 で粒 子 の移 動方 向 に時 間 的 な変 動 の著 しい こ とが 観 察 さ れ る (ヨ ア ー外周 を速 度 不連 続 線 とせ ず,
これ に隣 接 す る領 域 に速 度 ベ タ トル の遷 移 域 を考 え る こ と も可 能 で あ り,そ
の場 合 に は通 移 域 が不 安 定 の ため に 上述 の よ うな 時 間 的 変 動 を生 す る と解 釈 され る)。 3・2
排 出流 動 と井 対称 流 れ 連 続 流動 に引続 き,上
部 ホ ッパ ーか らの供給 を 絡 って 排 出流 動 を開 始 す る と,写
真-3(C)に
示 す よ うに, ヘ ッ ドの下 降 と と もに流 路 幅 を減少 させ なが ら,写
真 ―4(a),(b)に
示 す流 動 状 態 に達 す る。 これ ら3枚
の写 真 に見 られ るよ うに,排
出流 動 にお け る流 れ は左 右 非 対称 とな り,か
つ 高 速 度 領 域Bと
低 速 度 領域Aと
の境 界 線12は流 路 中 に顕 著 な速 度 不 連 続 線 を構 成 して い る こ とが わ か る (こ の領 域B内
に さ らに高速 の コア領 域Cが
ス リ ッ ト直上 に存 在 す る こ とは,前
記 連 続 流 動 の場 合 と 同 様 で あ る)。 なお,瞬
間 的 な左 右 非 対 称 の流 れ は,先
に見 た連 続 流 動 の開 始 時 (写真-3(a))ぉ
よび定 常 流 動 中 にお い て も度 々 (写真-3(b))観
察 され る。 これ らもまた 図-3に
示 した と同様 な高 。低 速 度 領 域 の生 成 に よ る も ので あ り,こ
う した構 造 が二 段 ・三 段 と重 な って流 路 の(a)連
続 流 動 開 始鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15巻
(b)連
続 流 動 中(c)排
出流 動 開 始 写 真-3
非 対 称流 れ の 出現 123 か な り上 方 に まで達 して い る こ とがわ か る。 写 真-1お
よび-2に
示 した定 常 的 な連 続 流 動 にお いて,ほ
ぼ鉛 直 方 向 の一 様 な流 れ か ら,何
らか の原 因 に よ って瞬 時 に こ の よ うな非 対 称 な流 れ の構 造 に容 易 に移 行 す る (その逆 も同 様)点
は,粒
状 体 の流 動 機 構 を考 え る上 で重 要 で あ り,さ
らに詳 細 な検 討 が必 要 で あ る。4
粒 状 体 圧 の測 定4. 1
静止 状態 供 給 曽 を通 じて一 定 速 度 で充 壊 した ときの,側
量 面 上 の静 止 時 水 平応 力 (σy)w
を図-4に
示 す。 前 報[4]
の円管糟 の場 合 と同様,静
止 時 粒 状 体圧 に対 して はヤ ンセ ン式 が適用 で き る こ とを 示 し て い る。4. 2
連続 流 動 状 態 連 続 流動 時 の登 面 水 平 応 力('y)碑
の測定 記 録 の一 例 を図-5に
示 す。 各 図 と も基 線 を静止 時 圧 力 に と り,流
動 開 始 と と もに各 点 の (びy)w
は増 加 し,定
常 流 路 を形 成 し た後 も時間 的 な変動 を繰 り返 して い る。 ま た最 大 植 の 出 現 も,流
動 開始 直後 のみ な らず,(a)左
側 高 速 写 真-4
(b)右
側高速 JF出流動時 の非対称流れ A: 低 速 域 8: 高 速 域 C: コ ア ー 域 121流路 中 の 速 度 不 連 続 線 域 、ヽ
ヽ
、
繭
/ /′
く
H_
の 定 常 流 路 図-3
排 出流 動 時 の非 対 称 流 れ124
木 山英郎・ 藤村
尚 :岩 質粒状体 の重力流動に関する基礎研究
(4)一平面ひずみ流動―
探 さ位置 に よ って は定 帯 流 路 を 形 成 した後 の場 合 もあ る。 図-5(a)の
よ うに流 路 が 試 料 内部 に あ る ときに は, 介 在 す る死 領 域 の経 衝 効 果 に よ り,流
動 に よ る壁 面 応 カ の増加 も小 さ く,か
つ変 動 幅 も小 さい。 図-5(b〉
の よ うに流略 が壁 面 に達 した とき に は,応
力 増 加 も大 き く, 変動 も激 しい。 この よ うに して 得 られ た流 動 時 水 平 応 力 の各 深 き位 置 にお け る最 大 値 と最 小 値 を,H=80 cmと
100 cmの
場 合 に つ いて ス リ ッ ト幅 毎 に ま とめて示 す と図-6の
よ う で あ る。 最 小 値 が 静 止 時 腫 力 (点線)に
ほぼ一致 し,少
な くと も流 動 時 圧 力 は静 止 時 圧 力 よ り も高 い こ とを示 す。 最 大 値 を結 ぷ 曲線 は,い
づ れ の場 合 も定 常 流 路 の縮 流 点 (いいか え れ ば死 領 域 頂 点 で あ リマ ス フ ロー・ ビ ンに お け る有 効 遷 移 点 と呼 ばれ る)付
近 で最 大 値 を示 す と こ ろの よ く似 た滑 らか な凸 形 の曲 線 とな る。 上 述 の最小 植 曲線 (あるい は静 止 時 圧 力 分 布 曲線) が 深 き方 向 にか な り不 規則 な凹 凸 を示 す の に対 し,最
大 値 曲線 が この よ うに一 定 の滑 らか な曲 線 に落 ち着 くこ とか ら,最
大 値 の 出現 の不規 則 性 (図-5〉
に か か わ らず値 的 に は各 深 さ位 置 に よ って定 ま る限 界 値 が存 在 す る よ うで あ る。 なお,各
位 置 に お け る流 動 時 圧 力 の最 大植 は静 止時 圧 力 の2∼ 4倍
の範囲 に あ る といえ る。 Heod・100cn Ds=1 0cm 図-4
(Oy)wH=80cm
静 止 時 の側 壁 面 水 平 応 カ Heod=80 Ds=1 0cm唱︲︲ヽ
す、、
、
、
赫
′′′
/
図-5
連 続 流 動 時 の側 壁 面 水 平 応 力(,y)w
の測定 例鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15巻
HeQd=80cm
(町
)w 500
Ds=1.5cm
(gf′cm2)
(町
)w 50(ば
′
cm2)
Ds〓2.Ocm
図-6
5
流動圧 の近 似 計 算 連 続 流 動 時 の (σy)wの
最 小 値 と最大 値5, 1
速 度 特 性 曲線 と応 力 場 の近 似 解Jenike[5]の
提案 した流 動 時 応 力 場 と速 度 場 の静 成 に関 す る許 舶 は文 献1)で
論 じた。 そ の後 著 者 らは新 し い流動 基 準[3]を
得 たので, こ こで はそれ を用 い て平 面 ひず み流 動 に お け る応力 場 と速 度 場 の構 成 法 を ま とめ てお く。a)応
力場 の帯 成 流 動 状態 線(RYL)の
傾角 と して定 義 した流 動摩 擦 角 αを用 いて,新
しい流 動 基 準 は次 式 で与 え られ る。寺
=織
許 ―・側
) こ こに,tan
αをsin δ(δ は有 効 摩 擦 角)と
お けば 」enireの 流 動 基 準 とな り,sin
φ (φ は内部摩 擦 角)と
お。
STATIC
●
MAX
。
(。)MIN
木山英郎・藤村
尚 :岩 質粒状体の重力流動 に関する基礎研究
(4)一平面ひずみ流動―
曙
域 Oa◆θ
b`
暉
:y
Oυb X (α)座
標 と特 性 曲 線fX
(b)定
常流路
(C)も
ぐり込 み流路
流動時粒状体にの解折のための座標 と変数の説明図
一 ︲ 図 けば通 常 の降伏 条 件 に対 応 す る。 式 (1〉 を応力 のつ り合 い条 件 式(2)に
用 いれ ば, 式(3)に
示 す応 力場 の基 本 式 が得 られ る。許
+需
=W,砕
+士
=≒
2)
田 十 ねnO COS2ω
:子
+ね nttn2ω
:許
-2ё tanCxsin2ω
坐
+20tanα
cos2ω
⊇
些
立
=Y
―――
―(3-a)
tanα ttn2ω
器刊■
anα
COS2耐
子
+25tanα
cos2ω
坐
+25tanα
sin2ω
坐
=O
一― ―
(3‐b)
こ こに,
テは平均 主 応 力 (σl+,2)/2で
あ り, ωは図-7(a)に
示 す よ うに σlと X軸
の なす角 (反 時 計 方 向 を正 〉 を表 す。 式(3)よ
り応 力 の特性 曲線sl, s2は
,詩
=ね
ば
ω
ギ
μ
Ⅲ
μ
二
干―
参佃
tanα
)―
‐‐
―
‐―
(4)
で 与 え られ る。 式(4)を
式(3)に
用 い て Кdtter型の 式 に変換 す れ ば, sl, s2に
お う ア,ω
を 決 定 で き る。 b〉 速 度 場 の構 成 図-7(a)に
示 す よ うに, x, y方
向 の速 度 成 分 を それ ぞ れu, vと
す る とき,非
圧 縮 性 を 仮 定 した連 続 の 条 件(5)お
よび等 方】 等軸 性 の条 件(6)は
, の よ うに な る。 式(5),(6)よ
り,速
度 の特 性 曲線fl, f2は
次 式 で与 え られ る。半
=ta
ω
〒
│)一
―
(7)
と ころで,式
(5),(6)は
■, vに
関 す る双 曲型 偏 微 分 方 程 式 で あ って, Fl, f2に
お う,,
ωが 既知 で あれ ば,速
度 場 の基 本 式 と して通 常 の塑 性 解 析 にお け る と同 様 に数 値 積 分 に よ ってu,vを
決 定 し得 る。 しか しなが ら,式
(7)の
速 度 の特 性 曲線fl, f2と
式(4)の
応 力 の特 性 山憮sl,
§2と
が致
して い な い た め,一
般 に はfl, f2に
沿 う,,の
を 式(4)か
ら 決 定 す る こ とは困難 で あ り,式
(5),(6)で
与 え ら れ る速 度 場 の基 本式 はそ の まま で は実 用 に 供 し得 な い とと とな る。
C)近
似解 流動 実 験 に お いて は,応
カ の特 性 曲線sl, s2の
観 察 は不 可能 だが,速
度 の特 性 曲 線fl, f2の
あ る もの は流 線 と して観察 し得 る場 合 が あ る。 その場合 の流 動 埓応 力 の 一 つ の近 似解 析 法 と して,以
下 の よ うにfl, f2に
沿 う σ,の
の微分 方 程 式 を用 い た 数 値解 析 法 を提 案 す る。 す な わ ち,式
(7)を
変 形 して,1月
fを│
=CoS的
号農
+sinttT})争
―――
(3)
これ を3/Ox,8/3y
につ いて解 いて,応
力 場 の基 本式(3)に
代 入 して整 理 す れ ば, fl, r2に
沿 う テ, のの微 分方 程 式 を 得 る (ただ し,異
族 の特性 曲線 にお う徴鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15巻
HeQd=70cm Ds=0 5cm
0 075 10 宅 封 中 F I I I l o ト「
X 〓 0 一 〓 90 105 125 -140 170 195 22.0 5 -265 -280 θ 3025 920 340 (a) 図-8
(b) 連 続 流 動 時 の粒 状 体 圧 の計 算 例0 20 40 60
(σy)w イ9r/cnf, (c) 係数,左
辺 第3項
を含 ん だ不 完 全 な もの とな って い る)。flに
沿 って, II:旱│―!│1知
a呵
十
1:早[ね
nα=γ
cos(ω
―
T/4)
一……
(9-a)
f2に
沿 って,任
干
乙
十
鵠れ
anOl十
鵠
tanα
―
―
―
―
―
(9-b)
と
_Y sin(ω
―
T/4)
dτ/dfと が微少 なflに
お うdテ/dfρ, f2に
沿 う(9)は
К8tter型 の ら,
これを無視す る ことによ って式 微分方程式 とな り数値積分 によ って5,
ωを決定す るこ とがで きる。5. 2
解 析 例a)連
続 流 動 時 粒 状 体圧 写 真-1,-2あ
るい は図-2に
示 す よ うに,定
常 流 路 の斡 部 線 は試 料 上 表 面 か ら下 部排 出 口 に い た る一 つ の 活 らか な流 線 を示 す。 これ に直交 す る方 向 の流 速 は0で
あ るか ら, この流 線 は速 度 の特 性 曲線 の一 つ とな る。 図-7(a)に
示 す流 線 は,流
動方 向 と考 え 得 る第 一 主応 力 の方 向 とか ら, fl山
犠 で あ る こ とが わ か る。 こ のfl曲
線 に沿 って,そ
れ に直交 す る方 向 の平 均 主 応 力 σの変 化 が微少 で あ る と して,dテ
ノdf2=0と
す れ ば, 式(9-a)か
ら次 式 を得 る。型
Ll―
鵠
25tanα
=γcOs(ω
―」
■
)………
(10)
さ らに,図
-7(b)に
示 す よ うに, flの
x軸
とな す角 θ (反時 計 方 向 を正)を
用 い て,式
(10)は
次 の よ theoretical CalculatiOn木山英郎 。藤村
尚 :岩 質粒状体 の重力流動に関する基礎研究
(4)一平面 ひずみ流動一
K(oy)=(Oyる 。
/(σv10 K(品)=(亀るぃ/(5bぉ 50 てン20 --50 \ ゴo 0 5 10 15 20 25 300b(deg〕
(a〉 平均主 応 力 過 動 圧 係 数 (上図)(b)水
平 応 力 過 動 産 係 数 (右図) 図-9
井対 称 流 れ の も ぐり込 み流 略 か ら 計 算 され た過 動 圧 係数10 15 20 25
0b ideg)
な流 線flに
沿 って式(11)を
適 用 す る と,徴
少 区間 △xで
著 しい応 力 増 加 が見 込 ま れ る。 計 算 例 と して,試
料 の流 動 摩 擦 角 をtY=30・ の間 で, △xを 2.5 cmと 10 cmの
場 合 につ いて 示す と図-10の
, よ うで あ る。 も ぐり込 み流 れ の生 ず る深 さ位 置 の彰 響 を み るた め,
テa/rも
20∼50 cmの
間 で変 化 させ た。 な お,
θa=0° .
θb=30° と して も,点
A,B間
の平 均 傾 斜 角 は15° でfl曲
線 の変 化 と して は比 較 的消 らか で 通 常 の流 動 実 施 にお いて十 分 予期 され る もので あ る。 図-9(a)は
鉛 直方 向 に定 常 流 動 して い る場 合,つ
ま りfi曲
線 が 鉛 直 (θb=0°
)の
場 合 の点Bに
お け る平 均応 力 (丁b)。 を基 準 と して,種
々 の傾 斜 角 の も ぐり込 み流 れ が生 じた場 合 の応 力 増 加 を表 わ した もので, 平 均 主 応 力 通 動 圧 係 敷K(τ
b)と
呼 ぷ こ とにす る。K(3b)=(3bる
b/(3bち
―
―
(12)
同 様 に同 図(b)は
,点
Bに
お いて θb=0°
の場 合 の水 平 応 力 (びy)wを
基 準 と した ときの水 平方 向過動 圧 係 数K(,y)を
次式 で定 義 して,図
示 した もの で あ る。 うに差 分表 示 で きる。 σb_
△x
Y t4+(ed Ob)tanα
)+子
…
…
(11)
計算結 果 の一例 と して,凹
-8(a)に
示 す よ うにH
=70c硝
,Ds=0.5 cmの
場 合 の観 察 され た定 常 流路 か ら,△
x=2 cm間
隔 で θを読 み取 り,式
(11)を
用 いて σを上表 面 (σ=0)か
ら順 次計 算 した結 果 は同 図(b)に
示 す よ うで あ る。 同 図(b)に
は,か
らさ らに σx,
σyを
計 算 した結 果 も示 して あ る。 ま た,こ
の よ うに して計 算 され た,yと
実 測 され た流 動 時 壁面応 力 (σy)wと
を対 比 した一 例(H=100c確
,Ds=1,O cm)を
同 図(c)に
示 す。 この近似 計 算 法 に よ る結 果 が実測 値 に よ く対応 して い る こ とが わ か る。b)遇
動圧 排 出流動時 のみ な らず連 続 流 動 時 にお いて も,非
対称 流 れが生 ず る こ とは3. 2に
述 べ た。 この とき,流
略 の 輪 郭 部 にお いて は国-7(c)に
示 す よ うに,死
領 域 に も ぐり込 む (拡大 流)形
の流 線f上 が生 ず る。 この よ う鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15巻
K(σ y)=(σ
yる
b/(σ
yち
―‐
(13)
図 か ら
,過
動圧 係 数 は ″ と θbに
よ って大 き く変 化 し, △Xお
よび 丁/γ に よ る差 が 少 な い の が特 徴 とい え る。 つ ま り,流
動摩 擦 角 で 表 され る試 料 物 性 と も ぐり込 み 流 れ に よ るFi曲
線 の傾 斜 角 の大 小 に よ って,過
動 圧 係 数 の大 き さが支配 され る。 また,同
一 条件 にお いてK(τ
b)〈K(,y)で
あ って, も ぐり込 み現象 にお け る平 均 主応 力 の増 加 の割 に,水
平 方 向主 応 力 の増 加 が大 きい こ とを 示 す。 これ は も ぐり込 み現 象 に よ る第 一 主応 力 の水 平方 向 へ の回転 が 過動 圧 発 生 の重 要 な因子 で あ る こ とを 示 す もの と解 され る。 従 来,た
とえ ば」enikeら[6]に
よ って求 め られ て い る過 動 に は,静
止 時 の びyに
対 す る流 動 開 始 直 後 の σy の比 で示 され てお り, ここで は式(13)の
K(び
y)が
それ に対 応す る。 今 回得 られ た遇 動圧 係 数 の大 き さ は図-9(b)か
ら K(びy)=1.0∼
4.3の
範 囲 で あ るが, 基 準 値 と した(,y)。
が静 止 時 の σyの
2.5倍 (静止 上 圧 係 数 を0.4と した場 合)程
度 と考 え られ るので,
これ を計 算 に入 れ る と,今
回 の解 析 結 果 は「 流動 時 にお いて, も ぐり込 み現 象 に よ って生 ず る水 平 方 向応 力 は静 止 時 の それ の2.5∼11倍の大 き さ とな るJこ
とを 示 す。 この値 は従 来 か ら実験結 果 と して推 定 され て い る過 動圧 の大 き さ,す
なわ ち静止 圧 の3∼ 4倍
とか あ るい は10倍 以 上 と か いわ れ る値 に よ く合 致 して い る。6
結論 サ イ ロに代 表 され る容 器 構 造 物 中 の岩 質 粒 状 体 の重 力 流動 に関 す る基 礎 研究 と して
,本
報 で は,流
動 形 態 の観 察 に使 利 な平 面 ひず み流 動 を採 り挙 げて 考察 した。 連 続 流 動 と排 出流 動 の懐 型 実 験 か ら,対
称 な流 動 糟 の 左 と右 とで流動 速 度 の異 な る非 対 称 流 れ が定 常 的 な流 動 状 態 の中 で も容 易 に発 生 じ得 る こ とを 見 い出 し,粒
状 体 に特 有 の流 動機 構 の一 つ と して今 後 の検 討 が期 待 され る こ とを述 べ た。 つ いで,実
験 に よ って得 られ る特 定 の流 線 を速 度 特 性 曲線 の一 つ と して,
これ に沿 う応 力 を数 値 計算 で求 め る 応 力 場 の近 似 解 法 を提 案 し,連
続 流 動 時 の壁 面応 力 の算 定 に十 分 適 用 で き る こ とを 示 した。 さ らに,上
述 の非 対 称 流 れ に よ って生 じる も ぐり込 み (拡大 流)現
象 に適 用 して,静
上 圧 の数 倍 か ら10倍程 度 の過 動圧 が生 じ得 る こ とを示 し,
この近 似 解 法 の実 用 性 と と もに非対 称 流 れ に よ る過 動 圧 の発 生 とい う新 た な可能 性 を提 言 す る こ とが で きた。 参 考 文 献1)木
山英 郎・ 小 西 正 郎 :岩質 粒 状 体 の重 力 流 動 に関 す る基 礎 研 究(1),鳥
取 大 学 工 学 部 研 究 報 告,第
9巻
, 第1号 ,pp.213-228, 1978
2)木
山英 郎,藤
村 尚,小
西 正郎,大
田圭 哉:岩質 粒 状 体 の重 力 流 動 に関 す る基 礎 研 究(2)一
― 静 止 時 粒 状 体 圧 の検 討 ――=鳥
取 大 学 工 学 部 研 究 報 告,第
10巷, 第1号
,pp.238-252, 1979
3)藤
村 尚,本
山英 郎,勝
見 雅,岩
成 敬 介:岩質 粒 状 体 の重 力 流 動 に関 す る基 礎 研 究(3)…
― ― リ ングせ ん断 試 験 ――,鳥
取 大 学 工 学 部 研 究 報 告,第
13港, 第1号
,pp,108-120, 1982
4)木
山英 郎,藤
村 尚:岩
質 粒 状 体 の重 力 流 動 に関 す る基 礎 研 究,土
木 学 会 論 文 報 告 集,第
322号 ,pp.101-110, 19825) Jenike, A.W. : Gravity Flow of 8ulk SOlids, Bulletin of the Univ. of Utah, No.108, pp.35--50,
1961
6) Jeniret A.W. and J.R.」 ohnson : Bin Loads, Journal oF the Structual Division, ASCB, Vol.94,