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6 長谷義隆ほか 表 1. 熊本地域の層序 N 図 1. 位置図えば, 熊本県地質調査業協会,2003 など ). この中で, 層序の構築に重要な情報を与えるのは, 阿蘇カルデラ形成に関わる 4 回の阿蘇 - 1 火砕流堆積物 (Aso - 1) ~ 阿蘇 - 4 火砕流堆積物 (Aso - 4)

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(1)

熊本平野南部, 沖積層下に認められる砥川溶岩の変位

長谷 義隆

1

・中山 洋

2

・古澤 二

3

・荒牧 昭二郎

4 ( 1 天草市立御所浦白亜紀資料館 〒 866-0313 熊本県天草市御所浦町御所浦 4310-5 ) ( 2 熊本地盤研究会 〒 869-0502 熊本県宇城市松橋町松橋 1000 番地 ) ( 3 熊本地盤研究会 〒 861-8001 熊本県熊本市北区武蔵ヶ丘 1-82 ) ( 4 熊本地盤研究会 〒 861-8039 熊本県熊本市東区長嶺南 2-7-69 )

Displacement of sub-alluvial Togawa Lava

in the southern Kumamoto Plain

Yoshitaka Hase

1

, Hiroshi Nakayama

2

, Wakatsu Hurusawa

3

and Shojiro Aramaki

4

( 1 Goshoura Cretaceous Museum, 4310-5 Goshoura, Goshoura Town, Amakusa City, Kumamoto 866-0313, Japan )

( 2 Kumamoto Ground-water and Geology Research Group, 1000 Matsubase, Matsubase Town, Uki City, Kumamoto 869-0502, Japan ) ( 3 Kumamoto Ground-water and Geology Research Group, 1-8 Musashigaoka, Kita-ku, Kumamoto City, Kumamoto 861-8001, Japan ) ( 4 Kumamoto Ground-water and Geology Research Group, 2-7-69 Nagamineminami, Higashi-ku, Kumamoto City, Kumamoto 861-8039, Japan ) Abstract

The Togawa Lava flow crops out at the Togawa area of Mashiki Town in the southeast of Kumamoto district and is mainly distributed under the alluvium of the central part of Kumamoto Plain. At the Kashima area of Mashiki Town, Kamimashiki-gun, Kumamoto Prefecture, displacement of the Togawa lava flow has been detailed by several drilling core samples. The displacement places are coursed by faults and one of which the Kashima Fault, is newly described in this work.

Keywords: Togawa Lava, Kumamoto Plain, Kashima Fault

はじめに  熊本地域では,地質の解明,地下水探査,構造物 建設のための基盤調査などの目的で,多数のボーリ ングが行われ,その都度ボーリングコアについての 記載が残されている.これらのボーリングコアの記 録は,熊本地域の地質,地質構造,地史を知る手が かりとして極めて重要な資料である.  熊本地盤研究会は国土交通省,熊本県,熊本市お よび民間が行ってきたこれらのボーリング調査報告 書について,可能な限りボーリングコア柱状図(以 下,柱状図と記す)の記録を収集した.その上で, 記録されている柱状図の岩相・層相についての記載 を精査して,地下を構成する地層のより正確な同定 による柱状図相互の対比を行い,これまでに熊本地 域南北 48 km,東西 36km に及ぶ地域において,東西 方向には 3km(一部 1km)間隔で 25 断面,南北方 向に 2km 間隔で 17 断面(熊本市周辺は 1km 間隔で 13 断面を追加)の地質断面図を作成した(中山ほか, 2010;2014).  この作業の過程およびその後の検討により,熊本 平野南部,嘉島地域の地下における砥川溶岩の標高 に,これまでの研究では必ずしも明確には示されて いなかった変位が認められたことから,本論ではそ の変位の状況を明らかにし,その変位の要因につい て考察する. 1.熊本平野南部,嘉島地域における柱状図  熊本地域の地質構成については,大方の理解を得 られる基本的な層序(表 1 )が示されている(たと

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えば,熊本県地質調査業協会,2003 など).この中で, 層序の構築に重要な情報を与えるのは,阿蘇カルデ ラ形成に関わる 4 回の阿蘇 - 1 火砕流堆積物(Aso - 1) ~阿蘇 - 4 火砕流堆積物(Aso - 4)であり,さらにボー リングコア試料の観察では砥川溶岩が層序把握の重 要な鍵層になっている.  熊本地盤研究会(中山ほか,2010:2014)および その後の収集により得られた嘉島地域(図 1 )にお けるボーリング地点をつなぐ測線を図 2 に,使用し た柱状図の一部を図 3 - 1 ~ 3 に示す.図 3 の層相は オリジナルな記載に基づいているが,以下はその中 で明らかにされている砥川溶岩を取り上げ,その分 布高度に基づいてその変位を把握し,考察を進める ものである.図 4 は各柱状図の位置関係に基づいて 測線に沿って並べ,砥川溶岩のみを示した対比断面 図である.なお,この図 4 は測線長(横):柱状長(縦) を 1:5 にして示しているので,図面上で認められる 傾斜の程度は実際より 5 倍に強調されていることに なる. 2.砥川溶岩について  砥川溶岩は上益城郡益城町中砥川の岩戸川沿いお よび嘉島町北甘木の台地に限られて露出するが,大 部分は熊本平野地下に分布する.阿蘇 - 1 火砕流堆 積物と阿蘇 - 2 火砕流堆積物の間にあり,益城町の 赤井火山から噴出したと考えられている(松本, 1974).溶岩の厚さは上位と下位が得られているボー リングコアでは 60 ~ 70m に及ぶことがある.  砥川溶岩の下部は多孔質でガラス質な溶岩であり, 中部は流理が顕著で塊状,上部は板状節理が発達し た緻密な溶岩,さらにその上部は多孔質でガラス質 となり,いずれも岩質は黒色~暗灰色の輝石安山岩 である.風化すると赤褐色になることがある.  図 3 に基づいて得られた砥川溶岩上面と下面の標 高およびみかけの厚さを表 2 に示す. 3.柱状図に認められる砥川溶岩の変位  図 4 の F 側線の断面から読み取れる砥川溶岩の上 面の標高(表 2 )は,木山川以北の長嶺地区観測井 では 7m,健軍地区観測井で -16m,桜木小学校では -20m,秋津小学校では -34m,秋津町秋田では -46 ~ -56m となり,北から南に向けて次第に低くなってい る.この傾向は,E 側線断面でも見られ,水前寺地 区観測井で -14m,動物園で -20 ~ -31m,秋津下水処 理場では -47m,三郎無田で -55m となる.これに対 して木山川以東では,井寺で -8m であり,北甘木台 地では 31m である.このように,木山川より北西側 では,南東へ次第に低くなる傾向が明瞭に認められ ることから,一つの見方として,砥川溶岩の上面は, 一様に北西から南東へ低下しているとみることがで きる.これに対して南東側の井寺から北甘木台地で は,図 5 に示すように,砥川溶岩上面の標高は近接 している柱状図毎に高低差が認められる.  このことは,分布高度のあり様について木山川北 西側と南東側では明らかな違いがあることを物語っ ている.すなわち,木山川以東にはこれまでに布田 川断層,北甘木断層,木山—嘉島地溝などの構造的な 変位が示されており(渡辺ほか,1979),ここに示す 砥川溶岩分布の変位は,それらの構造的な変位に関 わるものと考えられる.  これに対して北西側では,図 4 に基づけば,これ 沖積層     黒ボク<アカホヤ火山灰層   赤ボク <姶良 AT 火山灰層 保田窪砂礫層 託麻砂礫層 阿蘇 -4 火砕流堆積物     < 高遊原溶岩(大峰火山) 阿蘇 4/3 間堆積物 阿蘇 -3 火砕流堆積物 阿蘇 3/2 間堆積物 阿蘇 -2 火砕流堆積物     < 砥川溶岩(赤井火山) 阿蘇 2/1 間堆積物 阿蘇 -1 火砕流堆積物 先阿蘇火山岩類後,阿蘇火砕流前 の堆積層(津森層・下陣礫層       水前寺層,合志層など) 先阿蘇火山岩類・金峰火山古期岩類 星原層・相良部層 鉾ノ甲層 熊本層群 御船層群 変成岩類・花崗岩類 完新世 更 新 世 古第三紀 新第三紀鮮新世 第 四 紀 前期 中 期 白亜紀 ∼ 地質時代 地層名 後 期 備考 阿蘇中央 火口丘群 の活動 金峰火山 新期噴出物 ▲ 有 明 海 木原山(雁回山) 飯田山 船野山 砥川 赤井 大峰 阿蘇くまもと空港 高遊原 俵山 △ 大津 白 川 坪 井 川 熊本 小山山 戸島山 江津湖 宇土 加 勢川 御 船 川 御船 緑川 木 山川 金峰山 立田山 冠ヶ岳 益 城山 地 N 5km 表1.熊本地域の層序 図1. 位置図

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健軍地区 観測井 益城中学校 飯野小学校 福原 寺迫 井関農機2号 安永 木山 宮園 馬水 惣領 福富 益城町 赤井 木崎 五楽 船野山 砥川 土山 小池秋永 小池 北甘木 井寺 下六嘉 上六嘉 上島 嘉島町 三郎無田 B 秋津下水処理場 B 動物園 B 動物園調査井 秋津 健軍 佐土原 広崎 沼山津 桜木小学校 秋津小学校 秋田町大字秋田 秋津町秋田 櫛島 豊秋 小坂 滝河原 江津小学校 画図町下無田 鯰 江津湖 御船 IC 嘉島 JCT 益城熊本空港 IC 九州自動車道 御船川 緑川 加瀬川 木山川 矢形川 (443) (445) (266) (443) 小池高山 No.1 No.2 No.3 No.4 N 水前寺地区 観測井 ボーリング地点 北甘木地域ボーリング地点 1km [B] [D] [F] [E] [E ] 註:[A] および [C] は割愛 まで提示されていた木山断層にあたる変位を捉える ことができず,ここで示された木山川より北西域の 砥川溶岩の上面は一様に南東方向に低下しているこ とから,砥川溶岩がその南東にある赤井火山からの 流出物とすれば,その上面は噴出源側に向かって標 高を下げていることになる.しかし,南落ちを示す 木山断層を想定させる変位は認められないことから, 砥川溶岩の上面の傾斜を説明するには,それより南 で(赤井火山の北側で)北落ちの変位が生じている と考えなければならない.測線 B における寺迫の柱 状図と福原との間で 90m,測線 F の秋津町秋田と井 寺の間で 48m,測線 E の三郎無田と井寺の間で 47m の変位が認められる.これらの変位はいずれも赤井 火山側からみて,北西側が下がっており,南落ちを 示す木山断層ではなく,いわゆる木山—嘉島地溝のな かに含まれる何らかの変位ということになる.しか し,木山 - 嘉島地溝の定義によれば,地溝の南の境 界は北甘木台地の北縁を通るとされていることから, 木山 - 嘉島地溝の南縁は図 5 の No.2 と井寺との間に あたるとみられ,ここで示される変位(井寺と三郎 無田および井寺と秋津町秋田との間)ではない.し たがって,井寺と三郎無田および秋津町秋田との間 に認められる変位は,木山 - 嘉島地溝内にあってき わめて明瞭な変位であることから,北落ちの断層で ある可能性が高い.この変位は図 5 を見る限り木 山 - 嘉島地溝を区切る断層(北甘木断層)よりも大 きいこと,木山断層の存在が明確でなく,木山川よ り北西側が傾動運動により砥川溶岩が傾斜している とすれば,その運動の南東境界をこの断層が担って いる可能性が生じることになり,注目すべき断層で ある.ここで明らかになった変位を‘嘉島断層’と して新たに認識することにする. 4.砥川溶岩変位の要因 1)赤井火山噴火に伴う斜面流下による見かけ上の 変位  嘉島断層より南東に赤井火山があり,この火山か ら流出した砥川溶岩はその斜面にそって流れ下り, より低地の熊本平野へ分布することになる.このよ うに考えた場合,南東部に分布する砥川溶岩の現在 の表面高度の変位は,流出時の地形に対応したもの とも考えられるが,北甘木台地では図 5 に示すよう にごく近い間でも数~ 15m の変位が認められ,北甘 木断層にあたる部分では,18.5m の変位が生じてい 図2.ボーリング位置と測線図

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粘土混じりシルト 軽石混じり火山灰砂 火山灰砂(黄褐色) スコリア混じり 軽石混じり火山灰砂 礫混じり火山灰質土 黒軽石混じり 砥川溶岩 シルト混じり 井関農機 0m 2号井 (軟岩) 火山灰砂礫 (玉石が点在:固結) 火山灰砂 火山灰砂 礫混じり粘土 凝灰角礫岩 粘土混じり礫 凝灰角礫岩 軽石凝灰岩 玉石混じり砂礫 凝灰角礫岩 砥川溶岩 寺迫 0m 礫混じり粘土 含スコリア軽石凝灰岩 含スコリア軽石凝灰岩 礫混じり粘土 砥川溶岩 礫混じりシルト 粘土 礫混じり粘土 角閃石安山岩 (船野山溶岩) 福原 0m 黒ボク・赤ボク 礫混じり粘土 粘土(布田層) (ローム)粘土質 白灰色 凝灰岩 砂礫 風化火山灰 ガラス質 (砥川溶岩上部) 安山岩溶岩 (砥川溶岩中部) ガラス質部 砂礫(白灰色) 凝灰岩 粘土 砂礫 安山岩(風化) 安山岩 健軍地区観測井 0m 10m 礫混じり粘土 シルト・粘土 礫混じりシルト 粘土混じり礫 玉石混じり砂礫 含軽石凝灰岩 含スコリア軽石凝灰岩 砥川溶岩 凝灰角礫岩 溶結凝灰岩 角閃石安山岩(船野山溶岩) 火山灰砂 多孔質部 砂礫 粘土 シルト 砂 シルト質砂 粘土混じり砂礫 礫混じり砂 砂シルト粘土互層 火山灰質粘土 軽石混じり砂礫 凝灰岩・火山灰 腐植質 ローム 火山灰質礫混じりシルト 火山灰質軽石混じり砂礫 黒ボク・赤ボク・表土 砂質シルト 火山灰質シルト ガラス質部 砂礫・シルト互層 粘土質シルト 貝殻混じり砂礫 < 凡 例 > :スコリア混じり火山灰砂 :軽石混じり火山灰砂 益城中学校 表土 礫混じり粘土 軽石混じり砂礫 溶結凝灰岩 礫混じり粘土 安山岩(風化) 砥川溶岩 安山岩 0m 飯野小学校井戸 軽石混じり砂礫 安山岩溶岩 粘土 砥川溶岩 砂礫 粘土 砂礫 溶結凝灰岩 0m 図 3 ー 1. ボーリング地点における柱状図(その 1)

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東部地下水調査井 動物園 粘土質シルト 礫混じり砂 火山灰質礫混じり砂 (軽石 シルト質砂(茶褐色) 角閃石) 火山灰質礫混じり砂 安山岩溶岩 シルト(礫混じり砂) 砂 火山灰質砂礫(暗灰色) 火山灰質砂礫(軽石含む) ローム 礫混じり火山灰質砂 安山岩(多孔質) 観測井 B 0m 0m (スコリア 軽石含む) 水辺動物園構内︶ ︵熊本市 水前寺地区 ローム 粘土混じり砂礫 ローム質シルト(黄褐色) 火山灰質シルト∼砂礫 多孔質 安山岩溶岩 流理構造 緻密 板状節理 砂(固結ローム)赤褐色 固結シルト・粘土・砂(明褐色) 玉石混じり砂礫(褐灰・赤褐色) 砂 溶結凝灰岩(暗灰・黒灰) シルト(固結 青灰・青緑灰) 砂礫 0m 観測井 腐植混じりシルト 砂混じりシルト 玉石混じり砂礫 軽石混じり砂(褐灰色) 砂質シルト(明褐色) 火山灰質砂礫 安山岩(黒)  秋津下水 B 観測井 表土 粘土・腐植物混じり 砂(灰・褐灰) 粘土混じり砂礫 礫混じり火山灰質砂 火山灰質シルト(明青灰) 火山灰質砂礫 安山岩 (多孔質) (板状節理) 砂礫(灰・褐灰) 砂質シルト(暗青灰) 観測井   江津 B 0m 処理場 (暗褐・黒褐色) (黒色) (褐色) (褐・灰褐色) 0m (暗褐色) (乳灰色) (スコリア混じり) 小学校 北甘木の 火山灰質粘土 砂礫 シルト (均質固結) 安山岩(砥川溶岩) 礫(灰色) 溶結凝灰岩 (強溶結:  黒曜石レンズ  斜長石散在) 井寺 シルト質粘土(褐灰色) 粘土混じり砂礫 礫混じり粘土質砂 (溶岩風化部?) 安山岩(黒灰色・灰色) (赤褐色)砂岩 砂礫 シルト岩 砂岩・チャート礫 (灰色) シルト混じり粘土 シルト(灰色)固結 0m 0m 台地 シルト質粘土 砂礫・砂・シルト 粘土混じり砂礫(灰) 粘土混じり砂礫 砂岩・チャート円礫 火山灰質礫混じり 角閃石 軽石 火山灰質粘土 礫混じり火山灰質 (黒)多孔質部 板状節理 安山岩 塊状 割れ目あり 砂礫(褐灰色)   砂礫(暗灰色)    三郎無田観測井 B 0m (灰・褐色) シルト(乳灰褐色) シルト・砂 チャート・安山岩・砂岩礫 頁岩・砂岩・安山岩礫 (灰・暗褐・褐色) チャート礫 (灰色)固結 図 3 ー 2. ボーリング地点における柱状図(その 2)

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 西原中学校 ローム 礫混じり砂 火山灰質礫混じり 軽石・角閃石 火山灰質砂礫 火山灰質砂 スコリア  礫混じり砂 シルト質粘土 安山岩 砥川溶岩 多孔質 無斑晶質 板状節理 玉石混じり砂礫 凝灰岩 スコリア (赤褐色 火山灰質粘土(灰褐色) 複輝石安山岩 観測井 C 0m シルト∼砂 黒曜石 レンズ 弱溶結 (灰∼暗灰色) ∼暗灰色) 黒ボク・赤ボク 砂礫混じり粘土 火山灰質粘土混じり砂礫 角閃石 火山灰質砂礫 シルト 安山岩 砥川溶岩 火山灰質シルト 砂礫 シルト(暗灰色) 砂礫(黒灰色) 礫混じりシルト(黒灰色) 安山岩(割れ目多い) 安山岩 (割れ目多い) 観測井 桜木小学校 C 0m 地区 ローム 粘土混じり砂礫 砂質ローム 凝灰質砂礫 安山岩 黒曜石  シルト状ローム(固結) 輝石安山岩  (砥川溶岩) 砂礫 礫混じり土砂(褐色・明褐色) 風化 半風化状礫  輝石安山岩 スコリア くさり軽石 黒色無斑晶礫  多孔質礫など 0m 観測井 長嶺 砂混じり 高有機質粘土 軽石混じり砂礫 軽石混じりシルト 軽石混じり砂礫 安山岩 (砥川溶岩) 砂礫・シルト互層 玉石混じり砂礫 凝灰質砂礫 秋津町 0m 大字秋田 シルト・礫混じり粘土 礫混じり砂質シルト 礫混じり火山灰砂 粘土混じり砂礫 砂礫 安山岩 (砥川溶岩) 粘土混じり砂礫 (暗灰∼灰褐色) 凝灰岩(暗灰) 秋津小学校 C観測井   0m 調査 シルト質粘土(褐灰∼灰色) シルト質砂(青灰色) 礫混じり砂(灰色) 粘土混じり砂礫(灰褐色) 火山灰質礫混じり砂 発泡した暗灰色軽石 砂・粘土 粘土混じり砂礫(灰褐色) チャート・砂岩・安山岩 (径 1∼3cm) 礫混じり火山灰質粘土 (赤紫・灰褐色・青灰色) 粘土混じり砂(灰色) シルト質粘土(暗灰∼灰白) 砂・シルト・粘土の互層 (灰・灰褐色・灰白・灰褐色) 粘土混じり砂礫(灰色) 砂礫(灰色) 火山灰質粘土(褐色)均質ローム 粘土質シルト(青灰色)  均質 粘土(褐灰色)  火山灰質 ︵上六嘉︶ 0m (褐灰色 /暗灰色) ・溶結凝灰岩礫 スコリア多い シルト 粘土質シルト 貝殻混じり砂礫 粘土 砂礫 軽石凝灰岩 凝灰質シルト 凝灰岩 凝灰岩(強風化) 凝灰岩 砥川溶岩 秋津町 0m 秋田 嘉島地下水 図 3 ー 3. ボーリング地点における柱状図(その 3)

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西原中学校 長嶺地区観測井 健軍地区観測井 桜木小学校 秋津小学校 秋津町大字秋田 秋津町秋田  井寺 -11m 4m -16m    -20m -34m -46m -56m -8m <F 測線 > 北ー南 表面標高 底面標高 -48m -45m -71m -79m -94m -111m -49m みかけ厚さ 37m 49m 55m 59m 60m 65m 41m <B 測線>  北西ー南東 井関農機   寺迫   福原 -12m -103m -22m -17m -60m 表面標高 底面標高 みかけ厚さ 表面標高 底面標高 みかけ厚さ <D 測線>  北西ー南東 38m 5m 健軍地区観測井 益城中学校  飯野小学校 -16m -71m 55m -38m -68m 以深 -23m -47m 24m 南側> 西北西ー東南東 江津小学校 秋津下水処理場 B 三郎無田 B   井寺   嘉島町北甘木 -44m -97m 53m -47m -55m -113m 58m  -8m -49m 41m 31m -4m 35m <E 測線 北側> 北北西ー南南東 水前寺地区観測井  動物園   動物園 B -14m -73m 59m -29m -31m -35m 以深 -42m 以深 -60m 以深 -60m 以深 表面標高 底面標高 みかけ厚さ -22 -60 井関農機 寺迫 100m -12 -17 健軍地区 観測井 -16 -71 益城 -38 飯野 -23 -47 福原 動物園観測井 -29 動物園 B -31 秋津 江津 -44 -97 秋津 -47 -47 B B 健軍地区 観測井 -16 -71 桜木 -20 -79 秋津 -34 -94 秋津町 -46 -112 秋津町 井寺 -8 -38 -14 -73 水前寺地区 観測井 長嶺地区 観測井 西原 2 -45 -11 -48 500m [B] [D] [E] [F] 三郎無田 B -55 -113 井寺 -8 -38 北甘木の    台地 31 -4 ? ? 赤井火山 ? 中学校 小学校 中学校 小学校 小学校 大字秋田 秋田 下水処理場 下水処理場 小学校 -56 図5の範囲 ? ? ? ? -103 (20m) [E ] 表2.砥川溶岩の表面標高 図4.砥川溶岩の断面図

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No.1 T-3 No.4 井寺 嘉島町 上六嘉 下六嘉 木山川 九州自動車道 矢  形    川 40.9 8 7 櫛島 5 17.44m No.4 No.1

井寺

-112m 16.7m No.3 0m 10.45m No.2 15.7m 28.4m 19.3m 30.9m 33m 40.9m 30.9

B

0m 三郎無田 T-3 三郎無田 (多孔質部) (15.2m) (13.5m) (6.3m) -8m (18.5m) -55m (47m) 砥川溶岩 (板状節理発達部) < 凡 例 > 砥川溶岩 (多孔質部) (板状節理発達部) 層相境界 砥川溶岩上面の対比 海抜 0m 砥川溶岩上面の標高差 -146.5m -54.3m -49.8m -114m -4.6m -1.1m -17m

(A)

(B)

10 No.2 No.3

北甘木

20 30 10 10 20 10 N 500m 図5.北甘木地区におけるボーリング位置図(A)と柱状図(B)

(9)

る.このような変位量は噴出時の地形によっている とも考えられるが,これまでの研究では北甘木断層 や木山 - 嘉島地溝の呼称でも示されているように, 断層運動による変位であることが考えられる. 2)断層(地溝形成を含む)または傾動による変位  嘉島断層より北西における砥川溶岩の分布標高は 一般に北西が高く,南東に向かって低くなっている. すなわち,北西から南東に低下する面を描いている とみることができる.前述したように,砥川溶岩が 南東にある赤井火山からの流出であれば,噴出部よ り遠くに行くほど,標高が高くなっていることにな る.砥川溶岩流出以前の旧地形を反映したものとみ るか,嘉島断層を境にその北西側が傾動したとみる かのどちらかが考えられる.各柱状図により砥川溶 岩の厚さについて検討すると,その厚さにはあまり 大きな変化はなく,さらに嘉島断層に近いほど厚く なるということもないので,旧地形による変位とみ るより,嘉島断層の北西側では,傾動を受けた結果 とみる方が妥当であろう. 5.柱状図から推定される‘嘉島断層’の存在とそ の意味  柱状図から知られる砥川溶岩の変位が傾動運動に よるものと考えられるとすれば,その動きは嘉島断 層を挟んで,南東側に対して北西側が沈降している ことによるものと考えられる.なお,柱状図に基づ いているため,嘉島断層の厳密な位置は特定できな いが,図4に示したように,少なくともと福原と寺 迫の間,飯野小学校と益城中学校の間,井寺と秋津 町秋田の間,井寺と三郎無田との間を通っているこ とになる.また,断層の北東方向や南西方向の延長 については今後の検討により明確にしていくべき課 題とし,少なくとも,ここにみる砥川溶岩の変位は 今日まで示されていなかった断層の存在を明らかに したものであり,さらに,熊本平野低地から有明海 に及ぶ活断層の一つとして注目すべきものと考える. おわりに  熊本地域南部には,九州を横断する構造線(いわ ゆる大分—熊本線)が通り,また別府 - 島原地溝(松 本,1979)の南側を画するとされる断層群が知られ ている(たとえば,北向山断層,布田川断層など). これらは九州の地質構造を知る上で重要な事象であ る.今回明らかにされた砥川溶岩の変位は,熊本地 域南部の一連の断層の形成にも関わりがあることは 間違いなく,砥川溶岩の変位により知られる事象を 断層運動(嘉島断層)に求められるとすれば,その 変位量の程度は決して無視できないものであり,今 後の詳細な調査検討が必要であると考える. 引用文献 熊本県地質調査業協会 (2003):熊本市周辺地盤図. 269p. 中山 洋・古澤 二・荒牧昭二郎 (2010):熊本周辺の 地質断面図.熊本地盤研究会, 55p. 中山 洋・古澤 二・荒牧昭二郎 (2014):熊本地域の 地質断面図.公益財団法人くまもと地下水財団, 94p. 渡辺一徳・籾倉克幹・鶴田孝三 (1979):阿蘇カルデ ラ西麓の活断層群と側火口の位置.第四紀研究, 18 (2), p.89-101. 松本幡郎 (1974):砥川溶岩について.火山, 第2集, 19, p.19-24. 松本徰夫 (1979):九州 ・ 琉球における島弧変動期の 火山活動.地球科学, 33, p.267-278. (2016 年 2 月 4 日受理)

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敷地からの距離 約82km 火山の形式・タイプ 成層火山. 活動年代