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2. 事業の経過 2.1 委員会 委員会の設置有明海等特別措置法に基づく漁業振興対策の一環として 既存の有明海等環境情報 研究ネットワーク総合推進事業の内容に加えて 有明海 八代海に設置されている既存ブイのネットワーク化等を推進し これにより漁業関係者に対する海域情報の継続的な提供とさら

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1.事業の概要 1)目的 有明海・八代海は、わが国の漁業・養殖業において重要な海域であるが、近年の漁業 生産は、冬季における高水温及び珪藻赤潮の発生、夏季における大規模な貧酸素水塊及 び渦鞭毛藻類赤潮の発生等により、非常に不安定な状況が続いている。 このため、有明海・八代海を再生するための特別措置に関する法律に基づく漁業振 興対策の一環として、有明海・八代海に県や関係機関等により設置されている既存の 自動観測ブイのネットワーク化等により水温・塩分等の海域情報を含む漁業関連情報 を統一的に調査収集・分析し、漁業関係者に対する海域情報の継続的な提供とさらな る内容の充実を図る。 2)期間 平成 22 年 7 月 15 日から平成 23 年 3 月 22 日まで 3)実施体制 事業の実施に当たっては、学識経験者等からなる「有明海等漁業関連情報提供検討委員 会」を設置し、その下部機関として「有明海作業部会」及び「八代海作業部会」を設置し、そ の運営及び情報の収集・解析・管理、予報等について指導、助言を受けた。 4)事業内容 事業内容は以下のとおりである。 (1)広域漁場環境監視システムの構築 ① 自動観測ブイのネットワークの継続運用 ② 漁業者からの海域情報の収集手法の構築・拡大 (2)海域情報を含めた漁業関連情報の収集・解析とデータベースの拡充 ① 漁業関連情報の調査収集 ② 漁業関連情報の解析 ③ データベースの拡充 ④ 水温等予測精度向上のための手法改良 (3)漁業関係者に対する漁業関連情報の提供 ① 各種漁業関連情報の提供 ② 情報提供画面の改良 ③ 海上風に関する情報提供の検討 (4)推進検討委員会の設置、運営及びとりまとめ (5)有明海・八代海有害藻類情報提供システムの運用 (6)有明海・八代海における漁業関連情報システムの今後に関する検討

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2.事業の経過 2.1 委員会 2.1.1 委員会の設置 有明海等特別措置法に基づく漁業振興対策の一環として、既存の有明海等環境情報・ 研究ネットワーク総合推進事業の内容に加えて、有明海・八代海に設置されている既存 ブイのネットワーク化等を推進し、これにより漁業関係者に対する海域情報の継続的な 提供とさらなる内容の充実を図ることを目的として「平成 22 年度有明海等漁業関連情報 提供検討委員会」(以下、「委員会」という。)を設置した。 委員会の検討事項は以下のとおりである。 ① 広域漁場環境監視システムの構築・管理・運用 ② 漁場環境情報の収集・解析・予報 ③ 漁業関連情報の提供 ④ 情報の解析等に関する指導・助言 ⑤ その他必要な事項 委員会は関係分野の知見を有する学識経験者により構成した(表 2-1)。 表 2-1 有明海等漁業関連情報提供検討委員会委員 (順不同・敬称略) 氏 名 所属機関(役職) 大和田紘一 熊本県立大学 教授 田北 徹 長崎大学 名誉教授 中田 英昭 長崎大学 水産学部海洋資源動態科学講座 教授 荒井 修亮 京都大学大学院 情報学研究科 准教授 中田 喜三郎 東海大学 海洋学部 地球環境工学科 教授 福永 剛 福岡県水産海洋技術センター 有明海研究所のり養殖課長 横尾 一成 佐賀県有明水産振興センター ノリ研究担当係長 平野 慶二 長崎県総合水産試験場 漁場環境科長 梅本 敬人 熊本県水産研究センター 浅海干潟研究部長 中村 章彦 鹿児島県水産技術開発センター 漁場環境部長 有瀧 真人 独立行政法人水産総合研究センター 西海区水産研究所 有明海・八代海漁場環境研究センター長

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2.1.2 委員会の開催 委員会は平成 22 年 11 月 15 日及び平成 23 年 2 月 14 日の2回開催した。 1)第1回 有明海等漁業関連情報提供検討委員会 平成 22 年 11 月 15 日(月)13:30-16:30 熊本市 TKP 熊本ビジネスセンター 不知火 出席者は以下のとおりである。 (順不同・敬称略) 氏 名 所 属 ・ 役 職 委員長 大和田紘一 熊本県立大学 教授 委 員 田北 徹 長崎大学 名誉教授 中田 英昭 長崎大学 水産学部海洋資源動態科学講座 教授 荒井 修亮 京都大学大学院情報研究科 准教授 福永 剛 福岡県水産海洋技術センター 有明海研究所のり養殖課長 平野 慶二 長崎県総合水産試験場 漁場環境科長 梅本 敬人 熊本県水産研究センター 浅海干潟研究部長 中村 章彦 鹿児島県水産技術開発センター 漁場環境部長 有瀧 真人 独立行政法人水産総合研究センター 西海区水産研究所 有明海・八代海漁場環境研究センター長 水産庁 蓬田 正道 増殖推進部研究指導課企画調整班 調査係長 中山 博史 九州漁業調整事務所 沿岸漁場整備係長 事 務 局 新井 義昭 社団法人 日本水産資源保護協会 調査部長 伊東 永徳 社団法人 日本水産資源保護協会 技術専門員 川岸 邦充 新日本環境調査株式会社 取締役 中村 義治 新日本環境調査株式会社 技術顧問 水谷 眞智子 新日本環境調査株式会社 山岸 哲郎 新日本環境調査株式会社

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2)第2回 有明海等漁業関連情報提供検討委員会 平成 23 年 2 月 14 日(月)13:30-16:30 熊本市 TKP 熊本ビジネスセンター 不知火 出席者は以下のとおりである。 (順不同・敬称略) 氏 名 所 属 ・ 役 職 委員長 大和田紘一 熊本県立大学 教授 委 員 中田 喜三郎 東海大学 海洋学部 教授 福永 剛 福岡県水産海洋技術センター 有明海研究所のり養殖課長 横尾 一成 佐賀県有明水産振興センター ノリ研究担当係長 平野 慶二 長崎県総合水産試験場 漁場環境科長 梅本 敬人 熊本県水産研究センター 浅海干潟研究部長 中村 章彦 鹿児島県水産技術開発センター 漁場環境部長 有瀧 真人 独立行政法人水産総合研究センター 西海区水産研究所 有明海・八代海漁場環境研究センター長 水産庁 蓬田 正道 増殖推進部研究指導課企画調整班 調査係長 中山 博史 九州漁業調整事務所 沿岸漁場整備係長 事 務 局 田森日出春 社団法人 日本水産資源保護協会 総括参与 新井 義昭 社団法人 日本水産資源保護協会 調査部長 伊東 永徳 社団法人 日本水産資源保護協会 専門員 川岸 邦充 新日本環境調査株式会社 取締役 中村 義治 新日本環境調査株式会社 技術顧問 水谷 眞智子 新日本環境調査株式会社 山岸 哲郎 新日本環境調査株式会社

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2.1.3 委員会の議事概要 委員会の議事概要を以下に示す。 1)第1回 有明海等漁業関連情報提供検討委員会 日本水産資源保護協会(以下、「当協会」という。)・新井調査部長の開会および挨拶、 水産庁・蓬田係長の挨拶の後、大和田委員長を座長に議事を進めた。概要は以下のと おり。 (1)平成 21 年度有明海等漁業関連情報提供検討委員会(第 2 回)の経過 事務局から資料 1 に沿って報告し、昨年度末に開催した第 2 回委員会における議論 について確認した。とくに議事の記録に関して修正等の指示はなかった。 (2) これまでの事業経過について 事務局からこれまでの事業経過について、資料 2 に沿って本年度の事業のこれま での経過について説明した後、討論を行った。主な意見は以下のとおり。 ① 自動観測ブイのネットワークについて ・ブイが劣化したらそのままにするのか、更新するのか。 ・現在運用している自動観測ブイのネットワークは各県、市等で設置されている観測 ブイをネットワーク化しているものである。老朽化に伴う機器の更新やメンテナンス については、これらのブイを運用している機関が、状況に応じてそれぞれ対応してい る。協会および新日本環境調査㈱(以下、「新日環」という。)で有明海奥部に設置し ている自動観測ブイは、当初 5 基あったが、老朽化のため一昨年から 3 基、今年は 1 基で運用している。 (3)平成 22 年度事業計画(案)について 事務局から、資料 3-1~3-4 の内容をスライドにより説明した後、討論を行った。 主な意見は以下のとおり。 ① 広域漁場監視システムの構築について(資料 3-1) ・今年度、新たに「養殖魚餌食い状況情報システム」を構築し試験運用する計画があ るが、このシステムを運用した期間と、その結果は如何であったか。 ・運用期間はとくに限定しておらず、現在も稼動中である。6 月開始してから 7 月 6 日 までは数件回答者があったが、それ以降は赤潮の発生でそれどころではなくなったた めと思われる(当初の予定では、水温の上昇期に一時的に餌食いが悪くなる時期があ るといわれ、この時期を中心に運用状況を解析し、問題の抽出と対応を検討したいと 考えていた。しかし、今年度は昨年よりも 1 月ほど早くシャットネラ赤潮が発生し、 餌止めの対応がなされたため、思うようにデータ収集ができなかった)。 ・投票数は少なかったが、結果を見に来る人は結構いた。投票をしなくても結果が見 られるようなシステムとしたためと思われる。(投票を増やすため)もう一工夫必要 と考える。

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・投票は無記名か記名で行なわれ、その結果は、東町漁協の関係者ならば誰でも見る ことが出来るようなシステムとした。また、投票の際の養殖場の位置(海域分け)に ついては、東町漁協の意見をもとに設定した。 ・実際の投票となると、普通を選ぶ人が多いような気がするが如何であったか。 ・先に説明したような事情で、今回は投票数が少なく、十分な解析をすることができ なかった。 ② 海上風に関する情報提供の検討について(資料 3-1) ・風や潮汐の情報は誰が要求しているのか。漁業者は風や潮汐については熟知してい ると思われるが。 ・これまでの委員会や部会、とくに八代海作業部会において、広域に発生、移動する 赤潮の動態に関連して風の情報が重要であるとの意見があり、この意見に対応するた めに検討作業に着手した経緯がある。八代海では、赤潮の初発海域が北部にあり、こ こで発生した赤潮が増殖しながら南下するが、その過程で風向きによって養殖場に赤 潮が及ぶ場合がある。このようなことから、赤潮のパッチの監視の為に、関係機関で は頻繁に観測を行なっている。この観測情報に加えて、海上風に関する情報があると、 赤潮パッチの移動の推測に役立つ、ということで要望があった。 また、有明海作業部会でも海上風の情報に関して議論があり、夏季の赤潮に関連し た問題ばかりでなく、冬季の養殖ノリの干出作業にあたっても海上風の状況は有用な 情報となることが指摘された。 ・漁業者からも要望されているが、研究者の要望もあると思う。 ・今後、赤潮の広域の移動に関する数値シミュレーションによる検討の際などにも、 海上風に関する情報は重要である。 ・潮流予測は、海上保安庁も出しているようだが、八代海では、表層に低塩分の水塊 がひろがる“水潮(みずしお)”という現象が知られており、漁業に影響を及ぼす。“水 潮”は風の影響を大きく受けて移動するため、漁業者は風の状況を必要としている。 ③ 有明海・八代海における漁業関連情報システムの今後に関する検討について (資料 3-1) ・資料 3-1 p.41 の八代海のノリ養殖に関して、「八代海では、ノリ養殖は湾北部の熊 本県地先で行われているのみで・・・」と記載されているが、鹿児島県の出水地先で も規模は小さいもののノリ養殖を行なっているので、記載を修正する必要がある。 ・資料 3-1 p.43 図 2-23 の有明海南部の魚類養殖の対象種は何か。 ・指摘の図 4-43 で魚類養殖場が示されている海域は、“有明海八代海特別措置法”で の海域区分では八代海に含まれる海域である。熊本県水産研究センターのある宮津の 地先ではシマアジ、トラフグ、満越(みちごえ)の瀬戸の付近ではマダイ、シマアジの 養殖が行なわれている。

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④ 水温予報精度向上のための手法改良について ・水温予測の精度向上に関し、日平均水温ではなく、日平均気温を検討するとのこと だが、水温より気温のほうが予測しやすいということなのか。 ・水温予報に使っている予報気温は気象庁発表のものを使用している。 水温予報精度向上に関する検討の内容としては、たとえば急激な気温変化がおきた ようなときには、ある数値をプラスマイナスして予測精度を上げられないかと考えて いる。 (4)総合討論 事務局から総合討論の素材として準備した資料 4-1 有害藻類情報提供システムに ついて‐平成 22 年度の運用経過と今後の課題‐について、資料 4-2 生物情報に関す るデータベースの拡充と利便性向上に向けた改良作業について、それぞれスライド 説明した後、討論を行った。 主な意見は以下のとおり。 ① 有害藻類情報提供システムについて‐平成 22 年度の運用経過と今後の課題‐について (資料 4-1) (赤潮に関連する海上風の情報について) ・赤潮の情報には、海上風の情報をあわせて提供することが重要とのことであるが、 赤潮の流れ方の予測のためと思うが、島の多く海岸線が入り組んでいる八代海では、 風がどのように吹くかをその場所ごとに予報することは難しいであろう。また、地形 の複雑な八代海は、流れも複雑であり、海上風だけでは赤潮の流れを予測するのは難 しいと考える。 例えば、八代海ほど地形が複雑ではない有明海でさえ、大牟田の対岸の大浦あたり の漁業者は、「有明海が南風の時はここ(大浦(諌早湾の北側出口付近)の前)は西風」 と言われている(南風が雲仙を回って諌早湾の奧から東に向かって(西風となって)大 浦の前を吹いていく)。また、八代海では、球磨川が出水すると“水潮”がでるが、 そういう時の潮流の予測は困難だと思われる。八代海の複雑な地形の中で、流れはど の程度正確に予測できているのか。 ・ご指摘のとおり、赤潮の動態を海上風だけで予測することはむつかしいことである と認識している。海上風の情報は、それにより直接赤潮の動態を予測するものではな く、風の情報を基に、漁業者がその経験により、赤潮の動態を予測するための手助け とするために提供するものである。 ・八代海の流れを予測するのは難しい。漁業者からはまず風の情報の提供を望んでい る方が多い。西海区水産研究所では、風と流れの関係を確認するために種々の観測も 行っている。例えば関係機関の協力を得て、八代海において漂流ブイを使った観測を 実施した。その結果、鉛直方向に流れが違うことも分かり、来年度以降さらに詳細に 観測を実施することになっている。 ・有明海では冬季のノリ養殖に関して、八代海では夏季の赤潮に関して、それぞれ海

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上風の情報について検討するとのことだが、有明海でもシャットネラ赤潮が発生し、 これが橘湾に及び漁業被害を及ぼしている。有明海では、短波レーダーにより表面流 がモニタリングされていて、この流れと赤潮の移動との検討では、流れの 25 時間移 動平均と赤潮の移動が良く一致する。表層の物質の移動という観点から、海上風につ いても 25 時間移動平均をとって検討するとよいのではないか。 冬季のノリ養殖に関連する海上風の検討は、風速で検討して良いと思う。 ・昨年度最後の委員会に風の予報の話が出てきた時、もともと赤潮の動態に関連した 情報提供を目的として検討に着手した経緯があるので、昨年や今年の実際の赤潮の動 態と、その時の海上風の状況とを比較・検討してみては如何か。 ・資料 4-1 別紙には、MSM の 33 時間先まである予報値のうち 15 時間先の予報までしか 使っていないが、精度検証などの作業には 1 日(24 時間)や 1 日半先(36 時間)といっ た実際に情報提供する際に使う時間帯での予報値を使うほうが良いのではないか。 ・16 時間以後の予報値は、現状ではデータの取り出しが非常に煩雑となるため、今回 15 時間先までの予報値で検討を行っている。 (今年度の赤潮の発生状況、被害状況について) ・(熊本県・梅本委員)八代海では、初期発生が例年より早かった。例年は 7 月に赤潮 になるが、今年は 6 月に警報を出してすぐに赤潮化した。また、初発の海域は、例年 だと姫戸あたりで、これが発生し南下してくる動態であったが、今年度は南の楠浦あ たりで最初に発生し、その後もいろいろなところで同時多発的に発生した。6 月下旬 の水温に関しては、表層は例年と変わりないが、底層の水温は例年より高かった。熊 本県での赤潮の最大の被害は、平成 12 年のコクロディニウムによるもので 40 億円の 被害であった。今年の被害総額は約 16 億円で、これまでで 2 番目に大きな被害であ った。 ・(鹿児島県・中村委員)6 月末に赤潮の発生が確認され、7 月 2 日には警報を発令し、 その直後の 4 日から 10 日にかけて 1 回目のピークがあった。その後 10 日から 15 日 にかけて細胞密度は一旦減少したものの、再び増殖し始めて 20 日から 23 日に 2 回目 のピークとなった。28 日までには細胞密度は減少し、8 月 10 に終息した。漁業被害 は、ブリ等 170 万尾、38 億円弱で鹿児島県では過去最悪となった。 ・(長崎県・平野委員)昨年度、有明海で夏前に出水があり、その後シャットネラが増 殖している時期に風向きが南から北風に変化し、これによる流れに伴い、橘湾に連続 的に赤潮が来襲したが、今年度は断片的な来襲であった。被害は、昨年度は約 4 億円 であったが、今年度は昨年の被害もあり養殖魚の数もが少なかったため、被害額は 7 ~8 千万円であった。 (有害藻類に関する情報システムの統一について) ・有明海、八代海における広域の有害藻類に関する情報の集約と発信については、西 海区水産研究所のシステムに統一するのがよいという説明であったが、漁業者が必要 とするのは、鮮度の良いデータです。そういうシステムをお願いしたい。

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・西海区水産研究所では、現場からの「1 日前では遅い、半日前の情報を」という要望 に基づき、それに対応するためのシステムを開発した。システムの運用維持をどうす るかが問題として残っている。 ② 生物情報に関するデータベースの拡充と利便性向上に向けた改良作業について (資料 4-2) (漁獲統計について) ・漁獲統計にタイラギなど有明海特産種の分類がなくなり、漁獲データが載らなくな った。今後の情報収集に問題が多い。 ・タイラギなど有明海特産種については、公表はされないが、統計データ(漁獲量) は得られていると聞いている。 ・手続を踏めばデータの取得は可能であると聞いている。前向きな対応をしてもらえ ると聞いている。 ・データは入手できても、統計値として公表されていない数値を本ネットワークで一 般に公開することには問題があるのではないか。 (生物データベースに新たに追加する種について) ・生物データベースに新たに追加収載する種の候補として、タイリクスズキが載って いるが、これは(有明海、八代海では)重要な種なのか。 ・瀬戸内海では、養殖用の種苗としてタイリクスズキが導入され、これが野生化し在 来種のスズキとの関係で問題があるかもしれないが、有明海ではそのような問題は聞 いていない。あえてデータベースに取り上げるほどではない。(有明海のスズキ(“ア リアケスズキ”)はタイリクスズキと近縁という。) ・生物データベースに新たに追加収載する種の候補として、ナルトビエイはどうであ ろうか。有明海では、現在漁業の観点からは有害種であるが、負の意味で取り上げる のも良いと思われる。 ・有明海に対して、八代海の生物情報が少ないと感じるが如何か(特に魚類)。 ・これまでに収集した有明海、八代海に関する文献情報を検索し、八代海に関する生 物情報を洗い出す作業を行い、データベースに追加記載すべき八代海に関連した生物 情報があれば、これにより生物情報を更新していきたい。 ・西海区水産研究所の標本室との連携という説明があったが、どのように考えている のか。 ・西海区水産研究所では、標本室を整備されるということを伺った。標本室の整備に 当たり、収載される標本についてデータベースを構築されると思われる。この標本に 関するデータベースと、本ネットワークの生物情報をリンクできれば更に良い情報と なると考えている。 ・西海区水産研究所のデータと本ネットワークがリンクできれば更に良いものができ ると思う。是非検討してほしい。

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(5)その他 (来年度以降の漁業関連情報ネットワークシステムについて) ・この事業が来年度は無くなるということで、今まで構築してきたシステムやデータ ベースはどうなるのか。 ・本委員会の冒頭での水産庁・蓬田係長からのご挨拶にもあったとおり、この業務は来 年度以降の後継事業が無い状態であり、現在、他のネットワーク関連業務で引き継ぎ 運営することが可能かどうか水産庁に検討をお願いしているところである。 ・現在運用中の赤潮関連のネットワークで、取扱うことができるものは引き続き運用 する方針で検討して行きたいと考えている。基礎的な DB に対しては(更新等に係る) 来年度の予算はない。しかし、急に使えなくなるようなことにはならないようにした いと思う。 ・これまで本事業で 8 年間費やして作ってきたネットワークシステムは貴重な財産で ある。情報提供に係わるシステムは、現在このシステムを使っている人が、今後も使 えるように、引き継いでいくのが自然ではないか。使っている各県がこのネットワー クシステムをどう評価するかにかかっている。 ・本ネットワークシステムが、このまま無くなってしまうのは、非常にさびしい。 ・この事業の中で必要とされる部分の運用に、どの位の経費が必要かを明確にすれば、 誰がそれを負担しシステムを運用するのか、具体的に話が出来るのではないか。 ・各県がこの情報をどう評価していくかも重要なことである。何らかの形でハード部 分が残ってくれることを望む。今後開催予定の作業部会で、各県の意見を聞かせてほ しい。 最後に事務局から、今後の有明海および八代海作業部会の開催予定について報告し、 閉会した。 2)第2回 有明海等漁業関連情報提供検討委員会 日本水産資源保護協会(以下、「当協会」という。)・田森総括参与の挨拶、水産庁・ 蓬田係長の挨拶の後、大和田委員長を座長に議事を進めた。概要は以下のとおり。 1)平成 22 年度有明海等漁業関連情報提供検討委員会の経過 事務局から資料 1-1~3 に沿って、平成 22 年 11 月 15 日に開催した第1回委員会な らびに 12 月 1 日の八代海作業部会、12 月 2 日の有明海作業部会の概要を報告し、そ れぞれの会議における議論について確認した。とくに議事の記録に関して修正等の指 示はなかった。 2)平成 22 年度事業結果について 事務局からこれまでの事業経過について、資料 2-1~3 に沿って作成したスライド により本年度の事業の結果について説明した後、討論を行った。主な意見は以下の とおり。

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(1)水温予測の精度向上について ・水温予測精度の検証にあたっては、±1℃を目安にしているが、予測値と実測値と の偏差について、より客観的な目安があったほうが良いのではないか。 ・水温予測精度について検討する際には、元々どの位のばらつきがあるものを対象に して予測を行っているのか、という検討も必要ではないか。 ・相対湿度が上昇すると、予測水温が上昇するという関係があるのではないか。 ・統計的に補正すると今回のようになるが、水温変化にかかわるメカニズム的な解析 から、予測精度の向上につながる手法を検討できると更に良いと考える。 (2)赤潮予報について ・赤潮予報は冬季の珪藻赤潮を対象にしているが、実際の赤潮発生状況は如何であっ たか。 ・赤潮予報については、結果の詳細な検証はまだ行っていない。 ・赤潮予報では、昨年に比べて「赤潮発生確率が大」と予測された日が昨年に比べて 少なくなったとの結果を口頭で報告したが、有明海においては、近年大規模な珪藻赤 潮の発生の報告を聞いてはいない。 ・資料 2-1 の p.7 図 5 では、平成 22 年 10 月 17 日ごろに、クロロフィル値が高い値を 示しているが、実際にはこの値が示すような赤潮が発生していたか。 ・自動観測ブイの観測記録について有明海作業部会で報告した際に、この 10 月中旬の クロロフィルの上昇について議論したが、その際に部会の委員から当該の期間に珪藻 が増殖していたと聞いている。 ・同じく資料 2-1 の図 5 をみると、12 月 4 日前後に濁度の値が他の時期に比較して高 いが、このときは大風でも吹いたのか。 ・ご指摘の期間の気象条件の確認、濁度等との対照はできていない。ご指摘のような 風による影響のほか、潮回り(大潮)等の影響も考えられる。 ・現在のところ、クロロフィルセンサーだけではプランクトンの発生状況(赤潮)を 判別することは困難と考えている。しかしながら、クロロフィルセンサーの値だけで なく、DO センサー値および濁度センサー値を併せてみて検討することにより、現場の プランクトンの発生状況をある程度推測することは出来るのではないかと考えてい る。 (3)利用状況の解析結果について ・熊本市の水温予報情報へのアクセス数が減少している理由について何か考えられる ことはあるか。 ・熊本市のアクセス数が減少しているのに対して、同じ海域を対象に予報情報を発信 している熊本県の水温予報へのアクセス数はそれほど減少していない(携帯電話情報 へのアクセス数はかえって増加している)ことから考えると、本年度の熊本沿岸の海 況による影響ではないと考えられるが、理由はハッキリしない。アクセス解析の方法 に問題があったのかもしれない。 ・試験運用のページへのアクセス解析についても報告があったが、餌食いの情報提供 は大変面白いと考える。

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・餌食いの情報提供の試験運用は、春から夏の水温上昇期にアクセスが活発になると 予想しており、この時期をねらいとしてデータを取得する計画であった。しかし、今 年はシャットネラ赤潮が例年より早く発生したため、ねらいとしていた時期に餌止め 等の対策がとられ、思うようにデータを取得することができなかった。シャットネラ 赤潮発生前までは餌食い状況の情報入力があったが、赤潮発生後にはほとんどなくな ってしまった。このような状況であったが、この情報ページに合計で 1,274 回のアク セスがあった。赤潮発生下という特別な状況に加え、もともと東町漁業協同組合内で の限定的な情報収集・発信であることも考慮すると、1,000 件を超えるアクセスから、 漁業者の方々はこの情報提供に対して興味をもっていることが分かった。 3)総合討論 事務局から、総合討論の素材として準備した資料 3-1 有害藻類情報提供システム について‐平成 22 年度の運用経過と今後の課題‐について、資料 3 海上風に関する 情報の提供について、それぞれスライド説明した後、討論を行った。 主な意見は以下のとおり。 (1)有害藻類情報提供システムについて‐平成 22 年度の運用経過と今後の課題‐につ いて(資料 3-1) ・資料 3-1 には課題として、入力ミスへの対応が挙げられているが、有害藻類の情報 提供では迅速性が最優先される。ある程度の入力ミスがあっても、有明海・八代海全 体の大局的な有害藻類の発生状況が捉えられていれば、いち早くその情報を伝えるこ とが重要である。 速報的に発信したデータを研究用として使うためには、情報提供の後、例えば発 生のシーズン後に全期間を振り返って、データを補正することで対応すればよいと考 えている。 ・来年度から本格的稼働を目指している西海区水産研究所の有害藻類に関する情報提 供システムは、西海区水産研究所と関係各県で話し合いの上、今説明のあったような 迅速性を再優先した情報提供システムとすることで意見が統一されている。 ・地先ごとの詳細な情報提供の方法として、例えば地図を表示して、そこに表示され た地点をマークすると水深別の情報を見ることができるようにするのか。また、経時 変化的な情報も提供できるようにするのか。 ・多様な情報を携帯電話で提供するには、広い地域を同時に表示することは難しいと 考える。小さな地域に分けて、地先の細かな情報を提供することになると考えている。 小さな地域の分け方としては、例えば本年度試験運用した餌食い状況情報システムで 用いたような、海域をいくつかの養殖漁場ごとに分ける(餌食い状況情報システムで は、東町漁業協同組合の管理する海域を 4 つの養殖漁場に分けた)方法などが考えら れる。経時変化的に情報を提供できるようになれば更に良いと考える。 (2)海上風に関する情報の提供について(資料 3-2) ・有害藻類の情報提供と同様に、海上風に関する情報提供も、漁業者の方々が日々の

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操業にあたって種々の判断するための素材として有効に活用されるものと考えてい る。細かな範囲まだ詳細に正確でなくても、概略的に有明海・八代海の海上風の状態 が捉えられていれば、十分有益であると考える。 ・来年度は西海区水産研究所で運用・提供される有害藻類の情報にあわせて、海上風 に関する情報提供が加われば、漁業者にとって更に有益なものになると考える。 ・MSM 予報風は、地形を考慮し地上(海面)における風として計算されている。今回検 証に用いた観測風は、それぞれ地上(海上)から少し高い位置(観測櫓などの上)で 観測された風であるが、そのまま対照させた。 ・全体的に MSM 予測風は実測よりも風速が大きめとのことであるが、その理由につい て何か考察されることはあるか。 ・八代海の比較では、観測点が海岸とはいえ陸上にあるので地形の影響を受けて若干 風速が小さくなっている可能性が考えられる。有明海北部では冬季は MSM 予測風のほ うが大きかったが、夏季は海上の観測風のほうがやや大きいという結果だった。 ・風速については系統的にずれが生じているのならば、補正が可能であろう。しかし、 現在のデータから得られている相関は補正に用いるほど大きくはない。 ・資料 3-2 p.18 図 13 に示されている島原における観測風の進行ベクトルは、7 月末 に風向が変化してから 8 月 6 日までに南の方向に概ね 3,000km までベクトルが伸びて いる。図に示されている距離の 3%程度が水送距離に反映されたとすると 90km となる が、この距離は実際の赤潮の移動と比較して妥当なものか。 ・有明海の湾軸の距離は概ね 60km、島原の観測風の進行ベクトルから推測の吹送距離 90km はやや大きいが、島原の観測風は陸上の観測点のもので海上風とは異なると考え られる。有明海の海上での風として MSM 島原東の 15hrs 後予報風でみると、進行ベク トルは風向変化から 8 月 6 日までの移動距離で概ね 2,000km×0.03=60km となり湾軸 距離とだいたいあう。また、海上でも島原の観測風と同じ程度の風速の風が吹いてい たと考えた場合にも、橘湾での漁業被害の発生経過から、実際のシャットネラの移動 は、進行ベクトルで示されている 8 月 6 日よりも早い時期に湾口(橘湾入口)達して いた可能性が考えられる。図 13 では 8 月 6 日までの進行ベクトルが示されているが、 実際には赤潮のパッチは、8 月 1 日または 2 日くらいまでには湾口部に達していた可 能性も考えられる。 5)その他 ・水産庁研究指導課・蓬田係長から、本事業の中でこれまで取り組んできた情報提供 等の業務の来年度以降の対応について説明があった。水温予報情報の提供、自動観測 システムのネットワークによるリアルタイム海況情報の提供、環境・研究情報データ ベースの運用については、水産庁の別途事業で対応、広域有害藻類情報については西 海区水産研究所で本業務の成果も取り入れて来年度から新たなシステムを運用、その 他業務成果については、試行結果と課題をとりまとめ、今年度で完了することが報告 された。 ・東町漁業協同組合において試験運用した餌食い状況情報システムは、試行結果と課

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題をとりまとめ、今年度で完了する。 最後に事務局から出席の委員に対し、これまでの委員会における検討、業務への協力 に対して感謝申し上げ閉会した。 2.2 作業部会 2.2.1 作業部会の設置 本事業を円滑に進めるため、委員会の中に作業部会として「有明海作業部会」及び「八 代海作業部会」を設置した。 作業部会の検討事項は以下のとおりである。 ① 広域漁場環境監視システムの構築・管理・運用 ② 漁場環境情報の収集・解析・予報 ③ 漁業関連情報の提供 ④ 情報の解析等に関する指導・助言 ⑤ その他必要な事項 作業部会は関係分野の知見を有する学識経験者により構成した(表 2-2、表 2-3)。 表 2-2 有明海作業部会委員 (順不同・敬称略) 氏 名 所属機関(役職) 有瀧 真人 独立行政法人水産総合研究センター 西海区水産研究所 有明海・八代海漁場環境研究センター長 福永 剛 福岡県水産海洋技術センター 有明海研究所のり養殖課長 横尾 一成 佐賀県有明水産振興センター ノリ研究担当係長 平野 慶二 長崎県総合水産試験場 漁場環境科長 梅本 敬人 熊本県水産研究センター 浅海干潟研究部長 表 2-3 八代海作業部会委員 (順不同・敬称略) 氏 名 所属機関(役職) 有瀧 真人 独立行政法人水産総合研究センター 西海区水産研究所 有明海・八代海漁場環境研究センター長 梅本 敬人 熊本県水産研究センター 浅海干潟研究部長 中村 章彦 鹿児島県水産技術開発センター 漁場環境部長

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2.2.2 作業部会の開催 「八代海作業部会」は平成 22 年 12 月 1 日に熊本市内で、「有明海作業部会」は平成 22 年 12 月 2 日に福岡市内で開催した。 1)八代海作業部会 平成 22 年 12 月 1 日(水)13:30~16:30 TKP 熊本ビジネスセンター 不知火 出席者は以下のとおりである。 (順不同・敬称略) 氏 名 所 属 ・ 役 職 委 員 長 大和田 紘一 熊本県立大学 教授 委 員 有瀧 真人 独立行政法人水産総合研究センター 西海区水産研究所 有明海・八代海漁場環境研究センター長 梅本 敬人 熊本県水産研究センター 浅海干潟研究部 部長 中村 章彦 鹿児島県水産技術開発センター 漁場環境部長 協力専門家 岩崎 政彦 天草市水産研究センター 主査 松尾 斉 東町漁業協同組合 営漁指導課 オブザーバー 中原 康智 熊本県 農林水産部 水産振興課 主査 水産庁 蓬田 正道 水産庁増殖推進部 研究指導課 企画調整班 調査係長 山中 博史 九州漁業調整事務所 資源課 沿岸漁場整備係長 事 務 局 田森日出春 社団法人 日本水産資源保護協会 総括参与 新井 義昭 社団法人 日本水産資源保護協会 調査部 伊東 永徳 社団法人 日本水産資源保護協会 技術専門員 川岸 邦光 新日本環境調査株式会社 取締役 水谷 眞智子 新日本環境調査株式会社 山岸 哲郎 新日本環境調査株式会社

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2)有明海作業部会 平成 21 年 12 月 14 日(月)13:30~16:30 福岡市八重洲博多ビル会議室 出席者は以下のとおりである。 (順不同・敬称略) 氏 名 所 属 ・ 役 職 委 員 有瀧 真人 独立行政法人水産総合研究センター 西海区水産研究所 有明海・八代海漁場環境研究センター長 福永 剛 福岡県水産海洋技術センター 有明海研究所 のり養殖課長 横尾 一成 佐賀県有明水産振興センター ノリ研究担当係長 平野 慶二 長崎県総合水産試験場 漁場環境科長 梅本 敬人 熊本県水産研究センター 浅海干潟研究部 部長 県漁連(協力専門家) 植田 新 福岡県有明海漁業協同組合連合会 指導課 係長 江頭 忠則 佐賀県有明海漁業協同組合連合会 指導課 課長 関係県・市(オブザーバー) 廣瀬 道宣 福岡県 農林水産部 水産局水産振興課 技師 山浦 啓治 佐賀県 生産振興部 水産課 主査 大隈 篤 長崎県 水産部 資源管理課 係長 田中 伊知郎 熊本市 水産振興センター 技術参事 矢野 由里子 熊本市 水産振興センター 技師 水産庁 蓬田 正道 水産庁増殖推進部研究指導課企画調整班 調査係長 山中 博史 九州漁業調整事務所 資源課 沿岸漁場整備係長 事 務 局 田森日出春 社団法人 日本水産資源保護協会 調査部長 新井 義昭 社団法人 日本水産資源保護協会 調査部 伊東 永徳 社団法人 日本水産資源保護協会 技術専門員 川岸 邦光 新日本環境調査株式会社 取締役 水谷 眞智子 新日本環境調査株式会社 山岸 哲郎 新日本環境調査株式会社

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2.2.3 作業部会の議事概要 作業部会の議事概要を以下に示す。 1)八代海作業部会 日本水産資源保護協会・田森統括参与ならびに水産庁・蓬田係長の挨拶、事務局か らの委員等紹介、委員会設置要領の確認の後、有瀧委員を座長に議事を進めた。概要 は以下のとおり。 (1)これまでの事業経過について 事務局から資料1に沿って説明した。とくに質問等はなかった。 (2)平成 22 年度事業計画について 事務局から、資料 2-1 ~ 2-4 に沿って広域漁場環境監視システムの構築、漁業関 連情報の収集・解析及びデータベースの拡充、漁業関連情報の提供について説明した。 ① 広域漁場監視システムの構築について 漁業者からの海域情報の収集手法の構築・拡大のうち <養殖魚餌食い状況情報システムの新たな構築について> ・餌食い情報システムに関して、漁業者はどのような情報提供を望んでいるのか。 ・東町漁業協同組合では、漁業者から漁業協同組合に、養殖魚の餌食いの状態につい て多くの問い合わせがあり、その対応に時間を割かれている。何らかのシステムによ り対応ができないかと考えた。 東町漁業協同組合のなかでも、場所によって養殖場の環境は様々であり、これらの 漁場全部を一括りにしてしまうと傾向が得にくいが、ある程度の範囲で海域をまとめ ると、その海域の養殖場の漁場環境、養殖魚の状態に一定の傾向がみえてくる。餌食 いの状況も、ある程度の範囲の漁場内では一定の傾向が認められるため、今回、東町 漁業協同組合と事務局で相談のうえ、漁場を4つに分け餌食いの状況を、漁業者から の投票結果を集計することにより、その傾向をとりまとめ、漁業者への情報提供とす るシステムを構築してみた。 ・漁業者からの餌食い状況に関する問い合わせは、水温の上昇期に多くなるが、本年 は早い時期からシャットネラ赤潮が発生し餌止めの対応が行われたため、新たに構築 したシステムの運用は思うように運ばなかった。このような状況ではあったものの、 システムの運用状況を解析してみると、アクセス数は多く、このシステムでの情報提 供に興味を持っている漁業者の方は多いものと考えられる。今後、漁業者の方の投票 行動につながるようなシステムの改良(例えば、情報の閲覧と投票をセットにするな ど)が必要であると考えている。 ・また、このような漁業者からの情報収集‐情報集計‐情報提供のシステムは、今回 対象とした餌食い状況のみではなく、他の情報についても取り扱も可能で、漁業者間 の各種の情報共有のためのツールとして有効なシステムになり得ると考えている。

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(3)総合討論 <有害藻類に関する広域情報について> 《西海区水産研究所で開発した、有明海、八代海の有害藻類情報システムについて》 ・西海区水産研究所で開発した、有明海、八代海の有害藻類情報システムは、どのよ うなものなのか。 ・西海区水産研究所では、水産庁から「赤潮貧酸素対策事業」を受託しており、この 事業の中に情報発信の業務がある。この業務の一環として有明海、八代海の有害藻類 情報システムを作成した。今年度は早期に有害藻類が発生したため、体制が十分整わ なかったため、システムの運用は思うようにいかなかった。 ・日本水産資源保護協会と新日本環境調査が昨年から試験運用している、八代海と有 明海での広域有害藻類情報提供システムと、今回西海区水産研究所で作成したシステ ムは、内容的に同様のものであり、両システムを並行して運用するのは非効率で意味 がないため、両者で調整のために協議し、八代海、有明海における広域の有害藻類情 報の集約、発信については、今後、西海区水産研究所のシステムにより行うこととし ている。この事業で得た情報も加え、来年度から本格的に運用できるように、西海区 水産研究所のシステムを再度見直しているところである。なお、運用に当たっては関 係者の協力が必要である。 ・有害藻類に関する情報提供については速報性が要求される。そのため、各現場で入 力された発生状況を自動的に集約・情報提供するシステムを構築した。したがって、 最初の情報入力の際にミスがあると、情報はそのまま提供されてしまう。正確な情報 提供のためにはデータの校正等の作業が必要となり、そのためには時間がかかる。あ る程度のミスがあっても、おおまかな傾向が把握できれば、速報性を優先して情報発 信することが重要である。 ・情報発信の際には、ある程度のミスは容認されるが、研究データとして使用する場 合は、集約されたデータを精査する必要がある。 《今年夏のシャットネラ赤潮の発生状況を踏まえた今後の有害藻類情報のあり方等について》 ・今年夏に八代海で発生したシャットネラ赤潮は、昨年までのような中北部海域での初 発確認、その後増殖しながら南下というパターンではなく、湾内の至る所で同時多発 的に発生したと考えられる。同時多発的に各地で発生し、短期間のうちに被害を及ぼ す濃度まで増殖するような場合には、現在の広域情報の提供だけでは、漁業被害の防 止、軽減に有効なものにはならない。別の形の情報提供必要であると考えている。 ・養殖魚は赤潮発生の初期の段階でへい死することが多い。赤潮発生の情報伝達が遅く、 餌止めが間に合わない魚がいると、40cells/ml 程度の比較的低い細胞密度でもへい死 事故が起きることがある。そのため、赤潮発生の情報をできるだけ早く入手し餌止め の対応をとる必要がある。このような赤潮がそろそろ発生するというような時期には、 発生状況を広域にいち早く把握することができる情報提供が有効である。 一方、赤潮プランクトンが増殖し高密度になり、八代海全体に拡がった状態にまで なると、それぞれの漁場で自分たちの漁場を守るための対策を講じなくてはならない。 したがって、他の海域の情報よりも、自分たちの漁場におけるプランクトンの鉛直分

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布など、地先の詳細な情報の必要性が高まる。どのような情報が必要なのか、ニーズ は赤潮の発生段階別に変化する。 《携帯電話による有害藻類等の情報収集、発信について》 ・東町漁業協同組合では、漁業者から有害藻類に関する情報が携帯電話を通じて発信 されている。これらの情報は非常に有効な情報となり得る。 ・県にも多くのデータが入ってくる。漁業者等から携帯電話による直接入力で情報が 寄せられれば非常に有効であり、また、県から発信される情報に、漁業者等が直接携 帯電話でアクセスできことは良いことである。 ・携帯電話による情報発信以前は Fax を用いていた。Fax は関係者の手元に渡るまで時 間がかかることが難点であった。しかし、文字だけでの情報提供であると、地元の人 でないと解らない地名などもある。地図などを付けて情報提供できると便利である。 <海上風に関する情報の提供について> ・予測風の風速は、実際の感覚より小さい数字(弱い風)になっているように感じる(特 に北向きの風)。これは、昼の 12:00 のデータで表示されているためだと考えられる。 ・実際の風と多少の違いはあるものの、MSM による予測風はよい精度であり、赤潮の動 態解析にも有効に使えると判断される。 <本システムの今後について> ・本事業は、今年度で終了とのことであるが、本事業で構築してきたデータベースやそ れらを基に実施されている情報提供は、有明海、八代海において行われる今後の調査、 研究等には必要なものである。今後、本システムはどのように取り扱われていくのか。 ・本事業で実施している全ての内容を継続することはできないが、現在運用しているシ ステムのうち、有効に利用されているものについては、引き続き運用できるように、 現在水産庁内で検討を進めているところである。第 2 回委員会では、今後の方向性に ついて話ができると考えている。 (4)その他 事務局から、第 2 回委員会については、後日改めて開催日の調整を行うこととした い旨の報告を行なった。 2)有明海作業部会 日本水産資源保護協会・新井ならびに水産庁・蓬田係長の挨拶、事務局からの委員 等紹介、委員会設置要領の確認の後、有瀧委員を座長に議事を進めた。概要は以下の とおり。 (1)これまでの事業経過について 事務局から資料1に沿って説明した。とくに質問等はなかった。

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(2)平成 22 年度事業計画について 事務局から、資料 2-1 ~ 2-4 に沿って広域漁場環境監視システムの構築、漁業関 連情報の収集・解析及びデータベースの拡充、漁業関連情報の提供について説明した。 ① 漁業関連情報の収集・解析及びデータベースの拡充について <水温予報について> ・寒波の襲来による冷え込みとそれに伴う水温低下について、気温が低いと干出時に 干潟が冷却され、その後に潮が干潟に入り水温が低下する。同じような寒波がやって きても、小潮の時と大潮のときでは、水温への影響は異なる(大潮のときのほうが影 響(水温低下)は大きい)。 ・水温予報に用いる予測式は、毎年前年度までの観測結果を踏まえて見直しを行い予 測式を更新している。 ・水温予報の精度向上に関する作業について、上記のとおり同じような寒波がやって きても、小潮の時と大潮のときでは、水温への影響は異なることがあるので、潮まわ りを考慮して解析したほうがよい。 (3)総合討論 <有害藻類に関する広域情報‐今後の課題‐について> ・今年度で事業は終了であるのに、今後の提案をしても仕方がないのでは。 ・有明海、八代海では種々の事業が進められている。また、他の海域でも情報ネット ワークの事業が進行中のものもある。例えば、西海区水産研究所では、水産庁から「赤 潮貧酸素対策事業」を受託しており、この事業の中に情報発信の業務があり、この業 務の一環として有明海、八代海の有害藻類情報システムを今年度作成した。今後、こ のような種々の業務と連携して情報提供を行っていくことも考えられる。このような 状況も踏まえて、本日の議論を進めたい。 <海上風に関する情報の提供について> ・風データはノリ養殖のうえで、ノリが乾く・乾かないといった判断に使えるので有 効だと思う。風速で 2~3m/s の差は、乾く・乾かないの判断に大きく影響すると考え られる。補正できるのであれば問題ない。資料(p.19)に提示されている程度の差で あれば、(ノリの乾く・乾かないといった判断に)使えるのではないかという感想を 持った。 ・12 時間後、15 時間後が予測出来れば有用。 ・ノリ生産者が、現在入手している風に関する情報のレベル(吹くか、吹かないかとい った程度の情報しかない)に比較すれば、MSM で表示される程度の細かさであっても 有用な情報である。 ・観測データが揃っている AMeDAS 観測点における風のデータについては、陸上の観測 点であり、海上とは状況が異なると考えられる。このため、MSM の予測風と対照する 風のデータは、海上の気象観測点におけるデータを用いている。

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・三池海上保安部では気象観測タワーを持っており。この風の観測結果が、MSM の予報 風の検証等に利用できるのではないか。 ・MSM 予測風は、ノリ養殖に関する情報としてばかりでなく、夏場のシャットネラ赤潮 等広域に移動する有害藻類の動向を把握するための情報としても有効である。 <本システムの今後について> ・本事業は、今年度で終了とのことであるが、次年度以降もシステムは利用できるのか。 これまでの業務によって、やっとここまできたという感想である。せっかくここまで 使えるものを開発してきた成果を、次年度以降も是非継続的に活用できるように配慮 していただきたい。 ・残念ながら、本事業は今年度で終了ということになった。現在本事業で実施している 全ての内容をパッケージとしてそのまま継続することはできない。しかし、現在運用 しているシステムのうち、水温予報など有効に利用されているものについては、引き 続き運用できるように、現在水産庁内で検討を進めているところである。第 2 回委員 会では、今後の方向性について話ができると考えている。 ・何もない状態からここまで成果を積み上げてきてもらった。次の段階として現場がど のように活用してくかが問われていると考えている。 (4)その他 事務局から、第 2 回委員会については、後日改めて開催日の調整を行うこととした い旨の報告を行なった。

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3.広域漁場環境監視システムの構築 3.1 自動観測ブイのネットワークの継続運用 平成 19 年度までに構築した自動観測ブイのネットワークの継続運用を図るため、本年度 の運用状況について関係機関から運用情報を収集した後、既存システムを適宜改良した上 で、広域環境監視システムを継続運用した。なお、当協会が所有する自動観測ブイについ ては、有明海福岡県地先海域において養殖ノリの漁期間中(平成 22 年 9 月 27 日~平成 23 年 3 月 16 日)に設置、運用した。 表 3-1 有明海・八代海に設置されている既存の自動観測ブイ 海 域 実施機関 基数 運用期間 設置層 観 測 項 目 水温 塩分 DO 濁度 Chl 流況 潮位 気象 有明海 福岡県・福岡県漁連 6基*3 ノリ漁期 (10~4月) 表層 ○ ○ ○*2 ○*2 ○ ○ 佐賀県・佐賀県漁連 4基 ○ ○ ○ ○ 熊本県 3基 周 年 表層 ○ ○ ○*1 熊本市 5基 表層 ○ ○ ○ ○*1 九州農政局諫早干拓事務所 6基 鉛直 ○ ○ ○ ○ ○ 当協会 (福岡県地先) 1基 ノリ漁期 (10~4月) 表層 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 八代海 熊本県 1基 周 年 表層 ○ ○ ○ 熊本県天草市 3基*4 中層 (3m) ○ ○ ○ 鹿児島県東町漁業協同組合 2基 ○ ○ *1:内1基 図 3-1 有明海・八代海に設置されている既存の自動観測ブイ *2:データの取り扱いは他の項目 とは別扱い。 *3:福岡県のブイ 3 基のうち 2 基 を、平成 21 年度から周年運用 する計画 *4: 平成 20 年度までの 4 基体制 を、平成 21 年度から 3 基体制 に変更。併せて御所浦付近の 2 基のブイの設置位置も変更

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表 3-2 平成 22 年度における運用実績 海域 実施機関 平成 22 年 平成 23 年 4 月 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 有明海 福岡県・福岡県漁連 佐賀県・佐賀県漁連 熊本県 熊本市 注1) 九州農政局諫早干拓事務所 当協会(福岡県地先) 八代海 熊本県 注2) 熊本県天草市 鹿児島県東町漁業協同組合 注1)熊本市は平成 19 年度より新規ブイを導入。(5 基のうち1基はクロロフィル・センサーあり) 注2)田浦地先の1基が運用中。 3.2 漁業者からの海域情報の収集手法の構築・拡大 (1) 既存システムの継続運用 ア.天草市地先有害藻類情報提供システム これまでに当協会ならびに新日環では、天草市地先において有害藻類情報収集システ ムを構築し運用してきた。このシステムは、夏季に高頻度に実施される有害藻類の観察 結果を迅速に漁業者等へ携帯電話により提供することを目的に開発したもので、毎年夏 季の赤潮発生時期には有効に利用されている。平成 22 年も引き続き本システムを運用し 情報の収集に努めた。 イ.有明海漁業情報システム(福岡県地先) 上記アのシステムと同様に、当協会ならびに新日環ではこれまでに福岡県有明海漁業 協同組合連合会(以下、「福岡有明漁連」という。)の協力を得て、福岡県地先における 漁業者からの地先情報の収集・提供システムを構築している。このシステムは、赤潮の 発生、魚介類のへい死等の海域情報を漁業者から携帯電話を通じて直接入手するもので、 海上での位置に関する情報は、ノリ養殖場の「こま番号」(ノリ養殖場の場所を表す番号) を利用している。当初はノリ漁期を対象とした情報収集システムとして運用してきたが、 平成 21 年度に、夏季を含めた周年運用に変更した。平成 22 年も引き続き本システムの 周年運用を図り、漁業者からの情報の収集に努めた。

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(2) 新たなシステム(養殖魚餌食い状況情報システム)の構築 これまで当協会ならびに新日環では、今後必要となる漁業関連情報の種類や、その 提供システムについて、漁業関係者等から聞取りを行っている。この一環として鹿児 島県東町漁業協同組合から聞き取りを行った際に、とくに水温の上昇期に、漁業者か ら養殖魚の餌食い状況に関する問い合わせが多く寄せられること。このような照会に 対して適切な情報提供を行えるシステムの構築・運用の要望に関する情報を得た。 このような背景のもと、この養殖魚餌食い状況情報システムを実現するために新規 にシステムを構築し、これを鹿児島県東町漁業協同組合の協力のもとに試験的に運用 し、実用化に際しての問題点等を抽出することとした。構築するシステムは、アンケ ート調査等に利用されている携帯電話による投票形式を基本とし、養殖魚の餌食い状 況に関する情報を漁業者が共有するためのシステムに改良した(図 3-2)。 構築したシステムは、平成 22 年の水温上昇期前に運用可能な状態とし、東町漁業協 同組合から傘下組合員に本システムについて広報し試験運用の準備を整えた。しかし、 平成 22 年 6 月には八代海において広範にシャットネラ赤潮が発生し、東町漁業協同組 合でも早期に餌止め等の対策が実施されたことにより、本システムについて試験運用 を通じて十分な情報を得ることはできなかった。 本年構築したシステムについて十分な試験運用は実施できなかったものの、構築し たシステムは、東町漁業協同組合が管理する海域以外でも適用が可能であり、さらに、 餌食い状況以外の情報の取り扱いも可能である。このようなシステムの構築、試験運 用、運用結果の検討・解析を通じて、今後の双方向型の情報提供体制の確立に向けて 有効な知見を取得されると考えられる。

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養殖魚餌食い状況情報システム (入力→自動処理の手順) (1)養殖を営んでいる海域を携帯電話で選択(漁業者、下図①) (2)餌食いの状況(5 段階形式)を選択・入力して、送信(漁業者、下図②) (この画面で、選択した海域の当日から一昨日前までの集計結果が確認できる) (3)協会が送信結果を受信してデータベース化し、配信(協会) (4)入力時点の餌食い状況(他海域含む)を確認(漁業者、下図③) 図 3-2 養殖魚餌食い状況情報システムによる情報収集、発信方法 【情報収集】 (携帯電話) 【情報発信】 (携帯電話) ②(餌食い状況を選択) ①(海域を選択) ③(各海域の状況を表示)

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(3)その他漁業者からの海域情報等の収集 各県の漁業協同組合連合会が主催する講習会・研修会に参加し(表 3-3)、ノリ養殖に 関連する情報を収集するとともに、本事業の広報活動を実施した。 各講習会では、「ノリ養殖管理のための速報と予報」と題して本事業による水温予報につい て説明し、提供情報にアクセスする URL を記載した名刺大の広報資料を配布した(図 3-3)。 表 3-3 本年度に参加した研修会・講習会 月 日 会議名 参加者 主催 開催場所 7 月 2 日 第 4 回青年部夏期 研修会 佐賀県ノリ生産者等 佐賀県有明海漁業協 同組合連合会 佐賀県 (嬉野) 7 月 7 日 第 25 回大阿蘇夏期 講習会 熊本県ノリ生産者等 熊本県漁業協同組合 連合会 熊本県 (阿蘇) 7 月 8 日 第 48 回夏期講習会 福岡県ノリ生産者等 福岡県有明海漁業協 同組合連合会 長崎県 (雲仙) 福岡県 佐賀県 熊本県 図 3-3 提供情報にアクセスする URL を記載した名刺大の広報資料

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3.3 自動観測ブイの保守管理 自動観測ブイのデータの信頼性を確保するために、以下の方法でデータの精度管理を図った。 (1)設置前の保守・点検等 ⅰ) センサー等の保守点検 ⅱ) センサー等の補修・改造 ⅲ) クロロフィル・センサーの校正 (キャリブレーション) ⅳ) 総合ランニング試験 自動観測ブイのクロロフィル・センサーについては、濾過海水に培養したThalassiosira sp.を任意濃度(クロロフィル濃度で 0~68μg/l)になるように調整した試水にセンサーを 浸漬し、その出力値と試水中のクロロフィルa濃度(分析値)から校正式を求めた。なお、 クロロフィルaの分析は同一濃度において 3 回実施した。 0 1000 2000 3000 4000 5000 0 20 40 60 80 X:クロロフィル色素+フェオ色素(ppb) Y :セ ン サ ー 出力 値( N ) 図 3-4 クロロフィル・センサーの校正 年度 校正式 平成 20 年 Y = 2.9888・X - 1.0434 平成 21 年 Y = 3.0587・X - 0.4318 平成 22 年 Y = 2.8214・X - 0.4331 Y = 2.8214・X - 0.4331

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(2)運用時の保守・管理 センサーへの付着物の状況に応じて月 1~3 回の頻度でセンサーの清掃等を行う。メン テナンスは福岡県有明海漁連の協力を得て実施した。 自動観測ブイの設置位置および観測経過を図 3-5 に示す。 図 3-5 自動観測ブイの設置位置(C)と 観測の経過(期間:2010/9/27 ~2011/2/2 )

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4.漁業関連情報の調査収集・解析とデータベースの拡充 4.1 漁業関連情報の調査収集 これまでに構築・運用してきたネットワークシステムにより取得される情報(自動観 測ブイのリアルタイムデータおよび漁業者等からの海域、養殖情報)の収集に加え、水 温等の予測に用いるための気象データを入手した。また、各県水産試験場、水産総合研 究センター等と当協会の間でこれまでに構築してきた信頼関係により、各県が実施した 調査等により得られたデータ(過去の浅海定線調査結果・自動観測ブイデータ・赤潮情 報等)、ならびに既往知見等の漁業関連情報を収集した。 図 4-1 漁業関連情報の収集方法 携帯電話 漁業者等からの 海域、養殖情報 自動観測ブイからの リアルタイムデータ D o P a 網等 ( 解析、データベースの拡充 へ ) 海域情報 西海区水産研究所 各県水産試験場等 紙情報 電子情報 アメダス 気象予報データ インターネット 気象情報

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4.2 漁業関連情報の解析 上記4.1 で収集した情報は、それらの利用者である漁業者等にとって有効で、より 利用し易い形に加工・解析を行った。 図 4-2 漁業関連情報の加工・解析の方法 漁業者等からの 海域、養殖情報 気象情報 自動観測ブイからの リアルタイムデータ 海域情報 リアルタイム情報 速 報 予 報 環境データ情報 研究関連情報 ブイ別の 観測結果一覧作成 (毎正時ごとのデータ) (PC版) (携帯版) 水質、赤潮データ 水平分布図の作成(PC版) 地点別一覧の作成(携帯版) 養殖魚餌食い状況投票結果 水温予測値の計算 比重予測値の計算 赤潮発生確率の判定 《自然情報》 水質、プランクトン、赤潮、 貧酸素水塊、底質、底生生 物、流況 など 時系列変化図の作成 水平分布図の作成 地点別一覧の作成 など 《産業情報》 漁場、漁業権、 漁業種類別・魚種別漁獲 量、漁業協同組合 など 時系列変化図の作成 水平分布図の作成 など 《研究機関情報》 《行政機関情報》 《学会等情報》 一覧の作成 など 《文献情報》 検索システム用データ の作成 など 《生物情報》 検索システム用データ の作成 など 情報の加工・解析

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4.3 データベースの拡充 昨年度までに整備したデータベースを更新した。本年度に追加・更新したデータは下 表のとおり。 表 4-1 平成 22 年度に追加・更新予定のデータ 区分 データベース名 データ 備考 環境データ 情報 水質 ①浅海定線調査結果 更新 ②公共用水域常時監視(速報) (佐賀県、長崎県、熊本県、H22 年 3~8 月) 更新 赤潮 ・九州海域の赤潮 (九州漁業調整事務所、H21 年) 更新 ・福岡県地先情報(速報) (福岡県漁連、H22 年) 更新 ・天草市地先情報(速報) (天草市水産研究センター、H22 年) 更新 ・八代海有害藻類情報(速報) (熊本県、鹿児島県、東町漁協、H22 年) 新設 (試験運用) ・有明海有害藻類情報(速報) (福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、H22 年) 新設 (試験運用) 自動観測ブイ ・自動観測ブイデータ (自動観測ブイのネットワーク、H20~22 年度) 更新 漁業種類別・ 魚種別漁獲量 ・農林水産統計年報 (福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、 H20,21 年度) 更新 貧酸素 ・有明海貧酸素水塊発生機構解明調査 (水産庁、環境省、九州農政局) (リンク) 新設 干潟藻場 ・八代海域干潟・藻場環境調査 ((独)西海区水産研究所) (リンク) 新設 研究関連 情報 文献情報 ・有明海・八代海における生物・環境等の既往 文献 更新 生物情報 ・有明海・八代海の生物のうち、主要な漁業生 物、固有種、特産種、希少種等 更新

参照

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